JP6925293B2 - 加湿空気清浄装置 - Google Patents

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Description

この発明は、室内の空気を加湿及び清浄化する運転が実施可能な加湿空気清浄装置に関するものである。
従来、この種のものでは、空気の加湿と清浄化が可能な加湿空清手段を貯水タンク内に設置し、当該加湿空清手段と送風ファンとを駆動させることで器具本体内に取り込んだ空気が貯水タンクを通過する時、加湿空清手段により発生した水フィルタにより空気が加湿されると共に空気中の塵埃が捕集されることで清浄化され、室内に清浄化された加湿空気として送風されることで、室内の加湿と空気清浄を実施するものがあり、器具本体が配置された室内の相対湿度を設定された範囲内となるように加湿すると共に空気清浄がなされることで、室内空間の快適性を高めるものがあった。(例えば、特許文献1)
特開2015−222156号公報
しかし、この従来のものでは、夏場等の湿度が高く加湿要求が低い場合において、ユーザーが過加湿を抑制し空気清浄を重視した運転を要望することが考えられるが、加湿能力を抑えて空気清浄を重視した運転を実施するモードが存在せず、ユーザーの要望を満たすことができなかった。
その一方で、仮に加湿空清手段を停止させ室内の過加湿を抑えるモードが存在しても、加湿空清手段が停止すると貯水タンク内で水フィルタが発生せず、貯水タンク内を通過する空気を清浄化することができないことから、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、器具本体と、
当該器具本体に形成され空気を吸い込む吸気口と、
当該吸気口から吸い込まれた空気が通過する空気流通路と、
当該空気流通路内の空気が流入する空気流入口が形成された貯水タンクと、当該貯水タンクに一端が接続され配管途中に前記貯水タンクへの給水有無を切り替え可能な給水弁を備えた給水管と、前記貯水タンクに一端が接続され配管途中に前記貯水タンク内の水の排水有無を切り替え可能な排水弁を備えた排水管と、
前記貯水タンクの前記空気流入口から流入した空気を加湿し清浄化する水フィルタを発生させると共に、水フィルタの発生量を可変とした加湿空清手段と、
当該加湿空清手段へ空気を送風し加湿と清浄化された空気を送風口から送風する送風ファンと、
前記吸気口又は/及び前記空気流通路に装着可能であり空気中の塵埃を捕集するエアフィルタと、
室内の加湿及び空気清浄を実施する運転時に前記加湿空清手段と前記送風ファンとを駆動させる制御部と、を備え、
前記エアフィルタの装着有無を検知するエアフィルタ検知手段を備え、
前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知されたら、前記加湿空清手段を停止させるモードを選択可能とすることを特徴としている。
また、請求項2では、前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知されたら、前記加湿空清手段を前記エアフィルタの装着無しが検知された場合における水フィルタの発生量よりも少なくなるように駆動させるモードを選択可能とすることを特徴としている。
また、請求項3では、前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知されたら、前記エアフィルタの装着無しが検知された場合と比較し運転時における前記送風ファンの回転数を所定値だけ増加させることを特徴としている。
また、請求項4では、前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知され後に前記エアフィルタの装着無しが検知されたら、前記送風ファンの回転数を所定値だけ減少させることを特徴としている。
また、請求項5では、前記加湿空清手段は、前記貯水タンク内に下端を水没させ回転により水を汲み上げて飛散させる筒状の回転体と、当該回転体を回転駆動させるミストモータと、前記回転体の回転により飛散された水が衝突する衝突体とで構成され、前記ミストモータの回転数を可変させることで水フィルタの発生量が可変することを特徴としている。
この発明によれば、エアフィルタの装着有無を検知するエアフィルタ検知手段でエアフィルタの装着有りが検知されたら、加湿空清手段を停止させるモードを選択可能とするので、空気中の塵埃を捕集するエアフィルタが器具本体に装着され、加湿空清手段で発生させる水フィルタが存在しなくても空気中の塵埃を捕集し空気清浄が可能な状態でのみ加湿空清手段を停止させるモードが選択できるため、室内の過加湿を抑制し空気清浄を重視した運転を実施することができ、ユーザーの要求に合った運転を実施することができる。
また、エアフィルタ検知手段でエアフィルタの装着有りが検知されたら、加湿空清手段をエアフィルタの装着無しが検知された場合における水フィルタの発生量よりも少なくなるように駆動させるモードを選択可能とするので、空気清浄を重視すると共に湿度の微増を望むユーザーの要求を満たすことができ、ユーザーの使い勝手が向上する。
また、エアフィルタの装着有無を検知するエアフィルタ検知手段によりエアフィルタの装着有りが検知されたら、エアフィルタの装着無しが検知された場合と比較し運転時における送風ファンの回転数を所定値だけ増加させるので、エアフィルタが装着されたことで送風の圧損が増加しても空気の送風量が減少しないため、室内の空気清浄力が低下することなく運転を実施することができ、室内の空清清浄を重視したいユーザーの要望を満たすことができる。
また、エアフィルタ検知手段でエアフィルタの装着有りが検知され後にエアフィルタの装着無しが検知されたら、送風ファンの回転数を所定値だけ減少させるので、エアフィルタによる圧損の影響がない状態と判断し送風ファンの回転数を適切な値に戻すことで室内空気の空気清浄力を一定値に保持すると共に、送風ファンの回転数が増加した状態が継続し騒音が増加したことでユーザーに不快感を与えることがない。
また、水フィルタ発生手段は、貯水タンクに下端を水没させ回転により水を汲み上げて飛散させる筒状の回転体と、該回転体を回転駆動させるミストモータと、回転体の回転により飛散された水が衝突する衝突体とで構成され、ミストモータの回転数を可変させることで水フィルタの発生量が可変するので、貯水タンク内の水を回転体で汲み上げて衝突体に衝突させる簡易な構成により粒径の小さなミストを生成し、空気中の塵埃と付着して貯水タンク内に落下させる水フィルタを発生させることができるため、空気を効率よく清浄化することができると共に、組付けが容易であり低コストで水フィルタ発生手段を構成できる。
この発明の一実施形態の外観を説明する斜視図 同実施形態の概略構成図 同実施形態の制御ブロック図 同実施形態の操作部を説明する図 同実施形態の吸気口付近の構造を説明する図 同実施形態のエアフィルタ装着時の様子を説明する部分拡大図 同実施形態のエアフィルタ脱着時の様子を説明する部分拡大図 同実施形態の運転開始から終了までの動作を説明するフローチャート 同実施形態のエアフィルタ有無での動作を説明するフローチャート 同実施形態のエアフィルタ有無でのミストモータと送風ファンの回転数を説明する図
次に、この発明の一実施形態における空気清浄装置を図に基づいて説明する。
1は器具本体、2は器具本体1上部に形成され複数のルーバー3が設置された送風口、4は器具本体1の正面上部を構成する上面パネル、5は器具本体1の正面下部を構成する下面パネル、6は複数のスイッチが備えられ各種操作指令を行う操作部、7は図示しないブレーカーを隠すブレーカーカバーである。
8は器具本体1内の略中段高さ位置にあって所定量の水を貯水する貯水タンクであり、この貯水タンク8内には、水に下端を水没させ駆動軸9に軸支された筒状の回転体10が備えられている。
前記回転体10は、中空逆円錐形で上方に向かって円周が徐々に拡大するものであり、駆動軸9に接続され回転体10を回転駆動させるミストモータ11を駆動させ、回転体10が回転することによる回転の遠心力で貯水タンク8の水を汲み上げ、回転体10の外壁および内壁を伝わせて水を押し上げて、回転体10の外壁を伝わせて押し上げた水を周囲に飛散させると共に、回転体10の内壁を伝わせて押し上げた水を回転体10の上端に形成された複数の図示しない飛散口から外周方向へ飛散させる。
12は回転体10の上部外周に所定間隔を離間させて位置し、回転体10と共に回転する円筒状の多孔体で、該多孔体12には、その全周壁に多数のスリットや金網やパンチングメタル等から成る衝突体としての多孔部13が設置されており、前記回転体10、前記ミストモータ11及び前記多孔部13で水フィルタ発生手段が構成されている。
前記水フィルタ発生手段を構成するミストモータ11を駆動させ、回転体10を回転させたことで発生する遠心力で貯水タンク8内の水を汲み上げると共に空気を飛散させ、多孔部13を通過した水滴が破砕されることで、水を微細化して粒径がナノメートル(nm)サイズのミストを多量に生成することで水フィルタを発生させ、空気中の塵埃にミストが付着することで貯水タンク8の水中に落下させて空気を清浄化するものであり、前記ミストモータ11の回転数を可変させることで水フィルタの発生量が可変し、ミストモータ11の回転数が大きくなれば水フィルタの発生量が増大し、回転数が小さくなれば水フィルタの発生量が減少する。
14は下面パネル5内に設置され所定の回転数で駆動することで室内空気を吸引して器具本体1の上部方向へ送風する送風ファン、15は貯水タンク8と送風口2とを接続し貯水タンク8内で発生したミストを含む加湿空気を気水分離する気水分離ケース、16は当該気水分離ケース15の途中に設置され加湿空気に含まれる大径水滴を分離し粒径の小さなミストを多く含む加湿空気が送風口2から室内へ送風されるようにする板状のバッフル板であり、前記送風ファン14が所定の回転数で駆動すると、器具本体1の底面に形成された吸気口17から吸い込んだ室内空気を器具本体1の上部方向へ送風され、吸気口17から貯水タンク8の空気流入口54の間に形成された空気流通路18を送風ファン14により送風された空気が通過し、貯水タンク8の空気流入口54から流入した室内空気中の塵埃が水フィルタによって捕集されることで清浄化されると共に、ミストを含んだ加湿空気となり、当該加湿空気が前記気水分離ケース15内を上昇して気水分離ケース15と接続した送風口2から室内へ送風されることで、清浄化されミストを含んだ加湿空気を室内に供給することができる。
19は貯水タンク8内に設置され貯水を加熱する加熱ヒータであり、貯水タンク8の外壁に設置され貯水温度を検知する貯水温度センサ20で検知される温度が所定温度となるよう、ON/OFF状態が適宜切り替えられる。
21は貯水タンク8内に設置されフロートが上下することで水位を検知する水位センサであり、貯水タンク8内の水位が低下して下限水位以下になったらOFF信号を出力し、水位が上昇して上限水位以上になったらON信号を出力し、更に水位が上昇して貯水タンク8内が満水となったら満水信号を出力する。
なお、貯水タンク8内の水位が下限水位を下回ると、回転体10で水を吸い上げることが困難な状態になり、ナノミストと負イオンの発生量が減少して室内に放出される加湿空気量が減少してしまう。
また、貯水タンク8内の水位が上限水位を上回ると、水の粘性抵抗により回転体10の回転に対する負荷が増大することから、ミストモータ11に負荷がかかり製品寿命の低下に繋がる。
以上のことから、貯水タンク8内の水位を下限水位から上限水位の範囲に収めることで、回転体10による水の吸い上げ量を確保すると共にミストモータ11の負荷増大を防止することができる。
22は貯水タンク8の側面に一端が接続され貯水タンク8内に市水を給水する給水管であり、当該給水管22の配管途中には、電磁弁を開閉して貯水タンク8内への給水を制御する給水弁23と、給水圧を所定値まで減圧する減圧弁24とが備えられている。
25は貯水タンク8底部に一端が接続され貯水タンク8内の水を器具本体1外部に排水する硬質塩化ビニル管で構成された排水管であり、当該排水管25の配管途中には、電磁弁を開閉して貯水タンク8内水の排水を制御する排水弁26が備えられている。
27は送風口2の壁面に設置され、送風口2から室内へ向けて送風される加湿空気の温度を検知する送風温度センサ、28は送風ファン14の近傍に設置され、器具本体1の下部にある吸気口17へ吸い込まれる室内空気の雰囲気温度を検知する吸気温度センサ、29は前記吸気温度センサ28の近傍に設置され器具本体1が設置された室内の相対湿度を検知する湿度センサであり、各センサで検知された温度や相対湿度に基づいて、ミストモータ11や送風ファン14の回転数を変化させ、加熱ヒータ19のON/OFF状態を切り替える。
操作部6には、運転の開始及び停止を指示する運転スイッチ30と、加熱ヒータ19のON/OFF状態を切り替えて変化させる加湿量の大きさで分けられた3段階の加湿レベルから選択可能な加湿スイッチ31と、ミストモータ11と送風ファン14の回転数をレベル毎に決定された数値に設定する3段階の風量レベルから選択可能な風量スイッチ32と、加湿空気を室内に供給するミスト運転の開始時間と停止時間とを設定するタイマー切替スイッチ33と、後述するエアフィルタ49の装着有無により各風量レベルにおけるミストモータ11と送風ファン14の回転数の設置値を変化させる各モードを選択可能なモード切替スイッチ34と、現在時刻を設定する時刻設定スイッチ35と、スイッチを操作することで運転停止以外の動作を禁止するチャイルドロックスイッチ36とが備えられている。
また、操作部6の各スイッチ上部には各スイッチに対応したランプが備えられており、運転スイッチ30が操作されたら点灯する運転ランプ37と、運転が所定時間以上継続したら開始する除菌運転時に点灯する除菌ランプ38と、加湿スイッチ31で設定された加湿レベルを1から3の数値で表示する加湿レベルランプ39と、風量スイッチ32で設定された風量レベルを1から3の数値で表示する風量レベルランプ40と、タイマー切替スイッチ33でミスト運転の開始及び停止が設定されたらそれぞれのランプが点灯するタイマーランプ41と、モード切替スイッチ34で選択されたモードを表示するモード切替ランプ42と、時刻設定スイッチ35で設定された現在時刻を表示する時刻表示パネル43と、チャイルドロックスイッチ36が操作されたら点灯するチャイルドロックランプ44とが備えられている。
45は各センサで検知された検知値や操作部6上に備えられた各スイッチでの設定内容に基づき、運転内容や弁の開閉を制御するマイコンで構成された制御部であり、ミストモータ11を所定の回転数で駆動させるミストモータ制御手段46と、送風ファン14を所定の回転数で駆動させる送風ファン制御手段47と、加熱ヒータ19のON/OFF状態を切り替えて貯水タンク8内の水温を制御する加熱ヒータ制御手段48と、が備えられている。
49は不織布等のシート状の濾材で構成されたHEPAフィルタ等からなるエアフィルタであり、空気中の微細な塵埃やPM2.5等の微小粒子を捕集して空気清浄を行い、吸気口17に形成された取り付け部50に対して自在に装着、及び脱着が可能である。
51は前記取り付け部50の下方に設置されたエアフィルタ検知手段としてのマイクロスイッチであり、エアフィルタ49が取り付け部50に装着されると前記マイクロスイッチ51の稼動部52が押圧されることでスイッチ53が押されてON状態に切り替わり、エアフィルタ49の装着有りの情報を出力し図示しない通信線により制御部45へ出力した情報が送信され、また、エアフィルタ49が取り付け部50から脱着されるとマイクロスイッチ51の稼動部52の端部が図示しないバネによって上方へ押上げられ、スイッチ53がOFF状態に切り替わり、エアフィルタ49の装着無しの情報を出力し図示しない通信線により制御部45へ出力した情報が送信される。
次に、この一実施形態での運転開始から終了までの動作について図8のフローチャートに基づいて説明する。
まず、操作部6の運転スイッチ30が操作されたか、もしくはタイマー切替スイッチ33で設定された運転開始時刻になったら、制御部45は、排水弁26を開弁して貯水タンク8内の水を排水し、水位センサ21でOFF信号が検知されたら給水弁23を開弁して貯水タンク8内を水で洗い流すクリーニング動作を行い、所定時間経過したら排水弁26を閉弁することで給水弁23から流入する水を貯水タンク8内に供給し、水位センサ21でON信号が検知されたら、所定量の水が貯水タンク8内に供給されたとして給水弁23を閉弁する洗浄モードを行う(ステップS101)。
ステップS101の洗浄モードが終了したら、制御部45は、貯水温度センサ20で検知される貯水温度が室温と同値になるまで加熱ヒータ制御手段48で加熱ヒータ19をON状態にして、ミストモータ11及び送風ファン14が所定の回転数となるようミストモータ制御手段46及び送風ファン制御手段47で制御する立ち上げ動作を実行する立ち上げモードを行う(ステップS102)。
ステップS102の立ち上げモードが終了したら、制御部45は、風量スイッチ32で設定された風量レベル、及びモード切替スイッチ34で選択されたモードに基づいて、ミストモータ11と送風ファン14とが所定の回転数で駆動するようミストモータ制御手段46と送風ファン制御手段47とで回転数を制御し、貯水タンク8内の温度について加熱ヒータ19のON/OFF状態を加熱ヒータ制御手段48で切り替えて制御し加湿レベルと風量レベルとに合わせた所定の温度範囲内にすると共に、水フィルタにより室内の空気清浄を行うミスト運転を実行する通常運転モードを行う(ステップS103)。
また、制御部45は、前記ミスト運転中に貯水タンク8の水位が下限水位以下となって水位センサ21がOFF信号を出力したと判断したら、給水弁23を開弁して貯水タンク8内への給水を開始し、貯水タンク8の水位が上限水位に達して水位センサ21がON信号を出力したと判断したら、給水弁23を閉弁して貯水タンク8内への給水を停止することで、常時ミスト運転が実施可能な水位を保持することができる。
また、制御部45は、水入れ替え動作の実施タイミングに達したと判断したら、ミストモータ11と送風ファン14とを停止させ排水弁26を開放して貯水タンク8内の水を排水し、所定の排水時間が経過したら排水弁26を閉止すると共に給水弁23を開放して貯水タンク8内への給水を開始し、水位センサ21で上限水位が検知されたか所定の給水時間が経過したと判断したら給水弁23を閉止する動作を所定回数だけ繰り返し、所定のタイミングでミストモータ11と送風ファン14とを駆動させることで、貯水タンク8内を清浄にしてスケールの析出が発生するのを防止する。
ステップS103の通常運転モードが開始されてから経過した時間が16時間となったか、または通常運転モード中に運転スイッチ30が操作されたか、あるいは、タイマー切替スイッチ33で設定した停止時間となってミスト運転終了の指示があったと判断したら、制御部45は、ミストモータ11を停止させてから排水弁26を開弁して貯水タンク8内の水を排水し、所定時間経過したら給水弁23を開弁して貯水タンク8内を洗浄してから排水弁26を閉弁して貯水タンク8内に所定量だけ貯水する洗浄運転を行い、その後、加熱ヒータ19をON状態にして水を65℃前後に加熱し除菌を行う除菌運転を10分間実施し、10分経過後に貯水タンク8内を冷却する冷却運転を実行し、貯水温度が60℃未満になったら排水弁26を開弁して排水するクリーニングモードを行う(ステップS104)。
ステップS104のクリーニングモードが終了したら、制御部45は、乾燥モード(ステップS105)に移行し、送風ファン14が所定の回転数(例えば、800rpm)で駆動するよう送風ファン制御手段47で制御し、所定時間(例えば3時間)だけ送風ファン14を駆動させ続ける乾燥運転を実施して、3時間経過したと判断したら、送風ファン14を停止させて運転を終了する。
次に、ミスト運転開始時におけるモード切替スイッチ34で選択された各モード別の運転制御について図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、前記ステップS103の通常運転モードに制御が移行しミスト運転が開始されたら、制御部45は、マイクロスイッチ51からの検知信号よりエアフィルタ49が取り付け部50に装着されているか判断し(ステップS201)、エアフィルタ49が装着されていると判断したら、エアフィルタ49が装着されている場合における各モードの選択を可能とする状態に移行し(ステップS202)、エアフィルタ49が装着されていないと判断したら、エアフィルタ49が装着されていない場合における各モードの選択を可能とする状態に移行する(ステップS203)。
ここで、エアフィルタ49の装着有無による各モードについて説明する。
まず、エアフィルタ49が装着されていると判断された場合、図10で示すようにモード切替スイッチ34でモードA、モードB及びモードCの3つから選択可能な状態に移行し、モードA、モードB、及びモードCはいずれも風量レベルの上昇に従い送風ファン14の回転数が上昇し、それぞれの風量レベルにおける送風ファン14の回転数はエアフィルタ49が装着されていない場合よりも100rpmだけ高くなるよう設定されている。
例えば、風量レベル1における送風ファン14の回転数は、エアフィルタ49が装着されているモードA、B、Cの場合は500rpmであり、エアフィルタ49が装着されていないモードD、Eの場合は400rpmであることから、エアフィルタ49が装着されていない場合と比較し、エアフィルタ49が装着されている場合は所定値である100rpmだけ高くなる。
また、制御部45は、モード切替スイッチ34によりモードAが選択されていると判断したら、風量レベルに関係無くミストモータ11を停止させ、モードBが選択されていると判断したら、ミストモータ11の回転数を風量レベルの上昇に関係無く所定の低回転数である400rpmで固定されるよう設定し、モードCが選択されていると判断したら、ミストモータ11の回転数を風量レベルの上昇に関係無く700rpmで固定されるよう設定する。
また、エアフィルタ49が装着されていないと判断された場合、図10で示すようにモード切替スイッチ34でモードDとモードEの2つから選択可能な状態に移行し、制御部45は、モードDが選択されていると判断したら、風量レベルの上昇に従いミストモータ11と送風ファン14との回転数がそれぞれ上昇するように設定し、モードEが選択されていると判断したら、風量レベルの上昇に従い送風ファン14の回転数は上昇させるが、ミストモータ11の回転数は風量レベルの上昇に関係無く700rpmで固定する。
そして、前記ステップS202、又は前記ステップS203の処理が完了したら、制御部45は、ミスト運転の終了指示が出されたか判断し(ステップS204)、ミスト運転の終了指示が出されていればミスト運転を終了させて前記ステップS104のクリーニングモードへ制御を移行し、ミスト運転の終了指示が出されていなければ前記ステップS201の判断を繰り返す。
ここで、取り付け部50へのエアフィルタ49の装着有無による各モード制御の差異について詳述すると、図10で示すように、マイクロスイッチ51により取り付け部50にエアフィルタ49が装着されていると制御部45が判断した場合、風量レベルの上昇に従い送風ファン14の回転数は上昇するが、ミストモータ11の駆動を停止させるモードAと、ミストモータ11の回転数が所定の低回転数である400rpmで固定されるモードBと、ミストモータ11の回転数が700rpmで固定されるモードCと、からユーザーが選択できる。
よって、夏場等の湿度が高い時期でユーザーが室内の過加湿を抑制し空気清浄を重視するモードを要望する場合、ユーザーがモード切替スイッチ34でモードAを選択すると、風量レベルの増加に従い送風ファン14の回転数は上昇するが、ミストモータ11の駆動は風量レベルに関係無く停止していることから、貯水タンク8内でミストが発生しないことで加湿空気が室内へ送風されないため室内の過加湿を抑制すると共に、吸気口17を通過する空気中の塵埃がエアフィルタ49によって捕集されるため、室内の湿度を上昇させることなく空気清浄を実施することができる。
また、室内の湿度を微増させつつ空気清浄を実施することをユーザーが要望する場合、ユーザーがモード切替スイッチ34でモードBを選択すると、風量レベルの増加に従い送風ファン14の回転数は上昇するが、ミストモータ11の回転数は400rpmという、モードDの各風量レベルと比較して低い回転数に固定されていることから、室内に送風される加湿空気量が微量であることで室内湿度を微増させると共に、エアフィルタ49と貯水タンク8内で発生する水フィルタとで空気中の塵埃を確実に捕集し、室内の空気清浄を実施することができる。
また、マイクロスイッチ51により取り付け部50にエアフィルタ49が装着されていないと制御部45が判断した場合、風量レベルの上昇に従いミストモータ11と送風ファン14の回転数が共に増加するモードDと、風量レベルの上昇に従い送風ファン14の回転数は上昇するがミストモータ11の回転数は風量レベルの上昇に関係無く700rpmで固定されるモードEとからユーザーが選択できる。
よって、室内の加湿と空気清浄とを同時に実施することをユーザーが要望する場合、ユーザーがモード切替スイッチ34でモードDを選択すると、各風量レベルに応じたミストモータ11と送風ファン14の回転数に設定されることで、吸気口17から吸い込まれた室内空気内の塵埃が貯水タンク8内で発生する水フィルタにより捕集されることで空気が清浄化され、送風口2から清浄化され空気中に水分を多量に含んだ加湿空気として室内に送風されるため、室内空気の加湿と清浄化とを同時に実施することができる。
また、夏場等の湿度が高い時期でユーザーが室内の湿度上昇を望まず空気清浄のみをエアフィルタ49を装着せずに要望する場合、ユーザーがモード切替スイッチ34でモードEを選択すると、風量レベルの増加に従い送風ファン14の回転数は上昇するが、ミストモータ11の回転数は風量レベルの上昇に関係無くモードDの各風量レベルにおける回転数より低い700rpmで固定されるため、貯水タンク8内で発生するミスト量が減少し貯水タンク8を通過する空気に含まれる水分量がモードDと比較して少なくなることから、室内に送風される加湿空気による湿度上昇量が少なくなると共に、ミストモータ11を低回転数で駆動させることで水フィルタを発生させ貯水タンク8内を通過する空気中の塵埃を捕集することができるため、湿度上昇を抑えつつ室内空気の清浄化を実施することができる。
また、マイクロスイッチ51により取り付け部50にエアフィルタ49が装着されていると制御部45が判断した場合、エアフィルタ49が装着されていない場合の同一の風量レベルと比較し、送風ファン14の回転数を所定値である100rpmだけ増加させている。
これにより、吸気口17の取り付け部50にエアフィルタ49が装着されたことで器具本体1内に吸い込まれる空気の圧損が増加しても、送風ファン14の回転数を増加させたことで吸気口17や貯水タンク8内を通過する空気量が減少するのを防止でき、エアフィルタ49が装着されていない場合と比較して室内の空気清浄力が低下せず、室内の快適性を保持することができる。
また、マイクロスイッチ51によりエアフィルタ49が取り付け部50に装着されていると制御部45が判断した後、ユーザーや作業者によりエアフィルタ49が取り付け部50から取り外された場合、マイクロスイッチ51によりエアフィルタ49が取り付け部50に装着されていないと制御部45が判断し、図10で示すように、エアフィルタ49が装着されている場合の同一の風量レベルと比較し、送風ファン14の回転数を所定値である100rpmだけ減少させる。
これにより、吸気口17の取り付け部50からエアフィルタ49が脱着され空気の圧損となるものが取り除かれたら、送風ファン14の回転数を減少させることで空気清浄力を適正値に保持すると共に、回転数の減少に伴い送風ファン14から発生する騒音値が大きなまま継続してユーザーが送風ファン14から発生する音により不快と感じることを防止することができ、また、圧損の影響がない送風ファン14の回転数にすることで貯水タンク8内を通過する空気の流速が低下するため、水フィルタ発生手段により発生したミストの中で粒径の大きなものが流速の増大によって送風口2まで到達し、送風口2に結露して落下し器具本体1の設置面付近が濡れる事態を防止することができる。
以上のように、吸気口17の取り付け部50にエアフィルタ49の装着有無を判断するマイクロスイッチ51を設置し、ミスト運転時にマイクロスイッチ51でエアフィルタ49が装着されていると制御部45が判断したら、モード切替スイッチ34で風量レベルに関係無くミストモータ11の駆動を停止させるモードAが選択可能となるので、夏場等の湿度が高い時期に室内の過加湿を抑制し空気清浄を重視したモードをユーザーが要望する場合にモードAを選択することで、室内湿度を上昇させることなくエアフィルタ49により室内空気中の塵埃を捕集し空気の清浄化のみが実施できるため、ユーザーの要望に合致した運転を実施することができる。
また、ミスト運転時にマイクロスイッチ51でエアフィルタ49が装着されている制御部45が判断したら、モード切替スイッチ34で風量レベルに関係無くミストモータ11を所定の低回転数で駆動させるモードBが選択可能となるので、室内の空気清浄と共に湿度の微増をユーザーが要望する場合にモードBを選択することで、室内の湿度を微増させつつ貯水タンク8内で水フィルタが発生し、エアフィルタ49と水フィルタとにより室内空気中の塵埃を確実に捕集することが可能となるため、ユーザーの使い勝手が向上する。
また、吸気口17の取り付け部50にエアフィルタ49の装着有無を判断するマイクロスイッチ51を設置し、ミスト運転時にマイクロスイッチ51でエアフィルタ49が装着されていると制御部45が判断したら、エアフィルタ49が装着されていない場合と比較し同一風量レベルにおける送風ファン14の回転数を増加させるので、吸気口17にエアフィルタ49が装着されたことで空気の圧損が増加しても、送風ファン14の回転数を所定値だけ増加させたことで吸気口17や貯水タンク8内を通過する空気量が減少するのを防止でき、吸気口17の取り付け部50に装着されたエアフィルタ49と貯水タンク8内で発生する水フィルタとで多量の空気を清浄化することができるため、エアフィルタ49を装着した時におけるミスト運転での加湿能力と空気清浄力とが低下するのを防止できる。
また、取り付け部50にエアフィルタ49を装着した後、エアフィルタ49が脱着されことをマイクロスイッチ51で検知したと制御部45が判断したら、ミスト運転時における送風ファン14の回転数を減少させるので、圧損の影響がない場合における加湿空気の送風量へ自動的に切り替わるため、ミスト運転での加湿能力と空気清浄力を適正値に保持すると共に、送風ファン14の回転数が減少することで騒音値が大きなまま継続しユーザーに不快感を与えることを防止することができ、さらに、粒径の大きなミストが送風口2に到達して結露水として付着し、当該結露水が落下して器具本体1の設置面付近が濡れる事態を防止することができる。
なお、本実施形態ではエアフィルタ検知手段としてマイクロスイッチ51を用いているが、これに限らずコンデンサの静電容量変化を検知する静電容量式のスイッチや、磁気検出素子により磁気を検知する磁気スイッチによりエアフィルタ49の装着有無を検知する方法であってもよく、取り付け部50へのエアフィルタ49の装着有無が検知可能な手段であればよいものである。
また、本実施形態ではエアフィルタ49を吸気口17の取り付け部50に装着しているが、これに限らず、空気流通路18上にエアフィルタ49が装着可能な構成であってもよく、貯水タンク8内に空気が流入するまでの間においてエアフィルタ49の装着、及び脱着が可能であり、当該エアフィルタ49の装着有無について検知可能なエアフィルタ検知手段が設置されていればよい。
また、本実施形態ではエアフィルタ49が取り付け部50に装着された場合に選択可能なモードBにおけるミストモータ11の回転数を400rpmとして説明したが、これに限らず、エアフィルタ49が装着されていない場合におけるミストモータ11の回転数より低いことで水フィルタの発生量が小さく、室内が過加湿状態になることなく湿度が微増すればよいものであり、ミストモータ11を300rpmや500rpmで設定してもよいものである。
更に、吸気口17にエアフィルタ49を複数装着可能な構成や、吸気口17と空気流通路18とにそれぞれエアフィルタ49が装着可能な構成であってもよく、エアフィルタ49が装着可能な位置毎にエアフィルタ検知手段が設置され、エアフィルタ49の装着枚数により送風ファン14の回転数の増加具合を変化させてもよい。例えば、エアフィルタ49の装着枚数が1枚のときは送風ファン14の回転数を100rpm増加させ、2枚のときは送風ファン14の回転数を200rpm増加させるといったように、エアフィルタ49の装着枚数に比例して送風ファン14の回転数を増加させることで空気の圧損に応じた適切な送風量にすることができ、送風口2から送風される加湿空気の風量が低下しないため、室内の空気清浄力の低下を防止することができる。
また、本実施形態では、エアフィルタ49の装着有無により変化させる送風ファン14の回転数の変化幅である所定値を100rpmとしているが、これに限らず、例えば前記所定値を150rpmや200rpmにしてもよく、また、風量レベル1での前記所定値は100rpm、風慮レベル2での前記所定値は120rpm、風量レベル3での前記所定値は150rpmというように、各風量レベル毎に前記所定値を変化させてもよい。
また、本実施形態で用いたその他の構成は一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図しておらず、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 器具本体
2 送風口
8 貯水タンク
10 回転体
11 ミストモータ
13 多孔部(衝突体)
14 送風ファン
17 吸気口
18 空気流通路
22 給水管
23 給水弁
25 排水管
26 排水弁
45 制御部
49 エアフィルタ
51 マイクロスイッチ(エアフィルタ検知手段)
54 空気流入口

Claims (5)

  1. 器具本体と、
    当該器具本体に形成され空気を吸い込む吸気口と、
    当該吸気口から吸い込まれた空気が通過する空気流通路と、
    当該空気流通路内の空気が流入する空気流入口が形成された貯水タンクと、当該貯水タンクに一端が接続され配管途中に前記貯水タンクへの給水有無を切り替え可能な給水弁を備えた給水管と、前記貯水タンクに一端が接続され配管途中に前記貯水タンク内の水の排水有無を切り替え可能な排水弁を備えた排水管と、
    前記貯水タンクの前記空気流入口から流入した空気を加湿し清浄化する水フィルタを発生させると共に、水フィルタの発生量を可変とした加湿空清手段と、
    当該加湿空清手段へ空気を送風し加湿と清浄化された空気を送風口から送風する送風ファンと、
    前記吸気口又は/及び前記空気流通路に装着可能であり空気中の塵埃を捕集するエアフィルタと、
    室内の加湿及び空気清浄を実施する運転時に前記加湿空清手段と前記送風ファンとを駆動させる制御部と、を備え、
    前記エアフィルタの装着有無を検知するエアフィルタ検知手段を備え、
    前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知されたら、前記加湿空清手段を停止させるモードを選択可能とすることを特徴とする加湿空気清浄装置。
  2. 前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知されたら、前記加湿空清手段を前記エアフィルタの装着無しが検知された場合における水フィルタの発生量よりも少なくなるように駆動させるモードを選択可能とすることを特徴とする請求項1記載の加湿空気清浄装置。
  3. 前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知されたら、前記エアフィルタの装着無しが検知された場合と比較し運転時における前記送風ファンの回転数を所定値だけ増加させることを特徴とする請求項1または2記載の加湿空気清浄装置。
  4. 前記制御部は、前記エアフィルタ検知手段で前記エアフィルタの装着有りが検知され後に前記エアフィルタの装着無しが検知されたら、前記送風ファンの回転数を所定値だけ減少させることを特徴とする請求項3記載の加湿空気清浄装置。
  5. 前記加湿空清手段は、前記貯水タンク内に下端を水没させ回転により水を汲み上げて飛散させる筒状の回転体と、当該回転体を回転駆動させるミストモータと、前記回転体の回転により飛散された水が衝突する衝突体とで構成され、前記ミストモータの回転数を可変させることで水フィルタの発生量が可変することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の加湿空気清浄装置。
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