JP6898607B2 - 異常予兆検出システムおよび異常予兆検出方法 - Google Patents

異常予兆検出システムおよび異常予兆検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、機械設備の異常予兆検出システム、方法に関し、特に機械設備の状態監視における正常パターン学習方法および異常予兆検知方法に関する。
インフラ設備が突然の故障で停止すると、人的・経済的にも多大な損失が発生する。そのため、そのような故障を未然に防ぐ設備診断技術は必要不可欠である。
従来の異常検知の考え方は、予め人間の経験などにより測定値に対して閾値を設定しておく方法が主であったが、各設備の仕様個体差や測定誤差が精度悪化を招いていた。
昨今ではデータ収集インフラが発達したことにより、設備に取付けられたセンサから常時データが容易に収集できるようになった。その集められた大量のデータをもとに、直接異常・正常のより精度の高い判定基準を構築することが可能になっている。
ただし、機械設備のあらゆる異常データを集めることは通常困難である。そこで、正常データのみから正常な範囲の境界面を構築し、その境界面から外れたデータ、あるいは外れたデータの割合などをもって設備の異常とみなす方法が考えられる。
このような1クラスの識別問題には、例えば1クラスサポートベクターマシン(one−class SVM;以下OCSVMと称することもある)の適用が考えられる。しかし、1つの1クラスサポートベクターマシンによる判定器では正常とみなせる状態が時間とともに変化する場合(例えば、回転機において回転数が時間によって変化し、それに伴い振動パターンが変化するなど)に対応できない。
正常パターンが複数あるケースを想定した診断方法として、特許文献1がある。特許文献1では、学習データをクラスタリングによりクラスタに分割し、各クラスタについて部分空間法によりモデル化を行い、各モデルとの距離が最も近いものに分類し、その距離を異常度としている。
特許第5048625号公報
特許文献1は、事前に正常状態のデータを時間を追ってクラスタに分割することが記載されているが、クラスタリング方法の詳細については言及されておらず、クラスタ数が未知であるため、正確なクラスタリングは行えない。すなわち、正常パターンが複数あるがその数が未知であるため、各正常パターンの集合を作成することができない。
また、正常クラスの更新方法について言及されていないため、正常状態が時間とともに変化するような場合に対応できない。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、正常クラス数および正常範囲が未知の場合でも適切なクラス集合を作成することができる異常予兆検出システムおよび異常予兆検出方法を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の異常予兆検出システムは、
機械設備の状態を検出した状態検出データに基づいて機械設備の異常予兆を検出する異常予兆検出システムであって、
異常予兆検出対象の機械設備の状態を検出した状態検出データを収集して記録するデータ収集部と、
前記データ収集部により収集された状態検出データのうち、ある一定時間に収集された時系列のセグメントデータをフレーム単位に分割し、前記フレーム単位で特徴パラメータベクトルを計算し、該フレーム単位で計算された特徴パラメータベクトルの集合をセグメント特徴ベクトルとして作成する特徴量抽出部と、
前記特徴量抽出部により作成されたセグメント特徴ベクトルであって、現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルを基に、各セグメントが正常か否かの判定を行って、複数のセグメント特徴ベクトルの各々から1つの正常/異常を識別するための判定器を作成し、作成された複数の判定器の集合をクラス集合として作成するクラス集合作成部と、
前記クラス集合作成部により作成された各判定器を用いて、該判定器の作成に使われたセグメント特徴ベクトルから、各判定器の特徴量であるクラス特徴ベクトルを求め、該クラス特徴ベクトルを用いて1クラスサポートベクターマシンにより判定器の判定を行い、外れと判定された判定器をクラス集合から除外することによって、残りの判定器の集合を正常クラス集合とする正常クラス集合作成部と、を備え、
前記クラス集合作成部は、前記現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルのうち、最初のセグメント特徴ベクトルについては、外れ値を検出する手法を用いて判定器を作成してクラス集合に加え、2番目以降のセグメント特徴ベクトルについては、前記クラス集合に属する判定器を用いて評価し、全ての判定器で正常から外れていると評価されたセグメント特徴ベクトルに対して新たに判定器を作成してクラス集合に追加することを特徴としている。
また、請求項7に記載の異常予兆検出方法は、機械設備の状態を検出した状態検出データに基づいて機械設備の異常予兆を検出する異常予兆検出方法であって、
データ収集部が、異常予兆検出対象の機械設備の状態を検出した状態検出データを収集して記録するデータ収集ステップと、
特徴量抽出部が、前記データ収集部により収集された状態検出データのうち、ある一定時間に収集された時系列のセグメントデータをフレーム単位に分割し、前記フレーム単位で特徴パラメータベクトルを計算し、該フレーム単位で計算された特徴パラメータベクトルの集合をセグメント特徴ベクトルとして作成する特徴量抽出ステップと、
クラス集合作成部が、前記特徴量抽出部により作成されたセグメント特徴ベクトルであって、現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルを基に、各セグメントが正常か否かの判定を行って、複数のセグメント特徴ベクトルの各々から1つの正常/異常を識別するための判定器を作成し、作成された複数の判定器の集合をクラス集合として作成するクラス集合作成ステップと、
正常クラス集合作成部が、前記クラス集合作成部により作成された各判定器を用いて、該判定器の作成に使われたセグメント特徴ベクトルから、各判定器の特徴量であるクラス特徴ベクトルを求め、該クラス特徴ベクトルを用いて1クラスサポートベクターマシンにより判定器の判定を行い、外れと判定された判定器をクラス集合から除外することによって、残りの判定器の集合を正常クラス集合とする正常クラス集合作成ステップと、を備え、
前記クラス集合作成ステップは、前記現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルのうち、最初のセグメント特徴ベクトルについては、外れ値を検出する手法を用いて判定器を作成してクラス集合に加え、2番目以降のセグメント特徴ベクトルについては、前記クラス集合に属する判定器を用いて評価し、全ての判定器で正常から外れていると評価されたセグメント特徴ベクトルに対して新たに判定器を作成してクラス集合に追加することを特徴としている。
また、請求項3に記載の異常予兆検出システムは、請求項1又は2において、前記正常クラス集合作成部は、前記判定器の作成に使われたセグメント特徴ベクトルの各特徴パラメータベクトルについて、1クラスサポートベクターマシンの識別面との距離を各々求め、これらの距離の頻度を前記セグメント特徴ベクトルに対応するクラス特徴ベクトルとし、該クラス特徴ベクトルを用いて、1クラスサポートベクターマシンによって正常か否かの判定を行い、正常でないクラス特徴ベクトルに対応した判定器を外れ判定器としてクラス集合から除外することを特徴としている。
上記構成によれば、クラス集合作成部では各セグメントデータ毎に正常か否かが判定されてクラス集合が作成される。正常クラス集合作成部では各セグメントよりも上の階層であるクラス集合(複数のセグメントから作成された各判定器の集合)について正常か否かが判定されるので、正常クラス集合作成の精度が向上する。これによって、異常予兆検出において、正常クラス数および正常範囲が未知の場合でも適切なクラス集合を作成することができる。
また、請求項2に記載の異常予兆検出システムは、請求項1において、前記クラス集合作成部は、クラス集合の作成をリアルタイム又は定期的に実行してクラス集合を逐次更新し、
前記正常クラス集合作成部は、正常クラス集合の作成をリアルタイム又は定期的に実行して正常クラス集合を逐次更新することを特徴としている。
上記構成によれば、正常クラスの状態が変化する場合に、その変化に追従することができる。
また、請求項4に記載の異常予兆検出システムは、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記データ収集部により新たに収集された状態検出データのうち、ある一定時間に収集された時系列のセグメントデータから、前記特徴量抽出部を用いてセグメント特徴ベクトルを作成し、該セグメント特徴ベクトルの各フレームの特徴パラメータベクトルについて、前記正常クラス集合作成部で作成された正常クラス集合の各判定器を用いて評価を行い、正常でないフレームの割合に基づいてセグメントデータの正常/異常を判定する運用中判定部をさらに備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、新たに収集された状態検出データに対して、正常クラス集合の判定器を用いてセグメント単位の異常を発見することができる。
また、請求項5に記載の異常予兆検出システムは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記正常クラス集合に存在する判定器の数と、前記正常クラス集合作成部によって除外された外れ判定器の数とに基づいてクラス集合の異常を診断するクラス診断部をさらに備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、作成したクラス集合の異常を診断することができ、これに基づいてクラス集合を作成した付近のデータの傾向(バラツキ等)や異常を把握することができる。
また、請求項6に記載の異常予兆検出システムは、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記クラス集合作成部は、前記最初のセグメント特徴ベクトルについては、1クラスサポートベクターマシンを用いて判定器を作成してクラス集合に加えることを特徴としている。
(1)請求項1〜7に記載の発明によれば、異常予兆検出において、正常クラス数および正常範囲が未知の場合でも適切なクラス集合を作成することができる。
(2)請求項2に記載の発明によれば、正常クラスの状態が変化する場合に、その変化に追従することができる。
(3)請求項4に記載の発明によれば、新たに収集された状態検出データに対して、正常クラス集合の判定器を用いてセグメント単位の異常を発見することができる。
(4)請求項5に記載の発明によれば、作成したクラス集合の異常を診断することができ、これに基づいてクラス集合を作成した付近のデータの傾向(バラツキ等)や異常を把握することができる。
本発明の一実施形態例による異常予兆検出システムの構成図。 本発明の一実施形態例で用いるOCSVMの異常/正常判定の様子を示す2次元データでのイメージ図。 図1における異常予兆検出装置が実施する異常予兆検出アルゴリズムを示す説明図。 本発明の一実施形態例において、セグメント判定を行う際の外れ率算出アルゴリズムの説明図。 本発明の一実施形態例において、クラス集合から正常クラス集合を作成する際のクラス判定アルゴリズムの説明図。 図5のクラス判定アルゴリズムにおけるセグメント特徴ベクトルからクラス特徴ベクトルを求める様子を表し、(a)は判定器の識別面との距離を示す説明図、(b)は前記距離の頻度を示す説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。本実施形態例では、2値判別器(判定器)による判別を繰り返し行って判定器の集合を作成し、また判定器の集合に対して評価を行い、外れた判定器の存在を除外することで、正常クラス数が未知の場合でもより適切なクラス集合を作成可能とする。また、現時刻から一定時間過去に遡った区間の判定器の集合を逐次作成し、正常クラス集合を更新しながら異常判定を行うことで、正常状態の変化に追従させることを可能とする。
図1は本実施形態例による異常予兆検出システムの全体構成を示している。図1において、診断対象(異常予兆検出対象)の機械設備10(1台又は複数台設けられ、図1では2台を図示している)は、例えば電力設備や発電所内の各種機器で構成され、この機械設備10には、例えば電圧、電流、モータ回転速度、圧力、温度等を検出するセンサ(図示省略)が設けられている。
機械設備10の運転状態(運転又は停止状態)は図示省略の検出手段により検出され、その運転データは、前記センサのデータとともに通信手段20によって異常予兆検出装置100に送信される。
尚、前記センサデータが本発明の状態検出データを構成している。また、前記データのセンシングはある間隔(例えば1時間に1回)で、ある一定時間(例えば10秒)行われる。
前記通信手段20を介して送信されたセンサデータおよび運転データは、異常予兆検出装置100内のデータ記録部110に蓄積される(異常予兆検出装置100のデータ収集機能(データ収集部)がデータ記録部110に記録する)。
120は、データ記録部110に蓄積されたセンサデータから必要に応じてフレーム分割し、各フレームに対して特徴パラメータベクトルを計算し、特徴パラメータベクトルの集合としてセグメント特徴ベクトルを作成する特徴量抽出部である。特徴量抽出部120は、例えば振動のような周期性を伴うデータであればフーリエ係数やケプストラムなどを計算する。
130は、計測信号(データ記録部110に蓄積されたセンサデータ)から、例えば1クラスサポートベクターマシンにより正常・外れを識別するための判定器を作成する判定器作成部である。
140は、後述するクラス集合H又は正常クラス集合H*から取り出した判定器により、セグメントがクラス集合又は正常クラス集合に属しているかどうかを判定するセグメント判定部である。
150は、現時刻から一定時間遡った複数のセグメントから作成される判定器の集合(H)を、前記判定器作成部130および前記セグメント判定部140の処理により作成するクラス集合作成部である。
160は、クラス集合Hに含まれる判定器から、例えば1クラスサポートベクターマシンにより外れ判定器を抽出し、クラス集合Hから除外することで、クラス集合を判定するクラス判定部である。前記クラス集合Hはリアルタイム又は定期的に更新される。
170は、前記クラス集合作成部150により作成されたクラス集合Hについて、クラス判定部160により外れ判定器を除外した残りの判定器の集合(正常クラス集合H*)を作成する正常クラス集合作成部である。前記正常クラス集合H*はリアルタイム又は定期的に更新される。
180は、正常クラス集合H*のクラス数とクラス判定部160にて除外した除外クラス集合のクラス数とにより、クラス集合単位での異常判定を行うクラス診断部である。
190は、新たに計測したセグメントについて、特徴量抽出部120を用いてセグメント特徴ベクトルを抽出し、正常クラス集合H*に含まれる判定器を用いてセグメント判定部140の処理により異常判定を行う運用中判定部である。
本実施形態例では、データ記録部110に記録された時系列データ(センサデータ)に対し、フレーム、セグメント、クラス集合からなる3つの階層的な時間幅を定義している。
1.フレーム:最も短い分析区間であり、特徴パラメータベクトルCNを分析する対象となる区間である。
2.セグメント:複数の連続したフレームからなる区間である。1つのセグメント中の特徴パラメータベクトルの集合Cm={c1,c2,…,cN}から、正常/外れを判定する1つのOCSVM判定器h(c)が作成される。
3.クラス集合:一定時間過去に遡った複数のセグメントから作られた各判定器の集合。
図1の異常予兆検出装置100は、例えばコンピュータにより構成され、通常のコンピュータのハードウェアリソース、例えばROM、RAM、CPU、入力装置、出力装置、通信インターフェース、ハードディスク、記録媒体およびその駆動装置を備えている。
このハードウェアリソースとソフトウェアリソース(OS、アプリケーションなど)との協働の結果、異常予兆検出装置100は、図1に示すように、データ記録部110(データ収集部)、特徴量抽出部120、判定器作成部130、セグメント判定部140、クラス集合作成部150、クラス判定部160、正常クラス集合作成部170、クラス診断部180および運用中判定部190を実装する。
前記データ記録部110はハードディスクあるいはRAMなどの保存手段・記憶手段に構築される。
上記のように本実施形態例では、異常予兆検出装置100内の前記各部110〜190を備えている。
尚、本発明のクラス集合作成部は、一実施形態として、セグメント判定部140および判定器作成部130の各機能を用いてクラス集合Hを作成するものである。
また本発明の正常クラス集合作成部は、一実施形態として、クラス判定部160の機能を用いて正常クラス集合H*を作成するものである。
また本発明の運用中判定部は、一実施形態として、特徴量抽出部120およびセグメント判定部140の各機能を用いて判定を行うものである。
次に、上記のように構成された異常予兆検出システムの動作を図2〜図6とともに説明する。まず、電気設備のような長寿命設計された設備は故障することが稀であるため、異常データを集めることが困難である。そのため、正常データのみをもって、異常/正常の判定基準を設ける必要がある。
1クラスのみのデータから外れ値(異常)を検出する手法として、例えば1クラスサポートベクターマシン(OCSVM)がある。OCSVMはカーネル法を併用することにより非線形な分類境界面(判別器)を構築することも可能である。図2は2次元データでの1クラスサポートベクターマシンの異常/正常判定の様子を表した図である。グラフは例として2次元データを表しており、軸の単位はない。○プロットが計測データ(収集したデータ)である。
図3は、図1の異常予兆検出装置100が実施する異常予兆検出アルゴリズムを説明する図である。図3において図1と同一部分は同一符号をもって示している。
セグメント判定部140は、クラス集合Hを作成するときに実施する処理と、新たな計測データを判定するときに実施する処理が若干異なるため、図3の運用中判定部190ではセグメント判定部140aと表記し、クラス集合作成部150ではセグメント判定部140bと表記している。
また、図3の210は、正常クラス集合作成部170により作成された正常クラス集合H*が格納される記憶部である。尚、クラス集合作成部150により作成されたクラス集合H、およびクラス判定部160により除外された外れクラスの集合である除外クラス集合についても、記憶部210と同様の記憶部に格納されるが、それについては図示省略している。
まず、正常クラス集合作成部170で作成された正常クラス集合H*が記憶部210に既に格納されていることを前提に、運用中判定部190の動作を、図3および外れ率算出アルゴリズムを示す図4とともに説明する。
特徴量抽出部120は、データ記録部110に記録された、新たな計測データを必要に応じてフレーム分割し、各フレームに対して特徴パラメータベクトルを計算し、特徴パラメータベクトルの集合としてセグメント特徴ベクトルCを作成する(ステップS101)。
セグメント判定部140aは、記憶部210に格納された正常クラス集合H*から順にクラス判定器h(c)を取り出し、以下の判定を行う。
(a)セグメント特徴ベクトルCから順に特徴パラメータベクトルcを取り出し、h(c)により判定を行う(ステップS102)。
(b)全ての特徴パラメータベクトルcについて判定し、外れ率Te=count(h(c)==FALSE)/Nを計算する(ステップS103)。
(c)閾値をTsegとして前記Teと比較し、Te<Tsegのとき、セグメントはhに該当しているとみなし、処理を終了する。そうでない場合はステップS102に戻り、他の判定器h(c)を用いて評価する。
(d)全てのh(c)に対し該当クラスが見つからなかった場合、セグメントは「異常」セグメントとしてアラートを出す。
次に、クラス集合作成部150で実施されるクラス集合作成アルゴリズムを説明する。クラス集合作成部150は、現時刻から一定時間遡った複数のセグメントからそれぞれ作成される判定器の集合Hを、セグメント判定部140bの処理を用いて以下の手順で作成する。
(a)一定時間過去までのセグメントのそれぞれからセグメント特徴ベクトルC(C1〜CN)を得る(図4のステップS101と同様の処理)。
(b)最初のセグメントのセグメント特徴ベクトルC1から、判定器作成部130がOCSVMによって判定器を作成し、クラス集合Hに加える。
(c)2つ目以降のセグメントのセグメント特徴ベクトルC2〜CNについては、クラス集合Hに属する全ての判定器を用いて評価する(図3中の「いまあるクラス集合(判定器の集合)に属しているかどうかを判定する」)(図4のステップS102,S103と同様の処理)。そして一つの判定器でも属していればそのセグメントからは判定器は作成せず、全ての判定器について外れと評価された場合に、新たに判定器を作成しクラス集合Hに追加する(図3中の「クラス集合に存在しない場合に新たに判定器を作成し集合に追加する」)。
次に、正常クラス集合作成部170で実施される正常クラス集合作成アルゴリズムを図3、図5、図6とともに説明する。クラス集合Hは過去一定時間内のセグメントの特徴を網羅するが、この中には異常セグメントのクラスが含まれる可能性がある。そこで正常クラス集合作成部170は、クラス集合Hの中からさらにクラス判定部160によって外れのクラスを除外し、残ったクラス集合を正常クラス集合H*とする。
クラス判定部160は、図5に示すクラス判定アルゴリズムの処理を以下のように実行する。
1.クラス集合Hの各判定器の作成に使われたセグメント特徴ベクトルCを集め、Cとする(ステップS201)。
2.クラス集合Hの全ての判定器h1(c)、h2(c)、…に対して以下の処理を行って、各判定器の特徴量であるクラス特徴ベクトルを求める。
(a)各判定器hを用いて各々対応するCを評価する(ステップS202-1,S202-2,…)。このとき、各特徴パラメータベクトルcについて、図6(a)に示すようにOCSVMの識別面(境界面)との距離を求める。なお、この符号が正であれば正常、負であれば外れの判定となる。
(b)前記(a)で求めた距離のヒストグラム(距離毎の頻度特性)を図6(b)のように作成し、クラス特徴ベクトルd(d1,d2,…)とする(ステップS203-1,S203-2,…)。ヒストグラムのビン幅の決定方法は、例えばスコットの選択法を用いて以下のように決定される。
Figure 0006898607
ここで、σはデータの標準偏差、nはデータ総数である。
3.以上の処理を経て得られたクラス特徴ベクトルd(d1,d2,…)を用いてOCSVMによる判定を行う(ステップS204)。そして正常とみなされたクラスを正常クラス集合H*とし、外れクラスは除外して除外クラス集合とする。
前記クラス集合作成部150および正常クラス集合作成部170の各処理はリアルタイム又は定期的に実行され、クラス集合H、正常クラス集合H*および除外クラス集合は逐次更新される。
次に、クラス診断部180の動作を説明する。
クラス診断部180では、正常クラス集合H*のクラス数(正常クラス集合に存在する判定器の数)と、クラス判定部160によってクラス集合Hから除外された除外クラス集合のクラス数(除外された外れ判定器の数)の比率、もしくはクラスの変化率がある閾値を超えた場合はアラートを出す。
尚、クラス診断部180は、前記に限らず、クラス集合Hと正常クラス集合H*の各クラス数に基づいて前記処理を行ってもよい。
このクラス診断部180の処理により、作成したクラス集合の異常を診断することができ、これに基づいてクラス集合を作成した付近のデータの傾向(バラツキ等)や異常を把握することができる。
尚、クラス集合作成部150および正常クラス集合作成部170により、現時刻から一定時間過去に遡った区間の判定器の集合を逐次作成して正常クラス集合H*を更新しながら、運用中判定部190によって異常判定を行っても良い。これにより、正常状態の変化に追従させることができる。
10…機械設備
20…通信手段
100…異常予兆検出装置
110…データ記録部
120…特徴量抽出部
130…判定器作成部
140…セグメント判定部
150…クラス集合作成部
160…クラス判定部
170…正常クラス集合作成部
180…クラス診断部
190…運用中判定部
210…記憶部

Claims (7)

  1. 機械設備の状態を検出した状態検出データに基づいて機械設備の異常予兆を検出する異常予兆検出システムであって、
    異常予兆検出対象の機械設備の状態を検出した状態検出データを収集して記録するデータ収集部と、
    前記データ収集部により収集された状態検出データのうち、ある一定時間に収集された時系列のセグメントデータをフレーム単位に分割し、前記フレーム単位で特徴パラメータベクトルを計算し、該フレーム単位で計算された特徴パラメータベクトルの集合をセグメント特徴ベクトルとして作成する特徴量抽出部と、
    前記特徴量抽出部により作成されたセグメント特徴ベクトルであって、現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルを基に、各セグメントが正常か否かの判定を行って、複数のセグメント特徴ベクトルの各々から1つの正常/異常を識別するための判定器を作成し、作成された複数の判定器の集合をクラス集合として作成するクラス集合作成部と、
    前記クラス集合作成部により作成された各判定器を用いて、該判定器の作成に使われたセグメント特徴ベクトルから、各判定器の特徴量であるクラス特徴ベクトルを求め、該クラス特徴ベクトルを用いて1クラスサポートベクターマシンにより判定器の判定を行い、外れと判定された判定器をクラス集合から除外することによって、残りの判定器の集合を正常クラス集合とする正常クラス集合作成部と、を備え、
    前記クラス集合作成部は、前記現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルのうち、最初のセグメント特徴ベクトルについては、外れ値を検出する手法を用いて判定器を作成してクラス集合に加え、2番目以降のセグメント特徴ベクトルについては、前記クラス集合に属する判定器を用いて評価し、全ての判定器で正常から外れていると評価されたセグメント特徴ベクトルに対して新たに判定器を作成してクラス集合に追加することを特徴とする異常予兆検出システム。
  2. 前記クラス集合作成部は、クラス集合の作成をリアルタイム又は定期的に実行してクラス集合を逐次更新し、
    前記正常クラス集合作成部は、正常クラス集合の作成をリアルタイム又は定期的に実行して正常クラス集合を逐次更新することを特徴とする請求項1に記載の異常予兆検出システム。
  3. 前記正常クラス集合作成部は、前記判定器の作成に使われたセグメント特徴ベクトルの各特徴パラメータベクトルについて、1クラスサポートベクターマシンの識別面との距離を各々求め、これらの距離の頻度を前記セグメント特徴ベクトルに対応するクラス特徴ベクトルとし、該クラス特徴ベクトルを用いて、1クラスサポートベクターマシンによって正常か否かの判定を行い、正常でないクラス特徴ベクトルに対応した判定器を外れ判定器としてクラス集合から除外することを特徴とする請求項1又は2に記載の異常予兆検出システム。
  4. 前記データ収集部により新たに収集された状態検出データのうち、ある一定時間に収集された時系列のセグメントデータから、前記特徴量抽出部を用いてセグメント特徴ベクトルを作成し、該セグメント特徴ベクトルの各フレームの特徴パラメータベクトルについて、前記正常クラス集合作成部で作成された正常クラス集合の各判定器を用いて評価を行い、正常でないフレームの割合に基づいてセグメントデータの正常/異常を判定する運用中判定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の異常予兆検出システム。
  5. 前記正常クラス集合に存在する判定器の数と、前記正常クラス集合作成部によって除外された外れ判定器の数とに基づいてクラス集合の異常を診断するクラス診断部をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の異常予兆検出システム。
  6. 前記クラス集合作成部は、前記最初のセグメント特徴ベクトルについては、1クラスサポートベクターマシンを用いて判定器を作成してクラス集合に加えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の異常予兆検出システム。
  7. 機械設備の状態を検出した状態検出データに基づいて機械設備の異常予兆を検出する異常予兆検出方法であって、
    データ収集部が、異常予兆検出対象の機械設備の状態を検出した状態検出データを収集して記録するデータ収集ステップと、
    特徴量抽出部が、前記データ収集部により収集された状態検出データのうち、ある一定時間に収集された時系列のセグメントデータをフレーム単位に分割し、前記フレーム単位で特徴パラメータベクトルを計算し、該フレーム単位で計算された特徴パラメータベクトルの集合をセグメント特徴ベクトルとして作成する特徴量抽出ステップと、
    クラス集合作成部が、前記特徴量抽出部により作成されたセグメント特徴ベクトルであって、現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルを基に、各セグメントが正常か否かの判定を行って、複数のセグメント特徴ベクトルの各々から1つの正常/異常を識別するための判定器を作成し、作成された複数の判定器の集合をクラス集合として作成するクラス集合作成ステップと、
    正常クラス集合作成部が、前記クラス集合作成部により作成された各判定器を用いて、該判定器の作成に使われたセグメント特徴ベクトルから、各判定器の特徴量であるクラス特徴ベクトルを求め、該クラス特徴ベクトルを用いて1クラスサポートベクターマシンにより判定器の判定を行い、外れと判定された判定器をクラス集合から除外することによって、残りの判定器の集合を正常クラス集合とする正常クラス集合作成ステップと、を備え、
    前記クラス集合作成ステップは、前記現在時刻から一定時間遡った複数のセグメント特徴ベクトルのうち、最初のセグメント特徴ベクトルについては、外れ値を検出する手法を用いて判定器を作成してクラス集合に加え、2番目以降のセグメント特徴ベクトルについては、前記クラス集合に属する判定器を用いて評価し、全ての判定器で正常から外れていると評価されたセグメント特徴ベクトルに対して新たに判定器を作成してクラス集合に追加することを特徴とする異常予兆検出方法。
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