JP6932486B2 - 塗布用容器 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布用容器に関する。
従来、化粧材や薬剤などの塗布剤を容器内部に充填し、使用時には容器上部などに用いられたアプリケーター部材より塗布剤が出て、身体等に塗布剤を塗布することができる塗布用容器が知られている。これらの塗布用容器としては、塗布剤の種類や使用部位、使用方法などに応じて、様々な形態のものが知られている。
例えば特許文献1に示すアプリケーター装置は、容器の本体の上部が小径に絞られていて、この小径部分の上端が開口されており、この小径部分にサポートを介してアプリケーター部材が取り付けられ、このサポートに蓋が取り付けられている。アプリケーター部材から容器内の塗布剤が出される。
なお、前記容器の上部において小径部分の付け根の周囲には段壁面が設けられており、容器の下部は下端へ向けて徐々に縮径するように丸みを帯びた形状になっている。
また、特許文献2の図24に示す塗布器具は、受け器の頂端部に支持体構成部分を設け、この支持体構成部分にアプリケーター部材を取り付けた構成になっている。
前記受け器は、樽形状になっており、その中心軸線を上下方向に沿わせるように立てた姿勢とされている。この受け器の上端には、上向きに立ち上がる円筒部が設けられており、この円筒部の上部の段壁面が、アプリケーター部材から出て垂れ落ちる塗布剤を受け止めるための液だれ受け面になっている。
特許第4808001号公報 特許第4430870号公報
上記特許文献1,2のいずれにも、使用時に容器が不安定に揺れ動いて塗布剤を必要部位に塗りにくくなることを防止するために、前記容器や前記受け器を安定した状態で持ちやすくするという技術思想ならびにそれを実現するための構成についての記載ならびに示唆は一切ない。
このような事情に鑑み、本発明は、塗布用容器を片手で揺れ動くことなくしっかりと安定した状態で保持できるようにして、当該塗布用容器内の塗布剤を身体の所望位置に簡単かつ正確に塗りやすくすることを目的としている。
本発明は、腋用のデオドラント剤が収容される胴体の上端が開口されており、この開口部分にアプリケーター部材が取り付けられ、前記アプリケーター部材を腋に押し付けて当該アプリケーター部材から前記胴体内のデオドラント剤を出す塗布用容器であって、前記胴体の上部には、前記アプリケーター部材から出て垂れ落ちるデオドラント剤を受け止めるための受け面となる段壁面が設けられており、前記胴体の外周において前記段壁面よりも下側には、当該胴体の底面に片手の掌において各指の付け根部分を当てるとともに、当該片手の各指先で前記胴体の外周所定位置を掴むように鷲掴みしたときに当該各指先が引っ掛かる引っ掛け部が設けられており、前記引っ掛け部は、前記胴体の外周に沿って連続する環状溝とされており、前記胴体の底面から前記引っ掛け部までの高さ寸法は、45〜55mmに設定され、また、前記胴体の最大外径寸法は、42〜50mmに設定され、さらに、前記引っ掛け部に対する各指先の引っ掛かり代(前記環状溝の最大深さ)は、0.4〜2mmに設定されており、前記胴体の下部は、底面へ向けて徐々に縮径するように丸みを帯びた形状に形成されている、ことを特徴としている。
この構成では、前記胴体を鷲掴みすると、片手の掌において丘部分(各指の付け根部分)で前記胴体の底面を支えて、前記各指先で前記引っ掛け部を介して前記胴体を各指の付け根側へ引き寄せることになるので、当該塗布用容器が揺れ動くことなくしっかりと安定した状態で保持できるようになる。
これにより、塗布用容器を片手で持って塗布剤を身体の所望位置に塗る際に、塗布剤を簡単かつ正確に塗ることが可能になる。特に、上述のように塗布用容器を鷲掴みで持ちやすくすることにより、腋などの塗布しにくい部位に簡単かつ正確に塗布剤を塗りやすくなるため好ましい。
また、上記構成では、前記胴体の下部が、底面へ向けて徐々に縮径するように丸みを帯びた形状に形成されているので、前記胴体を鷲掴みすると、片手の掌において各指の付け根部分が前記胴体の底面に当接した状態で当該付け根部分から各指の内面にかけて前記胴体の下部がフィットしやすくなるので、より安定した状態で保持できるようになる。
また、上記構成では、前記胴体を鷲掴みしたときに、塗布用容器が揺れ動くことなくしっかりと安定した状態で保持するために、前記胴体の底面から前記引っ掛け部までの高さ寸法を42〜58mmに設定し、また、前記胴体の最大外径寸法を40〜55mmに設定している。
また、上記構成では、前記引っ掛け部の形状を胴体の外周に沿って連続する環状溝に設定したうえで、前記胴体の底面から前記引っ掛け部までの高さ寸法を45〜55mmに設定し、また、前記胴体の最大外径寸法を42〜50mmに設定し、さらに前記引っ掛け部の引っ掛かり代を0.4〜2mmに設定しているから、前記胴体を前記のように片手で鷲掴みしたときに、片手の各指先が前記胴体の円周方向のどこに位置していても、塗布用容器が揺れ動くことなくしっかりと安定した状態で保持することが可能になる。
本発明は、塗布用容器を片手で揺れ動くことなくしっかりと安定した状態で保持できるようにして、特に鷲掴みで持つ場合にもしっかりと安定した状態で保持できるようにして、当該塗布用容器内の塗布剤を身体の所望位置に簡単かつ正確に塗りやすくできるなど、使い勝手を高めることができる。
本発明に係る塗布用容器の一実施形態で、その全体の外観を示す斜視図である。 図1の塗布用容器を分解した状態の側面図である。 図1の塗布用容器を持つときの様子を示す斜視図である。 図3を反対側から見た斜視図である。 図3および図4に示すように塗布用容器を保持して、塗布剤を腋に塗るときの様子を示す斜視図である。 本発明に係る塗布用容器の他実施形態を分解した状態で示す側面図である。 本発明に係る塗布用容器のさらに他実施形態を分解した状態で示す側面図である。 本発明に係る塗布用容器のさらに他実施形態を分解した状態で示す側面図である。 本発明に係る塗布用容器のさらに他実施形態を分解した状態で示す側面図である。 本発明に係る塗布用容器のさらに他実施形態を分解した状態で示す側面図である。 本発明に係る塗布用容器のさらに他実施形態を分解した状態で示す側面図である。 本発明に係る塗布用容器の高さ寸法を変えたときの評価スコアの平均値を示す図である。 本発明に係る塗布用容器の最大外径寸法を変えたときの評価スコアの平均値を示す図である。 本発明に係る塗布用容器の引っ掛かり代を変えたときの評価スコアの平均値を示す図である。
以下、本発明を実施するための実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1から図5に、本発明の一実施形態を示している。図中、1は塗布用容器の全体を示している。
塗布用容器1は、図2に示すように、胴体2と、アプリケーター部材3と、キャップ4とを備えている。
胴体2は、内部に例えば液状のデオドラント組成物、化粧剤、薬剤などの塗布剤が封入されるものであって、上側が開口した有底円筒形に形成されている。
この胴体2の中心軸線方向の中間の所定位置から上側には、2段階で小径となった筒部(2a,2b)が設けられている。付け根側の小径筒部2aの外径が先端側の小径筒部2bの外径よりも大きく設定されている。
先端側小径筒部2bにはアプリケーター部材3が例えば圧入などにより取り付けられるようになっていて、付け根側小径筒部2aにはキャップ4が例えばねじ(符号省略)などにより着脱可能に取り付けられるようになっている。
アプリケーター部材3は、胴体2内の塗布剤を取り出して塗布相手に転移させるものであって、ボール3aをホルダ3bに自転可能に取り付けた構成になっている。
キャップ4は、アプリケーター部材3を不使用時に隠蔽して使用時に露呈するものであって、下側開口から上側に向けて徐々に窄まるような形状に形成されている。
なお、胴体2の上側で付け根側小径筒部2aの外周の段壁面2cが、アプリケーター部材3から塗布剤が垂れ落ちた場合に当該塗布剤を受け止めるための液だれ受け面とされている。
この実施形態の塗布用容器1は、その胴体2を下方から片手で鷲掴みしたときに揺れ動きにくく保持しやすくするように工夫しているので、以下で詳細に説明する。
ここで、前記鷲掴みとは、図3および図4に示すように、片手の掌、例えば、掌における丘部分(主に土星丘、木星丘、太陽丘で、各指の付け根部分とも言う)に塗布用容器1の胴体2の底面を当てて、当該片手の各指先で胴体2の外周所定位置を掴むようにした形態のことである。例えば、土星丘、木星丘またはそれらの中間部分に塗布用容器1の胴体2の底面を当てて、主に親指、人差し指および中指の各指先で胴体2の外周所定位置を掴むようにした形態が挙げられる。
上記実施形態の塗布用容器1は、胴体2の段壁面2cより下方の所定位置に片手の各指先の引っ掛かりとなる引っ掛け部5を設けており、胴体2の底面から引っ掛け部5までの高さ寸法Hと、胴体2の最大外径寸法Rとを設定している。また、胴体2の下部(中心軸線方向の中間の所定位置から下側)を下端(底面)に向けて徐々に縮径するような曲面形状に形成している。
この実施形態では、引っ掛け部5を環状溝としていて、この環状溝の溝底を部分球面状のような曲面形状の凹みにしている。
前記高さ寸法Hは、「42〜58mm」、好ましくは「45〜55mm」に設定することができる。また、前記最大外径寸法Rは、「40〜55mm」、好ましくは「42〜50mm」に設定することができる。
さらに、上記引っ掛け部5に対する各指先の引っ掛かり代(例えば上記環状溝の最大深さ)は、各指先を引っ掛け部5に引っ掛けたときにその状態を維持しやすくなるように、「0.35mm以上」、好ましくは「0.4〜2mm」に設定することができる。
このような工夫を施していれば、図3および図4に示すように塗布用容器1の胴体2を下方から片手で鷲掴みすると、片手の掌の丘部分が胴体2の底面に当接することになって、各指先が胴体2の引っ掛け部5に引っ掛かることになる。
これにより、前記掌の丘部分と各指先とで胴体2を挟むような形態になるので、当該挟む力、つまり前記丘部分で胴体2を支える力と、前記各指先で胴体2を手の掌側に引き寄せる力とで胴体2を強固に掴むことができるようになる。
その結果、片手に塗布用容器1を揺れ動くことなくしっかりと安定した状態で保持できるようになる。言い換えると、塗布用容器1をフィット感良く保持できるようになる。
したがって、例えば図5に示すように、身体の腋に塗布剤を塗るような場合に、塗布用容器1を揺れ動かないようにしっかり安定した状態で保持したまま、腕を自然な姿勢で折り曲げて、アプリケーター部材3のボール3aを前記腋に正確に押し付けることが可能になる。このように、身体の姿勢に無理をせずに簡単かつ正確に塗布剤を身体の所望位置(湾曲等)に塗ることが可能になる。
一方、塗布用容器1を胴体2の横から握るような形態で保持する場合には、安定性には優れるものの、腋や背中などの見えにくい部分や手の届きにくい部分に塗布する場合の自由度に劣る場合がある。
但し、本発明の塗布用容器1を保持する方法としては、鷲掴みに限定されるものではなく、使用部位等に応じて、胴体2を横方向から握るように持つことも可能である。
なお、各指先の引っ掛け先を胴体2の段壁面2cとせずに、あえて引っ掛け部5を段壁面2cより下方に設けた理由を説明する。
そもそも、前記段壁面2cは、上述しているように、アプリケーター部材3から塗布剤が垂れ落ちた場合に当該塗布剤を受け止めるための液だれ受け面としての役割を持たされていることから、この段壁面2cに塗布剤が付着していると、指先が滑ることになる他、触ることを不快に感じる人が多いからである。
次に、上述したように、前記高さ寸法Hを「42〜58mm」、好ましくは「45〜55mm」に設定し、また、前記最大外径寸法Rを「40〜55mm」、好ましくは「42〜50mm」に設定し、引っ掛かり代を0.35mm以上、好ましくは「0.4〜2mm」に設定した理由について調べているので、説明する。
(A)高さ寸法Hの範囲を設定する実験
前記高さ寸法Hの範囲を設定する実験は、以下のとおり行った。胴体2の最大外径寸法Rが44.3mm、ボール3aの頂点までの高さが113mmである段差を有しない塗布用容器の胴体2の外周に、別体のベルト(低密度ポリエチレン製、幅15mm、厚み1.1mm)を巻き掛けることによって引っ掛け部5としての段差(引っ掛かり代、1.1mm)を付けるようにした試料を用意した。前記試料の形態は図示していないが図7と同様であり、前記試料の最大外径寸法Rは「46.5mm」である。
前記試料において、前記ベルトを胴体2の中心軸線方向にずらして固定し、引っ掛け部5としての段差の位置を胴体2の中心軸線方向に適宜変えることにより、高さ寸法Hを変えるようにした。前記高さ寸法Hは、「38mm」、「40mm」、「42mm」、「45mm」、「50mm」、「55mm」、「58mm」、「60mm」、「62mm」の9段階にした。
そして、10名の被験者が、前記試料の持ちやすさを、5段階の評価スコアで評価し、その平均値を算出した。評価スコアについて、「1」は「持ちやすい」、「2」は「やや持ちやすい」、「3」は「どちらともいえない」、「4」は「やや持ちにくい」、「5」は「持ちにくい」である。
ここで、高さ寸法H毎の評価スコアの平均値の結果としては、図12に示すように、「38mm」のとき「5.0」で標準偏差は「0.00」、「40mm」のとき「4.6」で標準偏差は「0.66」、「42mm」のとき「3.0」で標準偏差は「0.77」、「45mm」のとき「2.5」で標準偏差は「0.67」、「50mm」のとき「1.8」で標準偏差は「0.60」、「55mm」のとき「2.3」で標準偏差は「1.10」、「58mm」のとき「2.9」で標準偏差は「1.45」、「60mm」のとき「3.7」で標準偏差は「1.27」、「62mm」のとき「4.5」で標準偏差は「0.81」であった。
この結果から、評価スコアの「3」を目安としたうえで、高さ寸法Hが「42mm」のときの評価スコアの平均値「3.0」と、高さ寸法Hが「40mm」のときの評価スコアの平均値「4.6」とが乖離しているので、ここを境界点と判断した。
また、同様に、評価スコアの「3」を目安としたうえで、高さ寸法Hが「58mm」のときの評価スコアの平均値「2.9」と、高さ寸法Hが「60mm」のときの評価スコアの平均値「3.7」とが乖離しているので、ここを境界点と判断した。
これら結果に基づき、高さ寸法Hを上述しているように「42〜58mm」に設定し、より好ましい範囲として、評価スコアの平均値が2.5以下であった「45〜55mm」
に設定した。
(B)最大外径寸法Rの範囲を設定する実験
また、前記最大外径寸法Rの範囲を設定する実験は、以下のとおり行った。図示していないが、胴体2に引っ掛け部5としての環状溝(引っ掛かり代、1.0mm)を設けて前記高さ寸法Hを「50mm」にし、さらに胴体2の最大外径寸法Rを「33mm」、「36mm」、「38mm」、「40mm」、「44mm」、「50mm」、「53mm」、「55mm」、「60mm」にした9タイプの試料を用意した。なお、各試料のボール3aの頂点までの高さは99mmである。
そして、10名の被験者が、前記試料の持ちやすさを、5段階の評価スコアで評価し、その平均値を算出した。評価スコアについて、「1」は「持ちやすい」、「2」は「やや持ちやすい」、「3」は「どちらともいえない」、「4」は「やや持ちにくい」、「5」は「持ちにくい」である。
ここで、最大外径寸法R毎の評価スコアの平均値の結果としては、図13に示すように、「33mm」のとき「3.3」で標準偏差は「1.00」、「36mm」のとき「3.4」で標準偏差は「0.66」、「38mm」のとき「3.1」で標準偏差は「1.14」、「40mm」のとき「2.4」で標準偏差は「0.80」、「44mm」のとき「1.5」で標準偏差は「0.50」、「50mm」のとき「2.6」で標準偏差は「0.80」、「53mm」のとき「2.8」で標準偏差は「0.87」、「55mm」のとき「3.2」で標準偏差は「1.08」、「60mm」のとき「4.3」で標準偏差は「0.78」であった。
この結果から、評価スコアの「3」を目安としたうえで、最大外径寸法Rが「40mm」のときの評価スコアの平均値「2.4」と、最大外径寸法Rが「38mm」のときの評価スコアの平均値「3.1」とが乖離しているので、ここを境界点と判断した。
また、同様に、評価スコアの「3」を目安としたうえで、最大外径寸法Rが「55mm」のときの評価スコアの平均値「3.2」と、最大外径寸法Rが「60mm」のときの評価スコアの平均値「4.3」とが乖離しているので、ここを境界点と判断した。
これら結果に基づき、最大外径寸法Rを上述しているように「40〜55mm」に設定
し、より好ましい範囲として、「42〜50mm」に設定した。
(C)引っ掛かり代の範囲を設定する実験
次に、上述したように、前記引っ掛かり代を0.35mm以上、好ましくは「0.4〜2mm」に設定した理由について調べているので、説明する。
前記引っ掛かり代の範囲を設定する実験は、以下のとおり行った。胴体2の最大外径寸法Rが44.3mm、ボール3aの頂点までの高さが113mmである段差を有しない塗布用容器の胴体2の外周に、別体のベルト(ポリエチレンテレフタレート製、幅22mm)を巻き掛けることによって引っ掛け部5としての段差を付けるようにした試料を用意した。前記試料の形態は図示していないが図7と同様であり、前記試料の高さ寸法Hは「50mm」である。
前記試料において、前記ベルトの厚みを変えることにより、引っ掛かり代を変えるようにした。前記引っ掛かり代を「0.2mm」、「0.25mm」、「0.3mm」、「0.35mm」、「0.4mm」、「0.45mm」、「0.5mm」、「0.55mm」、「0.6mm」にした9タイプの試料を用意した。
そして、10名の被験者が、前記試料の持ちやすさを、4段階の評価スコアで評価し、その平均値を算出した。評価スコアについて、「1」は「十分な引っ掛かりを感じ掌と指先でしっかり持つことができる」、「2」は「引っ掛かりを感じ掌と指先で持つことができる」、「3」は「引っ掛かりを感じるが掌と指先で挟んで持つには至らない」、「4」は「ほとんど引っ掛かりを感じない」である。
ここで、引っ掛かり代毎の評価スコアの平均値の結果としては、図14に示すように、「0.2mm」のとき「3.8」で標準偏差は「0.40」、「0.25mm」のとき「3.1」で標準偏差は「0.54」、「0.3mm」のとき「2.8」で標準偏差は「0.40」、「0.35mm」のとき「2.3」で標準偏差は「0.46」、「0.4mm」のとき「1.9」で標準偏差は「0.70」、「0.45mm」のとき「1.7」で標準偏差は「0.64」、「0.5mm」のとき「1.6」で標準偏差は「0.49」、「0.55mm」のとき「1.2」で標準偏差は「0.40」、「0.6mm」のとき「1.2」で標準偏差は「0.40」であった。
この結果から、評価スコアの「2」を目安としたうえで、引っ掛かり代が「0.3mm」のときの評価スコアの平均値「2.8」と、「0.35mm」のときの評価スコアの平均値「2.3」とが乖離しているので、ここを境界点と判断した。
この結果に基づき、引っ掛かり代を上述しているように「0.35mm以上」に設定した。そして、評価スコアが「2」未満で、引っ掛かり代となる引っ掛け部5の凹みが大きくなり過ぎないことを考慮して、より好ましい範囲を「0.4〜2mm」に設定した。
(D)胴体の下部の形状による影響を評価する実験
図2と同様の形状であり、最大外径寸法Rが44.3mm、ボール3aの頂点までの高さが113mmであり、引っ掛かり代が1.0mm、高さ寸法Hが50mmである環状溝(溝の幅8.8mm)を有する4タイプの試料(d−1)、(d−2)、(d−3)及び(d−4)を用意した。試料(d−1)、(d−2)及び(d−3)は、いずれも胴体2の下部が底面へ向けて徐々に縮径するように丸みを帯びた形状に形成されており、底面の直径がそれぞれ、「23mm」、「25mm」、「30mm」であった。試料(d−4)は、胴体2の下部が底面へ向けて縮径しない円筒状に形成されていた。
そして、5名の被験者が前記試料の持ちやすさを評価したところ、前記試料の試料(d−1)、(d−2)及び(d−3)は、前記試料(d−4)よりもフィット感に優れていた。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲内で適宜に変更することが可能である。
(1)上記実施形態では引っ掛け部5を環状溝とした例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えば図6から図11を参照して、本発明の他の実施形態を説明する。
図6の実施形態では、胴体2において上端から下側に向けて所定幅領域を小径に形成することにより、胴体2において前記小径領域とその他の領域との間に生ずる段差を引っ掛け部5にしている。
図7の実施形態では、図6の実施形態において胴体2の前記段差から所定幅だけ下の位置から下端つまり底面までの領域を小径にしている。
図8の実施形態では、引っ掛け部5を、胴体2の上部の円周方向全域にドットマトリクス状に点在して設けられる多数の突起にしている。
図9の実施形態では、図6の実施形態と図8の実施形態との組み合わせであって、胴体2において上端から下側に向けて所定幅領域を小径にしたうえで、当該小径領域の円周方向全域に多数の突起をドットマトリクス状に点在して設けるようにしている。
この場合、胴体2において前記小径領域とその他の領域との間に生ずる段差と、前記突起とが引っ掛け部5を構成している。
図10の実施形態では、引っ掛け部5を、胴体2の上部の円周方向全域にドットマトリクス状に点在して設けられる多数の凹みにしている。
図11の実施形態では、胴体2の全高寸法を可及的に大きく設定している場合を前提とし、当該胴体2の高さ方向の中間領域に引っ掛け部5を設けている。この場合、引っ掛け部5を図2に示したような環状溝にしているが、上述したいろいろな形態にすることが可能である。また、胴体2の底面から引っ掛け部5までの高さ寸法H、最大外径寸法Rならびに引っ掛け代については、上述した実施形態と同様に設定される。
(2)上記実施形態では、アプリケーター部材3にボール3aを用いた例を挙げているが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、例えばボール3aの代わりに、発泡部材(ラバーまたはポリウレタンなど)を用いる構成としたり、スティック状の塗布剤を用いて胴体2に直接的に収納する構成としたりすることが可能である。即ち、本発明の塗布用容器1としては、例えば、ロールオン容器、スティック容器(繰り出し容器)、発泡ラバーを有する塗布容器などが挙げられ、好ましくはロールオン容器である。
本発明の塗布用容器1の用途としては、特に限定されないが、例えば、デオドラント剤を塗布するデオドラント製品;香水やオーデコロンなどを塗布するフレグランス化粧品;化粧水などを塗布するスキンケア化粧品;整髪剤や染毛剤などを塗布する頭髪用化粧品;日焼け止め製品;防虫剤;虫刺され薬、鎮痛剤、消炎剤などの医薬品などが挙げられる。中でも、鷲掴みの持ち方で安定した状態で持ちやすく、正確に塗布しやすいという観点から、デオドラント製品が好ましく、特に腋用のデオドラント剤を塗布する腋用デオドラント製品が好ましい。
本発明は、塗布剤が収容される胴体の上端が開口されており、この開口部分にアプリケーター部材が取り付けられ、このアプリケーター部材から前記胴体内の塗布剤が出される塗布用容器に好適に利用することが可能である。例えば、デオドラント製品用のロールオン容器として好適に利用することが可能である。
1 塗布用容器
2 胴体
2a 付け根側小径筒部
2b 先端側小径筒部
2c 段壁面
3 アプリケーター部材
3a ボール
3b ホルダ
4 キャップ
5 引っ掛け部
H 高さ寸法
R 最大外径寸法

Claims (1)

  1. 腋用のデオドラント剤が収容される胴体の上端が開口されており、この開口部分にアプリケーター部材が取り付けられ、前記アプリケーター部材を腋に押し付けて当該アプリケーター部材から前記胴体内のデオドラント剤を出す塗布用容器であって、
    前記胴体の上部には、前記アプリケーター部材から出て垂れ落ちるデオドラント剤を受け止めるための受け面となる段壁面が設けられており、
    前記胴体の外周において前記段壁面よりも下側には、当該胴体の底面に片手の掌において各指の付け根部分を当てるとともに、当該片手の各指先で前記胴体の外周所定位置を掴むように鷲掴みしたときに当該各指先が引っ掛かる引っ掛け部が設けられており、
    前記引っ掛け部は、前記胴体の外周に沿って連続する環状溝とされており、
    前記胴体の底面から前記引っ掛け部までの高さ寸法は、45〜55mmに設定され、また、前記胴体の最大外径寸法は、42〜50mmに設定され、さらに、前記引っ掛け部に対する各指先の引っ掛かり代(前記環状溝の最大深さ)は、0.4〜2mmに設定されており、
    前記胴体の下部は、底面へ向けて徐々に縮径するように丸みを帯びた形状に形成されている、ことを特徴とする塗布用容器。
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