JP6918541B2 - スクリーン印刷版の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属メッシュ部と金属マスク部とを一体に備えたスクリーン印刷版の製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタ等の電子部品における導体層の作製工程には、スクリーン印刷法による導体ペースト印刷が多用されている。しかしながら、小型化が進む電子部品にあっては外形および厚さが小さい導体層が要求されているため、従前のスクリーン印刷版(メッシュに乳剤で開口部を形成したスクリーン印刷版)ではこの要求を精度面で満足することが難しくなってきている。そのため、最近では、従前のスクリーン印刷版の代わりに、金属メッシュ部と金属マスク部とを一体に備えたスクリーン印刷版が導体層の作製工程で使用されている。
金属メッシュ部と金属マスク部とを一体に備えたスクリーン印刷版に関し、後記特許文献1には、(1)母材の表面に印刷開口パターン形成用のレジストを形成する工程、(2)母材のレジストで覆われていない表面部分にメッキ処理によってベースメタルを形成する工程、(3)ベースメタルの表面に金属製メッシュを密着する工程、(4)メッキ処理によってベースメタルと金属製メッシュとを接合する工程、(5)接合されたベースメタルおよび金属製メッシュを母型から剥離する工程、(6)ベースメタルの印刷用開口パターンからレジストを剥離する工程、を備える印刷用サスペンドメタルマスクの製造方法が開示されている。
しかしながら、後記特許文献1に開示されている製造方法は、前記工程(5)において接合されたベースメタルおよび金属製メッシュを母型から剥離するときにレジストも母型から剥離してしまうため、ベースメタルおよび金属製メッシュを母型から剥離した後にベースメタルの印刷用開口パターンからレジストを剥離する前記工程(6)が必須となる。また、ベースメタルの印刷用開口パターンの内形が小さくなると、前記工程(6)におけるベースメタルの印刷用開口パターンからのレジストの剥離が難しくなるため、剥離不良を生じて印刷用開口パターンにレジストが残存する懸念も生じる。
国際公開第2014/098118号
本発明が解決しようとする課題は、簡易な方法にて所期のスクリーン印刷版を的確に製造できるスクリーン印刷版の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明に係るスクリーン印刷版の製造方法は、金属メッシュ部と、開口部を有する金属マスク部とを一体に備えたスクリーン印刷版の製造方法であって、金属基板の外面に前記開口部に対応する絶縁体凸部が一体形成された母型を作製する工程と、1回目の電気鋳造により、前記金属基板の前記絶縁体凸部が存しない外面領域に電着金属箔を形成する工程と、前記母型の前記電着金属箔の外面に金属メッシュを密着させた状態で、2回目の電気鋳造により、前記金属メッシュの表面に電着金属膜を形成し、かつ、前記電着金属膜の一部分に前記電着金属箔を接合して、前記金属メッシュおよび前記電着金属膜から成る前記金属メッシュ部と前記電着金属箔から成る前記金属マスク部との一体化物を作製する工程と、前記一体化物の前記電着金属膜を前記絶縁体凸部の外面から剥離し、かつ、前記電着金属箔を前記金属基板の前記絶縁体凸部が存しない外面領域から抜き出して、前記絶縁体凸部を前記金属基板の外面に残存させたまま前記一体化物を前記母型から離型する工程とを備え、前記1回目の電気鋳造において、前記電着金属箔の厚さを前記絶縁体凸部の厚さよりも大きくなるように形成する
本発明に係るスクリーン印刷版の製造方法によれば、簡易な方法にて所期のスクリーン印刷版を的確に製造することができる。
図1(A)および図1(B)は印刷版本体の作製工程の説明図である。 図2(A)および図2(B)は母型の作製工程の説明図である。 図3は第1の電気鋳造工程の説明図である。 図4(A)および図4(B)は第1の電気鋳造工程の説明図である。 図5は印刷版本体の金属メッシュを母型の電着金属箔に密着させる工程の説明図である。 図6は第2の電気鋳造工程の説明図である。 図7(A)および図7(B)は第2の電気鋳造工程の説明図である。 図8は離型工程の説明図である。 図9は仕上げ工程の説明図である。 図10(A)〜図10(D)は第1の電気鋳造工程の変形例の説明図である。
以下、図1〜図9を用いて、本発明を適用したスクリーン印刷版の製造方法を工程順に説明する。ちなみに、この製造方法により製造されるスクリーン印刷版は、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタ等の電子部品における導体層の作製工程にて、スクリーン印刷法によって導体ペースト印刷を行う際に有用なものである。
《印刷版本体10の作製工程:図1を参照》
図1(B)に示した印刷版本体10を作製するときには、図1(A)に示したように、外形が矩形状を成す金属メッシュ11を用意し、その外周部分に、外形が矩形枠状を成す補助メッシュ12の内周部分を固着する。図示を省略したが、金属メッシュ11と補助メッシュ12との固着には、高い接着強度が得られる接着剤、好ましくは紫外線硬化型接着剤やシアノアクリレート系接着剤等の接着剤が使用できる。
金属メッシュ11は、ステンレスやタングステン等の金属線を格子状に編み込んで構成されており、多数の孔を有している。ちなみに、金属メッシュ11の厚さt2(図7(A)を参照)は好ましくは15〜30μmであり、オープニングは好ましくは20〜35μmである。
なお、図7(A)に示した金属メッシュ11はカレンダー加工が施されたものであるため、厚さ方向両面の金属線が交差する箇所に平面が形成されている。このカレンダー加工は、金属メッシュ11の厚さt2を小さくすることを主たる目的とした工法であるが、金属メッシュ11に線径が小さな金属線が用いられていてその厚さt2が前記数値範囲内にある場合にはカレンダー加工は必ずしも必要なものではない。
補助メッシュ12は、ポリエステルやポリアリレート等の合成樹脂線を格子状に編み込んで構成されており、多数の孔を有している。この補助メッシュ12は金属メッシュ11に張力を付与する役目を果たすものであるため、その厚さに特段の制限はない。
そして、図1(B)に示したように、外形が矩形枠状を成す版枠13を用意し、その下面に、図1(A)に示した補助メッシュ12の外周部分を外方に引っ張りながら固着する。図示を省略したが、補助メッシュ12と版枠13との固着には、高い接着強度が得られる接着剤、好ましくは紫外線硬化型接着剤やシアノアクリレート系接着剤等の接着剤が使用できる。
版枠13は、ステンレスやアルミニウム合金等の金属から成る。この版枠13は、金属メッシュ11および補助メッシュ12を支持する役目を果たすものであり、前記張力によって変形しない剛性を有していれば、その断面形状および断面積に特段の制限はない。
なお、図1には、印刷版本体10として補助メッシュ12を有するものを示したが、補助メッシュ12は必ずしも必要なものではなく、サイズが大きな金属メッシュ11を用意して、その外周部分を版枠13に直接固着してもよい。
《母型20の作製工程:図2を参照》
図2(B)に示した母型20を作製するときには、図2(A)に示したように、外形が矩形状を成す金属基板21を用意し、その外面21aに研磨処理と洗浄処理を施す。研磨処理には電解研磨やバフ研磨を好ましく使用でき、洗浄処理にはアルカリ脱脂洗浄や電解洗浄を好ましく使用できる。
金属基板21は、ステンレス等の金属から成る。この金属基板21の外面21aの外形は、図1(B)に示した金属メッシュ11の露出部分の外形よりも僅かに小さい。この金属基板21は母型20の主体となるものであり、後記密着によって変形しない剛性を有していれば、その厚さに特段の制限はない。
そして、図2(B)に示したように、金属基板21の外面21aに、後記金属マスク部31の開口部31a(図8を参照)に対応する絶縁体凸部22を一体的に形成する。後記金属マスク部31が多数の開口部31aを有する場合には、これら開口部31aと同数および同配列の絶縁体凸部22を金属基板21の外面21aに形成する。
絶縁体凸部22は、絶縁体材料、好ましくは酸化アルミニウムや二酸化ケイ素や窒化アルミニウム等の絶縁性セラミック材料から成る。勿論、絶縁体材料には、絶縁性セラミック材料の他、シリコンカーバイトやダイヤモンドライクカーボン等の絶縁性を有する材料も使用可能である。ちなみに、絶縁体凸部22の厚さ(符号省略)は好ましくは0.3〜4μmであり、この厚さは、後記電着金属箔EF1の厚さt1(図4(B)を参照)に相当する。また、絶縁体凸部22を図2(B)の上から見たときの外形は、後記金属マスク部31の開口部31aを図8の下から見たときの外形に対応している。例えば、開口部31aを図8の下から見たときの外形が矩形状の場合には、絶縁体凸部22を図2(B)の上から見たときの外形はこれに対応した矩形状である。勿論、絶縁体凸部22を図2(B)の上から見たときの外形には、矩形以外の種々の形状が採用できることは言うまでもない。
ここで、絶縁性セラミック材料から成る多数の絶縁体凸部22を金属基板21の外面21aに一体的に形成する方法を紹介する。
〈第1の方法〉まず、金属基板21の外面21aに、市販のネガ型のフォトレジストシートを貼り付けるか、あるいは、市販のポジ型またはネガ型のフォトレジスト剤を塗工した後、フォトリソグラフィ法によって不必要部分を排除して、多数の絶縁体凸部22に対応した多数の凹部を有するレジストパターンを形成する。続いて、真空蒸着やイオンプレーティングやスパッタリング等の物理気相成長法(PVD法)、あるいは、プラズマCVDや熱CVDや光CVD等の化学気相成長法(CVD法)によって、レジストパターンの多数の凹部内に絶縁性セラミック材料を所望の厚さまで堆積させる。続いて、レジストパターンを金属基板21の外面21aから剥離し取り除いて、多数の絶縁体凸部22のみを金属基板21の外面21aに残存させる。
〈第2の方法〉まず、金属基板21の外面21aに、予め用意したマスクシートを貼り付ける。このマスクシートは、多数の絶縁体凸部22に対応した多数の孔を有する。続いて、第1の方法と同様に、物理気相成長法(PVD法)、あるいは、化学気相成長法(CVD法)によって、マスクシートの多数の孔内に絶縁性セラミック材料を所望の厚さまで堆積させる。続いて、マスクシートを金属基板21の外面21aから剥離し取り除いて、多数の絶縁体凸部22のみを金属基板21の外面21aに残存させる。
《第1の電気鋳造工程:図3および図4を参照》
先に説明した母型20を、図3に示したように、浴液とアノードが収容された浴槽(図示省略)内に入れ、母型20の金属基板21をカソードとして第1の電気鋳造を行う。
第1の電気鋳造を行うときの浴液には、ワット浴やスルファミン酸ニッケル浴やスルファミン酸塩化ニッケル浴等が好ましく使用できる。また、アノードには、ニッケル片またはニッケル粒を入れたチタン製の網状バックや、ニッケル片またはニッケル粒とチタン製の通電ロッドとを入れたポリプロピレン製の網状バック等が好ましく使用できる。さらに、第1の電気鋳造を行うときの電解条件は、ワット浴とスルファミン酸ニッケル浴の場合は、好ましくは、浴温が40〜60℃、アノードおよびカソードの電流密度が1〜4A/dm、電解時間が0.6〜20分である。また、スルファミン酸塩化ニッケル浴の場合は、好ましくは、浴温が25〜70℃、アノードおよびカソードの電流密度が1〜5A/dm、電解時間が0.5〜20分である。
第1の電気鋳造の開始段階では、図4(A)に示したように、金属基板21の絶縁体凸部22が存しない外面領域21a1には、絶縁体凸部22の厚さに相当する凹み(符号省略)がある。第1の電気鋳造の終了段階では、図4(B)に示したように、金属基板21の絶縁体凸部22が存しない外面領域21a1に、厚さt1の電着金属箔EF1が形成される。ちなみに、図4(B)には、電着金属箔EF1をその厚さt1が絶縁体凸部22の厚さと略一致するように形成したものであるため、電着金属箔EF1の厚さt1は絶縁体凸部22の厚さ(好ましくは0.3〜4μm)に相当する。
《印刷版本体10の金属メッシュ11を母型20の電着金属箔EF1に密着させる工程:図5を参照》
先に説明した印刷版本体10と母型20を用意し、図5に示したように、母型20の電着金属箔EF1の外面(符号省略)に印刷版本体10の金属メッシュ11を相対的に押し付けて、電着金属箔EF1の外面に金属メッシュ11を密着させる。電着金属箔EF1の厚さt1(図4(B)を参照)が絶縁体凸部22の厚さと略一致している場合には、金属メッシュ11は絶縁体凸部22の外面22aにも密着する。電着金属箔EF1の数が多い場合、押し付け力が小さいと十分な密着が得られず、逆に押し付け力が強すぎると金属メッシュ11が変形して部分的に隙間を生じる虞があるため、試行を繰り返して最適な押し付け力を定めることが好ましい。電着金属箔EF1の外面に金属メッシュ11を密着させた後は、金属基板21の外面21aとは反対側の外面から版枠13に向けて掛け渡した図示省略のテープ等の保持具によって、前記密着状態を保持する。
《第2の電気鋳造工程:図6および図7を参照》
先に説明した印刷版本体10と母型20との密着物(符号省略)を、図6に示したように、浴液とアノードが収容された浴槽(図示省略)内に入れ、母型20の金属基板21をカソードとして第2の電気鋳造を行う。
第2の電気鋳造を行うときの浴液には、ワット浴やスルファミン酸ニッケル浴やスルファミン酸塩化ニッケル浴等が好ましく使用できる。また、アノードには、ニッケル片またはニッケル粒を入れたチタン製の網状バックや、ニッケル片またはニッケル粒とチタン製の通電ロッドとを入れたポリプロピレン製の網状バック等が好ましく使用できる。さらに、第2の電気鋳造を行うときの電解条件は、ワット浴とスルファミン酸ニッケル浴の場合は、好ましくは、浴温が40〜60℃、アノードおよびカソードの電流密度が0.3〜0.5A/dm、電解時間が5〜30分である。また、スルファミン酸塩化ニッケル浴の場合は、好ましくは、浴温が25〜70℃、アノードおよびカソードの電流密度が0.3〜0.5A/dm、電解時間が5〜30分である。
第2の電気鋳造の開始段階では、図7(A)に示したように、電着金属箔EF1の外面(符号省略)に金属メッシュ11の下面が密着している。図7(A)に示した電着金属箔EF1の厚さt1(図4(B)を参照)が絶縁体凸部22の厚さと略一致している場合には、金属メッシュ11の下面は絶縁体凸部22の外面22aにも密着する。第2の電気鋳造の終了段階では、図7(B)に示したように、金属メッシュ11の表面に電着金属膜EF2が形成されるとともに、電着金属箔EF1の近傍に形成される電着金属膜EF2の一部分によって、電着金属箔EF1が電着金属膜EF2に接合される。ちなみに、ここで形成される電着金属膜EF2の厚さ(符号省略)は好ましくは0.3〜2μmであり、電着金属膜EF2に接合される電着金属箔EF1の厚さt1は先に説明したとおりである。すなわち、第2の電気鋳造工程では、金属メッシュ11および電着金属膜EF2から成る金属メッシュ部32と、電着金属膜EF2と連続した電着金属箔EF1から成る金属マスク部31との一体化物30が作製される。
《離型工程:図8を参照》
図7(B)に示した一体化物30を作製した後は、印刷版本体10と母型20との密着物を浴槽から取り出し、保持具を外して密着状態の保持を解除する。そして、図8に示したように、一体化物30の電着金属膜EF2を絶縁体凸部22の外面22aから剥離するとともに、電着金属箔EF1を金属基板21の絶縁体凸部22が存しない外面領域21a1から抜き出して、一体化物30を母型20から離型する。
この離型により、電着金属箔EF1から成る金属マスク部31に、絶縁体凸部22の厚さおよび外形に略合致した深さおよび内形を有する開口部31aが形成される。また、金属基板21の外面21aに対する絶縁体凸部22の結合力は、金属基板21の外面21aにフォトレジスト製凸部を形成した場合の結合力より遙かに高いため、一体化物30を母型20から離型するときに絶縁体凸部22が金属基板21の外面21aから取れてしまうことはない。
《仕上げ工程:図9を参照》
図8に示した離型が完了した後は、図9に示した金属メッシュ部32の外周部分、すなわち、スクリーン印刷に使用されない部分を乳剤部(図示省略)で覆うとともに、図9に示した補助メッシュ12の上面に例えば銀フィルム等の補強フィルム(図示省略)を貼り付けて補強を行う。
ここで、図3および図4を用いて説明した第1の電気鋳造工程の変形例について、図10を用いて説明する。図4(B)には絶縁体凸部22の厚さ(符号省略)と略一致する厚さt1の電着金属箔EF1を形成する方法を説明したが、絶縁体凸部22の厚さよりも電着金属箔EF1の厚さを大きくなるようにしてもよい。
図10(A)は、絶縁体凸部22’の厚さを図4(B)に示した絶縁体凸部22の厚さよりも小さく形成することによって、この絶縁体凸部22’の厚さよりも電着金属箔EF1の厚さt1が大きくなるようにした方法を示す。このようにすると、図10(B)に示したように、電着金属箔EF1の外面(符号省略)に金属メッシュ11の下面を密着させたときに、金属メッシュ11の下面のうちの絶縁体凸部22の外面22aと向き合う部分と絶縁体凸部22の外面22aとの間に隙間が生じるため、この隙間を利用して、図10(C)に示したように、金属メッシュ11の前記部分にも及ぶような電着金属箔EF2’を第2の電気鋳造によって形成することができる。また、図10(D)に示したように、一体化物30を母型20から離型すれば、電着金属箔EF1から成る金属マスク部31に、絶縁体凸部22’の厚さおよび外形に略合致した深さおよび内形を有する開口部31a’を形成することができる。
図示を省略したが、絶縁体凸部22の厚さを変えずに電着金属箔EF1の厚さを大きくする方法でも、前記同様の電着金属箔EF2’を第2の電気鋳造によって形成することができる。また、前記隙間は、第2の電気鋳造によって金属メッシュ11の表面に形成される電着金属膜EF2’の厚さ以上とすることが好ましい。
前述の製造方法では、(1)金属基板21の外面21aに、金属マスク部31の開口部31a(31a’)に対応する絶縁体凸部22(22’)が一体形成された母型20を作製し、(2)1回目の電気鋳造により、金属基板21の絶縁体凸部22(22’)が存しない外面領域21a1に電着金属箔EF1を形成し、(3)母型20の電着金属箔EF1の外面に金属メッシュ11を密着させた状態で、2回目の電気鋳造により、金属メッシュ11の表面に電着金属膜EF2(EF2’)を形成し、かつ、電着金属膜EF2(EF2’)の一部分に電着金属箔EF1を接合して、金属メッシュ11および電着金属膜EF2(EF2’)から成る金属メッシュ部32と電着金属箔EF1から成る金属マスク部31との一体化物30を作製し、(4)一体化物30の電着金属膜EF2(EF2’)を絶縁体凸部22(22’)の外面22aから剥離し、かつ、電着金属箔EF1を金属基板21の絶縁体凸部22(22’)が存しない外面領域21a1から抜き出して、絶縁体凸部22(22’)を金属基板21の外面21aに残存させたまま一体化物30を母型20から離型している。
すなわち、金属基板21の外面21aに絶縁体凸部22(22’)が一体形成された母型20を用いることによって、金属メッシュ11および電着金属膜EF2(EF2’)から成る金属メッシュ部32と電着金属箔EF1から成る金属マスク部31とを一体に備えたスクリーン印刷版を簡易な方法で、かつ、的確に製造することができる。
また、金属メッシュ部32と金属マスク部31との一体化物30を母型20から離型しても、絶縁体凸部22(22’)が金属基板21の外面21aから取れてしまうことがないため、母型20を繰り返し使用して同一形態のスクリーン印刷版を製造することができる。つまり、この点においても、スクリーン印刷版を製造が簡易化される。
さらに、1回目の電気鋳造において形成される電着金属箔EF1の厚さt1を、絶縁体凸部22の厚さと略一致するように形成するか、あるいは、絶縁体凸部22’の厚さよりも大きくなるように形成することにより、2回目の電気鋳造において金属メッシュ11の表面に形成される電着金属膜EF2(EF2’)の態様、詳しくは金属メッシュ11の下面のうちの絶縁体凸部22の外面22aと向き合う部分における態様を簡単に変化させることができる。
さらに、金属マスク部31の開口部31a(31a’)の深さおよび内形を、母型20の絶縁体凸部22の厚さおよび外形によって調整できるため、金属マスク部31の開口部31a(31a’)の深さおよび内形の管理が極めて容易であるとともに、所望深さおよび内形の開口部31a(31a’)を金属マスク部31に精度良く形成することができる。
10…印刷版本体、11…金属メッシュ、12…補助メッシュ、13…版枠、20…母型、21…金属基板、21a…金属基板の外面、21a1…金属基板の絶縁体凸部が存しない外面領域、22,22’…絶縁体凸部、22a…絶縁体凸部の外面、30…金属メッシュ部と金属マスク部との一体化物、31…金属マスク部、31a,31a’…開口部、EF1…電着金属箔、32…金属メッシュ部、EF2,EF2’…電着金属膜。

Claims (5)

  1. 金属メッシュ部と、開口部を有する金属マスク部とを一体に備えたスクリーン印刷版の製造方法であって、
    金属基板の外面に前記開口部に対応する絶縁体凸部が一体形成された母型を作製する工程と、
    1回目の電気鋳造により、前記母型の前記金属基板の前記絶縁体凸部が存しない外面領域に電着金属箔を形成する工程と、
    前記母型の前記電着金属箔の外面に金属メッシュを密着させた状態で、2回目の電気鋳造により、前記金属メッシュの表面に電着金属膜を形成し、かつ、前記電着金属膜の一部分に前記電着金属箔を接合して、前記金属メッシュおよび前記電着金属膜から成る前記金属メッシュ部と前記電着金属箔から成る前記金属マスク部との一体化物を作製する工程と、
    前記一体化物の前記電着金属膜を前記絶縁体凸部の外面から剥離し、かつ、前記電着金属箔を前記金属基板の前記絶縁体凸部が存しない外面領域から抜き出して、前記絶縁体凸部を前記金属基板の外面に残存させたまま前記一体化物を前記母型から離型する工程とを備え、
    前記1回目の電気鋳造において、前記電着金属箔の厚さを前記絶縁体凸部の厚さよりも大きくなるように形成する、
    スクリーン印刷版の製造方法。
  2. 前記金属マスク部の前記開口部の深さおよび内形を、前記絶縁体凸部の厚さおよび外形によって調整する、
    請求項1に記載のスクリーン印刷版の製造方法。
  3. 前記絶縁体凸部を、絶縁体材料を用いて物理気相成長法によって形成する、
    請求項1または2に記載のスクリーン印刷版の製造方法。
  4. 前記絶縁体凸部を、絶縁体材料を用いて化学気相成長法によって形成する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクリーン印刷版の製造方法。
  5. 前記絶縁体材料として絶縁性セラミック材料を用いる、
    請求項3または4に記載のスクリーン印刷版の製造方法。
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