JP6919165B2 - プロジェクター - Google Patents

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Description

本発明は、光学レンズ、プロジェクター、及び光学レンズの製造方法に関する。
従来、光源装置と、光源から出射された光を赤、緑及び青の各色光に分離する色分離装置と、当該色分離装置により分離された各色光を変調して画像情報に応じた画像を形成する光変調装置と、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する投射光学装置と、を備えたプロジェクターが知られている。
このようなプロジェクターとして、色分離装置にて分離された各色光の光路のうち、光路長が長い緑色光の光路上に配置されるリレー光学装置を備えたプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。
なお、上記特許文献1に記載のプロジェクターにおいて、色分離装置を構成するダイクロイックミラーとリレー光学装置を構成する第3のリレーレンズとの間には、緑色光に含まれる所定波長領域の色光成分を選択的に低減させる光学素子が位置している。
特開2008−292877号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のプロジェクターでは、上記光学素子を追加する必要があるので、部品点数が多くなるとともに、界面の増加によって、リレー光学装置を通過する色光の輝度が低下するという問題がある。
これに対し、上記光学素子と同様のフィルター層がレンズ曲面に形成されたレンズを用いて、上記界面の増加を抑制することが考えられる。
しかしながら、レンズ曲面にフィルター層が形成されていると、当該フィルター層に入射される光の入射角度が、当該レンズ曲面の位置によって異なることにより、フィルター層に入射される光がフィルター層を透過する距離(見かけ上の層厚)が異なり、当該フィルター層の光学特性が異なるという課題がある。
また、レンズ曲面にフィルター層を形成すると層厚にムラが生じる可能性が高い。この場合、当該フィルター層の位置によって、フィルター層の層厚が異なるので、光が入射する位置によってフィルター層の光学特性が異なる。
このため、レンズ曲面にフィルター層が形成されたレンズでは、上記層厚のムラやフィルター層に入射される光の入射角度の違いによって、当該フィルター層の光学特性が異なるという問題がある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決することを目的とするものであり、フィルター層の光学特性の差を小さく抑えることができる光学レンズ、プロジェクター、及び光学レンズの製造方法を提供することを目的の1つとする。
本発明の第1態様に係る光学レンズは、光が入射される曲面状の入射面と、前記入射面から入射した前記光が出射される曲面状の出射面と、前記入射面及び前記出射面の間に位置し、入射された前記光の光学特性を変化させるフィルター層と、を有し、前記フィルター層は、略平面であることを特徴とする。
上記第1態様によれば、入射面と出射面との間に位置するフィルター層が略平面により構成されているので、光学レンズの入射面(曲面)を介して入射される光の入射角度が略一定の場合に、フィルター層の光学特性が当該レンズの中心及び周辺のいずれの位置においても変わらない。従って、フィルター層が入射面から入射された光を面内で略均一な光として出射面から出射させることができる。
また、光学レンズの両面のそれぞれが曲面により構成されている場合に、当該曲面にフィルター層が形成されると、当該フィルター層の厚さ(膜厚)にムラが生じる可能性が高い。これに対して上記第1態様では、入射面と出射面との間に位置するフィルター層が略平面により構成されているので当該膜厚のムラが生じる可能性を低減できる。
従って、フィルター層が入射角度依存性を有する場合であっても、フィルター層により変化されて出射される光の色ムラや照度ムラが生じる可能性を低減できる。
上記第1態様では、前記フィルター層は、当該光学レンズの光軸に直交する面に対して略平行に位置していることが好ましい。
このような構成によれば、光学レンズの光軸に直交する面に対して略平行にフィルター層が位置しているので、当該フィルター層を備える光学レンズの設計を容易にできる。また、上記光学レンズの光軸に直交する面に対してフィルター層を設けるのみで光学レンズを製造できるので、光学レンズを容易に製造することができる。
上記第1態様では、前記入射面は、前記光の入射方向とは反対方向側に突出する凸面及び当該入射方向に凹む凹面のいずれかであり、前記出射面は、前記光の入射方向に沿って突出する凸面及び当該入射方向とは反対方向側に凹む凹面のいずれかであることが好ましい。
このような構成によれば、上記光学レンズは、両凸レンズ、両凹レンズ及び凹凸レンズのいずれかである。このように、内部にフィルター層を配置した光学レンズを両凸レンズ、両凹レンズ及び凹凸レンズのいずれかとしたので、当該光学レンズを適用できる範囲を拡大することができる。
上記第1態様では、前記フィルター層は、入射された前記光のうち、所定の波長領域の光を低減させることが好ましい。
このような構成によれば、例えば、赤外線カットフィルター、紫外線カットフィルター及びカラーフィルターとしても機能するレンズを構成できる。
例えば、赤外線カットフィルターを内部に含むレンズは、赤外線の波長領域の光を低減させるレンズとして用いることができ、紫外線カットフィルターを内部に含むレンズは、紫外線の波長領域の光を低減させるレンズとして用いることができる。また、カラーフィルターを内部に含むレンズは、所定波長以外の波長の光を低減させる、すなわち、所定波長の光のみを透過させるバンドパスフィルター等として用いることができる。従って、上記光学レンズが適用される可能性を更に拡大させることができる。
本発明の第2態様に係るプロジェクターは、光源と、前記複数の色光をそれぞれ変調する複数の光変調装置と、前記複数の光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、前記光源と前記複数の光変調装置の少なくともいずれかとの間に配置される、上記光学レンズと、を備えることを特徴とする。
上記第2態様によれば、上記第1態様に係る光学レンズと同様の効果を奏することができる。また、光源と複数の光変調装置の少なくともいずれかとの間に、上記光学素子を別途配置すると、部品点数が増加するとともに、上記界面の増加によって、光変調装置に入射される色光の輝度及び投射光学装置から出射される画像光の輝度が低下する。
これに対し、このような構成によれば、上記光学素子を別途設ける必要がないので、部品点数の増加を抑えられるとともに、上記界面の増加によって、光変調装置に入射される色光の輝度の低下を抑制でき、ひいては、投射光学装置から出射される画像光の輝度が低下することを抑制できる。
上記第2態様では、前記光源から出射された光を複数の色光に分離する色分離装置と、前記色分離装置によって分離された前記複数の色光のうち、対応する前記光変調装置までの光路長が最も長い光路長上に位置し、入射される色光を前記光変調装置に導くリレー光学装置と、を備え、前記リレー光学装置は、前記光学レンズを有することが好ましい。
このような構成によれば、リレー光学装置が平面を含まない複数のレンズ等により形成されている場合でも、略平面のフィルター層を有する光学レンズを配置できる。従って、リレー光学装置を備えた色光においても、リレー光学装置の設計の自由度を高めることができ、部品点数の増加によるコストアップや輝度低下を招くことなく、表示位置によるフィルター層の光学特性の差を抑えられ、色ムラや輝度ムラを抑えることができる。
上記第2態様では、前記リレー光学装置は、前記光学レンズを含む複数のレンズを有し、前記複数のレンズのうち前記光学レンズは、前記リレー光学装置における光線角度分布が最も小さい位置に配置されていることが好ましい。
上記光線角度分布が最も小さい位置とは、光線角度分布が略均一、すなわち、当該位置に入射される光の入射角度が略一定であることを意味する。
このような構成によれば、リレー光学装置における光線角度分布が最も小さい位置、すなわち、略同じ光線角度の光が入射する位置に上記光学レンズ(フィルター層)が配置されるので、当該光学レンズの中心及び周辺のいずれの位置においても、当該入射される光がフィルター層に対して略同じ角度にて入射される。従って、上記光学レンズの中心及び周辺のいずれの位置においても略同様の光学特性の光が出射されるので、リレー光学装置から出射される光の輝度ムラ及び色ムラの発生を抑制できる。
また、リレー光学装置において上記フィルター層を備えた光学素子を上記光学レンズとは別に上記色光の光路上に配置する必要がないので、リレー光学装置の部品点数を削減できる。
本発明の第3態様に係る光学レンズの製造方法は、第1曲面及び当該第1曲面とは反対側に位置する第1平坦面を有する第1レンズの当該第1平坦面に入射された光の光学特性を変化させるフィルター層を形成する形成工程と、第2曲面及び当該第2曲面とは反対側に位置する第2平坦面を有する第2レンズの当該第2平坦面が、前記フィルター層を挟んで前記第1平坦面と対向する状態にて、前記第1レンズ及び前記第2レンズを一体化する固定工程と、を備えることを特徴とする。
上記第3態様によれば、第1曲面と第1平坦面を有する第1レンズの平坦面に入射された光の光学特性を変化させるフィルター層を形成し、当該第1平坦面及び第2平坦面が対向する状態にて第1レンズ及び第2レンズを一体化するのみで、上記光学レンズを形成できる。このように、形成工程及び固定工程の2つの工程により、上記光学レンズを形成できるので、上記光学レンズを簡易に製造できる。
本発明の第4態様に係る光学レンズの製造方法は、2つの基板のいずれか一方に入射された光の光学特性を変化させるフィルター層を形成する形成工程と、前記フィルター層を挟んで前記2つの基板を接合する接合工程と、前記2つの基板の外面の少なくとも一方を曲面状に加工する加工工程と、を備えることを特徴とする。
上記第4態様によれば、上記第3態様に係る光学レンズの製造方法と同様の作用効果を奏することができる。また、2つの基板が接合された後に、当該2つの基板の外面が曲面状に加工されるので、例えば、接合工程において、2つの基板の位置合わせを精密にする必要がない。従って、上記光学レンズを簡易に製造できる。
本発明の一実施形態に係るプロジェクターの外観を示す斜視図。 上記実施形態における装置本体を構成する画像形成装置の構成を示す模式図。 上記実施形態におけるリレー光学装置の構成を示す模式図。 上記実施形態におけるリレーレンズの製造方法の一例を示す図。 上記実施形態におけるリレーレンズの製造方法の他の例を示す図。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの外観構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、内部に設けられた光源装置41(図2参照)から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する画像表示装置である。このプロジェクター1は、図1に示すように、外装を構成する外装筐体2と、当該外装筐体2内に収容される装置本体と、を備える。
そして、詳しくは後述するが、プロジェクター1は、内部にフィルター層53を有するリレーレンズ5がリレー光学装置44を構成するレンズの1つとして用いられている点を特徴としている(図3参照)。
以下、プロジェクター1の各構成について説明する。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、当該外装筐体2の上部を構成するアッパーケース2Aと、下部を構成するロアーケース2Bと、正面部を構成するフロントケース2Cと、背面部を構成するリアケース2Dと、を備え、これらが組み合わされて全体略直方体形状に形成されている。この外装筐体2は、天面部21、底面部22、正面部23、背面部24、左側面部25及び右側面部26を有する。
天面部21における背面部24側及び左側面部25側の位置には、後述する光源装置41を挿抜するための開口部211が形成され、当該開口部211は左側面部25側にスライド可能に設けられるランプカバー212によって閉塞される。
底面部22には、設置面に当接される4つの脚部221(図1においては1つの脚部221のみ図示)が設けられている。
正面部23の略中央には、後述する投射光学装置46(図2参照)の一部を露出させ、画像が通過する開口部231が形成されている。また、正面部23における右側面部26側の部位には吸気口232が形成され、左側面部25側の部位には排気口233が形成されている。
なお、以下の説明では、互いに直交する+X方向、+Y方向及び+Z方向のうち、+Z方向を背面部24から正面部23に向かう方向(投射光学装置46から投射される光の進行方向)とし、+Y方向を底面部22から天面部21に向かう方向とし、+X方向を左側面部25から右側面部26に向かう方向とする。また、+Z方向とは反対方向を−Z方向とする。−X方向及び−Y方向も同様である。
このように各方向を規定した場合、プロジェクター1による画像の投射方向は、+Y方向側から見て+Z方向に沿う方向となる。
[装置本体の構成]
図2は、装置本体の一部を構成する画像形成装置4の構成を示す模式図である。
装置本体は、プロジェクター1の本体を構成する。この装置本体は、図2に示す画像形成装置4を備える。この他、図示を省略するが、装置本体は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源装置、及び、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する冷却装置を備える。
[画像形成装置の構成]
画像形成装置4は、上記制御装置による制御の下、画像情報に応じた画像を形成及び投射する。この画像形成装置4は、図2に示すように、光源装置41、均一化装置42、色分離装置43、リレー光学装置44、電気光学装置45、投射光学装置46、及び光学部品用筐体47を備える。そして、画像形成装置4は、これら装置41〜46が光学部品用筐体47に組み合わされて略L字状の光学ユニットとして構成され、+X方向及び+Z方向に沿うように配置される。
光源装置41は、均一化装置42に向けて+X方向に光を出射する。この光源装置41は、発光管411、主反射鏡412、及び平行化レンズ413を有する。なお、これに限らず、例えば、光源装置41は、固体光源(レーザー光源)及び蛍光体を備えた光源装置であってもよい。
均一化装置42は、光源装置41から出射された光束の中心軸に対する直交面内の照度を均一化する。この均一化装置42は、光源装置41からの光束の入射順に、シネマフィルター421、第1レンズアレイ422、調光装置423、第2レンズアレイ424、偏光変換素子425及び重畳レンズ426を有する。
なお、均一化装置42は、シネマフィルター421及び調光装置423を備えていなくてもよい。
色分離装置43は、均一化装置42から入射される光束を、赤、緑及び青の3つの色光に分離する。この色分離装置43は、ダイクロイックミラー431,432及び反射ミラー433を有する。
具体的に、ダイクロイックミラー431は、均一化装置42から入射される光束を、誘電体多層膜によって、青色光と、青色光の波長領域よりも長波長側の光(赤色光及び緑色光を含む光)とに分離する。なお、青色光とは、厳密に青色光と定義される波長領域(約435nm以上、約500nm未満)の光と、それ以下の波長領域(約435nm未満)の光とを含んだものである。
青色光は、ダイクロイックミラー431にて反射され、赤色光及び緑色光を含む青色光の波長領域よりも長波長側の光は、ダイクロイックミラー431を透過する。
ダイクロイックミラー431によって反射された青色光は、反射ミラー433にて反射され、後述する青色光用のフィールドレンズ451に向けて出射される。
また、ダイクロイックミラー432は、ダイクロイックミラー431を透過した上記長波長側の光(緑色光及び赤色光を含む)を、誘電体多層膜によって、赤色光の波長領域よりも短波長側の光と、赤色光の波長領域以上の光とに分離する。換言すると、ダイクロイックミラー432は、緑色光(約500nm以上、約590nm未満)と、緑色光の波長領域よりも長波長側の赤色光(約590nm以上、約680nm未満)を含む光とに分離する。
緑色光は、ダイクロイックミラー432によって反射され、緑色用のフィールドレンズ451に向けて出射される。一方、ダイクロイックミラー432を通過した赤色光の波長領域以上の光は、リレー光学装置44に向けて出射される。
リレー光学装置44は、分離された3つの色光のうち、他の色光(青色光及び緑色光)に比べてダイクロイックミラー431から対応する光変調装置453までの光路が長い赤色光の光路上に設けられ、赤色光を電気光学装置45にリレーする。このリレー光学装置44は、光路長が他の色光の光路長よりも長い赤色光の発散等による光の利用効率の低下を防止する。
なお、リレー光学装置44の詳しい構成については、後述する。
電気光学装置45は、分離された各色光を画像情報に応じてそれぞれ変調した後、当該各色光を合成する。この電気光学装置45は、青色光及び緑色光のそれぞれが入射される平凸レンズであるフィールドレンズ451と、各色光毎に設けられる入射側偏光板452、光変調装置453(赤、緑及び青用の光変調装置をそれぞれ453R,453G,453Bとする)及び出射側偏光板454と、変調された各色光を合成して投射画像を形成する色合成装置455と、を有する。これらのうち、各光変調装置453は、本実施形態では透過型の液晶パネルによって構成され、色合成装置455は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されている。
なお、本実施形態では、電気光学装置45は、赤色光が入射されるフィールドレンズを備えていない。これは、リレー光学装置44を構成する出射側レンズ442が、当該フィールドレンズとして機能するためである。
投射光学装置46は、形成された投射画像を+Z方向に沿って拡大投射して、当該投射画像を上記被投射面上に表示させる。この投射光学装置46は、複数のレンズ(図示省略)と、当該複数のレンズを内部に収納する鏡筒461とを備えた組レンズとして構成されている。
光学部品用筐体47は、詳しい図示を省略するが、光源装置41が配置される光源収納部と、各装置42〜44を構成する光学部品及びフィールドレンズ451が内部に配置される部品収納部材と、当該部品収納部材と組み合わされる蓋状部材と、部品収納部材と組み合わされ、投射光学装置46を支持する支持部材と、を備える。
このような光学部品用筐体47の内部には、設計上の光軸である照明光軸Axが設定されており、上記各装置41〜46は、当該照明光軸Axにおける所定位置に配置される。このため、光源装置41から出射される光の中心軸は、照明光軸Axと一致する。
[リレー光学装置の構成]
図3は、リレー光学装置44を拡大して示す模式図である。
リレー光学装置44は、図2及び図3に示すように、入射側レンズ441、出射側レンズ442、リレーレンズ5及び反射ミラー443,444を有し、これらは上記照明光軸Ax上に配置されている。このリレー光学装置44において、赤色光は、入射側レンズ441を通過しつつ+X方向に進行する。この赤色光は、反射ミラー443にて+Z方向側に反射され、リレーレンズ5を通過しつつ+Z方向に進行する。この後、当該赤色光は、反射ミラー444にて−X方向側に反射され、出射側レンズ442を通過して、赤色光用の上記入射側偏光板452に入射される。
入射側レンズ441、出射側レンズ442及びリレーレンズ5のそれぞれは、入射面及び出射面のいずれもが曲面により構成されている。換言すると、入射側レンズ441、出射側レンズ442及びリレーレンズ5のそれぞれは、所謂、両凸レンズにより構成されている。
これらのうち、入射側レンズ441は、リレー光学装置44における赤色光の入射側、すなわち、−X方向側の位置にダイクロイックミラー432に対向して配置される。
反射ミラー443は、入射側レンズ441の+X方向側の位置に配置され、当該入射側レンズ441の出射面に対して、例えば、45°傾斜した状態にて配置される。この反射ミラー443は、上記入射側レンズ441を透過した赤色光が入射され、当該赤色光を+Z方向、すなわち、リレーレンズ5に向けて出射させる。
リレーレンズ5は、反射ミラー443の+Z方向側の位置に配置され、当該反射ミラー443から入射された赤色光の光学特性を変化させて反射ミラー444に向けて出射させる。
反射ミラー444は、リレーレンズ5の+Z方向側の位置に配置され、当該リレーレンズ5の出射面521に対して、例えば、45°傾斜した状態にて配置される。この反射ミラー444には、上記リレーレンズ5を透過した赤色光が入射され、当該赤色光を−X方向、すなわち、出射側レンズ442に向けて出射させる。
出射側レンズ442は、反射ミラー444の−X方向側の位置に配置されるフィールドレンズである。この出射側レンズ442には、上記反射ミラー444によって反射された赤色光が入射され、当該出射側レンズ442を介して当該赤色光が赤色用の入射側偏光板452に入射される。
[リレーレンズの構成]
リレーレンズ5は、本発明の光学レンズに相当する両凸レンズであり、上記のように、反射ミラー443,444の間に位置する。このリレーレンズ5は、図3に示すように、第1レンズ要素51、第2レンズ要素52及びフィルター層53を備え、これらが一体化されることにより形成されている。
第1レンズ要素51は、ガラス等により形成される平凸レンズ様の構成を有する。具体的に、第1レンズ要素51は、入射面511と、第1平坦面に相当する平坦面512と、を有する。
入射面511は、反射ミラー443により反射された赤色光が入射されるレンズ曲面(第1曲面)であり、赤色光の入射方向(+Z方向)とは反対方向側に向けて突出する凸面により構成されている。
平坦面512は、入射面511とは反対側(+Z方向側)に位置する平坦面であり、当該平坦面512には、フィルター層53が形成されている。この平坦面512は、リレーレンズ5の光軸直交面(XY平面)に対して略平行に形成されている。
フィルター層53は、本実施形態では、入射された赤色光のうち、赤外線の波長領域の光を低減させる機能を有するフィルター、すなわち、赤外線カットフィルターにより形成されている。
第2レンズ要素52は、第1レンズ要素51と同様にガラス等により形成され、当該第1レンズ要素51と同様に平凸レンズ様に構成されている。この第2レンズ要素52は、第2平坦面に相当する出射面521と、平坦面522とを有する。
出射面521は、入射面511を介して入射され、フィルター層53を透過した赤色光が出射される曲面(第2曲面)であり、赤色光の入射方向(+Z方向)に沿う方向に突出する凸面により構成されている。また、平坦面522は、出射面521とは反対方向側(−Z方向側)に位置する平坦面であり、当該平坦面522には、接着層54(図4参照)が蒸着されている。更に、平坦面522は、平坦面512と同様に、入射面511を介して入射される赤色光の光軸直交面(XY平面)に対して略平行に形成されている。
フィルター層53は、上記平坦面512及び平坦面522に挟持され、上記接着層54により固定されている略平面である。上述したように、平坦面512及び平坦面522は、上記光軸直交面に対して略平行に形成されていることから、当該フィルター層53もリレーレンズ5内に上記光軸直交面に対して略平行に形成されている。これにより、入射面511を介して入射された赤色光が、第1レンズ要素51内において光線角度分布が小さい赤色光(上記光軸に略平行な赤色光)となり、フィルター層53に対して略垂直に入射される。換言すると、フィルター層53が赤色光の照明光軸Axに対して略直交する平面(平坦面512)に設けられているので、リレーレンズ5の中心及び周辺のいずれの位置においても略同じ角度にて上記赤色光がフィルター層53に入射される可能性が高まる。
これにより、リレーレンズ5の入射面511を介して入射された赤色光は、上記中心及び周辺のいずれの位置においても赤外線の波長領域の光が低減され、当該赤外線の波長領域の光が低減された赤色光が出射面521を介して反射ミラー444に向けて、すなわち、+Z方向に向けて出射される。
[リレーレンズの配置]
リレーレンズ5は、フィルター層53を有しているため、当該フィルター層53に対して入射される光の光源角度分布が小さい位置、すなわち、当該フィルター層53に略平行光が入射する位置に配置される必要がある。
しかしながら、色分離装置43からの赤色光が1番目に入射される入射側レンズ441には、当該色分離装置43のダイクロイックミラー432により色分離が実行される際に赤色光が拡散する可能性があるので、当該入射側レンズ441の配置位置は、光線角度分布が大きい位置である可能性がある。また、色分離装置43からの赤色光が3番目に入射される出射側レンズ442には、上記リレーレンズ5により赤色光の光学特性が変化させられることによって、集光及び拡散されて入射される可能性がある。
これに対し、本実施形態では、リレーレンズ5は、図2及び図3に示すように、リレー光学装置44における入射側レンズ441、出射側レンズ442及びリレーレンズ5のそれぞれが配置される位置のうち、光線角度分布が最も小さい位置に配置されている。換言すると、リレー光学装置44が備える複数のレンズ(入射側レンズ441、出射側レンズ442及びリレーレンズ5)のうち、リレーレンズ5は、入射側レンズ441及び出射側レンズ442の間、すなわち、フィルター層53に光線角度分布が最も小さい赤色光が入射される位置に配置されている。
これにより、リレーレンズ5には、光線角度分布が最も小さい赤色光が入射されるので、フィルター層53のいずれの位置においても、赤色光から赤外線の波長領域の光を確実に低減させることができる。換言すると、リレーレンズ5の中心及び周辺のいずれの位置においても、第1レンズ要素51により屈折されて略平行化された光が入射される可能性が高いので、フィルター層53は、入射された赤色光の光学特性を適切に変化させる(赤外線の波長領域の光を低減させる)ことができる。
[リレーレンズの第1製造方法]
図4は、リレーレンズ5の第1製造工程を示す模式図である。
以上説明したようなリレーレンズ5は、例えば、図4に示す第1製造工程を経て製造される。
まず、第1レンズ要素51の平坦面512及び第2レンズ要素52の平坦面522のいずれかに平坦なフィルター層53を形成する形成工程を実行する。例えば、本実施形態では、第1レンズ要素51の平坦面512に対して、フィルター層53を蒸着する。
そして、平坦面512及び平坦面522が対向する状態にて、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52を一体化する固定工程を実行する。具体的に、本実施形態では、第2レンズ要素52の平坦面522に対して接着層54を塗布し、当該平坦面512と平坦面522とを当接させる。この接着層54により、平坦面512及び平坦面522が接着されることにより、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52が一体化される。このような工程を経て、リレーレンズ5が形成される。
上記第1製造方法では、第1レンズ要素51の平坦面512にフィルター層53が形成されることとしたが、これに限らず、例えば、フィルター層53は、第2レンズ要素52の平坦面522に形成されることとしてもよい。この場合、第1レンズ要素51の平坦面512に接着層54が形成されればよい。この場合であっても、上記第1製造方法により製造されたリレーレンズ5と同様のリレーレンズ5を製造できる。
[リレーレンズの第2製造方法]
図5は、リレーレンズ5の第2製造方法を示す図である。
以上説明したようなリレーレンズ5は、例えば、図5に示す第2製造工程を経て製造されてもよい。
まず、2つのガラス基板BP1,BP2のいずれか一方に平坦なフィルター層53を形成する形成工程を実行する。例えば、本実施形態では、ガラス基板BP2のガラス基板BP1に対向する側の平坦面BP11に対して、フィルター層53を蒸着する。
そして、フィルター層53を挟んで2つのガラス基板BP1,BP2を接合する接合工程を実行する。具体的に、本実施形態では、ガラス基板BP2の平坦面BP21に対して接着層54を塗布し、平坦面BP11と当該平坦面BP21とが対向する状態にて、ガラス基板BP1とガラス基板BP2とを接合させる。この接着層54により、平坦面BP11及び平坦面BP21が接着され、ガラス基板BP1及びガラス基板BP2が一体化される。
そして、一体化されたガラス基板BP1及びガラス基板BP2の外面を曲面状(凸面状)に研磨等する加工工程が実行され、当該研磨されたガラス基板BP1が第1レンズ要素51となり、当該研磨されたガラス基板BP2が第2レンズ要素52となる。このように、第2製造工程によっても、上記リレーレンズ5が形成される。
上記第2製造方法では、フィルター層53は、ガラス基板BP1の平坦面BP11に形成されることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、フィルター層53は、ガラス基板BP2の平坦面BP21に形成されることとしてもよい。この場合、接着層54は、ガラス基板BP1の平坦面BP11に形成されればよい。この場合であっても、上記第2製造方法により製造されたリレーレンズ5と同様のレンズを製造することができる。
また、上記第2製造方法では、上記加工工程において、ガラス基板BP1,BP2のいずれもの外面を曲面に加工することとしたが、これに限らず、例えば、上記加工工程において、一方のガラス基板BP1,BP2の外面に対して加工工程を実行しなくてもよい。この場合、加工工程が実行されない外面に上記フィルター層53とは異なる層を設けたり、レンズを自由に設計したりできるので、当該光学レンズの態様を拡大でき、プロジェクター1に限らず、多種多様の電子機器等に当該光学レンズを適用することができる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果を奏する。
入射面511と出射面521との間に位置するフィルター層53が略平面により構成されているので、リレーレンズ5の入射面511(曲面)を介して入射される光がフィルター層53に対して略一定の入射角度で入射される構成とすることが可能であり、フィルター層53の光学特性がレンズの中心及び周辺のいずれの位置においても変わらないにできる。従って、入射面511から入射された光を面内で略均一な光として出射面521から出射させることができる。
また、リレーレンズ5の両曲面のいずれか(入射面511及び出射面521のいずれか)にフィルター層53が形成されると、当該フィルター層53の厚さ(膜厚)にムラが生じる可能性が高い。これに対して、本実施形態では、入射面511と出射面521との間に位置するフィルター層53が略平面により構成されているので当該膜厚のムラが生じる可能性を低減できる。
従って、フィルター層53が入射角度依存性を有する場合であっても、フィルター層53により変化された光の色ムラや照度ムラが生じる可能性を低減できる。
リレーレンズ5の光軸に直交する面である平坦面512に対して略平行にフィルター層53が位置しているので、当該フィルター層53を備えるリレーレンズ5の設計を容易にできる。また、上記リレーレンズ5の光軸に直交する面に対してフィルター層53を設けるのみでリレーレンズ5を製造できるので、リレーレンズ5を容易に製造することができる。
両凸レンズであるリレーレンズ5の内部にフィルター層53を配置できるので、当該リレーレンズ5(フィルター層53を有する両凸レンズ)が適用される可能性を拡大することができる。
リレーレンズ5は、フィルター層53として赤外線カットフィルターを内部に含むので、赤外線の波長領域の光を低減させるレンズとして用いることができる。従って、上記リレーレンズ5の適用できる範囲を拡大することができる。
光源装置41と光変調装置453Rとの間に、上記フィルター層を別途配置する場合、界面の増加によって、光変調装置453Rに入射される色光の輝度の低下、ひいては、投射光学装置46から出射される画像光の輝度が低下する。これに対し、本実施形態では、光源装置41と光変調装置453Rとの間にリレーレンズ5を配置できるので、上記界面の増加によって、光変調装置453Rに入射される色光の輝度の低下を抑制でき、ひいては、投射光学装置46から出射される画像光の輝度の低下を抑制できる。
リレー光学装置44が平面を含まない複数のレンズ等により形成されている場合でも、略平面のフィルター層53を有するリレーレンズ5を配置できる。従って、リレー光学装置44を備えた赤色光においても、リレー光学装置44の設計の自由度を高めることができ、部品点数の増加によるコストアップや輝度低下を招くことなく、表示位置によるフィルター層53の光学特性の差を抑えられ、色ムラや輝度ムラを抑えることができる。
例えば、フィルター層53が赤外線領域の波長の光を低減させる赤外線カットフィルターにより構成されているので、光変調装置453に赤外線が入射されることを抑制できるので、光変調装置453、ひいては、プロジェクター1が当該赤外線により劣化することを抑制できる。
リレー光学装置44における光線角度分布が最も小さい位置、すなわち、略同じ光線角度の光が入射する位置に上記リレーレンズ5(フィルター層53)が配置されるので、当該リレーレンズ5の中心及び周辺のいずれの位置においても、当該入射される光がフィルター層53に対して略同じ角度にて入射される。従って、上記リレーレンズ5の中心及び周辺のいずれの位置においても略同様の光学特性の赤色光が出射されるので、リレー光学装置44から出射される光の輝度ムラ及び色ムラの発生を抑制できる。従って、プロジェクター1の信頼性を更に高めることができる。
また、リレー光学装置44において上記フィルター層53を備えた光学素子を上記リレーレンズ5とは別に上記赤色光の光路上に配置する必要がないので、リレー光学装置44の部品点数を削減できる。
上記第1製造方法によれば、入射面511と平坦面512を有する第1レンズ要素51の平坦面512にフィルター層53を形成し、当該平坦面512及び平坦面522が対向する状態にて第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52を一体化するのみで、上記リレーレンズ5を形成できる。このように、形成工程及び固定工程の2つの工程により、上記リレーレンズ5を形成できるので、上記リレーレンズ5を簡易に製造できる。
上記第2製造方法によれば、2つのガラス基板BP1,BP2が接合された後に、当該2つのガラス基板BP1,BP2の外面が曲面状に加工されるので、例えば、接合工程において、2つのガラス基板BP1,BP2の位置合わせを精密にする必要がない。従って、上記リレーレンズ5をより簡易に製造できる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52は、接着層54により一体化されることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52を入射面511及び出射面521の外側から押圧して固定する固定具を設け、当該固定具により第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52が一体化されるようにしてもよい。これによれば、接着層54を設けることなく、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52を固定できる。この場合、フィルター層53が入射される光により熱を帯びた場合であっても、当該熱により接着層54が劣化する可能性がないので、リレーレンズ5の耐熱性を向上させることができる。
上記実施形態では、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52は、ガラス等により形成されることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52の少なくとも一方が樹脂等により形成されていてもよい。
上記実施形態では、第1レンズ要素51及び第2レンズ要素52は、同形状の平凸レンズにより形成されていることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、第1レンズ要素51と第2レンズ要素52とは、同形状でなくてもよい。
上記実施形態では、第1レンズ要素51の入射面511は、光の入射方向とは反対方向側に突出する凸面であり、第2レンズ要素52の出射面521は、光の入射方向に沿う方向に突出する凸面であることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、第1レンズ要素51は、光の入射方向に沿って凹む凹面であってもよいし、第2レンズ要素52も光の入射方向とは反対方向に凹む凹面であってもよい。すなわち、入射面511及び出射面521は、曲面であればよく、例えば、リレーレンズ5は、両凹レンズや一方が凸形状を有し、他方が凹形状を有するレンズであってもよい。
上記実施形態では、フィルター層53は、リレーレンズ5の光軸直交面に対して略平行に形成されていることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、フィルター層53は、上記光軸直交面に対して平行でなくてもよい。この場合であっても、フィルター層53が形成された光学素子をリレー光学装置44内に配置する場合に比べて、部品点数を削減できる。
上記実施形態では、フィルター層53は、平坦に第1レンズ要素51の平坦面512及びガラス基板BP1の平坦面BP11に形成されることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、フィルター層53は、第1レンズ要素51の入射面511の形状(凸面形状)に合わせた凸面形状に平坦面512に形成されてもよい。
上記実施形態では、フィルター層53は、赤外線の波長領域の光を低減させる赤外線カットフィルターであることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、フィルター層53は、紫外線の波長領域の光を低減させる紫外線カットフィルターであってもよいし、所定の波長の光のみを透過させるカラーフィルター(ローパスフィルター、ハイパスフィルター及びバンドパスフィルター)であってもよい。
例えば、フィルター層53が紫外線カットフィルターである場合、青色光の光路が他の色光の光路よりも長くなるように、ダイクロイックミラー431,432の特性を変更し、リレー光学装置44を青色光の光路上に設けることとすればよい。これによれば、青色光の光路長が他の色光の光路長より長い場合であっても、青色光を確実に光変調装置453Rに入射させることができ、かつ、青色光から紫外線の波長領域の光を低減させることができる。従って、青色光が入射される光変調装置453Bの紫外線による劣化を抑制できる。
更に、フィルター層53が赤色光のうち、所定波長領域の赤色光のみを透過させるカラーフィルター(バンドパスフィルター)により構成されている場合には、所定波長領域以外の光が光変調装置453Rに入射することを抑制できるので、投射画像の彩度を向上できる。また、上記のように青色光の光路上にリレー光学装置44が配置され、フィルター層53が所定波長領域の青色光のみを透過させるカラーフィルターにより構成されている場合も同様である。更に、緑色光の光路上にリレー光学装置44が配置され、フィルター層53が所定波長領域の緑色光のみを透過させるカラーフィルターにより構成されている場合も同様である。
また、フィルター層53が、所定の波長領域の光を低減させる光学特性が偏光によって異なる特性として、偏光分離する特性を付加した偏光分離層や、複屈折特性を持つ位相差層においても、同様である。
上記実施形態では、リレーレンズ5がフィルター層53を有することとした。しかしながら、これに限らず、例えば、リレー光学装置44を構成する複数のレンズ(入射側レンズ441、出射側レンズ442及びリレーレンズ5)のうち、光線角度分布が最も小さいレンズが入射側レンズ441や出射側レンズ442である場合に、当該入射側レンズ441及び出射側レンズ442のいずれかがフィルター層53を有する構成であってもよい。この場合であっても、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。また、入射側レンズ441及び出射側レンズ442のいずれかが上記リレーレンズ5のフィルター層53とは異なる性質のフィルター層(例えば、上記カラーフィルター)を備える形状であってもよい。この場合、入射側レンズ441及び出射側レンズ442のいずれかが所定波長領域の赤色光のみを透過させ、かつ、リレーレンズ5のフィルター層53により赤外線の波長領域の光が低減されるので、赤外線及び所定波長領域以外の光が光変調装置453Rに入射することを抑制できる。これによれば、投射画像の彩度を向上できるので、プロジェクター1の信頼性を向上させることができる。
上記実施形態では、プロジェクター1の画像形成装置4は、略L字状に形成されていることとした。しかしながら、これに限らず、例えば、画像形成装置4は、略U字状に形成されていてもよい。この場合であっても、上記リレーレンズ5を適用でき、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、画像形成装置4の光学部品の構成及び配置は、適宜変更可能である。
上記実施形態では、プロジェクター1は、3つの光変調装置453(453R,453G,453B)を備えるとした。しかしながら、これに限らず、例えば2つ以下、或いは、4つ以上の光変調装置を備えたプロジェクターにも、本発明は適用可能である。
また、光変調装置453は、光入射面と光出射面とが異なる液晶パネルを有する構成であった。しかしながら、これに限らず、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを備えた光変調装置を採用してもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を採用してもよい。
1…プロジェクター、4…画像形成装置、5…リレーレンズ(光学レンズ)、41…光源装置、42…均一化装置、43…色分離装置、44…リレー光学装置、45…電気光学装置、46…投射光学装置、47…光学部品用筐体、51…第1レンズ要素(第1レンズ)、52…第2レンズ要素(第2レンズ)、53…フィルター層、54…接着層、441…入射側レンズ、442…出射側レンズ、443…反射ミラー、444…反射ミラー、453,453R,453G,453B…光変調装置、511…入射面(曲面、第1曲面)、512…平坦面(第1平坦面)、521…出射面(曲面、第2曲面)、522…平坦面(第2平坦面)、BP1,BP2…ガラス基板(基板)、BP11,BP21…平坦面。

Claims (4)

  1. 光源と、
    前記光源から出射された光を、第1色光と、第2色光および第3色光を含む他の光と、
    に分離する第1色分離素子と、
    前記第1色分離素子により分離された前記他の光を、前記第2色光と前記第3色光とに
    分離する第2色分離素子と、
    前記第1色光を変調する第1光変調装置と、
    前記第2色光を変調する第2光変調装置と、
    前記第3色光を変調する第3光変調装置と、
    前記第2色分離素子により分離された前記第3色光を、前記第3色光が入射する方向と
    は異なる方向に反射する第1反射部材と、
    前記第1反射部材により反射された前記第3色光が入射する光学レンズと、
    前記光学レンズから出射された前記第3色光を、前記第3光変調装置に向けて、前記第
    3色光が入射する方向とは異なる方向に反射する第2反射部材と、
    を備え、
    前記光学レンズは、前記第1反射部材と前記第2反射部材との間に配置され、
    前記光学レンズは、
    第1曲面と、第1平坦面と、を有する第1レンズ要素と、
    第2曲面と、第2平坦面と、を有する第2レンズ要素と、
    所定の波長領域に属する光の特性を変化させるフィルター層と、
    を有し、
    光の進行方向から順に、前記第1曲面、前記第1平坦面、前記フィルター層、前記第2
    平坦面、前記第2曲面が配置され、
    前記第1平坦面と前記フィルター層、及び、前記フィルター層と前記第2平坦面はそれ
    ぞれ接合され、前記第1レンズ要素、前記第2レンズ要素、および前記フィルター層が一
    体化されていることを特徴とするプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
    前記フィルター層は、前記光学レンズの光軸に直交する面に対して略平行に位置してい
    ることを特徴とするプロジェクター。
  3. 請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
    前記第1曲面は、前記光の入射方向とは反対方向側に突出する凸面及び前記入射方向に
    凹む凹面のいずれかであり、
    前記第2曲面は、前記光の入射方向に沿って突出する凸面及び前記入射方向とは反対方
    向側に凹む凹面のいずれかであることを特徴とするプロジェクター。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクターにおいて、
    前記フィルター層は、入射された前記光のうち、所定の波長領域の光を低減させること
    を特徴とするプロジェクター。
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