JP6923338B2 - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

油中水型乳化化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP6923338B2
JP6923338B2 JP2017067145A JP2017067145A JP6923338B2 JP 6923338 B2 JP6923338 B2 JP 6923338B2 JP 2017067145 A JP2017067145 A JP 2017067145A JP 2017067145 A JP2017067145 A JP 2017067145A JP 6923338 B2 JP6923338 B2 JP 6923338B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
component
group
oil
dimethicone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017067145A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017186322A (ja
Inventor
愛 佐藤
愛 佐藤
五十嵐 啓二
啓二 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp filed Critical Kose Corp
Publication of JP2017186322A publication Critical patent/JP2017186322A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6923338B2 publication Critical patent/JP6923338B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は、揮発性油剤、シリコーン界面活性剤、疎水性粉体を含有する油中水型乳化化粧料に、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物および特定の両親媒性会合性増粘剤を加えることで、べたつき、化粧膜の均一性が向上するだけでなく、毛穴落ちしにくく化粧持続性が向上する化粧料に関するものである。
油中水型乳化化粧料はスキンケア化粧料やメークアップ化粧料、特にファンデーション等のベースメイクアイテムで良く使われる化粧料である。
油中水型乳化化粧料では、油剤が肌となじみやすく伸びやすいため、一般に化粧料中に分散した粉体が毛穴に入り込みやすく経時で毛穴落ちしやすいという問題がある。油中水型乳化化粧料の一例として、揮発性油剤、シリコーン界面活性剤、疎水性粉体を組み合わせることで、べたつきを低減し、軽やかな伸び広がりを実現した化粧料が挙げられる。しかし揮発性油剤、シリコーン界面活性剤、疎水性粉体を単純に含有する油中水型乳化化粧料では肌上での粉体の付着性が弱く、塗布時に毛穴に入り込みやすく、また経時でも毛穴落ちしやすかった。塗布時の粉体の毛穴落ちは、化粧料と粉体が一緒に伸び広がり過ぎて発生してしまうことが原因である。そのため、毛穴落ちを防ぐため、化粧料中の油性成分の粘性を高めるために、油性ゲル化剤を含有することがある。しかしながら、油性ゲル化剤を含有すると伸び広がりが適度に抑えられ、毛穴落ちはある程度抑えられるものの、べたつきが発生してしまい、化粧膜が不均一になりやすく結果として毛穴落ちが目立ってしまうことがあった。
同様に、化粧料中の水性成分の粘性を高めるために、特定の両親媒性会合性増粘剤を含有する技術(特許文献1)等も開発されているが、この技術だけで毛穴落ちを防ごうとすると、塗布直後の毛穴落ちこそ見られないものの、経時での粉体の毛穴落ちが発生してしまい、満足いく品質にはならなかった。この経時での粉体の毛穴落ちを防ぐために、さらに油溶性ポリマーを含有すると、べたつきやヌルつきが発生してしまい、塗布時に化粧膜が不均一になりやすく、塗りむらが見られた。
特開2010-111634号公報
しかしながら、従来の技術では、塗布時と経時での毛穴落ちを防いでも、べたつきやヌルつき、塗りむらができ不均一な化粧膜が生じてしまい、毛穴落ちがなくべたつきやヌルつきもなく、塗りむらがなく均一な化粧膜に仕上がる品質の具現化は困難であった。すなわち本発明は、塗布時と経時での毛穴落ちをせず、さらにべたつきやヌルつきもなく、塗りむらがなく均一な化粧膜を得られる油中水型乳化化粧料の開発が課題である。
本発明者らは、このような事情に鑑み、揮発性油剤、シリコーン界面活性剤、疎水性粉体を含有する油中水型乳化化粧料において、べたつきにくく、化粧膜が均一で、塗布時ならびに経時で毛穴落ちしにくく、塗布時の仕上がりを損なうことのない品質を実現させるべく鋭意検討した結果、上記油中水型乳化化粧料に部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物および特定の両親媒性会合性増粘剤を組み合わせることにより、滑らかで均一な化粧膜を形成することができ、かつ経時でも粉体が毛穴落ちすることのない優れた仕上がり品質を持続できる油中水型乳化化粧料が実現できることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(E):
(A)揮発性油剤
(B)シリコーン界面活性剤
(C)疎水性粉体
(D)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
(E)下記一般式(1)で表わされる疎水変性ポリエーテルウレタン
─{(O─R)─OCONH─R[─NHCOO─(R―O)─R]}(1)
〔式中、R、RおよびRは、互いに同一でも異なっても良い炭化水素基を表し、Rはウレタン結合を有していても良い炭化水素基を表し、Rは直鎖、分岐鎖または2級の炭化水素基を表し、mは2以上の数であり、hは1以上の数であり、kおよびnは独立に0〜1000の範囲の数である。〕
を含有する油中水型乳化化粧料を提供するものである。
さらに、前記成分(B)のシリコーン界面活性剤のHLBが2〜7である油中水型乳化化粧料を提供することである。
さらに、前記成分(C)の疎水性粉体の平均粒径が0.1〜30μmである油中水型乳化化粧料を提供することである。
本発明は、滑らかで均一な化粧膜を形成することができ、かつ経時でも粉体が毛穴落ちすることのない優れた仕上がり品質を持続できる油中水型乳化化粧料を提供することができる。
以下、本発明について詳述する。なお、本明細書においては、〜を用いて数値範囲を表す際は、その範囲は両端の数値を含むものとする。
本発明に用いられる成分(A)の揮発性油剤は、常温で揮発性を有する油剤をいい、低沸点(常圧での沸点が260℃以下)の、イソパラフィン等の炭化水素油やシリコーン油等が好ましく用いられる。低沸点イソパラフィン等の炭化水素油(軽質イソパラフィン)としては、イソドデカン、イソヘキサデカン等が挙げられる。市販品としてアイソパーA、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーK、アイソパーL、アイソパーM(以上、いずれもエクソン社製)、シェルゾール71(シェル社製)、ソルトロール100、ソルトロール130、ソルトロール220(いずれもフィリップ社製)ISODODECANE(INEOS OLIGOMERS)等が挙げられる。環状シリコーン油(シクロメチコン)として、具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルテトラシクロシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラデカメチルシクロヘプタシロキサン等が挙げられ、市販品としては、例えば、オクタメチルテトラシクロシロキサンとしては、エキセコールD−4(信越化学工業社製)、SH244、SH344(いずれも東レ・ダウコーニング社製〕、デカメチルシクロペンタシロキサンとしては、エキセコールD−5(信越化学工業社製)、SH245、DC345(いずれも東レ・ダウコーニング社製)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンとしては、DC246(東レ・ダウコーニング社製〕等が挙げられる。本発明の成分(A)は、必要に応じて1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明では成分(A)として、乳化安定性の点から、低沸点シリコーン油が好ましく、シクロメチコン等がより好ましく用いられる。
成分(A)の含有量は、特に限定されないが、化粧膜の均一性、毛穴落ちのなさの観点から、化粧料全量中、10〜50質量%(以下、%と略す)が好ましく、より好ましくは15〜35%である。
本発明に用いられる成分(B)のシリコーン界面活性剤は、シリコーン鎖を有する両親媒性の界面活性剤であり、親水基としてポリエーテル鎖を有するポリエーテル変性シリコーンや親水基としてポリグリセリン鎖を有するポリグリセリン変性シリコーンなどが挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンとは、少なくともオルガノポリシロキサン基と、親水基とを有する共重合体であり、該オルガノポリシロキサン基を主鎖として側鎖に該親水基を有するグラフト共重合体であっても、該オルガノポリシロキサン基と該親水基とが、交互に結合した直鎖状のブロック共重合体であってもよいが、本発明の成分(B)には、架橋型の重合体は含まない。前記オルガノポリシロキサン基は、直鎖状であっても、分岐構造を有していてもよく、前記親水基としては、特に限定されないが、ポリオキシアルキレン基やポリグリセリル基が使用できる。また成分(B)は、アルキル基やフッ素置換アルキル基等の有機基を共変性したものであってもよい。
本発明の成分(B)は、特に制限されないが、直鎖構造のオルガノポリシロキサン基を主鎖として、ポリオキシアルキレン基を側鎖に有するものとしては、具体的には、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、市販品として、例えば、KF−6017(信越化学工業社製)、5200 Formulation Aid(東レ・ダウコーニング社製)等が挙げられる。また、分岐構造を有するオルガノポリシロキサン基を主鎖として、ポリオキシアルキレン基をグラフトしたもの(シリコーン分岐型ポリエーテル変性シリコーン)としては、具体的には、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等が挙げられ、これらの市販品として、例えば、KF−6028、KF−6038(いずれも信越化学工業社製)等が挙げられる。また、分岐構造を有するオルガノポリシロキサン基を主鎖として、ポリグリセリン基をグラフトしたもの(シリコーン分岐型ポリグリセリン変性シリコーン)としては、具体的には、ラウリルポリグリセリル3−ポリジメチルシロキシエチルジメチコンが挙げられ、市販品として、KF−6105(信越化学工業社製)等が挙げられる。前記ブロック共重合体タイプとしては、具体的には、ポリオキシエチレン・ブチレン・ジメチルポリシロキサン共重合体、、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブチレン・ジメチルポリシロキサン共重合体等が挙げられ、市販品として、例えば、FZ−2250、FZ−2233(いずれも東レ・ダウコーニング社製)、SILWET 236−L日本ユニカー社製)等が挙げられる。これらの中でもポリオキシエチレン基を有するポリエーテル変性シリコーンが、伸び広がりが良好であり、特に好ましい。
当該成分(B)は、例えば下記実施例で用いられている成分(B)のうち1種又は2種以上であってもよい。具体的には、成分(B)は、PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG/PPG−20/22ブチルエーテルジメチコン、及びPEG−9ジメチコンよりなる群から選択される1種または2種以上であってもよい。
成分(B)は、これらの例示を含め1種または2種以上を用いることができる。成分(B)のHLBは2〜7が好ましく、3〜5が特に好ましい。この範囲であれば、乳化安定性と毛穴落ちのなさにより優れ好ましい。なお、本発明で用いるHLB(親水性−親油性バランス;Hydrophile−Lypophile Balance)値はグリフィン法により得られる値のことである。また、成分(B)の重量平均分子量は、特には限定されるものではないが、500〜200000が好ましく、さらに好ましくは1000〜10000である。更に、付加される親水基としては、ポリオキシアルキレン鎖が好ましく、ポリオキシエチレン鎖が7〜11であるポリエーテル変性シリコーンが特に好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料における成分(B)の含有量は、特に限定されないが、べたつきが少なく、ムラづきのない均一な化粧膜を形成する観点から、0.5〜10%が好ましく、1〜7.5%がより好ましく、2〜5%が更に好ましい。
本発明に用いられる成分(C)疎水性粉体としては、それ自体が疎水性である粉体、親水性粉体の表面を通常公知の疎水化剤により処理した粉体、疎水性をより高めるために疎水性粉体を更に疎水化剤により処理した粉体等が挙げられる。なお、ここで言う疎水性粉体とは、水とヘキサンとの質量比1:1の混合溶媒中に粉体を分散した際に、ヘキサン相中に分散される粉体である。
このうち、それ自体が疎水性である疎水性粉体としては、例えば、ポリスチレン粉末、ポリエチレン粉末、N−アシルリジン粉末、エポキシ樹脂粉末、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーパウダー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマーパウダー等の有機樹脂粉末、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸粉末等が挙げられる。
疎水化処理される粉体としては、通常化粧料に汎用される原料であればよく、無機粉体類、有機粉体類、光輝性粉体類等が挙げられる。具体的に例示すると、酸化チタン、黒酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、雲母、合成雲母、合成セリサイト、セリサイト、タルク、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、ナイロンパウダー、アクリルパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン、タール系顔料等の有機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の複合粉体類等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜選択して用いることができる。
疎水化処理に用いられる処理剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高粘度シリコーン、架橋型シリコーン、フッ素変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、シリコーン樹脂等のシリコーン化合物、パーフルオロアルキルシラン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤等の界面活性剤、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸、ポリイソブチレン、ワックス、高級脂肪酸、高級アルコール等の油剤、N−アシルアミノ酸、パーフルオロアルキルリン酸及びこの塩、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロポリエーテルアルキルリン酸及びこの塩等のフッ素化合物、ポリビニルピロリドン−ヘキサデセンのコポリマー等のポリビニルピロリドン変性ポリマー等が挙げられ、これらを1種または2種以上用いることができる。
また、これらの処理剤で前記粉体を処理する方法は、通常公知の方法が用いられ、特に限定されるものではないが、例えば、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等が挙げられる。また、前記処理剤による処理量は、その種類によっても異なるが、肌への付着性、仕上がりの均一性、化粧持ちにおいて、疎水化処理粉体の0.5〜7%が好ましく、更に1〜5%がより好ましい。
本発明に用いられる疎水性粉体の平均粒径は、0.1〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。この範囲であれば、均一な塗布膜の点で好ましい。平均粒径は例えばレーザー散乱式粒度分布計(HORIBA社製)を用い、体積平均粒径(D50)として測定することができる。
本発明に用いられる疎水性粉体の含有量は、特に限定されないが、0.1〜20%が好ましく、更により好ましくは0.5〜15%である。この範囲であれば、粉体が適量付着し、ムラづきになりにくく、化粧膜の均一性が保つことが可能であると共に、毛穴に落ちにくく、優れた化粧効果が得られ好ましい。
上記成分(C)は、例えば下記実施例で用いられている成分(C)のうち1種又は2種以上であってもよい。具体的には、成分(C)は、疎水化処理酸化チタン、疎水化処理ベンガラ、疎水化処理黄酸化鉄、疎水化処理黒酸化鉄、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、ポリメタクリル酸メチル、疎水化処理微粒子酸化チタン、ポリエチレン末、及び球状ナイロンよりなる群から選択される1種または2種以上であってもよい。
部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物を組み合わせて使用することで、化粧持続性に優れ、仕上がりのべたつきのなさからくるムラづきのない化粧膜の均一性を付与する作用がある。本発明に用いられる成分(D)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる、一部に三次元架橋構造を有する重合物である。これは、例えば、特公平8−6035号公報、特開平4−272932号公報、特開平5−140320号公報、特開2001−342255号公報、国際公開第2003/024413号パンフレットに記載されている。
成分(D)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、例えば、次の(a)に示されるケイ素原子に結合した水素原子を平均で1.5個以上分子中に含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(b)に示される分子中に平均で1.5個以上のビニル性反応部位を有する化合物との付加重合によって得ることができる。
(a)は、SiO単位、HSiO1.5単位、RSiO1.5単位、RHSiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位及びRHSiO0.5単位(ここで、Rは脂肪族不飽和基を除く、置換もしくは非置換の炭素数1〜30の一価炭化水素基である。一価炭化水素基は、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ビニル基等の脂肪族不飽和基、メチル基、エチル基、プロピル基等の水素原子をフェニル基、トリル基等のアリール基で置換されたアラルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フルオロ基を含有するハロゲン化炭化水素基、エチレンオキサイド基を含有する炭化水素基等である。)からなる群から選択された少なくとも1種の構造単位で構成され、且つケイ素原子に結合した水素原子を平均で1.5個以上分子中に含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
(b)は次の(b−1)〜(b−3)から選ばれる1種又は2種以上である。
(b−1)は、SiO2単位、(CH=CH)SiO1.5単位、RSiO1.5単位、R(CH=CH)SiO単位、RSiO単位、RSiO0.5単位及びR(CH=CH)SiO0.5単位(ここで、Rは脂肪族不飽和基を除く置換もしくは非置換の炭素数1〜30の一価炭化水素基である。一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ビニル基等の脂肪族不飽和基、メチル基、エチル基、プロピル基等の水素原子をフェニル基、トリル基等のアリール基で置換されたアラルキル基、シクロヘキシル基や、フルオロ基を含有するハロゲン化炭化水素基、エチレンオキサイド基を含有する炭化水素基等が挙げられる。)からなる群から選択された少なくとも1種の構造単位で構成され、且つ分子中にケイ素原子に結合したビニル基を平均で1.5個以上含有するオルガノポリシロキサンである。
(b−2)は、下記一般式(2)で表わされるポリオキシアルキレンである。
2m−1O(CO)(CO)2m−1(2)
(式中、pは2〜200の整数、qは0〜200の整数、p+qは3〜200の整数、mは2〜6をそれぞれ示す)
(b−3)は、下記一般式(3)で表される不飽和炭化水素である。
2n−1(CH2)2n−1(3)
(但し、nは2〜6、rは1以上の整数である。)
成分(D)の具体例としては、INCI名(International Nomenclature Cosmetic Ingredient labeling names)で表すと、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルポリシロキサン、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルフェニルポリシロキサンが挙げられる。また、分子中にポリオキシアルキレン基を含有する重合物としては、例えば、(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー等の部分架橋型ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。また、分子中に長鎖アルキル基を含有する重合物としては、例えば、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型アルキル変性シリコーンが挙げられる。分子中にポリオキシアルキレン基及び長鎖アルキル基を含有する重合物としては、例えば、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーン、(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー等の部分架橋型ポリグリセリン変性シリコーン等が挙げられる。分子中にハロゲン化炭化水素基を含有する重合物としては、例えば、(トリフルオロプロピルジメチコン/トリフルオロプロピルジビニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型フッ素変性シリコーンが挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
また、特に限定されないが、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルポリシロキサン、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン、(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー等の部分架橋型ポリエーテル変性シリコーン、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーン、(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー等の部分架橋型ポリグリセリン変性シリコーンが、化粧持続性に優れ、仕上がりのべたつきのなさからくるムラづきのない化粧膜の均一性の点でより好ましい。
成分(D)は、シリコーン油などの油剤で膨潤された状態で含有すると、より均一に分散され、製剤の安定性に優れるためより好ましいため、粉体の状態のものは本発明の成分(D)に含まない。溶媒との混合物の形態で市販されることが多く、本発明ではそうした市販品を用いることができる。市販品としては例えば、部分架橋型メチルポリシロキサンと環状シリコーンとの混合物としてKSG−15(固形分5%)、部分架橋型メチルポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとの混合物としてKSG−16(固形分20〜30%)、部分架橋型メチルフェニルポリシロキサンとフェニルトリメチコンとの混合物としてKSG−18(固形分10〜20%)、部分架橋型ポリエーテル変性シリコーンとジメチルポリシロキサンとの混合物としてKSG−210(固形分20〜30%)、部分架橋型アルキル変性シリコーンと油剤との混合物としてKSG−41(固形分25〜35%)、KSG−42(固形分20〜30%)、KSG−43(固形分25〜35%)及びKSG−44(固形分25〜35%)、部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーンと油剤との混合物として、KSG−310(固形分25〜35%)、KSG−320(固形分20〜30%)、KSG−330(固形分15〜25%)及びKSG−340(固形分25〜35%)(以上、信越化学工業社製)等が挙げられる。また、部分架橋型フッ素変性シリコーンは、フルオロアルキル基含有環状オルガノポリシロキサン等の環状フッ素含有シリコーンとの混合物として用いられ、例えばKSG−51(固形分15〜25%:信越化学工業社製)等がある。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
成分(D)は必要に応じて1種又は2種以上を使用することができ、その含有量は特に限定されないが、化粧持続性に優れ、仕上がりのべたつきのなさからくるムラづきのない化粧膜の均一性という観点から、化粧料全量に対して0.05〜8%が好ましく、より好ましくは0.3〜3%である。
本発明に用いられる成分(E)は、下記一般式(1)であらわされる疎水変性ポリエーテルウレタンであり、仕上がりのべたつきのなさからくるムラづきのない均一な化粧膜ならびに化粧持続性を有する化粧膜を形成するものである。
(化1)
─{(O─R)─OCONH─R[─NHCOO─(R―O)─R]}(1)
〔式中、R、RおよびRは、互いに同一でも異なっても良い炭化水素基を表し、Rはウレタン結合を有していても良い炭化水素基を表し、Rは直鎖、分岐鎖または2級の炭化水素基を表し、mは2以上の数であり、hは1以上の数であり、kおよびnは独立に0〜1000の範囲の数である。〕
上記式(1)中、好ましいR、RおよびRは、炭素原子数2〜4のアルキレン基またはフェニルエチレン基であり、Rは炭化水素基としては炭素原子数1〜10のアルキレン基であり、Rは炭素原子数8〜36のアルキル基であると好適である。
本発明の成分(E)は、上記式(1)を満たせば特に限定されないが、通常の化粧料に用いられるものを任意に用いることができ、例えば、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー等が挙げられる。市販品としては、アデカノールGT−700(ADEKA社製)等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化化粧料における成分(E)の含有量は、特に限定されないが、べたつきのない使用感ならびに均一な仕上がり、そして化粧持続性の観点から、0.01〜3%の範囲が好ましく、0.1〜2%とすると均一な仕上がりの面でより好ましい。
本発明は、前記成分(A)〜(E)の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、成分(A)以外の油性成分、成分(B)以外の界面活性剤、(C)以外の粉体、水性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、色素、香料等の通常公知の成分を含有することができる。
成分(A)以外の油性成分としては、通常化粧品一般に使用される固体、半固体、液体油であればよく、動物油、植物油、鉱物油、合成油を問わず、人体に対して安全とされているものが用い得る。例えば、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油等の油脂類、ミツロウ、ラノリン、キャンデリラロウ等のロウ類、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジステアリル等のエステル類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油類等を挙げることができる。
成分(B)以外の界面活性剤としては、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等の通常化粧品一般に使用されるものであれば特に限定はない。非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン等を挙げることができる。カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩またはエチレンオキサイド(EO)付加型の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。具体的には、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレン(15EO)ヤシ油アルキルメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレン(4EO)ラウリルエーテルジメチルアンモニウム等を挙げることができる。
成分(C)以外の粉体としては、化粧料に一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の光輝性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、アルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これら粉体はその1種または2種以上を用いることができる。
水性成分としては、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトール等の多価アルコール、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子や樹脂等の粘液質等が挙げられ、通常化粧品一般に使用されるものであれば特に限定はない。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等の紫外線吸収剤、例えば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられ、酸化防止剤としては、例えば、α−トコフェロール、アスコルビン酸等が挙げられ、美容成分としては、例えば、ビタミン類、消炎剤、生薬等が挙げられ、防腐剤としては例えば、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタジオール等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化化粧料の製造方法は、特に制限はなく、常法により調製される。例えば、成分(A)〜(D)を油剤に分散したものに、必要に応じて加温溶解した後、均一に膨潤した成分(E)を含有する水性成分を添加混合して乳化することにより調製することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、特に限定されないが、下地、ファンデーション、日中用美容液、日焼け止め等に適用可能である。また、その使用方法は、例えば、手や指で使用する方法、パフやスポンジ等に含浸させて使用する方法等が挙げられる。また、その性状は、例えば、固形状、ゲル状、液状など様々な性状の化粧料として実施することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜9及び比較例1〜7:下地化粧料
表1及び表2に示す組成の下地化粧料を下記製造方法にて調製し、以下に示す評価方法により、<1>仕上がり(毛穴落ちのなさ)、<2>仕上がり(化粧持続性)、<3>使用感(しっとり感)、<4>使用感(ムラづきのなさ)の評価を行った。その結果を表1及び表2に併記する。
(評価方法)
<1〜2>仕上がり(毛穴落ちのなさ・化粧持続性)
<3〜4>使用感(しっとり感・ムラづきのなさ)
各試料を顔に塗布した時の、塗り具合、化粧膜の仕上がり具合を目視で判定した。評価は専門パネル5名で下記の評価基準にて評価し、その平均値を下記の判定基準に当てはめ判定した。
[評価基準]
<1> 毛穴落ちのなさの評価基準
5: 毛穴落ちが全くない
4: 毛穴落ちがあまりない
3: どちらとも言えない
2: 毛穴落ちがある
1: 毛穴落ちがあり、毛穴が目立ってしまう

<2> 化粧持続性の評価基準
5: 化粧崩れが全くない
4: 化粧崩れがあまりない
3: どちらとも言えない
2: 化粧崩れが目立つ
1: 化粧崩れが目立ち、化粧直しが必要である

<3> しっとり感の評価基準
5: かなりしっとり感を感じる
4: しっとり感を感じる
3: どちらとも言えない
2: しっとり感を感じない
1: しっとり感を感じず、乾燥感がある

<4> ムラづきのなさの評価基準
5: ムラづきが全くない
4: ムラづきがない
3: どちらとも言えない
2: ムラづきがある
1: ムラづきがあり、化粧膜が崩れやすい

[判定基準]
◎:4.3以上5.0未満
○:3.5以上4.3未満
△:2.0以上3.5未満
×:1.0以上2.0未満
Figure 0006923338
Figure 0006923338
*1 トリエトキシオクチルシラン2%処理
*2 パーフルオロオクチルシリル3%処理
*3 KSP−100(信越化学工業社製)
*4 シリコンKF96−10CS(信越化学工業社製)
*5 KSG−210(信越化学工業社製)
*6 アデカノールGT−700(ADEKA社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(7)を均一に分散する。
B.成分(8)〜(18)を均一に分散後、Aを攪拌しながら添加する。
C.成分(21)〜(23)を必要に応じて80℃に加温しながら均一に溶解後、成分(19)〜(20)を加え混合する。
D.BにCを室温で添加し、均一に攪拌し乳化して、下地化粧料を得た。
表1および2の結果から明らかなように、実施例1〜9の下地化粧料は滑らかで均一な化粧膜を形成することができ、かつ経時でも粉体が毛穴落ちすることのない優れた仕上がり品質を持続できるものであった。また、HLBが7を超えるシリコーン界面活性剤を用いた実施例8では、毛穴落ちのなさについて、実施例1の方が優れるという結果であり、平均粒径0.1μm未満の疎水性粉体を用いた実施例9では、経時でも粉体が毛穴落ちすることのない優れた仕上がり品質、しっとり感について実施例1の方が優れるという結果となった。
一方、成分(A)を含有しない比較例1は、しっとり感こそ悪くないものの、仕上がり品質において毛穴落ちが生じてしまい、良好な結果は得られなかった。成分(B)のシリコーン界面活性剤を含有しない比較例2では、ムラづきと塗布直後の毛穴落ちが目立ってしまう結果となり、成分(C)の疎水性粉体を含有しない比較例3は、しっとり感、伸び広がりは悪くないものの、毛穴落ちが生じてしまい、仕上がり品質において良好な結果は得られなかった。更に、成分(D)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物を含有しない比較例4および別のものに変更した比較例5は、使用時にはべたつきが生じることでムラづきしてしまい、経時においても毛穴落ちが見られ、良好な結果は得られなかった。成分(E)を含有しない比較例6および別のものに変更した比較例7は、使用時にはべたつきが生じてしまい、仕上がり品質においても毛穴落ちが見られ、良好な結果は得られなかった。
実施例10 ファンデーション
下記に示す組成及び製造方法で、ファンデーションを調製した。
(組成) (%)
(1)ジメチルポリシロキサン3%処理
酸化チタン(平均粒径300nm) 9
(2)ジメチルポリシロキサン2%処理黒酸化鉄 0.3
(3)ジメチルポリシロキサン2%処理黄酸化鉄 1.8
(4)ジメチルポリシロキサン2%処理ベンガラ 0.6
(5)ジメチルポリシロキサン3%処理セリサイト 1
(6)ポリエチレン末 2
(7)ラウリルPEG−9
ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(HLB:3) 5
(8)デカメチルシクロペンタシロキサン 15
(9)イソドデカン 10
(10)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3
(11)ラウロイルグルタミン酸ジ
(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル) 0.5
(12)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 5
(13)2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)
安息香酸へキシルエステル 0.7
(14)(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)
クロスポリマー(*7) 1
(15)メチルパラベン 0.1
(16)精製水 残量
(17)エタノール 5
(18)ジプロピレングリコール 5
(19)(PEG−240/デシルテトラデセス−20)
コポリマー 0.2
*7 KSG−18(信越化学工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(8)を均一に分散する。
B.成分(9)〜(14)を必要に応じて80℃に加温して均一に分散し、Aに攪拌しながら添加する。
C.成分(18)〜(19)を80℃で加温溶解後、均一に混合した成分(15)〜(17)を加え、室温で均一に混合する。
D.Cを攪拌しながら、Bに添加混合して室温で乳化し、ファンデーションを得た。
以上のようにして得られた実施例10のファンデーションは、滑らかで均一な化粧膜を形成することができ、かつ経時でも粉体が毛穴落ちすることのない優れた仕上がり品質を持続できるものであった。
実施例11 日焼け止め料
下記に示す組成及び製造方法で、日焼け止め料を調製した。
(組成) (%)
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 15
(2)メチルトリメチコン 15
(3)ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 1
(4)ラウリルPEG−9
ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(HLB:3) 1
(5)イソノナン酸イソトリデシル 1
(6)2−エチルヘキサン酸セチル 3
(7)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 3
(8)4−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン 1
(9)ジメチルポリシロキサン(*8) 1
(10)(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)
クロスポリマー(*9) 1
(11)球状ナイロン(平均粒径6μm) 0.5
(12)香料 0.03
(13)精製水 残量
(14)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)
コポリマー(*6) 0.1
(15)1,3−ブチレングリコール 5
(16)塩化ナトリウム 0.1
(17)エタノール 2
(18)フェノキシエタノール 0.05
*8 シリコンKF96A−6CS(信越化学工業社製)
*9 KSG−710(信越化学工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(12)を必要に応じて80℃に加温し、均一に分散する。
B.成分(13)〜(15)を80℃で加温溶解後、均一に混合した成分(16)〜(18)を加え、均一に混合する。
C.BをAに攪拌しながら添加後、混合して室温で乳化し、日焼け止め料を得た。
以上のようにして得られた実施例11の日焼け止め料は、滑らかで均一な化粧膜を形成することができ、かつ経時でも粉体が毛穴落ちすることのない優れた仕上がり品質を持続できるものであった。
実施例12 日中用美容液
下記に示す組成及び製造方法で、日中用美容液を調製した。
(組成) (%)
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 20
(2)ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 5
(3)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 1
(4)ミネラルオイル 1
(5)スクワラン 3
(6)ラウリルポリグリセリル−3
ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(HLB:3) 3
(7)ジメチルポリシロキサン(*4) 3
(8)ジメチコン/オクチルシリル化処理
微粒子酸化チタン(平均粒径35nm) 3
(9)メタクリル酸メチルクロスポリマー(平均粒径15μm) 0.5
(10)(PEG−15/ラウリルジメチコン)
クロスポリマー(*10) 6
(11)精製水 残量
(12)トリプロピレングリコール 5
(13)1,3−ブチレングリコール 0.2
(14)(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)
コポリマー(*6) 0.5
(15)塩化ナトリウム 1
(16)エタノール 2
(17)クロルフェネシン 0.03
*10 KSG−310(信越化学工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)〜(10)を均一に分散する。
B.成分(11)〜(15)を80℃に加温し均一に溶解後、成分(16)〜(17)と共に、室温でAに攪拌しながら添加する。
C.Bを室温で攪拌して乳化後、日中用美容液を得た。
以上のようにして得られた実施例12の日中用美容液は、滑らかで均一な化粧膜を形成することができ、かつ経時でも粉体が毛穴落ちすることのない優れた仕上がり品質を持続できるものであった。
実施例13 コンシーラー
下記に示す組成及び製造方法で、コンシーラーを調製した。
(組成) (%)
(1)ジメチルポリシロキサン3%処理酸化チタン
(平均粒径250nm) 15
(2)ジメチルポリシロキサン2%処理黒酸化鉄 0.3
(3)ジメチルポリシロキサン2%処理黄酸化鉄 1.0
(4)ジメチルポリシロキサン2%処理ベンガラ 0.5
(5)ジメチルポリシロキサン3%処理雲母チタン 3
(6)PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン
(HLB:4.1) 3
(7)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3
(8)パラメトキシケイ皮酸2−エチルへキシル 5
(9)t−ブチルメトキシベンゾイルメタン 1
(10)デカメチルシクロペンタシロキサン 5
(11)イソドデカン 5
(12)メチルトリメチコン 5
(13)香料 0.2
(14)(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)
クロスポリマー(*7) 1
(15)メチルパラベン 0.1
(16)エタノール 10
(17)精製水 残量
(18)ブチレングリコール 5
(19)(PEG−240/デシルテトラデセス−20)
コポリマー(*6) 0.2
(20)ヒアルロン酸Na 0.1
(21)加水分解シルク 0.1
(22)グリシン 0.1
(製造方法)
A.成分(1)〜(7)を均一に混練する。
B.成分(8)〜(10)を80℃に加温溶解後、均一に混合した成分(11)〜(14)を加え、さらにAを加えて、室温で均一に混合する。
C.成分(15)〜(16)を溶解後、均一に混合した成分(17)〜(22)を加え、室温で均一に混合する。
D.Cを攪拌しながら、Bに添加混合して室温で乳化し、ファンデーションを得た。
以上のようにして得られた実施例13のコンシーラーは、滑らかで均一な化粧膜を形成することができ、かつ経時でも粉体がキメ落ちすることのない優れた仕上がり品質を持続できるものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(E):
    (A)揮発性油剤
    (B)シリコーン界面活性剤
    (C)疎水性粉体
    (D)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物
    (E)下記一般式(1)であらわされる疎水変性ポリエーテルウレタン
    ─{(O─R)─OCONH─R[─NHCOO─(R―O)─R]}(1)
    〔式中、R、RおよびRは、互いに同一でも異なっても良い炭化水素基を表し、Rはウレタン結合を有していても良い炭化水素基を表し、Rは直鎖、分岐鎖または2級の炭化水素基を表し、mは2以上の数であり、hは1以上の数であり、kおよびnは独立に0〜1000の範囲の数である。〕
    を含有する油中水型乳化化粧料
    (ただし、
    シクロメチコン、水、グリセリン、DPG、BG、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、ポリメタクリル酸メチル、PEG−10ジメチコン、ジステアリン酸Al、セスキイソステアリン酸ソルビタン、温泉水、ラベンダー油、ユキノシタエキス、ビワ葉エキス、水酸化Al、ジステアルジモニウムヘクトライト、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー、EDTA−3Na、(ジメチコン/メチコン)コポリマー、シリカ、エタノール、トコフェロール、酸化スズ、セルロース、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、オレンジ油、テトラデセン、BHT、フェノキシエタノール、酸化チタン、マイカ、酸化鉄、及びベニバナ赤からなる化粧料、
    並びに、
    水、シクロメチコン、BG、ポリメタクリル酸メチル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジメチコンコポリオール、フェニルトリメチコン、ジステアルジモニウムヘクトライト、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、塩化Na、酢酸トコフェロール、ラウロイルリシン、水溶性コラーゲン、クララエキス、加水分解エラスチン、水酸化Al、ジステアリン酸Al、イソステアリン酸、グリセリン、EDTA−3Na、BHT、(PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI)コポリマー、トコフェロール、トリエトキシカプリリルシラン、ミリスチン酸Mg、フェノキシエタノール、酸化チタン、硫酸Ba、酸化鉄、及び合成金雲母からなる化粧料を除く)
  2. 前記成分(B)のシリコーン界面活性剤のHLBが2〜7である請求項1に記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 前記成分(D)の含有量が0.05〜8質量%である請求項1又は2に記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 前記成分(E)の含有量が0.01〜3質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  5. 前記成分(C)の前記疎水性粉体の平均粒径が0.1〜30μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 前記成分(B)がポリエーテル変性シリコーンである請求項1〜5のいずれか1項に記載の油中水型乳化化粧料。
JP2017067145A 2016-03-31 2017-03-30 油中水型乳化化粧料 Active JP6923338B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016072553 2016-03-31
JP2016072553 2016-03-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017186322A JP2017186322A (ja) 2017-10-12
JP6923338B2 true JP6923338B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=60046141

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017067145A Active JP6923338B2 (ja) 2016-03-31 2017-03-30 油中水型乳化化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6923338B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7212550B2 (ja) * 2018-03-30 2023-01-25 株式会社コーセー 油性組成物及び当該油性組成物を含有する化粧料
JP7448318B2 (ja) 2018-07-31 2024-03-12 株式会社Adeka 化粧料用乳化組成物
JP7121589B2 (ja) * 2018-08-24 2022-08-18 株式会社コーセー 油中水型化粧料

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4530468B2 (ja) * 2000-03-30 2010-08-25 株式会社コーセー 化粧料
JP3954476B2 (ja) * 2002-10-23 2007-08-08 株式会社コーセー 美白用組成物
JP4262081B2 (ja) * 2003-12-24 2009-05-13 花王株式会社 デオドラントスプレー組成物
JP2009155274A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Shiseido Co Ltd 毛穴隠し用油中水型化粧料
JP5484710B2 (ja) * 2008-11-07 2014-05-07 株式会社 資生堂 油中水型乳化ベースメーキャップ化粧料
JP5571913B2 (ja) * 2009-07-17 2014-08-13 株式会社 資生堂 水中油型乳化皮膚化粧料
US20110301247A1 (en) * 2010-06-08 2011-12-08 Hayakawa Chihiro Cosmetic product containing film-forming polymer
JP5795281B2 (ja) * 2012-04-04 2015-10-14 信越化学工業株式会社 化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017186322A (ja) 2017-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5805386B2 (ja) 乳化シリコーンエラストマー及び揮発性直鎖アルカンを含むw/oエマルジョン
JP6750016B2 (ja) 疎水化被覆された顔料および高含有量の水相を含む保湿効果を有する油中水型エマルション
JP7076941B2 (ja) 日焼け止め化粧料
KR20150050387A (ko) 실리콘 고무 입자의 수분산액, 실리콘 고무 입자 및 화장료
JP6172964B2 (ja) 水中油型乳化化粧料
JP2017178887A (ja) 油中水型乳化化粧料
KR20190110130A (ko) 요철 보정 화장료
JP6869149B2 (ja) 油中水型化粧料
WO2019004048A1 (ja) ウォーターブレイク型日焼け止め化粧料
JP7309373B2 (ja) 油中水型乳化組成物
KR20210020777A (ko) 분산성 분체 및 화장료
JPWO2020090874A1 (ja) 乳化化粧料及びその製造方法
JP2007016029A (ja) エラストマー類を含む化粧品組成物
JP6923338B2 (ja) 油中水型乳化化粧料
JP2022081226A (ja) 乳化型化粧料
JP6867168B2 (ja) エアゾール型化粧料
JP6669556B2 (ja) 油中水型乳化組成物
JP2007091741A (ja) 2つの化粧品組成物を含むキット
JP7347515B2 (ja) 固形化粧料
WO2020100573A1 (ja) 油中水型組成物
KR20210144773A (ko) 유성 혼합 조성물, 화장료 및 화장료의 제조 방법
WO2020017346A1 (ja) 分散体及びその製造方法、並びに化粧料
JP6796013B2 (ja) 油性メイクアップ化粧料
JP7490350B2 (ja) 乳化化粧料
JP2018070554A (ja) 油中水型睫用化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200123

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20200123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201110

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210729

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6923338

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150