JP6926822B2 - 金属帯表面の検査方法および検査装置 - Google Patents

金属帯表面の検査方法および検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属帯表面の検査方法および検査装置に関する。本発明は、特に連続ラインによって製造される金属帯表面の表面欠陥を検出する検査方法および検査装置に関する。
従来の金属帯の連続ラインに設置される金属帯表面の検査装置は、一つの光源から検査箇所を照射し、単体のカメラ或いは複数のカメラによって撮像する方法での検査が行われている。(例えば、特許文献1参照。)
また、特許文献2には、RGB(赤緑青)各々の環状光源を用いて、その中心からの反射像をカラーカメラで撮像する方法が記載されている。
特許文献3には、青、黄、赤の三原色光線を用いて圧延製品または圧延ロール表面の疵を検出する装置が記載されている。
特許文献4には、RGB光源を用いてスラブ等の製品の表面特徴に関する情報を確定および記憶する方法が記載されている。
特許文献5には、RGBの3原色光源を用いて対象物表面の疵を検知する装置が記載されている。
特開平5−188010号公報 特開2009−294115号公報 特開平3−105239号公報 特表2011−514257号公報 特開平5−188006号公報
金属帯の連続ラインに設置される金属帯表面の検査装置としては、一つの光源によって検査箇所を照射し、それに対して単体或いは複数のカメラによって撮像を行う構成が一般的である。金属帯表面の検査装置によって、金属帯表面に生じた多様な欠陥を検出する場合、噛み疵等の凹凸性の表面欠陥については複数の正反射光による撮像を得ることでより詳細な特定が可能となる。また、鍍金ムラやテンパーカラー等の変色性欠陥については、RGBそれぞれの色要素を検出するカラー撮影が有効となる。
しかし、従来方法では、そのカラーカメラによる撮像は変色などの有色性の表面欠陥に対しては有効であるものの、それ以外の撮像は金属帯表面の欠陥部分での変化が比較的小さく、モノクロによる撮像の場合とほぼ同様であり性能の向上をあまり望めなかった。一方でRGBそれぞれ個々の明度情報を取得する事から情報量が三倍以上に増加し、これらを利用しようとする場合、情報処理の負担が大幅に増加する為、増加した情報を充分に活用できないという問題が存在した。
また、単一の光源を用いた従来のモノクロカメラ及びカラーカメラによる凹凸性及び表面性状由来の欠陥の検出においては、その撮影画像は欠陥位置の反射明度しか画像に反映されないため、表面欠陥の周囲の形状だけでなく、その内部の形状等を正確に認識する事が難しく、表面欠陥の検出能力及び分別能力の向上の障害となっていた。
更に、表面検査で照射する単色または白色光源とカメラを金属帯進行方向に平行な方向に配置した場合、幅方向の凹凸に対しては反射方向の変化が小さくて感度が低いという問題がある。一方で、単色または白色光源とカメラを金属帯の幅方向に平行な方向に配置した場合、金属帯進行方向の凹凸欠陥に対する感度が低下する。また、同一色の単色光または白色光を同時に二方向から照射した場合はカメラが二つの光源から照射された光を判別できない為に効果が無く、いずれか一方から照射された単色光または白色光による信号に絞らざるを得なかった。
また、特許文献2に記載のRGB各々の環状光源を用いると、カラーカメラは垂直面を撮像せざるを得ず、その環の中央には、360°あらゆる方向からRGBの各光が照射されるため、反射光が干渉して、単色光の環状光源を照射した場合と同様に特定の方向に特徴を持つ金属帯表面の凹凸欠陥はきわ立って明瞭になるが、その特定方向と垂直な方向の凹凸欠陥は検出しにくくなり、場合によっては全く検出されない課題を有していた。
また、環状光源を用いると、照射する部位は環状光源の中心部に限定されるため、金属帯の幅方向全体に広く撮像することは複数の装置を必要とし多大なコストが掛かるため困難であった。
特許文献3では、青、黄、赤の照射装置を用いて圧延製品または圧延ロール表面を照射しているが、圧延製品または圧延ロール表面の同一ラインを照射してもおらず、しかも、それぞれの照射装置が圧延製品または圧延ロール表面の幅方向に平行に設置されていないことから(第2図、第3図)、照射装置から照射された光の圧延製品または圧延ロール表面までの光路長がばらばらで、3原色による疵の判定の精度が著しく低下していた。また、特許文献4、5においても、表面の同一ラインを照射していないため、特許文献3と同様、疵の判定の精度が著しく低下していた。
本発明は、表面欠陥の検出能力および分別能力に優れる金属帯表面の検査方法及び検査装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を備える。
[1]走行する金属帯の表面の幅方向同一ラインに、3つ以上の線光源からのそれぞれ波長の異なる光をそれぞれ異なる方向から平行照射し、前記照射されたラインを、前記光を検出可能なラインスキャンカメラでスキャンしつつ撮像する金属帯表面の検査方法であって、前記3つ以上の線光源は、それぞれ金属帯の幅方向に平行に設置され、前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯進行方向の正面から見て金属帯幅方向に対し斜めから光を平行照射し、前記金属帯の表面の幅方向同一ライン上の同一点を基点とし、前記基点から光照射面までの前記3つ以上の線光源からそれぞれ平行照射された光の光路長が等しいことを特徴とする金属帯表面の検査方法。
[2]前記3つ以上の線光源のうち少なくとも1つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に平行に光を平行照射することを特徴とする[1]に記載の金属帯表面の検査方法。
[3]前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に対し斜めから光を平行照射することを特徴とする[1]または[2]に記載の金属帯表面の検査方法。
[4]前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て前記照射されたラインと同一直線上から光を平行照射することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
[5]前記ラインスキャンカメラの光軸を金属帯表面垂直方向とし、前記3つ以上の線光源は、前記ラインスキャンカメラの光軸廻りにそれぞれ均等な角度からなる方向から光路長を等しくして照射することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
[6]前記3つ以上の線光源が、可視光領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
[7]前記3つ以上の線光源が、赤、緑、青の光を照射する線光源を含むことを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
[8]前記3つ以上の線光源が、赤外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
[9]前記3つ以上の線光源が、紫外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
[10]走行する金属帯の表面の幅方向同一ラインにライン状に光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射されたラインをスキャンしつつ撮像する前記光を検出可能なラインスキャンカメラと、を備え、前記照射手段は、それぞれ波長の異なる光を平行照射する3つ以上の線光源を有し、前記3つ以上の線光源は、それぞれ金属帯の幅方向に平行に設置され、前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯進行方向の正面から見て金属帯幅方向に対し斜めから光を平行照射し、前記金属帯の表面の幅方向同一ライン上の同一点を基点とし、前記基点から光照射面までの前記3つ以上の線光源からそれぞれ平行照射された光の光路長が等しいことを特徴とする金属帯表面の検査装置。
[11]前記3つ以上の線光源のうち少なくとも1つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に平行に光を平行照射することを特徴とする[10]に記載の金属帯表面の検査装置。
[12]前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に対し斜めから光を平行照射することを特徴とする[10]または[11]に記載の金属帯表面の検査装置。
[13]前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て前記照射されたラインと同一直線上から光を平行照射することを特徴とする[10]〜[12]のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
[14]前記ラインスキャンカメラの光軸を金属帯表面垂直方向とし、前記3つ以上の線光源は、前記ラインスキャンカメラの光軸廻りにそれぞれ均等な角度からなる方向から光路長を等しくして照射することを特徴とする[10]〜[13]のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
[15]前記3つ以上の線光源が、可視光領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする[10]〜[14]のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
[16]前記3つ以上の線光源が、赤、緑、青の光を照射する線光源を含むことを特徴とする[10]〜[15]のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
[17]前記3つ以上の線光源が、赤外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする[10]〜[16]のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
[18]前記3つ以上の線光源が、紫外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする[10]〜[17]のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
本発明によれば、表面欠陥の検出能力および分別能力により優れる金属帯表面の検査方法および検査装置を提供できる。
本発明の金属帯表面の検査方法および検査装置によれば、凹凸性の表面欠陥、表面性状や有色性の表面欠陥等の金属帯の表面欠陥に対する撮像に色情報を与え、これらの欠陥の特徴を際立たせて検出できる。そのため、本発明の金属帯表面の検査方法および検査装置によれば、これらの表面欠陥を精度よく検出でき、かつ分別することができる。また、凹凸性の表面欠陥について、二次元的な情報のみならず、深さ(高さ)方向等の三次元的な形状に関する情報が得られる。
図1は、本発明の一実施形態(第1の実施形態)にかかる金属帯表面の検査装置の実装例を示す金属帯の上方から見た平面図である。 図2は、図1の金属帯の幅方向から見た側面図である。 図3は、線光源1による照射パターンを説明する模式図である。((a)は金属帯の上方から見た平面図、(b)は金属帯進行方向から見た正面図である。) 図4は、線光源2および線光源3による照射パターンを説明する模式図である。((a)は金属帯の上方から見た平面図、(b)は金属帯進行方向から見た正面図である。) 図5は、本発明の一実施形態(第1の実施形態)にかかる照射パターンを説明する模式図(金属帯の上方から見た平面図)である。 図6は、凹状欠陥の撮像例を示す模式図である。 図7は、凸状欠陥の撮像例を示す模式図である。 図8は、欠陥の深さ(高さ)方向の傾斜角が金属帯進行方向前後で異なる場合の撮像例を示す模式図である。 図9は、欠陥の周方向の傾斜角が欠陥の周方向位置で異なる場合の撮像例を示す模式図である。 図10は、本発明の一実施形態(第2の実施形態)にかかる照射パターンを説明する模式図(金属帯の上方から見た平面図)である。 図11は、4つの線光源による凹状欠陥の撮像例を示す模式図である。 図12は、2つの線光源が金属帯の進行方向に平行な平行照射であり、2つの線光源がスキャンラインSと同一直線上から光を平行照射する照射パターンを説明する模式図(金属帯の上方から見た平面図)である。
本発明では、それぞれ波長の異なる光を照射する3つ以上の線光源を使用する。前記線光源は、表面欠陥の検出能力および分別能力を考慮して適宜に選択することができる。線光源としては、例えば、100nm〜400nmの紫外領域の光を照射する線光源、400nm〜800nmの可視光領域の波長を照射する線光源、800nm〜1mmの赤外領域の光を照射する線光源が挙げられる。
100nm〜400nmの紫外領域の光を照射する線光源としては、例えば、UV−A(315nm〜400nm)、UV−B(280nm〜315nm)、UV−C(100nm〜280nm)の光を照射する線光源が挙げられる。
400nm〜800nmの可視光領域の波長を照射する線光源としては、例えば、紫(400nm〜435nm)、青(435nm〜480nm)、緑青(480nm〜490nm)、青緑(490nm〜500nm)、緑(500nm〜560nm)、黄緑(560nm〜580nm)、黄(580nm〜595nm)、橙(595nm〜610nm)、赤(610nm〜750nm)、赤紫(750nm〜800nm)の光を照射する線光源が挙げられる。
800nm〜1mmの赤外領域の光を照射する線光源としては、例えば、IR−A(800nm〜1400nm)、IR−B(1.4μm〜3μm)、IR−C(3μm〜1mm)の光を照射する線光源が挙げられる。
本発明では、上記のような線光源のなかから、任意に3つ以上の線光源を選択して使用することができる。表面欠陥の検出能力および分別能力がより高められる点からは、それぞれの線光源から照射される光の波長の重なりがないか、若しくは、重なりが小さいものを選択することが好ましい。さらに、取扱い性や入手の容易性などの点からは、可視光領域と赤外領域から3つ以上の線光源を選択することが好ましい。特に好ましい線光源は、青、緑、赤、IR−Aの光を照射する線光源であり、これらの線光源を3つ以上組み合わせて使用することが好ましい。
以下、本発明例の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1の実施形態〕
(金属帯表面の検査装置)
図1は、本発明の一実施形態(第1の実施形態)にかかる金属帯表面の検査装置(以下、単に「検査装置」ともいう。)の実装例を示す金属帯の上方から見た平面図であり、図2は、その金属帯の幅方向から見た側面図である。
図1に示すように、本発明の検査装置は、矢印6の方向に走行する金属帯5の表面をライン状に可視光を照射する照射手段(1、2、3)と、前記照射手段により照射されたラインをスキャンしつつ撮像するカラーラインスキャンカメラ4を備える。以下、カラーラインスキャンカメラ4がスキャン(走査)する金属帯5の表面のラインを、スキャンラインSという。
本実施形態において照射手段は、赤色光(R光)を照射する第1の線光源1(以下、単に「線光源1」ともいう。)と、緑色光(G光)を照射する第2の線光源2(以下、単に「線光源2」ともいう。)と、青色光(B光)を照射する第3の線光源3(以下、単に「線光源3」ともいう)と、を有する(図1)。なお、赤色光、緑色光、青色光の各線光源の色は、図1にこだわるものではなく、いずれかの線光源がそれぞれ赤色光、緑色光、青色光であればよい。また、金属帯5の走行方向は矢印6の反対方向であってもよい。
本実施形態において線光源1は、カラーラインスキャンカメラ4に対して金属帯5の上流側に配置されている。図3は、前記線光源1による照射パターンを説明する模式図であり、図3(a)は、線光源1による照射パターンを金属帯5の上方からみた平面図、図3(b)は、線光源1による照射パターンを金属帯5の進行方向である正面からみた正面図である。
図1、図3に示すように、線光源1は、例えばそのR光の金属帯5への照射面が金属帯5の幅方向に平行になるように配置されている。本実施形態においては、線光源1として、例えば、R光を発光する単色光源であるLEDを用いている。線光源1は、LED発光部が細長くライン状に並んで構成されており、金属帯5の表面を幅方向に均等にライン状に平行照射を可能とする。
図1、図3に示すように、線光源1から照射されるR光は、その照射方向が金属帯5の進行方向6に平行な平行照射である。すなわち、図1、図3(a)に示すように、線光源1は、平面視で金属帯5の進行方向6に平行に特定波長領域の光(例えばR光)を照射し、スキャンラインSを幅方向に均等に平行照射する。また、図3(b)に示すように、線光源1は、正面視において、上方から下方に向けて金属帯5の幅方向に対して垂直にR光を照射し、スキャンラインSを幅方向に均等に平行照射する。
また、図1に示すように、例えば、線光源2及び線光源3は、カラーラインスキャンカメラ4に対して金属帯5の下流側に配置されている。図4は、前記線光源2、3による照射パターンを説明する模式図であり、図4(a)は、線光源2、3による照射パターンを金属帯5の上方からみた平面図、図4(b)は、線光源2、3による照射パターンを金属帯5の進行方向である正面からみた正面図である。
図1、図4に示すように、線光源2は、そのG光の金属帯への照射面が金属帯5の幅方向に平行に配置されている。また、線光源3は、そのB光の金属帯5への照射面が金属帯5の幅方向に平行に配置されている。さらに、線光源2及び線光源3は、金属帯5の幅方向に並列されており、線光源2及び線光源3の光照射面はスキャンラインSに平行に面一とされている。なお、図2の側面図では、説明の便宜のため、線光源2及び線光源3の光照射面を面一とせず若干ずらして記載しているが、線光源2及び線光源3は面一とするものである。
本実施形態においては、例えば、線光源2として、G光を発光する単色光源であるLEDを用いており、線光源3として、B光を発光する単色光源であるLEDを用いている。線光源2、3は、LED発光部が細長くライン状に並んで構成されており、それぞれ金属帯5の表面を斜め方向から幅方向均等にライン状に平行照射を可能とする。
図1、図4に示すように、線光源2、3から照射されるG光、B光は、それぞれ照射方向が金属帯5の進行方向6に対して傾斜している斜方平行照射である。図1、図4(a)に示すように、線光源2は、平面視で右斜め上方に向けてG光を平行に照射し、スキャンラインSを左斜め下方向から幅方向に平行に均等に照射する。また、図4(b)に示すように、線光源2は、正面視で右斜め下方に向けて金属帯5の幅方向に対し斜めからG光を平行に照射し、スキャンラインSを左斜め上方から平行に幅方向に均等に照射する。
また、図1、図4(a)に示すように、線光源3は、平面視で左斜め上方に向けて平行にB光を照射し、スキャンラインSを右斜め下方向から平行に幅方向に均等に照射する。また、図4(b)に示すように、線光源3は、正面視で左斜め下方に向けて金属帯5の幅方向に対し斜めからB光を平行に照射し、スキャンラインSを右斜め上方から平行に幅方向に均等に照射する。
線光源1、線光源2、線光源3を、上記のような配置及び照射パターンとすることで、線光源1、線光源2、線光源3により、それぞれ異なる方向から、同一のスキャンラインSを幅方向に均等に照射できる。
図5は、本発明の一実施形態にかかる一例として線光源1、線光源2、線光源3による照射パターンを説明する模式図である。
図5に示すように、本実施形態では、金属帯5の上方から見た平面視で、R光を線光源からの平行照射により金属帯5の進行方向6と平行方向に照射し、G光、B光を線光源からの斜方平行照射により金属帯5の進行方向6に対してぞれぞれ60°傾いた方向から照射しており、全体としては120°ずつ均等な方向からスキャンラインS上の任意の点(S、S、・・S、・)を均等に照射する。さらに、この際、スキャンラインS上の同一点を基点として、線光源1から平行に照射されたR光の光照射面までの光路長Rと、線光源2から平行に照射されたG光の光照射面までの光路長Gと、線光源3から平行に照射されたB光の光照射面までの光路長Bとが等しくなるように、線光源1、線光源2、線光源3が配置されている。そのため、R光、G光、B光により、スキャンラインSを金属帯5の幅方向により均等に照射できる。また、スキャンラインSでのR光、G光、B光の反射光の強度が同程度となり、スキャンラインSをカラーラインスキャンカメラ4でスキャンしつつ撮像した際に、より精細な撮像が得られ、表面欠陥の検出能力がより高められる。
また、図2において側面視したときの線光源1から照射された光と金属帯5表面のなす角θと、線光源2および線光源3から照射された光と金属帯5表面のなす角θは、それぞれ金属帯5の表面欠陥を検出しやすいように適宜に調整すればよいが、スキャンラインSをより均等に照射する点やR光、G光、B光の反射光の強度を同程度に揃える点等から、前記θとθが同じ角度となるように調整されることが好ましい。
このように照射されたスキャンラインSを、金属帯5の上方に設置したカラーラインスキャンカメラ4で撮像する。カラーラインスキャンカメラ4は、走行する金属帯5の連続的な撮像に適している。本実施形態において、カラーラインスキャンカメラ4は、RGBの受光素子を搭載したラインスキャンカメラであり、RGBの異なる色情報を別々の素子によって個別に取得することが可能である。
図1に示すように、本実施形態において、カラーラインスキャンカメラ4は、平面視で金属帯5の進行方向6に対して線光源1と線光源2(線光源3)の間に配置されている。また、図2に示すように、カラーラインスキャンカメラ4は、スキャンラインSの直上において、スキャンラインSを撮像可能に鉛直下向きに設置するとよく、線光源1、線光源2、線光源3から照射されたRGB各光の反射光を均等に受光可能にするとよい。好ましい形態としては、カラーラインスキャンカメラ4の光軸を金属帯表面垂直方向とし、線光源1、線光源2、線光源3を前記カラーラインスキャンカメラ4の光軸廻りに120°ずつ異なる方向から光路長を同じにして照射する形態が挙げられる(図2、図5)。
カラーラインスキャンカメラ4により得られた撮像は、適宜パーソナルコンピュータ等の演算手段に転送され処理される。そして、その結果を前記演算手段に接続されたモニタ上に表示する。
以上、説明したように、本発明の一実施形態にかかる検査装置は、カラーラインスキャンカメラが撮像を行う際にRGBの異なる色情報を別々の素子によって個別に取得する。本発明では、走行する金属帯の表面の連続的な撮像検査に適したカラーラインスキャンカメラを使用し、カラーラインスキャンカメラによってスキャンする金属帯のスキャンライン上を、カラーラインスキャンカメラが備えるRGBの受光素子に対応したRGBそれぞれの単色光源によって照射する。この時、単色光源を一つは金属帯の進行方向に平行な平行照射とし、他の二つは斜方平行照射として金属帯の進行方向に対してそれぞれ異なる方向からスキャンラインを照射するものとする。また、金属帯の進行方向でこれらの光源の照射位置から中間の位置にカラーラインスキャンカメラを設置する。これによって、均等に各方向から単色光によって照射されている状態のスキャンラインをカラーラインスキャンカメラで撮像する。
(金属帯表面の検査方法)
上記検査装置を用いて行う本発明の金属帯表面の検査方法では、スキャンラインSを、それぞれ異なる方向から、RGBの各光により均等に照射し、このスキャンラインSをカラーラインスキャンカメラ4で撮像することで、金属帯5の表面に生じた全方向の凹凸性に対してその方向別に色情報を付与することが可能である。
一例として、本発明の検査方法により、図6(a)に示すような断面形状の凹状欠陥10を撮像した場合について説明する。この場合には、図6(b)のような色情報をもった撮像(平面図)を得ることができる。
すなわち、金属帯5のバルク部(正常部)では、R光、G光、B光が反射され、これらの反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンされるため、図6(b)の撮像では、バルク部はグレーで表示される。また、グレーのバルク部とR光、G光、B光の各反射光の外側との輪郭の境界が金属帯表面の欠陥の形状として判別できる。さらに、凹状欠陥10に対し、R光は、金属帯5の上流側(図6(a)の紙面奥側)から凹状欠陥10を照射する。当該R光は、凹状欠陥10の紙面手前側の壁(図6(b)の下側)で反射され、その反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンされる。その結果、図6(b)の撮像では、凹状欠陥10の領域のうち下方側が赤色の領域(R領域)で示される。
また、G光は、金属帯5の下流側(図6(a)の紙面左手前側)から凹状欠陥10を照射する。当該G光は、凹状欠陥10の紙面右奥側の壁で反射され、その反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンされる。その結果、図6(b)の撮像では、凹状欠陥10の領域のうち右上側が緑色の領域(G領域)で示される。
B光は、金属帯5の下流側(図6(a)の紙面右手前側)から凹状欠陥10を照射する。当該B光は、凹状欠陥10の紙面左奥側の壁で反射され、その反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンされる。その結果、図6(b)の撮像では、凹状欠陥10の左上側が青色の領域(B領域)で示される。
また、前記R領域と前記G領域の間の領域は、R光とG光の反射光による色情報が与えられるため黄色で示され、前記G領域と前記B領域の間の領域は、G光とB光の反射光による色情報が与えられるため水色で示され、前記B領域と前記R領域の間の領域はB光とR光の反射光による色情報が与えられるため紫色で示される。
なお、凹部の底の形状によっては、図6(b)に示すように、凹状欠陥10の中央の領域OでもR光、G光、B光が反射されるため、中央の領域Oもグレーで表示される場合がある。
さらに、凹状欠陥10の壁の傾斜角により、R光、G光、B光それぞれの反射強度が異なるため、凹状欠陥10の深さ方向の傾斜角が、図6(b)の撮像のr方向の彩度に反映され、傾斜角が急峻なほど鮮明になる(例えば図8)。また、凹状欠陥10の周方向の傾斜角は、図6(b)の撮像のw方向の色相に反映され、均等深さの周方向の色相に比べ特定の色の周方向分布が大小変化する(例えば図9)。そのため、本発明の検査方法によれば、金属帯5表面の凹状欠陥10を検出できるだけでなく、凹状欠陥10の内部の形状(凹状欠陥10の深さ、深さ方向及び周方向の凹凸形状など)まで検出することができる。
次に、本発明の検査方法により、図7(a)に示すような断面形状の凸状欠陥11を撮像した場合について説明する。この場合には、図7(b)のような色情報をもった撮像(平面図)を得ることができる。
すなわち、凸状欠陥11に対し、R光は、金属帯5の上流側(図7(a)の紙面奥側)から凸状欠陥11を照射する。当該R光は、凸状欠陥11の紙面奥側の壁で反射され、その反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンされる。その結果、図7(b)の撮像では、凸状欠陥11の領域のうち上方側が赤色の領域(R領域)で示される。
また、G光は、金属帯5の下流側(図7(a)の紙面左手前側)から凸状欠陥11を照射する。当該G光は、凸状欠陥11の紙面左手前側の壁で反射され、その反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンされる。その結果、図7(b)の撮像では、凸状欠陥11の領域のうち左下側が緑色の領域(G領域)で示される。
B光は、金属帯5の下流側(図7(a)の紙面右手前側)から凸状欠陥11を照射する。当該B光は、凸状欠陥11の紙面右手前側の壁で反射され、その反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンされる。その結果、図7(b)の撮像では、凸状欠陥11の領域のうち右下側が青色の領域(B領域)で示される。
また、前記R領域と前記G領域の間の領域は、R光とG光の反射光による色情報が与えられるため黄色で示され、前記G領域と前記B領域の間の領域は、G光とB光の反射光による色情報が与えられるため水色で示され、前記B領域と前記R領域の間の領域はB光とR光の反射光による色情報が与えられるため紫色で示される。
金属帯5のバルク部では、R光、G光、B光が反射され、これらの反射光がカラーラインスキャンカメラ4でスキャンしつつ撮像されるため、図7(b)の撮像では、バルク部はグレーで表示され、その輪郭から欠陥の形状がわかる。また、図7(b)に示すように、凸状欠陥11の中央の領域OでもR光、G光、B光が反射されるため、中央の領域Oもグレーで表示される場合がある。
さらに、凸状欠陥11の壁の傾斜角により、R光、G光、B光それぞれの反射強度が異なるため、凸状欠陥11の高さ方向の傾斜角が、図7(b)の撮像のr方向の彩度に反映され、高さ方向の傾斜角が大きいほど鮮明になる。また、凸状欠陥11の周方向の傾斜角は、図7(b)の撮像のw方向の色相に反映され、周方向に均等な傾斜角の場合に比べて、特定の色の周方向の変化が大きい。そのため、本発明の検査方法によれば、金属帯5表面の凸状欠陥11を検出できるだけでなく、凸状欠陥の三次元的形状(凸状欠陥11の高さ、高さ方向及び周方向の凹凸形状など)まで検出することができる。
また、凸状欠陥11の撮像(図7(b))は、凹状欠陥10の撮像(図6(b))を上下左右に反転した画像として得られる。そのため、本発明の検査方法により線光源の方向を把握していれば、表面欠陥の凹凸を分別して検出することができる。
さらに、本発明の検出方法によれば、凹凸を有さない表面欠陥も検出可能である。例えば、面状に発生した錆や、鍍金ムラ等の変色は、取得した撮像において色彩に反映され、例えば茶色等の領域で表示され、グレーで表示されるバルク部や、RGBの領域で表示される凹凸欠陥と分別される。
このように、本発明の検出方法によれば、凹凸性の表面欠陥、表面性状や有色性の表面欠陥等の金属帯の表面欠陥に対する撮像に色情報を与え、これらの欠陥の特徴を際立たせて検出できる。そのため、本発明の金属帯表面の検査方法によれば、これらの表面欠陥を精度よく検出でき、かつ分別することができる。さらに、欠陥の凹凸についての三次元的な情報も得られる。
なお、本発明における照射手段の配置パターンは、上述の実施形態に限定されない。本発明の検査方法及び検査装置では、線光源1、線光源2、線光源3により、金属帯5表面の同一のラインを、それぞれ異なる方向から照射できればよく、例えば、線光源1と、線光源2または線光源3の配置を入れ替えたり、線光源2と線光源3の配置を入れ替えてもよい。また、上述の実施形態では、金属帯5の上流側に1つ、下流側に2つの線光源を配置したが、これとは逆に、金属帯5の上流側に2つ、下流側に1つの線光源を配置してもよい。
また、線光源1、線光源2、線光源3から照射される各色光は、波長の重なりが小さい方が好ましく、例えばバンドパスフィルタ等を用いて各色光の波長の重なりを小さくするように調整してもよい。
また、上述の実施形態では、図5のようにRGB各光の入射方向を120°ずつずらして均等に照射しているが、欠陥の形態によっては、RGB各光の入射方向を特定角度の方向に特化すると検出しやすい場合には、線光源から光を平行照射し、光照射面までの光路長を同一としたまま、均等では無く意図的に照射角度を偏らせてもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の一実施形態(第2の実施形態)にかかる金属帯表面の検査装置および検査方法について説明する。なお、以下に記載する実施形態において、第1の実施形態に対応する構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図10は、本発明の一実施形態(第2の実施形態)にかかる照明パターンを説明する模式図である。
本実施形態において照射手段は、線光源1と、線光源2と、線光源3と、赤外光(IR光(IR−A光))を照射する第4の線光源20(以下、単に「線光源20」ともいう)と、を有する(図10)。なお、R光、G光、B光、IR光の各線光源は、図10にこだわるものではなく、いずれかの線光源がそれぞれR光、G光、B光、IR光であればよい。また、金属帯5の走行方向は矢印6の反対方向であってもよい。
金属帯5の上方から見た図10に示すように、本実施形態において、線光源1及び線光源20は、赤外・カラーラインスキャンカメラ21に対して金属帯5の上流側に配置されており、線光源2及び線光源3は、赤外・カラーラインスキャンカメラ21に対して金属帯5の下流側に配置されている。
線光源1、線光源2、線光源3、線光源20は、それら光の金属帯への照射面が金属帯5の幅方向に平行に配置されている。さらに、線光源1と線光源20、線光源2と線光源3は、金属帯5の幅方向に並列されており、線光源1と線光源20、線光源2と線光源3の光照射面はスキャンラインSに平行に面一とされている。
本実施形態においては、線光源20は、例えば、LED発光部が細長くライン状に並んで構成されており、金属帯5の表面を斜め方向から幅方向に均等にライン状に平行照射を可能とする。
図10に示すように、線光源1、線光源2、線光源3、線光源20から照射される光は、それぞれ照射方向が金属帯5の進行方向6に対して傾斜している斜方平行照射である。また、線光源1、線光源2、線光源3、線光源20は、それぞれ金属帯5の進行方向正面から見て金属帯幅方向に対し斜めから光を平行に照射し、スキャンラインSを斜め上方から平行に幅方向に均等に照射する。各線光源を上記のような配置及び照射パターンとすることで、各線光源によりそれぞれ異なる方向から、同一のスキャンラインSを幅方向に均等に照射できる。
図10に示すように、本実施形態では、金属帯の上方から見た平面視で、それぞれの光を線光源からの斜方平行照射により金属帯5の進行方向6に対してぞれぞれ45°傾いた方向から照射しており、全体としては90°ずつ均等な方向からスキャンラインS上の任意の点(S、S、・・S、・)を均等に照射する。さらに、この際、スキャンラインS上の同一点を基点として、それぞれの線光源の光路長が等しくなるように、各線光源が配置されている。そのため、スキャンラインSを金属帯5の幅方向により均等に照射できる。また、スキャンラインSでのそれぞれの光の反射光の強度が同程度となり、スキャンラインSを赤外・カラーラインスキャンカメラ21でスキャンしつつ撮像した際により精細な撮像が得られ、表面欠陥の検出能力がより高められる。
本実施形態において、赤外・カラーラインスキャンカメラ21は、赤外受光素子に加えてRGBの受光素子を搭載したラインスキャンカメラであり、波長の異なる光情報を別々の素子によって個別に取得することが可能である。
図2と同様に、赤外・カラーラインスキャンカメラ21は、スキャンラインSの直上において、スキャンラインSを撮像可能に鉛直下向きに設置するとよく、線光源1、線光源2、線光源3、線光源20から照射されたRGB各光とIR光の反射光を均等に受光可能にするとよい。
赤外・カラーラインスキャンカメラ21により得られた撮像は、適宜パーソナルコンピュータ等の演算手段に転送され処理される。そして、その結果を前記演算手段に接続されたモニタ上に表示する。
(金属帯表面の検査方法)
上記検査装置を用いて行う本発明の金属帯表面の検査方法では、スキャンラインSを、それぞれ異なる方向から、赤外・RGBの各光により均等に照射し、このスキャンラインSを赤外・カラーラインスキャンカメラ21で撮像することで、金属帯5の表面に生じた全方向の凹凸性に対してその方向別に色情報を付与することが可能である。
一例として、本発明の検査方法により、図11(a)に示すような断面形状の凹状欠陥12を撮像した場合について説明する。この場合には、図11(b)のような光の情報をもった撮像(平面図)を得ることができる。
すなわち、金属帯5のバルク部(正常部)では、R光、G光、B光、IR光が反射され、これらの反射光が赤外・カラーラインスキャンカメラ21でスキャンされるため、図11(b)の撮像では、バルク部はグレーで表示される。また、グレーのバルク部とR光、G光、B光、IR光の外側との輪郭の境界が金属帯表面の欠陥の形状として判別できる。
さらに、凹状欠陥12に対し、R光は、金属帯5の上流側(図11(a)の紙面左奥側)から凹状欠陥12を照射する。当該R光は、凹状欠陥12の紙面右手前側の壁(図11(b)の右下側)で反射され、その反射光が赤外・カラーラインスキャンカメラ21でスキャンされる。その結果、図11(b)の撮像では、凹状欠陥12の領域のうち右下側が赤色の領域(R領域)で示される。
IR光は、金属帯5の上流側(図11(a)の紙面右奥側)から凹状欠陥12を照射する。当該IR光は、凹状欠陥12の紙面左手前側の壁(図11(b)の左下側)で反射され、その反射光が赤外・カラーラインスキャンカメラ21でスキャンされる。その結果、図11(b)の撮像では、凹状欠陥12の領域のうち左下側がIR領域で示される。
また、G光、B光は、第1の実施形態と同様に、凹状欠陥12を照射する。その結果、図11(b)のような色情報をもった撮像が得られる。第1の実施形態と同様、凹状欠陥12の壁の傾斜角により、R光、G光、B光、IR光それぞれの反射強度が異なるため、凹状欠陥12の深さ方向の傾斜角が、図11(b)の撮像のr方向の彩度に反映され、凹状欠陥12の周方向の傾斜角が、図11(b)の撮像のw方向の色相に反映される。そのため、本発明の検査方法によれば、金属帯5表面の凹状欠陥12を検出できるだけでなく、凹状欠陥12の内部の形状(凹状欠陥12の深さ、深さ方向及び周方向の凹凸形状など)まで検出することができる。
なお、第2の実施形態における線光源1、2、3、20の配置は、図12に示すように線光源のいずれか2つが、金属帯5の上方から見て金属帯5の進行方向に平行な平行照射であってもよい。図12は、その例として線光源1(R光)と線光源20(IR光)が、金属帯5の進行方向に平行な平行照射であり、線光源2(G光)と線光源3(B光)が金属帯5の上方から見てスキャンラインSと同一直線上から幅方向均等にライン状に平行照射を可能とする斜方平行照射の場合である。この場合、金属帯進行方向の正面から見て線光源1と線光源20は金属帯幅方向に対し垂直に、線光源2と線光源3は金属帯幅方向に対し斜めからそれぞれ光を金属帯幅方向に均等に平行照射する。
以上、説明したように、本発明によれば、金属帯の特定幅方向(スキャン)位置に対して、各方向からそれぞれ波長の異なる光を平行照射し、その特定幅方向位置をラインスキャンカメラで撮像することで、各光のそれぞれの成分毎に異なった方向から撮像対象である表面欠陥を照射した状態の画像を得るようにしたので、凹凸や表面性状によって反射特性に変化が現れた際にその傾斜角が彩度や色相に反映されるようになり、これらの性質を含む欠陥に対してそれらの情報を付与し、より詳細かつ正確に欠陥を検出し、しかも、分別することが可能となった。
1 第1の線光源
2 第2の線光源
3 第3の線光源
4 カラーラインスキャンカメラ
5 金属帯(検査対象)
6 金属帯の進行方向
10、12 凹状欠陥
11 凸状欠陥
20 第4の線光源
21 赤外・カラーラインスキャンカメラ

Claims (18)

  1. 走行する金属帯の表面の幅方向同一ラインに、3つ以上の線光源からのそれぞれ波長の異なる光をそれぞれ異なる方向から平行照射し、
    前記照射されたラインを、前記光を検出可能なラインスキャンカメラでスキャンしつつ撮像する金属帯表面の検査方法であって、
    前記3つ以上の線光源は、それぞれLED発光部が細長くライン状に並んで構成されており、
    前記3つ以上の線光源は、それぞれ金属帯の幅方向に平行に設置され、前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯進行方向の正面から見て金属帯幅方向に対し斜めから光を平行照射し、
    前記金属帯の表面の幅方向同一ライン上の同一点を基点とし、前記基点から光照射面までの前記3つ以上の線光源からそれぞれ平行照射された光の光路長が等しいことを特徴とする金属帯表面の検査方法。
  2. 前記3つ以上の線光源のうち少なくとも1つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に平行に光を平行照射することを特徴とする請求項1に記載の金属帯表面の検査方法。
  3. 前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に対し斜めから光を平行照射することを特徴とする請求項1または2に記載の金属帯表面の検査方法。
  4. 前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て前記照射されたラインと同一直線上から光を平行照射することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
  5. 前記ラインスキャンカメラの光軸を金属帯表面垂直方向とし、前記3つ以上の線光源は、前記ラインスキャンカメラの光軸廻りにそれぞれ均等な角度からなる方向から光路長を等しくして照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
  6. 前記3つ以上の線光源が、可視光領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
  7. 前記3つ以上の線光源が、赤、緑、青の光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
  8. 前記3つ以上の線光源が、赤外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
  9. 前記3つ以上の線光源が、紫外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の金属帯表面の検査方法。
  10. 走行する金属帯の表面の幅方向同一ラインにライン状に光を照射する照射手段と、
    前記照射手段により照射されたラインをスキャンしつつ撮像する前記光を検出可能なラインスキャンカメラと、を備え、
    前記照射手段は、それぞれ波長の異なる光を平行照射する3つ以上の線光源を有し、
    前記3つ以上の線光源は、それぞれLED発光部が細長くライン状に並んで構成されており、
    前記3つ以上の線光源は、それぞれ金属帯の幅方向に平行に設置され、前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯進行方向の正面から見て金属帯幅方向に対し斜めから光を平行照射し、
    前記金属帯の表面の幅方向同一ライン上の同一点を基点とし、前記基点から光照射面までの前記3つ以上の線光源からそれぞれ平行照射された光の光路長が等しいことを特徴とする金属帯表面の検査装置。
  11. 前記3つ以上の線光源のうち少なくとも1つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に平行に光を平行照射することを特徴とする請求項10に記載の金属帯表面の検査装置。
  12. 前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て金属帯進行方向に対し斜めから光を平行照射することを特徴とする請求項10または11に記載の金属帯表面の検査装置。
  13. 前記3つ以上の線光源のうち少なくとも2つの線光源は、金属帯上方から見て前記照射されたラインと同一直線上から光を平行照射することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
  14. 前記ラインスキャンカメラの光軸を金属帯表面垂直方向とし、前記3つ以上の線光源は、前記ラインスキャンカメラの光軸廻りにそれぞれ均等な角度からなる方向から光路長を等しくして照射することを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
  15. 前記3つ以上の線光源が、可視光領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
  16. 前記3つ以上の線光源が、赤、緑、青の光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項10〜15のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
  17. 前記3つ以上の線光源が、赤外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項10〜16のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
  18. 前記3つ以上の線光源が、紫外領域の波長を有する光を照射する線光源を含むことを特徴とする請求項10〜17のいずれかに記載の金属帯表面の検査装置。
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