JP6943798B2 - ショベル - Google Patents

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Description

本開示は、複数のスプール弁を含むコントロールバルブを搭載するショベルに関する。
従来、複数のスプール弁を含むコントロールバルブを搭載するショベルが知られている(特許文献1参照。)。これら複数のスプール弁のそれぞれは、パイロットポートに作用するパイロット圧の変化に応じて変位の大きさが変化するように構成されている。そして、スプール弁の変位の大きさが変化すると、スプール弁の開口面積も変化するように構成されている。スプール弁の変位と開口面積との関係は開口特性として予め設定されている。開口特性は、通常、変位の増加に対する開口面積の増加率が変化するように設定されている。
特開2017−166604号公報
上述のような開口特性を有するスプール弁を用いてブームシリンダを動作させる場合、例えば水平引き作業の際のブーム上げ操作に関する操作性が悪化してしまうおそれがある。ブーム操作レバーを上げ方向にゆっくりと傾けているにもかかわらず、ある時点でブームの上げ速度が急増してしまうおそれがあるためである。
そこで、ショベルに搭載されたスプール弁の変位の増加に対する開口面積の増加率を示す開口特性を把握することが望ましい。
本発明の実施形態に係るショベルは、下部走行体と、前記下部走行体に搭載される上部旋回体と、前記上部旋回体に搭載される油圧ポンプと、前記油圧ポンプが吐出する作動油によって駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ流れる作動油の流量を制御するスプール弁と、前記スプール弁の変位を検出する変位センサと、前記スプール弁の開口面積に関する情報を導き出す制御装置と、を有し、前記スプール弁は、前記スプール弁の変位の増加に対する開口面積の増加率が所定点で変化する開口特性を有し、前記制御装置は、前記所定点に関する閾値を設定し、前記変位センサの検出値に基づいて前記所定点と前記スプール弁の変位との前記開口特性を示す関係を取得し、記憶する。
上述の手段により、搭載されたスプール弁の変位の増加に対する開口面積の増加率を示す開口特性を把握できるショベルが提供され得る。
本発明の実施形態に係るショベルの側面図である。 図1のショベルの駆動系の構成例を示す図である。 操作装置の構成例を示す図である。 スプール弁の開口特性の一例を示す図である。 スプール弁の開口特性の別の一例を示す図である。 スプール弁の開口特性の更に別の一例を示す図である。 操作圧とスプール弁の変位の関係を示す図である。 パイロット圧の時間的推移を示す図である。
図1は、本発明の実施形態に係るショベル(掘削機)を示す側面図である。ショベル100の下部走行体1には、旋回機構2を介して上部旋回体3が搭載されている。上部旋回体3にはブーム4が取り付けられている。ブーム4の先端にはアーム5が取り付けられ、アーム5の先端にはエンドアタッチメントとしてのバケット6が取り付けられている。作業要素としてのブーム4、アーム5及びバケット6は、アタッチメントの一例である掘削アタッチメントを構成している。そして、ブーム4はブームシリンダ7で駆動され、アーム5はアームシリンダ8で駆動され、バケット6はバケットシリンダ9で駆動される。
ブーム4にはブーム角度センサS1が取り付けられ、アーム5にはアーム角度センサS2が取り付けられ、バケット6にはバケット角度センサS3が取り付けられている。また、上部旋回体3には機体傾斜センサS4及び旋回角速度センサS5が取り付けられている。
ブーム角度センサS1は、上部旋回体3に対するブーム4の回動角度であるブーム角度を検出するように構成されている。ブーム角度センサS1は、例えば、ブームフートピン回りのブーム4の回転角度を検出する回転角度センサ、ブームシリンダ7のストローク量(ブームストローク量)を検出するシリンダストロークセンサ、ブーム4の傾斜角度を検出する傾斜(加速度)センサ等であってもよく、加速度センサとジャイロセンサの組み合わせであってもよい。ブーム4に対するアーム5の回動角度であるアーム角度を検出するアーム角度センサ、及び、アーム5に対するバケット6の回動角度であるバケット角度を検出するバケット角度センサについても同様である。
機体傾斜センサS4は水平面に対する上部旋回体3の傾斜(機体傾斜角度)を検出するように構成されている。本実施形態では、機体傾斜センサS4は上部旋回体3の前後軸及び左右軸回りの傾斜角度を検出する加速度センサである。上部旋回体3の前後軸及び左右軸は、例えば、互いに直交してショベルの旋回軸上の一点であるショベル中心点を通る。
旋回角速度センサS5は、上部旋回体3の旋回角速度を検出する。本実施形態では、ジャイロセンサである。レゾルバ、ロータリエンコーダ等であってもよい。
ブームシリンダ7にはブームロッド圧センサS6a、ブームボトム圧センサS6b、及び、ブームシリンダストロークセンサS7が取り付けられていてもよい。アームシリンダ8にはアームロッド圧センサS6c、アームボトム圧センサS6d、及び、アームシリンダストロークセンサS8が取り付けられていてもよい。バケットシリンダ9にはバケットロッド圧センサS6e、バケットボトム圧センサS6f、及び、バケットシリンダストロークセンサS9が取り付けられていてもよい。ブームロッド圧センサS6a、ブームボトム圧センサS6b、アームロッド圧センサS6c、アームボトム圧センサS6d、バケットロッド圧センサS6e及びバケットボトム圧センサS6fは集合的にシリンダ圧センサとも称される。また、ブームシリンダストロークセンサS7、アームシリンダストロークセンサS8及びバケットシリンダストロークセンサS9は、集合的にシリンダストロークセンサとも称される。
ブームロッド圧センサS6aはブームシリンダ7のロッド側油室の圧力(以下、「ブームロッド圧」とする。)を検出し、ブームボトム圧センサS6bはブームシリンダ7のボトム側油室の圧力(以下、「ブームボトム圧」とする。)を検出する。アームロッド圧センサS6cはアームシリンダ8のロッド側油室の圧力(以下、「アームロッド圧」とする。)を検出し、アームボトム圧センサS6dはアームシリンダ8のボトム側油室の圧力(以下、「アームボトム圧」とする。)を検出する。バケットロッド圧センサS6eはバケットシリンダ9のロッド側油室の圧力(以下、「バケットロッド圧」とする。)を検出し、バケットボトム圧センサS6fはバケットシリンダ9のボトム側油室の圧力(以下、「バケットボトム圧」とする。)を検出する。
上部旋回体3には、運転室としてのキャビン10が設けられ且つエンジン11等の動力源が搭載されている。
図2は、図1のショベルの駆動系の構成例を示すブロック図であり、機械的動力伝達系、作動油ライン、パイロットライン、電気制御系をそれぞれ二重線、太実線、破線、点線で示す。
ショベルの駆動系は、主に、エンジン11、レギュレータ13、メインポンプ14、パイロットポンプ15、コントロールバルブ17、操作装置26、吐出圧センサ28、操作圧センサ29、コントローラ30、情報取得装置40及び報知装置45等を含む。
エンジン11は、ショベルの駆動源である。本実施形態では、エンジン11は、例えば、所定の回転数を維持するように動作する内燃機関としてのディーゼルエンジンである。エンジン11の出力軸は、メインポンプ14及びパイロットポンプ15のそれぞれの入力軸に連結されている。
メインポンプ14は、作動油ラインを介して作動油をコントロールバルブ17に供給できるように構成されている。本実施形態では、メインポンプ14は、斜板式可変容量型油圧ポンプである。
レギュレータ13は、メインポンプ14の吐出量を制御できるように構成されている。本実施形態では、レギュレータ13は、例えば、メインポンプ14の吐出圧、及び、コントローラ30からの指令電流等の少なくとも1つに応じてメインポンプ14の斜板傾転角を調節することによってメインポンプ14の吐出量を制御する。
パイロットポンプ15は、パイロットラインを介して操作装置26を含む各種油圧制御機器に作動油を供給できるように構成されている。本実施形態では、パイロットポンプ15は、固定容量型油圧ポンプである。
コントロールバルブ17は、ショベル100に搭載されている油圧システムを制御する油圧制御装置である。本実施形態では、コントロールバルブ17は、メインポンプ14が吐出する作動油の流れを制御する複数のスプール弁を含む。複数のスプール弁は、例えば、ブーム制御弁17A、アーム制御弁17B、バケット制御弁17C、左走行モータ制御弁17D、右走行モータ制御弁17E及び旋回制御弁17Fを含む。そして、コントロールバルブ17は、それらスプール弁を通じ、メインポンプ14が吐出する作動油を1又は複数の油圧アクチュエータに選択的に供給できる。それらスプール弁は、メインポンプ14からセンターバイパス管路を通って作動油タンクTに流れる作動油の流量、メインポンプ14から油圧アクチュエータに流れる作動油の流量、及び、油圧アクチュエータから作動油タンクTに流れる作動油の流量を制御できる。油圧アクチュエータは、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、左側走行油圧モータ1L、右側走行油圧モータ1R及び旋回油圧モータ2Aを含む。複数のスプール弁のそれぞれには、スプール弁の変位を検出する変位センサ18が取り付けられている。
変位センサ18は、ブームスプール変位センサ18A、アームスプール変位センサ18B、バケットスプール変位センサ18C、左走行モータスプール変位センサ18D、右走行モータスプール変位センサ18E及び旋回スプール変位センサ18Fを含む。
ブームスプール変位センサ18Aは、ブーム制御弁17Aを構成するスプール弁の変位量を検出する。アームスプール変位センサ18Bは、アーム制御弁17Bを構成するスプール弁の変位量を検出する。バケットスプール変位センサ18Cは、バケット制御弁17Cを構成するスプール弁の変位量を検出する。左走行モータスプール変位センサ18Dは、左走行モータ制御弁17Dを構成するスプール弁の変位量を検出する。右走行モータスプール変位センサ18Eは、右走行モータ制御弁17Eを構成するスプール弁の変位量を検出する。旋回スプール変位センサ18Fは、旋回制御弁17Fを構成するスプール弁の変位量を検出する。
操作装置26は、操作者が油圧アクチュエータの操作のために用いる装置であり、操作レバー及び操作ペダルの少なくとも1つを含む。本実施形態では、操作装置26は、キャビン10内に設置され、パイロットポンプ15が吐出する作動油をパイロットライン経由で油圧アクチュエータのそれぞれに対応するスプール弁のパイロットポートに供給する。パイロットポートのそれぞれに供給される作動油の圧力(パイロット圧)は、油圧アクチュエータのそれぞれに対応する操作装置26の操作方向及び操作量に応じた圧力である。
吐出圧センサ28は、メインポンプ14が吐出する作動油の圧力を検出する。本実施形態では、吐出圧センサ28は、検出した値をコントローラ30に対して出力する。
操作圧センサ29は、操作装置26の操作内容に応じて変化するパイロット圧を検出するように構成されている。本実施形態では、操作圧センサ29は、例えば、油圧アクチュエータのそれぞれに対応する操作装置26が生成するパイロット圧を検出し、検出した値をコントローラ30に対して出力する。操作装置26の操作内容は、圧力センサ以外の他のセンサを用いて検出されてもよい。
情報取得装置40はショベル100に関する情報を検出する。本実施形態では、情報取得装置40は、ブーム角度センサS1、アーム角度センサS2、バケット角度センサS3、機体傾斜センサS4、旋回角速度センサS5、ブームロッド圧センサS6a、ブームボトム圧センサS6b、アームロッド圧センサS6c、アームボトム圧センサS6d、バケットロッド圧センサS6e、バケットボトム圧センサS6f、ブームシリンダストロークセンサS7、アームシリンダストロークセンサS8、バケットシリンダストロークセンサS9、変位センサ18、吐出圧センサ28、及び、操作圧センサ29のうちの少なくとも1つを含む。情報取得装置40は、例えば、ショベル100に関する情報として、ブーム角度、アーム角度、バケット角度、機体傾斜角度、旋回角速度、ブームロッド圧、ブームボトム圧、アームロッド圧、アームボトム圧、バケットロッド圧、バケットボトム圧、ブームストローク量、アームストローク量、バケットストローク量、各スプール弁の変位、メインポンプ14の吐出圧、及び、操作装置26の操作圧のうちの少なくとも1つを取得する。
報知装置45は、ショベル100の操作者に情報を知らせることができるように構成されている。報知装置45は、例えば、音声出力装置、表示装置及び力覚提示装置の少なくとも1つを含む。本実施形態では、報知装置45は、力覚提示装置であり、必要に応じて操作装置26としての操作レバーを振動させたり、操作反力を増大させたりする。
コントローラ30は、ショベルを制御するための制御装置である。本実施形態では、コントローラ30は、例えば、CPU、揮発性記憶装置、不揮発性記憶装置等を備えたコンピュータで構成される。また、コントローラ30は、1又は複数の機能要素のそれぞれに対応するプログラムをROMから読み出して揮発性記憶装置にロードし、1又は複数の機能要素のそれぞれに対応する処理をCPUに実行させる。1又は複数の機能要素は、例えば、演算部31、報知部32及び変位制限部33を含む。
演算部31は、様々な情報を導き出すように構成されている。本実施形態では、演算部31は、スプール弁を通過する作動油の流量に関する情報を導き出すように構成されている。演算部31は、例えば、メインポンプ14の吐出圧とブームボトム圧との差からブーム制御弁17AのPCポートを通過してブームシリンダ7のボトム側油室に流入する作動油の流量を算出し、その流量からブーム制御弁17AのPCポートの開口面積を導き出すように構成されている。PCポートは、メインポンプ14とブームシリンダ7のボトム側油室とを繋ぐポートである。
また、演算部31は、変位センサ18の出力から、スプール弁の変位が閾値Dcに達するタイミングを導き出すように構成されている。演算部31は、例えば、ブームスプール変位センサ18Aが検出するブーム制御弁17Aの変位と、ブーム制御弁17AのPCポートの開口面積との対応関係を示す開口特性を参照テーブルとして不揮発性記憶装置に記憶するように構成されている。
本実施形態では、演算部31は、ブーム制御弁17Aを通過する作動油がブームシリンダ7のロッド側油室に流入する場合とボトム側油室に流入する場合とで参照テーブルを区別して記憶している。また、演算部31は、ブームロッド圧を複数の圧力範囲に分割し、圧力範囲毎に参照テーブルを区別して記憶している。ブームボトム圧についても同様である。すなわち、負荷圧としてのブームボトム圧が高い場合に関する参照テーブルは、負荷圧としてのブームボトム圧が低い場合に関する参照テーブルとは別の参照テーブルとして記憶されている。
そして、演算部31は、不揮発性記憶装置に記憶された参照テーブルと、ブーム制御弁17Aの変位に関する直近の推移(例えば単位時間当たりの増分)とに基づき、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcに達するタイミングを導き出すように構成されている。
報知部32は、様々な情報を報知するように構成されている。本実施形態では、報知部32は、スプール弁の変位が閾値Dcに達する前に、その変位が閾値Dcに達する傾向にあることをショベル100の操作者に報知するように構成されている。閾値Dcは、例えば、油圧アクチュエータの負荷及びメインポンプ14の負荷の少なくとも1つの変化に応じて変化してもよい。メインポンプ14の負荷の大きさは、例えば、シリンダ圧センサ、シリンダストロークセンサ及び吐出圧センサ28等の少なくとも1つに基づいて判定される。油圧アクチュエータの負荷の大きさについても同様である。但し、特定の油圧アクチュエータの負荷の大きさは、別の油圧アクチュエータの負荷の大きさに基づいて判定されてもよい。報知部32は、例えば、ブームスプール変位センサ18Aの出力に基づき、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcに達する傾向にあると判定した場合、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcより所定幅ΔDだけ小さい値Dsに達したときに、報知装置45を動作させてその判定結果を報知する。報知部32は、例えば、報知装置45としての力覚提示装置によってブーム操作レバーを振動させてもよい。或いは、報知部32は、報知装置45としての音声出力装置から警報を出力させてもよく、報知装置45としての表示装置を点滅させてもよい。
報知部32は、操作装置26の操作速度が所定速度以上の場合には、操作装置26に対応するスプール弁の変位が閾値Dcに達する傾向にあることを報知しないように構成されていてもよい。報知部32は、例えば、ブーム操作レバーの操作速度であるレバー傾倒速度[度/秒]が所定速度以上の場合には、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcに達する傾向にあると判定したときであっても、報知装置45を動作させないように構成されていてもよい。
変位制限部33は、スプール弁の変位を制限するように構成されている。本実施形態では、変位制限部33は、所定の制限開始条件が満たされた場合に、ブーム制御弁17Aの変位を閾値Dc以下に制限するように構成されている。所定の制限開始条件は、例えば、ブーム操作レバーのレバー傾倒速度が所定速度未満であることを含む。変位制限部33は、例えば、パイロットラインに配置された減圧弁を制御してブーム制御弁17Aのパイロットポートに作用するパイロット圧を調整することで、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dc以下となるように制限してもよい。
変位制限部33は、操作装置26の操作速度が所定速度以上の場合には、操作装置26に対応するスプール弁の変位を制限しないように構成されていてもよい。スプール弁の変位を既に制限している場合には、その制限を解除するように構成されていてもよい。
コントローラ30は、報知部32及び変位制限部33の何れか一方を有するように構成されていてもよい。すなわち、コントローラ30が報知部32を有する場合には変位制限部33が省略されてもよく、コントローラ30が変位制限部33を有する場合には報知部32が省略されてもよい。
また、本実施形態では、ブーム操作レバーとバケット操作レバーは別個独立の操作レバーとして説明されているが、物理的には同じ1つの操作レバーであり傾倒方向のみが異なるものであってもよい。アーム操作レバーと旋回操作レバーの関係についても同様である。
次に、図3を参照し、スプール弁の変位を制限する構成の一例について説明する。図3は、減圧弁50が取り付けられた操作装置26としてのブーム操作レバー26Aの構成例を示す図である。以下の説明は、減圧弁50が取り付けられた他の操作レバーについても同様に適用される。例えば、アーム制御弁17Bの変位を制限するための減圧弁が取り付けられたアーム操作レバー、バケット制御弁17Cの変位を制限するための減圧弁が取り付けられたバケット操作レバー等についても同様に適用される。
減圧弁50は、パイロット式スプール弁としてのブーム制御弁17Aの変位を制限できるように構成されている。本実施形態では、減圧弁50は、電磁比例減圧弁であり、減圧弁50L及び減圧弁50Rを含む。減圧弁50Lは、ブーム操作レバー26Aの上げ側のリモコン弁27Lと、ブーム制御弁17Aの左側パイロットポート17Lとを繋ぐ管路C1に設置されている。減圧弁50Rは、ブーム操作レバー26Aの下げ側のリモコン弁27Rと、ブーム制御弁17Aの右側パイロットポート17Rとを繋ぐ管路C2に設置されている。
管路C1のうちのリモコン弁27Lと減圧弁50Lとを繋ぐ管路部分C11における作動油の圧力は、ブーム操作レバー26Aの上げ方向における操作圧PL1に相当する。管路C1のうちの減圧弁50Lと左側パイロットポート17Lとを繋ぐ管路部分C12における作動油の圧力はパイロット圧PS1に相当する。減圧弁50Lは、一次圧としての操作圧PL1を減圧して二次圧としてのパイロット圧PS1を生成するように構成されている。例えば、減圧弁50Lは、管路部分C12における作動油の一部を作動油タンクTに流出させることで二次圧としてのパイロット圧PS1を所望のレベルまで減圧する。但し、減圧弁50Lは、他の任意の方式で二次圧としてのパイロット圧PS1を所望のレベルに減圧してもよい。
同様に、管路C2のうちのリモコン弁27Rと減圧弁50Rとを繋ぐ管路部分C21における作動油の圧力は、ブーム操作レバー26Aの下げ方向における操作圧PL2に相当する。管路C2のうちの減圧弁50Rと右側パイロットポート17Rとを繋ぐ管路部分C22における作動油の圧力はパイロット圧PS2に相当する。減圧弁50Rは、一次圧としての操作圧PL2を減圧して二次圧としてのパイロット圧PS2を生成するように構成されている。例えば、減圧弁50Rは、管路部分C22における作動油の一部を作動油タンクTに流出させることで二次圧としてのパイロット圧PS2を所望のレベルまで減圧する。但し、減圧弁50Rは、他の任意の方式で二次圧としてのパイロット圧PS1を所望のレベルに減圧してもよい。
上述の構成を利用し、コントローラ30は、ブーム制御弁17Aの変位を制限できる。コントローラ30は、例えば、ブームスプール変位センサ18Aが検出したブーム制御弁17Aの右側(上げ方向)への変位が閾値Dc以下の場合には、一次圧としての操作圧PL1が二次圧としてのパイロット圧PS1と等しくなるように減圧弁50Lを制御する。ブーム制御弁17Aの右側への変位が閾値Dcに達すると、操作圧PL1及びパイロット圧PS1は所定圧Ptに達する。コントローラ30は、ブーム制御弁17Aの右側への変位が閾値Dcとなっている間は、操作圧PL1が所定圧Ptを超えたとしても、パイロット圧PS1が所定圧Ptで維持されるように減圧弁50Lを制御する。その結果、ブーム制御弁17Aの右側への変位は閾値Dcで維持され、開口面積は所定値Acで維持される。このようにして、コントローラ30は、ブーム制御弁17Aの右側への変位を閾値Dc以下に制限できる。ブーム制御弁17Aの左側(下げ方向)への変位についても同様である。
なお、上述の実施形態では、油圧式パイロット回路を備えた油圧式操作レバーが採用されているが、このような油圧式パイロット回路を備えた油圧式操作レバーではなく、電気式パイロット回路を備えた電気式操作レバーが採用されてもよい。この場合、電気式操作レバーのレバー操作量は、電気信号としてコントローラ30へ入力される。また、パイロットポンプ15と各制御弁のパイロットポートとの間には電磁弁が配置される。電磁弁は、コントローラ30からの電気信号に応じて動作するように構成される。この構成により、電気式操作レバーを用いた手動操作が行われると、コントローラ30は、レバー操作量に対応する電気信号によって電磁弁を制御してパイロット圧を増減させることで各制御弁を移動させることができる。なお、各制御弁は電磁スプール弁で構成されていてもよい。この場合、電磁スプール弁は、電気式操作レバーのレバー操作量に対応するコントローラ30からの電気信号に応じて動作する。
次に、図4を参照し、スプール弁の開口特性の一例について説明する。図4は、スプール弁としてのブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口特性を示す。ここでは、PCポートは、メインポンプ14とブームシリンダ7のボトム側油室とを繋ぐポートである。横軸はブーム制御弁17Aの右側(上げ方向)への変位に対応し、縦軸はPCポートの開口面積に対応している。
図4に示すように、PCポートの開口面積は、ブーム制御弁17Aの右側への変位(スプール弁の移動量)が値Dzに達すると増加し始める。そして、変位が値Dcに達するまでは、PCポートの開口面積は、変位が増加するにつれて増加率αで増加する。そして、変位が値Dcを超えると、PCポートの開口面積は、変位が増加するにつれて増加率βで増加する。コントローラ30は、増加率が増加率αから増加率βへ変化する折れ線グラフ上の所定点に対応する変位を予め検出することで、その所定点に対応するスプール弁の変位を閾値Dcとして不揮発性記憶装置等に記憶することができる。これにより、コントローラ30は、変位が閾値Dcに達するまでは、変位が増加するにつれてPCポートの開口面積が増加率αで増加すると判断できる。また、コントローラ30は、変位が閾値Dcを超えると、変位が増加するにつれてPCポートの開口面積が増加率βで増加すると判断できる。
このように、変位が閾値Dcより小さいときの変位の増加に対する開口面積の増加率αは、変位が閾値Dcより大きいときの変位の増加に対する開口面積の増加率βよりも小さい。これは、変位が閾値Dcより小さいときの変位の増加に対する流量の増加率が、変位が閾値Dcより大きいときの変位の増加に対する流量の増加率よりも小さいことを意味する。ここでは、流量は、ブーム制御弁17Aを通過する作動油の流量、すなわち、ブームシリンダ7のボトム側油室に流入する作動油の流量を意味する。スプール弁の開口特性は、図4に示す如く一次関数となるように設定されてもよく、任意の関数となるように設定されてもよい。
図4に示すようにブーム制御弁17A等のスプール弁の開口特性を表す折れ線グラフは、増加率が急変する所定点を有する。このため、コントローラ30は、所定点に関して閾値Dcを設定できる。スプール弁の開口特性は、コントロールバルブ17を組み立てた後にコントロールバルブ17に含まれるスプール弁毎に把握され、参照テーブルとして記憶されてもよい。
コントローラ30の演算部31は、例えば、ブームボトム圧センサS6b、ブームシリンダストロークセンサS7、吐出圧センサ28及びブームスプール変位センサ18Aのそれぞれの出力に基づいて図4に示すような開口特性を導き出し、参照テーブルとして不揮発性記憶装置に記憶する。演算部31は、例えば、ブームボトム圧センサS6bが検出するブームボトム圧と、ブームシリンダストロークセンサS7が検出するブームシリンダ7の伸長速度と、吐出圧センサ28が検出するメインポンプ14の吐出圧と、ブームスプール変位センサ18Aが検出するブーム制御弁17Aの右側への変位とに基づき、ブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口面積を算出する。演算部31は、例えば水平引き作業が行われているときに、所定の制御周期で繰り返しこのPCポートの開口面積を算出してもよい。そして、各時点におけるブーム制御弁17Aの右側への変位とPCポートの開口面積との組み合わせに基づいて開口特性を導き出し、導き出した開口特性を参照テーブルとして不揮発性記憶装置に記憶する。
実際の掘削作業においては、スプール弁としてのブーム制御弁17Aは、操作者によるレバー操作に応じて移動する。ブームスプール変位センサ18Aは、このときの移動量を検出し、その検出値をコントローラ30へ送信する。コントローラ30は、受信した検出値に基づき、ブーム制御弁17Aの開口特性を表す折れ線グラフにおける所定点とブーム制御弁17Aの変位との関係を把握する。
このようにして記憶された参照テーブルを用いることで、コントローラ30の報知部32は、ブーム制御弁17Aの右側への変位が閾値Dcに達する前に、その変位が閾値Dcに達する傾向にあることをショベル100の操作者に知らせることができる。具体的には、報知部32は、ブーム制御弁17Aの右側への変位が閾値Dcより所定幅ΔDだけ小さい値Dsに達したときに、ブーム操作レバー26Aを振動させることで、その変位が閾値Dcに達する傾向にあることをショベル100の操作者に知らせることができる。
次に、図5を参照し、メインポンプ14の負荷が変化したときのスプール弁の開口特性の見かけ上の変化の一例について説明する。図5は、スプール弁としてのブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口特性を示し、図4に対応する。図5において、実線は、メインポンプ14の負荷が比較的小さいときの開口特性を示す。実線で示す開口特性は、図4に示す開口特性と同じである。破線は、メインポンプ14の負荷が比較的大きいときの開口特性を示す。この見かけ上の変化は、例えば、ブーム制御弁17Aを通過する作動油による流体力の変化に起因する。流体力は、例えば、ブーム制御弁17Aの変位の増加を助ける力、及び、ブーム制御弁17Aの変位の増加を妨げる力の少なくとも1つを含む。
図5の例では、メインポンプ14の負荷が比較的大きいときの閾値Dc1は、メインポンプ14の負荷が比較的小さいときの閾値Dcよりも大きい。
演算部31は、メインポンプ14の負荷が比較的小さいときの開口特性と、メインポンプ14の負荷が比較的大きいときの開口特性とを別々に記憶しておくことができる。そのため、演算部31は、メインポンプ14の負荷が比較的大きい場合であっても、PCポートの開口面積が所定値Acに達するタイミングをより正確に導き出すことができる。PCポートの開口面積が所定値Acに達するタイミングを、閾値Dcよりも大きい閾値Dc1に基づいて導き出すことができるためである。
同様に、報知部32は、メインポンプ14の負荷が比較的大きい場合であっても、開口面積が所定値Acに達する傾向にあることをショベル100の操作者に知らせることができる。PCポートの開口面積が所定値Acに達するタイミングを、閾値Dcよりも大きい閾値Dc1に基づいて導き出すことができるためである。具体的には、報知部32は、ブーム制御弁17Aの右側への変位が値Dsよりも大きい値Ds1に達したときに、ブーム操作レバー26Aを振動させることで、PCポートの開口面積が所定値Acに達する傾向にあることをショベル100の操作者に知らせることができる。すなわち、報知部32は、ブーム制御弁17Aの右側への変位が値Dsに達したときにはブーム操作レバー26Aを振動させないため、PCポートの開口面積が所定値Acに達する傾向にあることを操作者に知らせるタイミングが過度に早くなってしまうのを防止できる。
このように、報知部32は、現在の負荷に適した参照テーブルを利用することで、ブーム制御弁17Aの右側への変位が閾値Dc1に達する前に、PCポートの開口面積が所定値Acに達する傾向にあることをより適切なタイミングでショベル100の操作者に知らせることができる。
次に、図6を参照し、変位制限部33がスプール弁の変位を制限する処理の一例について説明する。図6は、スプール弁としてのブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口特性を示し、図4に対応する。図6において、実線は、ブーム制御弁17Aの右側への変位を制限しないときの開口特性を示す。実線で示す開口特性は、図4に示す開口特性と同じである。破線は、ブーム制御弁17Aの右側への変位を制限するときの開口特性を示す。
変位制限部33は、例えば、所定の制限開始条件が満たされるまでは、ブーム制御弁17Aの右側への変位に制限を加えることはない。そのため、ブーム制御弁17AのPCポートの開口面積は、図6の実線で示すように、ブーム制御弁17Aの右側への変位の変化に応じて変化する。一方で、所定の制限開始条件が満たされた場合には、変位制限部33は、図6の破線で示すように、ブーム制御弁17Aの右側への変位を閾値Dc以下に制限する。所定の制限開始条件は、例えば、ブーム操作レバー26Aのレバー傾倒速度が所定速度未満であることを含む。すなわち、ブーム制御弁17Aの右側への変位は、ブーム操作レバー26Aが上げ方向にゆっくりと操作された場合には閾値Dc以下に制限されるが、ブーム操作レバー26Aが上げ方向に素早く操作された場合には制限されない。
変位制限部33は、例えば、ブーム操作レバー26Aとブーム制御弁17Aとを繋ぐパイロットラインに配置された減圧弁50を制御することで、ブーム制御弁17Aの右側への変位を閾値Dc以下に制限してもよい。
図7は、図3に示す減圧弁50Lの一次圧として利用される操作圧PL1とブーム制御弁17Aの右側への変位との関係を示す。図7では、実線は、所定の制限開始条件が満たされていないときの関係を示し、破線は、所定の制限開始条件が満たされたときの関係を示す。
図7の例では、コントローラ30の変位制限部33は、所定の制限開始条件が満たされたと判定した場合には、破線で示すように、操作圧PL1が所定圧Ptに達するまでは、一次圧としての操作圧PL1と二次圧としてのパイロット圧PS1とが同じになるように減圧弁50Lを動作させる。そして、操作圧PL1が所定圧Ptを超えると、二次圧としてのパイロット圧PS1が所定圧Ptで維持されるように減圧弁50Lを動作させる。そのため、ブーム制御弁17Aの右側への変位は、操作圧PL1が所定圧Ptを超えた場合であっても、閾値Dcで維持される。その結果、ブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口面積は、図6で示すように所定値Acで維持される。
次に、図8を参照し、変位制限部33がスプール弁の変位を制限する処理の流れについて説明する。図8は、スプール弁としてのブーム操作レバー26Aを上げ方向に操作しているときの操作圧PL1及びパイロット圧PS1の時間的推移を示す。
時刻t0において、ブーム操作レバー26Aが上げ方向に微操作されると、操作圧PL1及びパイロット圧PS1は上昇する。微操作は、例えば、レバー傾倒角度が最大レバー傾倒角度の30%未満である操作を意味する。
その後、時刻t1において、操作圧PL1が値P1に達し、更に、時刻t2において操作圧PL1が値P2(=所定圧Pt)に達すると、変位制限部33は、直近の所定時間における操作圧PL1の変動幅を算出する。図8の例では、変位制限部33は、時刻t2における操作圧PL1の値P2(=所定圧Pt)と時刻t1における操作圧PL1の値P1との差を直近の所定時間における操作圧PL1の変動幅(P2−P1)として算出する。
そして、変動幅(P2−P1)が所定幅Pw1未満であると判定した場合、変位制限部33は、ブーム制御弁17Aの右側への変位を閾値Dc以下に制限するため、操作圧PL1を所定圧Pt以下に制限する。具体的には、変位制限部33は、減圧弁50Lを制御することで、所定圧Pt以上の操作圧PL1を用いて所定圧Ptのパイロット圧PS1を生成する。
その結果、図8では、時刻t2から時刻t4において操作圧PL1が所定圧Pt以上で推移しているが、パイロット圧PS1は所定圧Ptで一定となるように推移する。そのため、ブーム制御弁17Aの右側への変位は閾値Dcで一定となるように推移し、ブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口面積は所定値Acで一定となるように推移する。その結果、ブームシリンダ7のボトム側油室に流入する作動油の流量は一定となるように維持され、ブーム4の上げ速度は比較的低いレベルで一定となるように維持される。
その後、時刻t4において、直近の所定時間における操作圧PL1の変動幅が所定幅Pw2を超えると、変位制限部33は、操作圧PL1に対する制限を解除する。図8の例では、変位制限部33は、操作圧PL1が所定圧Ptを超えた後、所定時間毎に操作圧PL1の変動幅を算出している。
変位制限部33による操作圧PL1に対する制限が解除されると、減圧弁50Lは、操作圧PL1とパイロット圧PS1とが同じになるように動作する。そのため、時刻t5において、パイロット圧PS1は、所定圧Ptより大きい操作圧PL1と同じになり、ブーム制御弁17Aの右側への変位は閾値Dcより大きい値まで増加し、ブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口面積も所定値Acよりも大きい値まで増加する。その結果、ブームシリンダ7のボトム側油室に流入する作動油の流量が増加し、ブーム4の上げ速度は増加する。
このように、変位制限部33は、スプール弁のパイロットポートに作用するパイロット圧を制限することでスプール弁の変位を制限できる。
上述のように、本発明の実施形態に係るショベル100は、下部走行体1と、下部走行体1に搭載される上部旋回体3と、上部旋回体3に搭載される油圧ポンプとしてのメインポンプ14と、メインポンプ14が吐出する作動油によって駆動される油圧アクチュエータと、メインポンプ14から油圧アクチュエータへ流れる作動油の流量を制御するスプール弁と、スプール弁の変位を検出する変位センサ18と、スプール弁の開口面積に関する情報を導き出す制御装置としてのコントローラ30と、を有する。油圧アクチュエータは、ブームシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、左側走行油圧モータ1L、右側走行油圧モータ1R及び旋回油圧モータ2Aの少なくとも1つを含む。スプール弁は、ブーム制御弁17A、アーム制御弁17B、バケット制御弁17C、左走行モータ制御弁17D、右走行モータ制御弁17E及び旋回制御弁17Fの少なくとも1つを含む。スプール弁の開口面積に関する情報は、例えば、スプール弁を通過する作動油の流量であってもよい。コントローラ30は、スプール弁の変位と開口面積に関する情報とに基づいてスプール弁の変位に関する閾値Dcを導き出すように構成されている。そして、スプール弁の変位が閾値Dcより小さいときの変位の増加に対する開口面積の増加率αは、例えば図4に示すように、スプール弁の変位が閾値Dcより大きいときの変位の増加に対する開口面積の増加率βよりも小さい。この構成により、本発明の実施形態に係るショベル100は、油圧アクチュエータの操作性を改善できる。また、油圧アクチュエータを利用した作業の精度を向上させることができる。スプール弁の開口面積が急変するタイミングをコントローラ30が把握できるように構成されているためである。例えば、ブーム操作レバー26Aを上げ方向にどの程度傾ければブーム4の上げ速度が急変するのかをショベル100の操作者に事前に知らせることができるように構成されているためである。ショベル100の操作者は、ブーム操作レバー26Aを上げ方向にどの程度傾ければブーム4の上げ速度が急変するのかを事前に知ることができれば、例えば水平引き作業中に誤ってブーム4を大きく上昇させてしまうのを防止できる。
コントローラ30は、スプール弁の変位と開口面積に関する情報とに基づいてスプール弁の変位に関する閾値Dcを導き出すように構成されていてもよい。この構成により、コントローラ30は、スプール弁の実際の開口特性が設計上の開口特性と異なる場合であっても閾値Dcを適切に設定することができる。また、スプール弁の開口特性が経時的に変化した場合であっても閾値Dcを適切に調整することができる。このように、コントローラ30は、スプール弁毎に閾値Dcを適切に設定或いは調整することができる。
コントローラ30は、例えば、変位センサ18の出力から、スプール弁の変位が閾値Dcに達するタイミングを導き出すように構成されていてもよい。コントローラ30は、例えば、ブームスプール変位センサ18Aの出力に基づき、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcに達するタイミングを導き出すように構成されていてもよい。この構成により、コントローラ30は、ブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口面積が急変するタイミングをより正確に把握できる。
コントローラ30は、例えば、スプール弁の変位が閾値Dcに達する前に、スプール弁の変位が閾値Dcに達する傾向にあることを報知するように構成されていてもよい。コントローラ30は、例えば、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcに達する前に、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcに達する傾向にあることをショベル100の操作者に報知するように構成されていてもよい。この構成により、コントローラ30は、例えば、ブーム操作レバー26Aを上げ方向に更に傾倒させた場合には、ブーム制御弁17AにおけるPCポートの開口面積が急変するおそれがあることをショベル100の操作者に前もって知らせることができる。すなわち、ブーム4の上げ速度が急変するおそれがあることをショベル100の操作者に前もって知らせることができる。
閾値Dcは、油圧アクチュエータの負荷の変化に応じて変化する値であってもよく、メインポンプ14の負荷の変化に応じて変化する値であってもよい。油圧アクチュエータに加わる負荷が異なると、スプール弁を通過する作動油の流体力が異なるためであり、スプール弁の開口面積が急変するときのスプール弁の変位が見かけ上変化し得るためである。メインポンプ14に加わる負荷が異なる場合についても同様である。
コントローラ30は、操作装置26の操作速度が所定速度以上の場合には、操作装置26に対応するスプール弁の変位が閾値Dcに達する傾向にあることを報知しないように構成されていてもよい。コントローラ30は、例えば、ブーム操作レバー26Aの操作速度が所定速度以上の場合には、ブーム制御弁17Aの変位が閾値Dcに達する傾向にあることを報知しないようにしてもよい。ブーム4を迅速に動作させたいという操作者の意思を推認できるためである。この構成により、コントローラ30は、不要な報知が行われてしまうのを防止できる。
コントローラ30は、スプール弁の変位を閾値Dc以下に制限するように構成されていてもよい。必要に応じて油圧アクチュエータの急な動きを制限するためである。コントローラ30は、例えば、ブーム操作レバー26Aが微操作されている場合には、ブーム制御弁17Aの変位を閾値Dc以下に制限してもよい。この構成により、コントローラ30は、操作者の意思に反してブーム4が急に動いてしまうのを防止できる。
コントローラ30は、操作装置26の操作速度が所定速度以上の場合には、操作装置26に対応するスプール弁の変位を制限しないように構成されていてもよい。コントローラ30は、例えば、ブーム操作レバー26Aの操作速度が所定速度以上の場合には、ブーム制御弁17Aの変位を制限しないようにしてもよい。ブーム4を迅速に動作させたいという操作者の意思を推認できるためである。この構成により、コントローラ30は、ブーム4の動きが誤って制限されてしまうのを防止できる。
以上、本発明の好ましい実施形態が説明された。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形、置換等が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、上述の実施形態では、報知部32及び変位制限部33のそれぞれは、水平引き作業中にブーム4が急上昇してしまうのを防止するために利用されている。しかしながら、報知部32及び変位制限部33のそれぞれは、水平引き作業中におけるブーム4の急な下降、アーム5の急な開閉、及び、バケット6の急な開閉等の少なくとも1つを防止するために利用されてもよい。また、仕上げ作業中又は深掘り作業中における油圧アクチュエータの急な動きを防止するために利用されてもよい。なお、水平引き作業、仕上げ作業、及び、深掘り作業では、ブーム上げ操作、ブーム下げ操作、アーム閉じ操作、アーム開き操作、バケット閉じ操作、バケット開き操作及び旋回操作の少なくとも1つが別々に或いは同時に実行され得る。
また、上述の実施形態では、報知部32及び変位制限部33のそれぞれは、ショベル100の操作者の意思に反して油圧アクチュエータの動作速度が急増するのを防止するために利用されている。しかしながら、報知部32及び変位制限部33のそれぞれは、ショベル100の操作者の意思に反して油圧アクチュエータの動作速度が急減するのを防止するために利用されてもよい。
1・・・下部走行体 1L・・・左側走行油圧モータ 1R・・・右側走行油圧モータ 2・・・旋回機構 2A・・・旋回油圧モータ 3・・・上部旋回体 4・・・ブーム 5・・・アーム 6・・・バケット 7・・・ブームシリンダ 8・・・アームシリンダ 9・・・バケットシリンダ 10・・・キャビン 11・・・エンジン 13・・・レギュレータ 14・・・メインポンプ 15・・・パイロットポンプ 17・・・コントロールバルブ 17A・・・ブーム制御弁 17B・・・アーム制御弁 17C・・・バケット制御弁 17D・・・左走行モータ制御弁 17E・・・右走行モータ制御弁 17F・・・旋回制御弁 17L・・・左側パイロットポート 17R・・・右側パイロットポート 18、18・・・変位センサ 26・・・操作装置 26A・・・ブーム操作レバー 27L、27R・・・リモコン弁 28・・・吐出圧センサ 29・・・操作圧センサ 29L、29R・・・パイロット圧センサ 30・・・コントローラ 31・・・演算部 32・・・報知部 33・・・変位制限部 40・・・情報取得装置 50、50L、50R・・・減圧弁 C1、C2・・・管路 C11、C12、C21、C22・・・管路部分 S1・・・ブーム角度センサ S2・・・アーム角度センサ S3・・・バケット角度センサ S4・・・機体傾斜センサ S5・・・旋回角速度センサ S6a・・・ブームロッド圧センサ S6b・・・ブームボトム圧センサ S6c・・・アームロッド圧センサ S6d・・・アームボトム圧センサ S6e・・・バケットロッド圧センサ S6f・・・バケットボトム圧センサ S7・・・ブームシリンダストロークセンサ S8・・・アームシリンダストロークセンサ S9・・・バケットシリンダストロークセンサ

Claims (7)

  1. 下部走行体と、
    前記下部走行体に搭載される上部旋回体と、
    前記上部旋回体に搭載される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプが吐出する作動油によって駆動される油圧アクチュエータと、
    前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータへ流れる作動油の流量を制御するスプール弁と、
    前記スプール弁の変位を検出する変位センサと、
    前記スプール弁の開口面積に関する情報を導き出す制御装置と、を有し、
    前記スプール弁は、前記スプール弁の変位の増加に対する開口面積の増加率が所定点で変化する開口特性を有し、
    前記制御装置は、前記所定点に関する閾値を設定し、前記変位センサの検出値に基づいて前記所定点と前記スプール弁の変位との前記開口特性を示す関係を取得し、記憶する、
    ショベル。
  2. 前記制御装置は、前記変位センサの出力から、前記スプール弁の変位が前記閾値に達するタイミングを導き出すように構成されている、
    請求項1に記載のショベル。
  3. 前記制御装置は、前記スプール弁の変位が前記閾値に達する前に、前記スプール弁の変位が前記閾値に達する傾向にあることを報知するように構成されている、
    請求項1又は2に記載のショベル。
  4. 前記閾値は、前記油圧ポンプの負荷の変化に応じて変化する、
    請求項1乃至3の何れかに記載のショベル。
  5. 前記制御装置は、操作装置の操作速度が所定速度以上の場合には、前記操作装置に対応する前記スプール弁の変位が前記閾値に達する傾向にあることを報知しないように構成されている、
    請求項1乃至4の何れかに記載のショベル。
  6. 前記制御装置は、前記スプール弁の変位を前記閾値以下に制限するように構成されている、
    請求項1乃至5の何れかに記載のショベル。
  7. 前記制御装置は、操作装置の操作速度が所定速度以上の場合には、前記操作装置に対応する前記スプール弁の変位を制限しないように構成されている、
    請求項1乃至6の何れかに記載のショベル。
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