JP6917718B2 - 予測装置、符号化装置、復号装置、及びプログラム - Google Patents
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Description
予測画像の生成には、イントラ(画面内)予測とインター(画面間)予測との2種類の生成手法がある。イントラ予測では、予測対象ブロックの周辺画素を参照画素として外挿予測する。インター予測では、予測対象フレームの前後フレームから内挿予測もしくは外挿予測する。
また、本発明の一態様は、上記の予測装置であって、前記特定部は、所定数の集合を特定する。
また、本発明の一態様は、上記の予測装置であって、前記特定部は、クラスタリングにより前記参照画素の集合を特定する。
また、本発明の一態様は、上記の予測装置であって、前記選択部は、前記画像ブロックを複数に分割した分割ブロックの各々に対する予測ブロックを、前記予測ブロック候補の中から選択する。
また、本発明の一態様は、上記の符号化装置が符号化したフラグ情報に基づいて、前記画像ブロックを復号する復号部を備える復号装置である。
また、本発明の一態様は、コンピュータを、上記の予測装置として動作させるためのプログラムである。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る画像符号化復号システム1の概要について説明する。画像符号化復号システム1は、DC予測等のイントラ予測、インター予測を行って、画像の符号化や復号を行う情報処理システムである。画像符号化復号システム1は、静止画像を処理対象としてもよいし、動画像(映像)を処理対象としてもよい。以下では、画像を水平方向と垂直方向とを有する2次元直交座標系により表現する。具体的には、画像の2次元直交座標系における座標を(x,y)のように2成分で表し、第1成分(x成分)を水平座標、第2成分(y成分)を垂直座標と定義する。また、座標(x,y)における画素値をD(x,y)という形式で表記する。
図1は、本実施形態に係るDC予測の概要を示す図である。
図1に示す例において、DC予測を行う対象の画像ブロック(以下、予測対象ブロックと称する。)Pは、(N−1)×(N−1)画素の大きさを有する(Nは正の整数)。なお、予測対象ブロックPの形状は、正方形、長方形等の矩形である。予測対象ブロックPの左側と上側には、予測対象ブロックPに対して、DC予測を行う際に参照される画素(以下、参照画素と称する。)Rが存在している。図1に示す例では、参照画素R(0,0)が、仮想的な原点に位置する画素である。非特許文献1に従来技術に係るDC予測では、予測対象ブロックPに隣接する座標(0,0)〜(0,N)、及び、座標(1,0)〜(N,0)の画素値R(0,0)〜R(0,N)、及び、R(1,0)〜R(N,0)を参照し、1つの予測値を生成していた。
以上が、画像符号化復号システム1の概要についての説明である。
図2は、画像符号化復号システム1の構成を示すブロック図である。
画像符号化復号システム1は、符号化装置10と、復号装置30と、伝送蓄積部50と、を備える。符号化装置10と、復号装置30とは、例えば、コンピュータシステムを備える電子機器である。
符号化装置10は、画像を符号化し、伝送蓄積部50に出力する。つまり、符号化装置10は、符号を出力する。
復号装置30は、符号化装置10が出力した符号を取得する。復号装置30は、符号を復号し、画像を出力する。
なお、ここでは、伝送蓄積部50は、伝送、蓄積の過程において、信号の誤りや信号劣化を生じないものとする。つまり、伝送蓄積部50は、符号化装置10から取得した符号を、そのまま復号装置30に出力する。
以上が、画像符号化復号システム1の構成についての説明である。
図3は、符号化装置10の構成を示すブロック図である。
符号化装置10は、画面分割部101と、減算部102と、変換部103と、量子化部104と、エントロピー符号化部105と、逆量子化部106と、逆変換部107と、加算部108と、ループフィルタ109と、イントラ予測部200と、動き補償予測部110と、切替部111と、を備える。これらの構成は、例えば、符号化装置10が備えるCPU(Central Processing Unit、不図示)が、符号化装置10が備える記憶部(不図示)に予め記憶されたプログラムを実行することにより実現される。ただし、これらの構成は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアとして実現されてもよい。
減算部102は、画面分割部101から取得した信号から、切替部111から取得した信号を減算する。減算部102は、減算結果の信号を変換部103へ出力する。
エントロピー符号化部105は、量子化部104から取得した信号に対してエントロピー符号化を行い、符号化信号を出力する。また、エントロピー符号化部105は、イントラ予測部200から選択予測値を示すフラグ情報を取得する。そして、フラグ情報に対してエントロピー符号化を行い、符号化信号を出力する。
逆変換部107は、逆量子化部106から取得した信号に対して逆直交変換を行い、逆直交変換の結果の信号を加算部108へ出力する。逆変換部107が行う逆直交変換は、変換部103が行った直交変換の逆変換である。
加算部108は、逆変換部107から取得した信号と切替部111から取得した信号とを加算し、加算結果の信号をループフィルタ109へ出力する。
ループフィルタ109は、加算部108から取得した信号に対して平滑化等のフィルタリングを行い、フィルタリング結果の信号をイントラ予測部200及び動き補償予測部110へ出力する。
図4は、イントラ予測部200の構成を示すブロック図である。
イントラ予測部200は、Planar予測部201と、方向性予測部202と、DC予測部203と、を備える。
Planar予測部201は、Planar予測を行う。
方向性予測部202は、方向性予測を行う。
DC予測部203は、DC予測を行う。DC予測部203は、特定部204と、生成部205と、選択部206と、を備える。
特定部204は、各グループを構成する参照画素に係るグループ情報を、生成部205に出力する。グループ情報には、例えば、グループの識別情報と、各グループを構成する参照画素の範囲を示す情報とが含まれる。
切替部111は、イントラ予測部200から取得した信号又は動き補償予測部110から取得した信号のいずれを出力するかを切り替える。切替部111から出力された信号は、減算部102及び加算部108へ入力される。
以上が、符号化装置10の構成についての説明である。
図5は、復号装置30の構成を示すブロック図である。
復号装置30は、符号化装置10の符号化に対応する復号を行う。復号装置30は、エントロピー復号部301と、逆量子化部302と、逆変換部303と、加算部304と、画面結合部305と、ループフィルタ306と、イントラ予測部200と、動き予測部307と、切替部308を備える。これらの構成は、例えば、復号装置30が備えるCPU(不図示)が、復号装置30が備える記憶部(不図示)に予め記憶されたプログラムを実行することにより実現される。ただし、これらの構成は、ASIC等のハードウェアとして実現されてもよい。
逆量子化部302は、エントロピー復号部301から取得した信号に対して逆量子化を行い、逆量子化した信号を逆変換部303へ出力する。逆量子化部302は、符号化装置10の逆量子化部106と同様の構成である。
加算部304は、逆変換部303から取得した信号と切替部308から取得した信号を加算し、加算結果の信号を画面結合部305及びループフィルタ306へ出力する。
画面結合部305は、加算部304から取得した信号から構成される復号処理の処理単位のブロックを結合して映像信号を生成する。画面結合部305は、生成した映像信号を復号信号として出力する。
イントラ予測部200は、ループフィルタ306から取得した信号を参照してイントラ予測を行い、予測画像の信号を切替部308へ出力する。復号装置30のイントラ予測部200は、符号化装置10のイントラ予測部200と同様の構成である。ただし、復号装置30のイントラ予測部200は、エントロピー復号部301により復号されたフラグ情報を参照して、選択予測値を特定する。
切替部308は、イントラ予測部200から取得した信号又は動き予測部307から取得した信号のいずれを出力するかを切り替える。切替部308の切り替え制御は、加算部304の加算結果に基づいて行われる。切替部308から出力された信号は、加算部304へ入力される。切替部308は、切替部111と同様の構成である。
以上が、復号装置30の構成についての説明である。
図6は、DC予測部203の動作を示すフローチャートである。
ここでは、一例として、符号化装置10におけるDC予測部203の処理の流れについて説明する。
(ステップS1)DC予測部203は、参照画素のグループを特定する。次に、DC予測部203は、ステップS3に処理を進める。
例えば、DC予測部203は、予測対象ブロックPの左側に位置する参照画素を、垂直方向の座標値に基づいて分割する。また、例えば、DC予測部203は、予測対象ブロックの上側に位置する参照画素を、水平方向の座標値に基づいて分割する。参照画素を、水平方向と垂直方向とにおいてそれぞれ2分割すると、図1に示すように4つのグループが特定される。
以上が、DC予測部203の動作についての説明である。
これにより、符号化装置10と、復号装置30とは、1つの画像ブロックに対して、DC予測による複数の予測ブロックの候補を生成し、そのうちの1つを選択する。つまり、符号化装置10と、復号装置30とは、画像ブロックに応じて予測ブロックを変更することができる。従って、画像符号化復号システム1は、符号化効率を向上させることができる。
これにより、符号化装置10と、復号装置30とは、局所平均値等の局所的な画像の性質に基づいて、DC予測を行うことができる。例えば、符号化装置10と、復号装置30とは、参照画素の画素値が一様でない場合であっても、局所的な画像の性質を損ねずに、DC予測を行うことができる。従って、画像符号化復号システム1は、符号化効率を向上させることができる。
これにより、符号化装置10と、復号装置30とにおいて、予測ブロック候補の数を整合させることができる。
また、特定部204は、クラスタリングにより参照画素の集合を特定する。
これにより、符号化装置10と、復号装置30とにおいて、参照画素の集合の大きさや各集合に含まれる参照画素の範囲を、画像ブロックに応じて変更することができる。従って、画像符号化復号システム1は、集合の大きさや各集合に含まれる参照画素の範囲を、固定した場合に比して、符号化効率を向上させることができる。
本発明の第2の実施形態について説明する。なお、ここでは、上述した第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を援用する。
本実施形態に係る画像符号化復号システム1A(不図示)は、画像符号化復号システム1と同様に、画像を符号化、復号する情報処理システムである。ただし、画像符号化復号システム1Aは、DC予測において、1つの予測対象ブロックPを分割し、分割後の各ブロックのそれぞれについて、複数の予測候補値の中からいずれかを割当てる点で、画像符号化復号システム1とは異なる。
図7は、DC予測の概要を示す図である。
図7に示す例では、予測対象ブロックPは、水平方向と垂直方向とにおいて、それぞれ均等に2分割され、4つの分割領域PA、PB、PC、PDが設定されている。また、複数の参照画素Rは、第1の実施形態と同様に、第1〜第4グループDCA1、DCA2、DCL1、DCL2に4分割されている。ここで、本実施形態に係るDC予測では、各分割領域PA、PB、PC、PDのそれぞれに対して、第1〜第4グループDCA1、DCA2、DCL1、DCL2に基づく予測候補値の中から、いずれか1つを予測値として割当てる。これにより、予測対象ブロックPの画素値が、一様ではないとしても、分割領域ごとに予測値を変更することができるため、予測精度を向上させることができる。
以上が、本実施形態に係るDC予測の概要についての説明である。
画像符号化復号システム1Aは、画像符号化復号システム1が備える符号化装置10、復号装置30に代えて、符号化装置10A(不図示)、復号装置30A(不図示)を備える。
符号化装置10Aは、符号化装置10が備えるイントラ予測部200に代えて、イントラ予測部200Aを備える。同様に、復号装置30Aは、復号装置30が備えるイントラ予測部200に代えて、イントラ予測部200Aを備える。
イントラ予測部200Aは、DC予測部203に代えて、DC予測部203Aを備える。DC予測部203Aは、選択部206に代えて選択部206Aを備える。また、DC予測部203Aは、DC予測部203が備える各構成に加えて、ブロック分割部207Aを備える。
以上が、画像符号化復号システム1Aの構成についての説明である。
図9は、DC予測部203Aの動作を示すフローチャートである。
ここでは、一例として、符号化装置10AにおけるDC予測部203Aの処理の流れについて説明する。
図9に示すステップS1、3の処理は、図6に示す処理と同様であるため、説明を援用する。
(ステップS14)ステップS3の処理の後、DC予測部203Aは、予測対象ブロックを複数の領域に分割する。その後、DC予測部203Aは、ステップS15に処理を進める。
ここで、DC予測部203Aは、予測対象ブロックを水平方向と垂直方向とのいずれか、又は、両方において分割する。DC予測部203Aは、2以上の任意の数に予測対象ブロックを分割してよい。DC予測部203Aは、各方向において、均等に予測対象ブロックを分割してもよいし、不均等に予測対象ブロックを分割してもよい。DC予測部203Aは、予測対象ブロックの形状、例えば各方向における長さに応じて、各方向の分割数を変更してもよい。例えば長さが長い方向において分割数を多くし、長さが短い方向において分割数を少なくしてよい。また、DC予測部203Aは、参照画素のグループの特定方法に応じて、予測対象ブロックの分割方法を変更してもよい。
以上が、DC予測部203Aの動作についての説明である。
図10は、画像符号化復号システム1Aによる処理結果の一例を示す図である。
図10(a)は、予測対象ブロックの原画像と、そのDCT信号を示す。図10(b)は、従来技術に係るDC予測による予測画像と、予測残差と、予測残差のDCT信号とを示す。図10(c)は、Planar予測による予測画像と、予測残差と、予測残差のDCT信号とを示す。図10(d)は、DC予測部203Aによる予測画像と、予測残差と、予測残差のDCT信号とを示す。図10(d)に示す例では、DC予測部203Aは、参照画素を8つのグループに分類し、予測対象ブロックを16分割している。
以上が、画像符号化復号システム1Aによる処理結果の例についての説明である。
これにより、符号化装置10Aと、復号装置30Aとは、分割ブロックごとに予測値を定める。従って、符号化装置10Aと、復号装置30Aとは、例えば、画像ブロック内において、画素値が局所的に大きく変動している場合であっても、局所的な画素値の変動に合わせた予測ブロックを選択することができる。従って、画像符号化復号システム1Aは、符号化効率を向上させることができる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の第1〜2の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。また、例えば、上述の第1〜2の実施形態において説明した各構成は、特定の機能を発揮するのに不要である場合には、省略することができる。また、例えば、上述の第1〜2の実施形態において説明した各構成は、複数の装置に分離して備えることができる。
一般的な画像では、画素値が急激に変化する部分は少ない。従って、予測対象ブロック内においても、参照画素から距離が近い領域では、参照画素と同様の画素値を示すことが期待される。そこで、例えば、参照画素に隣接している分割領域については、当該参照画素を含むグループの予測候補値を、選択予測値として暗黙的に設定してもよい。つまり、予測対象ブロックのうち、参照画素側の端部に位置している分割領域に対しては、選択予測値として、隣接する参照画素のグループに基づく予測候補値を選択する。これにより、符号化装置10Aと、復号装置30Aとは、符号化と復号とに伴う画質の低下を防ぎつつ、データ量を低減することができる。つまり、符号化効率を向上させることができる。
また、例えば、水平方向、垂直方向のそれぞれにおいて、最も距離が近い参照画素を含むグループを特定し、各グループによる予測候補値を、各グループまでの距離比に応じて加重平均した値を、選択予測値として設定してもよい。
また、参照画素に隣接していない分割領域に対しては、例えば、非特許文献1等の従来技術に係るDC予測において用いられる予測値を、選択候補値として設定してもよい。
Claims (9)
- 1つの画像ブロックに対して、参照画素の集合を複数特定する特定部と、
前記特定部が特定した複数の前記参照画素の集合の各々から、イントラ予測により、予測ブロック候補を生成する生成部と、
前記画像ブロックに対する予測ブロックを、前記生成部が生成した複数の前記予測ブロック候補の中から選択する選択部と、
を備え、
前記特定部は、前記参照画素のうち、画素値が最小である画素を選択して成る第一グループと、画素値が最大である画素を選択して成る第二グループと、を前記参照画素の集合として少なくとも特定する、
予測装置。 - 1つの画像ブロックに対して、参照画素の集合を複数特定する特定部と、
前記特定部が特定した複数の前記参照画素の集合の各々から、イントラ予測により、予測ブロック候補を生成する生成部と、
前記画像ブロックに対する予測ブロックを、前記生成部が生成した複数の前記予測ブロック候補の中から選択する選択部と、
を備え、
前記選択部は、前記画像ブロックを複数に分割した分割ブロックの各々に対する予測ブロックを、前記予測ブロック候補の中から選択し、
前記選択部が選択する前記予測ブロック候補は、前記分割ブロックの一部について暗黙的に定められている、
予測装置。 - 前記選択部が選択する前記予測ブロック候補は、前記参照画素に隣接している前記分割ブロックについては当該参照画素を含む集合の前記予測ブロック候補であると暗黙的に定められている、
請求項2に記載の予測装置。 - 前記選択部が選択する前記予測ブロック候補は、前記参照画素に隣接していない前記分割ブロックについては当該分割ブロックから最も距離が近い参照画素を含む集合の前記予測ブロック候補であると暗黙的に定められている、
請求項2または3に記載の予測装置。 - 前記特定部は、所定数の集合を特定する、
請求項1から4までのいずれか一項に記載の予測装置。 - 前記特定部は、クラスタリングにより前記参照画素の集合を特定する
請求項1から5までのいずれか一項に記載の予測装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の予測装置により選択された予測ブロックを示すフラグ情報を符号化する符号化部、
を備える符号化装置。 - 請求項7に記載の符号化装置が符号化したフラグ情報に基づいて、前記画像ブロックを復号する復号部、
を備える復号装置。 - コンピュータを、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の予測装置として動作させるためのプログラム。
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