JP6937636B2 - 貯湯式給湯機、ホームシステム、及び、制御方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された貯湯式給湯機(ヒートポンプ貯湯式給湯装置)では、余剰電力が生じると、現在の貯湯量が目標貯湯量か否かにかかわらずヒートポンプを動作させ、沸き上げた湯水を貯湯槽に貯湯する。
湯水を加熱するヒートポンプ装置と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、
家庭内において余剰電力が発生した場合に前記ヒートポンプ装置を稼働させ、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を浴槽へ供給する直接湯張り運転を行う制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転を、前記余剰電力を用いて行った後に、引き続き余剰電力の発生を判別した場合に、前記直接湯張り運転を行う。
図1は、本発明の実施形態1に係る貯湯式給湯機1の構成を示す構成図である。この貯湯式給湯機1は、大きく分けて、ヒートポンプユニット100と、貯湯ユニット200とを備えている。
また、貯湯式給湯機1には、浴槽300と、ヒートポンプユニット100の制御を行うヒートポンプコントローラ400と、貯湯ユニット200の制御を行う貯湯ユニットコントローラ500と、ユーザに操作されるリモコン600とが含まれている。
ヒートポンプユニット100と、貯湯ユニット200とは、ヒートポンプ入水配管121、及び、ヒートポンプ出湯配管122を介して接続されている。ヒートポンプ入水配管121には、貯湯ユニット200から送られる水(低温水)の入水温度を検出する入水温度センサ111が設置されている。また、ヒートポンプ出湯配管122には、ヒートポンプユニット100により加熱された(沸き上げられた)湯の出湯温度を検出する出湯温度センサ112が設置されている。
圧縮機101は、ヒートポンプコントローラ400からの制御に従って、目標の加熱能力となるように回転数を調整する。
冷媒−水熱交換器102における熱交換により、冷媒は放熱して温度が下降し、一方、水は吸熱して温度が上昇する。冷媒−水熱交換器102は、加熱した湯を、ヒートポンプ出湯配管122を通じて貯湯ユニット200に供給する。
これにより、貯湯タンク201内には、上部から下部に向かって高温域の湯と低温域の水との温度成層が形成される。貯湯タンク201の表面には、貯湯されている湯水の温度を検出するための貯湯温度センサ221が高さ方向に沿って複数設置されている。
例えば、タンク側ポンプ202は、後述する貯湯運転(沸き上げ運転)時に、三方弁203を通じて貯湯タンク201の下部(底部)から取り出した低温水を、ヒートポンプ入水配管121を通じてヒートポンプユニット100に供給し、そして、ヒートポンプユニット100にて加熱された湯を、ヒートポンプ出湯配管122、四方弁204、及び、送湯配管231を通じて貯湯タンク201の上部(頂部)に戻す。その際、タンク側ポンプ202は、例えば、出湯温度センサ112にて検出される出湯温度が目標貯湯温度となるように回転数を調整する。
また、後述する直接湯張り運転時に、タンク側ポンプ202は、ヒートポンプユニット100にて加熱された湯を、ヒートポンプ出湯配管122、四方弁204、送湯配管231、給湯配管232、風呂給湯混合弁206、湯張り開閉弁207、及び、浴槽往き配管233(浴槽戻り配管234)を通じて浴槽300に給湯する。
三方弁203は、貯湯運転時や直接湯張り運転時に、入水側を入水口aに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口b−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と貯湯タンク201の下部とを接続させる。
また、三方弁203は、後述する通常保温運転時や、後述する直接保温運転時に、入水側を入水口bに切り換え(入水口b−出水口cを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、タンク側ポンプ202(吸入側)と温水導出配管235(風呂熱交換器208)とを接続させる。
四方弁204は、貯湯運転時や直接湯張り運転時に、入水側を入水口aに切り換えると共に、出水側を出水口dに切り換える(入水口a−出水口dを開放、その他を閉塞)。これにより、タンク側ポンプ202(吐出側)からの水がヒートポンプ入水配管121を通じてヒートポンプユニット100に供給され、そして、ヒートポンプユニット100にて加熱された湯がヒートポンプ出湯配管122から出湯し、例えば、送湯配管231を通じて貯湯タンク201に貯湯される。
また、四方弁204は、通常保温運転時に、入水側を入水口bに切り換えると共に、出水側を出水口cに切り換え(入水口b−出水口cを開放、その他を閉塞)、タンク側ポンプ202(吐出側)と貯湯タンク201の下部とを接続させる。
なお、混合前の湯の温度は、一例として、貯湯タンク201における最上部の貯湯温度センサ221(上から0L位置に配置された貯湯温度センサ221)が検出した温度を用いている。この他にも、別途、タンク出湯温度センサを給湯配管232に配置し、このタンク出湯温度センサによって、混合前の湯の温度を検出するようにしてもよい。
また、風呂給湯混合弁206は、後述する直接湯張り運転を行う際に、ヒートポンプユニット100にて沸き上げられ、給湯配管232を通じて供給された湯を、市水と混合させずに、湯張り開閉弁207、及び、浴槽往き配管233(浴槽戻り配管234)を通じて浴槽300に給湯する。
具体的に風呂熱交換器208は、浴槽循環ポンプ209が稼働することにより浴槽300の湯が循環している状態で、風呂熱交換器208を通る浴槽300の湯と、温水導入配管236を通じて供給される湯との間で熱交換を行う。その際、温水導入配管236を通じて供給される湯は温度が下降し、一方、風呂熱交換器208を通る浴槽300の湯は吸熱して温度が上昇する。
そして、温度が下降した湯は、温水導出配管235を経由してタンク側ポンプ202(三方弁203)へと供給される。
なお、風呂熱交換器208の入水側には、浴槽300の湯温を検出するための浴槽温度センサ223が配置されている。また、風呂熱交換器208の出水側には、風呂熱交換器208により加熱された湯の温度を検出するための浴槽往き温度センサ222が配置されている。
具体例として、ある家庭では、図2に示すように、貯湯式給湯機1と他の装置とが接続されて使用される。図2は、貯湯式給湯機1を含むホームシステムの全体構成を示す模式図である。なお、図2において、ヒートポンプコントローラ400やリモコン600は省略しているが、実際には接続されて使用される。
更に、HEMSコントローラ700は、貯湯ユニットコントローラ500とも通信可能に接続されており、例えば、取得した発電電力量の情報と消費電力量の情報とから余剰電力量を求め、直接湯張り運転を含む指令を貯湯ユニットコントローラ500に発する。
また、貯湯ユニットコントローラ500には、入出力として、ヒートポンプコントローラ400、リモコン600、及び、HEMSコントローラ700が接続されている。
更に、貯湯ユニットコントローラ500には、出力として、タンク側ポンプ202、三方弁203、四方弁204、一般給湯混合弁205、風呂給湯混合弁206、湯張り開閉弁207、及び、浴槽循環ポンプ209(より詳細には、各アクチュエータ)が接続されている。
例えば、演算部502は、沸き上げ運転時に、貯湯タンク201内の蓄熱量から目標出湯温度を求め、ヒートポンプユニット100の動作内容を演算する。
また、制御部503は、余剰電力の発生に伴いHEMSコントローラ700から送られる直接湯張り運転や直接保温運転の指令を受け取ると、同様に、ヒートポンプユニット100、及び、タンク側ポンプ202〜湯張り開閉弁207、及び、浴槽循環ポンプ209のアクチュエータを制御する。
本発明の貯湯式給湯機1における貯湯運転(沸き上げ運転)について説明を行う。一般に、貯湯運転は、電気料金が安い夜間(深夜料金時間帯)に行われる。貯湯運転時には、貯湯ユニットコントローラ500によって、三方弁203、及び、四方弁204は、以下のように制御される。
また、貯湯ユニットコントローラ500は、四方弁204の入水側を入水口aに切り換えると共に、出水側を出水口dに切り換え(入水口a−出水口dを開放、その他を閉塞)、ヒートポンプ出湯配管122と貯湯タンク201の上部とを接続させる。
貯湯ユニットコントローラ500は、このようにして、貯湯タンク201の下部から取り出した水をヒートポンプユニット100にて加熱し、加熱した湯を貯湯タンク201の上部へと送ることが可能となる。このような貯湯運転により、貯湯タンク201内には、上部から高温の湯が徐々に積層された状態で貯湯されていく。
また、貯湯タンク201の蓄熱量が閾値(ヒートポンプ沸き上げ閾値)を下回った場合にも貯湯運転が開始される。
続いて、貯湯タンク201からの湯を、給湯端末(一例として、シャワーやカラン)に給湯する一般給湯運転について説明を行う。一般給湯運転では、例えば、給湯端242に接続された給湯端末の水栓が開かれると(給湯負荷が生じると)、図6に示すように、貯湯タンク201の上部から取水された湯は、一般給湯混合弁205を通り、給湯端242から給湯端末に給湯される。
この待機状態から、給湯端末の水栓が開かれ、給湯流量が増加して、基準値以上となると(ステップS101;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、一般給湯混合弁205を温調制御する(ステップS102)。
一般給湯混合弁205は、給湯端242から給湯する湯の温度を調節するための弁であり、貯湯タンク201の上部から供給される高温の湯と、給水端241から供給される市水とを混合し、例えば、混合比を可変して図示せぬ給湯温度センサの検出する湯温が給湯温度(給湯設定温度)となるように調節して出湯する。この給湯温度は、リモコン600によりユーザによって設定されている。
なお、貯湯タンク201では、上部から湯水を供給するのに伴い、給水端241より供給される市水が下部から流入する。
続いて、貯湯タンク201に貯湯した湯を用いて浴槽300に湯を張る通常湯張り運転について説明を行う。この通常湯張り運転において、図8に示すように、貯湯タンク201の上部から取水された湯は、給湯配管232、風呂給湯混合弁206、湯張り開閉弁207の順に送られ、そして、浴槽往き配管233、及び、浴槽戻り配管234を通じて、浴槽300に給湯される。
この待機状態から、リモコン600により湯張り指令がなされると(ステップS201;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、湯張り開閉弁207を開放する(ステップS202)。
風呂給湯混合弁206は、浴槽300に給湯する湯の温度を調節するための弁であり、貯湯タンク201の上部から給湯配管232を通じて供給される高温の湯と、給水端241から供給される市水とを混合し、例えば、混合比を可変して図示せぬ給湯温度センサの検出する湯温が浴槽設定湯温となるように調節して出湯する。
なお、貯湯タンク201では、上部から湯水を供給するのに伴い、給水端241より供給される市水が下部から流入する。
続いて、貯湯タンク201の湯を用いて浴槽300の湯を加熱する通常保温運転について説明を行う。
この通常保温運転では、図10に示すように、浴槽循環ポンプ209が稼働され、浴槽300の湯が風呂熱交換器208を通って循環される。
一方、貯湯タンク201の上部から取水された湯は、送湯配管231、温水導入配管236、風呂熱交換器208の順に送られる。そして、風呂熱交換器208にて浴槽300の湯との熱交換によって放熱して温度が下降した低温水となる。このように温度が下降した低温水は、温水導出配管235を経由して三方弁203、タンク側ポンプ202、四方弁204の順に送られ、貯湯タンク201の下部に戻される。また、風呂熱交換器208を通った浴槽300の湯は加熱される。
この待機状態から、リモコン600により保温指令がなされると(ステップS301;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、三方弁203及び四方弁204を切り換える(ステップS302)。
例えば、温水導出配管235には、風呂熱交換器208の出口側の温度を検出するための図示せぬ温度センサが配置されており、貯湯ユニットコントローラ500は、この温度センサが検出した温度と、浴槽温度センサ223が検出した温度(風呂熱交換器208の入り口側の温度)との温度差が予め定められた値で一定になるように、タンク側ポンプ202の回転数を制御する。
続いて、ヒートポンプユニット100を稼働させて加熱した湯を浴槽300に給湯する直接湯張り運転について説明を行う。なお、直接湯張り運転は、余剰電力を活用して行われる。例えば、上述したHEMSコントローラ700が余剰電力量(現時点の余剰電力量だけでなく、一定時間先までに予測される余剰電力量も含む)の発生を判別すると、貯湯ユニットコントローラ500に指令が発せられる。
この直接湯張り運転では、図12に示すように、ヒートポンプユニット100が稼働すると共に、貯湯タンク201の下部から取水された湯は、三方弁203、タンク側ポンプ202、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、四方弁204、送湯配管231、給湯配管232、風呂給湯混合弁206、湯張り開閉弁207の順に送られ、そして、浴槽往き配管233、及び、浴槽戻り配管234を通じて、浴槽300に給湯される。
この待機状態から、HEMSコントローラ700により湯張り指令がなされると(ステップS401;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、三方弁203及び四方弁204を切り換える(ステップS402)。
なお、ヒートポンプユニット100は、余剰電力量に応じた消費電力量にて稼働することになる。つまり、ヒートポンプユニット100の消費電力量を夜間蓄熱時よりも小さくすることで、出湯温度を低くしている(一例として、35℃)。なお、このように、出湯温度を低くすると、COPが高くなるため、加熱能力が夜間蓄熱時と同じでも、消費電力量が小さくなる。
これにより、貯湯タンク201の下部から取水された水(低温水)は、三方弁203、タンク側ポンプ202、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、四方弁204、送湯配管231、給湯配管232、風呂給湯混合弁206、湯張り開閉弁207の順に送られ、そして、浴槽往き配管233、及び、浴槽戻り配管234を通じて、浴槽300に給湯される。
なお、湯張り指令が継続されていないと判別すると(ステップS407;No)、貯湯ユニットコントローラ500は、後述するステップS409に処理を進める。
続いて、ヒートポンプユニット100を稼働させて加熱した湯を用いて浴槽300の湯を加熱する直接保温運転について説明を行う。なお、直接保温運転も、余剰電力を活用して行われる。例えば、上述した直接湯張り運転を終えた後に、HEMSコントローラ700が引き続き余剰電力量の発生を判別すると、貯湯ユニットコントローラ500に指令が発せられる。
この直接保温運転では、図14に示すように、浴槽循環ポンプ209が稼働され、浴槽300の湯が風呂熱交換器208を通って循環される。
また、ヒートポンプユニット100が稼働されると共に、タンク側ポンプ202が稼働され、三方弁203から供給された湯(低温水)は、タンク側ポンプ202、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、四方弁204、温水導入配管236、風呂熱交換器208の順に送られる。そして、風呂熱交換器208にて浴槽の湯との熱交換によって放熱して温度が下降した低温水となる。このように温度が下降した低温水は、温水導出配管235、三方弁203、タンク側ポンプ202の順に送られ、再度、ヒートポンプ入水配管121からヒートポンプユニット100に供給される。
この待機状態から、HEMSコントローラ700により保温指令がなされると(ステップS501;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、三方弁203及び四方弁204を切り換える(ステップS502)。
なお、ヒートポンプユニット100は、余剰電力量に応じた加熱能力にて稼働することになる。その際、ヒートポンプユニット100は、直接湯張り運転時よりも加熱能力を小さくし、かつ、直接湯張り運転時よりも出湯温度を高く(一例として、50℃)する。
なお、保温指令が継続されていないと判別すると(ステップS507;No)、貯湯ユニットコントローラ500は、後述するステップS509に処理を進める。
以下、貯湯式給湯機1を制御するHEMSコントローラ700の動作について、図16及び図17を参照して説明する。図16は、HEMSコントローラ700における沸き上げ量決定処理を説明するためのフローチャートである。また、図17は、HEMSコントローラ700における運転モード選択処理を説明するためのフローチャートである。
まず、HEMSコントローラ700は、天気情報を取得し(ステップS601)、太陽光発電装置710の発電量を予測する(ステップS602)。
例えば、発電量予測部701は、例えば、インターネットINを通じて、天気予報(気象予測情報)を取得し、太陽光発電装置710における翌日の発電量を予測する。
例えば、消費電力量予測部702は、記憶部709に蓄積した消費電力量の過去実績や、スケジュール情報等に基づいて、電力負荷機器EAにおける翌日の消費電力量を予測する。
例えば、給湯負荷予測部703は、記憶部709に蓄積した給湯負荷の過去実績や、スケジュール情報等に基づいて、翌日の給湯負荷を予測する。そして、予測した給湯負荷を賄うために必要となる貯湯タンク201の蓄熱量を決定する。
例えば、昼間沸き上げ量決定部704は、余剰電力量に基づいて、貯湯式給湯機1における昼間の沸き上げ量を決定する。また、夜間沸き上げ量決定部705は、貯湯タンク201の蓄熱量から、昼間沸き上げ量決定部704が決定した昼間の沸き上げ量を差し引いて、貯湯式給湯機1における夜間の沸き上げ量を決定する。
まず、HEMSコントローラ700は、余剰電力が生じるまで待機する(ステップS701;No)。そして、余剰電力が生じると(ステップS701;Yes)、HEMSコントローラ700は、貯湯ユニットコントローラ500に、第1の貯湯温度を設定する(ステップS702)。
HEMSコントローラ700は、貯湯タンク201の蓄熱量が十分となったか否かを判別する(ステップS704)。HEMSコントローラ700は、貯湯タンク201の蓄熱量が十分でないと判別すると(ステップS704;No)、ステップS703に処理を戻し、貯湯式給湯機1に貯湯運転の実施を継続させる。
図18(a)〜(e)のグラフを参照して、貯湯式給湯機1における一日の運転動作例について説明する。図18(a)は、一日の給湯負荷の変化を示している。図18(b)は、貯湯タンク201における一日の蓄熱量の変化を示している。図18(c)は、ヒートポンプユニット100における一日の加熱能力の変化を示している。図18(d)は、ヒートポンプユニット100における一日の消費電力の変化を示している。そして、図18(e)は、ヒートポンプユニット100における一日の出湯温度の変化を示している。
このとき、図18(d)に示すように、ヒートポンプユニット100の消費電力を、余剰電力よりも小さくすることで、昼間の割高な買電量を抑制できる。また、図18(e)に示すように、直接湯張り時におけるヒートポンプユニット100からの出湯温度を、例えば、35℃まで低くすることでCOPを高くできる。
この直接保温運転では、図18(c)に示すように、直接湯張り運転時よりも加熱能力を小さくし、また、図18(e)に示すように、直接湯張り運転時よりも出湯温度を高くする(一例として、50℃)。
また、19:00以降は、例えば、シャワー負荷が発生し、図18(b)に示すように、貯湯タンク201の蓄熱量が大きく減少する。
その際、貯湯ユニットコントローラ500は、余剰電力量(発電電力量)の値も受け取り、この余剰電力量の大きさに応じて、直接湯張り運転時や直接保温運転時におけるヒートポンプユニット100の加熱能力の大きさを設定するようにしてもよい。
例えば、リモコン600により入浴時刻が設定されている場合、貯湯ユニットコントローラ500は、この入浴時刻までに、直接湯張り及び直接保温運転を終えるように制御する。
太陽光発電装置710による余剰電力が発生するのは昼間であり、このとき貯湯タンク201は、夜間の負荷が高い時間帯に備えているため、一般的に蓄熱量が大きい。この状態で沸き増し運転(追加の貯湯運転)を行ったとしても、現在の貯湯温度より高い出湯温度でヒートポンプユニット100を稼働する必要があり、消費電力が大きくなってしまう。
これに対して、本願発明の様に、余剰電力を用いて加熱した湯を、浴槽300に給湯する直接湯張り運転を行うことで、貯湯タンク201の貯湯温度よりも低い出湯温度での給湯が可能であり、消費電力を小さくできる。
また、昼間の外気温度が高いときにヒートポンプユニット100を稼働させるため、消費電力量をより小さくできる。
また、浴槽300の断熱性を高くすると、更に放熱を小さくできる。
上記の実施形態1では、直接湯張り運転を実施し、低温の湯を浴槽300に貯めた(張った)後に、直接保温運転を行って浴槽温度を浴槽設定温度まで加熱する場合について説明したが、直接湯張り運転を実施する代わりに、市水を浴槽300に貯めた後に、直接保温運転を行って浴槽温度を浴槽設定温度まで加熱してもよい。
以下、このような浴槽300に貯めた市水を直接保温運転により加熱する処理(特殊湯張り処理)について、図19を参照して説明する。図19は、特殊湯張り処理を説明するためのフローチャートである。この特殊湯張り処理は、例えば、HEMSコントローラ700からの特殊湯張り指令に応答して実行される。
この待機状態から、HEMSコントローラ700により特殊湯張り指令がなされると(ステップS801;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、三方弁203及び四方弁204を切り換える(ステップS802)。
貯湯ユニットコントローラ500は、浴槽水位が循環可能水位以上となったと判別すると(ステップS805;Yes)、浴槽循環ポンプ209を稼働させる(ステップS806)。この浴槽循環ポンプ209の稼働に伴い、浴槽300に貯められた市水は、浴槽戻り配管234、風呂熱交換器208、浴槽往き配管233、浴槽300の順に循環する。
なお、ヒートポンプユニット100は、余剰電力量に応じた加熱能力にて稼働することになる。その際、ヒートポンプユニット100は、直接湯張り運転時よりも加熱能力を小さくし、かつ、直接湯張り運転時よりも出湯温度を高く(一例として、50℃)する。
なお、特殊湯張り指令が継続されていないと判別すると(ステップS813;No)、貯湯ユニットコントローラ500は、後述するステップS815に処理を進める。
図20は、本発明の実施形態2に係る貯湯式給湯機2の構成を示す構成図である。この貯湯式給湯機2は、上述した貯湯式給湯機1の構成に加え、湯張り切換弁211と、湯張り流量調整弁212と、直接湯張り配管237とを備えている。
湯張り切換弁211は、貯湯運転時に、出水側を出水口cに切り換え(入水口a−出水口cを開放、入水口a−出水口bを閉塞)、四方弁204を通じてヒートポンプ出湯配管122と貯湯タンク201の上部とを接続させる。
また、湯張り切換弁211は、直接湯張り運転時に、出水側を出水口bに切り換え(入水口a−出水口bを開放、入水口a−出水口cを閉塞)、四方弁204を通じてヒートポンプ出湯配管122と直接湯張り配管237(湯張り流量調整弁212)とを接続させる。
貯湯式給湯機2において、最も特徴的な直接湯張り運転について説明を行う。この直接湯張り運転において、図21に示すように、ヒートポンプユニット100が稼働すると共に、貯湯タンク201の下部から取水された湯は、三方弁203、タンク側ポンプ202、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、四方弁204、湯張り切換弁211、湯張り流量調整弁212、直接湯張り配管237の順に送られ、そして、浴槽往き配管233、及び、浴槽戻り配管234を通じて、浴槽300に給湯される。
この待機状態から、HEMSコントローラ700により湯張り指令がなされると(ステップS901;Yes)、貯湯ユニットコントローラ500は、三方弁203及び四方弁204を切り換える(ステップS902)。
なお、ヒートポンプユニット100は、余剰電力量に応じた消費電力量にて稼働することになる。つまり、ヒートポンプユニット100の消費電力量を夜間蓄熱時よりも小さくすることで、出湯温度を低くしている(一例として、35℃)。なお、このように、出湯温度を低くすると、COPが高くなるため、加熱能力が夜間蓄熱時と同じでも、消費電力量が小さくなる。
これにより、貯湯タンク201の下部から取水された水(低温水)は、三方弁203、タンク側ポンプ202、ヒートポンプ入水配管121の順に流れ、冷媒−水熱交換器102に送られる。そして、冷媒−水熱交換器102にて冷媒との熱交換によって加熱された湯は、ヒートポンプ出湯配管122、四方弁204、湯張り切換弁211、湯張り流量調整弁212、直接湯張り配管237の順に送られ、そして、浴槽往き配管233、及び、浴槽戻り配管234を通じて、浴槽300に給湯される。
なお、湯張り指令が継続されていないと判別すると(ステップS908;No)、貯湯ユニットコントローラ500は、後述するステップS910に処理を進める。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、上述した図22の直接湯張り処理へと制御を戻す。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、図22の直接湯張り処理へと制御を戻す。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、図22の直接湯張り処理へと制御を戻す。
そして、貯湯ユニットコントローラ500は、温調制御処理を終え、図22の直接湯張り処理へと制御を戻す。
この結果、給湯端末への給湯に影響を及ぼすことなく、浴槽への湯張りを行うことができる。
上記の実施形態では、図13に示す直接湯張り処理のステップS408にて、浴槽湯量が浴槽設定湯量以上となった場合に、処理を終了する場合について説明したが、例えば、余剰電力量が基準値以下に減少した場合に、処理を終了させてもよい。
また、上記の実施形態では、図15に示す直接保温処理のステップS508にて、浴槽温度が設定温度以上となった場合に、処理を終了する場合について説明したが、同様に、余剰電力量が基準値以下に減少した場合に、処理を終了させてもよい。
すなわち、直接湯張り運転(直接湯張り処理)や直接保温運転(直接保温処理)は、余剰電力量を有効に活用するためのものであり、買電が生じるような場合には、運転を終了させてもよい。なお、その場合、例えば、設定された入浴時刻までに、通常湯張り運転や通常保温運転を行うものとする。
Claims (8)
- 湯水を加熱するヒートポンプ装置と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、
家庭内において余剰電力が発生した場合に前記ヒートポンプ装置を稼働させ、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を浴槽へ供給する直接湯張り運転を行う制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転を、前記余剰電力を用いて行った後に、引き続き余剰電力の発生を判別した場合に、前記直接湯張り運転を行う、
貯湯式給湯機。 - 前記ヒートポンプ装置は、前記直接湯張り運転時において、通常の加熱温度よりも低い温度となるように湯水を加熱する、
請求項1に記載の貯湯式給湯機。 - 浴槽の湯を加熱する熱交換器を更に備え、
前記制御装置は、前記直接湯張り運転の終了後において、引き続き余剰電力の発生を判別した場合に、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を用いて前記熱交換器により浴槽の湯を加熱する直接保温運転を行う、
請求項1又は2に記載の貯湯式給湯機。 - 湯水を加熱するヒートポンプ装置と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクと、
家庭内において余剰電力が発生した場合に前記ヒートポンプ装置を稼働させ、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を浴槽へ供給する直接湯張り運転を行う制御装置と、
浴槽の湯を加熱する熱交換器と、を備え、
前記制御装置は、前記直接湯張り運転の終了後において、引き続き余剰電力の発生を判別した場合に、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を用いて前記熱交換器により浴槽の湯を加熱する直接保温運転を行う、
貯湯式給湯機。 - 前記制御装置は、市水を浴槽に貯めた後に、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を用いて前記熱交換器により浴槽の市水を加熱する特殊湯張り運転を行う、
請求項4に記載の貯湯式給湯機。 - 前記貯湯タンクから取り出した湯水を、市水と混合して給湯端末に供給する混合弁と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を、前記貯湯タンク及び前記混合弁をバイパスして浴槽へと導く湯張り配管と、
前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水の供給先を、前記貯湯タンクと前記湯張り配管との何れかに切り換える切換弁と、を更に備える、
請求項1から5の何れか1項に記載の貯湯式給湯機。 - 家庭内における発電量及び消費電力量を管理するコントローラと、ヒートポンプ装置により加熱された湯水を貯湯タンクに貯湯する貯湯式給湯機とを有するホームシステムであって、
前記コントローラは、前記発電量及び前記消費電力量に基づいて、家庭内における余剰電力の発生を判別し、
前記貯湯式給湯機は、前記コントローラが前記余剰電力の発生を判別した場合に、前記ヒートポンプ装置を稼働させ、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転を、前記余剰電力を用いて行った後に、引き続き余剰電力の発生を前記コントローラが判別した場合に、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を浴槽へ供給する直接湯張り運転を行う、
ホームシステム。 - 湯水を加熱するヒートポンプ装置と、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を貯湯する貯湯タンクとを備えた貯湯式給湯機の制御方法であって、
家庭内における余剰電力を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにて前記余剰電力が算出された場合に前記ヒートポンプ装置を稼働させ、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を浴槽へ供給する制御ステップと、を備え、
前記制御ステップは、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を前記貯湯タンクに貯湯する貯湯運転を、前記余剰電力を用いて行った後に、引き続き余剰電力が算出された場合に、前記ヒートポンプ装置により加熱された湯水を浴槽へ供給する直接湯張り運転を行う、
制御方法。
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