JP6911584B2 - 冷却水制御弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷却水制御弁装置に関する。
従来、冷却対象を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置が知られている。例えば、特許文献1に記載された冷却水制御弁装置は、バルブ収容空間に回転可能に設けられたバルブにより、冷却対象としてのエンジンを流れる冷却水の流量を制御している。
特開2016−188702号公報
特許文献1の冷却水制御弁装置は、フェールセーフ弁収容空間に設けられたフェールセーフ弁を備えている。フェールセーフ弁収容空間は、バルブ収容空間と、バルブ収容空間から外部へ流出する冷却水が流れる流通路とに連通するよう形成されている。フェールセーフ弁は、冷却水の温度が所定値以下のとき、閉弁しバルブ収容空間と流通路との間の冷却水の流れを遮断し、冷却水の温度が所定値より高いとき、開弁しバルブ収容空間と流通路との間の冷却水の流れを許容する。これにより、バルブ収容空間においてバルブが回転不能となり流通路を経由したラジエータ側への冷却水の流れが遮断された状態になった場合において冷却水の温度が所定値より高くなっても、フェールセーフ弁が開弁することで、高温となったエンジン側の冷却水を、フェールセーフ弁収容空間を経由してラジエータ側に送ることができる。そのため、バルブが回転不能となっても、エンジンのオーバーヒートを防ぐことができる。
ところで、特許文献1の冷却水制御弁装置では、フェールセーフ弁収容空間は、バルブ収容空間に連通するよう形成されている。そのため、異物によりバルブの回転がロックし、バルブ収容空間においてバルブが破損した場合、バルブの破片がフェールセーフ弁収容空間に侵入し、フェールセーフ弁の弁部に噛み込まれたりするおそれがある。この場合、フェールセーフ弁の機能障害をもたらすおそれがある。
本発明の目的は、フェールセーフ弁の機能障害を抑制可能な冷却水制御弁装置を提供することにある。
本発明は、冷却対象(2)を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置(10)であって、ハウジング(20)とバルブ(30)とフェールセーフ弁(50)とを備えている。
ハウジングは、バルブ収容空間(210)、バルブ収容空間と冷却対象とを接続可能に形成された第1開口部(211)、フェールセーフ弁収容空間(220)、フェールセーフ弁収容空間と冷却対象とを接続可能なよう第1開口部が形成された外壁に形成された第2開口部(221)、バルブ収容空間と外部とを接続可能に形成された流通路(250)、および、フェールセーフ弁収容空間と流通路とを連通するフェールセーフ連通路(253)を有している。
バルブは、バルブ収容空間に回転可能に設けられ、回転位置により第1開口部と流通路との間を流れる冷却水の流量を制御可能である。
フェールセーフ弁は、フェールセーフ弁収容空間に設けられ、冷却水の温度が所定値以下のとき、閉弁しフェールセーフ連通路における冷却水の流れを遮断し、冷却水の温度が所定値より高いとき、開弁しフェールセーフ連通路における冷却水の流れを許容する。これにより、バルブ収容空間においてバルブが回転不能となり流通路を経由した外部への冷却水の流れが遮断された状態になった場合において冷却水の温度が所定値より高くなっても、フェールセーフ弁が開弁することで、高温となった冷却対象側からの冷却水を、フェールセーフ弁収容空間およびフェールセーフ連通路を経由して外部に送ることができる。そのため、バルブが回転不能となっても、冷却対象の温度上昇を抑えることができる。
ハウジングは、第1開口部と第2開口部との間を仕切るとともにバルブ収容空間とフェールセーフ弁収容空間との間を仕切るよう連続的に形成された壁部(222)を有している。つまり、第1開口部およびバルブ収容空間と第2開口部およびフェールセーフ弁収容空間とは、壁部により隔離されている。そのため、異物によりバルブの回転がロックし、バルブ収容空間においてバルブが破損したとしても、バルブの破片がフェールセーフ弁収容空間に侵入することはない。これにより、バルブの破片がフェールセーフ弁の弁部に噛み込まれたりすることを抑制し、フェールセーフ弁の機能障害を抑制することができる。
第1実施形態による冷却水制御弁装置を適用したエンジン冷却システムを示す模式図。 第1実施形態による冷却水制御弁装置を示す上面図。 第1実施形態による冷却水制御弁装置を示す下面図。 図2のIV−IV線断面図。 図2のV−V線断面図。 図2のVI−VI線断面図。 図2のVII−VII線断面図。 図2のVIII−VIII線断面図。 第2実施形態による冷却水制御弁装置を示す断面図。 第3実施形態による冷却水制御弁装置を示す断面図。 第4実施形態による冷却水制御弁装置を示す断面図。 第5実施形態による冷却水制御弁装置を示す断面図。
以下、複数の形態による冷却水制御弁装置を図面に基づき説明する。なお、複数の形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、複数の形態において実質的に同一の構成部位は、同一または同様の作用効果を奏する。
(第1実施形態)
第1実施形態による冷却水制御弁装置を図2〜8に示し、冷却水制御弁装置を適用したエンジン冷却システムを図1に示す。
冷却水制御弁装置10は、例えば、図示しない車両のエンジン2を冷却する冷却水の流量を制御するのに用いられる。具体的には、冷却水制御弁装置10は、車両のエンジン冷却システム1のメイン流路Rmを流れる冷却水の流量を制御する(図1参照)。
図1に示すように、車両には、エンジン冷却システム1、エンジン2、冷却水制御弁装置10の他、ウォーターポンプ3、ラジエータ11、オイルクーラ12、ヒータ13、EGRバルブ14、スロットルバルブ15、リザーバタンク16等が設けられている。
エンジン冷却システム1は、メイン流路Rmを備えている。
ウォーターポンプ3は、エンジン2のウォータージャケット4に接続するようエンジン2に設けられている。ウォーターポンプ3は、エンジン2の駆動力により駆動し、流入した冷却水を加圧しウォータージャケット4に吐出する。
冷却水制御弁装置10は、エンジン2のウォータージャケット4に接続するようエンジン2に設けられる。そのため、冷却水制御弁装置10には、ウォータージャケット4内の冷却水が流入可能である。
メイン流路Rmは、冷却水制御弁装置10を介してエンジン2のウォータージャケット4とラジエータ11とを接続するよう形成されている。これにより、ウォータージャケット4内の冷却水は、冷却水制御弁装置10、メイン流路Rmを経由してラジエータ11に流れることができる。ラジエータ11は、流入した冷却水から放熱する。ラジエータ11で温度の低下した冷却水は、ウォーターポンプ3に流れ、エンジン2のウォータージャケット4に流入する。ウォータージャケット4に流入した温度の低い冷却水により、エンジン2を冷却することができる。ここで、エンジン2は、「冷却対象」に対応している。
冷却水制御弁装置10は、エンジン2およびメイン流路Rmを流れる冷却水、すなわち、エンジン2からラジエータ11に流れる冷却水の流量を制御可能である。
オイルクーラ12は、冷却水制御弁装置10とウォーターポンプ3との間に設けられている。エンジン2のウォータージャケット4から流出した冷却水は、冷却水制御弁装置10を経由してオイルクーラ12に流れ、エンジン2に戻る。これにより、オイルクーラ12は、潤滑オイルの温度を上昇させることができる。そのため、環境温度が低い場合でも、潤滑オイルの粘度を低下させることができる。
冷却水制御弁装置10は、オイルクーラ12に流れる冷却水の流量を制御可能である。
ヒータ13は、冷却水制御弁装置10とウォーターポンプ3との間においてオイルクーラ12と並列に設けられている。エンジン2のウォータージャケット4から流出した冷却水は、冷却水制御弁装置10を経由してヒータ13に流れ、エンジン2に戻る。これにより、ヒータ13は、車両の車室内の温度を上昇させることができる。
冷却水制御弁装置10は、ヒータ13に流れる冷却水の流量を制御可能である。
本実施形態では、EGRバルブ14により、エンジン2の排気を吸気側に再循環させ、窒素酸化物の濃度を低減可能な排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)を行うことができる。EGRバルブ14は、エンジン2の排気通路と吸気通路とを接続する通路を流れる排気の流量を制御可能である。
EGRバルブ14は、エンジン2のウォータージャケット4とウォーターポンプ3との間に設けられている。そのため、ウォータージャケット4から流出した冷却水は、EGRバルブ14を経由してエンジン2に戻る。これにより、EGRバルブ14を冷却することができる。なお、エンジン2の運転中、冷却水は、ウォーターポンプ3、ウォータージャケット4、EGRバルブ14を循環する。
スロットルバルブ15は、図示しない吸気通路を流れる吸気の量を制御可能に設けられている。スロットルバルブ15は、冷却水制御弁装置10とウォーターポンプ3との間においてオイルクーラ12およびヒータ13と並列に設けられている。エンジン2のウォータージャケット4から流出した冷却水は、冷却水制御弁装置10を経由してスロットルバルブ15に流れ、エンジン2に戻る。これにより、環境温度が低い場合でも、スロットルバルブ15を温めることができる。
外部装置としてのリザーバタンク16は、ラジエータ11に接続するよう設けられている。リザーバタンク16には、冷却水が貯留される。ラジエータ11内の冷却水、すなわち、エンジン冷却システム1を流れる冷却水の量が少なくなると、リザーバタンク16からラジエータ11に冷却水が供給される。すなわち、リザーバタンク16は、エンジン2を流れる冷却水が不足したときに供給される冷却水を貯留する。
冷却水制御弁装置10は、ハウジング20、バルブ30、モータ40、フェールセーフ弁50等を備えている。
ハウジング20は、ハウジング本体21、カバー24、パイプ部25、26、27、シート61、71、シール部材62、72、ホルダ63、73、スプリング64、74等を有している。
ハウジング本体21、カバー24、パイプ部25、26、27は、それぞれ、例えば樹脂等により形成されている。
ハウジング本体21は、バルブ収容空間210、第1開口部211、軸受穴部212、軸受部213、214、流路穴部215、216、217、フェールセーフ弁収容空間220、第2開口部221、壁部222、モータ収容空間230等を有している。
図3、4、5、7に示すように、バルブ収容空間210は、ハウジング本体21の内側に空間として形成されている。バルブ収容空間210は、略円筒状に形成されている。
第1開口部211は、ハウジング本体21の外壁に形成されている。第1開口部211は、バルブ収容空間210とハウジング本体21の外部とを接続するよう形成されている。つまり、バルブ収容空間210は、第1開口部211を経由してハウジング本体21の外部と連通している。
冷却水制御弁装置10は、ハウジング本体21の第1開口部211がウォータージャケット4に接続するようエンジン2に取り付けられる。そのため、バルブ収容空間210には、第1開口部211を経由してウォータージャケット4内の冷却水が流入可能である。このように、第1開口部211は、バルブ収容空間210とエンジン2とを接続可能に形成されている。
軸受部213は、第1開口部211に設けられている。
軸受穴部212は、ハウジング本体21のバルブ収容空間210の第1開口部211とは反対側に形成されている。軸受穴部212は、バルブ収容空間210とハウジング本体21の第1開口部211とは反対側の外壁とを接続するよう形成されている。軸受穴部212は、バルブ収容空間210と同軸に形成されている。軸受部214は、軸受穴部212に設けられている。
流路穴部215、216、217は、それぞれ、バルブ収容空間210とハウジング本体21の外部とを接続するよう形成されている。
モータ収容空間230は、ハウジング本体21の内側に空間として形成されている(図7、8参照)。モータ収容空間230は、ハウジング本体21の外壁のうち軸受穴部212が形成された外壁に開口するよう形成されている。
カバー24は、例えば皿状に形成され、ハウジング本体21の軸受穴部212側を覆うようにして設けられている。カバー24は、ハウジング本体21との間にギア部収容空間240を形成している。ギア部収容空間240は、モータ収容空間230に接続している。
モータ40は、モータ収容空間230に設けられている。モータ40は、給電されることにより回転駆動し、出力部からトルクを出力する。
ギア部収容空間240には、ギア部41が設けられている。ギア部41は、モータ40の出力部に噛み合うようにして設けられている。本実施形態では、ギア部41は、減速機を構成している。そのため、モータ40が回転駆動し出力部から出力されたトルクは、ギア部41で減速される。
バルブ30は、バルブ本体31、ボール面34、35、バルブ連通穴36、37等を有している。
バルブ本体31は、例えば樹脂等により形成されている。バルブ本体31は、バルブ筒部32、バルブ底部33を有している。
バルブ筒部32は、筒状に形成されている。バルブ底部33は、バルブ筒部32の一方の端部を塞ぐようにしてバルブ筒部32と一体に形成されている。すなわち、バルブ本体31は、有底筒状に形成されている。
ボール面34は、バルブ筒部32の外周壁のうちバルブ底部33側に形成されている。すなわち、ボール面34は、バルブ本体31の径方向外側の外壁に形成されている。ボール面34は、凸球面状に形成されている。
ボール面35は、バルブ筒部32の外周壁のうちボール面34に対しバルブ底部33とは反対側に形成されている。ボール面35は、凸球面状に形成されている。
バルブ連通穴36は、バルブ本体31の内周壁と外周壁とを連通するようボール面34に形成されている。ここで、バルブ連通穴36は、略円形に形成されている。
バルブ連通穴37は、バルブ本体31の内周壁と外周壁とを連通するようボール面35に形成されている。ここで、バルブ連通穴37は、矩形状に複数形成されている。
ここで、流路穴部215は、ハウジング本体21のバルブ収容空間210を形成する内壁のうちボール面34に対応する位置に形成されている。流路穴部216、217は、ハウジング本体21のバルブ収容空間210を形成する内壁のうちボール面35に対応する位置に形成されている。
バルブ本体31には、軸穴部330が形成されている。軸穴部330は、バルブ底部33を板厚方向に貫くようバルブ底部33の中央に形成されている。
バルブ本体31の軸穴部330には、シャフト42が設けられている。シャフト42は、例えば金属等により棒状に形成されている。バルブ30とシャフト42とは、一体に回転可能に設けられている。すなわち、バルブ30とシャフト42とは、相対回転不能である。
シャフト42の一方の端部側は、軸受部213により軸受けされている。シャフト42の他方の端部側は、軸受部214により軸受けされている。これにより、バルブ30は、シャフト42とともに軸受部213、214により軸受けされ、バルブ収容空間210においてバルブ30の軸Ax1を中心に回転可能に支持されている。
シャフト42の他方の端部には、ギア部41が接続されている。そのため、モータ40が回転駆動し出力部から出力されたトルクは、ギア部41を経由してシャフト42に伝達する。これにより、バルブ本体31は、バルブ収容空間210において、所定の回転軸線Ar1を中心に回転する。バルブ本体31の回転位置により、バルブ連通穴36と流路穴部215との重なり面積が変化する。また、バルブ本体31の回転位置により、バルブ連通穴37と流路穴部216、217との重なり面積が変化する。
パイプ部25は、第1パイプ部251、第2パイプ部252を有している。第1パイプ部251は管状に形成されている。第2パイプ部252は、第1パイプ部251から分岐するよう管状に形成されている。
パイプ部25は、第1パイプ部251の一方の端部が流路穴部215の内側に位置するようハウジング本体21に取り付けられている(図4参照)。これにより、第1パイプ部251の内側の空間は、バルブ収容空間210に接続している。
第1パイプ部251の内側には、流通路250が形成されている。流通路250は、バルブ収容空間210と外部とを接続可能である。
パイプ部25の第1パイプ部251のハウジング本体21とは反対側の端部は、メイン流路Rmを経由してラジエータ11に接続される。
第2パイプ部252の第1パイプ部251とは反対側の端部には、キャップ17が設けられている。キャップ17は、第2パイプ部252の第1パイプ部251とは反対側の端部を塞ぐようにして設けられている。エンジン冷却システム1の冷却水が不足したとき、キャップ17を開けて第2パイプ部252から冷却水を供給することが可能である。
パイプ部26は、第1パイプ部261、第2パイプ部262を有している。第1パイプ部261は管状に形成されている。第2パイプ部262は、第1パイプ部261から分岐するよう管状に形成されている。
パイプ部26は、第1パイプ部261の一方の端部が流路穴部216の内側に位置するようハウジング本体21に取り付けられている(図4参照)。これにより、第1パイプ部261の内側の空間は、バルブ収容空間210に接続している。
第1パイプ部261の内側には、流通路260が形成されている。流通路260は、バルブ収容空間210と外部とを接続可能である。
パイプ部26の第1パイプ部261のハウジング本体21とは反対側の端部は、ヒータ13に接続される。
第2パイプ部262の第1パイプ部261とは反対側の端部は、スロットルバルブ15に接続される。
パイプ部27は、管状に形成されている。パイプ部27は、一方の端部が流路穴部217の内側に位置するようハウジング本体21に取り付けられている。これにより、パイプ部27の内側の空間は、バルブ収容空間210に接続している。
パイプ部27のハウジング本体21とは反対側の端部は、オイルクーラ12に接続される。
シート61、71は、それぞれ、例えばフッ素樹脂により環状に形成されている。シート61は、一方の端面がボール面34に接触可能に設けられている。シート71は、一方の端面がボール面35に接触可能に設けられている。
シール部材62、72は、それぞれ、例えばゴム等により環状に形成されている。シール部材62は、第1パイプ部251のハウジング本体21側の端部の内壁に形成された溝部に設けられている。シール部材72は、第1パイプ部261のハウジング本体21側の端部の内壁に形成された溝部に設けられている。
ホルダ63、73は、それぞれ、例えば金属等により略円筒状に形成されている。
ホルダ63は、一方の端部がシート61を保持し、他方の端部が第1パイプ部251のハウジング本体21側の端部の内側に位置するよう設けられている。ホルダ63の外周壁は、シール部材62の内縁部と摺動可能である。これにより、第1パイプ部251の内壁とシール部材62とホルダ63の外周壁との間は、液密に保たれている。
ホルダ73は、一方の端部がシート71を保持し、他方の端部が第1パイプ部261のハウジング本体21側の端部の内側に位置するよう設けられている。ホルダ73の外周壁は、シール部材72の内縁部と摺動可能である。これにより、第1パイプ部261の内壁とシール部材72とホルダ73の外周壁との間は、液密に保たれている。
スプリング64、74は、例えばコイルスプリングである。
スプリング64は、ホルダ63の径方向外側に設けられ、一端がホルダ63のシート61側の端部に当接し、他端が第1パイプ部251のハウジング本体21側の端部に当接している。スプリング64は、軸方向に伸びる力を有している。そのため、スプリング64は、ホルダ63とともにシート61をバルブ30側に付勢している。これにより、シート61は、一方の端面がボール面34に押し付けられる。
スプリング74は、ホルダ73の径方向外側に設けられ、一端がホルダ73のシート71側の端部に当接し、他端が第1パイプ部261のハウジング本体21側の端部に当接している。スプリング74は、軸方向に伸びる力を有している。そのため、スプリング74は、ホルダ73とともにシート71をバルブ30側に付勢している。これにより、シート71は、一方の端面がボール面35に押し付けられる。
シート61の内周壁、および、ホルダ63の内周壁は、第1パイプ部251の内壁とともに、流通路250の一部を形成している。すなわち、流通路250は、ハウジング20に形成されている。
シート71の内周壁、および、ホルダ73の内周壁は、第1パイプ部261の内壁とともに、流通路260の一部を形成している。
本実施形態では、エンジン2のウォータージャケット4を流れて温度が上昇した冷却水は、ハウジング本体21の第1開口部211を経由してバルブ収容空間210のうちバルブ本体31の内側および外側に流入する。
バルブ収容空間210のうちバルブ本体31の内側に流入した冷却水は、バルブ本体31の回転位置により変化するバルブ連通穴36とシート61の開口部すなわち流通路250との重なり面積に応じた量が、第1パイプ部251に流れる。第1パイプ部251に流れた冷却水は、ラジエータ11に導かれ、ラジエータ11を通過することで温度が低下する。ラジエータ11で温度の低下した冷却水は、エンジン2に戻され、エンジン2を冷却する。
バルブ連通穴36と流通路250との重なり面積が0のとき、すなわち、シート61の開口部の全部がボール面34で塞がれているとき、バルブ本体31の内側と流通路250との間の冷却水の流れは遮断される。
このように、バルブ30は、回転位置により第1開口部211と流通路250との間を流れる冷却水の流量を制御可能である。なお、バルブ30の回転位置は、モータ40の駆動を制御する図示しない制御装置により制御される。
また、バルブ収容空間210のうちバルブ本体31の内側に流入した冷却水は、バルブ本体31の回転位置により変化するバルブ連通穴37とシート71の開口部すなわち流通路260との重なり面積に応じた量が、第1パイプ部261、第2パイプ部262に流れる。第1パイプ部261、第2パイプ部262に流れた冷却水は、ヒータ13、スロットルバルブ15に導かれる。
また、バルブ収容空間210のうちバルブ本体31の内側に流入した冷却水は、バルブ本体31の回転位置により変化するバルブ連通穴37と流路穴部217との重なり面積に略応じた量が、パイプ部27に流れる。パイプ部27に流れた冷却水は、オイルクーラ12に導かれる。
バルブ30は、筒状に形成され、内周壁と外周壁とを連通するバルブ連通穴36を有し、軸方向の開口部が第1開口部211に接続し、軸Ax1を中心に回転可能に設けられ、回転位置によりバルブ連通穴36と流通路250との重なり面積を変化させることで第1開口部211と流通路250との間を流れる冷却水の流量を制御可能である。
このように、冷却水制御弁装置10は、モータ40を回転駆動させて、バルブ30の回転位置を制御することにより、ラジエータ11を経由してエンジン2に戻される冷却水、および、ヒータ13、スロットルバルブ15、オイルクーラ12に流れる冷却水の流量を制御可能である。
図3、5〜8に示すように、フェールセーフ弁収容空間220は、ハウジング本体21の内側に空間として形成されている。
第2開口部221は、ハウジング本体21の外壁のうち第1開口部211が形成された外壁に形成されている。第2開口部221は、フェールセーフ弁収容空間220とハウジング本体21の外部とを接続するよう形成されている。つまり、フェールセーフ弁収容空間220は、第2開口部221を経由してハウジング本体21の外部と連通している。
パイプ部25には、フェールセーフ連通路253が形成されている(図6参照)。フェールセーフ連通路253は、フェールセーフ弁収容空間220と第1パイプ部251の内壁、すなわち、流通路250とを連通するよう形成されている。
壁部222は、第1開口部211およびバルブ収容空間210と第2開口部221およびフェールセーフ弁収容空間220との間を仕切るよう形成されている。そのため、第1開口部211を経由してバルブ収容空間210に流入した冷却水は、壁部222により遮られ、フェールセーフ弁収容空間220側へ流れることはできない。同様に、第2開口部221を経由してフェールセーフ弁収容空間220に流入した冷却水は、壁部222により遮られ、バルブ収容空間210側へ流れることはできない。
このように、第1開口部211およびバルブ収容空間210と第2開口部221およびフェールセーフ弁収容空間220とは、壁部222により隔離されている。そのため、例えば異物によりバルブ30の回転がロックし、バルブ収容空間210においてバルブ30が破損したとしても、バルブ30の破片がフェールセーフ弁収容空間220に侵入することはない。
フェールセーフ弁50は、フェールセーフ弁収容空間220に設けられている(図6参照)。
フェールセーフ弁50は、弁本体51、温度検知部52、スプリング53、支持部材54等を有している。
支持部材54は、例えば金属等により筒状に形成されている。支持部材54は、一端がハウジング本体21のフェールセーフ弁収容空間220内に位置し、他端がパイプ部25のフェールセーフ連通路253に位置するよう設けられている。ここで、支持部材54の外周壁は、フェールセーフ弁収容空間220を形成するハウジング本体21の内壁に液密に接している。また、支持部材54の他端には、弁座541が形成されている。
弁本体51は、軸部511、弁部512を有している。軸部511は、棒状に形成され、軸方向に往復移動可能なよう支持部材54の内側に設けられている。弁部512は、例えば略円盤状に形成され、軸部511の一端に取り付けられている。弁部512は、支持部材54の他端の弁座541に当接可能、すなわち、弁座541を閉塞可能である。弁部512は、軸部511とともに軸方向に往復移動し、弁座541に当接または弁座541から離間する。弁部512が弁座541に当接し閉弁すると、フェールセーフ連通路253を閉じ、フェールセーフ連通路253における冷却水の流れを遮断する。一方、弁部512が弁座541から離間し開弁すると、フェールセーフ連通路253を開き、フェールセーフ連通路253における冷却水の流れを許容する。以下、適宜、弁部512が弁座541から離間する方向を「開弁方向」、弁部512が弁座541に当接する方向を「閉弁方向」という。
温度検知部52の内部には、例えばサーモワックス等のワックスが封入されている。温度検知部52は、支持部材54の弁座541とは反対側の端部の内側に設けられている。すなわち、温度検知部52は、フェールセーフ弁収容空間220に設けられている。温度検知部52は、軸部511の弁部512とは反対側の端部に接続している。
スプリング53は、所謂コイルばねであり、支持部材54の内側に設けられている。スプリング53は、軸部511を閉弁方向に付勢している。これにより、弁部512は、弁座541に当接した状態、すなわち、閉弁状態となる。
温度検知部52は、フェールセーフ弁収容空間220内の冷却水の温度が所定値より高くなると膨張し、スプリング53の付勢力に抗して軸部511を開弁方向に押圧する。これにより、弁部512が弁座541から離間し開弁する。
フェールセーフ弁50は、フェールセーフ弁収容空間220内の冷却水の温度が所定値以下のとき、閉弁しフェールセーフ連通路253における冷却水の流れを遮断し、冷却水の温度が所定値より高いとき、開弁しフェールセーフ連通路253における冷却水の流れを許容する。
このように、フェールセーフ弁50は、バルブ30とは別に独立して作動しフェールセーフ連通路253を開閉可能な弁本体51、および、冷却水の温度に基づき弁本体51を作動させてフェールセーフ連通路253を開閉可能とする温度検知部52を有している。
例えばバルブ収容空間210においてバルブ30が回転不能となり流通路250を経由したラジエータ11への冷却水の流れが遮断された状態になった場合において冷却水の温度が所定値より高くなっても、フェールセーフ弁50が開弁することで、高温となったエンジン2側からの冷却水を、フェールセーフ弁収容空間220およびフェールセーフ連通路253を経由してラジエータ11に送ることができる。そのため、バルブ30が回転不能となっても、エンジン2の温度上昇を抑えることができる。
本実施形態では、上記所定値、すなわち、フェールセーフ弁50が開弁する温度は、エンジン2のオーバーヒートを防止する観点に基づき、予め適当な値に設定されている。
本実施形態では、ハウジング20は、内部連通孔201をさらに有している。内部連通孔201は、フェールセーフ弁収容空間220と流路穴部215の内壁とを接続するようハウジング本体21に形成されている(図4、5、6、8参照)。ここで、バルブ連通穴36の一部とシート61の開口部すなわち流通路250とが重なった状態のとき、フェールセーフ弁収容空間220は、内部連通孔201、流路穴部215の内壁とホルダ63の外周壁との間の空間、バルブ収容空間210のうちバルブ30の外側の空間、バルブ連通穴36、バルブ30の内側の空間、バルブ連通穴36を経由してシート61の開口部すなわち流通路250に連通する。つまり、内部連通孔201は、バルブ連通穴36の一部と流通路250とが重なったとき、バルブ連通穴36を経由してフェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通する。
このように、内部連通孔201は、バルブ連通穴36の一部とシート61の開口部とが重なった状態のとき、すなわち、所定の条件のとき、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通可能に形成されている。
ところで、フェールセーフ弁収容空間220に気泡が発生または流入すると、温度検知部52に気泡が付着するおそれがある。温度検知部52に気泡が付着すると、冷却水から温度検知部52への伝熱性が低下し、冷却水の温度が上記所定値より高くなっても、温度検知部52により冷却水の温度を正確に検知することができず、フェールセーフ弁50が開弁しないといった作動不良を招くおそれがある。本実施形態では、内部連通孔201がフェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通したとき、内部連通孔201を経由してフェールセーフ弁収容空間220内の気泡を流通路250に排出することができる。これにより、フェールセーフ弁50の温度検知部52に気泡が付着するのを抑制することができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度を正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を抑制することができる。
図5、8に示すように、内部連通孔201は、ホルダ63の内周壁、すなわち、流通路250の内周壁よりも外側で(図8参照)、かつ、バルブ30の外周壁と流通路250とのシール面S1に対しバルブ30の径方向外側に形成されている(図5参照)。そのため、バルブ連通穴36と流通路250との重なり面積が0のとき、すなわち、シート61の開口部の全部がボール面34で塞がれているとき、内部連通孔201を経由したフェールセーフ弁収容空間220と流通路250との連通を遮断することができる。これにより、フェールセーフ弁収容空間220内の冷却水が内部連通孔201を経由して流通路250、すなわち、ラジエータ11側に流れることはない。
図4〜8に示すように、本実施形態の冷却水制御弁装置10は、エンジン2の鉛直方向上側に取り付けられて使用される。冷却水制御弁装置10がエンジン2に取り付けられた状態において、第1開口部211および第2開口部221は、エンジン2の鉛直方向上側に位置し、バルブ収容空間210およびフェールセーフ弁収容空間220は、第1開口部211および第2開口部221に対し鉛直方向上側に位置する。また、この状態では、バルブ30は、軸Ax1が鉛直方向に沿うような姿勢となっている。
図8に示すように、冷却水制御弁装置10の使用状態、すなわち、冷却水制御弁装置10がエンジン2に取り付けられた状態において、内部連通孔201は、鉛直方向上側の端部E1が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を内部連通孔201から排出するとともに、フェールセーフ弁50の大部分が冷却水に接触する状態とすることができる。
また、冷却水制御弁装置10の使用状態において、内部連通孔201およびフェールセーフ弁50は、第2開口部221よりも鉛直方向上側に位置し、第2開口部221から内部連通孔201の鉛直方向上側の端部E1までの鉛直方向の距離をL1、第2開口部221から温度検知部52の鉛直方向上側の端部E3までの鉛直方向の距離をL2とすると、L1≧L2である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を内部連通孔201から確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。
以上説明したように、(1)本実施形態は、エンジン2を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置10であって、ハウジング20とバルブ30とフェールセーフ弁50とを備えている。
ハウジング20は、バルブ収容空間210、バルブ収容空間210とエンジン2とを接続可能に形成された第1開口部211、フェールセーフ弁収容空間220、フェールセーフ弁収容空間220とエンジン2とを接続可能に形成された第2開口部221、バルブ収容空間210と外部とを接続可能に形成された流通路250、および、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通するフェールセーフ連通路253を有している。
バルブ30は、バルブ収容空間210に回転可能に設けられ、回転位置により第1開口部211と流通路250との間を流れる冷却水の流量を制御可能である。
フェールセーフ弁50は、フェールセーフ弁収容空間220に設けられ、冷却水の温度が所定値以下のとき、閉弁しフェールセーフ連通路253における冷却水の流れを遮断し、冷却水の温度が所定値より高いとき、開弁しフェールセーフ連通路253における冷却水の流れを許容する。これにより、バルブ収容空間210においてバルブ30が回転不能となり流通路250を経由した外部への冷却水の流れが遮断された状態になった場合において冷却水の温度が所定値より高くなっても、フェールセーフ弁50が開弁することで、高温となったエンジン2側からの冷却水を、フェールセーフ弁収容空間220およびフェールセーフ連通路253を経由して外部のラジエータ11に送ることができる。そのため、バルブ30が回転不能となっても、エンジン2の温度上昇を抑えることができる。
ハウジング20は、第1開口部211およびバルブ収容空間210と第2開口部221およびフェールセーフ弁収容空間220との間を仕切る壁部222を有している。つまり、第1開口部211およびバルブ収容空間210と第2開口部221およびフェールセーフ弁収容空間220とは、壁部222により隔離されている。そのため、例えば異物によりバルブ30の回転がロックし、バルブ収容空間210においてバルブ30が破損したとしても、バルブ30の破片がフェールセーフ弁収容空間220に侵入することはない。これにより、バルブ30の破片がフェールセーフ弁50の弁部512に噛み込まれたりすることを抑制し、フェールセーフ弁50の機能障害を抑制することができる。
また、(2)本実施形態では、ハウジング20は、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通可能に形成された内部連通孔201を有している。そのため、フェールセーフ弁収容空間220に気泡が発生または流入しても、内部連通孔201がフェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通したとき、内部連通孔201を経由してフェールセーフ弁収容空間220内の気泡を流通路250に排出することができる。これにより、フェールセーフ弁50に気泡が付着するのを抑制することができる。したがって、フェールセーフ弁50により冷却水の温度を正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を抑制することができる。
また、(3)本実施形態では、バルブ30は、筒状に形成され、内周壁と外周壁とを連通するバルブ連通穴36を有し、軸方向の開口部が第1開口部211に接続し、軸Ax1を中心に回転可能に設けられ、回転位置によりバルブ連通穴36と流通路250との重なり面積を変化させることで第1開口部211と流通路250との間を流れる冷却水の流量を制御可能である。
内部連通孔201は、流通路250の内周壁よりも外側で、かつ、バルブ30の外周壁と流通路250とのシール面S1に対しバルブ30の径方向外側に形成されている。そのため、バルブ連通穴36と流通路250との重なり面積が0のとき、すなわち、シート61の開口部の全部がボール面34で塞がれているとき、内部連通孔201を経由したフェールセーフ弁収容空間220と流通路250との連通を遮断することができる。これにより、フェールセーフ弁収容空間220内の冷却水が内部連通孔201を経由して流通路250、すなわち、ラジエータ11側に流れることはない。したがって、環境温度が低いときでも、エンジン2を早期に暖機することができる。
また、(4)本実施形態では、内部連通孔201は、バルブ連通穴36の一部と流通路250とが重なったとき、バルブ連通穴36を経由してフェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通する。そのため、バルブ連通穴36と流通路250との重なり面積が0のとき、または、バルブ連通穴36の全部と流通路250とが重なったとき、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250との間を遮断し、バルブ連通穴36の一部と流通路250とが重なったとき、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通する構成とすることができる。この構成では、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250との連通を遮断することでエンジン2を早期に暖機することができ、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通させることでフェールセーフ弁収容空間220内の気泡を排出できる。
また、(5)本実施形態では、冷却水制御弁装置10の使用状態において、内部連通孔201は、鉛直方向上側の端部E1が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を内部連通孔201から排出するとともに、フェールセーフ弁50の大部分が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、フェールセーフ弁50により冷却水の温度を正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を抑制することができる。
また、(6)本実施形態では、フェールセーフ弁50は、冷却水の温度を検知する温度検知部52を有し、温度検知部52により検知した冷却水の温度に応じて開閉弁する。
冷却水制御弁装置10の使用状態において、内部連通孔201およびフェールセーフ弁50は、第2開口部221よりも鉛直方向上側に位置し、第2開口部221から内部連通孔201の鉛直方向上側の端部E1までの鉛直方向の距離をL1、第2開口部221から温度検知部52の鉛直方向上側の端部E3までの鉛直方向の距離をL2とすると、L1≧L2である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を内部連通孔201から確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度をより正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を確実に抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態による冷却水制御弁装置を図9に示す。
第2実施形態は、ハウジング20は、第1実施形態で示した内部連通孔201を有しておらず、代わりに、外部連通孔202を有している。外部連通孔202は、フェールセーフ弁収容空間220と外部とを連通するようハウジング本体21に形成されている(図9参照)。
本実施形態では、通路部材161が設けられている。通路部材161は、管状に形成されている。通路部材161は、一端が外部連通孔202に接続され、他端がリザーバタンク16に接続される。すなわち、外部連通孔202は、ハウジング20の外部に設けられるリザーバタンク16に接続される通路部材161のリザーバタンク16とは反対側の端部に接続される。
これにより、フェールセーフ弁収容空間220は、外部連通孔202、通路部材161を経由してリザーバタンク16に連通する。そのため、フェールセーフ弁収容空間220に気泡が発生または流入しても、外部連通孔202および通路部材161を経由してフェールセーフ弁収容空間220内の気泡をリザーバタンク16に排出することができる。これにより、フェールセーフ弁50の温度検知部52に気泡が付着するのを抑制することができる。
図9に示すように、冷却水制御弁装置10の使用状態、すなわち、冷却水制御弁装置10がエンジン2に取り付けられた状態において、外部連通孔202は、鉛直方向上側の端部E4が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202から排出するとともに、フェールセーフ弁50の大部分が冷却水に接触する状態とすることができる。
また、冷却水制御弁装置10の使用状態において、外部連通孔202およびフェールセーフ弁50は、第2開口部221よりも鉛直方向上側に位置し、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から温度検知部52の鉛直方向上側の端部E3までの鉛直方向の距離をL2とすると、L3≧L2である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202から確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。
また、冷却水制御弁装置10の使用状態において、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から通路部材161のリザーバタンク16との接続部の鉛直方向上側の端部E5までの鉛直方向の距離をL4とすると、L4≧L3である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202からリザーバタンク16に確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。
以上説明したように、(7)本実施形態では、ハウジング20は、フェールセーフ弁収容空間220と外部とを連通するよう形成された外部連通孔202を有している。そのため、フェールセーフ弁収容空間220に気泡が発生または流入しても、外部連通孔202を経由してフェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部に排出することができる。これにより、フェールセーフ弁50の温度検知部52に気泡が付着するのを抑制することができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度を正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を抑制することができる。
また、(8)本実施形態では、冷却水制御弁装置10の使用状態において、外部連通孔202は、鉛直方向上側の端部E4が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202から排出するとともに、フェールセーフ弁50の大部分が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度を正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を抑制することができる。
また、(9)本実施形態では、冷却水制御弁装置10の使用状態において、外部連通孔202およびフェールセーフ弁50は、第2開口部221よりも鉛直方向上側に位置し、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から温度検知部52の鉛直方向上側の端部E3までの鉛直方向の距離をL2とすると、L3≧L2である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202から確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度をより正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を確実に抑制することができる。
また、(10)本実施形態では、外部連通孔202は、ハウジング20の外部に設けられる外部装置に接続される通路部材161の外部装置とは反対側の端部に接続される。そのため、フェールセーフ弁収容空間220に気泡が発生または流入しても、外部連通孔202および通路部材161を経由してフェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部装置に排出することができる。
また、(11)本実施形態では、前記外部装置は、エンジン2を流れる冷却水が不足したときに供給される冷却水を貯留するリザーバタンク16である。そのため、リザーバタンク16に流入した冷却水中の気泡を、リザーバタンク16内またはリザーバタンク16とエンジン2との間の流路等において消失させることができる。
また、(12)本実施形態では、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から通路部材161のリザーバタンク16との接続部の鉛直方向上側の端部E5までの鉛直方向の距離をL4とすると、L4≧L3である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202からリザーバタンク16に確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度をより正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を確実に抑制することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態による冷却水制御弁装置を図10に示す。
第3実施形態は、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせた形態である。そのため、第3実施形態では、ハウジング20は、内部連通孔201および外部連通孔202を有している。
第3実施形態では、内部連通孔201および外部連通孔202と、第2開口部221、フェールセーフ弁50、および、通路部材161とリザーバタンク16との接続部と、の位置関係は第1実施形態、第2実施形態と同様である。
第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態の効果と同様の効果を奏することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態による冷却水制御弁装置を図11に示す。第4実施形態は、バルブ30、ハウジング20、フェールセーフ弁50の構成等が第2実施形態と異なる。
第4実施形態では、第2実施形態と同様、ハウジング20は、第1開口部211およびバルブ収容空間210と第2開口部221およびフェールセーフ弁収容空間220との間を仕切る壁部222を有している。
第4実施形態では、バルブ収容空間210は、略円筒状に形成されている。
バルブ30のバルブ本体31は、略円筒状に形成されている。そのため、バルブ本体31は、略円筒状の外周壁を有している。バルブ30は、バルブ本体31の軸Ax1を中心に回転可能にバルブ収容空間210に設けられている。バルブ30は、バルブ本体31の外周壁が、バルブ収容空間210を形成するハウジング本体21の内壁と摺動可能である。
バルブ連通穴36は、バルブ本体31の第1開口部211側の端部の周方向の一部を切り欠くようにして形成されている。つまり、バルブ連通穴36は、バルブ本体31の内周壁と外周壁とを連通するようバルブ本体31の第1開口部211側の端部に形成されている。
本実施形態では、ハウジング本体21の流路穴部215の一部とパイプ部25の内壁の一部とにより流通路250が形成されている。
バルブ30は、モータ40から出力されたトルクにより回転し、バルブ連通穴36と流通路250との重なり面積が0のとき、すなわち、流通路250がバルブ本体31の外周壁で塞がれた状態のとき、第1開口部211と流通路250との間の冷却水の流れを遮断し、バルブ連通穴36と流通路250とが重なったとき、第1開口部211と流通路250との間の冷却水の流れを許容する。ここで、ラジエータ11には、流通路250、メイン流路Rmを経由して、バルブ連通穴36と流通路250との重なり面積に応じた量の冷却水が流れる。
フェールセーフ弁50は、温度検知部52、弁部512、支持部材54を有している。支持部材54は、ハウジング本体21のフェールセーフ弁収容空間220とフェールセーフ連通路253との間に設けられている。支持部材54は、温度検知部52および弁部512を支持している。
温度検知部52は、フェールセーフ弁収容空間220内の冷却水の温度が所定値より高くなると膨張し、弁部512を開弁方向に押圧する。これにより、弁部512が弁座541から離間し開弁する。
フェールセーフ弁50は、フェールセーフ弁収容空間220内の冷却水の温度が所定値以下のとき、閉弁しフェールセーフ連通路253における冷却水の流れを遮断し、冷却水の温度が所定値より高いとき、開弁しフェールセーフ連通路253における冷却水の流れを許容する。
第4実施形態では、ハウジング20は、外部連通孔202を有している。外部連通孔202は、フェールセーフ弁収容空間220と外部とを連通するようハウジング本体21に形成されている。外部連通孔202は、ハウジング20の外部に設けられるリザーバタンク16に接続される通路部材161のリザーバタンク16とは反対側の端部に接続される。これにより、フェールセーフ弁収容空間220は、外部連通孔202、通路部材161を経由してリザーバタンク16に連通する。
図11に示すように、本実施形態の冷却水制御弁装置10は、エンジン2の鉛直方向上側に取り付けられて使用される。冷却水制御弁装置10がエンジン2に取り付けられた状態において、第1開口部211および第2開口部221は、エンジン2の鉛直方向上側に位置し、バルブ収容空間210およびフェールセーフ弁収容空間220は、第1開口部211および第2開口部221に対し鉛直方向上側に位置する。また、この状態では、バルブ30は、軸Ax1が鉛直方向に沿うような姿勢となっている。
図11に示すように、冷却水制御弁装置10の使用状態、すなわち、冷却水制御弁装置10がエンジン2に取り付けられた状態において、外部連通孔202は、鉛直方向上側の端部E4が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202から排出するとともに、フェールセーフ弁50の大部分が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度を正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を抑制することができる。
また、冷却水制御弁装置10の使用状態において、外部連通孔202およびフェールセーフ弁50は、第2開口部221よりも鉛直方向上側に位置し、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から温度検知部52の鉛直方向上側の端部E3までの鉛直方向の距離をL2とすると、L3≧L2である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202から確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度をより正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を確実に抑制することができる。
また、冷却水制御弁装置10の使用状態において、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から通路部材161のリザーバタンク16との接続部の鉛直方向上側の端部E5までの鉛直方向の距離をL4とすると、L4≧L3である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202からリザーバタンク16に確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度をより正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を確実に抑制することができる。
以上説明したように、第4実施形態は、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態による冷却水制御弁装置を図12に示す。第5実施形態は、冷却水制御弁装置10のエンジン2への取り付け姿勢等が第4実施形態と異なる。
第5実施形態では、冷却水制御弁装置10は、エンジン2の水平方向外側、すなわち、エンジン2の側面に取り付けられて使用される。冷却水制御弁装置10がエンジン2に取り付けられた状態において、第1開口部211および第2開口部221は、エンジン2の水平方向外側に位置し、バルブ収容空間210およびフェールセーフ弁収容空間220は、第1開口部211および第2開口部221に対し水平方向外側に位置する。また、この状態では、バルブ30は、軸Ax1が水平方向に沿うような姿勢となっている。
本実施形態では、外部連通孔202は、第2開口部221の近傍に形成されている。
図12に示すように、冷却水制御弁装置10の使用状態、すなわち、冷却水制御弁装置10がエンジン2に取り付けられた状態において、外部連通孔202は、鉛直方向上側の端部E4が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202から排出するとともに、フェールセーフ弁50の大部分が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度を正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を抑制することができる。
また、冷却水制御弁装置10の使用状態において、第2開口部221の鉛直方向下側の端部E6から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221の鉛直方向下側の端部E6から通路部材161のリザーバタンク16との接続部の鉛直方向上側の端部E5までの鉛直方向の距離をL4とすると、L4≧L3である。そのため、フェールセーフ弁収容空間220内の気泡を外部連通孔202からリザーバタンク16に確実に排出するとともに、フェールセーフ弁50の全体が冷却水に接触する状態とすることができる。したがって、温度検知部52により冷却水の温度をより正確に検知することができ、フェールセーフ弁50の作動不良を確実に抑制することができる。
以上説明したように、第5実施形態は、第4実施形態と同様の効果を奏することができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、ハウジング20は、内部連通孔201および外部連通孔202のいずれも有していなくてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、内部連通孔201は、フェールセーフ弁収容空間220と流通路250とを連通可能であれば、ハウジング20にどのように形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、冷却水制御弁装置の使用状態において、内部連通孔201は、鉛直方向上側の端部E1が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2と同じ位置か、端部E2よりも鉛直方向下側に位置するよう形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、冷却水制御弁装置の使用状態において、第2開口部221から内部連通孔201の鉛直方向上側の端部E1までの鉛直方向の距離をL1、第2開口部221から温度検知部52の鉛直方向上側の端部E3までの鉛直方向の距離をL2とすると、L1<L2であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、冷却水制御弁装置の使用状態において、外部連通孔202は、鉛直方向上側の端部E4が、フェールセーフ弁50の鉛直方向下側の端部E2と同じ位置か、端部E2よりも鉛直方向下側に位置するよう形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、冷却水制御弁装置の使用状態において、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から温度検知部52の鉛直方向上側の端部E3までの鉛直方向の距離をL2とすると、L3<L2であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、通路部材161により外部連通孔202と接続される外部装置は、リザーバタンク16に限らず、例えばラジエータ11等、ハウジング20の外部に設けられる装置であれば、どのような装置であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、冷却水制御弁装置の使用状態において、第2開口部221から外部連通孔202の鉛直方向上側の端部E4までの鉛直方向の距離をL3、第2開口部221から通路部材161の外部装置(リザーバタンク16)との接続部の鉛直方向上側の端部E5までの鉛直方向の距離をL4とすると、L4<L3であってもよい。
また、上述の実施形態では、車両のエンジン(内燃機関)を、冷却水による冷却対象とする例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、エンジンに限らず、例えばハイブリッド車両や電気自動車に搭載される車輪駆動用のモータや電池を冷却対象として適用してもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ハウジング20は、樹脂に限らず、例えば金属等により形成してもよい。
このように、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
2 エンジン(冷却対象)、10 冷却水制御弁装置、20 ハウジング、210 バルブ収容空間、211 第1開口部、220 フェールセーフ弁収容空間、221 第2開口部、222 壁部、250 流通路、253 フェールセーフ連通路、30 バルブ、50 フェールセーフ弁

Claims (12)

  1. 冷却対象(2)を流れる冷却水の流量を制御可能な冷却水制御弁装置(10)であって、
    バルブ収容空間(210)、前記バルブ収容空間と前記冷却対象とを接続可能に形成された第1開口部(211)、フェールセーフ弁収容空間(220)、前記フェールセーフ弁収容空間と前記冷却対象とを接続可能なよう前記第1開口部が形成された外壁に形成された第2開口部(221)、前記バルブ収容空間と外部とを接続可能に形成された流通路(250)、および、前記フェールセーフ弁収容空間と前記流通路とを連通するフェールセーフ連通路(253)を有するハウジング(20)と、
    前記バルブ収容空間に回転可能に設けられ、回転位置により前記第1開口部と前記流通路との間を流れる冷却水の流量を制御可能なバルブ(30)と、
    前記フェールセーフ弁収容空間に設けられ、冷却水の温度が所定値以下のとき、閉弁し前記フェールセーフ連通路における冷却水の流れを遮断し、冷却水の温度が所定値より高いとき、開弁し前記フェールセーフ連通路における冷却水の流れを許容するフェールセーフ弁(50)と、を備え、
    前記ハウジングは、前記第1開口部と前記第2開口部との間を仕切るとともに前記バルブ収容空間と前記フェールセーフ弁収容空間との間を仕切るよう連続的に形成された壁部(222)を有している冷却水制御弁装置。
  2. 前記ハウジングは、前記フェールセーフ弁収容空間と前記流通路とを連通可能に形成された内部連通孔(201)を有している請求項1に記載の冷却水制御弁装置。
  3. 前記バルブは、筒状に形成され、内周壁と外周壁とを連通するバルブ連通穴(36)を有し、軸方向の開口部が前記第1開口部に接続し、軸(Ax1)を中心に回転可能に設けられ、回転位置により前記バルブ連通穴と前記流通路との重なり面積を変化させることで前記第1開口部と前記流通路との間を流れる冷却水の流量を制御可能であり、
    前記内部連通孔は、前記流通路の内周壁よりも外側で、かつ、前記バルブの外周壁と前記流通路とのシール面(S1)に対し前記バルブの径方向外側に形成されている請求項2に記載の冷却水制御弁装置。
  4. 前記内部連通孔は、前記バルブ連通穴の一部と前記流通路とが重なったとき、前記バルブ連通穴を経由して前記フェールセーフ弁収容空間と前記流通路とを連通する請求項3に記載の冷却水制御弁装置。
  5. 前記冷却水制御弁装置の使用状態において、前記内部連通孔は、鉛直方向上側の端部(E1)が、前記フェールセーフ弁の鉛直方向下側の端部(E2)よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている請求項2〜4のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
  6. 前記フェールセーフ弁は、冷却水の温度を検知する温度検知部(52)を有し、前記温度検知部により検知した冷却水の温度に応じて開閉弁し、
    前記冷却水制御弁装置の使用状態において、前記内部連通孔および前記フェールセーフ弁は、前記第2開口部よりも鉛直方向上側に位置し、前記第2開口部から前記内部連通孔の鉛直方向上側の端部(E1)までの鉛直方向の距離をL1、前記第2開口部から前記温度検知部の鉛直方向上側の端部(E3)までの鉛直方向の距離をL2とすると、L1≧L2である請求項2〜5のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
  7. 前記ハウジングは、前記フェールセーフ弁収容空間と外部とを連通するよう形成された外部連通孔(202)を有している請求項1〜6のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
  8. 前記冷却水制御弁装置の使用状態において、前記外部連通孔は、鉛直方向上側の端部(E4)が、前記フェールセーフ弁の鉛直方向下側の端部(E2)よりも鉛直方向上側に位置するよう形成されている請求項7に記載の冷却水制御弁装置。
  9. 前記フェールセーフ弁は、冷却水の温度を検知する温度検知部(52)を有し、前記温度検知部により検知した冷却水の温度に応じて開閉弁し、
    前記冷却水制御弁装置の使用状態において、前記外部連通孔および前記フェールセーフ弁は、前記第2開口部よりも鉛直方向上側に位置し、前記第2開口部から前記外部連通孔の鉛直方向上側の端部(E4)までの鉛直方向の距離をL3、前記第2開口部から前記温度検知部の鉛直方向上側の端部(E3)までの鉛直方向の距離をL2とすると、L3≧L2である請求項7または8に記載の冷却水制御弁装置。
  10. 前記外部連通孔は、前記ハウジングの外部に設けられる外部装置(16)に接続される通路部材(161)の前記外部装置とは反対側の端部に接続される請求項7〜9のいずれか一項に記載の冷却水制御弁装置。
  11. 前記外部装置は、前記冷却対象を流れる冷却水が不足したときに供給される冷却水を貯留するリザーバタンク(16)である請求項10に記載の冷却水制御弁装置。
  12. 前記冷却水制御弁装置の使用状態において、前記外部連通孔および前記フェールセーフ弁は、前記第2開口部よりも鉛直方向上側に位置し、前記第2開口部から前記外部連通孔の鉛直方向上側の端部(E4)までの鉛直方向の距離をL3、前記第2開口部から前記通路部材の前記外部装置との接続部の鉛直方向上側の端部(E5)までの鉛直方向の距離をL4とすると、L4≧L3である請求項10または11に記載の冷却水制御弁装置。
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