以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、蓄電装置の一実施形態を示す概略断面図である。図1に示される蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、複数の蓄電モジュール4を積層してなる蓄電モジュール積層体2と、蓄電モジュール積層体2に対して積層方向に拘束荷重を付加する拘束部材3とを備えて構成されている。
蓄電モジュール積層体2は、複数(本実施形態では3体)の蓄電モジュール4と、複数(本実施形態では4枚)の導電板5とによって構成されている。蓄電モジュール4は、例えば後述するバイポーラ電極14を備えたバイポーラ電池であり、積層方向から見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池である。この二次電池は、全固体電池であってもよい。さらに、蓄電モジュール4は、電気二重層キャパシタであってもよい。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。
積層方向に隣り合う蓄電モジュール4,4同士は、導電板5を介して電気的に接続されている。導電板5は、積層方向に隣り合う蓄電モジュール4,4間と、積層端に位置する蓄電モジュール4の外側と、にそれぞれ配置されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された一方の導電板5には、正極端子6が接続されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された他方の導電板5には、負極端子7が接続されている。正極端子6及び負極端子7は、例えば導電板5の縁部から積層方向に交差する方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。
各導電板5の内部には、空気等の冷媒を流通させる複数の流路5aが設けられている。各流路5aは、例えば積層方向と、正極端子6及び負極端子7の引き出し方向とにそれぞれ直交する方向に互いに平行に延在している。これらの流路5aに冷媒を流通させることで、導電板5は、蓄電モジュール4,4同士を電気的に接続する接続部材としての機能のほか、蓄電モジュール4で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持つ。なお、図1の例では、積層方向から見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さいが、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同じであってもよく、蓄電モジュール4の面積よりも大きくてもよい。
拘束部材3は、蓄電モジュール積層体2を積層方向に挟む一対のエンドプレート8,8と、エンドプレート8,8同士を締結する締結ボルト9及びナット10とによって構成されている。エンドプレート8は、積層方向から見た蓄電モジュール4及び導電板5の面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート8の内側面(蓄電モジュール積層体2側の面)には、電気絶縁性を有するフィルムFが設けられている。フィルムFにより、エンドプレート8と導電板5との間が絶縁されている。
エンドプレート8の縁部には、蓄電モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方のエンドプレート8の挿通孔8aから他方のエンドプレート8の挿通孔8aに向かって通され、他方のエンドプレート8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4及び導電板5がエンドプレート8,8によって挟持されて蓄電モジュール積層体2としてユニット化されると共に、蓄電モジュール積層体2に対して積層方向に拘束荷重が付加される。
次に、蓄電モジュール4の構成について更に詳細に説明する。図2は、蓄電モジュール4の内部構成を示す概略断面図である。同図に示すように、蓄電モジュール4は、電極積層体11と、電極積層体11を封止する樹脂製の封止体12とを備えている。
電極積層体11は、セパレータ13を介して複数のバイポーラ電極14が積層されてなる。この例では、電極積層体11の積層方向Dは蓄電モジュール積層体2の積層方向と一致している。電極積層体11は、積層方向Dに延びる側面11aを有している。バイポーラ電極14は、電極板15、電極板15の一方面15aに設けられた正極16、電極板15の他方面15bに設けられた負極17を含んでいる。正極16は、正極活物質が塗工されてなる正極活物質層である。負極17は、負極活物質が塗工されてなる負極活物質層である。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う一方のバイポーラ電極14の負極17と対向している。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う他方のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
電極積層体11において、積層方向Dの一端には負極終端電極18が配置され、積層方向Dの他端には正極終端電極19が配置されている。負極終端電極18は、電極板15、及び電極板15の他方面15bに設けられた負極17を含んでいる。負極終端電極18の負極17は、セパレータ13を介して積層方向Dの一端のバイポーラ電極14の正極16と対向している。負極終端電極18の電極板15の一方面15aには、蓄電モジュール4に隣接する一方の導電板5が接触している。正極終端電極19は、電極板15、及び電極板15の一方面15aに設けられた正極16を含んでいる。正極終端電極19の電極板15の他方面15bには、蓄電モジュール4に隣接する他方の導電板5が接触している。正極終端電極19の正極16は、セパレータ13を介して積層方向Dの他端のバイポーラ電極14の負極17と対向している。
電極板15は、金属製であり、例えばニッケル又はニッケルメッキ鋼板からなる。電極板15は、例えばニッケルからなる矩形の金属箔である。電極板15の外縁部15c(バイポーラ電極14の外縁部)は、矩形枠状をなし、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、電極板15の他方面15bにおける負極17の形成領域は、電極板15の一方面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。
セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等が例示される。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。なお、セパレータ13は、シート状に限られず、袋状のものを用いてもよい。
封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって矩形の筒状に形成されている。封止体12を構成する樹脂材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)などが挙げられる。封止体12は、積層方向Dに延びる電極積層体11の側面11aにおいて電極板15の外縁部15cを保持すると共に、側面11aを取り囲むように構成されている。
封止体12は、外縁部15cに設けられた第1樹脂部21(樹脂部)と、側面11aに沿って第1樹脂部21を外側から包囲する第2樹脂部22とを有している。第1樹脂部21は、積層方向Dから見て、矩形枠状をなし、例えば超音波又は熱により、外縁部15cの全周にわたって連続的に溶着されている。第1樹脂部21は、電極板15の一方面15a側の外縁部15cに設けられている。第1樹脂部21は所定の厚さ(積層方向Dの長さ)を有するフィルムである。電極板15の端面は、第1樹脂部21から露出している。第1樹脂部21は、積層方向Dから見て、正極16及び負極17から離間して設けられている。
第1樹脂部21は、積層方向Dに隣り合う電極板15の外縁部15c同士の間に位置している第1部分21aと、電極板15から外側に張り出している第2部分21bと、を有している。第1部分21aは、第1樹脂部21の内周側の部分である。バイポーラ電極14及び正極終端電極19における外縁部15cに設けられた第1樹脂部21では、第1部分21aの内側に第1樹脂部21の他の部分よりも薄い(積層方向Dの長さが短い)段差部21cが設けられている。段差部21cにはセパレータ13が配置され、積層方向Dから見て、段差部21cとセパレータ13とは重なっている。セパレータ13は、セパレータ13の外縁に沿って並ぶ数箇所において、例えば溶着により段差部21cに固定されている。負極終端電極18の外縁部15cに設けられた第1樹脂部21には、セパレータ13が配置されないので、段差部21cが設けられていない。本実施形態では、段差部21cの高さ(積層方向Dの長さ)は、セパレータ13の厚さと同等であるが、同等でなくてもよい。第2部分21bの一部は、第2樹脂部22に埋没している。積層方向Dで隣り合う第1樹脂部21,21同士は、互いに離間している。
第2樹脂部22は、電極積層体11及び第1樹脂部21の外側に設けられ、蓄電モジュール4の外壁(筐体)を構成している。第2樹脂部22は、例えば樹脂の射出成形によって形成され、積層方向Dにおいて電極積層体11の全長にわたって延在している。第2樹脂部22は、積層方向Dを軸方向として延在する筒状部である。第2樹脂部22は、積層方向Dに延在する第1樹脂部21の外側面を覆っている。第2樹脂部22は、例えば、射出成形時の熱によって第1樹脂部21の外表面に溶着されている。
第2樹脂部22は、積層方向Dに隣り合うバイポーラ電極14,14の間、積層方向Dに隣り合う負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び積層方向Dに隣り合う正極終端電極19とバイポーラ電極14との間をそれぞれ封止している。これにより、積層方向Dで隣り合うバイポーラ電極14,14の間、積層方向Dに隣り合う負極終端電極18とバイポーラ電極14との間、及び積層方向Dに隣り合う正極終端電極19とバイポーラ電極14との間には、それぞれ気密に仕切られた内部空間Vが形成されている。この内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ水溶液からなる電解液(不図示)が収容されている。電解液は、セパレータ13、正極16及び負極17内に含浸されている。電解液は強アルカリ性なので、封止体12は、耐強アルカリ性を有する樹脂材料により構成されている。
蓄電モジュール4では、シート状の樹脂付電極31,32,33がセパレータ13を介して積層されている。樹脂付電極31は、バイポーラ電極14と第1樹脂部21とを有している。樹脂付電極32は、負極終端電極18と第1樹脂部21とを有している。樹脂付電極33は、正極終端電極19と第1樹脂部21とを有している。蓄電モジュール4では、樹脂付電極33と、複数の樹脂付電極31と、樹脂付電極32と、がこの順に積層されている。蓄電モジュール4では、各樹脂付電極31〜33の厚さ方向は積層方向Dと一致している。
図3(a)は、樹脂付電極31を正極16側から見た平面図であり、図3(b)は、樹脂付電極31を負極17側から見た平面図である。図3(a)及び図3(b)に示されるように、樹脂付電極31の外縁31aは、樹脂付電極31の厚さ方向から見て、例えば矩形状を呈している。なお、矩形状は、完全な矩形状に限らず、略矩形状であってもよく、例えば、角部が丸められた形状、角部が面取りされた形状、辺に凹凸が設けられた形状であってもよい。樹脂付電極31は、外縁31aとして4つの辺31bを有している。樹脂付電極31の外縁31aは、樹脂付電極31の厚み方向から見て、第1樹脂部21の外周端である。図示を省略するが、樹脂付電極32,33(図2参照)の外縁は、樹脂付電極31の厚さ方向から見て、樹脂付電極31の外縁31aと同形状を呈している。
続いて、上述した蓄電モジュール4の製造方法について説明する。図4及び図5は、蓄電モジュールの製造方法を示すフローチャートである。図4に示されるように、蓄電モジュール4の製造方法は、樹脂付電極31を準備する工程(ステップS1)と、樹脂付電極31を平面40a(第1平面、図6参照)上に載置する工程(ステップS2)と、樹脂付電極31を挟持する工程(ステップS3)と、樹脂付電極31の外縁31aの位置を検出する工程(ステップS4)と、樹脂付電極31を搬送して載置する工程(ステップS5)と、載置された樹脂付電極31を固定する工程(ステップS6)と、固定された樹脂付電極31を搬送してセパレータ13(図2参照)を載置する工程(ステップS7)と、樹脂付電極31及びセパレータ13を搬送してセパレータ13を溶着する工程(ステップS8)と、を含み得る。さらに、図5に示されるように、蓄電モジュール4の製造方法は、樹脂付電極31及びセパレータ13を搬送して第1樹脂部21に開口を形成する工程(ステップS9)と、樹脂付電極31及びセパレータ13を搬送して検査する工程(ステップS10)と、樹脂付電極31及びセパレータ13を搬送する工程(ステップS11)と、樹脂付電極31の固定を解除して樹脂付電極31を積層する工程(ステップS12)と、第2樹脂部22(図2参照)を形成する工程(ステップS13)と、電解液を注入する工程(ステップS14)と、を含み得る。
樹脂付電極31〜33を準備する工程(ステップS1)では、まず、複数のバイポーラ電極14と、負極終端電極18と、正極終端電極19と、を準備する。続いて、各電極板15の一方面15aの外縁部15cに第1樹脂部21を、例えば溶着により設ける。これにより、樹脂付電極31〜33が形成される。
次に、蓄電モジュール4の製造装置100を用いて行われる工程(ステップS2〜S12)について、図6〜図12を参照して説明する。ここでは、例として樹脂付電極31を用いた場合について説明するが、樹脂付電極31と同様に、樹脂付電極32,33を用いて各工程(ステップS2〜S12)を行うことができる。
図6は、蓄電モジュール4の製造装置100を示す概略平面図であり、図7は、図6の製造装置100を示す側面図である。図6及び図7に示されるように、製造装置100は、定盤40と、ロボットR1と、搬送装置120と、積層治具60と、ロボットR2とを備え得る。
定盤40は、例えばSUS等の剛性の高い金属により構成されている。樹脂付電極31の厚さ方向(例えば鉛直方向)から見て、定盤40は、樹脂付電極31よりも大きい。定盤40の上面である平面40aは、例えば矩形状を呈している。樹脂付電極31の厚さ方向から見て、樹脂付電極31は平面40aの外縁の内側に位置している。
ロボットR1は、例えばスカラロボットである。ロボットR1は、樹脂付電極31を把持するハンド41と、ハンド41を操作するアーム110と、アーム110が取り付けられる取り付け台116とを備える。アーム110は、ハンド41に接続され鉛直方向に延在するシャフト111と、シャフト111に接続され水平方向に延在する第1アーム部112と、鉛直方向に延在する回転軸部113を介して第1アーム部112に接続され水平方向に延在する第2アーム部114とを備える。シャフト111が鉛直方向に昇降することによって、ハンド41を鉛直方向に昇降させることができる。第2アーム部114は、鉛直方向に延在する回転軸部115を介して取り付け台116に接続される。アーム110が3次元的に動くことによって、ロボットR1は、樹脂付電極31を定盤40から搬送装置120まで搬送することができる。
搬送装置120は、ハンド41から受け取った樹脂付電極31を搬送する搬送部121を備える。搬送部121は、例えば水平方向に延在する無端ベルト121a(循環部材)と、一対のプーリー121bと、無端ベルト121aに取り付けられた複数(本例では7つ)のパレット50とを有する。無端ベルト121aは、例えばサーボモータ等の駆動装置によって、一対のプーリー121bの周りを循環する。これにより、パレット50も搬送される。搬送装置120は、いわゆる高精度搬送装置である。複数のパレット50は、無端ベルト121a上において、搬送部121の搬送方向に配列されている。各パレット50は、樹脂付電極31を支持しており、無端ベルト121aに取り付け可能である。樹脂付電極31は、ハンド41によって、搬送部121の搬送方向において最も上流に位置するパレット50まで搬送される。
各パレット50は、樹脂付電極31を支持するための支持部51と、樹脂付電極31を支持部51に押し付けて固定するための固定部52とを備える。樹脂付電極31の厚さ方向から見て、支持部51は、例えば矩形状を呈する平板部材である。固定部52は、例えばクランパであり、樹脂付電極31の上面を押さえつける爪部53を有している。樹脂付電極31の厚さ方向から見て、矩形状を呈する樹脂付電極31の対角線上に位置する一対の爪部53のそれぞれは、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bにおいて樹脂付電極31を固定することができる。これにより、樹脂付電極31の4辺において樹脂付電極31を同時に固定することができる。さらに、樹脂付電極31の厚さ方向から見て、樹脂付電極31のもう1つの対角線上に位置する一対の爪部53のそれぞれは、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bにおいて樹脂付電極31を固定することができる。これにより、樹脂付電極31の4つの角部において樹脂付電極31を固定することができる。各爪部53は、各対角線上において移動可能である。爪部53が対角線上において内側に移動して、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bに重なると、樹脂付電極31を固定することができる。搬送部121において最も上流に位置するパレット50では、樹脂付電極31の固定が行われる。一方、爪部53が対角線上において外側に移動して樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bの外側に位置すると、樹脂付電極31の固定を解除することができる。搬送部121において最も下流に位置するパレット50では、樹脂付電極31の固定の解除が行われる。本実施形態では、樹脂付電極31の厚さ方向から見て、各爪部53は、樹脂付電極31の角部から各辺31b,31bに沿って延在する2つの延在部分を有し、L字状を呈している。この場合、2つの延在部分を長くしても爪部53が樹脂付電極31の活物質層(正極16)に重ならない。
各パレット50の縁部には、一対のノッチ54が形成されている。ノッチ54には、無端ベルト121aに取り付けられた固定部材55が嵌合可能である。固定部材55は、ノッチ54に嵌合する位置と嵌合しない位置との間で無端ベルト121aに対して移動可能である。ノッチ54に固定部材55が嵌合している状態では、パレット50は無端ベルト121aに固定される。固定部材55がノッチ54と嵌合していない状態では、パレット50は無端ベルト121aに固定されない。この場合、パレット50を無端ベルト121aから取り外すことができる。
搬送装置120は、搬送部121の下流端から排出される空のパレット50を受け取る昇降台127と、昇降台127から排出されるパレット50を受け取り搬送する搬送部123(図7参照)と、搬送部123から排出されるパレット50を受け取り、搬送部121の上流端に供給する昇降台125とを備える。昇降台127は、例えば鉛直方向において上から下にパレット50を移動させる。搬送部123は、無端ベルト123aと、一対のプーリー123bとを有する。無端ベルト123aは、駆動装置によって一対のプーリー123bの周りを循環する。搬送部123は搬送部121の下方に配置される。昇降台125は、例えば鉛直方向において下から上にパレット50を移動させる。このようにして、パレット50は、搬送部121、昇降台127、搬送部123及び昇降台125の間を循環する。これにより、パレット50を再利用できる。
積層治具60は、搬送部121の最も下流に位置するパレット50から受け取った樹脂付電極31を積層するための治具である。積層治具60の上面60aには積層領域60bが形成されている。積層領域60bは、例えば矩形状を呈している。
ロボットR2は、例えばスカラロボットである。ロボットR2は、樹脂付電極31を把持するハンド61と、ハンド61を操作するアーム130と、アーム130が取り付けられる取り付け台136とを備える。アーム130は、ハンド61に接続され鉛直方向に延在するシャフト131と、シャフト131に接続され水平方向に延在する第1アーム部132と、鉛直方向に延在する回転軸部133を介して第1アーム部132に接続され水平方向に延在する第2アーム部134とを備える。シャフト131が鉛直方向に昇降することによって、ハンド61を鉛直方向に昇降させることができる。第2アーム部134は、鉛直方向に延在する回転軸部135を介して取り付け台136に接続される。アーム130が3次元的に動くことによって、ロボットR2は、樹脂付電極31を搬送装置120から積層治具60の積層領域60bまで搬送することができる。ロボットR2は、搬送部121の最も下流に位置するパレット50上の樹脂付電極31を把持して、積層治具60の積層領域60bまで搬送する。ロボットR2は、ロボットR1と同様の構成を備えてもよいし、ロボットR1とは異なる構成を備えてもよい。
樹脂付電極31〜33を準備する工程(ステップS1)の後、樹脂付電極31を平面40a上に載置する工程(ステップS2)が行われる。その後、樹脂付電極31を挟持する工程(ステップS3)が行われる。図8は、樹脂付電極31を挟持する工程を示す側面図である。図8に示されるように、ロボットR1のハンド41は、例えばロボットハンドであり、平面部42と、支持部43と、吸着部44と、を有している。
平面部42は、例えば平板部材であり、平面40aと樹脂付電極31を介して対向する平面42a(第2平面)を有している。平面42aは、平面40aとにより樹脂付電極31を挟持する。これにより、樹脂付電極31の反りが矯正される。平面42aは、樹脂付電極31の中央部から外縁31aの少なくとも一部までの領域を、平面40aとにより挟持する。平面40aと平面42aとの対向方向Aは、樹脂付電極31の厚さ方向と一致している。
支持部43は、平面部42を支持している。吸着部44は、例えば平面部42に設けられた複数の吸着パッド45と、各吸着パッド45に吸着力を発生させる減圧ポンプ(不図示)と、を有している。減圧ポンプを動作させることにより、吸着パッド45が樹脂付電極31を吸着する。これにより、吸着部44は、樹脂付電極31を平面42aに吸着させる。
図9は、図8に示される平面部42及び樹脂付電極31を平面部側から見た平面図である。図9に示されるように、平面42aは、樹脂付電極31よりも一回り大きな平面の外縁部が、複数箇所において切り欠かれたような形状を呈している。平面42aは、樹脂付電極31の外縁31aの少なくとも一部と重なり、平面40a(図8参照)とにより外縁31aの少なくとも一部を挟持する領域42bを有している。本実施形態では、平面42aは、矩形状の樹脂付電極31の各辺31bに対して領域42bを有しているが、矩形状の樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bのそれぞれに対して領域42bを有してもよい。これにより、樹脂付電極31における隣り合う一対の辺31b,31bそれぞれの少なくとも一部を含む領域が挟持される。以下、「樹脂付電極31における隣り合う一対の辺31b,31b」を単に「一対の辺31b,31b」とも言う。
平面部42には、露出部42cと、露出部42dと、が設けられている。露出部42cは、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bのうち一方における二点P1,P2と、他方における一点P3と、を露出させる。露出部42dは、樹脂付電極31の4つの角部及び爪部53を露出させる。
図8に示されるように、製造装置100は、カメラ46と、制御部47と、を備えている。製造装置100は、複数(本実施形態では、点P1〜P3に対応して3つ)のカメラ46を備えているが、1つのカメラ46を備えてもよい。制御部47は、ハンド41及びカメラ46と通信可能に接続されている。制御部47は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)、並びに通信を行うための通信モジュール等を備えるコンピュータとして構成される。
カメラ46は、平面40aと平面42aとにより挟持された状態の樹脂付電極31の外縁31aを撮像し、撮像した画像を制御部47に送信する。制御部47は、カメラ46から受信した画像に基づき、外縁31aの位置を検出する。このようにカメラ46及び制御部47は、外縁31aの位置を検出する検出部として機能している。カメラ46は、例えばハンド41に固定されている。この場合、カメラ46がハンド41と共に移動するので、カメラ46とハンド41との相対的な位置関係を一定に保つことができる。したがって、この検出部によれば、外縁31aの位置をハンド41に対する相対的な位置として容易に検出することができる。なお、カメラ46はハンド41とは別に固定されていてもよい。ハンド41は撮像時は毎回同じ位置に移動するため、この場合でも撮像時のカメラ46とハンド41との相対的な位置関係を一定に保つことができる。
本実施形態では、カメラ46は、外縁31aの位置として、図9に示される露出部42cにより露出された点P1〜P3を撮像する。制御部47は、点P1〜P3の位置を検出し、検出された点P1〜P3の位置に基づきハンド41を制御する。具体的には、例えば、制御部47は、点P1及び点P2を接続する直線として、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bのうち一方の辺31bの位置を検出する。更に、点P3を通ると共に、一方の辺31bに直交する直線として他方の辺31bの位置を検出する。これにより、制御部47は、点P1〜P3の位置に基づき、一対の辺31b,31bの位置を検出することができる。ステップS4では、上述のようにして、樹脂付電極31の外縁31aの位置を検出する。
図10〜図12は、樹脂付電極31を搬送して載置する工程を示す側面図である。図10は、固定部52により樹脂付電極31が固定される前の状態を示す側面図である。図11は、固定部52により樹脂付電極31が固定された状態を示す側面図である。図12は、ハンド41による樹脂付電極31の保持が解除された状態を示す側面図である。図10〜図12では、カメラ46(図8参照)の図示が省略されている。図10〜図12に示されるように、パレット50の支持部51の上面51aには、樹脂付電極31が載置される載置領域51bが設定されている。載置領域51bの外縁は、樹脂付電極31の外縁31aと同形状を呈している。
図10に示されるように、制御部47は、上述のようにして検出した一対の辺31b,31bの位置に基づき、樹脂付電極31の厚さ方向から見て、一対の辺31b,31bが、載置領域51bにおける対応する一対の辺と一致するように、ハンド41により樹脂付電極31を載置領域51bに搬送する。制御部47は、例えば、一対の辺31b,31bが、載置領域51bにおける対応する一対の辺と一致するような外縁31aの位置を、ハンド41に対する相対的な位置として予め記憶している。そして、この位置と、検出された外縁31aの位置とのずれを補正するように、ハンド41を制御する。
ハンド41は、吸着部44により樹脂付電極31を平面42aに吸着して搬送する。ハンド41は、吸着により平面42aに保持された樹脂付電極31を、平面42aと上面51aとにより挟持する。ステップS5では、このようにして、樹脂付電極31を搬送して載置する。
図11に示されるように、ハンド41が樹脂付電極31を平面42aと上面51aとにより挟持すると、爪部53が、平面42aに吸着された樹脂付電極31の上面を押さえつける。爪部53は、樹脂付電極31の厚み方向から見て樹脂付電極31の対角線上において内側に移動することによって、樹脂付電極31の上面を押さえつける。これにより、載置領域51bにおける樹脂付電極31は、平面42aと上面51aとにより挟持され、かつ、爪部53により押さえつけられた状態となる。
続いて、図12に示されるように、ハンド41は、吸着部44による樹脂付電極31の吸着を解除することにより、樹脂付電極31の保持を解除し、上方に移動する。これにより、平面42aと上面51aとによる樹脂付電極31の挟持が解除される。載置領域51bにおける樹脂付電極31は、爪部53の押さえつけにより、載置領域51bに固定された状態に保たれる。ステップS6では、このようにして、載置された樹脂付電極31を固定する。
ステップS7では、図6及び図7に示されるように、搬送装置120の搬送部121によって、パレット50に固定された樹脂付電極31を第1位置P11から第2位置P12まで搬送する。第1位置P11は、樹脂付電極31がパレット50に固定される位置である。第1位置P11では、上述のように樹脂付電極31の対角線上において爪部53を内側に移動することによって、樹脂付電極31を固定する。第1位置P11は、搬送部121において最も上流の位置である。第2位置P12では、例えばロボットハンド等を用いてセパレータ13を樹脂付電極31上に載置する。セパレータ13は、図2に示されるように、第1樹脂部21の段差部21cに載置される。セパレータ13は樹脂付電極31よりも小さいので、爪部53と干渉しない。
ステップS8では、図6及び図7に示されるように、搬送装置120の搬送部121によって、樹脂付電極31及びセパレータ13を第2位置P12から第3位置P13まで搬送する。第3位置P13では、セパレータ13を樹脂付電極31に溶着する。セパレータ13は、例えばセパレータ13の外縁に沿って並ぶ複数箇所において、第1樹脂部21の段差部21cに溶着される。
ステップS9では、図6及び図7に示されるように、搬送装置120の搬送部121によって、樹脂付電極31及びセパレータ13を第3位置P13から第4位置P14まで搬送する。第4位置P14では、電解液を注入するための開口を第1樹脂部21に形成する。開口は、樹脂付電極31の厚み方向に直交する方向に延在し、枠状の第1樹脂部21の内周から外周まで貫通する溝部であってもよい。溝部は、例えば第1樹脂部21の一部を押し潰すことによって形成され得る。なお、第1樹脂部21の一部を押し潰す代わりに、レーザーを用いて第1樹脂部21の一部を昇華させることによって開口を形成してもよい。
ステップS10では、図6及び図7に示されるように、搬送装置120の搬送部121によって、樹脂付電極31及びセパレータ13を第4位置P14から第5位置P15まで搬送する。第5位置P15では、樹脂付電極31及びセパレータ13の検査を行う。例えば、セパレータ13の溶着が適切に行われているか否かを検査する。
ステップS11では、図6及び図7に示されるように、搬送装置120の搬送部121によって、樹脂付電極31及びセパレータ13を第5位置P15から第6位置P16まで搬送する。第6位置P16では、ロボットR2のハンド61により樹脂付電極31を把持する。第6位置P16は、搬送部121において最も下流の位置である。
ステップS12では、図6及び図7に示されるように、樹脂付電極31の固定を解除する。具体的には、樹脂付電極31の厚み方向から見て、樹脂付電極31の対角線上において、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bの外側まで爪部53を移動することによって、樹脂付電極31の固定を解除する。その後、ロボットR2のハンド61により樹脂付電極31を搬送装置120の載置領域51bから積層治具60の積層領域60bまで搬送して、樹脂付電極31を積層領域60bに積層する。ロボットR2のハンド61は、樹脂付電極31の外縁31aの位置を検出する機能を有していなくてもよい。すなわち、ハンド61にカメラ46と同様のカメラを取り付ける必要はない。これは、樹脂付電極31がパレット50に固定されるステップS6から、樹脂付電極31がハンド61により把持されるステップS11まで、樹脂付電極31はパレット50に固定されているので、載置領域51bにおける樹脂付電極31の位置ずれが抑制されているからである。
一方、ハンド61により樹脂付電極31がパレット50から取り除かれた後、固定部材55が移動してノッチ54との嵌合が解除される。その後、空のパレット50は、搬送装置120の搬送部121によって、第6位置P16から昇降台127まで搬送される。その後、図7に示されるように、空のパレット50は、昇降台127、搬送部123及び昇降台125によって搬送部121の第1位置P11まで搬送される。第1位置P11に空のパレット50が搬送された後、固定部材55が移動してノッチ54と嵌合する。これにより、空のパレット50が搬送部121に固定される。各パレット50は、単一の樹脂付電極31が固定された状態で、搬送及び停止を繰り返して順次第1位置P11から第6位置P16まで搬送される。搬送の際に樹脂付電極31がパレット50に固定されたままなので、樹脂付電極31の位置ずれが抑制される。
以上の工程(ステップS2〜S12)を繰り返すことにより、樹脂付電極31〜33が所定の順序で積層される。樹脂付電極32上にはセパレータ13が載置されないので、樹脂付電極32についてのステップS7〜S10は省略される。これにより、図2の電極積層体11が形成される。続いて、第2樹脂部22を形成する工程(ステップS13)では、射出成形の金型(不図示)内に電極積層体11を配置した後、金型内に溶融樹脂を射出することにより、第1樹脂部21を包囲するように第2樹脂部22を形成する。これにより、電極積層体11の側面11aに封止体12が形成されると共に、バイポーラ電極14,14間には内部空間Vが形成される。電解液を注入する工程(ステップS14)では、内部空間Vに電解液を注入する。その後、電解液を注入するための開口は例えば安全弁等によって封止されるので、内部空間Vは密封される。以上により、蓄電モジュール4が得られる。
図1に示される蓄電装置1は、得られた蓄電モジュール4と導電板5とを積層して蓄電モジュール積層体2を形成する工程、及び拘束部材3によって蓄電モジュール積層体2を拘束する工程等を経て得られる。
以上説明したように、蓄電モジュール4の製造方法は、樹脂付電極31〜33を平面40aとハンド41の平面42aとにより挟持する工程を有している。このため、例えば、樹脂付電極31を準備する工程で行われる溶着時の熱の影響により、樹脂付電極31に反りが生じていても、反りを矯正し、樹脂付電極31の外縁31aの位置を適切に検出することができる。したがって、ハンド41により樹脂付電極31を搬送装置120の載置領域51bに適切に搬送して載置することができるので、載置領域51bにおける樹脂付電極31の位置ずれを抑制することができる。また、載置された樹脂付電極31は載置領域51bに固定されるので、載置後における位置ずれも抑制することができる。さらに、樹脂付電極31は、固定された状態で搬送装置120によって搬送される。よって、搬送後における位置ずれも抑制することができる。搬送装置120により樹脂付電極31を搬送する際の位置精度は、ハンド41により樹脂付電極31を載置領域51bに載置する際の位置精度よりも小さい。一方、搬送装置120を用いずにロボットハンドによって樹脂付電極31を第1位置P11から第6位置P16まで順次搬送する場合、固定部52による樹脂付電極31の固定を解除してから樹脂付電極31を搬送し、再び固定部52により樹脂付電極31を固定する必要がある。その場合、樹脂付電極31の固定を解除すると、樹脂付電極31の反りの反力によって樹脂付電極31の位置が大きくずれてしまう。そのため、ロボットハンドで樹脂付電極31を搬送する度に樹脂付電極31の位置を調整する必要がある。これに対して上述の蓄電モジュール4の製造方法では、最初に載置領域51bに樹脂付電極31を固定した後、再度樹脂付電極31の位置を調整する必要がない。よって、蓄電モジュール4の製造に要する時間を短縮できる。また、1台のハンド41を用意するだけで済むので、ロボットハンドの台数も削減できる。
樹脂付電極31を固定する工程では、平面40aと平面42aとの対向方向Aから見て矩形状を呈する樹脂付電極31の対角線上の角部に位置する一対の爪部53によって樹脂付電極31を固定し、一対の爪部53のそれぞれは、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bにおいて樹脂付電極31を固定してもよい。この場合、一対の爪部53によって、樹脂付電極31の4辺において樹脂付電極31を同時に固定することができる。よって、樹脂付電極31の4辺における樹脂付電極31の反りを同時に矯正することができる。
搬送装置120によって樹脂付電極31を搬送した後、樹脂付電極31の固定を解除して樹脂付電極31を載置領域51bから積層領域60bに搬送して積層する場合、搬送後における位置ずれが抑制されている。よって、樹脂付電極31を積層領域60bに積層する際の積層ずれも抑制することができる。
樹脂付電極32,33についても上述した樹脂付電極31の作用効果と同様の作用効果が得られる。
本発明は上述した実施形態に限らず、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では、搬送部121がパレット50を第1位置P11から第6位置P16まで搬送したが、第2位置P12〜第5位置P15における処理のうち一つ以上を省略してもよいし、各処理の順序を入れ替えてもよいし、別の処理を行う位置を追加してもよい。
また、上記実施形態では、無端ベルト121aと、プーリー121bと、ノッチ54が形成されたパレット50とを備える搬送装置120を用いて、樹脂付電極31を搬送し、高精度に位置決めしているが、表面に電磁石が配置された搬送架台と、電磁石に対向するリニアモータを有するパレットとを備える搬送装置を用いて、樹脂付電極31を搬送し、高精度に位置決めしてもよい。
図13は、変形例に係る平面部及び樹脂付電極を平面部側から見た平面図である。図13に示されるように、変形例に係る平面部42Aは、平面42aが隣り合う一対の辺31b,31bの一部のみに対して領域42bを有している点と、露出部42d(図9参照)の代わりに露出部42eが設けられている点とで、上述の平面部42(図9参照)と異なっている。
平面部42Aでは、平面42aは、樹脂付電極31の中央部から一対の辺31b,31bそれぞれの少なくとも一部までの領域を平面40aとにより挟持する。他の一対の辺31b,31bは挟持されない。この場合でも、挟持された一対の辺31b,31bについては、反りを矯正した状態で位置を検出することができる。平面部42には、点P1〜P3に対応して3つの露出部42eが設けられている。露出部42eは、断面略円形の貫通孔であり、平面部42を樹脂付電極31の厚さ方向に貫通している。
吸着部44は、吸着パッド45を有する代わりに、平面部42を対向方向Aに貫通する複数の貫通孔を通じて減圧ポンプにより樹脂付電極31を平面42aに吸着させる構成であってもよい。また、ハンド41は、吸着部44の代わりに平面部42に設けられたクランパを有し、クランパにより樹脂付電極31を機械的に保持する構成であってもよい。更に、ハンド41は、吸着部44の代わりに平面部42に設けられた電磁石を有し、電磁石により樹脂付電極31を磁気的に保持する構成であってもよい。
図14は、変形例に係る固定部により樹脂付電極が固定された状態を示す平面図である。図14に示されるように、変形例に係る固定部52aは、樹脂付電極31の厚み方向から見て、L字状を呈する爪部53(図6参照)の代わりに矩形状を呈する爪部53aを有する点で、上述の固定部52(図6参照)と異なっている。爪部53と同様に、各爪部53aは、樹脂付電極31の隣り合う一対の辺31b,31bを固定できる。