JP6931058B2 - 抗体のインビトロ糖鎖工学における酵素の再使用 - Google Patents
抗体のインビトロ糖鎖工学における酵素の再使用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6931058B2 JP6931058B2 JP2019533325A JP2019533325A JP6931058B2 JP 6931058 B2 JP6931058 B2 JP 6931058B2 JP 2019533325 A JP2019533325 A JP 2019533325A JP 2019533325 A JP2019533325 A JP 2019533325A JP 6931058 B2 JP6931058 B2 JP 6931058B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibody
- glycosylation
- antibodies
- solution
- cation exchange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P21/00—Preparation of peptides or proteins
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D15/00—Separating processes involving the treatment of liquids with solid sorbents; Apparatus therefor
- B01D15/08—Selective adsorption, e.g. chromatography
- B01D15/26—Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism
- B01D15/36—Selective adsorption, e.g. chromatography characterised by the separation mechanism involving ionic interaction
- B01D15/361—Ion-exchange
- B01D15/362—Cation-exchange
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K1/00—General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
- C07K1/14—Extraction; Separation; Purification
- C07K1/16—Extraction; Separation; Purification by chromatography
- C07K1/18—Ion-exchange chromatography
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K16/00—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/20—Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
- C07K2317/21—Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin from primates, e.g. man
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/20—Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin
- C07K2317/24—Immunoglobulins specific features characterized by taxonomic origin containing regions, domains or residues from different species, e.g. chimeric, humanized or veneered
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/30—Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency
- C07K2317/31—Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency multispecific
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/30—Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency
- C07K2317/35—Valency
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/40—Immunoglobulins specific features characterized by post-translational modification
- C07K2317/41—Glycosylation, sialylation, or fucosylation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K2317/00—Immunoglobulins specific features
- C07K2317/50—Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
- C07K2317/55—Fab or Fab'
Description
IgGは最も豊富に存在する抗体アイソタイプであり、IgG1抗体は最も重要な程度および一連のエフェクター機能を呈するサブクラスである。IgG1抗体は、ADCCおよびCDCが重要とみなされることの多い免疫治療において、最もよく使用される抗体である。抗体の構造内では、CH2ドメインならびにIgGヒンジ領域が、Fcによって媒介される抗体エフェクター機能に大きな役割を果たす。各CH2ドメインは、約297番目(KabatのEUインデックスに従う番号付け)に位置するアスパラギンに、保存されたグリコシル化部位を含み、グリカン部分はそこに共有結合している(Wright, A. and Morrison, S.L., TIBTECH 15 (1997) 26-32(非特許文献1))。成熟IgG分子では、グリカンがCH2ドメインの間に埋もれて、IgG分子の三次構造に影響を及ぼしている。
(a)N-グリコシル化部位において規定の(実質的に均一な)形態(均一なグリコシル化)へと改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、N-グリコシル化部位に(非改変)グリコシル化を有する抗体を1つまたは複数の酵素と共にインキュベートする工程、
(b)改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を、1つまたは複数の酵素から分離し、かつそれによって、改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体、および1つまたは複数のリサイクルされる酵素を生産する工程、ならびに
(c)工程(b)の1つまたは複数のリサイクルされる酵素を用いて、工程(a)を少なくとも1回繰り返す工程
を含む。
(a)N-グリコシル化部位におけるグリコシル化を規定の(実質的に均一な)形態(均一なグリコシル化)へと改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、N-グリコシル化部位に(非改変)グリコシル化を有する抗体を1つまたは複数の酵素と共に溶液中でインキュベートする工程、
(b)改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を、1つまたは複数のクロマトグラフィー工程において1つまたは複数の酵素から分離し、かつそれによって、改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体、および1つまたは複数のリサイクルされる酵素を生産する工程、ならびに
(c)工程(b)の1つまたは複数のリサイクルされる酵素を用いて、工程(a)を少なくとも1回繰り返す工程
を含む。
(a)N-グリコシル化部位におけるグリコシル化を規定の(実質的に均一な)形態(均一なグリコシル化)へと改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、N-グリコシル化部位に(非改変)グリコシル化を有する抗体を1つまたは複数の酵素と共に溶液中でインキュベートする工程、
(b)改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を、カチオン交換クロマトグラフィーにおいて1つまたは複数の酵素から分離し、かつそれによって、改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体、および1つまたは複数のリサイクルされる酵素を生産する工程、ならびに
(c)工程(b)の1つまたは複数のリサイクルされる酵素を用いて、工程(a)を少なくとも1回繰り返す工程
を含む。
(a)N-グリコシル化部位におけるグリコシル化を規定の(実質的に均一な)形態(均一なグリコシル化)へと改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、N-グリコシル化部位に(非改変)グリコシル化を有する抗体を1つまたは複数の酵素と共に溶液中でインキュベートする工程、
(b)改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を、アフィニティークロマトグラフィーにおいて1つまたは複数の酵素から分離し、かつそれによって、改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体、および1つまたは複数のリサイクルされる酵素を生産する工程、ならびに
(c)工程(b)の1つまたは複数のリサイクルされる酵素を用いて、工程(a)を少なくとも1回繰り返す工程
を含む。
(a)N-グリコシル化部位におけるグリコシル化を規定の(実質的に均一な)形態(均一なグリコシル化)へと改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、N-グリコシル化部位に(非改変)グリコシル化を有する抗体を2つまたはそれ以上の酵素と共に溶液中でインキュベートする工程、
(b)改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を、アフィニティークロマトグラフィーにおいて2つまたはそれ以上の酵素から分離し、かつそれによって、改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を生産する工程、
(c)工程(b)において抗体から分離した2つまたはそれ以上の酵素をカチオン交換クロマトグラフィーにおいて分離する工程、および
(d)工程(c)の分離された2つまたはそれ以上の酵素を用いて工程(a)を少なくとも1回繰り返す工程
を含む。
(i)ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼと改変されたN-グリコシル化部位を有する抗体とを含む溶液を、(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用する工程、
(ii)(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料を任意で洗浄する(結合していない化合物を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から除去するため)工程、
(iii)第1の溶液を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、(ガラクトシルトランスフェラーゼが存在する場合には)ガラクトシルトランスフェラーゼを、(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から回収する工程、
(iv)第2の溶液を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、改変されたN-グリコシル化部位を有する抗体を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から回収する工程、ならびに
(v)(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に直線勾配を適用し、かつそれによって、(シアリルトランスフェラーゼが存在する場合には)シアリルトランスフェラーゼを、(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から回収する工程
を含む。
- N-グリコシル化部位におけるグリコシル化を規定の(実質的に均一な)形態(均一なグリコシル化)へと改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、抗体軽鎖アフィニティーリガンドに結合した、N-グリコシル化部位にグリコシル化を有するモノクローナル抗体を1つまたは複数の酵素と共にインキュベートする工程
を含む。
- N-グリコシル化部位にグリコシル化を有するモノクローナル抗体を、抗体軽鎖アフィニティーリガンドに結合させる工程
を含み、インキュベーション工程後に、
- N-グリコシル化部位に規定の(実質的に均一な)グリコシル化を有する抗体を、抗体軽鎖アフィニティーリガンドから遊離させる工程
を含む。
- N-グリコシル化部位にグリコシル化を有する抗体を含む(緩衝)溶液を、固相に結合された抗体軽鎖アフィニティーリガンド(抗体軽鎖アフィニティーリガンドクロマトグラフィー材料)に適用し、それによって抗体をリガンドに結合させる(結果としてリガンドに結合した抗体が得られる)工程、
- 固相を緩衝溶液で任意で洗浄する工程、
- 抗体のN-グリコシル化部位におけるグリコシル化を、
- 第1のグリコシル化改変酵素(および第1の活性化された糖残基)を含む第1の(緩衝)溶液を、リガンドに結合した抗体に対する酵素的改変のための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で適用し、改変されリガンドに結合した抗体を任意で洗浄し、第2のグリコシル化改変酵素(および第2の活性化された糖)を含む第2の(緩衝)溶液を、改変されリガンドに結合した抗体に対する酵素的改変のための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で適用し、2回改変されリガンドに結合した抗体を任意で洗浄すること、
または
- 第1のグリコシル化改変酵素(および第1の活性化された糖)を含む第1の(緩衝)溶液を、リガンドに結合した抗体に対する少なくとも部分的な酵素的改変のための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で適用し、規定の期間後に、第2のグリコシル化改変酵素(および第2の活性化された糖)を含む第2の(緩衝)溶液を、改変されリガンドに結合した抗体に対する酵素的改変のための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で適用し、2回改変されリガンドに結合した抗体を任意で洗浄すること、
または
- 第1および第2のグリコシル化改変酵素(ならびに第1および第2の活性化された糖)を含む(緩衝)溶液を、リガンドに結合した抗体の酵素的改変のための十分な時間かつ適切な条件下で適用し、改変されリガンドに結合した抗体を任意で洗浄すること
のいずれかによって、酵素的に改変する工程、
- N-グリコシル化部位に規定のグリコシル化を有する抗体を、抗体軽鎖アフィニティーリガンドから遊離させる工程
を含む。
(a)(IgG1アイソタイプの)抗体またはその断片を、抗体またはその断片をコードする核酸を含む(哺乳類またはCHO)細胞中で組換え生産することで、N-グリコシル化部位にグリコシル化を有する抗体またはその断片を得る工程、
(b)N-グリコシル化部位に不均一なグリコシル化を有する抗体またはその断片を単離する(回収し、かつ任意で精製する)工程、
(c)N-グリコシル化部位にグリコシル化を有する抗体またはその断片を、ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼで酵素的に改変することで、N-グリコシル化部位に少なくとも70%の相対量(ここで100%がG0F、G1F、およびG2Fグリコフォームの量に相当する)で二ガラクトシル化(bi-galactosylated)抗体(G2Fグリコフォーム)を含みN-グリコシル化部位において定義された抗体またはその断片を得て、かつ次に、改変された抗体を本明細書において報告する方法を用いて酵素から分離する工程、
(d)改変された抗体またはその断片を、1つまたは複数のクロマトグラフィー工程によって任意で精製する工程、
を含み、かつそれによって、N-グリコシル化部位に規定のグリコシル化を有する抗体またはその断片を生産する、N-グリコシル化部位に規定のグリコシル化を有する抗体またはその断片の組換え生産のための方法である。
- 抗体または少なくとも抗体軽鎖を含むその断片をコードする核酸を含む細胞を提供する工程、
- N-グリコシル化部位にグリコシル化を有する抗体またはその断片の発現に適した条件下で、細胞を培養する(断片が、次の工程の1つにおいて使用される抗体軽鎖アフィニティークロマトグラフィー材料によって特異的に結合されうる軽鎖を少なくとも1つ含む)工程、
- 抗体またはその断片を細胞または培養培地から回収する工程、
- 抗体またはその断片のアフィニティークロマトグラフィー材料への結合に適した条件下で、抗体またはその断片を含む溶液を抗体軽鎖アフィニティークロマトグラフィーカラムに任意で適用する工程、
- N-グリコシル化部位における抗体またはその断片のグリコシル化を、本明細書において報告する方法を用いて改変する工程、および
- N-グリコシル化部位に規定のグリコシル化を有する改変された抗体またはその断片を回収する工程
を含み、かつそれによって抗体を生産する、抗体の生産のための方法である。
- 改変された抗体またはその断片を1〜3つのクロマトグラフィー工程で精製する工程
を含む。
(i)ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼと抗体とを含む溶液を、(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用する工程、
(ii)(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料を任意で洗浄する(結合していない化合物を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から除去するため)工程、
(iii)第1の溶液を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、(ガラクトシルトランスフェラーゼが存在する場合には)ガラクトシルトランスフェラーゼを、(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から回収する工程、
(iv)第2の溶液を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、抗体を(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から回収する工程、ならびに
(v)(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料に直線勾配を適用し、かつそれによって、(シアリルトランスフェラーゼが存在する場合には)シアリルトランスフェラーゼを、(強)カチオン交換クロマトグラフィー材料から回収する工程
を含む、ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼと抗体とを含む混合物をカチオン交換クロマトグラフィー材料を使用して分離するためのクロマトグラフィー法である。
[本発明1001]
以下の工程を含む、改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体の酵素的生産のための方法:
(a)N-グリコシル化部位におけるグリコシル化を(規定の形態へと)改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、N-グリコシル化部位にグリコシル化を有する抗体を、1つまたは複数の酵素(および1つまたは複数の活性化された糖残基)と共にインキュベートする工程、
(b)改変されたグリコシル化を該N-グリコシル化部位に有する該抗体を、1つまたは複数のクロマトグラフィー工程において該1つまたは複数の酵素から分離し、かつそれによって、(i)改変されたグリコシル化を該N-グリコシル化部位に有する該抗体を生産し、かつ(ii)1つまたは複数のリサイクルされる酵素を得る工程、ならびに
(c)工程(b)の1つまたは複数のリサイクルされる酵素を用いて、工程(a)を少なくとも1回繰り返す工程。
[本発明1002]
前記インキュベートする工程が、溶液中であるか、または、抗体(軽鎖もしくはFc領域)アフィニティーリガンドに結合した前記抗体を用いる、本発明1001の方法。
[本発明1003]
工程(b)において、前記改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体の、前記1つまたは複数の酵素からの分離が、カチオン交換クロマトグラフィーによる、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1004]
前記1つまたは複数の酵素が、ガラクトシルトランスフェラーゼおよびシアリルトランスフェラーゼである、本発明1001〜1003のいずれかの方法。
[本発明1005]
前記ガラクトシルトランスフェラーゼがβ4GalT1である、本発明1004の方法。
[本発明1006]
前記シアリルトランスフェラーゼがST6である、本発明1004または1005の方法。
[本発明1007]
前記カチオン交換クロマトグラフィーが、
(i)ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼと前記改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体とを含む溶液を、カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用する工程、
(ii)該カチオン交換クロマトグラフィー材料を任意で洗浄する(該改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を溶出させることなく、結合していない化合物を該カチオン交換クロマトグラフィー材料から除去するため)工程、
(iii)第1の溶液を該カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、(該ガラクトシルトランスフェラーゼが存在する場合には)該ガラクトシルトランスフェラーゼを、該カチオン交換クロマトグラフィー材料から溶出させる工程、
(iv)第2の溶液を該カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、該改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を、該カチオン交換クロマトグラフィー材料から溶出させる工程、ならびに
(v)該カチオン交換クロマトグラフィー材料に直線(塩)勾配を適用し、かつそれによって、(該シアリルトランスフェラーゼが存在する場合には)該シアリルトランスフェラーゼを、該カチオン交換クロマトグラフィー材料から溶出させる工程
を含む、本発明1003〜1006のいずれかの方法。
[本発明1008]
- 工程(i)の溶液が、pH5.0〜pH6.5のpH値を有する2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液であり、
- 工程(ii)の溶液が、pH5.0〜pH6.5のpH値を有する2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液であり、
- 工程(iii)の溶液が、pH6.6〜pH8.0のpH値を有するトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)緩衝溶液であり、
- 工程(iv)の溶液が、pH5.0〜pH6.5のpH値を有し約75mM〜約125mMの塩化ナトリウム(NaCl)を含む2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液であり、かつ
- 前記直線勾配が、工程(iv)の溶液から、pH5.0〜pH6.5のpH値を有し約750mM〜約1250mMの塩化ナトリウム(NaCl)を含む2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液までの勾配である、
本発明1007の方法。
[本発明1009]
前記繰り返す工程が1〜3回である、本発明1001〜1008のいずれかの方法。
[本発明1010]
前記カチオン交換クロマトグラフィー材料が、スルホプロピルカチオン交換基を有する架橋アガロースのマトリックスを有する、本発明1001〜1009のいずれかの方法。
[本発明1011]
前記抗体が、二価単一特異性抗体または二価二重特異性抗体または抗体Fab断片である、本発明1001〜1010のいずれかの方法。
[本発明1012]
前記抗体が、キメラ抗体またはヒト化抗体またはヒト抗体である、本発明1001〜1011のいずれかの方法。
[本発明1013]
前記抗体がモノクローナル抗体である、本発明1001〜1012のいずれかの方法。
[本発明1014]
前記抗体がヒトIgG1またはIgG4サブクラスの抗体である、本発明1001〜1013のいずれかの方法。
[本発明1015]
前記N-グリコシル化部位が、Fab領域N-グリコシル化部位であるか、または、アスパラギン残基297(Kabatに従う番号付け)のFc領域N-グリコシル化部位である、本発明1001〜1014のいずれかの方法。
[本発明1016]
本発明1001〜1015のいずれかの方法を用いて生産される抗体。
定義
本明細書において使用される場合、重鎖および軽鎖のすべての定常領域および定常ドメインのアミノ酸位置は、Kabat, et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed., Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991)に記載のKabat番号付けシステムに従って番号付けされ、これを本明細書では「Kabatに従う番号付け」という。具体的に述べると、カッパアイソタイプおよびラムダアイソタイプの軽鎖定常ドメインCLには、Kabat, et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed., Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991)のKabat番号付けシステム(647〜660頁参照)を使用する。具体的に述べると、定常重鎖ドメイン(CH1、ヒンジ、CH2、およびCH3)には、Kabat EUインデックス番号付けシステム(661〜723頁参照)を使用する(この場合、本明細書では、「Kabat EUインデックスに従う番号付け」ということによって、これをさらに明確にする)。
- FcγRI(CD64)は、単量体型IgGに高いアフィニティーで結合し、マクロファージ、単球、好中球および好酸球上に発現する。アミノ酸残基E233〜G236、P238、D265、N297、A327、およびP329(KabatのEUインデックスに従う番号付け)のうちの少なくとも1つにおけるIgGのFc領域中の改変は、FcγRIへの結合を低減する。IgG2の233〜236番目の残基でIgG1中およびIgG4中の残基を置換すると、FcγRIへの結合は103分の1に低減し、抗体感作赤血球細胞に対するヒト単球応答は排除された(Armour, K.L., et al., Eur. J. Immunol. 29 (1999) 2613-2624)。
- FcγRII(CD32)は、複合体化したIgGに、中〜低アフィニティーで結合し、広く発現している。この受容体は2つのサブタイプFcγRIIAおよびFcγRIIBに分類することができる。FcγRIIAは、死滅に関与する多くの細胞(例えばマクロファージ、単球、好中球)に見いだされ、死滅プロセスを活性化することができるようである。FcγRIIBは、阻害プロセスにおいて役割を果たすと思われ、B細胞、マクロファージならびに肥満細胞および好酸球上に見いだされる。これは、B細胞上では、さらなる免疫グロブリン生産および例えばIgEクラスへのアイソタイプスイッチングを抑制する機能を果たすようである。FcγRIIBは、マクロファージ上では、FcγRIIAによって媒介される貪食を阻害するように作用する。好酸球および肥満細胞上では、IgEがその別個の受容体に結合することによって起こるこれらの細胞の活性化を抑制するのに、このB型が役立ちうる。FcγRIIAに対する結合の低減は、例えばアミノ酸残基E233〜G236、P238、D265、N297、A327、P329、D270、Q295、A327、R292、およびK414(KabatのEUインデックスに従う番号付け)のうちの少なくとも1つに突然変異を有するIgG Fc領域を含む抗体に見いだされる。
- FcγRIII(CD16)は中〜低アフィニティーでIgGに結合し、2つのタイプが存在する。FcγRIIIAはNK細胞、マクロファージ、好中球ならびに一部の単球およびT細胞上に見いだされ、ADCCを媒介する。FcγRIIIBは好中球に高発現している。FcγRIIIAへの結合の減少は、例えばアミノ酸残基E233〜G236、P238、D265、N297、A327、P329、D270、Q295、A327、S239、E269、E293、Y296、V303、A327、K338、およびD376(KabatのEUインデックスに従う番号付け)のうちの少なくとも1つに突然変異を有するIgG Fc領域を含む抗体に見いだされる。
(a)アミノ酸残基26〜32(L1)、50〜52(L2)、91〜96(L3)、26〜32(H1)、53〜55(H2)および96〜101(H3)に存在する超可変ループ(Chothia, C. and Lesk, A.M., J. Mol. Biol. 196 (1987) 901-917)、
(b)アミノ酸残基24〜34(L1)、50〜56(L2)、89〜97(L3)、31〜35b(H1)、50〜65(H2)および95〜102(H3)に存在するCDR(Kabat, E.A. et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (1991), NIH Publication 91-3242)、
(c)アミノ酸残基27c〜36(L1)、46〜55(L2)、89〜96(L3)、30〜35b(H1)、47〜58(H2)および93〜101(H3)に存在する抗原接触部(MacCallum et al. J. Mol. Biol. 262:732-745 (1996))、ならびに
(d)アミノ酸残基46〜56(L2)、47〜56(L2)、48〜56(L2)、49〜56(L2)、26〜35(H1)、26〜35b(H1)、49〜65(H2)、93〜102(H3)および94〜102(H3)を含む(a)、(b)および/または(c)の組み合わせ
を含む。
ヒト抗体は主に、重鎖CH2ドメインの約297番目の位置のアスパラギン残基(Asn297)またはFab領域中のアスパラギン残基において、多かれ少なかれフコシル化されたバイアンテナ型複合型オリゴ糖でグリコシル化される(抗体アミノ酸残基は前掲のKabatに従って番号付けている)。バイアンテナ型糖鎖構造は、各アーム中において最大2つの連続したガラクトース(Gal)残基で終結することができる。アームは、中心マンノース残基へのグリコシド結合に応じて、(1,6)および(1,3)と表される。G0と表される鎖構造はガラクトース残基を含まない。G1と表される糖鎖構造は一方のアーム中に1つまたは複数のガラクトース残基を含有する。G2と表される糖鎖構造は各アーム中に1つまたは複数のガラクトース残基を含有する(Raju, T.S., Bioprocess Int.1 (2003) 44-53)。ヒト定常重鎖領域はKabatの前掲書およびBrueggemann, M., et al., J. Exp. Med. 166 (1987) 1351-1361、Love, T.W., et al., Methods Enzymol. 178 (1989) 515-527において詳細に報告されている。抗体Fc領域のCHO型グリコシル化は例えばRoutier, F.H., Glycoconjugate J. 14 (1997) 201-207に記載されている。
本願において使用する「アフィニティークロマトグラフィー」という用語は、「アフィニティークロマトグラフィー材料」を使用するクロマトグラフィー法を表す。アフィニティークロマトグラフィーにおいて、抗体は、それらの生物学的活性または化学構造に基づき、クロマトグラフィー材料のクロマトグラフィー官能基への静電相互作用、疎水結合および/または水素結合の形成に応じて分離される。特異的に結合した抗体をアフィニティークロマトグラフィー材料から回収するには、競合リガンドを加えるか、緩衝液のpH値、極性またはイオン強度などのクロマトグラフィー条件を変化させることができる。例示的な「アフィニティークロマトグラフィー材料」は、Ni(II)-NTAもしくはCu(II)-NTAなどの金属キレートクロマトグラフィー材料、またはプロテインAもしくはプロテインGが共有結合で連結されているクロマトグラフィー材料などの抗体アフィニティークロマトグラフィー材料、またはクロマトグラフィー官能基として酵素基質類似体、酵素コファクターもしくは酵素阻害剤が共有結合されているクロマトグラフィー材料などの酵素結合アフィニティークロマトグラフィー材料、またはクロマトグラフィー官能基として多糖、細胞表面受容体、糖タンパク質もしくはインタクトな細胞が共有結合で連結されているクロマトグラフィー材料などのレクチン結合クロマトグラフィー材料である。
組換え生産された抗体または抗体断片の糖鎖構造は、使用した細胞株および使用した培養条件によって決定される。従来の下流処理技法では、特定の糖鎖構造の選択的除去は不可能である。
IgG1サブクラスの精製したヒト化抗体をプロテインAアフィニティークロマトグラフィー材料および抗体軽鎖アフィニティーリガンドクロマトグラフィー材料(GE HealthcareのKappa select)に適用した。結合した抗体を、オンカラムで、ガラクトシルトランスフェラーゼ(GalT1)とUDP-GALとを含む緩衝溶液と共に、インキュベートした。結果を以下の表に提示する。抗体軽鎖アフィニティーリガンドを含むカラムに抗体を結合させた場合の方が、達成されるガラクトシル化の量は多いことがわかる。
G0F=2つの末端N-アセチルグルコサミン残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G1F=1つの末端N-アセチルグルコサミン残基と1つの末端ガラクトース残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G2F=2つの末端ガラクトース残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G2F=2つの末端ガラクトース残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G2S1F=1つがシアル化されている2つの末端ガラクトース残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G2S2F=どちらもシアル化されている2つの末端ガラクトース残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G0F=2つの末端N-アセチルグルコサミン残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G1F=1つの末端N-アセチルグルコサミン残基と1つの末端ガラクトース残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
G2F=2つの末端ガラクトース残基とフコースとを有する複合型N-グリカン
n.d.=未測定
G2=2つの末端ガラクトース残基を有する複合型N-グリカン
G2S1=1つがシアル化されている2つの末端ガラクトース残基を有する複合型N-グリカン
G2S2=どちらもシアル化されている2つの末端ガラクトース残基を有する複合型N-グリカン
IgG1サブクラスの組換えヒト化抗体を、アフィニティークロマトグラフィー材料に、抗体が該材料に結合する条件下で適用した。結合した抗体を、オンカラムで、ガラクトシルトランスフェラーゼ(GalT1)とUDP-GALとを含む緩衝溶液と共に、インキュベートした。インキュベーション後に、この溶液を回収し、さらなる酵素的改変反応のために、濃縮および緩衝液交換器によって再調整した。結果を以下の表に提示する(24時間時点)。
GalTおよびST6との共インキュベーション
UDP-GALとCMP-NANAとを含む反応緩衝液中で、IgG1サブクラスのヒト化抗体、ガラクトシルトランスフェラーゼ(GalT1)およびシアリルトランスフェラーゼ(ST6)を共インキュベートした。その後、酵素的に改変された抗体と酵素とを、カチオン交換クロマトグラフィー(S-sepharose)を使用して分離した。回収された酵素の比酵素活性を各使用サイクル後に測定した。結果を以下の表に提示する。
反応条件: 抗体25mg、GalT 2.5mg、ST6 2.5mg、50mM MES、pH6.4、反応体積10ml。
S-Sepharoseクロマトグラフィー条件: 0.5×10cm S-Sepharoseカラム; 20カラム体積の40mM TRIS pH7.4で洗浄。Tris-HClはGalTの溶出をもたらした; 30mM MES、95mM NaCl、pH5.6までの工程による抗体の溶出; 50mM MES、pH6.4、1M NaClまでの直線勾配によるST6の溶出。
UDP-GALを含む反応緩衝液中で、IgG1サブクラスのヒト化抗体およびガラクトシルトランスフェラーゼ(GalT1)を共インキュベートした。その後、酵素的に改変された抗体と酵素とを、カチオン交換クロマトグラフィー(S-sepharose)を使用して分離した。ガラクトシルトランスフェラーゼを3回再使用した。結果を以下の表に提示する。
CMP-NANAを含む反応緩衝液中で、IgG1サブクラスのヒト化抗体およびシアリルトランスフェラーゼ(ST6)を共インキュベートした。その後、酵素的に改変された抗体と酵素とを、カチオン交換クロマトグラフィー(S-sepharose)を使用して分離した。シアリルトランスフェラーゼを3回再使用した。結果を以下の表に提示する。
キメラ抗体およびヒト化抗体
ある特定の態様において、本明細書において報告する方法において改変される抗体はキメラ抗体である。
ある特定の態様において、本明細書において報告する方法において改変される抗体はヒト抗体である。
本明細書において報告する方法において改変された抗体は、1つまたは複数の所望の活性を有する抗体について、コンビナトリアルライブラリーをスクリーニングすることによって単離しうる。例えば当技術分野では、ファージディスプレイライブラリーを作成し、所望の結合特徴を持つ抗体についてそのようなライブラリーをスクリーニングするために、さまざまな方法が公知である。そのような方法については、例えばHoogenboom, H.R. et al., Methods in Molecular Biology 178 (2001) 1-37に総説があり、例えばMcCafferty, J. et al., Nature 348 (1990) 552-554、Clackson, T. et al., Nature 352 (1991) 624-628、Marks, J.D. et al., J. Mol. Biol. 222 (1992) 581-597、Marks, J.D. and Bradbury, A., Methods in Molecular Biology 248 (2003) 161-175、Sidhu, S.S. et al., J. Mol. Biol. 338 (2004) 299-310、Lee, C.V. et al., J. Mol. Biol. 340 (2004) 1073-1093、Fellouse, F.A., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 101 (2004) 12467-12472およびLee, C.V. et al., J. Immunol. Methods 284 (2004) 119-132には、さらに詳しく記載されている。
ある特定の態様において、本明細書において報告する方法において改変される抗体は多重特異性抗体、例えば二重特異性抗体である。多重特異性抗体は、少なくとも2つの異なる部位に対する結合特異性を有するモノクローナル抗体である。二重特異性抗体は完全長抗体または抗体断片として調製することができる。多重特異性(二重特異性)抗体の断片は、それらが本明細書において報告する方法において使用される抗体軽鎖アフィニティーリガンドに結合する限り、包含される。
抗体は、例えばUS 4,816,567に記載されている組換え法および組成物を使用して生産されうる。これらの方法のために、抗体をコードする1つまたは複数の単離された核酸が提供される。
- ネイティブ抗体またはネイティブ抗体断片の場合、
(1)抗体のVLを含むアミノ酸配列および抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む、ベクター、または
(2)抗体のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第1のベクター、および抗体のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第2のベクター、
- ヘテロ二量体型重鎖を有する二重特異性抗体の場合、
(1)一方が「抗体の第1のVLを含み他方が抗体の第1のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸の第1の対を含む第1のベクター、および一方が抗体の第2のVLを含み他方が抗体の第2のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸の第2の対を含む第2のベクター、または
(2)可変ドメインのうちの1つ(好ましくは軽鎖可変ドメイン)を含むアミノ酸配列をコードする第1の核酸を含む第1のベクター、一方が軽鎖可変ドメインを含み他方が第1の重鎖可変ドメインを含むアミノ酸配列をコードする核酸の対を含む第2のベクター、および一方が、第2のベクターの場合と同様に、それぞれ他の軽鎖可変ドメインを含み他方が第2の重鎖可変ドメインを含むアミノ酸配列をコードする核酸の対を含む第3のベクター、または
(3)抗体の第1のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第1のベクター、抗体の第1のVHを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第2のベクター、抗体の第2のVLを含むアミノ酸配列をコードする核酸を含む第3のベクター、および抗体の第2のVHを含むアミノ酸配列をコードする第4のベクター。
本明細書において報告する方法のいずれかを用いて改変された抗体の薬学的製剤は、所望の純度を有するそのような抗体を1種類または複数種類の随意の薬学的に許容される担体(Remington's Pharmaceutical Sciences, 16th edition, Osol, A. (ed.)(1980))と混合することにより、凍結乾燥製剤または水溶液の形態で調製される。薬学的に許容される担体は、使用される投薬量および濃度において受容者にとって一般に無毒性であり、これには、リン酸塩、クエン酸塩、および他の有機酸などの緩衝剤;酸化防止剤、例えばアスコルビン酸およびメチオニン;保存剤(例えばオクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルアルコールまたはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えばメチルパラベンまたはプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール; 3-ペンタノール;およびm-クレゾール);低分子量(約10残基未満)のポリペプチド;タンパク質、例えば血清アルブミン、ゼラチン、または免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えばポリ(ビニルピロリドン);アミノ酸、例えばグリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンまたはリジン;単糖、二糖、および他の糖質、例えばグルコース、マンノースまたはデキストリン;キレート剤、例えばEDTA;糖類、例えばスクロース、マンニトール、トレハロースまたはソルビトール;塩形成対イオン、例えばナトリウム;金属錯体(例えばZn-タンパク質錯体);および/または非イオン界面活性剤、例えばポリエチレングリコール(PEG)などがあるが、それらに限定されるわけではない。本明細書における、例示的な薬学的に許容される担体としては、間質薬物分散剤、例えば可溶性の中性活性ヒアルロニダーゼ糖タンパク質(sHASEGP)、例えばヒト可溶性PH-20ヒアルロニダーゼ糖タンパク質、例えばrhuPH20(HYLENEX(登録商標)、Baxter International, Inc.)が、さらに挙げられる。rhuPH20を含むある特定の例示的sHASEGPおよびその使用方法は、US 2005/0260186およびUS 2006/0104968に記載されている。一局面では、sHASEGPが、1種類または複数種類の追加グリコサミノグリカナーゼ、例えばコンドロイチナーゼと併用される。
本明細書において報告する方法のいずれかを用いて改変された抗体はいずれも治療方法に使用しうる。
153mgのUDP-Gal(MW=610.27g/mol)
32mgのMnCl2(MW=125.84g/mol)
1回用: 460μLのGalT(c=5.43mg/mL; 10μg/2mg抗体→300μL中10μg=0.033mg/ml)
複数回用: 460μLのGalT(c=5.43mg/mL; 15μg/1mg AK→300μL中15μg=0.05mg/mL)
100mM MES緩衝液pH6.5中
50μLのZnCl(100mM溶液: 1mLの50mM MES中13.6mg)
28μLのアルカリホスファターゼ(AP)(c=20mg/mL、MW=56,000g/mol)
1回用: 167mgのCMP-NANA(1000μg/2mg抗体→300μLあたり1000μg=3.34mg/mL)
複数回用: 83.5mgのCMP-NANA(500μg/1mg AK→300μLあたり500μg=1.67mg/mL)
1回用: 6mLのST6(c=5.45mg/mL、目標: 300μL(2mg AK)中200μg=0.67mg/mL)
複数回用: 6mLのST6(c=5.45mg/mL、目標:300μL(1mg AK)中200μg=0.67mg/mL)
50mM MES緩衝液pH6.5中
再生緩衝液1(0.1Mリン酸)
再生緩衝液2(3Mグアニジン-HCl)
平衡化緩衝液(25mM Tris、25mM NaCl、5mM EDTA、pH7.1)
洗浄緩衝液1(100mM MES、pH6.5): 1000mLのH2O中21.3mgのMES、pH6.5(50%(w/v)NaOHで調節)
洗浄緩衝液2(1M Tris、pH7.2)
洗浄緩衝液3(50mM MES、pH6.5):洗浄緩衝液100mM MESを蒸留H2Oと1:1
溶出緩衝液Kappa select(0.1Mグリシン、pH2.7): 100mLのH2O中750mgのグリシン、pH2.7(25%(w/v)HClで調節)
溶出緩衝液プロテインA(25mM Na-クエン酸、pH2.8)
オンカラムでのバルク材料のガラクトシル化
・2カラム体積の再生緩衝液1、10カラム体積の平衡化緩衝液および4カラム体積の洗浄緩衝液1を適用することによって、プロテインAカラムまたはKappa selectカラムを再生し、平衡化し、洗浄する。
・2mgのIgG(バルク材料)をカラムに適用する。
・10カラム体積の洗浄緩衝液1で洗浄する。
・2mLのガラクトシル化反応溶液(0.033mg/ml GalTを含有)を適用し、0.8mLを流す。
・それぞれ25℃で(2、7、または24時間)インキュベートする。
・8カラム体積の洗浄緩衝液1で洗浄する。
・各溶出緩衝液(プロテインAの場合は2カラム体積、kappa selectの場合は8カラム体積)で溶出させ、pH調節には1M Tris緩衝液(pH9.0)を使用する。
オンカラム(プロテインA)でのIgG1バルク材料のシアリル化
・2カラム体積の再生緩衝液1、10カラム体積の平衡化緩衝液および10カラム体積の洗浄緩衝液3を適用することによって、プロテインAカラムまたはkappa selectカラムを再生し、平衡化し、洗浄する。
・2mgのIgG(バルク材料)をカラムに適用する。
・2mLのシアリル化反応溶液(1.7mg/mlではなく3.3mg/mlのCMP-NANA、±AP)を適用し、0.8mLを流す。
・37℃(2、7、24、または48時間)および25℃(48時間)でそれぞれインキュベートする。
・4カラム体積の洗浄緩衝液3で洗浄する。
・2カラム体積の溶出緩衝液(クエン酸ナトリウム)で溶出させ、pH調節には1M Tris緩衝液(pH9.0)を使用する。
・2カラム体積の平衡化緩衝液、3カラム体積の再生緩衝液2、4カラム体積の平衡化緩衝液および2カラム体積の洗浄緩衝液3を適用することによって、プロテインAカラムまたはkappa Selectカラムを再生し、平衡化し、洗浄する。
・2mgのIgG(バルク材料)をカラムに適用する。
・3カラム体積の洗浄緩衝液3で洗浄する。
・2mLのシアリル化反応溶液(3.3mg/mlのCMP-NANA、±AP)を適用し、0.8mLを流す。
・37℃(2、7、および24時間)および25℃(24時間)でそれぞれインキュベートする。
・3カラム体積の洗浄緩衝液3で洗浄する。
・8カラム体積の溶出緩衝液Kappa selectで溶出させ、pH調節には1M Tris緩衝液(pH9.0)を使用する。
細胞培養上清の連続的なガラクトシル化およびシアリル化
・2カラム体積の再生緩衝液1、10カラム体積の平衡化緩衝液を適用することによって、プロテインAカラムまたはKappa selectカラムを再生し、平衡化する。
・1mgのIgG(上清中)をカラムに適用する。
・10カラム体積の平衡化緩衝液、次に2カラム体積の洗浄緩衝液2および6カラム体積の洗浄緩衝液1で洗浄する。
・2mLのガラクトシル化反応溶液を適用し、0.8mLを流す。
・25℃で約6〜24時間(十分なガラクトシル化を可能にするように)インキュベートする。
・8カラム体積の洗浄緩衝液1、10カラム体積の平衡化緩衝液、2カラム体積の洗浄緩衝液2および6カラム体積の洗浄緩衝液3で洗浄する。
・2mLのシアリル化反応溶液を適用し、0.8mLを流す。
・インキュベートする(例えば、25℃でそれぞれ2、7、もしくは24時間またはそれ以上)。
・8カラム体積の洗浄緩衝液1で洗浄する。
・各溶出緩衝液(プロテインAの場合は2カラム体積、Kappa selectの場合は8カラム体積)で溶出させ、pH調節には1M Tris緩衝液(pH9.0)を使用する。
バルク材料の連続的なガラクトシル化およびシアリル化
・2カラム体積の再生緩衝液1、10カラム体積の平衡化緩衝液および4カラム体積の洗浄緩衝液1を適用することによって、プロテインAカラムまたはKappa selectカラムを再生し、平衡化し、洗浄する。
・1mgのIgG(バルク材料)をカラムに適用する。
・10カラム体積の洗浄緩衝液1で洗浄する。
・2mLのガラクトシル化反応溶液を適用し、0.8mLを流す。
・25℃で約6〜24時間(十分なガラクトシル化を可能にするように)インキュベートする。
・8カラム体積の洗浄緩衝液1、10カラム体積の平衡化緩衝液、2カラム体積の洗浄緩衝液2および6カラム体積の洗浄緩衝液3で洗浄する。
・2mLのシアリル化反応溶液を適用し、0.8mLを流す。
・インキュベートする(例えば、25℃でそれぞれ2、7、もしくは24時間またはそれ以上)。
・8カラム体積の洗浄緩衝液1で洗浄する。
・各溶出緩衝液(プロテインAの場合は2カラム体積、Kappa selectの場合は8カラム体積)で溶出させ、pH調節には1M Tris緩衝液(pH9.0)を使用する。
溶液中でのガラクトシル化およびシアリル化と酵素回収
・25mgの抗体、2.5mgのガラクトシルトランスフェラーゼおよび2.5mgのシアリルトランスフェラーゼを10mLの50mM MES緩衝液pH6.4中でインキュベートする。
・反応後に、反応溶液を、50mM MES pH6.4で平衡化したS-Sepharoseカラム(0.5×10cm)に適用する。
・結合していない材料を除去するために、5カラム体積の50mM MES pH6.4で洗浄する。
・20カラム体積の40mM Tris緩衝液pH7.4でカラムを洗浄し、かつそれによってガラクトシルトランスフェラーゼを溶出させる。
・50mM MES pH6.4で再平衡化する。
・30mM MES pH5.6および95mM NaClを含む緩衝溶液(40カラム体積)で抗体を溶出させる。
・10カラム体積で50mM MES pH6.4および1M NaClまでの直線勾配により、シアリルトランスフェラーゼを溶出させる。
・標的酵素またはヒト化抗体を含有するフラクションをプールし、限外濾過装置(Amicon Ultra-15、10kDa)を使用して濃縮する。
酵素再使用試験
・ガラクトシルトランスフェラーゼ: 反応緩衝液(100mM MES、10mM UDP-Gal、5mM MnCl2、pH6.5)78.5μL中の抗体500μgを、ガラクトシルトランスフェラーゼ2.5μgと共に、37℃で規定の期間、例えば6.5時間または24時間、インキュベートする。
・シアリルトランスフェラーゼ: 水61.8μl中の抗体500μg、水に溶解したCMP-NANA 250μg、シアリルトランスフェラーゼ50μg、200nMアルカリホスファターゼ、0.1mM ZnCl2を、37℃で規定の期間、例えば6.5時間または24時間、インキュベートする。
・qTOF-ESMSによるガラクトシル化の分析: 試料の変性および還元(およそ250μgの抗体、4Mグアニジニウム、TCEP);1%ギ酸を含む20%アセトニトリルへの緩衝液交換; ESMS分析。
Claims (15)
- 以下の工程を含む、改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体の酵素的生産のための方法:
(a)N-グリコシル化部位におけるグリコシル化を改変するための十分な時間にわたってかつ適切な条件下で、N-グリコシル化部位にグリコシル化を有する抗体を、1つまたは複数の酵素と共にインキュベートする工程であって、該1つまたは複数の酵素が、ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼである、工程、
(b)改変されたグリコシル化を該N-グリコシル化部位に有する該抗体を、カチオン交換クロマトグラフィー工程において該1つまたは複数の酵素から分離し、かつそれによって、(i)改変されたグリコシル化を該N-グリコシル化部位に有する該抗体を生産し、かつ(ii)1つまたは複数のリサイクルされる酵素を得る工程であって、該1つまたは複数の酵素が、ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼである、工程、ならびに
(c)工程(b)の1つまたは複数のリサイクルされる酵素を用いて、工程(a)を1〜5回繰り返す工程
であって、該カチオン交換クロマトグラフィーが、以下の工程
(i)ガラクトシルトランスフェラーゼおよび/またはシアリルトランスフェラーゼと前記改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体とを含む溶液を、カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用する工程、
(ii)第1の溶液を該カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、該ガラクトシルトランスフェラーゼが存在する場合には、該ガラクトシルトランスフェラーゼを、該カチオン交換クロマトグラフィー材料から溶出させる工程、
(iii)第2の溶液を該カチオン交換クロマトグラフィー材料に適用し、かつそれによって、該改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を、該カチオン交換クロマトグラフィー材料から溶出させる工程、ならびに
(iv)該カチオン交換クロマトグラフィー材料に直線塩勾配を適用し、かつそれによって、該シアリルトランスフェラーゼが存在する場合には、該シアリルトランスフェラーゼを、該カチオン交換クロマトグラフィー材料から溶出させる工程
を含み、かつ
- 該工程(i)の溶液が、pH5.0〜pH6.5のpH値を有する2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液であり、
- 該工程(ii)の溶液が、pH6.6〜pH8.0のpH値を有するトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)緩衝溶液であり、
- 該工程(iii)の溶液が、pH5.0〜pH6.5のpH値を有し約75mM〜約125mMの塩化ナトリウム(NaCl)を含む2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液であり、かつ
- 該直線勾配が、工程(iii)の溶液から、pH5.0〜pH6.5のpH値を有し約750mM〜約1250mMの塩化ナトリウム(NaCl)を含む2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液までの勾配である
、前記方法。 - 前記工程(a)のインキュベートする工程が、1つまたは複数の活性化された糖残基と共にさらに行われる、請求項1記載の方法。
- 前記工程(a)のにおいて、N-グリコシル化部位におけるグリコシル化が規定の形態へと改変される、請求項1記載の方法。
- 前記インキュベートする工程が、溶液中であるか、または、抗体アフィニティーリガンドに結合した前記抗体を用いる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体アフィニティーリガンドが、抗体軽鎖またはFc領域アフィニティーリガンドである、請求項4に記載の方法。
- 前記ガラクトシルトランスフェラーゼがβ4GalT1である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記シアリルトランスフェラーゼがST6である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記(i)の工程の後に、カチオン交換クロマトグラフィー材料を溶液で洗浄し、該改変されたグリコシル化をN-グリコシル化部位に有する抗体を溶出させることなく、結合していない化合物を該カチオン交換クロマトグラフィー材料から除去する、工程をさらに含み、該溶液が、pH5.0〜pH6.5のpH値を有する2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝溶液である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記繰り返す工程が1〜3回である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記カチオン交換クロマトグラフィー材料が、スルホプロピルカチオン交換基を有する架橋アガロースのマトリックスを有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体が、二価単一特異性抗体または二価二重特異性抗体または抗体Fab断片である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体が、キメラ抗体またはヒト化抗体またはヒト抗体である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記抗体がヒトIgG1またはIgG4サブクラスの抗体である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 前記N-グリコシル化部位が、Fab領域N-グリコシル化部位であるか、または、アスパラギン残基297(Kabatに従う番号付け)のFc領域N-グリコシル化部位である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP16205586.7 | 2016-12-21 | ||
EP16205586 | 2016-12-21 | ||
EP17157005.4 | 2017-02-20 | ||
EP17157005 | 2017-02-20 | ||
PCT/EP2017/083430 WO2018114878A1 (en) | 2016-12-21 | 2017-12-19 | Re-use of enzymes in in vitro glycoengineering of antibodies |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020501576A JP2020501576A (ja) | 2020-01-23 |
JP6931058B2 true JP6931058B2 (ja) | 2021-09-01 |
Family
ID=61094375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019533325A Active JP6931058B2 (ja) | 2016-12-21 | 2017-12-19 | 抗体のインビトロ糖鎖工学における酵素の再使用 |
Country Status (12)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20200165321A1 (ja) |
EP (1) | EP3559250A1 (ja) |
JP (1) | JP6931058B2 (ja) |
KR (1) | KR102390246B1 (ja) |
CN (1) | CN110100007A (ja) |
AU (1) | AU2017381656B2 (ja) |
BR (1) | BR112019009839A2 (ja) |
CA (1) | CA3043158A1 (ja) |
IL (1) | IL267349A (ja) |
MX (1) | MX2019007411A (ja) |
TW (1) | TWI778000B (ja) |
WO (1) | WO2018114878A1 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3820890A1 (en) | 2018-07-13 | 2021-05-19 | Genmab A/S | Trogocytosis-mediated therapy using cd38 antibodies |
SG11202012993SA (en) | 2018-07-13 | 2021-02-25 | Genmab As | Variants of cd38 antibody and uses thereof |
US20210353752A1 (en) * | 2018-10-11 | 2021-11-18 | Momenta Pharmaceuticals, Inc. | Treatment with highly silylated igg compositions |
JP2023510397A (ja) | 2020-01-16 | 2023-03-13 | ジェンマブ エー/エス | Cd38抗体の製剤およびその使用 |
BR112022017632A2 (pt) * | 2020-03-05 | 2022-11-08 | Momenta Pharmaceuticals Inc | Métodos de produção de imunoglobulina hipersialilada |
IL311141A (en) | 2021-09-06 | 2024-04-01 | Genmab As | Antibodies capable of binding to CD27, their variants and uses thereof |
Family Cites Families (64)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4816567A (en) | 1983-04-08 | 1989-03-28 | Genentech, Inc. | Recombinant immunoglobin preparations |
US4676980A (en) | 1985-09-23 | 1987-06-30 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | Target specific cross-linked heteroantibodies |
US6548640B1 (en) | 1986-03-27 | 2003-04-15 | Btg International Limited | Altered antibodies |
WO1988007089A1 (en) | 1987-03-18 | 1988-09-22 | Medical Research Council | Altered antibodies |
US5202238A (en) | 1987-10-27 | 1993-04-13 | Oncogen | Production of chimeric antibodies by homologous recombination |
US5204244A (en) | 1987-10-27 | 1993-04-20 | Oncogen | Production of chimeric antibodies by homologous recombination |
US5959177A (en) | 1989-10-27 | 1999-09-28 | The Scripps Research Institute | Transgenic plants expressing assembled secretory antibodies |
US6150584A (en) | 1990-01-12 | 2000-11-21 | Abgenix, Inc. | Human antibodies derived from immunized xenomice |
US6075181A (en) | 1990-01-12 | 2000-06-13 | Abgenix, Inc. | Human antibodies derived from immunized xenomice |
US5770429A (en) | 1990-08-29 | 1998-06-23 | Genpharm International, Inc. | Transgenic non-human animals capable of producing heterologous antibodies |
EP0564531B1 (en) | 1990-12-03 | 1998-03-25 | Genentech, Inc. | Enrichment method for variant proteins with altered binding properties |
DE69231127D1 (de) | 1991-03-18 | 2000-07-06 | Scripps Research Inst La Jolla | Oligosaccharide als enzymsubstrate und -inhibitoren: verfahren und zusammensetzungen |
JP4124480B2 (ja) | 1991-06-14 | 2008-07-23 | ジェネンテック・インコーポレーテッド | 免疫グロブリン変異体 |
WO1993006217A1 (en) | 1991-09-19 | 1993-04-01 | Genentech, Inc. | EXPRESSION IN E. COLI OF ANTIBODY FRAGMENTS HAVING AT LEAST A CYSTEINE PRESENT AS A FREE THIOL, USE FOR THE PRODUCTION OF BIFUNCTIONAL F(ab')2 ANTIBODIES |
WO1993008829A1 (en) | 1991-11-04 | 1993-05-13 | The Regents Of The University Of California | Compositions that mediate killing of hiv-infected cells |
US5789199A (en) | 1994-11-03 | 1998-08-04 | Genentech, Inc. | Process for bacterial production of polypeptides |
US5840523A (en) | 1995-03-01 | 1998-11-24 | Genetech, Inc. | Methods and compositions for secretion of heterologous polypeptides |
US5731168A (en) | 1995-03-01 | 1998-03-24 | Genentech, Inc. | Method for making heteromultimeric polypeptides |
US6267958B1 (en) | 1995-07-27 | 2001-07-31 | Genentech, Inc. | Protein formulation |
WO1998033523A1 (en) | 1997-01-31 | 1998-08-06 | Biovation Limited | Vaccination methods and molecules |
EP1724282B1 (en) | 1997-05-21 | 2013-05-15 | Merck Patent GmbH | Method for the production of non-immunogenic proteins |
US6171586B1 (en) | 1997-06-13 | 2001-01-09 | Genentech, Inc. | Antibody formulation |
US6040498A (en) | 1998-08-11 | 2000-03-21 | North Caroline State University | Genetically engineered duckweed |
US6610833B1 (en) | 1997-11-24 | 2003-08-26 | The Institute For Human Genetics And Biochemistry | Monoclonal human natural antibodies |
BR9813365A (pt) | 1997-12-05 | 2004-06-15 | Scripps Research Inst | Método para produção e humanização de um anticorpo monoclonal de rato |
EP1051432B1 (en) | 1998-12-08 | 2007-01-24 | Biovation Limited | Method for reducing immunogenicity of proteins |
WO2001025454A2 (en) | 1999-10-04 | 2001-04-12 | Medicago Inc. | Method for regulating transcription of foreign genes in the presence of nitrogen |
US7125978B1 (en) | 1999-10-04 | 2006-10-24 | Medicago Inc. | Promoter for regulating expression of foreign genes |
CA2393869A1 (en) | 1999-12-15 | 2001-06-21 | Genetech,Inc. | Shotgun scanning, a combinatorial method for mapping functional protein epitopes |
NZ521540A (en) | 2000-04-11 | 2004-09-24 | Genentech Inc | Multivalent antibodies and uses therefor |
US6596541B2 (en) | 2000-10-31 | 2003-07-22 | Regeneron Pharmaceuticals, Inc. | Methods of modifying eukaryotic cells |
ATE378403T1 (de) | 2000-11-30 | 2007-11-15 | Medarex Inc | Transchromosomale transgen-nagetiere zur herstellung von humänen antikörpern |
JP4753578B2 (ja) | 2002-06-03 | 2011-08-24 | ジェネンテック, インコーポレイテッド | 合成抗体ファージライブラリー |
WO2004065416A2 (en) | 2003-01-16 | 2004-08-05 | Genentech, Inc. | Synthetic antibody phage libraries |
US7871607B2 (en) | 2003-03-05 | 2011-01-18 | Halozyme, Inc. | Soluble glycosaminoglycanases and methods of preparing and using soluble glycosaminoglycanases |
US20060104968A1 (en) | 2003-03-05 | 2006-05-18 | Halozyme, Inc. | Soluble glycosaminoglycanases and methods of preparing and using soluble glycosaminogly ycanases |
RU2386638C2 (ru) | 2004-03-31 | 2010-04-20 | Дженентек, Инк. | Гуманизированные анти-тфр-бета-антитела |
US7785903B2 (en) | 2004-04-09 | 2010-08-31 | Genentech, Inc. | Variable domain library and uses |
US20060127950A1 (en) | 2004-04-15 | 2006-06-15 | Massachusetts Institute Of Technology | Methods and products related to the improved analysis of carbohydrates |
US20060057638A1 (en) | 2004-04-15 | 2006-03-16 | Massachusetts Institute Of Technology | Methods and products related to the improved analysis of carbohydrates |
TWI380996B (zh) | 2004-09-17 | 2013-01-01 | Hoffmann La Roche | 抗ox40l抗體 |
JO3000B1 (ar) | 2004-10-20 | 2016-09-05 | Genentech Inc | مركبات أجسام مضادة . |
PT1896071E (pt) * | 2005-06-30 | 2015-07-09 | Janssen Biotech Inc | Métodos e composições com melhorias na atividade terapêutica |
WO2007056441A2 (en) | 2005-11-07 | 2007-05-18 | Genentech, Inc. | Binding polypeptides with diversified and consensus vh/vl hypervariable sequences |
WO2007064919A2 (en) | 2005-12-02 | 2007-06-07 | Genentech, Inc. | Binding polypeptides with restricted diversity sequences |
AU2007249408A1 (en) | 2006-05-09 | 2007-11-22 | Genentech, Inc. | Binding polypeptides with optimized scaffolds |
TW200813086A (en) | 2006-05-11 | 2008-03-16 | Hoffmann La Roche | Immunereconstituted mouse |
US10118970B2 (en) | 2006-08-30 | 2018-11-06 | Genentech, Inc. | Multispecific antibodies |
CN100592373C (zh) | 2007-05-25 | 2010-02-24 | 群康科技(深圳)有限公司 | 液晶显示面板驱动装置及其驱动方法 |
US8227577B2 (en) | 2007-12-21 | 2012-07-24 | Hoffman-La Roche Inc. | Bivalent, bispecific antibodies |
US9266967B2 (en) | 2007-12-21 | 2016-02-23 | Hoffmann-La Roche, Inc. | Bivalent, bispecific antibodies |
US8242247B2 (en) | 2007-12-21 | 2012-08-14 | Hoffmann-La Roche Inc. | Bivalent, bispecific antibodies |
US20090162359A1 (en) | 2007-12-21 | 2009-06-25 | Christian Klein | Bivalent, bispecific antibodies |
WO2009089004A1 (en) | 2008-01-07 | 2009-07-16 | Amgen Inc. | Method for making antibody fc-heterodimeric molecules using electrostatic steering effects |
US20100286067A1 (en) * | 2008-01-08 | 2010-11-11 | Biogenerix Ag | Glycoconjugation of polypeptides using oligosaccharyltransferases |
JP5501439B2 (ja) | 2009-04-02 | 2014-05-21 | ロシュ グリクアート アクチェンゲゼルシャフト | 完全長抗体と単鎖Fabフラグメントとを含む多重特異的抗体 |
KR101456326B1 (ko) | 2009-04-07 | 2014-11-12 | 로슈 글리카트 아게 | 3가, 이중특이적 항체 |
RU2570633C2 (ru) | 2009-05-27 | 2015-12-10 | Ф.Хоффманн-Ля Рош Аг | Три- или тетраспецифические антитела |
US9676845B2 (en) | 2009-06-16 | 2017-06-13 | Hoffmann-La Roche, Inc. | Bispecific antigen binding proteins |
US8703132B2 (en) | 2009-06-18 | 2014-04-22 | Hoffmann-La Roche, Inc. | Bispecific, tetravalent antigen binding proteins |
WO2011012297A1 (en) * | 2009-07-30 | 2011-02-03 | F. Hoffmann-La Roche Ag | Enzymatic antibody processing |
ES2534936T3 (es) * | 2010-08-02 | 2015-04-30 | Ratiopharm Gmbh | Método para producir y purificar una sialiltransferasa soluble activa |
WO2015123754A1 (en) * | 2014-02-18 | 2015-08-27 | The University Of Manitoba | Methods to produce single glycoform antibodies |
CN106687481B (zh) * | 2014-09-10 | 2022-03-22 | 豪夫迈·罗氏有限公司 | 半乳糖改造的免疫球蛋白1抗体 |
-
2017
- 2017-12-19 AU AU2017381656A patent/AU2017381656B2/en active Active
- 2017-12-19 EP EP17836014.5A patent/EP3559250A1/en active Pending
- 2017-12-19 BR BR112019009839A patent/BR112019009839A2/pt unknown
- 2017-12-19 CN CN201780079562.1A patent/CN110100007A/zh active Pending
- 2017-12-19 JP JP2019533325A patent/JP6931058B2/ja active Active
- 2017-12-19 CA CA3043158A patent/CA3043158A1/en active Pending
- 2017-12-19 KR KR1020197017837A patent/KR102390246B1/ko active IP Right Grant
- 2017-12-19 MX MX2019007411A patent/MX2019007411A/es unknown
- 2017-12-19 WO PCT/EP2017/083430 patent/WO2018114878A1/en unknown
- 2017-12-20 TW TW106144800A patent/TWI778000B/zh active
-
2019
- 2019-06-13 IL IL267349A patent/IL267349A/en unknown
- 2019-06-20 US US16/447,106 patent/US20200165321A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TW201835332A (zh) | 2018-10-01 |
US20200165321A1 (en) | 2020-05-28 |
KR20190084313A (ko) | 2019-07-16 |
CN110100007A (zh) | 2019-08-06 |
WO2018114878A1 (en) | 2018-06-28 |
JP2020501576A (ja) | 2020-01-23 |
CA3043158A1 (en) | 2018-06-28 |
AU2017381656A1 (en) | 2019-05-23 |
KR102390246B1 (ko) | 2022-04-22 |
AU2017381656B2 (en) | 2020-07-02 |
IL267349A (en) | 2019-08-29 |
EP3559250A1 (en) | 2019-10-30 |
BR112019009839A2 (pt) | 2019-09-17 |
MX2019007411A (es) | 2019-08-29 |
TWI778000B (zh) | 2022-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6931058B2 (ja) | 抗体のインビトロ糖鎖工学における酵素の再使用 | |
JP6850351B2 (ja) | 抗体のインビトロ糖鎖工学 | |
US11767342B2 (en) | Method for in vitro glycoengineering of antibodies | |
AU2016245887A1 (en) | Methods for purifying heterodimeric multispecific antibodies from parental homodimeric antibody species | |
US20230331796A1 (en) | Complement factor based affinity chromatography |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190725 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200601 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200811 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210127 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20210304 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210323 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210802 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210812 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6931058 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |