JP6941919B2 - 光学機器及びプリズム - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1枚のレンズと、呼び面角90°で交わる一対の反射面を有するプリズムを備えた観察光学系を有する観察光学機器及び物体像の上下左右を反転し正立正像に変換するプリズム、特にダハプリズムに関する。
顕微鏡、望遠鏡、双眼鏡、一眼レフカメラ、一眼レフデジタルカメラ、測量機などの観察光学機器に使われるダハプリズムは、呼び面角90°で交わる一対の反射面の稜線によって観察光学系の瞳が分割されることから、高い加工精度が要求されるが、ポロプリズムなどの他の正立プリズムに比べてプリズムを小型にできるため、光学機器を小型・軽量化が可能になるという利点がある。
一方、光束が反射面で反射すると、その面の前後において光波の互いに直交するs偏光成分とp偏光成分とに位相差が生じることが知られている。ダハプリズムのように稜線で瞳が分割される光学系では、分割された瞳の一方と他方とでダハプリズムから出射した光の偏光状態に違いが生じるため、波面収差が生じ、観察像の結像性能を劣化させる。反射面で生じる位相差が大きいほど、生じる偏光状態の違いが大きくなり、面角の加工精度が低い場合と同様に、二重像が観察されたり、コントラストが低下したりする。
このダハプリズムの反射面で生じる位相差を軽減するために、従来は反射面にアルミニウムや銀の金属膜を形成することが行われていた。しかし、ダハプリズムの加工精度が向上するのに伴い、金属膜では、問題の位相差を低減する効果が不十分であると指摘されるようになった。
特許文献1(特開平11-326781号)は、ダハプリズムのダハ面に、屈折率M1、M2及びM3の誘電体膜(ただし、2.0<M1<2.1、1.35<M2<1.4及び1.45<M3<1.5)を9層積層してなる位相差低減多層膜を開示しており、1.46〜1.6の屈折率を有する基材からなるダハプリズムに対する可視域波長光の位相差低減に有効であると記載している。すなわち、特許文献1に記載の位相差低減多層膜は、ダハプリズムの一対の反射面に入射する光束の反射前後におけるs偏光とp偏光との位相差の変化を抑制し、波面収差の劣化を抑えて観察像の性能を向上させる効果を有している。
しかしながら、特許文献1に記載の位相差低減多層膜は基材内面反射光の入射角が臨界角を越えているときに起こる全反射を利用したものであるため、基材外面にゴミや汚れなどが付着した際に、その欠点において内面反射光の散乱や吸収を生じて、観察像のコントラストを低下させるという問題がある。
基材外面のゴミや汚れの影響を防ぐためには、反射面に金属単層膜を形成し、ダハプリズム外部からの光を遮断する方法が有効である。しかしながら、例えば、屈折率1.516の基材において、金属単層膜を形成した反射面で基材内部からの光が入射角49°で反射したときにはs偏光とp偏光との位相差が20°以上となる。このように反射面での偏光状態の差が大きい場合、二重像が観察されたり、コントラストが低下したり、偏光成分を含む画像において二つのダハ面に色差を生じたりするという問題が生じる。
特開平11-326781号公報
従って、本発明の目的は、入射した光束の反射前後において、s偏光とp偏光の位相差が小さいプリズム及びそれを備えた光学機器を提供することである。
前記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、金属膜と基材の間に、屈折率の異なる誘電体膜を2層以上形成することで、s偏光とp偏光の位相差を調整できることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の光学機器は、呼び面角90°で交わる一対の反射面を有するプリズムと、少なくとも1枚のレンズとを備えた観察光学系を有する光学機器であって、
前記プリズムは、前記一対の反射面の稜線が前記観察光学系の瞳を分割するよう配置されており、
前記プリズムの一対の反射面は、
(a)少なくとも2層の誘電体膜からなる誘電体多層膜、及び
(b)前記誘電体多層膜の上に積層された金属膜を有しており、
前記誘電体多層膜は、隣接する誘電体膜の屈折率が互いに異なり、各誘電体膜の光学膜厚が5 nm以上であることを特徴とする。
前記誘電体多層膜は、最も高い屈折率を有する誘電体膜と最も低い屈折率を有する誘電体膜との屈折率差が0.2以上であるのが好ましい。
前記誘電体多層膜は、最も高い屈折率を有する誘電体膜と前記金属膜に最も近い側の誘電体膜との屈折率差が0.2以上であるのが好ましい。
前記誘電体多層膜は、少なくとも1層の屈折率1.8以上の高屈折率膜と少なくとも1層の屈折率1.8未満の低屈折率膜とを含み、前記高屈折率膜と前記低屈折率膜との屈折率差が0.2以上であるのが好ましい。
前記誘電体膜のうち最も前記プリズムに近い側の誘電体膜は前記プリズムに隣接しており、前記金属膜は少なくとも可視光に対する透過率が実質的に0%となる膜厚を有しているのが好ましい。
前記金属膜は銀、アルミニウム、金、銅、ニッケル、クロム、白金、ロジウム、錫、亜鉛及びマグネシウムからなる金属群から選ばれた1種からなる単体膜、又は前記金属群から選ばれた少なくとも1種を含む合金の膜であるのが好ましい。
誘電体膜はTiO2、Nb2O5、Ta2O5、La2O3、ZrO2、HfO2、Y2O3、WO3、CeO2、SnO2、MgO、SiO、Al2O3、CeF3、YF3、LaF3、SiO2、CaF2、MgF2及びAlF3からなる誘電体群から選ばれた少なくとも1種、又は前記誘電体群から選ばれた少なくとも1種を含む化合物からなるのが好ましい。
本発明のプリズムは、呼び面角90°で交わる一対の反射面を有するプリズムであって、
前記一対の反射面は、
(a)少なくとも2層の誘電体膜からなる誘電体多層膜、及び
(b)前記誘電体多層膜の上に積層された金属膜を有しており、
前記誘電体多層膜は、隣接する誘電体膜の屈折率が互いに異なり、各誘電体膜の光学膜厚が5 nm以上であることを特徴とする。
前記プリズムはペンタダハプリズム、ペシャンプリズム又はアミチプリズムであるのが好ましい。
本発明の光学機器に備えられたプリズムは、s偏光とp偏光の位相差を小さくすることができるため、様々な観察光学機器に使用することができる
基材内部からの光束が表面(空気との界面)で反射したときのs偏光とp偏光との位相差の変化を説明するための模式図である。 基材内部からの光束が表面で反射したときのs偏光とp偏光との位相差の入射角依存性を示すグラフである。 ペシャンプリズムに入射した光束の光路を示す模式図である。 ペンタプリズムに入射した光束の光路を示す模式図である。 アミチプリズムに入射した光束の光路を示す模式図である。 金属単層膜(Ag:銀、Al:アルミニウム、Au:金、のいずれか)のみを設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 金属単層膜(Ag:銀、Al:アルミニウム、Au:金、のいずれか)のみを設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 金属単層膜(Cu:銅、Ni:ニッケル、Cr:クロム、のいずれか)のみを設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 金属単層膜(Cu:銅、Ni:ニッケル、Cr:クロム、のいずれか)のみを設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 実施例1の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 実施例1の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 参考例2の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 参考例2の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 参考例3の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 参考例3の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 実施例4の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 実施例4の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 実施例5の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 実施例5の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 実施例6の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 実施例6の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 実施例7の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 実施例7の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 実施例8の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 実施例8の多層膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 比較例1の反射膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 比較例1の反射膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 比較例2の反射膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 比較例2の反射膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。 比較例3の反射膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときの反射率の波長依存性を示すグラフである。 比較例3の反射膜を設けた基材で内部からの光束が反射したときのs偏光とp偏光との位相差の波長依存性を示すグラフである。
[1] 光学機器
本発明の光学機器は、呼び面角90°で交わる一対の反射面を有するプリズムと、少なくとも1枚のレンズとを備えた観察光学系を有する光学機器であって、前記プリズムは、前記一対の反射面の稜線が前記観察光学系の瞳を分割するよう配置されており、前記プリズムの一対の反射面は、(a)少なくとも2層の誘電体膜からなる誘電体多層膜、及び(b)前記誘電体多層膜の上に積層された金属膜を有しており、前記誘電体多層膜は、隣接する誘電体膜の屈折率が互いに異なり、各誘電体膜の光学膜厚が5 nm以上であることを特徴とする。
(1) 誘電体多層膜
本発明の光学機器は、基材(プリズム)と金属膜との間に、2層以上の誘電体膜からなる誘電体多層膜を設ける。前記誘電体多層膜は、隣接する誘電体膜の屈折率が互いに異なり、各誘電体膜の光学膜厚が5 nm以上である。前記誘電体膜のうち、最も高い屈折率を有する誘電体膜と最も低い屈折率を有する誘電体膜との屈折率差が0.2以上であるのが好ましい。さらに、最も高い屈折率を有する誘電体膜と前記金属膜に最も近い側の誘電体膜との屈折率差が0.2以上であるのが好ましい。前記誘電体膜のうち最も前記プリズムに近い側の誘電体膜は前記プリズムに隣接しているのが好ましい。
誘電体膜の少なくとも1層は屈折率1.8以上の高屈折率膜であり、少なくとも1層は屈折率1.8未満の低屈折率膜であるのが好ましい。このとき、高屈折率膜と低屈折率膜との屈折率の差は0.2以上であるのが好ましい。金属膜に隣接する膜は低屈折率膜であるのが好ましい。
例えば、2層の誘電体膜からなる場合、基材側が屈折率1.8以上の高屈折率膜であり、金属膜側が屈折率1.8未満の低屈折率膜であり、それらの屈折率の差が0.2以上であるのが好ましい。3層以上の誘電体膜からなる場合、基材に隣接する膜は高屈折率膜であっても低屈折率膜であってもよいが、金属膜に隣接する膜は低屈折率膜であるのが好ましい。
例えば、3層の場合、基材側から高屈折率膜、低屈折率膜及び低屈折率膜からなる構成、又は基材側から低屈折率膜、高屈折率膜及び低屈折率膜からなる構成が好ましい。また4層の場合、基材側から高屈折率膜、低屈折率膜、高屈折率膜及び低屈折率膜からなる構成、又は基材側から低屈折率膜、高屈折率膜、低屈折率膜及び低屈折率膜からなる構成が好ましく、5層構成の場合、基材側から高屈折率膜、低屈折率膜、高屈折率膜、低屈折率膜及び低屈折率膜からなる構成、又は基材側から低屈折率膜、高屈折率膜、低屈折率膜、高屈折率膜及び低屈折率膜からなる構成が好ましい。6層構成以上の誘電体多層膜についても、これらと同様に設計することができる。
高屈折率膜が複数ある場合、それらの誘電体膜の屈折率は同じであっても異なっていても良い。同様に、低屈折率膜が複数ある場合、それらの誘電体膜の屈折率は同じであっても異なっていても良い。
3層以上の誘電体膜からなる場合も、高屈折率膜と低屈折率膜との屈折率の差は0.2以上であるのが好ましい。このとき、高屈折率膜と低屈折率膜とをどのように組み合わせた場合でもそれらの屈折率差が0.2以上となるように設計するのが好ましい。すなわち、高屈折率膜の中で最も屈折率の低い誘電体膜と、低屈折率膜の中で最も屈折率の高い誘電体膜との屈折率差が0.2以上となるように設計する。
誘電体多層膜の層数は、2〜5層であるのが好ましい。6層以上でも位相差を低減する効果を発揮する多層膜を得ることは可能であるが、6層以上にしても5層で得られる特性(設計特性)とほとんど変わりがないし、層数が増えると製造工程が増えるので製造誤差の蓄積によって設計通りの特性が得られなくなるデメリットがある。
誘電体膜の光学膜厚は、高屈折率膜及び低屈折率膜ともに、それぞれ5 nm以上であるのが好ましい。誘電体膜の光学膜厚が5 nm未満であると反射光のs偏光成分とp偏光成分の位相差を低減する効果が小さくなる場合がある。このような膜厚を有する膜構成として各層の光学膜厚を最適化することで、干渉効果が最適化された誘電体多層膜が得られる。これらの誘電体多層膜を屈折率1.43〜2.1の基材(プリズム)に形成することにより、反射光のs偏光とp偏光との位相差を±20°未満とすることができる。
誘電体膜はTiO2、Nb2O5、Ta2O5、La2O3、ZrO2、HfO2、Y2O3、WO3、CeO2、SnO2、MgO、SiO、Al2O3、CeF3、YF3、LaF3、SiO2、CaF2、MgF2及びAlF3からなる誘電体群から選ばれた少なくとも1種、又は前記誘電体群から選ばれた少なくとも1種を含む化合物からなるのが好ましい。前記化合物としてはLaTiO3、LaAlO3等が挙げられる。これらの誘電体及び化合物からなる誘電体膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、熱CVD、プラズマCVD、光CVD等の化学蒸着法等によって形成することができる。
(3)金属膜
金属膜は銀、アルミニウム、金、銅、ニッケル、クロム、白金、ロジウム、錫、亜鉛及びマグネシウムからなる金属群から選ばれた1種からなる単体膜、又は前記金属群から選ばれた少なくとも1種を含む合金であるのが好ましい。これらの材料からなる金属膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法によって形成することができる。また複数の種類の異なる金属膜を形成しても良い。金属膜は、外部からの可視光が入射しない厚さ、すなわち不透明(可視光に対する透過率が実質的に0%)となる厚さで形成するのが好ましい。金属膜の前記可視光に対する透過率は、0.01%以下であるのが好ましく、0.001以下であるのがより好ましい。
耐久性や耐候性を向上するために、金属膜上に誘電体膜、塗層膜、撥水膜、撥油膜、防錆膜などを施しても良い。
[2]プリズム
本発明のプリズムは、呼び面角90°で交わる一対の反射面を有するプリズムであって、前記一対の反射面は、(a)少なくとも2層の誘電体膜からなる誘電体多層膜、及び(b)前記誘電体多層膜の上に積層された金属膜を有しており、前記誘電体多層膜は、隣接する誘電体膜の屈折率が互いに異なり、各誘電体膜の光学膜厚が5 nm以上であることを特徴とする。
本発明のプリズムはダハプリズムとして用いられるのが好ましく、このようなダハプリズムとしては、例えば、図3に示すペチャンプリズム、図4に示すペンタダハプリズム(ペンタプリズム)、図5に示すアミチプリズムが挙げられる。これらの図において、破線矢印で示した光線がダハ面4へ入射する角度はペチャンプリズムでは48°(図3)、ペンタダハプリズムでは49°(図4)、アミチプリズムでは60°(図5)となる。ペンタダハプリズムが観測光学系として利用される光学機器としては、一眼レフカメラや一眼レフデジタルカメラなどが挙げられ、アミチプリズムが観測光学系として利用される光学機器としては、顕微鏡や測量機などが挙げられ、ペチャンプリズムが観測光学系として利用される光学機器としては、双眼鏡や望遠鏡などが挙げられる。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
(1) s偏光とp偏光との位相差の入射角度依存性
s偏光とp偏光との位相差について、図1の通り座標を定義する。入射光線1と出射光線2とは紙面に平行であり、光線方向をz軸、紙面と平行でz軸と垂直な方向をx軸、紙面と垂直で紙面から出る方向をy軸とした。この場合にはy軸がs偏光で、x軸がp偏光に相当する。光線入射角θiと出射角θoとは反射の定義から等しくなる。位相差の定義では、未成膜基材と空気との界面3におけるs偏光とp偏光との位相差は、入射した光線がブリュスター角に達するまでは0°、ブリュスター角から臨界角までは180°、臨界角以上では角度に依存した値となる。図2に、屈折率nd=1.516のS-BSL7(株式会社オハラ製)を基材として用いた場合の、波長550 nmにおけるs偏光とp偏光との位相差の入射角度依存性を示す。図2において、ブリュスター角が33.4°、臨界角が41.3°となる。
(2) 金属単層膜
プリズムとして、一眼レフカメラのファインダ光学系に用いられたペンタダハプリズムの場合を例に挙げて金属単層膜の効果について説明する。この場合、一眼レフカメラの焦点板で拡散される光束が、ペンタダハプリズムのダハ面に入射角49°を中心とした光束として入射する。ペンタダハプリズムの基材としてS-BSL7(nd=1.516、臨界角θ=41.3°)を用い、その反射面(ダハ面)にAg、Al、Au、Cu、Ni及びCrの金属単層膜を不透明(不透過)になる膜厚で形成した。このときs偏光とp偏光との位相差は134°となった。
これらのAg、Al、Au、Cu、Ni及びCrの金属膜を形成した場合の、S-BSL7基材内部から入射角49°で反射面に入射した光の反射率の波長依存性を図6-1及び図6-3に、s偏光とp偏光の位相差を図6-2及び図6-4に示す。図6-2及び図6-4から、可視波長域の波長400〜700 nmにおけるs偏光とp偏光の位相差はいずれの金属単層膜においても20°以上であり、金属単層膜のみでは反射面での偏光状態に大きな差が生じてしまうことが分かる。
実施例1
S-BSL7(nd=1.516)基材にTiO2(nd=2.304)からなる光学膜厚55 nmの誘電体膜、及びAl2O3(nd=1.635)からなる光学膜厚103 nmの誘電体膜を順次形成し、さらに銀(nd=0.059、kd=3.643、kdはd線での吸収係数)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-BSL7基材内部から49°で入射した光の反射率を図7-1に、s偏光とp偏光の位相差を図7-2に示す。
参考例2
株式会社オハラ製S-LAH66(nd=1.773)基材にTa2O5(nd=2.038)からなる光学膜厚33 nmの誘電体膜、及びSiO2(nd=1.468)からなる光学膜厚67 nmの誘電体膜を順次形成し、さらにアルミニウム(nd=0.932、kd=6.241)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-LAH66基材内部から49°で入射した光の反射率を図8-1に、s偏光とp偏光の位相差を図8-2に示す。
参考例3
株式会社オハラ製S-LAL14(nd=1.697)基材にTiO2(nd=2.304)からなる光学膜厚101 nmの誘電体膜、MgF2(nd=1.388)からなる光学膜厚29 nmの誘電体膜、及びAl2O3(nd=1.635)からなる光学膜厚30 nmの誘電体膜を順次形成し、さらに金(nd=0.276、kd=2.916)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-LAL14基材内部から49°で入射した光の反射率を図9-1に、s偏光とp偏光の位相差を図9-2に示す。
実施例4
株式会社オハラ製S-FSL5(nd=1.488)基材にZrO2(nd=1.936)からなる光学膜厚120 nmの誘電体膜、SiO2(nd=1.468)からなる光学膜厚31 nmの誘電体膜、及びAl2O3(nd=1.635)からなる光学膜厚30 nmの誘電体膜を順次形成し、さらに銅(nd=0.538、kd=2.861)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-FSL5基材内部から49°で入射した光の反射率を図10-1に、s偏光とp偏光の位相差を図10-2に示す。
実施例5
S-BSL7(nd=1.516)基材にMgF2(nd=1.388)からなる光学膜厚34 nmの誘電体膜、Ta2O5(nd=2.038)からなる光学膜厚57 nmの誘電体膜、及びMgF2(nd=1.388)からなる光学膜厚127 nmの誘電体膜を順次形成し、さらにニッケル(nd=1.850、kd=3.465)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-BSL7基材内部から49°で入射した光の反射率を図11-1に、s偏光とp偏光の位相差を図11-2に示す。
実施例6
S-BSL7(nd=1.516)基材にTa2O5(nd=2.038)からなる光学膜厚15 nmの誘電体膜、SiO2(nd=1.468)からなる光学膜厚101 nmの誘電体膜、Ta2O5(nd=2.038)からなる光学膜厚52 nmの誘電体膜、SiO2(nd=1.468)からなる光学膜厚146 nmの誘電体膜を順次形成し、さらにクロム(nd=2.902、kd=2.045)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-BSL7基材内部から49°で入射した光の反射率を図12-1に、s偏光とp偏光の位相差を図12-2に示す。
実施例7
S-BSL7(nd=1.516)基材にTiO2(nd=2.304)からなる光学膜厚17 nmの誘電体膜、SiO2(nd=1.468)からなる光学膜厚90 nmの誘電体膜、TiO2(nd=2.304)からなる光学膜厚59 nmの誘電体膜、SiO2(nd=1.468)からなる光学膜厚78 nmの誘電体膜、及びAl2O3(nd=1.635)からなる光学膜厚30 nmの誘電体膜を順次形成し、さらに銀(nd=0.059、kd=3.643)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-BSL7基材内部から41°で入射した光の反射率を図13-1に、s偏光とp偏光の位相差を図13-2に示す。
実施例8
S-LAH66(nd=1.773)基材にTiO2(nd=2.304)からなる光学膜厚36 nmの誘電体膜、Al2O3(nd=1.635)からなる光学膜厚102 nmの誘電体膜、TiO2(nd=2.304)からなる光学膜厚95 nmの誘電体膜、及びAl2O3(nd=1.635)からなる光学膜厚146 nmの誘電体膜を順次形成し、さらに銀(nd=0.059、kd=3.643)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体及び金属の多層膜を形成した面に、S-LAH66基材内部から60°で入射した光の反射率を図14-1に、s偏光とp偏光の位相差を図14-2に示す。
比較例1
S-BSL7(nd=1.516)基材に銀(nd=0.059、kd=3.643)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この金属膜からなる反射膜を形成した面に、S-BSL7基材内部から49°で入射した光の反射率を図15-1に、s偏光とp偏光の位相差を図15-2に示す。
比較例2
S-BSL7(nd=1.516)基材にAl2O3(nd=1.635)からなる光学膜厚213 nmの誘電体膜を形成し、さらに銀(nd=0.059、kd=3.643)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体膜及び金属膜からなる反射膜を形成した面に、S-BSL7基材内部から49°で入射した光の反射率を図16-1に、s偏光とp偏光の位相差を図16-2に示す。
比較例3
S-BSL7(nd=1.516)基材にSiO2(nd=1.468)からなる光学膜厚52 nmの誘電体膜形成し、さらに銀(nd=0.059、kd=3.643)からなる金属膜を不透明になる膜厚で形成した。この誘電体膜及び金属膜からなる反射膜を形成した面に、S-BSL7内部から49°で入射した光の反射率を図17-1に、s偏光とp偏光の位相差を図17-2に示す。
実施例1、参考例2、3、実施例4〜8の位相差のグラフ(図7-2、図8-2、図9-2、図10-2、図11-2、図12-2、図13-2及び図14-2)と比較例1〜3の位相差のグラフ(図15-2、図16-2及び図17-2)とを比較すれば分かるように、基材と金属膜の間に屈折率差0.2以上の誘電体膜を2層以上形成することで、可視波長域の400〜700 nmにおいてs偏光とp偏光の位相差が±20°未満とする効果を持つ位相差低減多層膜を得ることができた。
1・・・入射光線
2・・・出射光線
3・・・界面
4・・・ダハ面

Claims (10)

  1. 呼び面角90°で交わる一対の反射面を有するプリズムと、少なくとも1枚のレンズとを備えた観察光学系を有する光学機器であって、
    前記プリズムは、前記一対の反射面の稜線が前記観察光学系の瞳を分割するよう配置されており、
    前記プリズムの一対の反射面は、
    (a)少なくとも2層の誘電体膜からなる誘電体多層膜、及び
    (b)前記誘電体多層膜の上に積層された金属膜を有しており、
    前記誘電体多層膜は、隣接する誘電体膜の屈折率が互いに異なり、各誘電体膜の光学膜厚が5 nm以上であり、最も高い屈折率を有する誘電体膜と最も低い屈折率を有する誘電体膜との屈折率差が0.2以上0.836以下であり、
    前記金属膜が銀、金、銅、ニッケル、クロム、白金、ロジウム、錫、亜鉛及びマグネシウムからなる金属群から選ばれた1種からなる単体膜、又は前記金属群から選ばれた少なくとも1種を含む合金の膜であり、
    可視波長域の波長400〜700 nmにおいて、前記プリズム内部からの光束が前記反射面で反射したときのs偏光とp偏光との位相差が±20°未満であることを特徴とする光学機器。
  2. 請求項1に記載の光学機器において、前記誘電体多層膜は、最も高い屈折率を有する誘電体膜と前記金属膜に最も近い側の誘電体膜との屈折率差が0.2以上であることを特徴とする光学機器。
  3. 請求項1又は2に記載の光学機器において、前記誘電体多層膜が少なくとも1層の屈折率1.8以上の高屈折率膜と少なくとも1層の屈折率1.8未満の低屈折率膜とを含み、前記高屈折率膜と前記低屈折率膜との屈折率差が0.2以上であることを特徴とする光学機器。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の光学機器において、前記誘電体膜のうち最も前記プリズムに近い側の誘電体膜は前記プリズムに隣接しており、前記金属膜は可視光に対する透過率が実質的に0%となる膜厚を有していることを特徴とする光学機器。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の光学機器において、誘電体膜がTiO2、Nb2O5、Ta2O5、La2O3、ZrO2、HfO2、Y2O3、WO3、CeO2、SnO2、MgO、SiO、Al2O3、CeF3、YF3、LaF3、SiO2、CaF2、MgF2及びAlF3からなる誘電体群から選ばれた少なくとも1種、又は前記誘電体群から選ばれた少なくとも1種を含む化合物からなることを特徴とする光学機器。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の光学機器において、前記誘電体多層膜の層数が2〜5層であることを特徴とする光学機器。
  7. 呼び面角90°で交わる一対の反射面を有するプリズムであって、
    前記一対の反射面は、
    (a)少なくとも2層の誘電体膜からなる誘電体多層膜、及び
    (b)前記誘電体多層膜の上に積層された金属膜を有しており、
    前記誘電体多層膜は、隣接する誘電体膜の屈折率が互いに異なり、各誘電体膜の光学膜厚が5 nm以上であり、最も高い屈折率を有する誘電体膜と最も低い屈折率を有する誘電体膜との屈折率差が0.2以上0.836以下であり、
    前記金属膜が銀、金、銅、ニッケル、クロム、白金、ロジウム、錫、亜鉛及びマグネシウムからなる金属群から選ばれた1種からなる単体膜、又は前記金属群から選ばれた少なくとも1種を含む合金の膜であり、
    可視波長域の波長400〜700 nmにおいて、前記プリズム内部からの光束が前記反射面で反射したときのs偏光とp偏光との位相差が±20°未満であることを特徴とするプリズム。
  8. 請求項に記載のプリズムはペンタダハプリズムであることを特徴とするプリズム。
  9. 請求項に記載のプリズムはペシャンプリズムであることを特徴とするプリズム。
  10. 請求項に記載のプリズムはアミチプリズムであることを特徴とするプリズム。
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