JP6924497B2 - 質量分析計のための浮遊磁石 - Google Patents

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Description

本発明は磁気分光計の分野に関し、特に浮遊設計を用いる磁気分光計に関する。
二次イオン質量分析法(SIMS)は、優れた感度、高いダイナミックレンジ、大変高い質量分解能、及び同位体間で区別する能力を有するので表面分析のための非常に強力な技術である。分析されるサンプルには、このサンプルからのイオン(即ち二次イオンビーム)を引き出すために、イオンビーム(即ち一次イオンビーム)が照射される。そして二次イオンビームは、質量分析計を通過させて個々のイオンの質量電荷比により分離される。磁場セクター型、飛行時間型及び四重極型を含む、多くのタイプの分析計がある。
従来からの磁場セクター型の質量分析計では、サンプルと引き出し電極との間に高強度の電界を加えることにより、一般的にはサンプルに高電圧を加えることによりイオンが引き出される。そしてイオンは磁場セクターに運ばれ、検出器に達する前に磁界によってそれさせられる。二重収束の設計では、付加的な静電セクターが含まれている。静電セクターの半径及び磁場セクターの半径は無色の質量分散を作り出すために計算される。
浮遊設計質量分析計では、イオンは低い強度の電界を加えることにより引き出され、そして浮遊電位を与えることにより、分析計の検出器方向の飛行管を通して後の加速がなされる。この電位は即ちイオンが検出器に到達することができるのに十分な電位である。このような設計の長所は、低電圧での二次イオンの引き出しにより一次イオンビームの妨害が避けられ、より高い横方向の分解能を有する分析が可能になることである。
国際公開第2005/008719号として公開された国際特許出願は、永久磁石の使用によって極片の極性を変える質量分析計に関連している。この特定の開示では、イオンビームに与えられるエネルギーは、引き出しシステム及び磁石組立体においてイオンをそれさせる方法としてのみ使用される。真空槽の外にある回転する永久磁石を備える磁石組立体の設計は、真空槽内へ貫通する回転シールを必要としなくするという目的のためのものである。しかしながら、この特定の構成により磁石に(高い)電圧を加える実現性が妨げられ、そこで質量分析計全体の浮遊が妨げられる。
特公昭58−204684号公報の日本の特許出願は質量分析計のための電磁石装置に関連している。この出願書面の電磁石装置は、磁石の極片への任意の(高い)電圧(−3kVと+3kVの間)の印加に耐えるように設計されている。これにより低電圧イオン源を用いることが可能になる。しかしながら、この出願書面では極片は分けて隔てられた支持部に別個に装着されていて、極片の正確なアライメント及び極片の切れ目の精密な設定が困難となる。
磁場セクター型の質量分析計のための最も共通的な解決策の一つは、イオンが移動する真空槽を電磁石で囲むことである。このアプローチの短所は、磁石の極片の間に真空槽を配置するために極片の間に大きな切れ目が必要となることである。切れ目が増加することによって、漏れ磁界の領域の増加のために磁石の中の磁界の均質性は減少する。更に、電磁界を誘引するためにより大きいコイルが必要になり、又は、同じコイルのサイズにするのであれば、より大きな電流を注入する必要がある。これにより熱の問題が生じ得る。第二の解決策は真空槽の中に電磁石組立体を設置するものである。これは更により大きい真空槽を要求するもので、冷却水回路が真空槽の中に設置される必要があるという追加的な短所を有し、システムの複雑さ及び費用を増加させる。従って真空槽の中に電磁石を設置することで熱放散のために技術的な問題が生じる。
技術的な問題
本発明は従来技術で存在する欠点の少なくとも一つを軽減するという技術課題のためのものである。
技術的な解決策
本発明は、第一の目的として1つのヨーク及び2つの極片を備える質量分析計に適した電磁石組立体を有する。前記極片は真空槽に備えられ、イオンのような、偏向される荷電粒子のための通路を設定している極片の切れ目で互いに分離されている。前記ヨークは前記2つの極片を橋渡し、そこで磁気回路を設定する。前記電磁石組立体は、前記磁気回路の磁束を発生させるための1つの電気回路を更に備える。前記電磁石組立体は、前記極片が第1の電気絶縁手段により前記電気回路及び前記ヨークから電気的に絶縁されていて前記真空槽から電気的に絶縁されているという点で著しく優れている。
好ましい実施形態では、前記極片は100Vと10000V又は−100Vと−10000Vの間で構成される電位となっている。
好ましい実施形態では、前記2つの極片は金属板の第1の表面に、この金属板のこの第1の表面の反対側である第2の表面上の前記第1の電気絶縁手段と共に装着されている。
好ましい実施形態では、前記第1の電気絶縁手段は、厚さが400μmと1000μmの間で構成され、優先的には500μmである平面的な横断面を形成している。
好ましい実施形態では、第2の電気絶縁手段が前記金属板及び前記真空槽の間に装着されている。
好ましい実施形態では、前記第2の電気絶縁手段は、厚さが20mmと40mmの間で構成され、優先的には28mmである平面的な横断面を形成している。
好ましい実施形態では、前記電気回路は少なくとも前記ヨークの一部の回りに巻かれるコイルを備えている。
好ましい実施形態では、前記極片の切れ目は10mmより小さく、優先的には6mmより小さく更に優先的には5mm以下の寸法となる。
好ましい実施形態では、前記電磁石組立体には少なくとも1つの磁気分路が存在するという点で更に著しく優れており、これは偏向される荷電粒子の通路と直交し前記通路の前記入射極面と隣接していて、前記の少なくとも1つの磁気分路は更に荷電粒子を通過させるように構成された開口を備えている。
好ましい実施形態では、前記通路の入射極面及び荷電粒子ビームの主軌道に対する垂直の線分により、前記主軌道及び前記入射極面の交点において定義される角度αは、44°と54°の間で、優先的には46°と52°の間で構成され、更に優先的にはこの角度αは49°である。
好ましい実施形態では、前記通路の出射極面及び荷電粒子ビームの主軌道に対する垂直の線分により、前記主軌道及び前記出射極面の交点において定義される角度γは、−47.5°と−57.5°の間で、優先的には−49.5°と−55.5°の間で構成され、更に優先的にはこの角度γは中央の光線については−52.5°である。
好ましい実施形態では、荷電粒子ビームの主軌道の全曲げ角により定義される角度βは、65°と100°の間で、優先的には70°と80°の間で、更に優先的には72°と78°の間で構成され、加えて更に優先的にはこの全曲げ角は75°である。
本発明は、第二の目的として質量分析計の偏向手段としての電磁石組立体の使用方法を有する。前記使用方法のための前記電磁石組立体は、前記電磁石が本発明の第一の目的に従っているという点で著しく優れている。
本発明は、第三の目的として、前記電磁石組立体が本発明の第一の目的に従っているという点で著しく優れているこの電磁石組立体を備える質量分析計を有する。
好ましい実施形態では、前記質量分析計は更に一つの引き出しシステムを備え、前記の一つの引き出しシステムの引き出し電位は50Vと500Vの間で構成される電位にあるという点で著しく優れている。
引き出し領域と分析領域の間の二次イオンのエネルギーを切り離すことで一次イオンビームの妨害を最小にすることができ、高い横方向の分解能を有する分析が可能になる。更にこれにより、高エネルギーでイオンをより効率的に運ぶことでいっそう高感度で分析することが出来るようになる。本システムでは色収差の影響が軽減されるので、高エネルギーでイオンを分析することでより高い質量分解能が得られる。極片が真空槽の中にあるので、極片の切れ目は小さくなり、コイルで付与される励磁でより高い強度の磁界が得られる。電磁石のサイズは大変小さい。更にこれにより、磁石の精密なアライメントが相互及び分析計の他の要素について可能になることで、そのような磁石組立体の製造が極めて容易になる。そしてこれが、極片の周辺でより均質な電磁界を得るために、従ってイオンのような分析すべき粒子の偏向を最適にするために本質的なことである。
本発明の実施形態に従った電磁石組立体の図式表現である。 本発明の実施形態に従った電磁石組立体の真中部の横断面である。 本発明の実施形態に従った電磁石組立体の製造方法のワークフローである。 本発明の実施形態に従った電磁石組立体の真空槽から見た外観である。 本発明の実施形態に従った極の角度範囲を含む電磁石組立体の幾何学的図式表示である。
特定の実施形態に関して開示される以下の特徴が、何ら制約なしで他の実施形態の特徴と組み合わせられ得ることが理解されなければならない。
図1で用いられる参照記号が数字100から増加することが理解されなければならない。図2における同一の要素の参照記号は数字200から増加し、図4においては数字300から、図5においては数字400から増加する。
質量分析計を開発するためには、特に、二次イオンが引き出される間の一次イオンビームの妨害を最小にするSIMS質量分析計については、分析計の浮遊設計が考察されなければならない。実際に、このことは電磁石の極片を含むイオン飛行管を成す質量分析計の要素が、引き出しシステムから検出器までのイオンの移動を促進するのに十分な電位になければならないことを意味する。
このSIMS質量分析計は二重収束の分析計になり得る。
この発明の好ましい実施形態による電磁石組立体100の図式表現が図1に表わされている。
磁気回路がU字部を有するヨークにより設定される。U字部のアームが2つの極片の方向に向けられている。電気回路がヨークに、好ましくはU字部の元に並べられる。両方の極片が高電圧(HV)源に接続されるので、電気絶縁物がヨークのU字部のアームと極片の間に存在する。この電気絶縁物により、ヨークに並べられた電気回路により生成された磁界の効果を極片及び通路即ち両方の極片の間に設定される切れ目にもたらすことが出来るようになり、ここを通って分析される粒子が移動する。
この設計では、ヨーク110及び例えばコイルである電気回路150は、電気絶縁手段170により極片122,124から分離されている。電気絶縁手段170により、ヨークから極片122,124への磁束の有効な通過を確実なものとするようにされている。これによりコイル150及びヨーク110が真空槽160の外部に置かれ大地の電位で動作することができ、一方で極片122,124が真空槽160の内部に設置され一般的な任意の高電圧(HV)で動作する。
電気絶縁手段170により、質量分析計の他の構成要素に干渉することなしに極片122,124に高電圧を印加することが出来る。
ヨーク110及び電気回路150は大気圧の図示しない槽に備えられる。
電気絶縁手段170は、電気絶縁物として当業者に知られたいずれかの材料で構成されることができる。例えば、複合重合体材料が使用され得る。
このアプローチの基となる原理は、磁束が電気絶縁手段170を通して伝えられる一方で、高電圧は前記電気絶縁手段170を通して伝えられないということである。
本発明の第2の実施形態では、金属板290を有する電磁石組立体200が説明される。図2は、この実施形態に従った浮遊磁石(高電圧源は示されていない)の真中の面を通る断面を表わす。
極片222,224は金属板290の同じ側に装着されている。前記金属板290の反対の側には、第1の電気絶縁物272が付与されていて、これにより極片222,224及び金属板290がヨーク210及びコイル250から電気的に絶縁されている。そこで前記第1の電気絶縁物272は、ヨーク210と極片222,224の間に位置する真空槽の第1の領域を電気的に絶縁する。
金属板290は、非磁性のステンレス鋼のような非磁性材料で作られる。
前記第1の電気絶縁物272は、優先的にはポリエーテル・エーテル・ケトンやカプトンで作られる。前記第1の電気絶縁物272は薄く、厚さが400μmと1000μmの間で、優先的には450μmと750μmの間で構成され、更に優先的には500μmである。この比較的小さな厚さは、極片222,224及び金属板290をヨーク210及びコイル250から電気的に絶縁するためには十分である。小さな厚さは、コイル250から極片222,224への磁束の十分な伝達を確実にするという要求に応じたものである。
極片222,224の真空槽260からのより良い電気絶縁を確実にするために、第2の電気絶縁物274の設置が好ましい。
前記第2の電気絶縁物274は、同一厚さの平面的な横断面を有してもよく、その厚さは第1の電気絶縁物272と同一厚さより大きい。
前記第2の電気絶縁物274は、極片222,224と接触しない真空槽260の第2の領域に付与される。
前記第2の電気絶縁物274は、金属板290と真空槽260の間に、より詳しくは金属板290と真空槽260の開閉部の間に付与される。言い換えると、前記第2の電気絶縁物274は金属板290と真空槽260の間の電気絶縁を確実なものとする。
前記第2の電気絶縁物274は、真空槽の第1の領域、即ちヨークと極片の間に位置していないので、前記第1の電気絶縁物272より厚い。
前記第2の電気絶縁物274は、20mmと40mmの間で構成される厚さを有し、20mm、21mm、22mm、23mm、24mm、25mm、26mm、27mm、28mm、29mm、30mm、31mm、32mm、33mm、34mm、35mm、36mm、37mm、38mm、39mm及び40mmの内の一つであり得て、優先的には28mmである。
金属板290は真空槽260の部品で、優先的にはその開閉部の一つであり、高電圧に耐える電気伝導性がある。
優先的には、封止手段が第2の絶縁物274と真空槽260の間に存在する。それらは、例えばO−リングシール(円環状のジョイントとしても知られる)のような種々の横断面の形状であり得る。それらは、金、インジウム、バイトン(登録商標)(ゴムの一種)や他のいずれかの適した材料で作られ得る。
優先的には、金属板290は第2の電気絶縁物274と真空を保ち得るものである。これにより、これらの2つの構成要素間のいかなる封止手段も必要がなくなる。
本発明の第3の実施形態では、電磁石組立体100、200を製造するための方法5が説明される。前記方法のワークフロー図3に表されている。
金属板290により精密に製造される磁石組立体の設計が可能になる。実際に、このプロセスの第1ステップ10では、金属板の同じ表面に、即ち金属板の第1の表面に極片が例えば溶接されて装着される。プロセスの第2ステップ20では、電気絶縁手段が前記第1の表面の反対側である金属板の表面に、即ち、電気絶縁手段が第2の表面に付与される。プロセスの第3つまり最終ステップ30では、極片を第1の面に備え電気絶縁手段を第1の面の反対側である第2の面に備える設計の金属板がヨークに組み込まれる。そしてこれは、ヨーク及び2つの極片の組立により設定される磁気回路において磁束を生成するのに適した電気回路を含む。このような電気回路はヨークの回りに巻かれるコイルであり得る。
この絶縁は、真空槽と大気槽の間での電気絶縁手段を永続的に確定するために、例えばO−リングシールのような封止手段を使用することにより更に最適なものとなる。
絶縁を最適なものとするもう一つの方法は、金属板を第2の電気絶縁物とで真空を保てるようにすることである。
極片を金属板に溶接することで、分析計において構成される他の要素について磁石の精密なアライメントが可能になる。そしてこれが、極片の周辺でより均質な電磁界を得るために、従ってイオンのような分析すべき粒子の偏向を最適にするために本質的なことである。溶接を実行するために、極片及び金属板の後加工においてピン及びスロットが設けられる。
一般的には、極片の切れ目の寸法は10mmより小さく、優先的には6mmより小さくなる。
極片の切れ目は好ましくは5mmであり、これにより電磁石組立体100、200が0.8テスラまでの磁界で動作し得るようになる。
極片の切れ目は、より高い磁界に耐えるため又はコイル電流をより小さく出来るようにするために2mmまで小さくされ得る。
精密な極片の形状の仕上げ加工は溶接後にのみ行われ、これにより可能な限り最適な機械公差が確実なものとなり、溶接時の極片の変形及び/又は動きに起因するアライメントの失敗を避けられる。
荷電粒子を解析する動作を改善するために、磁気分路395とも呼ばれている磁界クランプの使用が考察されてきた。磁気分路395の機能は、電磁石組立体外部の磁界がない領域と電磁石300内部の磁界の領域の間で鋭い遮断を行う支援をすることである。
磁気分路395は、荷電粒子(イオン)を通過させる開口397を備える平面断面体である。前記開口397の直径は約5mmである。
磁気分路395の平面断面体の厚さは約10mmである。どのような場合でも、磁気分路395の平面断面体の厚さは磁界を遮断するのに十分である。
偏向されるイオンのような荷電粒子の通路330を設定する極片の切れ目によって、極片は互いに分離されている。図4に示されているように極片は一つの長手方向の軸336に関して伸長していて、通路は極片の切れ目により設定され同一の長手方向の軸336に沿っている。
更に磁石は一つの入射極面332及び一つの出射極面334を備えている。前記入射極面332及び前記出射極面334は電磁界の均質性を促進する平面的な横断面である。出射極面334は荷電粒子(イオン)ビームの焦点面に面する側にある。この構成では、磁気分路395は金属板(図4には示されていない)に固定されていて、前記磁気分路395は前記通路即ち前記長手方向の軸336に直交し前記入射極面332に隣接している。磁気分路395は極片の入射面と平行である。磁気分路395は浮遊電位にある。
分析計の浮遊設計の使用により分析計内における二次イオンビーム伝送が高められる。前述のように浮遊磁石組立体を備えるSIMS質量分析計では、二次イオンは低電圧で(50Vと500Vの間で構成される範囲で)引き出され、そこで一次イオンビームの妨害は最小とされる。後の加速は1kVと10kVの間で構成される範囲の加速電位による。
この結果としてより高い加速電圧による収束の改善がなされ、更により高い質量分解能が得られることになる。
質量分析計のパラメータは磁石組立体のサイズを最小にし、同時に質量検出に関して大きい範囲を有するものが選択される。パラメータの中では、入射極面、出射極面及び光軸の全曲げ角を調整することで、機構の配置が適合させられ得る。これらの様々な角度は図5に表わされている。
前述の発明による浮遊電磁石が使用される時に最良の質量分解能を得る見地から、質量分析計の最適な構成は、以下の3つの角度の1つ乃至全てが考慮される時に実現される:
−角度αは、通路の入射極面432及び荷電粒子(イオン)ビームの主軌道438に対する垂直の線分により、前記主軌道438及び前記入射極面432の交点において定義される。通常、前記角度αは、44°と54°の間で、優先的には46°と52°の間で構成される。一例として、前記角度αは49°である。
−角度γは、通路の出射極面434及び荷電粒子(イオン)ビームの主軌道438に対する垂直の線分により、前記主軌道438及び前記出射極面434の交点において定義される。通常、前記角度γは、−47.5°と−57.5°の間で、優先的には−49.5°と−55.5°の間で構成される。一例として、前記角度γは−52.5°である。
−角度βは、荷電粒子(イオン)ビームの主軌道438の全曲げ角により定義される。通常、前記角度βは、65°と100°の間で、優先的には70°と80°の間で、更に優先的には72°と78°の間で構成される。一例として、前記角度βは75°である。
質量分析計の極片は、当業者に一般的に使用されることで種々の形状になり得る。漏れ磁界を修正し、従って質量分析計の光学系を遮蔽するための部品もまたもたらされ得る。
国際公開第2005/008719号 特公昭58−204684号公報

Claims (15)

  1. 二次イオン質量分析計に適した電磁石組立体(100;200;300)であって、
    a)1つのヨーク(110;210)と;
    b)2つの極片(122124;222,224;322,324)と
    を備え、
    前記極片(122124;222,224;322,324)は真空槽(160;260)に備えられ、イオンのような、偏向される荷電粒子のための通路(130;230;330)を設定している極片の切れ目で互いに分離されていて;
    前記ヨーク(110;210)は前記2つの極片(122124;222,224;322,324)を橋渡し、そこで磁気回路を設定し;更に、
    c)前記磁気回路の磁束を発生させるための1つの電気回路(150;250;350);
    を備え、
    前記極片(122124;222,224;322,324)が第1の共通の平面電気絶縁手段(170272)により前記電気回路(150;250;350前記ヨーク(110;210及び前記真空槽(160;260)から電気的に絶縁されていることを特徴とする電磁石組立体。
  2. 請求項1に記載の電磁石組立体(100;200;300)であって、前記極片(122124;222,224;322,324)は100Vと10000V又は−100Vと−10000Vの間で構成される電位となっていることを特徴とする電磁石組立体。
  3. 請求項1〜のうち一項に記載の電磁石組立体(100;200;300)であって、前記第1の共通の平面電気絶縁手段(170;272)は、厚さが400μmと1000μmの間で構成され、優先的には500μmである平面的な横断面を形成していることを特徴とする電磁石組立体。
  4. 請求項1又はに記載の電磁石組立体(200)であって、前記2つの極片(222,224)は金属板(290)の第1の表面に、この金属板(290)のこの第1の表面の反対側である第2の表面上の前記第1の共通の平面電気絶縁手段(272)と共に装着されていることを特徴とする電磁石組立体。
  5. 請求項に記載の電磁石組立体(200)であって、第2の電気絶縁手段(274)が前記金属板(290)及び前記真空槽(260)の間に装着されていることを特徴とする電磁石組立体。
  6. 請求項5に記載の電磁石組立体(200)であって、前記第2の電気絶縁手段(274)は、厚さが20mmと40mmの間で構成され、優先的には28mmである平面的な横断面を形成していることを特徴とする電磁石組立体。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の電磁石組立体(100;200;300)であって、前記電気回路(150;250;350)は少なくとも前記ヨーク(110;210)の一部の回りに巻かれるコイルを備えていることを特徴とする電磁石組立体。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか一項に記載の電磁石組立体(100;200;300)であって、前記極片の切れ目は10mmより小さく、優先的には6mmより小さく更に優先的には5mm以下の寸法となることを特徴とする電磁石組立体。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の電磁石組立体(300)であって、少なくとも1つの磁気分路(395)が存在し、これが偏向される荷電粒子の通路(330)と直交し前記通路(330)の前記入射極面(332)と隣接していて、前記の少なくとも1つの磁気分路(395)は更に荷電粒子を通過させるように構成された開口(397)を備えていることを特徴とする電磁石組立体。
  10. 請求項1〜9のうちいずれか一項に記載の電磁石組立体であって、前記通路の入射極面(432)及び荷電粒子ビームの主軌道(438)に対する垂直の線分により、前記主軌道(438)及び前記入射極面(432)の交点において定義される角度αは、44°と54°の間で、優先的には46°と52°の間で構成され、更に優先的にはこの角度αは49°であることを特徴とする電磁石組立体。
  11. 請求項1〜10のうちいずれか一項に記載の電磁石組立体であって、前記通路の出射極面(434)及び荷電粒子ビームの主軌道(438)に対する垂直の線分により、前記主軌道(438)及び前記出射極面(434)の交点において定義される角度γは、−47.5°と−57.5°の間で、優先的には−49.5°と−55.5°の間で構成され、更に優先的にはこの角度γは中央の光線については−52.5°であることを特徴とする電磁石組立体。
  12. 請求項1〜11のうちいずれか一項に記載の電磁石組立体であって、荷電粒子ビームの主軌道(438)の全曲げ角により定義される角度βは、65°と100°の間で、優先的には70°と80°の間で、更に優先的には72°と78°の間で構成され、加えて更に優先的にはこの全曲げ角は75°であることを特徴とする電磁石組立体。
  13. 請求項1〜12のうちいずれか一項に従う電磁石組立体(100;200;300)の使用方法であって、二次イオン質量分析計の偏向手段としての電磁石組立体の使用方法。
  14. 電磁石組立体(100;200;300)を備える二次イオン質量分析計であって、前記電磁石組立体(100;200;300)が請求項1〜12のうちいずれか一項に従っていることを特徴とする二次イオン質量分析計。
  15. 請求項14に記載の二次イオン質量分析計であって、更に一つの引き出しシステムを備え、前記の一つの引き出しシステムの引き出し電位は50Vと500Vの間で構成される電位にあることを特徴とする二次イオン質量分析計。
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