JP6904218B2 - 組電池 - Google Patents
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Description
また、一般的に、複数の電池を有するグループ(電池グループとも呼ぶ。)を並べた構成において、各々の電池グループの消費電流が異なることに起因して、電池グループごとに電池の容量がばらつく場合がある。
このような電池の容量などのばらつきを補正する技術が検討等されている。セルバランスは、特に、電池、電池グループあるいは組電池を長期間運用するときに重要である。
例えば、10個の電池セルを直列に接続し、2個のモニターICを1個のICとして構成した場合、対地電位に近い下位のモニターICに対応する5個の電池セルのグループにおいて、ICの内部で消費される基準電圧、アナログデジタル変換器(ADC:Analog Digital Converter)、デジタル制御用の電源、通信用の電源などの電力が、上位モニターICに対応する5個の電池セルのグループよりも、多く消費される。
このため、上位モニターICに対応する5個の電池セルのグループの消費電流I1および下位のモニターICに対応する5個の電池セルのグループの消費電流I2について、I2>I1となることが生じ、下位モニターICに対応する5個の電池セルのグループに下位の電池セルによって、(I1−I2)の電流が流れ込むことが生じる。このように、上位の5個の電池セルよりも、下位の5個の電池セルの方が、常時、電池セルの消費電流が大きくなる。
本発明の一態様は、組電池において、前記放電は、前記偶数番目の前記単電池と前記奇数番目の前記単電池とで同じ時間行う。
本発明の一態様は、組電池において、前記放電は、前記他の電圧検出グループに対応する前記単電池のすべてに対して同時に行う。
本発明の一態様は、組電池において、前記電圧検出グループの電流値あるいは電流積算値として、あらかじめ測定された値からの計算値を用いる。
以下では、説明の便宜上、最小単位となる電池を単電池(セルとも呼ばれる。)と呼び、複数個の単電池を直列または並列に有するまとまりを電池グループと呼び、複数の電池グループを有するまとまりを組電池(電池パックとも呼ばれる。)と呼ぶ。なお、仮に組電池が1個の電池グループのみを有する場合を考えると、組電池と電池グループとは同じものを表す。
図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る組電池1の概略的な構成を示すブロック図である。
組電池1は、+端子A1と、−端子A2と、+端子A1と−端子A2との間に直列に接続された10個の単電池B1〜B10と、10個の抵抗R1〜R10と、10個のスイッチSW1〜SW10と、1個のモニターIC11と、リアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)12と、マイコン(マイクロコンピュータ)13を備える。本実施形態では、10個の単電池B1〜B10から電池部C1が構成されている。
また、5個の単電池B1〜B5のそれぞれについて、両端の線の間に、1個の抵抗R1〜R5および1個のスイッチSW1〜SW5が、それぞれの単電池B1〜B5に対して並列に接続されている。
それぞれのスイッチSW1〜SW5は、閉(オン)の状態と開(オフ)の状態とを切り替えることが可能であり、閉の状態(閉状態とも呼ぶ。)では導通し、開の状態(開状態とも呼ぶ。)では導通しない。
また、単電池B2については、当該単電池B2の両端がモニターIC11と接続されているとともに、当該単電池B2に対して並列に、1個の抵抗R2と1個のスイッチSW2とが直列に接続された回路が、接続されている。
ここで、隣接する単電池B1と単電池B2との間においては、モニターIC11と接続する線が共通化されて1本になっている。
また、以降の単電池B3〜B5についても同様である。なお、+端子A1と単電池B1との間においては、モニターIC11と接続する線は当該単電池B1に専用となっている。
また、5個の単電池B6〜B10のそれぞれについて、両端の線の間に、1個の抵抗R6〜R10および1個のスイッチSW6〜SW10が、それぞれの単電池B6〜B10に対して並列に接続されている。
それぞれのスイッチSW6〜SW10は、閉(オン)の状態と開(オフ)の状態とを切り替えることが可能であり、閉の状態(閉状態とも呼ぶ。)では導通し、開の状態(開状態とも呼ぶ。)では導通しない。
また、単電池B7については、当該単電池B7の両端がモニターIC11と接続されているとともに、当該単電池B7に対して並列に、1個の抵抗R7と1個のスイッチSW7とが直列に接続された回路が、接続されている。
ここで、隣接する単電池B6と単電池B7との間においては、モニターIC11と接続する線が共通化されて1本になっている。
また、以降の単電池B8〜B10についても同様である。なお、−端子A2と単電池B10との間においては、モニターIC11と接続する線は当該単電池B10に専用となっている。
他の構成例として、これらの線を共通化した構成が用いられてもよい。
ただし、同じ規格であっても、一般に、個体差は生じ得る。
なお、これらのそれぞれは、実用上で支障が無ければ、違う規格のものが含まれてもよい。
第1モニター回路111は、電圧検出回路131を備える。
第2モニター回路112は、電圧検出回路151を備える。
また、本実施形態では、第1モニター回路111は、上位の5個の単電池B1〜B5の両端にかかる電圧を使用して動作を行う。
また、本実施形態では、第2モニター回路112は、下位の5個の単電池B6〜B10の両端にかかる電圧を使用して動作を行う。
また、本実施形態では、5個ずつの単電池のグループ(単電池B1〜B5のグループ、単電池B6〜B10のグループ)としたが、他の数の単電池のグループが用いられてもよい。
ここで、電圧検出回路131は、5個の単電池B1〜B5のうちの一方の端の単電池B1の+側に接続される線と、他方の端の単電池B5の−側に接続される線との間の電圧を検出することで、第1グループ電圧を検出する。
ここで、電圧検出回路151は、5個の単電池B6〜B10のうちの一方の端の単電池B6の+側に接続される線と、他方の端の単電池B10の−側に接続される線との間の電圧を検出することで、第2グループ電圧を検出する。
一例として、電圧検出回路131は、5個の単電池B1〜B5に対して、電圧を検出する回路を共通に備える。電圧検出回路131は、5個の単電池B1〜B5のうちの1個の単電池の両端に接続される2本の線の間の電圧を検出することで、当該単電池の第1単電池電圧を検出する。
一例として、電圧検出回路151は、5個の単電池B6〜B10に対して、電圧を検出する回路を共通に備える。電圧検出回路151は、5個の単電池B6〜B10のうちの1個の単電池の両端に接続される2本の線の間の電圧を検出することで、当該単電池の第2単電池電圧を検出する。
また、本実施形態では、第1モニター回路111は、5個の単電池B1〜B5のそれぞれについて、同じ時間だけ、放電させる。例えば、第1モニター回路111は、奇数番目の単電池(単電池B1、B3、B5)の放電と、偶数番目の単電池(単電池B2、B4)の放電を、別々に異なるタイミングで行う場合、それぞれについて、同じ時間だけ、放電させる。
また、本実施形態では、第2モニター回路112は、5個の単電池B6〜B10のそれぞれについて、同じ時間だけ、放電させる。例えば、第2モニター回路112は、奇数番目の単電池(単電池B6、B8、B10)の放電と、偶数番目の単電池(単電池B7、B9)の放電を、別々に異なるタイミングで行う場合、それぞれについて、同じ時間だけ、放電させる。
また、第1電圧検出グループは、単電池B1〜B5の電圧を検出する5個の電圧検出部を備える。ここで、当該電圧検出部は、例えば、複数の単電池B1〜B5について共通の機能部分(例えば、共通の回路部分)を有してもよい。
また、第2電圧検出グループは、単電池B6〜B10の電圧を検出する5個の電圧検出部を備える。ここで、当該電圧検出部は、例えば、複数の単電池B6〜B10について共通の機能部分(例えば、共通の回路部分)を有してもよい。
通信部121は、例えば、マイコン13からモニターIC11に対して送信された指示を示す情報(指示情報とも呼ぶ。)を受信する。また、通信部121は、例えば、第1モニター回路111により検出された第1グループ電圧の値を示す情報(第1グループ電圧情報とも呼ぶ。)あるいは第1モニター回路111により検出された第1単電池電圧の値を示す情報(第1単電池電圧情報とも呼ぶ。)、第2モニター回路112により検出された第2グループ電圧の値を示す情報(第2グループ電圧情報とも呼ぶ。)あるいは第2モニター回路112により検出された第2単電池電圧の値を示す情報(第2単電池電圧情報とも呼ぶ。)をマイコン13に送信する。
モニターIC11は、例えば、マイコン13から受信された指示情報に基づいて、第1モニター回路111によるスイッチSW1〜SW5の切り替え、第1グループ電圧の検出、第1単電池電圧の検出、単電池B1〜B5の放電などの動作を行う。
また、モニターIC11は、例えば、マイコン13から受信された指示情報に基づいて、第2モニター回路112によるスイッチSW6〜SW10の切り替え、第2グループ電圧の検出、第2単電池電圧の検出、単電池B6〜B10の放電などの動作を行う。
本実施形態では、リアルタイムクロック12は、計時された時刻を示す情報(時刻情報とも呼ぶ。)をマイコン13に送信する。
通信部213は、モニターIC11との間で通信を行う。通信部213は、例えば、モニターIC11に対する指示情報を送信する。また、通信部213は、例えば、モニターIC11から送信された第1グループ電圧情報、第1単電池電圧情報、第2グループ電圧情報、第2単電池電圧情報を受信する。
また、通信部213は、リアルタイムクロック12との間で通信を行い、リアルタイムクロック12から送信された時刻情報を受信する。
ここで、本実施形態では、マイコン13が、モニターIC11の動作を制御する構成であり、モニターIC11が動作した時間を把握することが可能である。
なお、他の構成例として、モニターIC11が当該モニターIC11の動作の状態を示す情報をマイコン13に送信し、マイコン13が、受信された当該情報に基づいて、モニターIC11が動作した時間を把握してもよい。
また、電流積算値取得部212は、モニターIC11から受信された第2グループ電圧情報に基づいて、第2モニター回路112に対応する5個の単電池B6〜B10の両端に流れた電流(第2グループ電流とも呼ぶ。)の積算値(第2電流積算値とも呼ぶ。)を演算することで取得する。
本実施形態では、第1電流積算値よりも、第2電流積算値の方が大きくなる。
なお、他の構成例として、電流積算値取得部212は、モニターIC11から受信された第1単電池電圧情報に基づいて、第1電流積算値を演算してもよい。同様に、電流積算値取得部212は、モニターIC11から受信された第2単電池電圧情報に基づいて、第2電流積算値を演算してもよい。
また、放電制御部214は、モニターIC11を制御することで、第2モニター回路112により所望の単電池(単電池B6〜B10の全部または一部)を放電させる処理を制御する。
これらの場合、放電制御部214は、モニターIC11に対する指示を示す情報(指示情報)を通信部213によりモニターIC11に送信することで、モニターIC11の動作を制御する。
具体的には、上位の第1電流積算値よりも下位の第2電流積算値の方が大きいことから、放電制御部214は、第2電流積算値から第1電流積算値を減算した結果(差分)を取得する。そして、放電制御部214は、取得された結果(差分)に相当する電力の分、第1モニター回路111により単電池B1〜B5を放電させる。これにより、第1電池グループ(単電池B1〜B5)と第2電池グループ(単電池B6〜B10)とで、消費電流の積算値が同じになり、セルバランスが補償される。
図2に示されるグラフにおいて、横軸は時間tを表わしており、縦軸は消費電流を表わしている。図2の例では、モニターIC11における消費電流として、上位の単電池B1〜B5の消費電流である第1グループ電流の特性1011と、下位の単電池B6〜B10の消費電流である第2グループ電流の特性1012を示してある。
本実施形態では、モニターIC11は、シャットダウンモード(SHIPモードとも呼ばれることがある。)の状態と、待機中の状態と、動作中の状態と、省電力モード(スタンバイモードとも呼ばれることがある。)の状態を取り得る。
図2の例では、時間tの進みにより、所定の期間T1〜T5ごとにモニターIC11の状態が変化している。モニターIC11は、期間T1ではシャットダウンモードの状態であり、期間T2では待機中の状態であり、期間T3では動作中の状態であり、期間T4では省電力モードの状態であり、期間T5ではシャットダウンモードの状態である。
本実施形態では、モニターIC11がシャットダウンの状態であるときは、モニターIC11が停止している期間である。
また、本実施形態では、モニターIC11が待機中の状態、動作中の状態、省電力モードの状態であるときは、モニターIC11が動作している期間である。
なお、モニターIC11の状態の変化の様子は一例であり、また、それぞれの期間T1〜T5の長さは一例である。
また、第1グループ電流と第2グループ電流とで相違する傾向として、モニターIC11が待機中の状態であるときには第1グループ電流の値D3よりも第2グループ電流の値D13の方が大きく、モニターIC11が動作中の状態であるときには第1グループ電流の値D4よりも第2グループ電流の値D14の方が大きく、モニターIC11が省電力モードの状態であるときには第1グループ電流の値D2よりも第2グループ電流の値D12の方が大きい。つまり、モニターIC11が動作している期間において、第1グループ電流よりも第2グループ電流の方が大きい。
一例として、あらかじめ設定された情報として、第1グループ電圧と第1グループ電流(例えば、単位時間当たりの電流)との関係(対応)を表す情報、および第2グループ電圧と第2グループ電流(例えば、単位時間当たりの電流)との関係(対応)を表す情報が用いられてもよい。
一例として、あらかじめ設定された情報として、動作時間と第1電流積算値との関係(対応)を表す情報、および動作時間と第2電流積算値との関係(対応)を表す情報が用いられてもよい。
本実施形態では、マイコン13において、(ステップS1)の処理から(ステップS5)の処理を順に行う。
(ステップS1)
マイコン13において、通信部213により、モニターIC11から、第1グループ電圧情報(第1グループ電圧の値)および第2グループ電圧情報(第2グループ電圧の値)を取得する。
(ステップS2)
マイコン13において、動作時間計測部211により、モニターIC11の動作時間を計測する。
(ステップS3)
マイコン13において、電流積算値取得部212により、第1電流積算値および第2電流積算値を演算して取得する。
マイコン13において、放電制御部214により、取得された第1電流積算値と第2電流積算値との差分(第2電流積算値から第1電流積算値を減算した結果)を取得する。
(ステップS5)
マイコン13において、放電制御部214により、取得された差分に基づいて、上位の第1モニター回路111により、上位の単電池B1〜B5を放電させる制御を行う。
これにより、本実施形態に係る組電池1では、モニターIC11の内部における消費電流が部位ごと(電池グループごと)に異なることに起因したセルアンバランスに対して、セルバランスの調整を行うことができる。
したがって、組電池1では、単電池B1〜B10ごとのセルバランス以外に、電池グループの全体を放電させることができ、これにより、回路に起因した電池グループのアンバランスを補正することができる。
したがって、組電池1では、単電池B1〜B10ごとの放電に関し、隣り合った単電池については同時に放電させることができない場合に、偶数番目の単電池と奇数番目の単電池に分離して放電させることができる。
したがって、組電池1では、偶数番目の単電池と奇数番目の単電池とで同じ容量を放電させる必要があることから、偶数番目の単電池と奇数番目の単電池とで同じ時間放電させる。
したがって、組電池1では、電池グループごとに、電池グループに含まれる単電池のすべてを一度に放電させることにより、電池グループにおけるバランスを調整することができる。
したがって、組電池1では、電流値と電流積算値として、測定値を使用すること以外に、あらかじめ測定された値を使用して演算(計算)により得られた値を用いることができる。
図4は、本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る組電池301の概略的な構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る組電池301の構成は、概略的には、第1実施形態に係る図1に示される組電池1と比べて、さらに5個の単電池B11〜B15を追加し、それに関する構成を追加した点で相違しており、他の点では同様である。
本実施形態に係る組電池301について、10個の単電池B1〜B10、10個の抵抗B1〜B10および10個のスイッチSW1〜SW10については、第1実施形態に係る図1に示される組電池1と同じ符号を付して説明する。
本実施形態に係る組電池301については、上位の単電池B1〜B5(第1実施形態に係る図1に示される組電池1においても上位の単電池)、中位の単電池B6〜B10(第1実施形態に係る図1に示される組電池1においては下位の単電池)、下位の単電池B11〜B15(第1実施形態に係る図1に示される組電池1においては備えられていない単電池)として、説明する。
また、リアルタイムクロック312は、第1実施形態に係る図1に示されるリアルタイムクロック12と同様なものである。
また、マイコン313は、第1実施形態に係る図1に示されるマイコン13と比べて、5個の単電池B11〜B15を追加したことに対応した構成を有する点で相違しており、他の点では同様である。
−端子A12の側にある下位の5個の単電池B11〜B15のそれぞれについて、各単電池B11〜B15の両端がモニターIC311と線(導線)で接続されている。ここで、隣接する2個の単電池(単電池B11と単電池B12、単電池B12と単電池B13、単電池B13と単電池B14、単電池B14と単電池B15)の間においては、モニターIC311と接続する線が共通化されている。
また、5個の単電池B11〜B15のそれぞれについて、両端の線の間に、1個の抵抗R11〜R15および1個のスイッチSW11〜SW15が、それぞれの単電池B11〜B15に対して並列に接続されている。
それぞれのスイッチSW11〜SW15は、閉(オン)の状態と開(オフ)の状態とを切り替えることが可能であり、閉の状態(閉状態とも呼ぶ。)では導通し、開の状態(開状態とも呼ぶ。)では導通しない。
また、単電池B12については、当該単電池B12の両端がモニターIC311と接続されているとともに、当該単電池B12に対して並列に、1個の抵抗R12と1個のスイッチSW12とが直列に接続された回路が、接続されている。
ここで、隣接する単電池B11と単電池B12との間においては、モニターIC311と接続する線が共通化されて1本になっている。
また、以降の単電池B13〜B15についても同様である。なお、−端子A12と単電池B15との間においては、モニターIC311と接続する線は当該単電池B15に専用となっている。
他の構成例として、これらの線を共通化した構成が用いられてもよい。
ただし、同じ規格であっても、一般に、個体差は生じ得る。
なお、これらのそれぞれは、実用上で支障が無ければ、違う規格のものが含まれてもよい。
第1モニター回路411は、電圧検出回路431を備える。
第2モニター回路412は、電圧検出回路451を備える。
第3モニター回路413は、電圧検出回路471を備える。
また、第2モニター回路412は、5個の単電池B6〜B10、5個の抵抗R6〜R10、5個のスイッチSW6〜SW10に関する回路部分について、第1実施形態に係る図1に示される第2モニター回路112と同様な動作を行う機能を有する。
また、第3モニター回路413は、5個の単電池B11〜B15、5個の抵抗R11〜R15、5個のスイッチSW11〜SW15に関する回路部分について、第1モニター回路411あるいは第2モニター回路412と同様な動作(例えば、電圧検出の動作、放電の動作、充電の動作)を行う機能を有する。
また、本実施形態に係る組電池301では、第3モニター回路413において、電圧検出回路471は、5個の単電池B11〜B15のそれぞれごとに、両端(単電池の+側と−側との間)にかかる電圧(第3単電池電圧とも呼ぶ。)を検出することも可能である。
通信部513は、第1実施形態に係る図1に示される通信部213と同様な機能を有し、3個のモニター回路(第1モニター回路411、第2モニター回路412、第3モニター回路413)に対応している。
本実施形態では、通信部513は、例えば、モニターIC311から送信された第1グループ電圧情報、第1単電池電圧情報、第2グループ電圧情報、第2単電池電圧情報、第3グループ電圧の値を示す情報(第3グループ電圧情報とも呼ぶ。)、第3単電池電圧の値を示す情報(第3単電池電圧情報とも呼ぶ。)を受信する。
動作時間計測部511は、リアルタイムクロック312から受信された時刻情報に基づいて、モニターIC311の動作時間を計測する。
電流積算値取得部512は、モニターIC311から受信された第1グループ電圧情報に基づいて、第1グループ電流の積算値(第1電流積算値)を演算することで取得する。
電流積算値取得部512は、モニターIC311から受信された第2グループ電圧情報に基づいて、第2グループ電流の積算値(第2電流積算値)を演算することで取得する。
また、電流積算値取得部512は、モニターIC311から受信された第3グループ電圧情報に基づいて、第3モニター回路413に対応する5個の単電池B11〜B15の両端に流れた電流(第3グループ電流とも呼ぶ。)の積算値(第3電流積算値とも呼ぶ。)を演算することで取得する。
なお、他の構成例として、電流積算値取得部512は、モニターIC311から受信された第1単電池電圧情報に基づいて、第1電流積算値を演算してもよい。同様に、電流積算値取得部512は、モニターIC311から受信された第2単電池電圧情報に基づいて、第2電流積算値を演算してもよい。同様に、電流積算値取得部512は、モニターIC311から受信された第3単電池電圧情報に基づいて、第3電流積算値を演算してもよい。
放電制御部514は、モニターIC311を制御することで、第1モニター回路411により所望の単電池(単電池B1〜B5の全部または一部)を放電させる処理を制御する。
また、放電制御部514は、モニターIC311を制御することで、第2モニター回路412により所望の単電池(単電池B6〜B10の全部または一部)を放電させる処理を制御する。
また、放電制御部514は、モニターIC311を制御することで、第3モニター回路413により所望の単電池(単電池B11〜B15の全部または一部)を放電させる処理を制御する。
具体的には、上位の第1電流積算値よりも下位の第3電流積算値の方が大きいことから、放電制御部514は、第3電流積算値から第1電流積算値を減算した結果(差分)を取得する。そして、放電制御部514は、取得された結果(差分)に相当する電力の分、第1モニター回路411により単電池B1〜B5を放電させる。これにより、第1電池グループ(単電池B1〜B5)と第3電池グループ(単電池B11〜B15)とで、消費電流の積算値が同じになり、セルバランスが補償される。
具体的には、中位の第2電流積算値よりも下位の第3電流積算値の方が大きいことから、放電制御部514は、第3電流積算値から第2電流積算値を減算した結果(差分)を取得する。そして、放電制御部514は、取得された結果(差分)に相当する電力の分、第2モニター回路412により単電池B6〜B10を放電させる。これにより、第2電池グループ(単電池B6〜B10)と第3電池グループ(単電池B11〜B15)とで、消費電流の積算値が同じになり、セルバランスが補償される。
これにより、本実施形態に係る組電池301では、モニターIC311の内部における消費電流が部位ごと(電池グループごと)に異なることに起因したセルアンバランスに対して、セルバランスの調整を行うことができる。
3個以上の電池グループを備える組電池においても、第1実施形態の場合と同様な効果を得ることが可能である。
なお、以上に示した実施形態に係る各装置(例えば、モニターIC11、311あるいはマイコン13、313など)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティング・システム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また、記録媒体としては、例えば、一時的にデータを記録する記録媒体であってもよい。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
Claims (5)
- 複数の単電池が直列に接続された組電池であって、
1つのICに含まれる複数の電圧検出グループを有し、
それぞれの前記電圧検出グループは、前記単電池の電圧を検出する複数の電圧検出部を有し、
前記ICの動作時間を計測し、
消費電流が最も大きい前記電圧検出グループの電流積算値と、他の電圧検出グループの電流積算値を取得し、
取得された前記電流積算値の差分に応じた放電を前記他の電圧検出グループについて行う、
組電池。 - 前記放電は、偶数番目の前記単電池と、奇数番目の前記単電池とで別々に行う、
請求項1に記載の組電池。 - 前記放電は、前記偶数番目の前記単電池と前記奇数番目の前記単電池とで同じ時間行う、
請求項2に記載の組電池。 - 前記放電は、前記他の電圧検出グループに対応する前記単電池のすべてに対して同時に行う、
請求項1に記載の組電池。 - 前記電圧検出グループの電流値あるいは電流積算値として、あらかじめ測定された値からの計算値を用いる、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の組電池。
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