JP6897876B2 - 平鋼線 - Google Patents
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Description
本願は、2018年6月29日に、日本に出願された特願2018−124644号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
Y1=10×√[C]{(1+0.8×[Si])×(1+3×[Mn])×(1+2×[Cr])×(1+0.8×[Cu])×(1+0.7×[Ni])} ・・・ <1>
12×D<Y1<30×D ・・・ <2>
ここで、上記式<1><2>における[C]、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Cu]、[Ni]は、それぞれの元素の質量%での含有量を表し、Dは平鋼線の厚み(mm)を表す。
質量%で、
C:0.35〜0.60%、
Si:1.50%を超え、2.00%未満、
Mn:0.65%を超え、1.50%未満、
S:0.010%以下、
P:0.010%以下、
Cr:0.005〜0.60%、
Al:0.005〜0.080%、
N:0.0020〜0.0080%、
Ca:0.0002〜0.0050%、
Cu:0.05〜0.80%、
Ni:0.05〜0.60%、
Ti:0〜0.100%、
Nb:0〜0.050%、
V:0〜0.50%、
Mo:0〜1.00%、
B:0〜0.0100%、
REM:0〜0.1000%、
Zr:0〜0.100%、及び
Mg:0〜0.0050%
を含有し、残部はFe及び不純物からなり、
下記式<1>で表されるY1が下記式<2>を満足し、
下記式<5>および下記式<6>を満足し、
引張強度が1000MPa以上1350MPa以下であり、
長手方向の引張残留応力が300MPa以下であり、
幅/厚み比が2.5以上10以下であることを特徴とする平鋼線。
Y1=10×√[C]{(1+0.8×[Si])×(1+3×[Mn])×(1+2×[Cr])×(1+0.8×[Cu])×(1+0.7×[Ni])} ・・・式<1>
12×D<Y1<30×D
・・・式<2>
[Cu]/[Ni]>1
・・・式<5>
0.10≦[Cu]+[Ni]≦1.00
・・・式<6>
ただし、上記式<1><2><5><6>における[C]、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Cu]、[Ni]は、それぞれの元素の質量%での含有量を表し、Dは平鋼線の厚み(mm)を表す。
(2)
質量%で、
Ti:0.001〜0.100%、
Nb:0.001〜0.050%、
V:0.01〜0.50%、
から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする、(1)に記載の平鋼線。
(3)
質量%で、
Mo:0.01〜1.00%、
B:0.0002〜0.0100%、
から選択される1種または2種を含有することを特徴とする、(1)または(2)に記載の平鋼線。
(4)
質量%で、
REM:0.0002〜0.1000%、
Zr:0.0002〜0.100%、
Mg:0.0002〜0.0050%、
から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の平鋼線。
(5)
焼き戻しマルテンサイト組織を含むことを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の平鋼線。
(6)
パーライト組織を含むことを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか一項に記載の平鋼線。
以下、化学成分についての%は質量%である。
Cは、鋼を強化する元素であり、0.35%以上含有させなくてはならない。優れた耐水素誘起割れ性と耐硫化物応力腐食割れ性を両立する目的で、平鋼線へ加工した後で行う焼入れ後の高温焼戻し処理や高温での加熱処理をしても十分に高い引張強度を確保するため、Cの含有量は0.35%以上でなければならない。さらに強度を高めたい場合はCの含有量を0.38%以上とすることが好ましく、さらには0.40%以上であることが好ましい。しかし、Cの含有量が0.60%を超えると、平鋼線同士を溶接で接合した場合に接合部の強度が不足する。また、偏析によって平鋼線に成形する前の段階で鋼材の組織にばらつきが生じ、平鋼線に平圧加工する際、線材に割れを生じさせる。したがって、適切なCの含有量は0.35〜0.60%である。溶接性を確保するとともに平鋼線断面内での偏析を極力少なくし、平鋼線の加工性を高めたい場合は0.55%以下とすることが好ましく、さらに耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善するには0.50%以下とすることが望ましい。
Siはマトリックスに固溶し、平鋼線の強度を向上させるとともに、耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性の向上に有効な元素である。1000MPaを超える引張強度の高強度平鋼線において耐水素誘起割れ性と同時に、耐硫化物応力腐食割れ性を改善するためには、Siは1.50%を超えて含有させなくてはならない。しかし、2.00%以上を含有させると平鋼線の形状に平圧加工する際、線材に割れが生じるなどの問題が生じる。よって、Siの含有量は1.50%を超え、2.00%未満である。より強度を高めたい場合や耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を向上させたい場合には、Siは1.60%以上含有させればよく、1.70%以上含有させれば一層好ましい。平鋼線へ加工する際に線材の割れを抑制したい場合には、1.80%以下とすることが好ましい。
Mnは、鋼の焼入れ性を高め、高強度化に必要な元素である。高いSiを含有する平鋼線において、焼入れなどの熱処理を行う際に平鋼線の曲がりなどを抑制し、表面に高い引張残留応力を発生させないためには、0.65%を超えて含有させなくてはならない。しかし、Mnの含有量が1.50%以上になると、線材の強度が高くなりすぎてしまい、平鋼線へ加工する際に線材に割れが発生するなどの問題が生じる。そのため、本発明におけるMnの含有量は0.65%を超え、1.50%未満である。なお、さらに平鋼線の焼入れ性を高め、線材の曲がりを抑制したい場合や高強度化する場合には、Mnは0.70%以上含有させればよく、0.75%以上含有させることが一層好ましい。平鋼線へ加工する際に線材の割れを抑制したい場合には、Mnは1.30%以下とすることが好ましく、1.10%以下であればより一層好ましい。
Pは、不純物として含有される。但し、Pの含有量が0.010%を超えると、水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れが発生しやすくなり、1000MPaを超える引張強度の平鋼線では、pH5.5未満の厳しいサワー環境において水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを抑制することができない。耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善する観点からPの含有量は、0.008%以下であれば好ましく、0.005%未満であればより一層好ましい。P含有量の下限値は特に限定されないが、過剰に低減することは製造コストの増加につながるため、P含有量の下限値を0.0005%としてもよい。
Sは、不純物として含有される。但し、Sの含有量が0.010%を超えると、MnSが粗大な形態となり、耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を低下させる。1000MPaを超える引張強度の平鋼線で耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善するには、Sと結合して硫化物を生成しやすい元素とのバランスを考え、Caを含有させなければならない。耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を改善する観点からSの含有量は、0.008%以下であれば好ましく、0.005%未満であればより一層好ましい。S含有量の下限値は特に限定されないが、過剰に低減することは製造コストの増加につながるため、S含有量の下限値を0.0005%としてもよい。
Crは、Mnと同様に、鋼の焼入れ性を高め、高強度化に必要な元素であり、0.005%以上含有させなくてはならない。しかし、Crの含有量が0.60%を超えると、線材の強度が高くなりすぎてしまい、平鋼線へ平圧加工する際に線材に割れが発生するなどの問題が生じる。そのため、本発明における適正なCrの含有量は0.005〜0.60%である。なお、さらに平鋼線の焼入れ性を高める場合や高強度化する場合には、Crは0.05%以上含有させればよく、0.10%以上含有させれば一層好ましい。平鋼線へ平圧加工する際に線材の割れを抑制したい場合には、0.50%以下とすることが好ましく、0.40%以下であればより一層好ましい。
Alは脱酸作用を有するだけでなく、Nと結合してAlNを形成し、そのピンニング効果により熱間圧延時のオーステナイト粒を微細化する効果があり、平鋼線の耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果がある。このため、Alは0.005%以上含有させなくてはならない。耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善する観点から、Alの含有量を0.015%以上とするのが望ましく、さらには0.020%以上含有させることが望ましい。一方、Alの含有量が0.080%を超えると、その効果が飽和するだけでなく、粗大なAlNが生成し、平鋼線の耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性をかえって低下させる。よって、Alの含有量は0.060%以下であることが好ましく、さらには0.050%以下であることが一層好ましい。
Nはマトリックスに固溶し、平鋼線の強度を向上する効果がある。また、AlやTiなどと結合して窒化物や炭窒化物を生成し、熱間圧延時のオーステナイト粒を微細化する効果があり、平鋼線の耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果がある。これらの効果を得るために、Nは0.0020%以上含有させなければならず、さらには0.0030%以上含有させることが好ましい。しかし、過剰に含有させてもその効果が飽和するばかりではなく、鋼を鋳造する際に割れを発生させるなど製造性を悪化させることから、Nの含有量は0.0080%以下とする必要がある。安定した製造性を確保するには0.0060%以下とするのが好ましく、さらには0.0050%以下とするのがより一層好ましい。
Caは、MnS中に固溶し、MnSを微細に分散する効果がある。MnSを微細に分散することで、1000MPaを超える引張強度の平鋼線であっても耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を改善することが出来る。Caによってこれらの効果を得るためには、Caは0.0002%以上含有させればよく、より高い効果を得たい場合には、0.0005%以上を含有させれば良い。しかし、Caの含有量が0.0050%を超えても、その効果は飽和するし、AlやSiとともに鋼中の酸素と反応して生成する酸化物が粗大となり、かえって耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性の低下を招く。したがって、含有させる場合の適正なCaの含有量は、0.0050%以下である。耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を向上させる観点から、Caの含有量は0.0030%以下であることが好ましく、0.0025%以下であれば一層好ましい。
Cuは、1000MPaを超える引張強度の平鋼線の耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果があり、本発明において必須の添加元素である。また、鋼の焼入れ性を高める効果もある。耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果を得るためには、0.05%以上含有させなくてはならない。しかし、Cuの含有量が0.80%を超えると、平鋼線へ加工する際に線材に割れが発生するなどの問題が生じる。したがって、Cuの含有量は0.05〜0.80%である。耐硫化物応力腐食割れ性を改善する観点から含有させるCuの含有量は0.10%以上であることが好ましく、0.20%以上含有させれば一層好ましい。なお、平鋼線への加工性を考慮して、Cuの含有量は0.70%以下とすることが好ましく、0.50%以下であればより一層好ましい。なお、本発明においてCuはNiとともに含有させなくてはならず、Niが0.05%未満でCuを単独に含有させた場合、線材を製造するための熱間圧延の工程で表面疵が生じやすくなり、その後の1次伸線加工や平鋼線への平圧加工時に割れ発生の要因となり、平鋼線への成形が難しくなる。
Niは、1000MPaを超える引張強度の平鋼線の耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果があり、本発明において必須の添加元素である。また、鋼の焼入れ性を高める効果もある。耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果を得るためには、0.05%以上含有させなくてはならない。しかし、Niの含有量が0.60%を超えると、線材の強度が高くなりすぎてしまい、平鋼線へ平圧加工する際に線材に割れが発生しやすくなる。また、加工できたとしても、硫化物応力腐食割れが発生しやすくなるなどの問題が生じる。したがって、Niの含有量は0.05〜0.60%である。耐硫化物応力腐食割れ性を改善する観点からNiの含有量は0.07%以上であることが好ましく、0.10%以上含有させれば一層好ましい。なお、平鋼線への加工性や耐硫化物腐食割れ性を考慮して、Niの含有量は0.50%以下とすることが好ましく、0.40%以下であればより一層好ましい。なお、NiはCuとともに含有させなくてはならず、Cuが0.05%未満でNiを単独に含有させた場合、硫化水素を含むpH5.5未満のサワー環境下において、平鋼線の表面に引張応力が加えられると平鋼線の表面に微細な割れが生じやすくなり、耐硫化物応力腐食割れ性が低下する。
Y1=10×√[C]{(1+0.8×[Si])×(1+3×[Mn])×(1+2×[Cr])×(1+0.8×[Cu])×(1+0.7×[Ni])} ・・・ 式<1>
12×D<Y1<30×D ・・・ 式<2>
上記式<1>〜<2>における[C]、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Cu]、[Ni]は、それぞれの元素の質量%での含有量を表し、Dは平鋼線の厚み(mm)を表す。
サワー環境下では、鋼の強度が高ければ高いほど、水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを発生しやすいが、本発明における平鋼線は耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性に優れており、引張強度が1000MPa以上であってもpH5.5未満の厳しいサワー環境で水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れを抑制することができる。さらに厳格に介在物や成分の調整を行って製造条件を最適化すれば、さらに高い引張強度であっても水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れが発生しにくくなる。一定のサワー環境下で水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れを起こさない範囲であれば、平鋼線の引張強度は1100MPa以上であることが好ましい。ただし、引張強度が1350MPaを超える場合には、水素誘起割れが発生しない場合であっても、硫化物応力腐食割れが発生する。
本発明の高強度平鋼線は、必要に応じて、Ti:0〜0.100%、Nb:0〜0.050%、V:0〜0.50%、Mo:0〜1.00%、B:0〜0.0100%、REM:0〜0.1000%、Zr:0〜0.100%、及びMg:0〜0.0050%から選択される1種または2種以上の元素を含有させてもよい。以下、任意元素であるTi、Nb、V、Mo、B、REM、Zr、Mgの作用効果と、含有量の限定理由について説明する。任意成分についての%は質量%である。
Tiは、NやCと結合して、炭化物、窒化物又は炭窒化物を形成し、それらのピンニング効果によって熱間圧延時にオーステナイト粒を微細化する効果があり、平鋼線の耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果があるため、含有させても良い。この効果を得るためには、Tiは0.001%以上含有させればよい。耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善する観点から、Tiの含有量を0.005%以上とするのが望ましく、さらには0.010%以上含有させることが望ましい。一方、Tiの含有量が0.100%を超えると、その効果が飽和するだけでなく、粗大なTiNが多数生成し、かえって平鋼線の耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を低下させる。よって、Tiの含有量は0.050%以下であることが好ましく、さらには0.035%以下であることが一層好ましい。
Nbは、NやCと結合して、炭化物、窒化物又は炭窒化物を形成し、それらのピンニング効果によって熱間圧延時にオーステナイト粒を微細化する効果があり、平鋼線の耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を改善する効果があるため、含有させても良い。この効果を得るためには、Nbは0.001%以上含有させればよい。耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を改善する観点から、Nbの含有量を0.005%以上とするのが望ましく、さらには0.010%以上含有させることが望ましい。一方、Nbの含有量が0.050%を超えると、その効果が飽和するだけでなく、鋼塊や鋳片を分塊圧延する工程で鋼片に割れが生じるなど鋼の製造性に悪影響を及ぼす。よって、Nbの含有量は0.035%以下であることが好ましく、さらには0.030%以下であることが一層好ましい。
VはC及びNと結合して、炭化物、窒化物又は炭窒化物を形成し、平鋼線の強度を高めることが出来る。この目的で、0.01%以上のVを含有させてもよいが、Vの含有量が0.50%を超えると、析出する炭化物や炭窒化物によって平鋼線の強度が増大し、かえって耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性が低下する。平鋼線の水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを抑制する観点から、含有させる場合のVの量は0.20%以下であることが好ましく、0.10%以下であれば一層好ましい。なお、前述したVの効果を安定して得るためには、Vの量は0.02%以上含有させることが好ましい。
Moは、鋼の焼入れ性を高める元素であり、含有させても良い。ただし、焼入れ性を高める効果を得るためには、0.01%以上含有させればよい。しかし、Moの含有量が1.00%を超えると、線材の強度が高くなりすぎてしまい、平鋼線へ加工する際に線材に割れが発生するなどの問題が生じる。したがって、含有させる場合のMoの含有量は0.01〜1.00%である。焼入れ性を向上させる観点から含有させる場合のMoの含有量は0.02%以上であることが好ましく、0.05%以上含有させればより一層好ましい。なお、平鋼線への加工性を考慮して、含有させる場合のMoの含有量は0.50%以下とすることが好ましく、0.30%以下であればより一層好ましい。
Bは、微量添加することで鋼の焼入れ性を高めるのに有効であり、効果を得たい場合には0.0002%以上含有させても良い。0.0100%を超えて含有させても効果が飽和するだけでなく、粗大な窒化物が生成するので、水素誘起割れや硫化物応力腐食割れが発生しやすくなる。したがって、含有させる場合のBの含有量は0.0002〜0.0100%である。さらに焼入れ性を高めたい場合には、Bの含有量を0.0005%以上とすればよく、0.0010%以上であればより一層好ましい。なお、水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを考慮して、含有させる場合のBの含有量は0.0050%以下とすることが好ましく、0.0030%以下であればより一層好ましい。
REMは希土類元素の総称であり、REMの含有量は希土類元素の合計含有量である。REMはCaやMgと同じようにMnS中に固溶し、MnSを微細に分散する効果がある。MnSを微細に分散することで、耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を改善することが出来るため、添加してもよい。水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを抑制する効果を得るためには、REMは0.0002%以上含有させればよく、より高い効果を得たい場合には、0.0005%以上を含有させれば良い。しかし、REMの含有量が0.1000%を超えても、その効果は飽和するし、鋼中の酸素と反応して生成する酸化物が粗大となり、耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性の低下を招く。したがって、含有させる場合のREMの含有量は、0.1000%以下である。耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を向上させる観点から、REMの含有量は0.0500%以下であることが好ましく、0.030%以下であれば一層好ましい。
Zrは、Oと反応して酸化物を生成し、微量に添加すれば酸化物を微細に分散し、水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを抑制する効果があり、その効果を得たい場合に添加しても良い。水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを抑制する効果を得るためには、Zrは0.0002%以上含有させればよく、より高い効果を得たい場合には、0.001%以上を含有させれば良い。しかし、Zrの含有量が0.100%を超えて含有させた場合、その効果は飽和するし、鋼中のNやSと反応し、粗大な窒化物や硫化物を生成するため、かえって耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性の低下を招く。したがって、含有させる場合のZrの含有量は、0.100%以下である。耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性に悪影響を与える介在物を低減させる観点から、Zrの含有量は0.080%以下であることが好ましく、0.050%以下であれば一層好ましい。
Mgは、MnS中に固溶し、MnSを微細に分散する効果がある。MnSを微細に分散することで、高強度の平鋼線であっても耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性を改善することが出来る。Mgは含有しなくても良いが(Mg:0%)、Mgによって水素誘起割れや硫化物応力腐食割れを抑制する効果を得るためには、Mgは0.0002%以上含有させればよく、より高い効果を得たい場合には、0.0005%以上を含有させれば良い。しかし、Mgの含有量が0.0050%を超えても、その効果は飽和するし、AlやCaとともに鋼中の酸素と反応して生成する酸化物が粗大となり、かえって耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性の低下を招く。したがって、含有させる場合の適正なMgの含有量は、0.0050%以下である。耐水素誘起割れ性や耐硫化物応力腐食割れ性を向上させる観点から、Mgの含有量は0.0030%以下であることが好ましく、0.0025%以下であれば一層好ましい。
具体的には、表1、表2に示す化学成分の鋼を溶製し、鋼片を熱間圧延して製造した線材(平鋼線用線材)を、以下の方法で平鋼線とした。なお、表1、表2中の「−」の表記は、当該元素の含有量が不純物レベルであり、実質的に含有されていないと判断できることを示す。
同成分でも引張強度や長手方向の引張残留応力が異なる平鋼線を造り分けるために、試験No.A1〜A5、A7については、鋼Aを用いて幅15mm、厚み5mmに冷間圧延した平鋼線を950℃で10minの加熱を行った後、コールド油に浸漬して焼入れ処理を行い、450〜600℃の温度で所定時間保持する焼戻し処理を行って引張強度が異なる平鋼線を作製した。試験No.A1〜A5、A7は、焼き戻しマルテンサイト組織を含む平鋼線である。試験No.A6、A8については、焼入れ処理を行わず、冷間圧延後に450℃と580℃で所定時間保持する加熱処理を行った。また試験No.A9については、冷間圧延後に熱処理を行わなかった。試験No.A6、A8、A9は、パーライト組織を含む平鋼線である。
試験No.B1〜B5については、鋼Bを圧延した線材を用い、1次伸線加工後に平鋼線へ冷間圧延する際の幅と厚みを変化させて、形状の異なる平鋼線を作製した。試験No.B1〜B4については、幅と厚みが異なる平鋼線に加工した後、950℃で10minの加熱を行った後、コールド油に浸漬して焼入れ処理を行い、485℃の温度で焼戻し処理を行い、引張強度がほぼ同等で幅と厚みが異なる平鋼線を作製した。試験No.B5は幅18mm、厚み1.7mmの平鋼線を作製し、950℃で10minの加熱後、コールド油に浸漬して焼入れ処理をしたが、平鋼線の長手方向に大きな反りが生じたため、以降の試験を中止した。なお、冷間圧延後の熱処理条件を表3に示す。
平鋼線の引張強度は、JIS G 3546(2012)に記載の破断試験によって測定した。標点距離は30mmとして室温で破断試験を実施し、引張強度を求めた。なお、平鋼線の断面積(S(mm2))は下記式<3>を用いて算出し、試験片が破断に至るまでの最大試験力を断面積で除して求めた。
S=w×t−0.215t2 ・・・ <3>
ここで、w:平鋼線の幅(mm)、t:平鋼線の厚さ(mm)である。
ここで「長手方向」とは圧延された平鋼線の厚み、幅方向と垂直方向に延伸した長さ方向を指し、「表面」とは、平鋼線の表面から厚み中心に向かって50μm深さまでの範囲を指す。残留応力は、既知のX線法で測定され、具体的には、JIS B 2711(2013)に準拠して、X線回折を利用したX線応力測定法を用いる。測定は特性X線の種類:MnKα線、Crフィルタ、基準回折角2θ0:152.0°、η角:14.0°、X線応力定数K:−336MPa/°を用い、平鋼線表面の幅方向の中央位置を中心として、長手方向と平行にX線を照射して回折パターンを得た。また、測定位置の間隔が長手方向に少なくとも450mm以上離れた平鋼線の表面で、6箇所の残留応力を測定し、その平均値を求めた。
150mm長さに切断した平鋼線を用いて耐水素誘起割れ性を評価した。5%NaCl+CH3COOH溶液にHClを用いてpHを調整し、pH5.0とした。窒素ガスで脱気後、硫化水素(H2S)+二酸化炭素(CO2)混合ガスを導入し、溶液中に平鋼線を浸漬して割れの発生を調査した。このとき、硫化水素の分圧は0.01MPa、試験温度は25℃であり、試験時間は96時間である。試験後、平鋼線の厚み方向に対して超音波探傷試験(UST:Ultra−sonic Test)によって割れ発生の有無を確認した。超音波探傷によって割れが生じたと判定される割れ発生部の面積の合計を画像解析によって求め、下記式<4>を用いて水素誘起割れ発生率(χ(%))を求めた。
ここで、Af:USTで測定された割れ発生部の合計面積(mm2)、w:平鋼線の幅(mm)、L:平鋼線の長さ(mm)である。
耐硫化物応力腐食割れ性は150mm長さに切断した平鋼線に4点曲げ治具を用いて、曲げ応力を負荷し、耐水素誘起割れ性の調査で用いたのと同じ条件で調整した溶液中に、平鋼線を固定した4点曲げ治具ごと浸漬して割れ発生の有無を調査した。具体的には、平鋼線表面の3箇所に歪みゲージを取り付け、治具を用いて曲げ歪みを負荷し、3箇所に貼りつけた歪みゲージで読み取られる曲げ歪みの最大値が平鋼線の降伏強度の90%の引張応力に相当する歪みとなった時点で、治具に固定した。溶液は5%NaCl+CH3COOH溶液にHClを用いてpHを調整し、pH5.0とした。窒素ガスで脱気後、硫化水素(H2S)+二酸化炭素(CO2)混合ガスを導入し、溶液中に平鋼線を固定した4点曲げ治具ごと浸漬して割れの発生有無を調査した。このとき、硫化水素の分圧は0.01MPa、試験温度は25℃であり、試験時間は96時間である。試験後、平鋼線の割れ発生の有無は目視で判定した。さらに、目視で割れが確認されなかった試験材も、硫化物応力腐食割れに伴う表面の微小なき裂発生の有無を確認するため、曲げ歪みが最大となった位置の長手方向の断面を樹脂埋めし、鏡面研磨を行い、光学顕微鏡で平鋼線表面の微小き裂の発生有無を調査した。20μm深さ以上の微小き裂が平鋼線の表面で確認された場合に、硫化物応力腐食割れが発生していると判断した。
試験No.A8は焼入れ処理を行わず、加熱処理のみを行い、試験No.A9は平鋼線へ加工後に熱処理を行わなかった。いずれも引張残留応力が300MPaを超えており、水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.B4は、平鋼線の幅/厚み比が本発明の範囲を外れており、硫化物応力腐食割れが発生している。また、試験No.B5は焼入れ処理を行った際に平鋼線の長手方向に大きな反りが生じたため、引張試験等の試験を行わなかった。
試験No.28、30、32、35、38、40、44は鋼の化学成分、式<5>、式<6>のいずれか、またはY1の値が式<2>を満足しておらず、本発明の範囲外であり、平鋼線に冷間圧延した際に、平鋼線に割れが生じたため、熱処理を行わずに、以降の試験を中止している。
試験No.27は化学成分は本発明の範囲内であるが、Y1の値が式<2>を満足しておらず、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.28は化学成分は本発明の範囲内であるが、Y1の値が式<2>を満足しておらず、平鋼線へ加工する際に割れが発生し、熱処理以降の試験を中止している。
試験No.29はCu、Niが本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.30はNiが本発明の範囲外であり、平鋼線へ加工する際に割れが発生し、熱処理以降の試験を中止している。
試験No.31はCuが本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.32はCuが本発明の範囲外であり、平鋼線へ加工する際に割れが発生し、熱処理以降の試験を中止している。
試験No.33はCu/Ni比が本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.34はNiが本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.35はCuとNiの合計が本発明の範囲外であり、平鋼線へ加工する際に割れが発生し、熱処理以降の試験を中止している。
試験No.36、37はCの含有量が本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.38はSiが本発明の範囲外であり、平鋼線へ加工する際に割れが発生し、熱処理以降の試験を中止している。
試験No.39はSiの含有量が本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.40はMnが本発明の範囲外であり、Y1の値も式<2>を満足しておらず、平鋼線へ加工する際に割れが発生し、熱処理以降の試験を中止している。
試験No.41はMnの含有量が本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.42はPの含有量が本発明の範囲外であり、硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.44はCrが本発明の範囲外であり、Y1の値も式<2>を満足しておらず、平鋼線へ加工する際に割れが発生し、熱処理以降の試験を中止している。
試験No.45はAlの含有量が本発明の範囲外であり、水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.46はNの含有量が本発明の範囲外であり、水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.47はCaの含有量が本発明の範囲外であり、水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れが発生している。
試験No.48はSの含有量が本発明の範囲外であり、水素誘起割れ及び硫化物応力腐食割れが発生している。
Claims (6)
- 質量%で、
C:0.35〜0.60%、
Si:1.50%を超え、2.00%未満、
Mn:0.65%を超え、1.50%未満、
S:0.010%以下、
P:0.010%以下、
Cr:0.005〜0.60%、
Al:0.005〜0.080%、
N:0.0020〜0.0080%、
Ca:0.0002〜0.0050%、
Cu:0.05〜0.80%、
Ni:0.05〜0.60%、
Ti:0〜0.10%、
Nb:0〜0.050%、
V:0〜0.50%、
Mo:0〜1.00%、
B:0〜0.0100%、
REM:0〜0.1000%、
Zr:0〜0.100%、及び
Mg:0〜0.0050%
を含有し、残部はFe及び不純物からなり、
下記式<1>で表されるY1が下記式<2>を満足し、
下記式<5>および下記式<6>を満足し、
引張強度が1000MPa以上1350MPa以下であり、
長手方向の引張残留応力が300MPa以下であり、
幅/厚み比が2.5以上10以下であることを特徴とする平鋼線。
Y1=10×√[C]{(1+0.8×[Si])×(1+3×[Mn])×(1+2×[Cr])×(1+0.8×[Cu])×(1+0.7×[Ni])} ・・・式<1>
12×D<Y1<30×D
・・・式<2>
[Cu]/[Ni]>1
・・・式<5>
0.10≦[Cu]+[Ni]≦1.00
・・・式<6>
ただし、上記式<1><2><5><6>における[C]、[Si]、[Mn]、[Cr]、[Cu]、[Ni]は、それぞれの元素の質量%での含有量を表し、Dは平鋼線の厚み(mm)を表す。 - 質量%で、
Ti:0.001〜0.100%、
Nb:0.001〜0.050%、
V:0.01〜0.50%、
から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の平鋼線。 - 質量%で、
Mo:0.01〜1.00%、
B:0.0002〜0.0100%、
から選択される1種または2種を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の平鋼線。 - 質量%で、
REM:0.0002〜0.1000%、
Zr:0.0002〜0.100%、
Mg:0.0002〜0.0050%、
から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の平鋼線。 - 焼き戻しマルテンサイト組織を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の平鋼線。
- パーライト組織を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の平鋼線。
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