JP6899691B2 - 搬送装置、搬送方法 - Google Patents

搬送装置、搬送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6899691B2
JP6899691B2 JP2017079122A JP2017079122A JP6899691B2 JP 6899691 B2 JP6899691 B2 JP 6899691B2 JP 2017079122 A JP2017079122 A JP 2017079122A JP 2017079122 A JP2017079122 A JP 2017079122A JP 6899691 B2 JP6899691 B2 JP 6899691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tension
transport
web
section
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017079122A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018177457A (ja
Inventor
啓輔 小池
啓輔 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2017079122A priority Critical patent/JP6899691B2/ja
Publication of JP2018177457A publication Critical patent/JP2018177457A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6899691B2 publication Critical patent/JP6899691B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
  • Controlling Rewinding, Feeding, Winding, Or Abnormalities Of Webs (AREA)

Description

本発明は、長尺のウェブを搬送する搬送装置、搬送方法に関する。
長尺のフイルム(ウェブ)を製造する過程、または、製造された長尺のフイルムを保管、及び/または、輸送のためにロール状に巻き取ることによりフイルムロールを製造する過程においては、フイルムを搬送する搬送装置が用いられる。搬送装置は、モータなどの駆動力供給手段から駆動力を供給されることにより回転する駆動ローラにより下流側へ向けてフイルムを牽引し、かつ、駆動ローラよりも上流側においてフイルムの搬送に抵抗を設けるなどにより、搬送されるフイルムに張力を付与している(下記特許文献1参照)。
また、フイルムの搬送区間を複数に分割(区分)し、各搬送区間における張力を個別に制御するといったことが要求される場合がある。このような場合には、各搬送区間の間に駆動ローラが追加され、例えば、フイルムの搬送方向の上流側から順に、第1搬送区間、第1駆動ローラ、第2搬送区間、第2駆動ローラが設けられる。そして、第1駆動ローラにより第1搬送区間を搬送されるフイルムの張力が制御され、第2駆動ローラにより第2搬送区間を搬送されるフイルムの張力が制御される。
特開2007−512197号公報
しかしながら、上述のようにフイルムの搬送区間を複数に分割し、各搬送区間における張力を個別に制御する場合、隣り合う搬送区間の張力差が大きいと、このように隣り合う搬送区間の間に配置された駆動ローラがフイルムを保持できずにスリップしてしまい、張力の制御ができなくなってしまうといった問題があった。
これを防止するために、さらに駆動ローラを追加することによって搬送区間をより細かく分割し、スリップしない範囲で段階的に張力を変化させるといったことが考えられる(図3参照)が、この場合、駆動ローラや制御装置を追加するために設置スペースが必要になったり、コストが増大してしまうといった問題があった。
本発明は、上記背景を鑑みてなされたものであり、コストを抑えながら駆動ローラのスリップを防止できる搬送装置、搬送方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の搬送装置は、長尺のウェブを搬送する搬送装置において、ウェブの搬送方向の張力が第1張力に制御される第1搬送区間と、第1搬送区間よりも搬送方向の下流側に設けられ、張力が第1張力よりも大きい第2張力に制御される第2搬送区間と、第1搬送区間と第2搬送区間との間に設けられ、張力が第1張力と第2張力との間の中間張力に制御される張力調整区間と、を備え、張力調整区間には、外周にウェブが巻き掛けられ、駆動力供給手段により駆動力を供給されることにより回転し、この回転によりウェブを牽引する駆動ローラと、外周にウェブが巻き掛けられ、かつ、回転抵抗が設けられており、回転抵抗を上回る力でウェブが牽引された場合にウェブの移動に伴って回転する高抵抗従動ローラと、が設けられ、張力調整区間では、駆動ローラと高抵抗従動ローラとの間の張力が中間張力に制御されるものである。
高抵抗従動ローラの周面に凹凸を設けることが望ましい。
凹凸は、高抵抗従動ローラの周面に形成された溝であることが望ましい。
溝は、高抵抗従動ローラの回転方向に沿って形成されていることが望ましい。
高抵抗従動ローラの周面のうち、ウェブが巻き掛けられた部分の角度が90°以上であることが望ましい。
高抵抗従動ローラの回転軸を支持する軸受を備え、回転抵抗は、軸受により発生されるものであることが望ましい。
回転抵抗の大きさを磁力により調整することが望ましい。
高抵抗従動ローラの回転軸を支持する軸受を備え、軸受が回転軸を把持する際の把持力を、磁力により調節することで回転抵抗の大きさを調整することが望ましい。
また、本発明の搬送方法は、長尺のウェブを搬送する搬送方法において、ウェブの搬送方向の張力が第1張力に制御される第1搬送区間と、第1搬送区間よりも搬送方向の下流側、かつ、張力が第1張力よりも大きい第2張力に制御される第2搬送区間と、第1搬送区間と第2搬送区間との間に設けられ、張力が第1張力と第2張力との間の中間張力に制御される張力調整区間と、に区分された各区間においてウェブを搬送し、張力調整区間に設けられ、外周にウェブが巻き掛けられ、駆動力供給手段により駆動力を供給されることにより回転し、この回転によりウェブを牽引する駆動ローラと、張力調整区間に設けられ、外周にウェブが巻き掛けられ、かつ、回転抵抗が設けられており、回転抵抗を上回る牽引力でウェブが牽引された場合にウェブの移動に伴って回転する高抵抗従動ローラと、により、駆動ローラと高抵抗従動ローラとの間の張力を中間張力に制御するものである。
本発明によれば、ウェブが第1張力で搬送される第1搬送区間とウェブが第2張力で搬送される第2搬送区間との間に設けられた駆動ローラの上流側または下流側に高抵抗従動ローラを追加し、この駆動ローラと高抵抗従動ローラとの間を搬送されるフイルム(ウェブ)の張力を、第1張力と第2張力との間の中間張力とすることにより、第1、第2搬送区間の間に設けられた駆動ローラのスリップを防止できる。また、追加するローラが高抵抗従動ローラであるため、追加するローラが駆動ローラである場合と比較して、設置スペースを小さくしたりコストを抑えることができる。
本発明を実施した搬送装置の説明図である。 従来の搬送装置の説明図である。 従来の搬送装置の説明図である。 本発明を実施した搬送装置の説明図である。
図1に示すように、本発明を実施した一例としての搬送装置10は、長尺のフイルム(ウェブ)12を製造するフイルム製造設備、または、製造された長尺のフイルムを保管、及び/または、輸送のためにロール状に巻き取ることによりフイルムロールを製造するフイルムロール製造設備において用いられ、前工程14から搬入されたフイルム12を後工程16へと搬送する。
搬送装置10により搬送するフイルム12は、例えば、TAC(トリアセチルセルロース)フイルムなどの光学フイルムである。また、本実施形態では、前工程14と後工程16との間でフイルム12の搬送のみを行う例で説明を行うが、前工程14から後工程16へと搬送する過程でフイルム12を乾燥させる、及び/または、ポリマー溶液などを塗布することにより光学機能層を形成してもよい。
搬送装置10には、前工程14と後工程16との間に、フイルム12の搬送方向の上流側から順に第1搬送区間20と第2搬送区間22とが設けられており、前工程14から搬入されたフイルム12は、第1、第2搬送区間20、22を経由し、後工程16へと搬送される。前工程14と後工程16との間には、複数の搬送ローラ24が設けられており、フイルム12は、これら搬送ローラ24に巻き掛けられている。搬送ローラ24は、従動ローラであり、フイルム12の搬送に伴って従動回転する。
第1搬送区間20の下流には駆動ローラ30が設けられ、駆動ローラ30にはフイルム12が巻き掛けられている。駆動ローラ30は、モータ32などの駆動力供給手段から駆動力を供給されることにより回転し、巻き掛けられたフイルム12との間の摩擦力によりフイルム12を保持して搬送方向下流側へと牽引する。モータ32は、第1張力制御部34により回転速度が制御される。第1張力制御部34は、モータ32を制御することによって、第1搬送区間20を搬送されるフイルム12の搬送方向の張力を制御する。なお、本実施形態では、第1搬送区間20を搬送されるフイルム12が100Nの力で搬送方向に牽引されるように、すなわち、第1搬送区間20を搬送されるフイルム12の搬送方向の張力T1(第1張力)が100Nとなるようにモータ32の制御を行う例で説明を行う。
また、本実施形態では、第1搬送区間20と駆動ローラ30との間に移動ローラ36を設けている。移動ローラ36は、周面をフイルム12の表面に当接させており、フイルム12を押圧する押圧力を高めて張力T1を大きくする方向(図1の下方向)と、フイルム12を押圧する押圧力を低くして張力T1を小さくする方向(図1の上方向)とへ移動自在に設けられ、第1張力制御部34によって制御され、この制御に基づいて移動する。第1張力制御部34は、移動ローラ36を移動させることによって張力T1が100Nとなるように張力T1を調整する。なお、張力T1の制御は、テンションメータでテンションを測定し、その値をもとに回転駆動ローラ30(モータ32)の速度を制御することでも可能であるし、回転駆動ローラ30(モータ32)をトルク制御にするだけでも可能である(移動ローラ36を廃止してもよい)が、本実施形態のように、移動ローラ36による制御も併用することで、張力T1のより精密な制御が可能となる。
上述のように、第1搬送区間20のフイルム12が駆動ローラ30によって牽引されるのに対し、第2搬送区間22のフイルム12は、後工程16に設けられた駆動ローラまたは巻き取り装置などのフイルム牽引装置によって牽引される。なお、本実施形態では、第2搬送区間22を搬送されるフイルム12が200Nの力で搬送方向に牽引されるように、すなわち、第2搬送区間22を搬送されるフイルム12の搬送方向の張力T2(第2張力)が200Nとなるように、後工程16においてフイルム12の牽引が行われる例で説明を行う。
また、本実施形態では、前述した移動ローラ36と同様に、第2搬送区間22と後工程16との間にも移動ローラ38を設けている。移動ローラ38は、周面をフイルム12の表面に当接させており、張力T2を大きくする方向(図1の下方向)と、張力T2を小さくする方向(図1の上方向)とに移動自在に設けられ、第2張力制御部40によって制御され、この制御に基づいて移動する。第2張力制御部40は、移動ローラ38を移動させることによって張力T2が200Nとなるように張力T2を調整する。なお、張力T2の制御は、後工程16に設けられたフイルム牽引装置の制御のみでも可能である(移動ローラ38を廃止してもよい)が、本実施形態のように、移動ローラ38による制御も併用することで、張力T2のより精密な制御が可能となる。
このように、搬送装置10では、駆動ローラ30と、移動ローラ36と、移動ローラ38とにより張力T1が100Nとなり、張力T2が200Nとなるように、張力T1と、張力T2とが制御されるが、フイルム12は駆動ローラ30によって牽引されるため、駆動ローラ30がスリップ(空転)してしまうと、張力T1、及び/または、張力T2の制御ができない。また、フイルム12が傷付いてしまう。このため、駆動ローラ30としては、保持力の高いものを用いることが好ましく、本実施形態では、60Nの保持力を有するものを用いている。なお、60Nの保持力を有するとは、単体(一本の駆動ローラ)でフイルム12に60Nの張力を付与できる(フイルム12を60Nの力で牽引できる)ことを示している。
駆動ローラ30の保持力を高めるためには、例えば、周面に複数の孔を設け、この孔から吸気を行って周面にフイルム12を吸着させることによってフイルム12との間の摩擦力を高めるといった方法が考えられる。また、駆動ローラ30の周面に複数の凹凸、及び/または、溝を設けるなど、周面の形状、及び/または、材質に工夫を施すことによってフイルム12との間の摩擦力を高めるといった方法も考えられる。
一方、駆動ローラ30の保持力を高めることには限界があり、駆動ローラ30の保持力を超えるとフイルム12はスリップしてしまう。例えば、図2の構成において、第1搬送区間20におけるフイルムの張力T1を100Nとし、かつ、第2搬送区間22におけるフイルムの張力T2を200Nとしようとしても、駆動ローラ30の保持力が60Nである場合、駆動ローラ30がスリップしてしまう。つまり、駆動ローラ30に巻き掛けられたフイルム12は、上流側(第1搬送区間20側)に100Nの力で牽引され、かつ、下流側(第2搬送区間22側)に200Nの力で牽引されるので、結果として、下流側に100Nの力で牽引されるが、この力は駆動ローラ30の保持力60Nを超えるものであるために、フイルム12が下流側にスリップしてしまう。なお、図2以降の図面を用いた説明では図1と同様の部材については同様の符号を付して説明を省略している。
図1に戻り、上述した駆動ローラ30のスリップを防止するために、搬送装置10では、第1搬送区間20と第2搬送区間22との間、かつ、駆動ローラ30の上流側に、高抵抗従動ローラ50を設けている。高抵抗従動ローラ50は、前述した搬送ローラ24と同様に、フイルム12が巻き掛けられ、フイルム12の搬送に伴って従動回転する従動ローラであるが、搬送ローラ24と比較して、回転抵抗(回転させるために必要な力)、及び、フイルム12の保持力(フイルム12との摩擦力)が高められている。そして、本実施形態においては、高抵抗従動ローラ50として、回転抵抗及び保持力がともに50Nであるものを用いている。なお、回転抵抗が50Nであるとは、巻き掛けられたフイルム12を、50Nを超える力で牽引した場合に回転し、回転中は回転方向(フイルム12の搬送方向)とは反対側にフイルム12を牽引する力(抵抗力)として50Nの力(抵抗力)が生じることを示している。
高抵抗従動ローラ50の回転抵抗については、例えば、回転軸とこの回転軸を支持する軸受との間のクリアランス(軸受が回転軸を把持する把持力)を調整すること、及び/または、回転軸と軸受との間に充填されるグリスの粘度を調整することなど、周知の各種方法により設定できる。また、高抵抗従動ローラ50の回転に伴って変位する移動体が流体中を移動する構成とすることによって回転抵抗を発生させてもよい。もちろん、回転抵抗は、一定であってもよいし、例えば、前述したクリアランスなどを機械的、及び/または、磁気的、及び/または、電気的に可変させたり、移動体が移動する流体の粘度などを機械的、及び/または、磁気的、及び/または、電気的に可変させるなどにより回転抵抗を可変させてもよい。特に光学フイルムのように、表面に微小な傷がつくことが許されないようなフイルムでは、高抵抗従動ローラ50の回転抵抗値の変動ムラが小さく、滑らかに回転することが求められ、軸受部で磁気的に回転抵抗を調整することが望ましい。
高抵抗従動ローラ50は、周面に複数の凹凸、及び/または、溝を設けるなど、周面の形状、及び/または、材質に工夫を施すことによってフイルム12との間の摩擦力を高める必要がある。なお、高抵抗従動ローラ50に溝を設ける場合、高抵抗従動ローラ50の回転方向に沿って溝を設けることが好ましい。こうすることで、高抵抗従動ローラ50とフイルム12との間に噛み込まれる気体(同伴エア)を効率良く排除でき、フイルム12との間の摩擦力を高めることができる。また、フイルム12の幅方向両側部に高抵抗従動ローラ50との摩擦力を高めるためのテープを貼り付けることによってフイルム12の保持力を高めてもよい。さらに、ニップローラを設けて、高抵抗従動ローラとニップローラとの間でフイルム12を挟持することによってフイルム12の保持力を高めてもよい。ただし、光学フイルムでは、摩擦力を高めるテープやニップローラを使うと表面に傷が発生することがあるため、回転方向に沿った溝を設けて摩擦力を高めることが望ましい。また、接触面積を大きくして摩擦力を高めるため、高抵抗従動ローラ50に巻き付けるフイルム12の巻き付け角(駆動ローラ30の周面のうち、フイルム12が巻き付けられた部分の角度)を大きくすることが望ましい。
このような高抵抗従動ローラ50を設けることで、高抵抗従動ローラ50と駆動ローラ30との間に、搬送されるフイルム12の張力がT1とT2との間の張力(中間張力)である張力T3(本実施形態では、150N)となる搬送区間(以下、張力調整区間)52が発現する。つまり、駆動ローラ30は、前述のように、第1搬送区間20を搬送されるフイルム12の張力である張力T1が100Nとなるように回転が制御されるが、第1搬送区間20と駆動ローラ30との間に高抵抗従動ローラ50が設けられており、この高抵抗従動ローラ50には50Nの回転抵抗が存在するので、張力T1を100Nとするためには、フイルム12を150Nの力で牽引するように駆動ローラ30を回転させる必要がある。これにより、張力調整区間52(すなわち、高抵抗従動ローラ50と駆動ローラ30との間)を搬送されるフイルム12の張力T3が150Nとなる。
そして、上述のような張力調整区間52を設けた(発現させた)ことにより駆動ローラ30のスリップが防止される。つまり、駆動ローラ30に巻き掛けられたフイルム12は、上流側(第1搬送区間20側であり張力調整区間52側)に150Nの力で牽引され、かつ、流側(第2搬送区間22側)に200Nの力で牽引されるので、結果として、下流側に50Nの力で牽引されるが、この力は駆動ローラ30の保持力60Nを下回るため、駆動ローラ30(フイルム12)はスリップしない。
以上のように、本発明の搬送装置10によれば、駆動ローラ30(フイルム12)のスリップを防止できる。また、本発明の搬送装置10では、フイルム12の搬送に伴って従動回転する高抵抗従動ローラ50を追加することにより駆動ローラ30のスリップを防止するため、例えば、図3に示すように、高抵抗従動ローラ50を使わずに駆動ローラ60及び駆動ローラ60に回転力を供給するモータ62、並びに張力調整区間52の張力を制御するための移動ローラ64、中間張力制御部66を追加することによって駆動ローラ30のスリップを防止する場合と比較して、駆動ローラ60を回転駆動するための機構(モータ62など)や移動ローラ64、中間張力制御部66を設ける必要がなく、コストを抑え、設置スペースを小さくすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、細部の構成については適宜変更できる。例えば、上記実施形態では、駆動ローラ30の上流側に高抵抗従動ローラ50を設ける例で説明をしたが、図4に示す搬送装置70のように、駆動ローラ30の下流側に高抵抗従動ローラ50を設けてもよい。この搬送装置70は、前述した搬送装置10(図1参照)と比較し、駆動ローラ30と高抵抗従動ローラ50との配置を入れ替えている。このような構成とした場合も、駆動ローラ30と高抵抗従動ローラ50との間に、張力がT3(150N)の張力調整区間52が発現し、駆動ローラ30の上流側と下流側とでフイルム12の張力の差(50N)が駆動ローラ30の保持力(60N)を下回るため、駆動ローラ30のスリップが防止される。
また、上記実施形態では、第1搬送区間20と第2搬送区間22との間に配置された駆動ローラ30の上流側または下流側に高抵抗従動ローラ50を設けて駆動ローラ30のスリップを防止する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2搬送区間22の下流側に第3搬送区間を設け、第2搬送区間22と第3搬送区間との間に駆動ローラを配置して第2搬送区間22のフイルム12の張力を制御し、かつ、この駆動ローラの上流側または下流側に、この駆動ローラのスリップを防止するための高抵抗従動ローラを設けてもよい。このように、スリップを防止する対象となる駆動ローラの上流側または下流側に高抵抗従動ローラを設けることで、搬送区間の数(分割数)によらず上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、上流側の搬送区間と下流側の搬送区間との間に1本の高抵抗従動ローラを配置し、上流側の搬送区間と下流側の搬送区間との間(駆動ローラの上流側と下流側)の張力の差を駆動ローラの保持力以下とすることによってスリップを防止する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図1または図4において、T1を100N、T2を250Nとした場合、1本の高抵抗従動ローラ50(回転抵抗及び保持力がともに50N)で駆動ローラ30の上流側と下流側の張力差(150N)を50N吸収することによって100Nとしても、この張力差(100N)は駆動ローラ30の保持力(60N)を上回っているため、駆動ローラ30がスリップしてしまう。
このような場合には、駆動ローラ30の上流側または下流側に新たに(2本目の)高抵抗従動ローラ50を追加することで、2本の高抵抗従動ローラ50により、駆動ローラ30の上流側と下流側の張力差(150N)を100N吸収することによって50N(駆動ローラ30の保持力(60N)以下)にできるので、駆動ローラ30のスリップを防止できる。ただし、高抵抗従動ローラ50は従動ローラであるため、高抵抗従動ローラ50の数が増えると、各搬送区間の張力を精密に制御することが難しくなる。このため、高抵抗従動ローラ50の数(追加数)は駆動ローラ30のスリップを防止するために必要な最低限の数とすることが好ましい。
また、上記実施形態では、搬送ローラ24の回転抵抗については考慮せずに説明を行ったが、搬送ローラ24についても回転抵抗は存在するため、搬送ローラ24の数が多くなるほど各搬送区間の張力を精密に制御することが難しくなる。よって、各搬送区間に設ける搬送ローラ24の数は必要な最小限の数とすることが好ましい。また、張力調整区間52に多くの搬送ローラ24が設けられていると、前述した問題(張力の精密な制御が難しくなる問題)がより顕著となる。このため、張力調整区間52に設ける搬送ローラ24の数を優先的に減少させることが好ましく、具体的には、張力調整区間52に設ける搬送ローラ24の数を10本以下とすることが好ましく、より好ましくは5本以下、さらに好ましくは1本以下とすることである。
10、70 搬送装置
12 フイルム(ウェブ)
14 前工程
16 後工程
20 第1搬送区間
22 第2搬送区間
24 搬送ローラ
30、60 駆動ローラ
32、62 モータ(駆動力供給手段)
34 第1張力制御部
36、38、64 移動ローラ
40 第2張力制御部
50 高抵抗従動ローラ
52 張力調整区間
66 中間張力制御部
T1 第1搬送区間におけるフイルムの搬送方向の張力(第1張力)
T2 第2搬送区間におけるフイルムの搬送方向の張力(第2張力)
T3 張力調整区間におけるフイルムの搬送方向の張力(中間張力)

Claims (9)

  1. 長尺のウェブを搬送する搬送装置において、
    前記ウェブの搬送方向の張力が第1張力に制御される第1搬送区間と、
    前記第1搬送区間よりも前記搬送方向の下流側に設けられ、前記張力が前記第1張力よりも大きい第2張力に制御される第2搬送区間と、
    前記第1搬送区間と前記第2搬送区間との間に設けられ、前記張力が前記第1張力と前記第2張力との間の中間張力に制御される張力調整区間と、を備え、
    前記張力調整区間は、
    外周に前記ウェブが巻き掛けられ、駆動力供給手段により駆動力を供給されることにより回転し、この回転により前記ウェブを牽引する駆動ローラと、
    外周に前記ウェブが巻き掛けられ、かつ、回転抵抗が設けられており、前記回転抵抗を上回る牽引力で前記ウェブが牽引された場合に前記ウェブの移動に伴って回転する高抵抗従動ローラと、の間の搬送区間であり、
    前記張力調整区間では、
    前記回転抵抗の大きさが調整され、前記駆動ローラと前記高抵抗従動ローラとの間の張力が前記中間張力に制御され
    前記中間張力と前記第1張力との差が、前記駆動ローラの保持力以下であり、
    前記中間張力と前記第2張力との差が、前記駆動ローラの保持力以下である搬送装置。
  2. 前記高抵抗従動ローラの周面に凹凸を設けた請求項1記載の搬送装置。
  3. 前記凹凸は、前記高抵抗従動ローラの周面に形成された溝である請求項2記載の搬送装置。
  4. 前記溝は、前記高抵抗従動ローラの回転方向に沿って形成されている請求項3記載の搬送装置。
  5. 前記高抵抗従動ローラの周面のうち、前記ウェブが巻き掛けられた部分の角度が90°以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の搬送装置。
  6. 前記高抵抗従動ローラの回転軸を支持する軸受を備え、
    前記回転抵抗は、前記軸受により発生される請求項1〜5のいずれか1項に記載の搬送装置。
  7. 前記回転抵抗の大きさを磁力により調整する請求項1〜6のいずれか1項に記載の搬送装置。
  8. 前記高抵抗従動ローラの回転軸を支持する軸受を備え、
    前記軸受が前記回転軸を把持する際の把持力を、磁力により調節することで前記回転抵抗の大きさを調整する請求項7記載の搬送装置。
  9. 長尺のウェブを搬送する搬送方法において、
    前記ウェブの搬送方向の張力が第1張力に制御される第1搬送区間と、
    前記第1搬送区間よりも前記搬送方向の下流側、かつ、前記張力が前記第1張力よりも大きい第2張力に制御される第2搬送区間と、
    前記第1搬送区間と前記第2搬送区間との間に設けられ、前記張力が前記第1張力と前記第2張力との間の中間張力に制御される張力調整区間と、に区分された各区間において前記ウェブを搬送し、
    前記張力調整区間は、
    外周に前記ウェブが巻き掛けられ、駆動力供給手段により駆動力を供給されることにより回転し、この回転により前記ウェブを牽引する駆動ローラと、外周に前記ウェブが巻き掛けられ、かつ、回転抵抗が設けられており、前記回転抵抗を上回る牽引力で前記ウェブが牽引された場合に前記ウェブの移動に伴って回転する高抵抗従動ローラと、の間の搬送区間であり、
    前記張力調整区間では、
    前記回転抵抗の大きさを調整することにより、前記駆動ローラと前記高抵抗従動ローラとの間の張力を前記中間張力に制御し、
    前記中間張力と前記第1張力との差が、前記駆動ローラの保持力以下であり、
    前記中間張力と前記第2張力との差が、前記駆動ローラの保持力以下である搬送方法。
JP2017079122A 2017-04-12 2017-04-12 搬送装置、搬送方法 Active JP6899691B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079122A JP6899691B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 搬送装置、搬送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079122A JP6899691B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 搬送装置、搬送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018177457A JP2018177457A (ja) 2018-11-15
JP6899691B2 true JP6899691B2 (ja) 2021-07-07

Family

ID=64281129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017079122A Active JP6899691B2 (ja) 2017-04-12 2017-04-12 搬送装置、搬送方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6899691B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7450875B2 (ja) 2019-06-26 2024-03-18 株式会社New IWASHO フィルム位置補正ユニットおよび製袋機
CN112591524A (zh) * 2020-11-18 2021-04-02 安徽国风塑业股份有限公司 一种用于提升薄膜热稳定性的控制设备

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3008589B2 (ja) * 1991-08-30 2000-02-14 凸版印刷株式会社 ウエブシート加工装置
JPH08164644A (ja) * 1994-12-15 1996-06-25 Graphtec Corp 記録装置
JPH09323850A (ja) * 1996-06-05 1997-12-16 Toshiba Corp キャリアテ−プの搬送装置
JP2005306019A (ja) * 2004-03-26 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 溶液製膜方法
JP2011184123A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Tdk Corp 蛇行補正ローラ
JP6562809B2 (ja) * 2015-03-04 2019-08-21 武藤工業株式会社 印刷装置における媒体の搬送機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018177457A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6899691B2 (ja) 搬送装置、搬送方法
JP6622680B2 (ja) 縦延伸装置
JP2010222100A (ja) ウェブ走行位置規制方法、ウェブ搬送装置、及びウェブ裁断装置
US20240010460A1 (en) Low tension application coiler
JP2015120268A (ja) 処理液塗布装置及び画像形成システム
US20140349825A1 (en) Roll-to-roll press device with tension controller
JP6443018B2 (ja) ウェット処理装置
JP2022088510A (ja) 印刷装置
JP6087417B1 (ja) 繰出装置
JP5083341B2 (ja) フィルム搬送装置
JP5751133B2 (ja) 鋼管用搬送装置
JP2016222395A5 (ja)
JP2822027B2 (ja) リワインダ装置の駆動方法
JP2015048220A (ja) プリンタ装置
JP7086426B1 (ja) ウエブ搬送装置
JP2002128342A (ja) ウェブ乾燥方法及び装置
JP2018095416A (ja) テンションカットロール装置
JP6606424B2 (ja) 巻出し装置
JP2014141339A (ja) ウェブ搬送装置
KR20150039266A (ko) 이중 구조의 풀리를 이용한 자동운반 장치 및 그 방법
KR100733411B1 (ko) 원지테이프 권취장치
TWI531516B (zh) Electronic component conveying equipment
JP2023069843A (ja) 斜行調整装置、ウェブ処理装置、及び多層フィルムの製造方法
JP3259757B2 (ja) スクリーニング装置およびスクリーニング方法
JP6457300B2 (ja) 媒体の搬送機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190815

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210601

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6899691

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250