JP6911980B2 - ヘッドフォンおよびヘッドフォンの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、周辺音を知覚させるヘッドフォンおよびヘッドフォンの制御方法に関する。
近年、スマートフォンのような携帯型の外部機器が普及し、多くのユーザーが屋内および屋外においてヘッドフォンを装着して、当該外部機器から出力される音をユーザー自身が設定した音量で聴く。一方で、屋外でヘッドフォンを装着したユーザーは、様々な場面において、当該外部機器から出力される音だけでなく、周辺音を聴き取る必要が生じる。
このため、ヘッドフォンに周辺音を収音するためのマイクを設けて、当該周辺音とともに、外部機器から出力される信号に基づく音を知覚させる技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2010−183451号公報
しかしながら、屋外でマイクにより周辺音を収音する場合、不快な風切り音を抑えるためにウィンドジャマーおよびウィンドウスクリーンのような風よけを当該マイクに設ける必要がある。この種の風よけは、風切り音を非常に効果的に抑えることができるものの、サイズが大きいというだけでなく、ヘッドフォンのデザイン性を損なう、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、周辺音を収音するマイクをヘッドフォンに設ける場合に、風よけを設ける必要のない技術を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係るヘッドフォンは、ユーザーの外耳道の外側における周辺音を収音する第1マイクと、前記外耳道内の音を収音する第2マイクと、前記外耳道に向けて放音するスピーカーと、前記第1マイクの収音に基づく第1信号と、前記第2マイクの収音に基づく第2信号との比較により風切り音の発生の有無を判別する判別器と、前記判別器により前記風切り音が発生していないと判別された場合、前記第1信号に、入力された信号を加算して前記スピーカーに向けて出力する処理部と、を含む。
第1実施形態に係るヘッドフォンを示す図である。 ヘッドフォンの使用状態を示す図である。 ヘッドフォンの使用状態を示す詳細な図である。 ヘッドフォンの電気的な構成を示すブロック図である。 ヘッドフォンにおけるマイクに伝搬する音の経路を説明するための図である。 第2実施形態に係るヘッドフォンの電気的な構成を示すブロック図である。 風切り音の周波数特性の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るヘッドフォン1を示す図である。この図に示されるように、ヘッドフォン1は、右耳用のライトユニット10Rと、左耳用のレフトユニット10Lと、当該ライトユニット10Rおよび当該レフトユニット10L同士を連結するネックバンド20とを含む。
ライトユニット10Rは、ベースユニット3とイヤーピース5とを含む。このうち、ベースユニット3は、例えばプラスチックのような硬質の素材で形成されて、ネックバンド20の一端に固定される。なお、ベースユニット3の外観は大略円柱状に形成されている。また、イヤーピース5は、例えばシリコンゴムおよびウレタンのような弾力性を有する素材で形成されて、ベースユニット3に取り付けられる。
レフトユニット10Lは、ライトユニット10Rと同様にベースユニットとイヤーピースとを含む。なお、レフトユニット10Lについては、図1では符号が省略されている。
図2は、当該ヘッドフォン1の使用状態を示す図であり、図3は、特に、ライトユニット10Rについて右耳への装着状態を示す図である。
ユーザーWは、ヘッドフォン1を次のように使用する。すなわち、ユーザーWは、図2に示されるように、ライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lをそれぞれ前方にして、ネックバンド20を耳に掛け、ライトユニット10Rのイヤーピースを右の外耳道に、レフトユニット10Lのイヤーピースを左の外耳道に、それぞれ挿入する。
図3に示されるように、ベースユニット3において、円柱底面の一端側には、マイク11が設けられる一方、他端側には、開口部4aを有する円筒状のポート4が一体に形成されている。当該ポート4の底部であって、ベースユニット3の他端側には、マイク12とスピーカー15とが設けられている。
イヤーピース5は、上記弾力性を有する素材により例えばドーム状または砲弾状の形状に形成され、当該形状の底部側でポート4を被覆するようにベースユニット3に取り付けられる一方、当該形状の先端側がユーザーの外耳道214に挿入される。
より詳細には、ライトユニット10Rについていえば、図3に示されるように、ベースユニット3の一端側が外耳道214から露出した状態で、イヤーピース5が鼓膜212に到達しない程度で外耳道214に挿入される。この状態において、マイク11は、ベースユニット3に対して外側の音である周辺音を収音する一方、マイク12は、スピーカー15から発せられた音を収音するほか、外耳道214をイヤーピース5で閉塞した空間の音を収音し、さらに、 ベースユニット3並びにイヤーピース5などを伝搬した周辺音を収音する。
なお、図3では、便宜的にネックバンド20は省略されている。
ヘッドフォン1において、ライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lの電気的な構成については、後述するようにほぼ同一である。そこで、ライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lの電気的な構成について、ライトユニット10Rで代表して説明することにする。
図4は、ライトユニット10Rの電気的な構成を示すブロック図である。
ライトユニット10Rにおいて、マイク11により収音された信号は、アンプ31による増幅後、ADC(Analog to Digital Converter)32によりデジタル信号に変換されて、イコライザー41と判別器51とにそれぞれ供給される。
また、ライトユニット10Rにおいて、マイク12で収音された信号は、アンプ35による増幅後、ADC36によりデジタル信号に変換されて、減算器55の加算入力端(+)に供給される。
減算器55の減算入力端(−)には、フィルター53の出力信号が供給される。このため、減算器55は、ADC36の出力信号から、フィルター53の出力信号を減算して出力することになる。減算器55から出力される減算信号は、イコライザー42と判別器51とにそれぞれ供給される。
なお、フィルター53は、外耳道214において、スピーカー15からマイク12までの空間経路をシミュレートするものである。詳細には、フィルター53は、スピーカー15により発せられる音に、スピーカー15からマイク12までに至る空間経路を伝搬したときの変化(反射および減衰など)を付与する。減算器55では、ADC36の出力信号、すなわちマイク12に基づく信号から、上記変化が付与された信号が減算される。このため、減算器55による減算信号では、スピーカー15から発せられた音の成分がキャンセルされることになる。
判別器51は、ADC32の出力信号と減算器55による減算信号とに基づいて、マイク11で収音された周辺音に風切り音が含まれているか否かを判別し、当該判別結果を示す信号Wnを出力する。
ここで、風切り音の判別について説明する。
図7は、風切り音の周波数特性の一例を示す図である。
一般に風切り音は、マイク周辺で気流が乱れることにより発生するランダム性のノイズである。このような風切り音は、広い周波数帯域に渡って発生し、レベルが低域側では比較的大きく、高域側では比較的小さく、かつ、周波数が高くなるにつれて徐々に減衰するような周波数特性を有する。なお、風切り音は、気流の乱れにより発生するので、ベースユニット3の構造や素材に応じて変動する傾向がある。
本実施形態において、風切り音が発生すると、マイク11は、当該風切り音とともに周辺音を直接的に収音する。一方、イヤーピース5は使用状態でユーザーWの外耳道214に挿入されるので、マイク12は、直接的には風切り音を収音しないが、ベースユニット3またはユーザーWの耳を介した間接的な伝搬により、当該風切り音とともに周辺音を多少なりとも収音する。なお、マイク11および12についての音の伝搬経路については後述する。
このように風切り音および周辺音は、マイク11では直接的に収音されるのに対し、マイク12では間接的に収音される。このため、風切り音が発生していれば、マイク11により収音された低域側における音のレベルが、マイク12により収音された低域側における音のレベルよりも大きくなり、風切り音が発生していなければ、それほど大きくはならない。
そこで、判別器51は、ADC32から出力される信号の低域側におけるレベルが減算器55から出力される信号の低域側におけるレベルよりもしきい値以上大きいか否かを判別し、大きければ、風切り音が発生していると判別し、大きくなければ、風切り音が発生していないと判別する。
判別器51は、風切り音が発生していると判別すれば、信号WnをHレベルで出力し、風切り音が発生していないと判別すれば、信号WnをLレベルで出力する。
なお、風切り音の判別については、ここで述べた手法以外にも後述するように種々考えられる。
処理部40は、イコライザー41および42と、スイッチ45と、加算器47とを含む。このうち、イコライザー41は、ADC32の出力信号に補正処理、例えば音質を整える処理を施す。
イコライザー42は、減算器55による減算信号に、イコライザー41と同等な補正処理に加えて高域側を強調する処理を施す。マイク12は、上述したように周辺音を直接的には収音せず、ベースユニット3、イヤーピース5およびユーザーWの耳などを介して間接的に収音する。このため、マイク12により収音した周辺音は、特に高域側が明瞭ではない。そこで、イコライザー42は、減算器55による減算信号に高域側を強調する補正処理を施すのである。
スイッチ45は、判別器51による信号WnがLレベルである場合、すなわち風切り音が発生していないと判別された場合、イコライザー41の出力信号を選択する(図4において実線の位置をとる)。
一方、スイッチ45は、判別器51による信号WnがHレベルである場合、すなわち風切り音が発生していると判別された場合、イコライザー42の出力信号を選択する(図4において破線の位置をとる)。
なお、スイッチ45は、イコライザー41または42のうち、選択した方の出力信号を加算器47における一方の入力端に供給する。
レシーバー60は、ヘッドフォン1でユーザーWに聴かせる音の信号を入力するものである。当該レシーバー60は、例えばネックバンド20に内蔵され、外部機器100で再生されたステレオ信号を例えばワイヤレスで受信し、当該ステレオ信号のうち、R信号をライトユニット10Rにおける加算器47の他方の入力端に供給する。
なお、レシーバー60は、外部機器100から出力されるステレオ信号のうち、L信号については、レフトユニット10Lに供給する。
レシーバー60は、ネックバンド20ではなく、ライトユニット10Rまたはレフトユニット10Lの一方に組み込んでも良い。また、レシーバー60は、ワイヤレスではなくて、外部機器100によるステレオ信号を有線で受信しても良い。
加算器47は、スイッチ45で選択された信号と、ライトユニット10Rでいえばレシーバー60で受信されたR信号とを加算して、当該加算した信号をDAC(Digital to Analog Converter)34およびフィルター53にそれぞれ供給する。
DAC34は、加算器47により加算されたデジタルの信号をアナログに変換し、アンプ33は、当該アナログに変換された信号を増幅して、スピーカー15に供給する。スピーカー15は、アンプ33により増幅された電気的な信号を物理的な振動、すなわち音に変換して出力する。
ヘッドフォン1の使用時には、イヤーピース5がユーザーWの外耳道214に挿入されるので、スピーカー15から出力される音は、ユーザーWの鼓膜212に到達し、音として知覚される一方、マイク12で収音されるが、その収音の際、当該外耳道214での反射および減衰の影響を受ける。
本実施形態において、判別器51により風切り音が発生していないと判別された場合、右耳用のライトユニット10Rでいえば、ADC32の出力信号をイコライザー41で補正処理した信号、すなわち周辺音と、外部機器100からのR信号とを加算した信号に基づく音がスピーカー15から出力される。このため、ヘッドフォン1を装着したユーザーWは、周辺音を知覚しつつ、外部機器100による再生音を聴くことができる。
一方、判別器51により風切り音が発生していると判別された場合、右耳用のライトユニット10Rでいえば、減算器55による減算信号に、イコライザー42によって高域側を強調する補正処理を施した信号と、外部機器100からのR信号とを加算した信号に基づく音がスピーカー15から出力されるので、当該風切り音が抑えられる。このため、周辺音を明瞭に知覚しつつ、外部機器100に基づくステレオ音を聴くことができる。
なお、ここでは右耳用のライトユニット10Rで説明したが、左耳用のレフトユニット10Lについても次の点を除き、同様な構成である。すなわち、レフトユニット10Lでは、イヤーピース5が左の外耳道214に挿入され、レシーバー60により受信された信号のうち、L信号が加算器47における他方の入力端に供給される。
図5は、マイク11および12に伝搬する音の経路を示す図である。
周辺音は、風切り音が発生していれば当該風切り音とともに、図において経路Aで示されるように、ベースユニット3に内蔵されたマイク11により収音される。周辺音は、また、風切り音が発生していれば当該風切り音とともに、経路Bで示されるように、ベースユニット3、イヤーピース5およびユーザーW自身の体などの伝搬を経て、マイク12により収音される。一方、スピーカー15により発せられた音は、外耳道214での反射および減衰の影響を受けてマイク12により収音する。このため、マイク12は、スピーカー15により発せられた音と、ベースユニット3およびイヤーピース5等を経た周辺音とを収音することになる。ただし、減算器55による減算信号では、上述したように前者のスピーカー15により発せられた音の成分が除去されているので、イヤーピース5などを伝搬した周辺音を表すことになる。
なお、ライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lの各々においては、それぞれ独立に風切り音の有無を判別する。このため、例えばライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lの一方が風上に位置し、他方が風下に位置する場合、一方では、風切り音が発生していると判別し、他方では、風切り音が発生していないと判別することがあり得る。
このように、本実施形態に係るヘッドフォン1を装着したユーザーWは、風切り音が発生していなければ、周辺音を知覚しつつ、外部機器100により再生された信号に基づくステレオ音を聴くことができる。また、風切り音が発生しても、当該風切り音が抑えられるので、ユーザーWは、周辺音を明瞭に知覚しつつ、外部機器100に基づくステレオ音を聴くことができる。
なお、実施形態では、風切り音が発生していないと判別した場合、ADC32の出力信号をイコライザー41で補正処理してスピーカー15に向けて出力したが、イコライザー41の補正処理は必須ではない。
また、風切り音が発生していると判別された場合、減算器55の減算信号をイコライザー42で補正処理してスピーカー15に向けて出力したが、マイク12により収音した周辺音の高域側が明瞭であれば、イコライザー42の補正処理は必須ではない。
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るヘッドフォン1は、第1実施形態と電気的な構成のみが異なる。そこで、第2実施形態については、電気的な構成を中心に説明することにする。
図6は、第2実施形態に係るヘッドフォン1を示す図である。図6に示される構成が図4に示した構成と相違する点は、次の3点である。すなわち、処理部40におけるイコライザー42が特性の異なるイコライザー43に置き換わった点(第1の点)、減算器55による減算信号が処理部40に供給されず、判別器51のみに供給される点(第2の点)、ADC32の出力信号が判別器51およびイコライザー41のほか、イコライザー43に供給される点(第3の点)である。
上記3つの点のうち、第1の点について詳述すると、イコライザー43は、ADC32の出力信号に補正処理を施す。詳細には、イコライザー43は、イコライザー41と同様な補正処理に加え、風切り音の周波数帯域を低減させる処理を施す。図7で説明したように、風切り音は、低域側ではレベルが比較的大きく、高域側ではレベルが比較的小さく、周波数が高くなるにつれて徐々に減衰するような周波数特性を有する。このため、イコライザー43が風切り音の周波数範囲の低域側を低減させると、マイク11で収音した風切り音が低減することになる。
第2実施形態に係るヘッドフォン1において、風切り音が発生していなければ、スイッチ45は、イコライザー41の出力信号を選択するので、第1実施形態と同様となる。すなわち、右耳用のライトユニット10Rでいえば、風切り音が発生していない場合、マイク11の増幅信号をイコライザー41で補正処理した信号と、外部機器100からのステレオ信号のうちのR信号とを加算した信号に基づく音がスピーカー15から出力される。
一方、風切り音が発生していれば、スイッチ45がイコライザー43の出力信号を選択する。このため、右耳用のライトユニット10Rでいえば、風切り音を含むADC32の出力信号に、イコライザー43で低域側を低減させる補正処理を施すことによって当該風切り音を抑えた信号と、外部機器100からのステレオ信号のうちのR信号とを加算した信号に基づく音がスピーカー15から出力される。
ここでは、右耳用のライトユニット10Rで説明したが、左耳用のレフトユニット10Lでも同様である。
なお、第2実施形態において、イコライザー43による補正処理は、イコライザー41による補正処理に、風切り音の周波数範囲の低域側を低減させる処理を加えたものである。このため、イコライザー41の出力信号またはイコライザー43の出力信号をスイッチ45により切り替えるのではなく、イコライザー41の出力信号に対し、上記低減させる処理を施す別途のイコライザーをバイパスさせる経路と、バイパスさせない経路とで切り替える構成として良い。
また、風切り音の周波数範囲の低域側を低減させる程度を段階的に変化させたイコライザーを複数個設けるとともに、判別器51が風切り音の発生レベルに応じて、適用するイコライザーをスイッチ45の選択で切り替える構成としても良い。さらにまた、イコライザーでの処理を規定するパラメータを、判別器51が風切り音の発生レベルに応じて供給することにより、風切り音の周波数範囲の低域側を低減させる処理内容を変化させる構成としても良い。
なお、第1実施形態および第2実施形態については、ライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lをネックバンド20で接続したが、ヘッドバンドで接続しても良い。また、ライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lを電気的に無線で接続し、ネックバンド等の物理的な接続を無くしても良い。
第1実施形態および第2実施形態については、ステレオ音を聴かせるヘッドフォンとして説明したが、風切り音を抑えた周辺音とともに、外部機器100からの音を知覚させる、という観点からいえばモノラルの、または、片耳のみのイヤーフォンでも良い。
判別器51における風切り音については、第1実施形態で説明した手法のほか、次のような手法で判別することができる。
風切り音は、図7で説明したように、レベルが低域側で比較的大きく、高域側で比較的小さく、周波数が高くなるにつれて徐々に減衰するような周波数特性である。このため、例えばマイク11による信号のレベルの低域側がしきい値以上であれば、風切り音が発生している、と判別しても良い。
ヘッドフォン1におけるライトユニット10Rおよびレフトユニット10Lの一方が風上に位置し、他方が風下に位置する場合、風上側におけるマイク11での収音した信号のレベルは、風下側におけるマイク11での収音した信号のレベルよりも大きくなる。
このため、ライトユニット10Rのマイク11による信号のレベルと、レフトユニット10Lのマイク11における信号のレベルとを比較し、両者信号のレベルの差がしきい値以上であれば、風切り音が発生し、当該差がしきい値未満であれば、風切り音が発生していない、と判別する構成としても良い。
なお、この構成において、レベルが大きい方のユニット側において風切り音が発生していると判別しても良いし、両ユニットにおいて風切り音が発生していると判別しても良い。
風切り音の周波数特性の一例は図7に示した通りであるが、気流の乱れは、風方向によっても異なるので、風切り音の周波数特性についても風方向に変動する傾向がある。そこで、複数の風方向で生じる風切り音の周波数特性を予め測定して記憶しておき、マイク11による信号の周波数特性が、記憶しておいた風切り音の周波数特性に一致する(または近い)ものがあるか否かにより、風切り音の有無を判別しても良い。
なお、風切り音の判別については、以上述べた手法を単独で用いても良いし、2以上適宜組み合わせて用いても良い。
マイク11または/およびマイク12は周辺音を収音するので、マイク11または/およびマイク12から出力される信号の位相を反転させ、外部機器100の信号と加算することによって、当該周辺音(ノイズ)を低減する機能(いわゆるノイズキャンセリング機能)を実現しても良い。
上述した実施形態において、風切り音を抑えた周辺音とともに、外部機器の出力信号に基づく音を知覚させる、という観点より、以下の発明が把握される。
まず、ユーザーの外耳道の外側における周辺音を収音する第1マイクと、前記外耳道内の音を収音する第2マイクと、前記外耳道に向けて放音するスピーカーと、前記第1マイクの収音に基づく第1信号と、前記第2マイクの収音に基づく第2信号との比較により風切り音の発生の有無を判別する判別器と、前記判別器により前記風切り音が発生していないと判別された場合、前記第1信号に、入力された信号を加算して前記スピーカーに向けて出力する処理部と、を含むヘッドフォンが把握される。
上記ヘッドフォンによれば、第1マイクが周辺音を風切り音とともに収音する場合もあるが、第2マイクは、外耳道に挿入されるので風が当たらない。したがって、第1マイクの収音に基づく第1信号と第2マイクの収音に基づく第2信号との比較により当該風切り音の発生の有無を判別することができるので、第1マイクに風防を装着する必要がない。
なお、「…に向けて出力する」とは、…までの経路途中に別の中間要素が介在しても良い、という意味である。
上記ヘッドフォンにおいて、前記判別器により前記風切り音が発生していると判別された場合、前記処理部は、前記第2信号に、入力された信号を加算して前記スピーカーに向けて出力する構成としても良い。この構成によれば、ユーザーに、風切り音を抑えた周辺音とともに外部機器から出力される信号に基づく音を知覚させることができる。
上記ヘッドフォンにおいて、前記判別器により前記風切り音が発生していると判別された場合、前記処理部は、前記第1信号に、前記風切り音を低減させる処理を施し、入力された信号を加算して前記スピーカーに向けて出力する構成としても良い。この構成によっても、ユーザーに、風切り音を抑えた周辺音とともに外部機器から出力される信号に基づく音を知覚させることができる。
上記ヘッドフォンにおいて、前記スピーカーに向けて出力される信号に対して所定の特性を付与するフィルターと、前記第2マイクの出力信号から前記フィルターの出力信号を減算する減算器とを含み、前記判別器は、前記第1マイクの収音に基づく第1信号と、前記減算器で減算された信号との比較により前記風切り音の発生の有無を判別する構成としても良い。この構成によれば、第2マイクで収音された信号からスピーカーで出力される音の信号をキャンセルされ得る。
1…ヘッドフォン、10R…ライトユニット、10L…レフトユニット、11…マイク(第1マイク)、12…マイク(第2マイク)、15…スピーカー、40…処理部、55…減算器、100…外部機器。

Claims (9)

  1. ユーザーの外耳道の外側における周辺音を収音する第1マイクと、
    前記外耳道に向けて放音するスピーカーと、
    少なくとも前記第1マイクの収音に基づく第1信号に基づき風切り音の発生の有無を判別する判別器と、
    前記判別器により前記風切り音が発生していないと判別された場合、
    前記第1信号に、入力された信号を加算して前記スピーカーに向けて出力する処理部と、
    を含むヘッドフォン。
  2. 前記第1マイクは、前記ユーザーの右耳の外耳道の外側における周辺音を収音するライトマイクであり、
    前記ユーザーの左耳の外耳道の外側における周辺音を収音するレフトマイクを有し、
    前記判別器は、
    前記ライトマイクに基づく収音信号のレベルと前記レフトマイクに基づく収音信号のレベルとの差がしきい値以上であれば、前記風切り音が発生していると判別する
    請求項1に記載のヘッドフォン。
  3. 前記判別器は、
    前記第1信号の周波数特性が記憶された風切り音の周波数特性と一致または近ければ、前記風切り音が発生していると判別する
    請求項1に記載のヘッドフォン。
  4. 前記判別器は、
    前記第1信号のレベルの低域側がしきい値以上であれば、前記風切り音が発生していると判別する
    請求項1に記載のヘッドフォン。
  5. 前記判別器により前記風切り音が発生していると判別された場合、
    前記処理部は、
    前記第1信号に、前記風切り音を低減させる処理を施し、入力された信号を加算して前記スピーカーに向けて出力する
    請求項1に記載のヘッドフォン。
  6. 前記外耳道内の音を収音する第2マイクを含む
    請求項1に記載のヘッドフォン。
  7. 前記判別器により前記風切り音が発生していると判別された場合、
    前記処理部は、
    前記第2マイクに基づく第2信号に、入力された信号を加算して前記スピーカーに向けて出力する
    請求項6に記載のヘッドフォン。
  8. 前記スピーカーに向けて出力される信号に対して所定の特性を付与するフィルターと、
    前記第2マイクに基づく第2信号から前記フィルターの出力信号を減算する減算器と
    を含み、
    前記判別器は、前記第1マイクの収音に基づく第1信号と、前記減算器で減算された信号との比較により前記風切り音の発生の有無を判別する
    請求項6に記載のヘッドフォン。
  9. ユーザーの外耳道の外側における周辺音を第1マイクで収音して、前記第1マイクの収音に基づく第1信号を出力するステップと、
    少なくとも前記第1信号に基づき風切り音の発生の有無を判別するステップと、
    前記風切り音が発生していないと判別された場合、
    前記第1信号に、入力された信号を加算して、スピーカーにより前記外耳道に向けて放音させるステップと、
    を含むヘッドフォンの制御方法。
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