JP6917612B2 - ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法及び精製方法。 - Google Patents
ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法及び精製方法。 Download PDFInfo
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Description
ペリレン化合物は、環構造周辺の置換基の種類に応じて様々な光化学的、電気化学的特定を発現することが知られている。
例えば、無置換のペリレン類はp型有機半導体としての性質を有し、臭素をドープすることにより伝導性が生じることが知られている。
一方で、ペリレン環の3、4、9、10位に2つのイミド基を置換したペリレンビスイミド化合物は、n型半導体特性を示すことが知られているため、例えば有機薄膜太陽電池等のデバイス開発において、合成が比較的困難なフラーレン類に代わる電子受容材料として、その利用が広く検討されている。
ここで、例えばペリレンビスイミド化合物に更に置換基を導入するために、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素置換体を原料とすることが検討されている。
従来のペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素置換体の合成方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法が知られている。
<1> ペリレンテトラカルボン酸二無水物をベンジル化し、ベンジルエステル体を得る工程と、前記ベンジルエステル体をアセトニトリル、クロロホルム、ジクロロエタン及びジクロロメタンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の溶媒中で臭素化し、臭素一置換体を得る工程と、得られた前記臭素一置換体を酸無水化物化する工程と、を含むペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法。
<2> 前記酸無水物化する工程により得られたペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の加水分解物を得る工程と、前記加水分解物にマグネシウム塩を加え、不純物を沈殿させて沈殿物とする工程と、前記沈殿物を取り除き、前記加水分解物を酸無水物化する工程と、を更に含む前記<1>に記載のペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法。
<3> ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の加水分解物を得る工程と、前記加水分解物にマグネシウム塩を加え、不純物を沈殿させて沈殿物とする工程と、前記沈殿物を取り除き、前記加水分解物を酸無水物化する工程と、を含むペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の精製方法。
なお、本明細書中、「xx〜yy」の記載は、xx及びyyを含む数値範囲を表す。
また、本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
また、本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、式で表される化合物における基の表記に関して、置換あるいは無置換を記していない場合、上記基が更に置換基を有することが可能な場合には、他に特に規定がない限り、無置換の基のみならず置換基を有する基も包含する。例えば、式において、「Rはアルキル基を表す」との記載があれば、「Rは無置換アルキル基又は置換基を有するアルキル基を表す」ことを意味する。
本開示において「工程」との語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、特に説明がない限り、ペリレンテトラカルボン酸とは、「3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸」を、ペリレンテトラカルボン酸二無水物とは、「3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物」を、それぞれ表す。
また、本開示において、「Bn」はベンジル基を表す。
以下、本開示を詳細に説明する。
本開示に係るペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法の第一の態様(以下、単に「第一の態様」ともいう。)は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物をベンジル化し、ベンジルエステル体を得る工程(ベンジル化工程)と、前記ベンジルエステル体をアセトニトリル、クロロホルム、ジクロロエタン及びジクロロメタンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の溶媒中で臭素化し、臭素一置換体を得る工程(臭素化工程)と、得られた臭素一置換体を酸無水化物化する工程(酸無水物化工程)と、を含む。
このような臭素置換体を得る方法として、例えば特許文献1には、ヨウ素等のハロゲン化触媒の存在下で、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に臭素を付加する方法が記載されている。
しかし、本発明者らは、特許文献1に記載の合成方法によれば、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体、1,6−臭素二置換体、及び、1,7−臭素二置換体の混合物が得られること、及び、上記混合物から臭素一置換体を分離することは困難であることを見出した。
そこで本発明者らは、鋭意検討した結果、ペリレンテトラカルボン酸二無水物をベンジルエステル化した後に、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロエタン及びジクロロメタンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の溶媒中で臭素化することにより、臭素一置換体を選択的に合成することが可能であることを見出した。
以下、本実施形態に係る各工程の詳細について説明する。
ベンジル化工程は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物をベンジル化し、ベンジルエステル体を得る工程である。
ベンジル化工程においては、ペリレンテトラカルボン酸二無水物を4ベンジル化することが好ましい。
ペリレンテトラカルボン酸二無水物をベンジル化する方法としては、特に制限なく公知の方法を使用することができ、例えば、Tetrahedron Letters 48, 2007. 357-359に記載の方法に従い行うことができる。
また、上記文献に記載の方法によれば、加水分解とベンジル化との2段階の反応によりベンジルエステル体が得られるが、後述する1段階の反応によりベンジルエステル体を得てもよい。
上記2段階の反応によれば、得られるベンジルエステル体の収率に優れる。
また、上記1段階の反応によれば、合成ステップ数を減らすことができるため、生産効率に優れる。
上記反応中、水の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、2モル当量〜4モル当量が好ましく、2モル当量〜3モル当量がより好ましい。水に代えてベンジルアルコール等を使用してもよい。特に収率の観点からは、水が好ましい。
上記反応中、炭酸カリウム(K2CO3)の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、8モル当量〜12モル当量が好ましく、10モル当量〜12モル当量がより好ましい。K2CO3に代えて炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等を使用してもよい。特に収率の観点からは、炭酸カリウムが好ましい。
上記反応中、18−crown−6の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、0.8モル当量〜1.2モル当量が好ましく、1.0モル当量〜1.2モル当量がより好ましい。18−crown−6を使用しなくてもよいが、特に収率の観点からは、適正量を使用するのが好ましい。
上記反応中、DMAPの量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、0.8モル当量〜1.2モル当量が好ましく、1.0モル当量〜1.2モル当量がより好ましい。DMAPを使用しなくてもよいが、特に収率の観点からは、適正量を使用するのが好ましい。
上記反応中、DMFの量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の濃度が、0.8モル/L〜1.2モル/Lとなる体積量が好ましく、0.8モル/L〜1.0モル/Lがより好ましい。DMFに代えてDMSO等を使用してもよいが、特に収率の観点からは、DMFが好ましい。
上記反応中、反応時間は、6時間〜10時間が好ましく、8時間〜10時間がより好ましい。
上記反応中、反応温度は、70℃〜100℃が好ましく、75℃〜85℃がより好ましい。
上記反応中、炭酸カリウム(K2CO3)の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、8モル当量〜12モル当量が好ましく、10モル当量〜12モル当量がより好ましい。K2CO3に代えて炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等を使用してもよい。特に収率の観点からは、炭酸カリウムが好ましい。
上記反応中、18−crown−6の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、0.8モル当量〜1.2モル当量が好ましく、1.0モル当量〜1.2モル当量がより好ましい。18−crown−6を使用しなくてもよいが、特に収率の観点からは、適正量を使用するのが好ましい。
上記反応中、DMAPの量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、0.8モル当量〜1.2モル当量が好ましく、1.0モル当量〜1.2モル当量がより好ましい。DMAPを使用しなくてもよいが、特に収率の観点からは、適正量を使用するのが好ましい。
上記反応中、DMFの量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の濃度が、0.8モル/L〜1.2モル/Lとなる体積量が好ましく、0.8モル/L〜1.0モル/Lがより好ましい。DMFに代えてDMSO等を使用してもよいが、特に収率の観点からは、DMFが好ましい。
上記反応中、反応時間は、6時間〜10時間が好ましく、8時間〜10時間がより好ましい。
上記反応中、反応温度は、70℃〜100℃が好ましく、75℃〜85℃がより好ましい。
上記反応中、ベンジルクロライド(BnCl)の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、10モル当量〜15モル当量が好ましく、12モル当量〜15モル当量がより好ましい。BnClに代えてベンジルブロミド、ベンジルトシラート等を使用してもよい。特に収率の観点からは、ベンジルクロライドが好ましい。
上記反応中、炭酸カリウム(K2CO3)の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、8モル当量〜12モル当量が好ましく、10モル当量〜12モル当量がより好ましい。K2CO3に代えて炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等を使用してもよい。特に収率の観点からは、炭酸カリウムが好ましい。
上記反応中、18−crown−6の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、0.8モル当量〜1.2モル当量が好ましく、1.0モル当量〜1.2モル当量がより好ましい。18−crown−6を使用しなくてもよいが、特に収率の観点からは、適正量を使用するのが好ましい。
上記反応中、DMAPの量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物に対し、0.8モル当量〜1.2モル当量が好ましく、1.0モル当量〜1.2モル当量がより好ましい。DMAPを使用しなくてもよいが、特に収率の観点からは、適正量を使用するのが好ましい。
上記反応中、DMFの量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の濃度が、0.8モル/L〜1.2モル/Lとなる体積量が好ましく、0.8モル/L〜1.0モル/Lがより好ましい。DMFに代えてDMSO等を使用してもよいが、特に収率の観点からは、DMFが好ましい。
上記反応中、反応時間は、6時間〜10時間が好ましく、8時間〜10時間がより好ましい。
上記反応中、反応温度は、70℃〜100℃が好ましく、75℃〜85℃がより好ましい。
臭素化工程は、前記ベンジルエステル体をアセトニトリル(MeCN)、クロロホルム(TCM)、ジクロロエタン(DCE)及びジクロロメタン(DCM)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の溶媒中で臭素化し、臭素一置換体を得る工程である。
臭素一置換体の収率の観点から、上記アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロエタン及びジクロロメタンの中でも、ジクロロエタン又はジクロロメタンを用いることが好ましく、ジクロロメタンを用いることがより好ましい。ジクロロエタン又はジクロロメタン(より好ましくはジクロロメタン)を用いることにより、特に室温(20℃)下の反応により得られる臭素一置換体の収率が高いため、本開示において好適である。
なお、本開示における臭素一置換体としては、1−臭素一置換体が好ましい。
本実施形態における臭素化工程によれば、従来の方法と比較して、高い収率で臭素一置換体を得ることができる。
臭素化工程は、0℃〜30℃で行うことが好ましく、15℃〜30℃で行うことがより好ましい。また、例えば0℃において反応を開始し、15℃〜30℃まで昇温してもよい。臭素化工程においては、加熱を行ってもよいが、生産性の観点からは、加熱を行わず室温(20℃)にて反応させることが好ましい。
臭素化工程においては、例えば触媒量の塩化鉄(III)の存在下で前記ベンジルエステル体にN−ブロモスクシンイミド(NBS)を反応させることにより、前記ベンジルエステル体の臭素一置換体が得られる。
NBSに代えて臭素を使用してもよい。特に収率の観点からは、NBSが好ましい。
上記反応中、塩化鉄(III)(FeCl3)の量は、ベンジルエステル体に対し、0.1モル当量〜1.0モル当量が好ましく、0.15モル当量〜0.20モル当量がより好ましい。FeCl3に代えて硫酸等を使用してもよい。特に収率の観点からは、FeCl3が好ましい。
上記反応中、ジクロロメタン(DCM)の量は、ベンジルエステル体の濃度が、0.08モル/L〜0.12モル/Lとなる体積量が好ましく、0.08モル/L〜0.12モル/Lがより好ましい。DCMに代えてジクロロエタン、クロロホルム、アセトニトリル等を使用してもよい。特に収率の観点からは、DCMが好ましい。
上記反応中、反応時間は、10時間〜15時間が好ましく、14時間〜15時間がより好ましい。
上記反応中、反応温度は、0℃〜20℃が好ましく、15℃〜20℃がより好ましい。
酸無水物化工程は、得られた前記臭素一置換体を酸無水化物化する工程である。
酸無水物化は、特に制限なく、公知の方法により行うことが可能であるが、例えば、p−トルエンスルホン酸(p−TsOH)を用いて行われる。
酸無水物化工程の一例を下記に示す。
本実施形態に係るペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法は、前記酸無水物化する工程により得られたペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の加水分解物を得る工程(加水分解工程)と、前記加水分解物にマグネシウム塩を加え、不純物を沈殿させて沈殿物とする工程(沈殿工程)と、前記沈殿物を取り除き、前記加水分解物を酸無水物化する工程(再酸無水物化工程)と、を更に含むことが好ましい。
これらの工程を含むことにより、例えば、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素無置換体や、1,6−臭素二置換体、1,7−臭素二置換体等を沈殿物として除くことができ、純度の高いペリレンテトラカルボン酸の臭素一置換体が得られる。
また、これらの工程により、本開示に係る製造方法が、後述する分離工程を含まない場合であっても、純度の高いペリレンテトラカルボン酸の臭素一置換体が得られる。これは、臭素一置換体の生産効率上非常に有用である。
加水分解工程は、前記酸無水物化工程により得られたペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の加水分解物を得る工程である。
酸無水物化工程により得られた溶液中に、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素無置換体や、1、6−臭素二置換体、1,7−臭素二置換体が含まれる場合、加水分解工程において、これらの化合物も加水分解されることが好ましい。
加水分解は、公知の方法により行うことができるが、例えば塩基を用いて加水分解することが好ましい。好ましい塩基としては、水酸化カリウム水溶液等が挙げられる。
KOHaqの濃度は、6.0mmol/l〜0.2mmol/lであることが好ましく、0.10mmol/l〜0.15mmol/lであることがより好ましい。
KOHaqに代えて、NaOHaq等を使用してもよい。特に効率よく加水分解を行う観点からは、KOHaqが好ましい。
沈殿工程は、前記加水分解物にマグネシウム塩を加え、不純物を沈殿させて沈殿物とする工程である。
不純物としては、前述のペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素無置換体や、1,7−臭素二置換体等が挙げられる。
本工程によれば、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の1−臭素置換体は加水分解物として溶解させたままで、原料である無置換体、及び、副生成物である1,7−臭素二置換体を沈殿させることが可能である。特に、上記臭素化工程における副生成物である1,7−臭素二置換体を選択的に沈殿させられる点で有用である。
マグネシウム塩は、例えば水溶液として添加することができる。
また、系中に添加するマグネシウム塩の量は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の無置換体及び臭素置換体の合計量に対し、1.0モル当量〜2.0モル当量が好ましく、1.0モル当量〜1.5モル当量がより好ましい。
更に、マグネシウム塩の量としては、系中の終濃度が0.5mol/l〜1.0mol/lとなる量であることが好ましく、0.7mol/l〜1.0mol/lとなる量であることがより好ましい。
再酸無水物化工程は、前記沈殿物を取り除き、前記加水分解物を酸無水物化する工程である。
再酸無水物化工程により、沈殿した上述の無置換体、及び、上述の1,7−臭素二置換体が沈殿物として取り除かれるため、純度の高いペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体が得られる。
本実施形態に係るペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法は、その他の工程を更に含んでいてもよい。
その他の工程としては、得られた生成物を精製する工程(精製工程)や、臭素一置換体と、原料である臭素無置換体と、副生成物である臭素二置換体とを分離する工程(分離工程)が挙げられる。
特に、上述の加水分解工程、沈殿工程及び再酸無水物化工程を行わない場合には、分離工程を行うことが好ましい。
精製工程は、各工程における反応において得られた生成物を精製する工程であり、例えば、溶媒や各種反応試薬を生成物から除く工程である。
精製工程における精製方法としては、有機化学の分野で通常行われる精製を、特に制限なく行うことが可能であるが、例えば、カラム(例えば、シリカゲルカラム)を用いた精製方法が挙げられる。
上記精製工程は、いずれの工程の後に含まれていてもよいが、例えば、臭素化工程の後に精製を行うことができる。
分離工程は、上述の加水分解工程、沈殿工程及び再酸無水物化工程以外の工程であり、臭素一置換体と、原料である臭素無置換体と、副生成物である臭素二置換体とを分離する工程である。
分離工程における分離方法としては、例えば、カラムを用いた方法が用いられる。
カラムを用いた方法としては、特に限定されず、通常有機合成において使用される公知の方法が使用可能であり、カラムを用いた方法等が挙げられる。
本開示に係るペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法の第二の態様は、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の加水分解物を得る工程(第二の加水分解工程)と、前記加水分解物にマグネシウム塩を加え、不純物を沈殿させて沈殿物とする工程(第二の沈殿工程)と、前記沈殿物を取り除き、前記加水分解物を酸無水物化する工程(第二の酸無水物化工程)と、を含む。
上記第二の態様によれば、例えば、ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体と、無置換体と、臭素二置換体(特に、1,7−臭素二置換体)との混合物から、臭素一置換体を分離することが可能である。
上記混合物の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法により得られた混合物であればよい。
第二の沈殿工程は、第二の加水分解工程により得られた加水分解物を用いる以外は、上述の第一の態様における沈殿工程と同義であり、好ましい態様も同様である。
第二の無水物化工程は、第二の沈殿工程により得られた沈殿物を含む溶液を用いる以外は、上述の第一の態様における再酸無水物化工程と同義であり、好ましい態様も同様である。
<実施例1>
本実施例において、下記スキーム1に従ってペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の合成を行った。
〔試験例1〕
200mLのナス形フラスコに,ペリレンテトラカルボン酸二無水物(化合物1、1.50g、3.82mmol)とN,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP:1.0eq.、0.467g、3.82mmol)、18−クラウン−6(1.0eq.、1.01g、3.82mmol)、塩化ベンジル(BnCl:5.0eq.、2.2mL、19mmol)及び純水(10eq、38.2mmol)を加え、これにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF:21mL)を追加し均一な溶液(0.18M)を調製した。ここに炭酸カリウム(K2CO3:10eq.、5.28g、38.2mmol)追加しマグネティックスターラーにて撹拌するとともに、オイルバスにて80℃まで加熱した。この加熱状態下3時間攪拌を継続した後、この反応溶液に塩化ベンジル(5.0eq、2.2mL、19mmol)を追加し、さらに4時間加熱条件下での撹拌を継続した。オイルバスによる加熱を停止し反応溶液を室温(20℃)まで冷却後、ブフナーロートを用いた減圧ろ過を行い、反応溶液に含まれていた炭酸塩等の反応残渣を除去した。このろ過成分に対しN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)による洗浄を行い、反応残渣に付着した生成物成分をろ過液に収集した。ここで得られたろ過液に対し、水/エタノール混合溶液(50:50(v/v)、160mL)を加えると橙色の固体成分が沈殿した。これを十分に静置した後、ブフナーロートを用いた減圧ろ過にて沈殿物を収集するとともに、エタノール(20mL)にて洗浄した。これにより、目的とするペリレンテトラベンジルエステル(化合物2、収量:2.20g、2.78mmol、73%)をほぼ純粋な状態にて得た。得られた生成物の1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)を図1に示す。
また、化合物2の合成方法を下記スキーム1Aに記載の通りに変更した場合であっても、化合物2が得られた。
更に、化合物2の合成方法を下記スキーム1Bに記載の通りに変更した場合であっても、化合物2が得られた。
〔試験例4〕
100mLのナス形フラスコに、ペリレンテトラベンジルエステル(化合物2、1.03g、1.31mmol)とN−ブロモスクシンイミド(NBS:1.1eq、0.256g、1.44mmol)を加え、これにジクロロメタン(DCM:13mL)を追加し均一な溶液(0.10M)を調製した。ここに塩化鉄(III)(FeCl3:0.20eq、0.0411g、0.254mmol)を追加し,室温(20℃)下マグネティックスターラーにて撹拌した。この反応溶液を室温(20℃)下11時間撹拌した後、反応溶液に水(20mL)を加え反応を停止した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)にて抽出し、そのジクロロメタン層(下層)を飽和食塩水(10mL)にて洗浄した。その後、ジクロロメタン層を分離し、これに無水硫酸ナトリウム(十分量)を加え乾燥後、抽出溶液をろ過し、減圧濃縮することで目的物を含む粗生成物(1.24g)を褐色油状物として得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO2:28g、トルエン:酢酸エチル=1:0〜100/1=50:1(v/v))にて精製し、目的とするモノブロモペリレン(化合物3、0.940g、1.09mmol、83%)を純粋な橙色油状物として得た。
得られたモノブロモペリレンの1H−NMRスペクトル(300MHz、CDCl3)を図4に示す。
更に、化合物3の合成方法を下記スキーム2Aに記載の通りに変更した場合であっても、化合物3が得られた。
試験例4において、ジクロロメタンを同等量のアセトニトリルに変更し、室温(20℃)で48時間反応させた以外は、試験例4と同様の方法により、化合物3の合成を行った。
化合物3の収率は31%であった。また、1,7−臭素二置換体の収率は25%であり、原料は44%含まれていた。
更に、試験例4において、ジクロロメタンを同等量のジクロロエタンに変更し、室温(20℃)で24時間反応させた以外は、試験例4と同様の方法により、化合物3の合成を行った。
化合物3の収率は66%であった。また、1,7−臭素二置換体の収率は29%であり、原料は5%含まれていた。
〔試験例7〕
100mLのナス形フラスコに、モノブロモペリレンテトラベンジルエステル(化合物3、300mg,0.346mmol)を加え,これにトルエン(7mL)を追加し均一な溶液(0.05M)を調製した。ここにp−トルエンスルホン酸一水和物(p−TsOH:3.0eq、0.209g、1.09mmol)を追加し、マグネティックスターラーにて撹拌しながらオイルバスにて120℃まで加熱した。この加熱状態下10時間撹拌を継続した後、反応溶液を室温(20℃)まで冷却し、ここに水(5mL)を加え反応を停止した。反応の進行に従い生じた赤褐色不溶物を、ブフナーロートを用いた減圧ろ過にて収集し、このろ過物をメタノール(20mL)にて洗浄した。これにより、目的とするモノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(化合物4、124mg、0.264mmol、76%)を純粋な褐色固体として得た。本化合物の同定は元素分析(Anal.Calcd for C24H7BrO6:C,61.17%;H,1.50%;N,0.00% Found:C,61.26%;H,1.83%;N,0.00%)および臭化カリウム(KBr)法による赤外分光測定(図6)にて行い、目的とする構造体であることを確認した。
〔試験例8〕
100mLのナス形フラスコに,モノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(202mg、0.253mmol)を加え,これに水酸化カリウム水溶液(0.17M,5.9mL,1.02mmol)と水(14mL)を追加し均一な蛍光緑色溶液(0.05M)を調製した。得られた生成物の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図7に示す。
〔試験例9〕
試験例8により得られた蛍光緑色溶液に塩化マグネシウム水溶液(MgCl2:0.32M,5.0mL,1.6mmol)を追加し,振とうすることで十分に混合した。室温(20℃)下これを静置すると,溶液は混濁し橙色沈殿物を生じた。この溶液を約30分静置した後,この沈殿物をブフナーロートを用いた減圧ろ過にて収集するとともに,ここで生じたろ過液に希塩酸水溶液(3%)を加え赤色沈殿を生じさせ,これを減圧ろ過にて収集した。先のろ過で収集した橙色沈殿物(全量)を100mLのナス形フラスコに加え,これに水(14mL)を追加し均一な蛍光緑色溶液(0.05M)を調製した。この溶液に塩化マグネシウム水溶液(MgCl2:0.32M,5.0mL,1.6mmol)を追加し,目的とするモノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(124mg,0.264mmol,76%)を純粋な褐色固体として得た。
100mLのナス形フラスコに、モノブロモペリレンテトラベンジルエステルと1,7−臭素二置換体の混合物(合計65.6mg、臭素一置換体:臭素二置換体=1:6(モル比))から調製したモノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(臭素一置換体)と1,7−ジブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(臭素二置換体)の混合物に水酸化カリウム水溶液(0.0125M,300mL,3.74mmol)を追加し均一な蛍光緑色溶液を調製した。得られた生成物の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図8に示す。
上記溶液に、塩化マグネシウム水溶液(MgCl2:0.164M,10.0mL,1.64mmol)を追加し,振とうすることで十分に混合した。室温(20℃)下これを静置すると,溶液は混濁し橙色沈殿物を生じた。この溶液を約30分静置した後,この沈殿物をブフナーロートを用いた減圧ろ過にて収集するとともに,ここで生じたろ過液に希塩酸水溶液(3%)を加え赤色沈殿を生じさせ,これを減圧ろ過にて収集した。このろ過物を100mLのナス形フラスコに加え,これに希硫酸(10%,20mL)を追加しこの溶液を100℃下6時間加熱還流を施した。室温(20℃)に冷却後,生じた沈殿物をろ過し,このろ過物を水(20mL)にて洗浄し乾燥することで,目的とするモノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物を主成分とする褐色固体として得た。
ろ過された沈殿物の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図9に、ろ液成分の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図10に、それぞれ記載した。
上記結果により、本方法によれば、上記臭素二置換体と上記臭素一置換体が分離できることが確認された。
試験例10において、塩化マグネシウム水溶液の代わりに、等量、等モル濃度の塩化カルシウム水溶液を使用した場合には、臭素一置換体と、臭素二置換体とを分離することができず、このいずれもが沈殿した。
ペリレンテトラベンジルエステルを使用し、溶媒をジクロロメタンからクロロホルムへと変更した以外は、上記試験例4と同様の方法により、モノブロモペリレンテトラベンジルエステルと、ペリレンテトラベンジルエステルとの混合物を得た。
得られた生成物の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図11に示した。
図11から、溶媒としてクロロホルムを使用した場合には、ペリレンテトラベンジルエステルの臭素二置換体が生成せず、臭素一置換体と無置換体との混合物が得られることがわかる。
こうして得られた混合物を用いて、試験例7と同様の方法により、酸無水物化を行い、モノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(臭素一置換体)とペリレンテトラカルボン酸二無水物(無置換体)の混合物A(臭素一置換体:無置換体=約1:1(モル比))を得た。
100mLのナス形フラスコに、上記混合物A(合計0.3g)に水酸化カリウム水溶液(0.14M、20mL、2.79mmol)と水(14mL)を追加し均一な蛍光緑色溶液(0.05M)を調製した。得られた生成物の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図12に示す。
上記溶液に、塩化マグネシウム粉末(MgCl2:82.2mg、0.863mmol)を追加し、振とうすることで十分に混合した。室温(20℃)下これを静置すると、溶液は徐々に混濁し橙色沈殿物を生じた。この溶液を約30分静置した後、無置換体を主成分としたこの沈殿物をブフナーロートを用いた減圧ろ過にて収集するとともに、ここで生じたろ過液に希塩酸水溶液(3%)を加え赤色沈殿を生じさせ、これを減圧ろ過にて収集した。先のろ過で収集した橙色沈殿物(全量)を100mLのナス形フラスコに加え、これに水(14mL)を追加し均一な蛍光緑色溶液(0.05M)を調製した。この溶液に塩化マグネシウム水溶液(MgCl2:0.32M,5.0mL,1.6mmol)を追加し,目的とするモノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物を主成分とした混合物(0.103g)を純粋な褐色固体として得た。ろ過された沈殿物の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図13に、ろ液成分の1H−NMRスペクトル(300MHz、D2O)を図14に、それぞれ記載した。
上記結果により、本方法によれば、上記無置換体と上記臭素一置換体が分離できることが確認された。
試験例12において、塩化マグネシウム水溶液の代わりに、等量、等モル濃度の塩化カルシウム水溶液を使用した場合には、臭素一置換体と、無置換体とを分離することができず、このいずれもが沈殿した。
〔試験例14〕
100mLのナス形フラスコに、モノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(202mg、0.253mmol)を加え、これに水酸化カリウム水溶液(0.17M、5.9mL、1.02mmol)と水(14mL)を追加し均一な蛍光緑色溶液(0.05M)を調製した。この溶液に塩化マグネシウム水溶液(MgCl2:0.32M,5.0mL,1.6mmol)を追加し,振とうすることで十分に混合した。室温(20℃)下これを静置すると,溶液は混濁し橙色沈殿物を生じた。この溶液を約30分静置した後,この沈殿物をブフナーロートを用いた減圧ろ過にて収集するとともに、ここで生じたろ過液に希塩酸水溶液(3%)を加え赤色沈殿を生じさせ、これを減圧ろ過にて収集した。先のろ過で収集した橙色沈殿物(全量)を100mLのナス形フラスコに加え、これに水(14 mL)を追加し均一な蛍光緑色溶液(0.05M)を調製した。この溶液に塩化マグネシウム水溶液(MgCl2:0.32M、5.0mL、1.6mmol)を追加し、目的とするモノブロモペリレンテトラカルボン酸二無水物(124mg、0.264mmol、76%)を純粋な褐色固体として得た。
得られた生成物を水酸化カリウム水溶液にて加水分解したカリウム塩の1H NMRスペクトル(D2O)を図15に示す。
図7に示した1H−NMRスペクトルと、図15に示した1H−NMRスペクトルとが完全に一致していることから、本方法によれば、化合物の分解等が起こらず、純度を保ったまま回収できていることが確認された。
Claims (3)
- ペリレンテトラカルボン酸二無水物をベンジル化し、ベンジルエステル体を得る工程と、
前記ベンジルエステル体をアセトニトリル、クロロホルム、ジクロロエタン及びジクロロメタンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の溶媒中で臭素化し、臭素一置換体を得る工程と、
得られた前記臭素一置換体を酸無水化物化する工程と、を含む
ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法。 - 前記酸無水物化する工程により得られたペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の加水分解物を得る工程と、
前記加水分解物にマグネシウム塩を加え、不純物を沈殿させて沈殿物とする工程と、
前記沈殿物を取り除き、前記加水分解物を酸無水物化する工程と、を更に含む
請求項1に記載のペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の製造方法。 - ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の加水分解物を得る工程と、
前記加水分解物にマグネシウム塩を加え、不純物を沈殿させて沈殿物とする工程と、
前記沈殿物を取り除き、前記加水分解物を酸無水物化する工程と、を含む
ペリレンテトラカルボン酸二無水物の臭素一置換体の精製方法。
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