JP6912396B2 - 鉄道車両 - Google Patents

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Description

本発明は、微気圧波低減装置を備えた鉄道車両に関する。詳しくは、鉄道車両がトンネルへ突入する際に発生させる圧縮波の圧力勾配を緩和させることに寄与し、トンネル出口端から放射される微気圧波を低減する微気圧波低減装置を備えた高速で走行する鉄道車両に関する。
高速鉄道車両、たとえば新幹線(登録商標)がトンネルに突入する際、鉄道車両(以下、単に「車両」と言うこともある)の先頭部分ではトンネル内の空気を一時的に圧縮する。この圧縮した領域の端面においては圧力波が形成され、この圧力波は車両の進行方向には音速で出口端に向かって伝播する。圧力波が出口端で反射する際に一部のエネルギーはトンネル外に放射されこれが微気圧波となる。微気圧波はトンネル出口部の周囲家屋に対して、振動や騒音を引き起こすことがある。また、微気圧波はトンネル突入速度の3乗に比例して大きくなるため、近年の車両の高速化に伴い、さまざまな微気圧波対策が必要とされてきている。
微気圧波に対する対策は、地上側と車両側の双方で進められている。地上側では、トンネルの入り口部分に緩衝工と呼ばれるフード状の構造物を設置することにより、微気圧波が低減できることがわかっている。また、車両側では、車両の先頭部を長くすること、または、先頭部分の断面積変化を工夫することにより微気圧波の低減を図っている。
地上対策のひとつとして、たとえば非特許文献1に示すような緩衝工が挙げられる。トンネル入り口に緩衝工を設置し、緩衝工に設けた開口部を調整することによって、微気圧波を効果的に低減することが可能である。
一方、車体側での対策として、特許文献1に示すように、トンネル内部における圧縮空気を車体側で吸引し微気圧波を低減することが開示されている。
また、車両側の対策として、車両の先頭部分における断面積の変化を規定することにより微気圧波を低減することが、たとえば、特許文献2で示されている。
このほか、特許文献3には、走行中の車両の先頭部を延長することによって微気圧波を低減させることが開示されている。
さらに特許文献4では、トンネル突入の瞬間に車両の先頭部分から圧縮空気を吹き出すことによって、擬似的に車両の先頭長を長くすることが開示されている。
特開2005−225239号公報 特開2004−066888号公報 特開2004−161085号公報 特開2016−215885号公報
Railway Research Review,Vol.66、No.8,pp10−13,2009.08
しかしながら、非特許文献1に示す技術を用いる場合には、トンネル入り口部に構造物を設置することになるため、設置費用が莫大となる。また、緩衝工を新たに設置する場合、車両の運行に支障が出る可能性がある。
一方、特許文献1に示す技術を用いる場合では、トンネル内の空気を吸引するための圧力タンクが必要となる。空気タンクを設置するスペースを考慮した場合、乗客のスペースを削ることとなり、座席の削減が必要となる場合がある。
また、特許文献2に示す技術では、車両の設計段階で考慮をすることで、効果が得られるが、その効果は限定的である。
さらに、特許文献3に示される技術の場合、車両の先頭部を延長するために装置が必要となり、信頼性の点で問題がある。
最後に、特許文献4の技術では、本来、車両が高速で走行している際、車両の先頭部では、走行に伴う動圧が作用しており、高圧の状態となっている。この高圧の領域で圧縮空気を吹き出す必要があり、大掛かりな装置が必要となる。また、国内の新幹線で活用しようとする場合、微気圧波低減装置を設置していることで、救援装置を設置することができなくなり、運用上の問題が生じる。
本発明では、車両における乗客の客室空間を維持しながら、比較的簡便な方法で微気圧波を低減するための微気圧波低減装置を提供することを目的としている。
本発明を構成する鉄道車両について以下に説明する。本発明の第一の形態における微気圧波低減装置は、鉄道車両の先頭部の一側に設けられた開口部および蓋である。開口部は、開口を形成する。蓋は、当該開口を開閉する。
本発明の第一の形態における微気圧波低減装置によれば、客室空間を侵すことなく、微気圧波の影響を小さくすることが可能となる。
本発明の第1の実施形態における鉄道車両の先頭部を含む鉄道車両部分の斜視図である。 本発明の第2の実施形態における鉄道車両の先頭を含む鉄道車両部分の斜視図である。 図2に示す鉄道車両部分の左側面図である。 図3のAA断面図である。 トンネル内部における鉄道車両とトンネル壁面との位置関係を示した図である。 本発明の第3の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。 本発明の第4の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。 本発明の第5の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。 本発明の第6の実施形態における鉄道車両の先頭部を含む鉄道車両部分の斜視図である。 図9に示す鉄道車両部分の両側面と上面とを示す図である。 図9に示す鉄道車両部分の先頭部の断面図である。 本発明の第7の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。 本発明の第8の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。 本発明の第9の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。 本発明の第10の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
以下、本発明の幾つかの実施形態について、図を用いて説明する。
図5は、トンネル内部における車両(例えば第2の実施形態における車両)とトンネル壁面との位置関係を示している。
車両がトンネルに突入した際、車両はトンネル内部における空気を一時的に圧縮する。このとき、国内の新幹線(登録商標)のように複線のトンネルの場合では、車両がトンネル内の片側に突入することから、トンネル壁面側をより強く圧縮し、トンネル中央よりでは、その圧縮は比較的弱い。このため、トンネル内部においては、車両の壁面よりでは圧力が高く、中央よりでは圧力が小さくなる。つまり、車両の左右で圧力差が生じることとなる。以下の実施形態では、この圧力差を利用した空気移動により微気圧波低減が実現される。
また、参考文献(機械学会論文集B編、599号(1996−7)pp2679)に示されているV−wall法の考え方から、トンネル壁面に与える圧力が低下することによって、微気圧波性能が向上する。以下の実施形態における微気圧波低減装置においても、前述のトンネル内部における圧力の分布から、特に高くなるトンネル壁面よりの圧力を低減することによって、微気圧波性能を向上できる。
以下に、本発明の幾つかの実施形態の説明を詳細に行う。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態における鉄道車両の先頭部を含む鉄道車両部分の斜視図である。
図1には、高速で走行する鉄道車両51において、その横断面積が最も小さくなる車両51の先端(または後端)から車両51の長手方向に沿って車両51の他端へ進むにつれて、その横断面積が徐々に大きくなり、その横断面積(車両51の長手方向と垂直平面に沿った断面の断面積)が車両51の長手方向に沿ってほとんど変化しなくなる部分である一般部(中間部または基端部と呼ばれてもよい)100に至る部分を示している。この横断面積が車両51の長手方向に沿って先端から他端へかけて徐々に大きくなっている部分(車両51の先頭から車両51の長手方向に沿って徐々に横断面積が大きくなる部分)が先頭部101である。つまり、車両51は、先頭部101と一般部100とに大別できる。先頭部101の中間部には運転台102が設置される。
微気圧波低減装置は、運転台102より前方(車両51の先端側)の位置に設置される。微気圧波低減装置の構成は例えば以下の通りとなる。すなわち、微気圧波低減装置は、先頭部101の一側(車両51の先頭部101の正面視における左側)に開口(第1の開口の一例)を形成した開口部2(第1の開口部の一例)、および、先頭部101の他側(車両51の先頭部101の正面視における右側)に開口(第2の開口の一例)を形成した開口部3(第2の開口部の一例)を含む。開口部2の開口と開口部3の開口は、先頭部101の内部空間に連なっており、故に、開口間で内部空間を経由して空気が移動することができる。これらの開口部2および3には、車両51がトンネルに突入した際に開閉する蓋(図示せず)が備えられている。つまり、開口部2の開口を開閉する蓋(第1の蓋の一例)と、開口部3の開口を開閉する蓋(第2の蓋の一例)とが備えられている。この開閉する蓋は、例えばシャッターのような構造で、例えば、車両51に設けられた制御装置(図示せず)からの電気的な指令に対し、短時間で開閉するような構造となっている。また、開口部2の開口と開口部3の開口は、車両51の幅方向に沿って対称的な位置関係となることが一般的である。
鉄道車両51(例えば車両51の制御装置)は、車両51の制御装置が持っている運行情報や路線情報、および、GPS(Global Positioning System)などの位置情報から、車両51がトンネルに近づき、車両51の先頭部101がトンネルに突入することを検知すると、開口部2および3の各々の前述の蓋に対して開閉する指令を出す。この指令を受け取った蓋は短時間(トンネル突入前後の100ms以下)に開動作および閉動作を行う。具体的には、例えば、車両51の制御装置が、下記のうちのいずれかを行ってよい。
・車両51の制御装置が、車両51の先頭部101がトンネルに突入する所定時間前に、開口部2および3の各々の蓋に開閉動作の指令を出す。これにより、開口部2および3の各々の蓋が、車両51の先頭部101がトンネルに突入する前に開閉動作の指令を受けて開動作を行い、当該指令を受けてから一定時間後に(結果として車両51の先頭部101の先端がトンネルに突入した後に)閉動作を行う。
・車両51の制御装置が、車両51の先頭部101がトンネルに突入する所定時間前に、開口部2および3の各々の蓋に開動作の指令を出し、車両51の先頭部101の先端がトンネルに突入してから一定時間後に閉動作の指令を出す。これにより、開口部2および3の各々の蓋が、車両51の先頭部101がトンネルに突入する前に開動作の指令を受けて開動作を行い、車両51の先頭部101の先端がトンネルに突入した後に閉動作を行う。
蓋が開となっている間、車両正面視におけるトンネル壁面側で圧力が高く、車両正面視におけるトンネル中央側で圧力が低くなっていることにより(言い換えれば、トンネルに突入した先頭部101に関し、トンネル壁面側で圧力が高く、トンネル中央側で圧力が低くなっている間に、開口部2および3の各々の蓋が開となっていることにより)、トンネル内部の空気は、トンネル壁面よりの開口部2から車両51(先頭部101)内の空間に入り、さらに、開口部3から車両51外に排出されることになる。
このような空気の流れにより、トンネル壁面側とトンネル中央部では圧力差が低下し、これによって微気圧波が低減されることとなる。
なお、第1の実施形態においては、開口部2および3(開口部2および3の各々の蓋)は鉄道車両51の運転台102の前方(運転台102よりも先頭部101の先端側)に設置される。運転台102の前方で、かつ、各種の機器配置の必要がない部分に、微気圧波低減装置を設けることが可能となる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態を説明する。その際、第1の実施形態との相違点を主に説明し、第1の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図2から図4には、本発明の第2の実施形態における鉄道車両を示す。
図2は、第2の実施形態における鉄道車両の先頭部を含む鉄道車両部分の斜視図である。
第2の実施形態における鉄道車両52の微気圧波低減装置は、先頭部101に設けられた開口部2および3の開口を両端に持つ貫通孔1を含む。このような構成にすることによって、車両52外から開口部2の開口(開口部2の蓋が開の状態)を通過した空気が、その経路(貫通孔1)上の断面積変化による圧力損失を受けることなく開口部3の開口(開口部3の蓋が開の状態)を通過し、車両52外に排出される。第2の実施形態によれば、より効率が良くなり、微気圧波低減効果が高く得られる。なお、開口部2の開口から開口部3の開口にかけた通路(貫通孔1)は、例えば、直線でよく、断面積は一定でよい。また、貫通孔1は、空気流路の一例であり、空気流路は、例えばダクトで構成されてもよい。
図3は、図2に示す鉄道車両部分の左側面図である。
ここで、先頭部101の運転台102の前方(図中左側)に開口部3が設置される。図3のAA断面を視方向201で見た場合のAA断面図を図4に示す。
図4において、開口部2および3の各々の蓋は開の状態である。貫通孔1は、これらの開口部2と3の開口間を接続している。開口部2および3の開口、および、貫通孔1の断面は、本実施形態では円であるが、断面形状は任意の形状でよい。また、貫通孔1については、その一部で断面積が変化した場合でも、その微気圧波低減効果は得られる。
図5は、上述したように、トンネルに突入した車両52とトンネル壁面150との位置関係を示している。本図を用いて、本実施形態における微気圧波低減装置の動作の説明を行う。
車両52がトンネルに接近し、トンネル入口に車両52の先頭部の先端が突入したとき、貫通孔1の両側の蓋が開となる。一般的には車両の表面に凹凸があると空力的な騒音が発生するが、トンネル走行中に関しては騒音が発生した場合でも、その環境影響は小さいといえる。トンネル内部において、貫通孔1の両端の蓋が開の状態となると(つまり蓋が開くと)、トンネル壁面150側の圧力の高い領域から、トンネル壁面150よりの開口部2に向かって空気流202が発生し、空気が、貫通孔1を通過し、開口部3の開口を通過し、空気流203によってトンネル中央に向かって空気が移動する。
このように、トンネル内部における圧力差を利用していることから、空気を移動させるための特別な動力を用いることなく微気圧波を低減することができる。なお、車両52とトンネルの位置関係が変わった場合では、壁面150と車両52との位置関係に応じて空気流が発生するため、貫通孔1内部における空気流の方向が逆転するが、微気圧波低減装置の構成の変更は不要である。
また、開口部2および3と貫通孔1が、運転台102の前方(運転台102よりも先頭部101の先端側)に設置される。これにより、客室空間の大きさを維持することが可能となる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態を説明する。その際、第2の実施形態との相違点を主に説明し、第2の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。また、図6〜図9および図11〜図15の断面図は、図3と同じ位置での断面図(つまりAA断面を視方向201で見た断面図)である。
図6は、本発明の第3の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
第3の実施形態における鉄道車両53に関し、第2の実施形態との相違点は、貫通孔1の内部に、たとえばファンのような送風装置11が設置されている点である。前述のように車両53体の左右の圧力差により空気流は発生するが、本実施形態においては、送風装置11を駆動することにより、より強い空気流を発生させることが可能となる。このため、圧力差が小さい、比較的低速の場合でも、微気圧波を低減することが可能となる。なお、送風方向は、貫通孔1の延びる方向に沿った方向である。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態を説明する。その際、第2の実施形態との相違点を主に説明し、第2の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図7は、本発明の第4の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
第4の実施形態における鉄道車両54に関し、第2の実施形態との相違点は、貫通孔1が、非直線であること、すなわち、1以上のカーブを持つ点である。鉄道車両54の先頭部101においては、車両54の制御や安全に走行するための保安装置のような機器が搭載されている。このため、車両54の左右を貫通する貫通孔1は、これらの搭載機器を避けるため、上方また下方に(もちろん前後方向でもかまわない)その貫通孔1の経路がずれる。本実施形態においては、貫通孔1の損失が増えるため、移動する空気量が第2の実施形態に比べ少なくなるが、微気圧波を低減することはできる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態を説明する。その際、第4の実施形態との相違点を主に説明し、第4の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図8は、本発明の第5の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
第5の実施形態における鉄道車両55に関し、非直線の貫通孔1に発生する圧力損失を打ち消すために、たとえばファンのような送風装置11が貫通孔1内に備えられる。本実施形態においては、貫通孔1に圧力損失が発生する場合においても、車両55の左右方向に十分な空気流を得ることができ、微気圧波を低減することができる。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態を説明する。その際、第2の実施形態との相違点を主に説明し、第2の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図9から11には第6の実施形態における鉄道車両56を示す。
図9は、本発明の第6の実施形態における鉄道車両の先頭部を含む鉄道車両部分の斜視図である。
本実施形態では、貫通孔1の他端の開口(第2の開口の一例)を形成する開口部として、開口部3に代えて開口部4が採用される。開口部4は、車両55の周囲の低圧部に設置される。ここではその一例として、床下下部に設置されている台車空隙部103(図10参照)に設置される。
図10は、図9に示す鉄道車両部分の両側面と上面とを示す図である。
貫通孔1の他端の開口を形成する開口部4については、先頭車に設置される台車空隙部103の前部フサギ板104に設置される。台車空隙部103は、車両56の外側で走行風が直接作用する位置にないため、トンネル突入の際に開口部4の開口が開閉する必要はない。このため、開口部4の開口に蓋は無くてよく、開口部4の開口は常時開とすることができる。
図11は、図9に示す鉄道車両部分の先頭部の断面図である。
開口部2が、車両56のトンネル壁面側の一側に設置されており、開口部2の開口から貫通孔1が車体内部に伸びている。貫通孔1は車体の内部で、貫通孔1の他端の開口(開口部4の開口)に接続するため、貫通孔1の延びる方向は途中で変わる。方向を変えた貫通孔1は他端の開口(開口部4の開口)に接続される。
なお、微気圧波低減装置は、車両56の前方のみを稼動させる必要がある。このため、鉄道車両56の走行方向が逆転した場合を考慮し、編成における他方の先頭部101については、編成の中心点に対して点対称に微気圧波低減装置を配置する必要がある。すなわち、一方の先頭部101に関しての開口部2および4の配置と、他方の先頭部101に関しての開口部2および4の配置は、点対称である。
また、一般的に台車空隙部103においては、先頭からの流れが高速で作用し、かつ、台車空隙部103の前部において流れのはく離が発生するため、この内部での圧力は低圧の領域となる。このため、第6の実施形態によれば、車体の外側の圧力の高い領域から台車空隙部における低圧力の領域に空気流を起こすこととなるため、微気圧波を低減するとともに、鉄道車両56に発生する流体抵抗を低減することができる。
[第7の実施形態]
本発明の第7の実施形態を説明する。その際、第6の実施形態との相違点を主に説明し、第6の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図12は、本発明の第7の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
第7の実施形態における鉄道車両57に関し、第6の実施形態との相違点は、貫通孔1の内部において、空気流を促す送風装置11が設置されている点である。これにより、貫通孔1においてより空気流を強く発生させることができる。
[第8の実施形態]
本発明の第8の実施形態を説明する。その際、第6の実施形態との相違点を主に説明し、第6の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図13は、本発明の第8の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
第8の実施形態における鉄道車両58に関し、実施形態6との相違点は、貫通孔1の曲がる方向である。すなわち、貫通孔1の形状は任意であり、本実施形態のように、機器配置との関連で、貫通孔1が上下または前後に曲がってもよい。このような構成でも、微気圧波を低減することができる。また、貫通孔1の断面積が途中で変化してもよい。
[第9の実施形態]
本発明の第9の実施形態を説明する。その際、第8の実施形態との相違点を主に説明し、第8の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図14は、本発明の第9の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
第9の実施形態における鉄道車両59に関し、第8の実施形態との相違点は、形状(または断面積)が途中で変化することにより圧力損失が増大する貫通孔1において、送風装置11などを用いて、空気流の促進が図られている点である。
[第10の実施形態]
本発明の第10の実施形態を説明する。その際、第7および第9の実施形態との相違点を主に説明し、第8の実施形態との共通点については説明を省略または簡略する。
図15は、本発明の第10の実施形態における鉄道車両の先頭部の断面図である。
第10の実施形態における鉄道車両60に関し、第7および第9の実施形態との相違点は、送風装置の代わりに、送風装置とは別の促進装置(空気の流れ(移動)を促進する装置)、例えば、逆止弁12(第1の逆止弁の一例)、空気タンク13、逆止弁14(第2の逆止弁の一例)および吸引ポンプ15で構成された促進装置が備えられる点である。本実施形態では、制御装置は、あらかじめ(先頭部101がトンネルに突入する前に)吸引ポンプ15を用いて、貫通孔1および空気タンク13を相対的に低圧の状態(例えば、圧力を一定値未満)にしておく。車両60の走行に伴い、制御装置は、先頭部101がトンネルに突入する瞬間(例えば直前)に開口部2の蓋を開とする。これにより、トンネル壁面と車両60の間の高い圧力の領域の空気が、開口部2の開口から吸い込まれる。車両60が完全にトンネル内部に入り(例えば、先頭部101がトンネルに突入した後に)、制御装置が、開口部2の蓋を閉じたら、再度、吸引ポンプ15を作用させ、前記貫通孔1および空気タンク13を相対的に低圧の状態にしておく。なお、吸引ポンプ15の排気については、前述の台車空隙部103などの車体低圧部に排気すると空力抵抗の低減効果が得られる。制御装置は、逆止弁5および7を用いることによって、空気流を制御し、微気圧波を低減する空気流の方向にすることが可能である。なお、本実施形態では、制御装置は、トンネル突入の短時間(例えば100ms以下)だけ、促進装置を作動させる。このため、空気タンクはそれほど大型化することはなく、車両60の機器配置に与える影響は小さい(例えば、車両60の機器配置にも影響を与えることはない)。
以上、幾つかの実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実行することが可能である。
例えば、第1の実施形態〜第10の実施形態のうちの任意の2以上の実施形態を組み合わせることが可能である。
また、例えば、開口部2は、1以上の開口を形成してよく、1以上の蓋が、当該1以上の開口を開閉可能でよい。開口部3および4の少なくとも1つは、1以上の開口を形成してよい。開口部3の1以上の開口について、1以上の蓋が、当該1以上の開口を開閉可能でよい。
また、例えば、開口部2が設けられていて開口部3または4が無い場合、開口部2の開口から流入した空気は内部空間を通って車外に出てよい。
1:貫通孔
2:開口部(吸込側)
3:開口部(吐出し側)
4:開口部
11:送風装置
12:逆止弁
13:空気タンク
14:逆止弁
15:吸引ポンプ
100:鉄道車両の一般部
101:鉄道車両の先頭部
102:運転台
103:台車空隙部
104:台車空隙部の前部フサギ板
150:トンネル壁面

Claims (10)

  1. 横断面積が先端から他端へかけて徐々に大きくなる先頭部と、前記先頭部以外の部分である中間部とを有する鉄道車両において、
    前記先頭部の一側に、第1の開口を形成する第1の開口部と、前記第1の開口を開閉する第1の蓋とを備え、
    前記第1の蓋が、前記先頭部がトンネルに突入する前に開動作を行い、前記先頭部が前記トンネルに突入した後に閉動作を行う
    ことを特徴とする鉄道車両。
  2. 第2の開口を形成する第2の開口部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両。
  3. 前記第2の開口を開閉する第2の蓋をさらに備え、
    前記第2の開口部および前記第2の蓋は、前記先頭部の他側に備えられる
    ことを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  4. 一端が前記第1の開口であり他端が前記第2の開口である空気流路を更に備える
    ことを特徴とする請求項または請求項に記載の鉄道車両。
  5. 前記第2の開口部が前記先頭部の下部に備えられる
    ことを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  6. 前記空気流路は直線である
    ことを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  7. 前記空気流路における空気の流れを促進する装置である促進装置を備える
    ことを特徴とする請求項ないし請求項のうちのいずれか1項に記載の鉄道車両。
  8. 前記促進装置が送風装置である
    ことを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  9. 前記促進装置が、第1の逆止弁、空気タンク、第2のおよび吸引ポンプで構成されており、
    前記先頭部がトンネルに突入する前に、前記吸引ポンプが、前記空気流路および前記空気タンクを相対的に低圧の状態とし、
    前記先頭部が前記トンネルに突入する瞬間に、前記第1の蓋が開動作を行い、
    前記先頭部が前記トンネルに突入した後に、前記第1の蓋が閉動作を行い、前記吸引ポンプが、前記空気流路および前記空気タンクを相対的に低圧の状態とする
    ことを特徴とする請求項に記載の鉄道車両。
  10. 前記先頭部が、運転台を備え、
    前記第1の開口部、前記第2の開口部および前記空気流路が、前記運転台よりも前記先頭部の先端側にある
    ことを特徴とする請求項ないし請求項のうちのいずれか1項に記載の鉄道車両。
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