JP6933837B2 - 容器のベント構造 - Google Patents

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Description

本発明は、放射性物質含有廃棄物を収容する容器のベント構造に関するものである。
東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所の事故により、原子炉建屋内に滞留している汚染水は、多核種除去設備などを含む複数の浄化設備で処理されている。現在までに貯蔵タンクの底に残る水を除いたストロンチウムを含む高濃度汚染水の全ての浄化処理が完了している。
汚染水を処理する際に多核種除去設備から発生した使用済みの吸着材や沈殿処理生成物は、ポリエチレン製の高性能容器(High Integrity Container)(以下、HICと記す。)に貯蔵されている。今後、一部の汚染水処理と並行して、廃炉に向けた作業に伴い発生する放射性物質含有廃棄物の処理、処分をする必要がある。
これらの放射性物質含有廃棄物の形態や保管要領については、現時点では未定であるが、ポリエチレン製HICとは別の仕様で、様々な環境下で安定的に貯蔵・保管できる放射性物質含有廃棄物収容容器(以下、収容容器と記す。)があれば、処理、処分の方法の幅が広がる。
従来から、放射性物質含有廃棄物を収容するために、コンクリート製の収容容器が利用されている。例えば、特許文献1には、放射性物質含有廃棄物を収容する内缶と、内缶が装填されて密閉される金属製の外缶とを有する収容容器が記載されている。この内缶は、セメントと、セメントに対する重量比が1〜4の範囲で添加され平均粒径100〜250μmの粉末状ないし球状の小鋼球群と、セメントに対する重量比が1〜4の範囲で添加され平均粒径600〜850μmの粉末状又は球状の大鋼球群とを含み、硬化後の密度が4.0g/cm以上である放射線遮蔽用コンクリートで構成されている。この収容容器は、内缶と外缶の2層構造からなり、内缶の密度が高く、かつ小鋼球及び大鋼球が均一に分布するため、高い放射線遮蔽能力を均一に発揮することができる。
特開2009−276194号公報
収容容器に収容された放射性物質含有廃棄物は、ガス(例えば、水素ガス)を発生させることがある。この水素の発生量が多いと、収容容器はその水素圧により破損するおそれがある。収容容器が破損すると、放射性物質含有廃棄物が、外側に漏れ出してしまうという問題がある。そのため、収容容器には、内部で発生したガスを外側に排出するガス排出口(ベント構造)が必要となる。
収容容器にガス排出口を設けると、収容容器が雨に曝された場合に、その排出口を介して、雨水が収容容器の内側に侵入する。そうすると、収容容器の内部に雨水が溜まり、雨水が許容量以上となると、収容容器から放射性物質含有廃棄物と接した雨水が外側に排出されるおそれが生じる。
そのため、放射性物質含有廃棄物を収容容器に対し、外側から雨水(液体)が侵入せず、内部の気体が外側に排出されるベント構造が求められている。
そこで、本発明は、容器の内部のガスを容器の外側に排出し、外側から容器の内部に液体が侵入しないベント構造を提供することを目的とする。
本発明のベント構造は、放射性物質含有廃棄物が収容される容器の内側と外側を連通する連通孔と、連通孔に設けられたベント部材とを備え、容器の外側の液体がベント部材を介して内側に浸入せず、かつ容器の内側の気体がベント部材を介して容器の外側に排出されることを特徴とする。
本発明のベント構造は、ベント部材が配管であり、この配管の先端が容器の高さ方向の下方に向けて形成されていることを特徴とする。
本発明のベント構造は、ベント部材が配管であり、この配管の開口部に覆い部材が設けられていることを特徴とする。
本発明のベント構造は、ベント部材が液体は移動できず、気体は移動できる気体透過素材で構成されていることを特徴とする。
本発明のベント構造は、容器が、放射性物質含有廃棄物が収容される内側容器と、内側容器が内部に配置される外側容器と、内側容器と外側容器との間に充填される充填材とを備え、連通孔が内側容器に形成された内側連通孔、及び外側容器に形成された外側連通孔であることを特徴とする。
本発明のベント構造は、連通孔に、容器の外側の液体がベント部材を介して内側に浸入せず、かつ容器の内側の気体がベント部材を介して容器の外側に排出される。そのため、容器が雨に曝された場合でも、雨水が容器の内部に貯まり、外側に放射性物質含有廃棄物が流れ出すことを防止できることに加え、放射性物質含有廃棄物から発生した気体(例えば、水素)の圧力により容器が破損することを防止できる。
本発明のベント構造は、放射性物質含有廃棄物が収容され、連通孔が形成されている内側容器と、内側容器が内部に配置され、外側連通孔が形成されている外側容器と、内側容器と外側容器との間に充填される充填材とを備える容器に適用することもできる。
本発明の第一実施形態に係るベント構造が設けられた放射性物質含有廃棄物収容容器を示す図である。(a)断面図、(b)底面図 本発明の第一実施形態に係るベント構造が設けられた放射性物質含有廃棄物収容容器を構成する外側容器を示す図である。(a)断面図、(b)外側蓋部の平面図、(c)外側側壁部の平面図 本発明の第一実施形態に係るベント構造が設けられた放射性物質含有廃棄物収容容器の内側容器を示す図である。(a)断面図、(b)内側蓋部の平面図、(c)小蓋の平面図、(d)内側側壁部の平面図 本発明の第一実施形態に係るベント構造が設けられた内側容器に鉄筋が含まれている状態を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係るベント構造が設けられた放射性物質含有廃棄物収容容器に充填材が設けられた状態を示す図である。(a)断面図、(b)上面図 本発明の第一実施形態に係るベント構造を説明するための図である。 本発明の第二実施形態に係るベント構造を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るベント構造を示す図である。
本発明のベント構造は、一層構造の容器や複数層構造の容器に設けることができる。第一実施形態から第三実施形態では、三層構造の容器に設けられたベント構造について、図1から図8を参照し説明する。
[第一実施形態]
本実施形態に係るベント構造100が設けられる放射性物質含有廃棄物収容容器1(以下、収容容器1と記す。)は、図1(a)に示すように、3層構造を有している。この収容容器1は、放射性物質含有廃棄物が収容される内側容器30と、内側容器30が内部に配置される外側容器10と、内側容器30と外側容器10との間に充填される充填材50とを備えている。この充填材50の強度は、内側容器30および外側容器10よりも小さくなるように設計されている。
以下、外側容器10、内側容器30、充填材50、ベント構造100の構成を順に説明する。なお、図1から図5では、ベント構造100の記載を省略し、図6から図8で詳細に説明する。
[外側容器10]
外側容器10は、図2(a)に示すように、外側蓋部11、外側側壁部12および外側底部13を有している。この外側容器10は金属製の円筒状の容器であり、外側容器10には、例えば、ステンレス製鋼板を使用できる。
外側蓋部11は、図2(b)に示すように、円形状であり、外側蓋部11の下端には、蓋側フランジ部16が形成されている。この蓋側フランジ部16には、上下を貫通する貫通孔15が複数、等間隔に形成されている(本実施形態では12個)。
外側側壁部12の上端には、図2(c)に示すように、側壁側フランジ部18が形成されている。この側壁側フランジ部18は、外側蓋部11の蓋側フランジ部16と重なり合わされる。側壁側フランジ部18には、上下を貫通する貫通孔19が複数形成されている。この貫通孔19は、外側蓋部11の貫通孔15と対応する位置にそれぞれ形成されている。
外側側壁部12の上側の外周には、互いに対向する連結部17が2組形成されている(図2(c))。これらの連結部17は、等間隔に設けられている。連結部17は、平面部17Aを有する板状であり、その平面部17Aを貫通する貫通孔17Bが1つ形成されている(図2(a))。また、連結部17は、略台形状であり、その下辺部が外側容器10に接続されている。なお、連結部17の形状は、台形状に限定されず、矩形状や三角形状とすることもできる。
また、連結部17は、吊り部の役割も担い、連結部17に形成された貫通孔17Bにワイヤが接続され、収容容器1はクレーンによって運搬される。
外側底部13は、外側側壁部12の直径よりも大きい直径を有する円板であり、その外縁が外側側壁部12の下端に巻き込まれて、外側側壁部12と結合される。外側底部13の下面には、円環状の緩衝部材20が、外側容器10とは別体で取り付け、固着されている(図1(b))。この緩衝部材20は、円環状であり、外側底部13の下面の円周に沿って、取り付けられている。緩衝部材20は、金属製であり、緩衝部材20には、例えば、ステンレス製鋼板を使用することができる。この緩衝部材20は、外側底部13に対して、溶接によって固着されている。この緩衝部材20の高さ方向における長さは、2cmから20cmに設計されている。
この外側容器10の強度は、内側容器30よりも大きく、外側容器10の降伏強度は、205MPa以上400MPa以下であることが好ましい。
また、収容容器1が倒れることを防止するために、外側容器10直径に対する、外側容器10の高さの比であるアスペクト比は、1.2から0.3であることが好ましい。
[内側容器30]
内側容器30は、外側容器10の内部に配置され、放射性含有廃棄物を収容する。内側容器30は、図3(a)に示すように、内側蓋部31、内側側壁部32、および内側底部33を有し、内側側壁部32と内側底部33の間には、内側底部33に向かって内側容器30の内径および外径が小さくなるようにハンチ部35が形成されている。つまり、内側側壁部32の内側は、上方から下方に向けて傾斜し、テーパ状に形成されている。
ハンチ部35は、内側容器30の内側および外側の両側とも傾斜している。
また、内側容器30の外径は、外側容器10の内径よりも小さく、内側容器30の高さは外側容器10の高さよりも低くなるように、それぞれ設計されている。
内側容器30は、円筒状の容器であり、内側容器30には、ポリマー含浸コンクリート(Polymer Impregnated Concrete)(以下、PICと記す。)又は鋼繊維補強ポリマー含浸コンクリート(Steel Fiber reinfocedPolymer Impregnated Concrete)(以下、SFPICと記す。)を使用する。
なお、内側容器30の厚さは、100mm以下に設計されている。
内側蓋部31は、図3(b)に示すように、円形状であり、内側側壁部32に嵌められることで、内側容器30は密閉される。その内側蓋部31の上面の円周には、上下を貫通する貫通孔36が複数形成されている(本実施形態では12個)。また、この内側蓋部31の中央には、蓋部31を上下に貫通する窓部37が形成されている。窓部37の周囲には、穴42が複数形成されている。この窓部37には、小蓋38が取り付けられる。
小蓋38には、図3(c)に示すように、上下を貫通する貫通孔43が複数形成されており、この貫通孔43を介して、ボルト等によって、窓部37に取り付けられる。
内側側壁部32の上端面には、図3(d)に示すように、穴34が複数形成されている。この穴34は、貫通孔36と対応する位置に形成されている。
また、内側容器30は、図4に示すように、鉄筋39が含まれているものを使用することもできる。この鉄筋39は、内側側壁部32の内部に螺旋状に設けられ、内側底部33の内部には、網目状に設けられている。
この内側容器30の圧縮強度は、120MPa以上250MPa以下であることが好ましい。
[充填材50]
充填材50は、図5(a)に示すように、外側容器10と内側容器30との間に形成される隙間に充填されるものである。充填材50は、充填材50の層の強度が、外側容器10および内側容器30よりも小さくなるものを使用する。充填材50には、例えば、モルタルを使用することができる。
モルタルの充填材50は、外側容器10と内側容器30との間の隙間に充填された後、硬化し、層を形成する。充填材50は、図5(b)に示すように、外側容器10と内側容器30の間の隙間に設けられ、外側容器10と内側容器30の間に円環状に配置される。充填材50の圧縮強度は、15MPa以上60MPa以下であることが好ましい。
また、外側容器10と内側容器30の間の隙間の幅は、2cmから15cmであることが好ましく、隙間の幅は、使用する充填材50の種類によって適宜変更される。
充填材50には、モルタル以外にも、波型金属板、気泡ペースト、発泡樹脂体、ゴム弾性材を使用することができる。
[ベント構造100]
ベント構造100(106)は、図6(a)に示すように、内側蓋部31及び外側蓋部11に形成される。具体的には、ベント構造100は、図6(b)に示すように、内側蓋部31に形成され、内側容器30の内側と外側を連通する内側連通孔101と、この内側連通孔101の内部に設けられた耐液気体透過部材102と、外側蓋部11に形成され、外側容器10の内側と外側を連通する外側連通孔103とを備えている。収容容器1の上部は、外側容器10と内側容器30の間には充填材50を充填せずに、つまり外側蓋部11と内側蓋部31との間には空間が形成され、3重構造をなしている。
外側連通孔103は、径方向において、内側連通孔101とずらした位置に設けられる。
耐液気体透過部材102は、内側容器30の外側からは、液体を侵入できず、内側容器30の内側からは、気体が外側に排出されるものである。この耐液気体透過部材102には、例えば、セラミック、シリコンゴム、ポリエチレンテレフタラートで構成された疎水性の多孔質膜を使用できる。本実施形態において、耐液気体透過部材とは、液体は移動できず、気体は移動できる素材で構成されたものをいう。
外側連通孔103には、パイプ部材104が設けられている。このパイプ部材104の一端は外側蓋部11の外側に突き出し、他端は外側連通孔103に嵌め込まれている。また、このパイプ部材104には、上側から覆い部材としてのキャップ部材105が設けられている。キャップ部材105は、外側蓋部11の上面に固定され、パイプ部材104の開口部は、このキャップ部材105によって、覆われている。
キャップ部材105には、例えば、満形鋼(SUS製)を使用することができる。このキャップ部材105は、平板状の天井壁105Aと、天井壁105Aに連設された一対の側壁105Bとから構成され、側壁105B間には、開口部105Cが形成されている。このキャップ部材105は、天井壁105Aがパイプ部材104の天地方向(上側)となるように外側蓋部11の上面に設置される。
なお、キャップ部材105は、上記のもの以外にも、例えば、箱型の部材の側壁に貫通孔が形成された構造のものを使用することもできる。
また、他の例として、図6(c)に示すベント構造106とすることもできる。このベント構造106は、内側連通孔101の内部に、耐液気体透過部材102が設けられ、外側蓋部11の上面には、フランジ部を有する配管107が設けられている。この配管107には、フランジ部を有する円筒状の部材である蓋108が取り付けられる。
配管107と蓋108との間には、シート状の耐液気体透過部材102が開口部を覆うように設けられ、配管107と蓋108とは、互いのフランジ部をボルトで締結することで固定される。
次に、第一実施形態に係るベント構造100(106)の作用効果について、説明する。
本実施形態に係るベント構造100は、パイプ部材104の上側からキャップ部材105が設けられ、突き出したパイプ部材104の開口部がキャップ部材105によって、覆われている。そのため、屋外に保管された収容容器1が、雨に曝された場合でも、パイプ部材104を介して外側容器10の外側から内側に雨水(液体)が侵入することが防止できる。さらに、内側連通孔101に設けられた耐液気体透過部材102は、内側容器30の外側からは、液体を侵入できない素材であるため、仮に、外側容器10の外側から雨水が侵入した場合でも、内側連通孔101を介して、雨水が内側容器30の内部に侵入しない。
このように、本実施形態の収容容器1は、キャップ部材105と耐液気体透過部材102により、収容容器1の外側から、放射性物質含有廃棄物が収容されている内側容器30の内部に雨水が侵入することを確実に防止できる。
また、本実施形態に係るベント構造100は、内側連通孔101に気体が透過できる耐液気体透過部材102が設けられているため、内側容器30の内部で発生した気体(例えば、水素)が耐液気体透過部材102を通過し、内側容器30の外側に排出される(矢印)。
この気体は、パイプ部材104を介して、外側容器10の外側に排出され、開口部105Cから収容容器1の外部に排出される。
さらに、本実施形態に係るベント構造106は、外側連通孔103の開口部の上方に設けられた配管107の開口部が、蓋108で閉じられている。この配管107と蓋108との間には、耐液気体透過部材102が設けられている。そうすると、収容容器1が、雨に曝された場合でも、耐液気体透過部材102によって雨水の侵入が防止されるため、配管107を介して外側容器10の内側に雨水が侵入することを防止できる。
以上より、本実施形態に係るベント構造100,106を収容容器1に設けることで、収容容器1が雨に曝された場合でも、雨水が内側容器30の内部に貯まり、外側に放射性物質含有廃棄物が流れ出すことを防止できることに加え、放射性物質含有廃棄物から発生した気体の圧力により内側容器30(収容容器1)が破損等することを防止できる。
[第二実施形態]
次に、第二実施形態に係るベント構造120を、図7を参照して説明する。
本実施形態に係るベント構造120は、第一実施形態で述べた耐液気体透過部材102の代わりに、内側連通孔101に配管121が設けられている点で、第一実施形態のベント構造100(106)と相違し、その他の構造は、第一実施形態のベント構造100(106)と同様である。そのため、相違する部分を中心に説明し、同様な部分についての説明は適宜省略する。
ベント構造120は、図7(a)に示すように、内側連通孔101に配管121が設けられている。この配管121は、一端が内側蓋部31の外側に突き出すように、外側連通孔103に設けられている。この際、配管121の先端は、外側蓋部11と内側蓋部31との間の隙間に配置されている。配管121は、エポキシ樹脂接着剤109によって、内側連通孔101に密着されている。
他の例として、図7(b)に示すベント構造122とすることもできる。このベント構造122は、第一実施形態に係るベント構造106において、内側容器30の内側と外側を連通する内側連通孔101に、耐液気体透過部材102の代わりに配管121が設けられた構造を有している。この配管121も、一端が内側蓋部31の外側に突き出すように、外側連通孔103に設けられている。この際、配管121の先端は、外側蓋部11と内側蓋部31との間の隙間に配置されている。配管121は、エポキシ樹脂接着剤109によって、内側連通孔101に密着されている。
次に、本実施形態に係るベント構造120(122)の作用効果について説明する。
本実施形態に係るベント構造120(122)において、内側連通孔101に設けられた配管121の先端が内側蓋部31から突き出して設けられている。そのため、仮に、内側蓋部31の上面を伝って、雨水(液体)が侵入した場合、配管121の先端部が妨げとなって、配管121の開口部に雨水が到達しない。
したがって、本実施形態のベント構造120(122)により、内側容器30の外側から、内側容器30の内部に雨水が侵入することを防止できる。
[第三実施形態]
次に、第三実施形態に係るベント構造130を、図8を参照して説明する。
本実施形態に係るベント構造130は、内側連通孔101と外側連通孔103とを貫通するパイプ部材131が設けられている点で、第一実施形態及び第二実施形態のものとは相違する。以下、本実施形態に係るベント構造130の特徴部分を中心に説明する。
本実施形態のベント構造130を構成する、内側連通孔101と外側連通孔103は、ほぼ同じ直径を有し、径方向において、同じ位置に設けられている。
パイプ部材131は、半円状の湾曲部132と、この湾曲部132に連結している直線部133とから構成されている。
パイプ部材131は、直線部133が、内側連結孔101及び外側連結孔103の内壁に当接され、湾曲部132が外側容器10の外側に配置されるように設けられている。湾曲部132の開口部134が、高さ方向において、下向きとなるように形成されている。
直線部133の開口部135と、内側容器30の内部は連通されている。そのため、パイプ部材131を介して、内側容器30の内側と外側容器10の外側が連通されている。
また、直線部133と内側蓋部31の内壁は、エポキシ樹脂接着剤109で密着されている。
本実施形態に係るベント構造130は、外側容器10の外側に配置された湾曲部132の開口部134が、高さ方向において下向きに設けられている。そのため、収容容器1が雨に曝された場合でも、開口部134から雨水は、侵入しない。
また、本実施形態のベント構造130において、パイプ部材131は、内側容器30の内側と外側容器10の外側を連通するため、内側容器30の内部で発生した気体を、パイプ部材131を介して、収容容器1の外側に排出することができる。
以上、本実施形態について説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
例えば、第二実施形態のベント構造120(122)では、配管121の内部に、第三実施形態のベント構造130では、パイプ部材131の内部に耐液気体透過部材102を設けることができる。そうすることで、仮に配管121やパイプ部材131の内部に雨水が侵入した場合でも、内側容器30の内部に雨水が侵入することを確実に防止できる。
また、第三実施形態のベント構造130を構成するパイプ部材131の湾曲部132の形状は、半円状に限定されず、開口部134が高さ方向において、下向きに形成されているものであればよい。さらに、パイプ部材131は、内側連通孔101まで連通して設けられていなくてもよい。この場合、湾曲部132が外側連通孔103に設けられ、内側連通孔101には耐液気体透過部材102が設けることができる。
1 放射性物質含有廃棄物収容容器(収容容器)
10 外側容器
11 外側蓋部
12 外側側壁部
13 外側底部
15 貫通孔
16 蓋側フランジ部
17 連結部
17A 平面部
17B 貫通孔
18 側壁側フランジ部
19 貫通孔
20 緩衝部材
30 内側容器
31 内側蓋部
32 内側側壁部
33 内側底部
34 穴
35 ハンチ部
36 貫通孔
37 窓部
38 小窓
39 鉄筋
40 せき止めリング
41 補強材
42 穴
43 貫通孔
44 ボルト
45 エポキシ樹脂接着剤
50 充填材
100,106,110,120,122,130 ベント構造
101 内側連通孔
102 耐液気体透過部材
103 外側連通孔
104 パイプ部材
105 キャップ部材
105A 天井壁
105B 側壁
105C 開口部
107 配管
108 蓋
109 エポキシ樹脂接着剤
121 配管
131 パイプ部材
132 湾曲部
133 直線部
134 開口部
135 開口部

Claims (7)

  1. 放射性物質含有廃棄物が収容される内側容器及び前記内側容器が内部に配置される外側容器を有する容器の内側と外側を連通する連通孔と、
    前記連通孔に設けられたベント部材と、を備え、
    前記連通孔は、前記内側容器に形成された内側連通孔と、前記外側容器に形成された外側連通孔と、から構成され、前記内側連通孔及び前記外側連通孔が、前記内側容器と前記外側容器との間に形成された空間に開口しており、
    前記容器の外側の液体が前記ベント部材を介して内側に浸入せず、かつ前記容器の内側の気体が前記ベント部材を介して前記容器の外側に排出される、
    ことを特徴とするベント構造。
  2. 前記内側連通孔と前記外側連通孔とが、径方向にずらした位置に形成された、
    ことを特徴とする請求項1に記載のベント構造。
  3. 前記内側連通孔に設けられた前記ベント部材は、配管であり、この配管の先端が、前記内側容器の外側に突き出すと共に、前記空間に配置された、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベント構造。
  4. 前記外側連通孔に設けられた前記ベント部材は、配管であり、この配管の先端が、前記容器の高さ方向の下方に向けて形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のベント構造。
  5. 前記外側連通孔に設けられた前記ベント部材は、配管であり、この配管の開口部に覆い部材が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1から請求項の何れか1項に記載のベント構造。
  6. 前記ベント部材は、液体は移動できず、気体は移動できる疎水性の多孔質膜を有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のベント構造。
  7. 前記内側容器と前記外側容器との間に充填される充填材を備えた、
    ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のベント構造。
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