JP6917309B2 - 双極性アークコーティング法 - Google Patents

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Description

本発明は、双極性アークコーティング法に関するものである。
アーク蒸発(アーク放電蒸発とも称する)において、材料供給部として伝導性の固体が用いられる。この所謂ターゲットはカソードとして作動し、即ち、アノード表面に比べてマイナスの電圧が適用される。カソードとアノードはコーティングチャンバー内に配設される。コーティングチャンバーはコーティングプロセスのために排気される。そしてカソードから電気アーク(アーク放電;以後、アーク若しくはスパークとも称する)の形態をした電子が引き出される。実質的に電極がアノード表面に移動する。アーク放電の点火は様々なやり方で実行され得る。例えば点火フィンガーとして当業者に知られた機構をこの目的のために用いることができる。電子がターゲットから引き出される地点、所謂電子スポットで、ターゲット材料を気相に移行させる著しいエネルギー入力が生じる。プロセス中、このスポットが可能な限りターゲット表面のどの地点も優先せず、むしろその辺りを絶えず揺れ動くことに留意して様々な手段が用いられる。これは例えば適切な磁場で果たされ得る。
蒸発した材料のかなりの割合がイオン化され、例えばコーティングされる基板に適用されるマイナスのデバイスによって、該基板に向かって加速され得る。これによって基板はコーティングされ、その際、層の密度は非常に高くなり得る。そのような方法はまた、アーク蒸発若しくはアーク放電蒸発と称される。所謂スパッタはアーク蒸発に伴う現象である。急なエネルギー入力のためにターゲット表面から自然発生的に分離する材料の溶融量がかなりある。それらがコーティング基板に析出するならば、これはコーティングを相当に粗いものとする。
アーク蒸発はまた、反応性プロセスとしてたびたび実行される。プロセスにおいて、窒素や酸素のような所謂反応性ガスがチャンバー内に導入される。そしてコーティングされる基板への途中で、イオンは反応性ガスと反応して、化合物が基板に析出する。しかしながら、部分的にこの反応性ガスは既にターゲット表面自体と反応している。生成された化合物が導電性の材料も形成するならば、実質的にこれは問題をはらんでいない。
しかしながら、生成された化合物が電気的に絶縁性の材料を形成し、ターゲット上に形成する絶縁層があまりに厚くなって、もはや電子がターゲットから引き離されなくならば、問題をはらむこととなる。当業者は、これらの場合をターゲット表面の汚染若しくは中毒と称する。これはコーティングプロセスをまず不安定とする。特に、ターゲットの箇所で電子斑点(electron spot getting stuck)のリスクがあり、局所的に著しく且つ恒久的な材料除去となって、ターゲットが文字通り穴を備えるようになる。
そのようなターゲット汚染に対して様々な方策がある。特許文献1において、Ramm等は例えば直流電圧に重ねられたパルス作動がそのようなターゲット汚染をかなり防ぐことを見出した。
アーク源のパルス化が従来技術から長い間知られている。例えば特許文献2は、TiSiNのような様々な超硬層を析出するためにスパーク源のパルス化をかなり一般的に記載する。
引用文献3には、アークがパルス高圧供給部を介して点火され、スパークがパルス高電流供給部によって供給されるスパーク源が記載されている。この場合において、スパークは不連続に作動される。出発材料は金属製の伝導性カソード、伝導性合金、及び付加的にカーボンや蒸発性の半導体である。しかしながら、ターゲット体の非常に複雑な形態のために、ここに示されたアーク源は作製にかなりの努力を必要とし、作動が高価であり、特に加工処理が困難なカソード材料の場合には顕著である。
特許文献4には、導電性材料で作られたカソードを備えたアーク源が記載され、例えば5kAまでのピーク電流と100Aの基本電流でパルス様式若しくは変調されたパルス様式で作動される。磁気トンネルとカソードによって完全に取り囲まれたアノードとを備えたその構造のために、このアーク源はまた製作することが複雑で、作動するのに高価である。
しかしながら、反応性の析出の際、これは電気的に絶縁性の材料に行き着き、アノードもコーティングされ、それによって時と共に電気的に絶縁性の表面を形成するという問題が全ての従来技術に共通である。それゆえ、これまた同様にコーティングプロセスが不安定になる。
従来技術において知られた一つの対策は、加熱コイルの表面をアノードにするというものである。その場合、素早い繰り返し加熱によって、アノード、即ち、加熱コイルに析出した絶縁材料の少なくとも一部をアノードからはぎ落とし、導電性表面をさらすことが可能である。しかしながら、このプロセスはたまにしか達成できず、その結果、実質的にアノード表面を再現することができない。
WO 06/099760 WO 02/070776 WO 03/057939 US 6361663
したがって、アノード表面を永続的に絶縁カバーすることがコーティングプロセス中に生じない方法を提案する必要がある。
本発明によれば、コーティングプロセスのために少なくとも2つのターゲットがもたらされることによって目的が達成される。コーティング中、交互にターゲットの一方が材料提供カソードとして接続され、他のターゲットがアノードとして接続される。好ましくは、コーティング中に形成されるプラズマが消滅せずその時点のカソードに形成されるべきアーク放電が容易に形成可能なほど素早く切り替えが実行される。本発明によれば、アノードとカソードとして交互に接続される少なくとも2つのアクティブな消費ターゲットによってアノード損失の発生が防がれる。それゆえコーティングプロセスが安定化する。
本発明に係る方法に関して、ターゲットがアノードとして接続される間、コーティング材料、即ち、場合によっては電気的に絶縁性の層がその表面に生じることが明らかである。したがって、この電気的に絶縁性の層が厚くなりすぎないようにアノードからカソードへのシフトが十分頻繁に起こることが取り計らわなければならない。驚くべきことに、ターゲット表面の非常に薄い絶縁層がコーティングプロセスに有益であることが見出された。特に、電極スポットが、非常に薄い絶縁層が既に存在する位置にむしろ移動する傾向があるように思われる。これはターゲット表面の均一な除去に有益である。
作動様式として、とりわけ、DC、DCパルス最小/最大、高電流パルス、あるいは複数のパルス源の積み重ねすら、考慮の対象になる。
ターゲットとして、シリンダ状、矩形若しくは他の適切な形態が選択され得る。
例えば、機械的なトリガ、トリガ電極又はレーザーによるサポートがアーク放電を点火するために考えられる。
プロセスガスとして、既知の作動ガスであるアルゴン、ヘリウム等に加えて、酸素、窒素及びアセチレンのような既知の反応性ガスがまず用いられ得る。しかしながら、他の酸素含有ガス、窒素含有ガス、炭素含有ガスのすべて、あるいはシランのようなケイ素含有ガスもまた考えられる。
適切な接触子又は半導体スイッチを用いてアーク源の作動の双極性挙動を切り替える描写の概略図である。 アーク源の双極性作動のプロセス概略図である。 更なる実施形態において適切な接触子又は半導体スイッチを用いてアーク源の双極性作動を切り替える描写の概略図である。 更なる実施形態において適切な接触子又は半導体スイッチ並びに追加の双極性パルスコンバータを用いてアーク源の双極性作動を切り替える描写の概略図である。
図面と記載をもとに本発明をより詳細に以下に説明する。図示された実施形態は例示であり、何ら特徴を限定するものではない。
以下の表は図1〜4で用いられる用語を要約するものである。
Figure 0006917309
図1において互いに向かい合って配置されたアーク蒸発器1,2の配置構成が概略的に示され、もたらされるカソードからアノードへの電子流を描写する。図の左半分において、アーク蒸発器1が材料供給カソードとして接続され、アーク蒸発器2がアノードとして接続される、作動の挙動乃至モード1が示され、図の右半分において、アーク蒸発器2が材料供給カソードとして接続され、アーク蒸発器1がアノードとして接続される、逆の作動モード、即ち、モード2が示される。両方の作動モードにおいて、電流発生器4を用いて電流が供給される。
好適な実施形態において、上記した夫々の作動モードでのカソードの電流供給は夫々の期間t1〜tnで最小及び最大の電流を伴った単極性パルスのDC電流供給としても、あるいは様々な期間に対する様々な振幅での高電流パルスとしても実行可能である。
本発明に係る方法の作動挙動は図2に象徴的に示される。ここで、考えられ得る電圧シーケンスと、或る期間t〜tでカソード若しくはアノードとして交互に接続される2つのアーク発生器で測定された対応する電流が様々な切り替えプロセスにわたって示されている。例示的に与えられる期間t〜tはそれらの継続期間に関して同じであり、又は異なっていてもよい。しかしながら、1つの作動モード(あるいはモードとも称される)における継続期間は、夫々カソード若しくはアノードとして接続されるアーク源に対して同じ長さでなければならない。アーク蒸発器のカソードからアノードへの、あるいはその逆の作動の挙動の変化は期間toffを介する切り替えプロセスとして示され、カソードの場合によっては必要とされる点火プロセスがこの切り替えプロセス中に実施され得る。
この際、他の実施形態として1つの作動モードに対して任意の期間シーケンスを選択するという可能性が言及され得るが、それは全体のコーティング時間tgesにわたって周期的に繰り返す。例えばt<t<tの条件でt−t−tのシーケンスが途切れずに繰り返され得る。
更に図2において、材料供給カソードとして接続されたアーク蒸発器1のマイナスのアーク電圧が期間tにわたって対応するカソード電流を発することが概略的に示される。逆に、アノードとして接続されたアーク蒸発器2でのプラスの電圧、あるいは対応するアノード電流が同じ期間において測定され得る。当然ながら、カソード及びアノードでの電圧の絶対値は等しく逆の符号である必要はない。これはまたカソードやアノードでの電流値にも当てはまる。
特別な実施形態として、カソード電流及び/又はバイアス電流のような選択されたコーティング調整が任意の期間t〜tに対して異なり、それゆえカソードやアノードでの夫々の電圧及び電流が夫々の期間t〜tに対して異なり得ることが挙げられる。
更に、用いられる少なくとも2つのアーク蒸発器が等しいか相違することもあるターゲット材料を備えることも本発明に固有である。この際、用いられるターゲット材料は特に1種以上の元素を純元素、合金、あるいは化学量論的な化合物のような整然とした相の形態においても有し得る。これは、1種以上のターゲットが夫々1種以上の金属、金属合金、中間相等、並びにそれらと等価な金属・非金属化合物や金属・非金属複合物又はそれらと等価な1種以上の非金属、それらの化合物若しくはその複合物を構成され得ることを意味する。これは、上記2つ以上のアーク蒸発器がそれらのターゲット材料に応じて異なるアーク電流で作動され得るという事実と関係がある。
カソード作動若しくはアノード挙動での上記少なくとも2つのアーク蒸発器の本発明に係る双極性作動挙動に関して、夫々の作動モードにおける作動時間に関連する以下の所見を述べることができる。
特に反応性のアークプロセスの場合において、ターゲットでのスパーク動作は大きな意義があるが、それは一連の要因によって影響される。ここで考えられ得る影響を与えるパラメータとして、一例としてとりわけ、反応性ガスの選択と量、プロセス圧若しくは部分圧、用いられるターゲット材料のタイプと特性、用いられるアーク蒸発器の磁気系、DCターゲット電流若しくはパルスターゲット電流のレベル、及び特にターゲットの形状とサイズが言及され得る。
作動モードの任意の時間間隔t〜tに対する時間下限の選択はそれゆえ、上記した要因に強く依存し、したがってカソード作動におけるアーク蒸発器のターゲット表面でのスパークが一度ターゲット表面を走り抜けたことを意味すると本質的に理解され得る。
最も望ましいプロセス構成の場合、ターゲット表面の或る種の自己クリーニング効果によって、即ち、反応性雰囲気中で形成される絶縁成分の除去によって、プロセスが安定に維持され得る。しかしながら、絶縁層の析出中に安定したプロセスを実行するに際して存在する問題は、コーティングプロセス中に絶縁の反応生成物がアノード表面に析出するという事実にある。これによって、アノードが完全に無くなるまで、プロセス時間が増えるにつれて電子を除去することが増々困難となる。特に、これは中ぐらいのプロセス温度から低いプロセス温度での場合に、例えば100Cr6スチールのような温度感受性の基板材料のコーティングにおいて生じるが、これは輻射ヒータのアノード作用がしばしばプロセス中に不活性で用いることができないからである。この場合、本発明に係る双極性の作動挙動は、2つ以上のアーク蒸発器を用いて、電子除去のため導電性アノード面を絶えず提供することができる。なぜならば、アノード面は事前の時間間隔においてカソード作動によって「アークなし」、即ち、クリーニングされたからである。それゆえカソード作動若しくはアノード作動のためのt〜tに対する時間上限は、もはやブレークダウンしないか点火せず材料供給カソードとして再点火を不可能とするアノードとして接続されたターゲット表面上の絶縁層の形成によって生じた時間長さによって限定される。
しかしながら、例えば特別なターゲット材料を使用するためにカソード表面に絶縁材料の形成を容易ならしめるプロセス設定が選択されなければならないことも起こり得る。それによって生じる連続的なターゲット汚染は通常、最終的に電流供給源によって上限を定められるカソードのアーク電圧の増大を引き起こす。そのような場合において、カソード作動のためのt〜tに対する時間上限は、最大で許容され得るアーク電圧の達成によって規定される。
したがって、時間間隔t〜tに対する下限と上限の夫々は上記したプロセスパラメータに強く依存し、とりわけコーティングされる基板のタイプ、電荷密度及び幾何学的な要因によって影響される。
上記したメカニカルな誘因、誘因電極あるいはレーザーに加えて、カソードでアーク放電を点火するために本発明に係る方法において他の点火ツール、例えば電子的な一次及び二次ソース、なかんずくコンデンサ等を介して高電圧点火を用いるものや、あるいはスパッタリング、特にHIPIMSによって生じる二次プラズマによる点火、また中空カソード等を用いたプラズマ注入も用いられ得る。
図3は、少なくとも2つのアーク蒸発器1,2の作動モードの切り替えによって双極性の作動挙動を実行するための単純な解決法を概略的に示している。切り替えは保護スイッチ、半導体スイッチ等を用いて実現され得る。アーク蒸発器1が材料供給カソードとして接続されるならば、DC電流供給部4からの、あるいは代替のパルスDC電流供給部からの電流経路がSm1を介して閉じられ、アーク蒸発器2がスイッチSp2を介した電流源へのアノードとして連結される。アーク蒸発器の作動モードがカソード作動からアノード作動に、あるいはアノード作動からカソード作動への相応する第2のアーク蒸発器のために、変更されるならば、切り替えプロセスは夫々示されたスイッチ要素Sm,Spで同時に実行される。したがって、電流経路は電流供給部4のマイナス極から切り替え路Sm2を介してアーク蒸発器2(カソード)へ通り、電流供給部の極へのアーク蒸発器1(アノード)の連結が切り替え路Sp1を介して確立される。
アーク蒸発器の交互の作動、それゆえ本発明に係る双極性アーク蒸発プロセスはそれゆえ、比較的容易に実現可能である。
特定の実施形態において、DC電流供給部4の双極性パルスコンバータ5の使用はプロセス中に付加的に接続可能である。この実施形態は一例として図4に略述されている。しかしながら、この配置構成において、カソードとして蒸発器1乃至2の点火が相応して同期されることが必要である。この際、カソード作動からアノード作動への、あるいは不活性蒸発器としてのアーク蒸発器の切り替えが適切な時間間隔において実行されることが重要である。
特定な実施形態において、電流供給部のチャンバーとの、及び/又は可能性としての補助アノードとの接続が上記した双極性の作動挙動のために可能であり、これは特にカソードの点火のために有用であり得る。この選択随意の、チャンバーとの、及び/又は可能性としての補助アノード6との接続は図1,3及び4に概略的に示され、短い時間間隔(例えば点火ツールとして)で、あるいは夫々の期間t〜tで連続して、例えば上記したように適切なスイッチを介して実行され得る。
驚くべきことに、異なる作動挙動で接続され使用される少なくとも2つのアーク蒸発器が互いにできるだけ近くに配置されるならば本発明にとって特に有利であることが見出された。したがってアーク蒸発器は例えば互いにすぐ隣接して配置可能であり、あるいは複数のアーク源を備えた一連の蒸発器を用いる場合には次々と上に重ねることも可能である。上記した作動挙動において異なるアーク蒸発器形態、要するに矩形の蒸発器と円形の及び/又は円柱形の蒸発器を互いに組み合わせることも、また可能である。
更に、用いられる複数のターゲット材料が互いに異なっていることが客観的な発明の特に好適な特徴である。それゆえ、基板表面上の同質な層形成、並びに層構造、とりわけナノ層の多層系の形成が適切なパルス間隔によって起こり得る。
電気アーク(アーク放電)によって表面をコーティングするアーク蒸発法が開示され、コーティングプロセス中にカソードとアノードとして交互に接続される少なくとも2つのアクティブな消費ターゲットがこの方法に用いられる。該方法に1又はそれ以上の反応性ガスが用いられ得る。少なくとも1つの反応性ガスはターゲット材料を備えた電気的に絶縁性の化合物を形成する少なくとも1つの成分を有し得る。少なくとも2つの異なる消費ターゲットがそれらの組成において異なっていてもよく、その際、ナノ層の多層系の積み上げ乃至蓄積が起こり得る。カソードとして作動される或るターゲット上に形成されるプラズマが、その時点でアノードとして作動される他のターゲットを越えて部分的に延びるように、少なくとも2つのアクティブな消費ターゲットが直接的に隣り合って配置可能である。

Claims (10)

  1. それぞれのアーク蒸発器上にそれぞれに位置決めされ且つコーティングプロセス中に交互にカソードとアノードとして使用される少なくとも2つのアクティブな消費ターゲット用い、表面をコーティングするためのアーク放電蒸発方法であって、
    前記少なくとも2つのアクティブな消費ターゲットは互いにすぐ隣接して又は互いに積み重なって配置され、
    前記コーティングプロセス中のカソードとアノードとしての前記ターゲットの交互の接続が、アノードとして作動される少なくとも2つの前記ターゲットのうちの1つにおける絶縁層の厚さを減少させ、
    前記交互の接続が期間t off にわたる切り替えポーズとして行われ、カソードの点火プロセスが前記切り替えポーズ中に実施され得、
    コーティング中に形成されるプラズマが消滅しないように前記交互の接続が素早く実行され、前記素早い交互の接続がその時点のカソードにアーク放電を形成させることができ、
    カソードとして作動される少なくとも2つの前記ターゲットのうちの1つにおけるターゲット中毒を防止するために、カソードの電流供給が最小及び最大電流を有する単極性パルスのDC電流供給として又は様々な振幅を有する高電流パルスとして実行される、ことを特徴とする方法。
  2. 少なくとも1つの反応性ガスが用いられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの反応性ガスが、ターゲット材料を備えた電気的に絶縁性の化合物を形成する少なくとも1つの構成要素を備えて成ることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 1つのガス又は複数のガスの混合物が用いられ、少なくとも1つのガスが非反応性の作動ガスであることを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. 少なくとも2つの異なる消費ターゲットが組成において異なり、コーティング中にナノ層の多層系の蓄積が生じることを特徴とする請求項に記載の方法。
  6. 一方のターゲットがカソードとして作動する間に該ターゲットに形成するプラズマがその時点でアノードとして作動する他方のターゲットを横切って部分的に延びるように、前記少なくとも2つのアクティブな消費ターゲットが直接的に隣接して配設され得ることを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. 異なった長さの期間t〜tが、全コーティング時間tgesにわたって、カソード若しくはアノードとして接続された前記少なくとも2つの消費ターゲットのそれぞれの作動モードに対して用いられることを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. 異なった長さの期間t〜tが、全コーティング時間tgesにわたって周期的な順序でカソード若しくはアノードとして接続された前記少なくとも2つの消費ターゲットのそれぞれの作動モードに対して用いられることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 用いられる少なくとも2つの消費ターゲットが異なる形態を有することを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. アーク放電がレーザーにより点火されることを特徴とする請求項に記載の方法。
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