JP6917225B2 - 化粧板 - Google Patents

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Description

本発明は、窯業系化粧板に関する。
従来から、建築物の内装仕上げとして、内装用化粧板(以下化粧板)が使用されている。化粧板としては、基板表面にウレタン樹脂系塗料、アクリル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料などの各種塗料を塗装した化粧板やシートやフィルムを基板に接着した化粧板がある。近年は単色の化粧板ではなく、より意匠性の高い化粧板の要求が高まっている。
一方、これら化粧板には、火災等が生じた際の安全性確保のため、建築基準法による不燃認定の基準を満たすことが求められている。
化粧板に十分な不燃性を持たせる方法としては塗料自体に難燃性を持たせる方法(特許文献1)がある。しかしながら、難燃塗料は意匠性に乏しく、かつ、仕上がりの外観も決して見栄えが良いと言えるものではない。この点を改善すべく、高い意匠性のある化粧板を作成しようとした場合、通常用いられる化粧板の塗膜構成であればおのずと塗料の使用量が増え、これに伴い塗膜層の有機分量も増加することとなる。塗膜層の有機分量が増加すると不燃性能を確保することが難しくなるため、発熱量の低い特殊な基板を用いて化粧板として不燃性能を確保する方法(特許文献2)もあるが、特殊な基板が必要となり、コスト面において不利である。この様に不燃性と高い意匠性の両方を実現させることは困難であった。
また、高い意匠性をもつ化粧シートなどを採用する方法(特許文献3)もあるが、化粧シート単体では不燃性を有するが、シートを貼り合せる基板や基板とシートを貼り合せる際に用いる接着剤の種類によっては、貼り合せた後の化粧板において不燃性を確保できないという問題があった。
特開2013−241584号公報 特開2010−137435号公報 特開2002−192669号公報
本発明の課題は、十分な不燃性能と高い意匠性を有する化粧板を提供することにある。
そこで本発明者は、窯業系化粧板の最表面光沢層について種々検討してきた結果、最表面光沢層に酸化チタン被覆雲母を含有せしめれば、パール調の高級感のある意匠性を有し、さらには、化粧板としての総発熱量はもとより基板単体の総発熱量よりも低減させる効果があることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔8〕を提供するものである。
〔1〕窯業系基板の少なくとも一方の面に形成された化粧層の最表面光沢層に酸化チタン被覆雲母を含有する窯業系化粧板。
〔2〕最表面光沢層中の酸化チタン被覆雲母の含有量が1質量%以上15質量%以下である〔1〕記載の窯業系化粧板。
〔3〕酸化チタン被覆雲母の平均粒子径が5μm以上100μmで、かつ、厚みは平均粒子径に対して1/50〜1/100の薄片状である〔1〕又は〔2〕記載の窯業系化粧板。
〔4〕最表面光沢層が、クリア塗料による光沢層である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の窯業系化粧板。
〔5〕JIS A 5430:2013附属書JAに規定される発熱性試験における20分時総発熱量が8MJ/m2以下である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の窯業系化粧板。
〔6〕内装用化粧板である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の窯業系化粧板。
〔7〕酸化チタン被覆雲母が、天然白雲母又は合成金雲母の表面を二酸化チタンで被覆したものである〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の窯業系化粧板。
〔8〕最表面光沢層の下層に、下地補強層及び加飾層を有する〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の窯業系化粧板。
本発明の化粧板は、最表面光沢層により化粧板としての不燃性能はもとより基板単体の総発熱量よりも低減させる効果が得られ、使用基板および塗装仕様の自由度を向上させることが可能であり、さらに、当該最表面光沢層によるパール調の輝きにより高級感のある意匠性を持たせることが可能である。
本発明の窯業系化粧板は、窯業系基板の少なくとも一方の面に形成された化粧層の最表面光沢層に酸化チタン被覆雲母を含有することを特徴とする。
本発明は、窯業系化粧板に関するものであり、窯業系基板の少なくとも一方の面に化粧層を有する。ここで窯業系基板(以下単に基板ともいう)としては、住宅等の壁面を形成する繊維強化セメント板(抄造石膏板及びけい酸カルシウム板を含む)、木質系セメント板、木毛セメント積層板、火山性ガラス質複層板、押し出し成形セメント板、スラグせっこう板、繊維混入石膏板、軽量気泡コンクリート板、ガラス板、セラミックス板が挙げられる。
これらの基板のうち、繊維強化セメント板がより好ましい。
これらの基板は、例えばマトリックスを形成するための主原料としてポルトランドセメント等の水硬性セメントを使用し、繊維原料として石綿以外の繊維を使用するとともに、必要に応じてワラストナイトや炭酸カルシウム粉末等の混和材を原料として使用する基板であり、具体的にはJIS A 5430:2013に規定された繊維強化セメント板等の基板である。特に、マトリックスを形成するための原料として、石灰質原料とけい酸質原料とを用い、養生工程においてオートクレーブ養生を行ってなる繊維強化セメント板の一種である0.8けい酸カルシウム板や1.0けい酸カルシウム板は、柔軟性に優れた基板であり、強度が高く吸水による長さ変化率が小さいので、本発明の窯業系化粧板の基板として好適である。
前記繊維材料としては、例えば化学パルプ、木質パルプ、セルロースパルプ、ポリプロピレン繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等の有機繊維、鋼繊維(スチール線繊維)、アモルファス金属繊維等の金属繊維、ガラス繊維、炭素繊維(カーボンファイバー)、ロックウール繊維、ウィスカー等の無機繊維などが挙げられるが、本発明では、前記のオートクレーブ養生を採用した場合であっても、化粧板の補強性及び靭性を向上できるという観点から、パルプを使用する場合が好ましい。
繊維強化セメント板中、繊維、特にパルプ等の有機繊維の含有比率は、マトリックスによってもことなるが、強度及び不燃性の確保の点から、5〜9質量%であることが好ましく、6〜8質量%であるのがさらに好ましい。パルプ等の有機繊維の含有比率が少ないと化粧板の機械的強度が低下し、熱負荷、乾燥、炭酸化や衝撃による割れを発生しやすくなる。逆にパルプ等の有機繊維の含有率が多いと、不燃性を維持することが困難となる。
水硬性セメントとしては、当業界で一般的に用いられているものであればよく、例えばポルトランドセメント等が挙げられる。
必要に応じて用いられる各種添加材としては、当業界で一般的に用いられているものが挙げられ、とくに制限されないが、例えばワラストナイト、マイカ、炭酸カルシウム等の粉末、繊維強化セメント板やせっこうボードの廃材粉末等が挙げられる。なお、オートクレーブ養生を行う場合は、セメント中の石灰との水熱反応硬化によりさらに強度を上げる点から、けい酸質原料、例えば粉末硅石等の結晶質シリカ、フライアッシュ等の非晶質シリカ等を必要に応じて混合して用いるのが好ましい。
また、繊維強化セメント板の一種であるけい酸カルシウム板は、けい酸カルシウム水和物結晶である、トバモライト及び/又はゾノトライトをマトリックスとする材料である。このマトリックスを形成する原料は、石灰質原料及びけい酸質原料であり、いずれも従来から公知の原料を使用することができ、具体的には、石灰質原料としては、従来公知の消石灰、生石灰等が挙げられ、けい酸質原料としては、従来公知の珪石粉末等の結晶質シリカ、並びにけいそう土、シリカヒューム及びホワイトカーボン等の非晶質シリカが挙げられる。
本発明において、基板の厚さは、3〜12mmが好ましい。厚さが薄すぎると、耐衝撃性が悪化し、また、施工後に歪により表面平滑性が損なわれ、特に化粧板として不適となる。逆に厚すぎると、質量が増加し、施工性が低下し、また、コストの上昇にも繋がる。基板の厚さは、4〜8mmであるのがさらに好ましい。
また本発明において、基板のかさ密度は、0.6〜1.8g/cm3が好ましい。かさ密度が小さすぎると、基板表面が粗くなり、シーラーの吸い込み斑が発生することで、塗装後の外観が悪化する。また、耐凍害性が低下するとともに、剛性、破壊荷重等の機械的物性の低下に繋がる。かさ密度が大きすぎると、質量が増加し、施工性が低下する。基板のかさ密度は、0.6〜1.2g/cm3であるのがさらに好ましい。
また本発明において、基板は、不燃性であるものが好ましい。
なお、本発明において、基板又は化粧板の厚さは、JIS A 5430:2013、9.2.2項b)に従い測定した値である。かさ密度は、JIS A 5430:2013、9.5項に従い測定した値である。
基板の総発熱量は、JIS A 5430:2013附属書JAに規定される発熱性試験における20分時総発熱量である。発熱性試験に用いられる試験装置は、円錐状に形作られた輻射電気ヒータ、点火用プラグ、輻射熱遮蔽板、試験体ホルダー、ガス濃度分析装置及びガス流量の測定できる排気システム、熱流計などで構成されている。試験は輻射電気ヒータで50kw/mの輻射熱を試験体表面に均一に照射し、試験体を加熱する。加熱により可燃性ガスが発生した際は、点火用プラグにより着火することとなる。この状態を20分間継続する。この試験時間内に酸素、一酸化炭素及び二酸化炭素濃度を5秒以内の間隔で測定する。得られた各種気体濃度、排気ガス流量等から発熱量を算出する。
本発明の化粧板は、基板の少なくとも一方の面又は両方の面に化粧層を有し、その化粧層の最表面光沢層に酸化チタン被覆雲母を含有する。酸化チタン被覆雲母は、薄片状雲母の表面を酸化チタン微粒子で被覆した顔料であり、パール顔料として知られている。酸化チタン被覆雲母は、高屈折率を有し、塗布面に、真珠光沢、虹彩色、又はメタリック感を付与するとともに、発熱性試験においては輻射熱を拡散する効果を持つものと考えられる。
酸化チタン被覆雲母の基材として用いられる雲母は天然雲母と合成雲母があり、コスト面では天然雲母を用いることが好ましい。雲母の種類としては白雲母、金雲母、黒雲母、絹雲母等種々のものが存在するが、中でも白雲母又は金雲母を用いることが好ましい。この基材雲母を薄片状に粉砕した後、表面を酸化チタンで被覆する。酸化チタンを均一に被覆する方法は四塩化チタン法(TiCl)と硫酸チタニル法(TiOSO)等の既存の方法を用いることができる。酸化チタン被覆雲母の平均粒子径は、パール調の光沢を得る点から、5μm〜100μmが好ましく、10μm〜60μmがより好ましい。また、その形状は、高屈折率を得る点から、薄片状であるのが好ましく、厚みは平均粒子径に対して1/50〜1/100程度であるのが好ましい。
最表面光沢層中の酸化チタン被覆雲母の含有量は、パール光沢の付与及び不燃性確保の観点から、1質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上13質量%以下がより好ましく、3質量%以上12質量%以下がさらに好ましい。
最表面光沢層は、下層の加飾層を見えやすくする点、パール光沢を見えやすくする点からクリア塗料による光沢層であるのが好ましい。クリア塗料としては、特に限定されないが、アクリルウレタン樹脂系、アクリルシリコーン樹脂系、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコン樹脂系、フッ素樹脂系等の2液硬化型樹脂からなる透明樹脂が好ましい。
また、クリア塗料は、アクリルウレタン樹脂系、ポリエステル樹脂系、アルキド樹脂系、ポリエーテル樹脂系、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコン樹脂系、ポリブタジエン樹脂系等のラジカル重合可能な不飽和二重結合を有する紫外線重合性化合物と光開始剤の混合物あるいはカチオン開環重合型化合物と光開始剤の混合物等のUV硬化型樹脂、アクリルウレタン樹脂系、アクリルシリコーン樹脂系、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコン樹脂系、フッ素樹脂系等の熱硬化型樹脂等からなる透明樹脂であってもよい。
当該塗料には、他の添加剤として例えば湿潤分散剤、沈降防止剤、消泡剤、レベリング剤等、溶剤として例えば酢酸ブチル、酢酸エチル等を含むものが挙げられる。塗料の塗布方法は、薄片状である酸化チタン被覆雲母をより平行に配向させる点からロールコーター法が好ましいが、その他、フローコーター法、スプレー法等の既存の方法を用いてもよい。
最表面光沢層の乾燥塗膜での塗布量は外観確保の点から、10〜40g/m2が好ましく、10〜30g/m2がより好ましい。
本発明の化粧板においては、前記光沢層の下層に、少なくとも、下地補強層及び加飾層を有するのが好ましい。
下地補強層は、含浸シーラー層とも呼ばれ、基板の表層を強化するとともに、表面へのアルカリ溶出を防止し、その上層の加飾層との密着性も向上させる。
含浸シーラー層は、公知のシーラーを用いて形成させることができ、例えば湿気硬化型ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の硬化性樹脂を用い、基板の表面に塗布し硬化させること等により行われる。含浸シーラーは基板への含浸性が良く、高不揮発分であり、かつ、基板中の水分や雰囲気の湿気と反応して三次元架橋し、耐水性能等が良いポリイソシアネート又はポリイソシアネートとポリオールとの反応生成物である遊離イソシアネート基を有するプレポリマー及び酢酸ブチルのような溶剤を主成分とする湿気硬化型ウレタン系のものが好適である。また、化粧板としての黄変が問題となる場合には、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)等の脂肪族イソシアネート、IPDI(イソホロンジイソシアネート)等の脂環族イソシアネートを使用することが好ましい。なお、昨今のVOC対策の観点から溶剤を含んでいない無溶剤シーラー又は水性シーラーを使用することもできる。 含浸シーラー層の形成は、例えば繊維強化セメント板の表面温度を50〜60℃に加熱し、公知のロールコーター、スプレー等の方法で含浸シーラーを塗布し、次いで硬化することにより行うことができる。含浸シーラーの粘度は、使用する含浸シーラーの種類、塗装方法を勘案して適宜決めることができ、硬化は、例えば加熱乾燥することにより行うことができる。
含浸シーラー層と加飾層との間には必要により下塗り層を設けてもよい。
本発明の化粧板は、含浸シーラー層の上層に乾燥塗膜での塗布量が30〜100g/mの加飾層を有するのが好ましい。当該加飾層を形成することにより、本発明化粧板に良好な外観、化粧性(意匠性)、平滑性、基板隠蔽性(基板自体の色が化粧板の外観に影響を与えないように隠蔽する)等を付与することができる。また、加飾層の乾燥塗膜での塗布量は、外観、化粧性の付与の点から、30〜100g/mであることが好ましく、35〜85g/mがより好ましく、40〜75g/mがさらに好ましい。
加飾層の形成に用いられる塗料としては、顔料を高濃度で含有する塗料が好ましく、具体的にはチタン量、亜鉛華、鉛白、べんがら(酸化第二鉄)、黄鉛、黒鉛等の顔料;炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム等の体質顔料;アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂等の樹脂;溶剤;添加剤等の成分を含有する塗料が好ましく、2液硬化型塗料がより好ましい。
顔料は、塗料中に30〜50質量%含まれるのが好ましく、これにより良好な加飾性が得られる。加飾層の形成は、ロールコーター、フローコーター等の方法により塗料を塗布した後、加熱乾燥等により硬化する方法で行うことができる。
本発明の化粧板においては、必要に応じて、加飾層とクリア層の間に、印刷層を設けてもよい。印刷層を設けることにより、化粧板にさらに良好な外観性、化粧性を付与することができる。
本発明の化粧板は、発熱性試験による総発熱量が8MJ/m2以下である。この要件を満たすことにより、JIS A 5430:2013で規定する発熱性1級(加熱時間20分)を満たし、高い不燃性を示す。さらに好ましい総発熱量は、6.5MJ/m2以下である。
以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されない。
(1)けい酸カルシウム板(基板)
基板として、JIS A 5430:2013の表1において「けい酸カルシウム板 タイプ2 1.0けい酸カルシウム板」に準拠したかさ密度1.0g/cm3のけい酸カルシウム板を用いた。
(2)塗料
各塗装は、次の塗料を使用して行った。
含浸シーラー:ウレタン樹脂系シーラー
加飾層塗料:アクリルウレタン樹脂系塗料(ホワイトシルバー)
光沢層塗料A:2液硬化型アクリルウレタン樹脂系クリア塗料(酸化チタン被覆雲母含有量7質量%)
光沢層塗料B:2液硬化型アクリルウレタン樹脂系クリア塗料(酸化チタン被覆雲母未含有)
上塗り塗料C:2液硬化型アクリルウレタン樹脂系塗料(酸化チタン含有量25質量%)
実施例1
基板の表面にロールコーターを用いて、含浸シーラーを25g/m2塗布し、一方、基板の裏面には、前記含浸シーラーを25g/m2塗布し、基板の表裏面全体で乾燥塗膜での塗布量が17g/m2となる含浸シーラー層を形成した。
次にロールコーターを用いて基板表面側に加飾層塗料を35g/m2塗布した後、フローコーターを用いて同一の加飾層塗料を80g/m2塗布し、熱風式乾燥機を用い設定温度65℃で2分加熱乾燥して加飾層塗膜を硬化させ、乾燥塗膜での塗布量が57g/m2となる加飾層を形成した。
さらに加飾層の上から、ロールコーターを用いて光沢層塗料Aを35g/m塗布した後、熱風式乾燥機を用い設定温度85℃で15分加熱乾燥して光沢層塗膜を硬化させ、乾燥塗膜での塗布量が18g/mとなる光沢層を形成し、化粧板を得た。
比較例1
基板の表面にロールコーターを用いて、含浸シーラーを25g/m2塗布し、一方、基板の裏面には、前記含浸シーラーを25g/m2塗布し、基板の表裏面全体で乾燥塗膜での塗布量が17g/m2となる含浸シーラー層を形成した。
次にロールコーターを用いて基板表面側に加飾層塗料を35g/m2塗布した後、フローコーターを用いて同一の加飾層塗料を80g/m2塗布し、熱風式乾燥機を用い設定温度65℃で2分加熱乾燥して加飾層塗膜を硬化させ、乾燥塗膜での塗布量が57g/m2となる加飾層を形成した。
さらに加飾層の上から、ロールコーターを用いて光沢層塗料Bを35g/m2塗布した後、熱風式乾燥機を用い設定温度85℃で15分加熱乾燥して光沢層塗膜を硬化させ、乾燥塗膜での塗布量が17g/m2となる光沢層を形成し、化粧板を得た。
比較例2
基板の表面にロールコーターを用いて、含浸シーラーを25g/m2塗布し、一方、基板の裏面には、前記含浸シーラーを25g/m2塗布し、基板の表裏面全体で乾燥塗膜での塗布量が17g/m2となる含浸シーラー層を形成した。
次にロールコーターを用いて基板表面側に加飾層塗料を35g/m2塗布した後、フローコーターを用いて同一の加飾層塗料を80g/m2塗布し、熱風式乾燥機を用い設定温度65℃で2分加熱乾燥して加飾層塗膜を硬化させ、乾燥塗膜での塗布量が57g/m2となる加飾層を形成し、光沢層の無い化粧板を得た。
比較例3
基板の表面にロールコーターを用いて、含浸シーラーを25g/m2塗布し、一方、基板の裏面には、前記含浸シーラーを25g/m2塗布し、基板の表裏面全体で乾燥塗膜での塗布量が17g/m2となる含浸シーラー層を形成した。
次にロールコーターを用いて基板表面側に加飾層塗料を35g/m2塗布した後、フローコーターを用いて同一の加飾層塗料を80g/m2塗布し、熱風式乾燥機を用い設定温度65℃で2分加熱乾燥して加飾層塗膜を硬化させ、乾燥塗膜での塗布量が57g/m2となる加飾層を形成した。
さらに加飾層の上から、フローコーターを用いて上塗り塗料Cを110g/m2塗布した後、熱風式乾燥機を用い設定温度100℃で30分加熱乾燥して上塗り層塗膜を硬化させ、乾燥塗膜での塗布量が48g/m2となる上塗り層を形成し、化粧板を得た。
参考例
基板であるかさ密度1.0g/cm3のけい酸カルシウム板のみとした。
(3)評価
JIS A 5430:2013附属書JAに規定される発熱性試験により20分時総発熱量を測定した。
得られた評価結果を表1に示す。
Figure 0006917225
表1から明らかなように、光沢層に酸化チタン被覆雲母含有塗料を用いることで総発熱量が2MJ/m2以下の優れた不燃性を有する化粧板が得られた。
基板の表面に塗膜を設けることで化粧板としての有機量が増加するため、通常は比較例1および2のようにその増加した有機量に伴い総発熱量も増加することとなる。
しかしながら、実施例1では、光沢層に酸化チタン被覆マイカ含有塗料を用いることにより有機量の増加に伴う総発熱量の増加は抑えられ、さらには、参考例の基板単体よりも総発熱量が低くなることが認められた。
最表面層に酸化チタン含有塗料を用いた比較例3は比較例1と同等の総発熱量であり、実施例1のような総発熱量を抑える効果は認められなかった。
また、実施例1はパール調の高級感のある外観が得られたが、比較例1は光沢はあるものの実施例1のような深みがなく、やや美観に欠ける外観であった。
上記のとおり、本発明の化粧板は最表面光沢層により化粧板としての不燃性能はもとより基材単体の総発熱量よりも低減させる効果が得られる優れた不燃性能を有し、使用基板および塗装仕様の自由度を向上させることが可能であり、さらには当該最表面光沢層によるパール調の輝きにより高級感のある意匠性を持たせることが可能である。

Claims (8)

  1. 窯業系基板の少なくとも一方の面に形成された化粧層の最表面光沢層に酸化チタン被覆雲母を含有し、該最表面光沢層中の酸化チタン被覆雲母の含有量が1質量%以上15質量%以下であり、該最表面光沢層の下層に下地補強層及び加飾層を有する、不燃性窯業系化粧板。
  2. 酸化チタン被覆雲母の平均粒子径が5μm100μmで、かつ、厚みは平均粒子径に対して1/50〜1/100の薄片状である請求項記載の不燃性窯業系化粧板。
  3. 最表面光沢層が、クリア塗料による光沢層である請求項1又は2記載の不燃性窯業系化粧板。
  4. JIS A 5430:2013附属書JAに規定される発熱性試験における20分時総発熱量が8MJ/m2以下である請求項1〜のいずれか1項記載の不燃性窯業系化粧板。
  5. 内装用化粧板である請求項1〜のいずれか1項記載の不燃性窯業系化粧板。
  6. 酸化チタン被覆雲母が、天然白雲母又は合成金雲母の表面を二酸化チタンで被覆したものである請求項1〜のいずれか1項記載の不燃性窯業系化粧板。
  7. 窯業系基板の少なくとも一方の面に最表面光沢層を有する窯業系化粧板の当該最表面光沢層に酸化チタン被覆雲母を含有させる、窯業系化粧板への不燃性付与方法。
  8. 窯業系基板の少なくとも一方の面に最表面光沢層を有する窯業系化粧板の当該最表面光沢層に酸化チタン被覆雲母を含有させることにより、窯業系化粧板の総発熱量を窯業系基板の総発熱量より低減する方法。
    ここで、前記総発熱量とは、JIS A 5430:2013附属書JAに規定される発熱性試験における20分時総発熱量をいう。
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