JP6897313B2 - 回転角度センサの組付け構造体、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両 - Google Patents

回転角度センサの組付け構造体、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両 Download PDF

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Description

本発明は、回転角度センサの組付け構造体、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両に関する。
車両には、モータで生じる補助操舵力によって操舵を補助する電動パワーステアリング装置が搭載される。電動パワーステアリング装置は、トルクセンサが出力する操舵トルクに基づいてモータを制御する。トルクセンサは、回転角度センサの組付け構造体が検出する操舵角から操舵トルクを算出する。例えば、特許文献1には、回転角度センサの組付け構造体(センサ組立体)の一例が記載されている。特許文献1に記載の回転角度センサの組付け構造体は、第1のシャフトに連結された磁石と、第2のシャフトに連結された電子デバイスと、を備える。特許文献1に記載の電子デバイスは、磁気抵抗性感知素子と、磁気抵抗性感知素子と電気的に接続され、磁界の角度とステアリングトルクとの少なくとも一方を表示する信号を発生する処理回路と、を備える。
国際公開第2013/188058号公報
ここで、回転角度センサの組付け構造体は、回転角度の検出精度上が望まれている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、より精度良く角度を検出することができる回転角度センサの組付け構造体、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両を提供すること、を目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明の一態様に係る回転角度センサの組付け構造体は、第1シャフトと、一端が前記第1シャフトの一端と自在継手を介して接続された第2シャフトと、前記第1シャフトに固定され、前記第1シャフトの回転軸である第1回転軸上から見て前記第1回転軸を中心軸とする円形の外周面を有し、前記外周面の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石と、前記外周面に対向し、且つ、前記第1回転軸と前記第2シャフトの回転軸である第2回転軸との交点、前記第1回転軸上の前記交点とは異なる点、及び前記第2回転軸上の前記交点とは異なる点を含む平面上に配置され、前記第1多極磁石の回転を検出して角度信号を出力する少なくとも1つの第1磁気センサと、を備える。
これによれば、第1磁気センサと第1多極磁石とがギャップ方向と直交する方向に変位することを抑制できる。これにより、第1磁気センサが検出する角度信号の誤差を抑制することができる。
本発明の一態様に係る回転角度センサの組付け構造体は、第1シャフトと、前記第1シャフトに固定され、前記第1シャフトの回転軸である第1回転軸上から見て前記第1回転軸を中心軸とする円形の外周面を有し、前記外周面の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石と、前記第1回転軸を回転軸として前記第1シャフトと一体に回転するウォームホイールと、モータと、前記モータのシャフトと一体に回転し、前記ウォームホイールと噛み合い、前記モータの回転駆動力を前記第1シャフトに伝えるウォームと、前記外周面に対向し、且つ、前記第1回転軸、及び前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛み合い点を含む平面上に配置され、前記第1多極磁石の回転を検出して角度信号を出力する少なくとも1つの第1磁気センサと、を備える。
これによれば、第1磁気センサと第1多極磁石とがギャップ方向と直交する方向に変位することを抑制できる。これにより、第1磁気センサが検出する角度信号の誤差を抑制することができる。
回転角度センサの組付け構造体の望ましい態様として、前記第1磁気センサは、前記第1磁気センサを貫通する磁束の向きを検知することで前記角度信号を出力することが好ましい。
本発明の一態様に係る相対角度検出装置は、上述した回転角度センサの組付け構造体と、前記第1回転軸と同軸となる位置で前記第1シャフトの他端とトーションバーを介して接続された第3シャフトと、前記第3シャフトに固定され、前記第1回転軸上から見て前記第1回転軸を中心軸とする円形の第2外周面を有し、前記第2外周面の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第2多極磁石と、前記第2外周面に対向し、且つ、前記平面上に配置され、前記第2多極磁石の回転を検出して角度信号を出力する少なくとも1つの第2磁気センサと、角度演算部と、差分演算部と、を備え、前記角度演算部は、前記第1磁気センサが出力する角度信号に基づいて前記第1多極磁石の第1回転角度を算出し、前記第2磁気センサが出力する角度信号に基づいて前記第2多極磁石の第2回転角度を算出し、前記差分演算部は、前記角度演算部が算出した前記第1角度と前記第2角度との差分から相対的な回転角度を算出する。これにより、角度演算部は、誤差が抑制された角度信号に基づいて、第1角度及び第2角度を高い精度で算出することができる。したがって、相対角度検出装置は、高い精度で算出された第1角度と高い精度で算出された第2角度との差分から、高い精度で相対角度を算出することができる。
相対角度検出装置の望ましい態様として、上述した回転角度センサの組付け構造体と、前記第1回転軸と同軸となる位置で前記第1シャフトの他端とトーションバーを介して接続された第3シャフトと、前記第3シャフトに固定され、前記第1回転軸上から見て前記第1回転軸を中心軸とする円形の第2外周面を有し、前記第2外周面の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第2多極磁石と、前記第2外周面に対向し、且つ、前記平面上に配置され、前記第2多極磁石の回転を検出して角度信号を出力する少なくとも1つの第2磁気センサと、角度演算部と、差分演算部と、を備え、前記角度演算部は、前記第1磁気センサが出力する角度信号に基づいて前記第1多極磁石の第1回転角度を算出し、前記第2磁気センサが出力する角度信号に基づいて前記第2多極磁石の第2回転角度を算出し、前記差分演算部は、前記角度演算部が算出した前記第1角度と前記第2角度との差分から相対的な回転角度を算出する。これにより、角度演算部は、誤差が抑制された角度信号に基づいて、第1角度及び第2角度を高い精度で算出することができる。したがって、相対角度検出装置は、高い精度で算出された第1角度と高い精度で算出された第2角度との差分から、高い精度で相対角度を算出することができる。
相対角度検出装置の望ましい態様として、前記第3シャフトと同期して回転する第1ギヤと、前記第1ギヤと噛み合い、前記第1ギヤの回転により回転駆動する第2ギヤと、円柱形状であり、円柱の径方向に磁化され、前記第2ギヤと一体に回転する磁石と、前記磁石の回転軸上に配置されたアングル磁気センサと、を備え、前記アングル磁気センサは、前記磁石の1回転の磁界変化で1周期の角度信号を出力し、前記第1ギヤに対する前記第2ギヤのギヤ比と前記第2多極磁石の磁極数との積は、2以外であることが望ましい。また、前記角度演算部は、前記アングル磁気センサの角度信号と前記第2磁気センサが出力する角度信号とからバーニア演算を実行して前記第2多極磁石の回転数を算出することが望ましい。これにより、角度演算部は、第2多極磁石の回転数を算出することができる。
本発明の一態様に係るトルクセンサは、上述した相対角度検出装置と、前記相対的な回転角度に基づいて、前記トーションバーに加わるトルクを算出するトルク演算部と、を備える。これによれば、トルクセンサは、高い精度で算出された相対的な回転角度に基づいてトルクを高い精度で算出できる。
本発明の一態様に係る電動パワーステアリング装置は、上述したトルクセンサを備える。これにより、高い精度で算出されたトルクに基づいて、モータへ供給する電流値を制御できる。その結果、電動パワーステアリング装置は、正確な補助操舵トルクを出力することができる。
本発明の一態様に係る車両は、上述した電動パワーステアリング装置を備える。当該車両によれば、電動パワーステアリング装置が正確な補助操舵トルクを出力するため、操作性が向上する。
本発明によれば、より精度良く角度を検出することができる回転角度センサの組付け構造体、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両を提供することができる。
図1は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置を搭載した車両を模式的に示した斜視図である。 図2は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。 図3は、実施形態1に係るトルクセンサを模式的に示す斜視図である。 図4は、実施形態1に係るトルクセンサの機能ブロックを示す模式図である。 図5は、実施形態1に係る第1磁気センサ及び第2磁気センサが配置される第1平面を説明するための説明図である。 図6は、実施形態1に係る第1磁気センサが出力する波形と磁極との関係を示す説明図である。 図7は、実施形態1に係るユニバーサルジョイントを示す斜視図である。 図8は、実施形態1に係るユニバーサルジョイントを模式的に示す側面図である。 図9は、実施形態1に係るユニバーサルジョイントに生じる偶力を説明するための説明図である。 図10は、実施形態1に係る出力軸に加わるモーメントとユニバーサルジョイントの回転角度との関係の一例を示す概念図である。 図11は、第1多極磁石の磁束の向きを説明するための説明図である。 図12は、実施形態2に係るトルクセンサを模式的に示す斜視図である。 図13は、実施形態2に係る第1磁気センサ及び第2磁気センサが配置される第2平面を説明するための説明図である。 図14は、実施形態2に係るウォーム及びウォームホイールの部分断面図である。 図15は、実施形態3に係るトルクセンサを模式的に示す斜視図である。 図16は、実施形態3に係るアングル磁気センサと磁石との位置関係を説明するための平面図である。 図17は、実施形態3に係るトルクセンサの機能ブロックを示す模式図である。 図18は、実施形態3に係る第1回転角度及びアングル磁気センサ検出角度と第1多極磁石の磁極との関係を示す説明図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置を搭載した車両を模式的に示した斜視図である。図2は、実施形態1に係る電動パワーステアリング装置の模式図である。図1に示すように、車両101は、電動パワーステアリング装置80を搭載している。図2に示すように、電動パワーステアリング装置80は、操作者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、ロアシャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、を備え、ピニオンシャフト87に接合されている。また、電動パワーステアリング装置80は、モータ制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ94と、を備える。車速センサ95は、車体に備えられ、CAN(Controller Area Network)通信により信号として車速SVをECU90に出力する。
図2に示すように、ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bと、を備える。入力軸82aの一方の端部がステアリングホイール81に連結され、入力軸82aの他方の端部が出力軸82bに連結される。また、出力軸82bの一方の端部が入力軸82aに連結され、出力軸82bの他方の端部がユニバーサルジョイント84に連結される。本実施形態では、入力軸82a及び出力軸82bは、機械構造用炭素鋼(SC材(Carbon Steel for Machine Structural Use))又は機械構造用炭素鋼鋼管(いわゆるSTKM材(Carbon Steel Tubes for Machine Structural Purposes))等の一般的な鋼材等から形成される。
図2に示すように、ロアシャフト85は、ユニバーサルジョイント84を介して出力軸82bに連結される部材である。ロアシャフト85の一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。また、ピニオンシャフト87の一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、ピニオンシャフト87の他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。
図2に示すように、ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bと、を備える。ピニオン88aは、ピニオンシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。
図2に示すように、操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、モータ93と、を備える。モータ93は、例えばブラシレスモータである。減速装置92は、例えばウォーム減速装置である。モータ93で生じたトルクは、減速装置92の内部のウォームを介してウォームホイールに伝達され、ウォームホイールを回転させる。減速装置92は、ウォーム及びウォームホイール(ウォームギヤ)によって、モータ93で生じたトルクを増加させる。そして、減速装置92は、出力軸82bに補助操舵トルクを与える。電動パワーステアリング装置80は、コラムアシスト方式である。
ECU90は、モータ93の動作を制御する装置である。イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)からECU90に電力が供給される。ECU90は、トルクセンサ94、車速センサ95及び回転検出部23から信号を取得する。具体的には、ECU90は、トルクセンサ94から操舵トルクTを取得する。ECU90は、車速センサ95から車体の車速SVを取得する。ECU90は、回転検出部23から出力される情報を動作情報SYとして取得する。ECU90は、モータ93の取得した回転角度信号に基づく操舵トルクTと車速SVと動作情報SYとに基づいて補助操舵指令値を算出する。そして、ECU90は、その算出された補助操舵指令値に基づいてモータ93へ供給する電力値SXを調節する。
ステアリングホイール81に入力された操作者(運転者)の操舵力は、入力軸82aを介して操舵力アシスト機構83の減速装置92に伝わる。この時、ECU90は、入力軸82aに入力された操舵トルクTをトルクセンサ94から取得し、且つ車速SVを車速センサ95から取得する。そして、ECU90は、モータ93の動作を制御する。モータ93が作り出した補助操舵トルクは、減速装置92に伝えられる。
出力軸82bを介して出力された操舵トルク(補助操舵トルクを含む)は、ユニバーサルジョイント84を介してロアシャフト85に伝達され、さらにユニバーサルジョイント86を介してピニオンシャフト87に伝達される。ピニオンシャフト87に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ88を介してタイロッド89に伝達され、車輪を変位させる。
(トルクセンサ)
次に図3から図6を参照して、実施形態1に係る回転角度センサの組付け構造体300及びこれを用いたトルクセンサ94について説明する。図3は、実施形態1に係るトルクセンサを模式的に示す斜視図である。図4は、実施形態1に係るトルクセンサの機能ブロックを示す模式図である。図3に示す第1回転軸Ax1は、第1シャフトとしての入力軸82a及び第3シャフトとしての出力軸82bの回転軸を示す。図3に示す第2回転軸Ax2は、第2シャフトとしてのロアシャフト85の回転軸を示す。トルクセンサ94は、入力軸82aに伝達された操舵トルクTを検出する。図3及び図4に示すように、トルクセンサ94は、相対角度検出部100と、トルク演算部25と、を備える。
図3及び図4に示すように、相対角度検出部100は、第1回転角度センサ12と、第2回転角度センサ13と、記憶部24と、センサ演算部200と、を備える。相対角度検出部100は、第1回転角度センサ12と第2回転角度センサ13とが出力する信号に基づいて、入力軸82aと出力軸82bとの相対的な角度である相対角度Δθioを算出する相対角度検出装置である。相対角度検出部100は、相対角度Δθioをトルク演算部25に出力する。図3に示すように、入力軸82aと出力軸82bとは、トーションバー82cによって連結されている。トーションバー82cは、例えば、鋼材で形成された弾性部材である。
図3に示すように、第1回転角度センサ12は、第1多極磁石10と、基板14と、第1磁気センサ15と、を備える。
図3に示すように、第1多極磁石10は、例えば、ラジアル方向に着磁されたリング形状の磁石である。第1多極磁石10は、交互に配置されたS極及びN極を外周面に有する。第1多極磁石10は、例えば、入力軸82aの回転軸と同軸となるように、入力軸82aの出力軸82b側の端部に取り付けられている。第1多極磁石10の磁極数mは、例えば、20であるがこれに限定されない。第1多極磁石10には、必要な磁束密度に応じて、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石等が用いられる。
図5は、実施形態1に係る第1磁気センサ及び第2磁気センサが配置される第1平面を説明するための説明図である。図5に示す説明図は、第1平面P1と直交する方向から入力軸82a、トーションバー82c、出力軸82b、ユニバーサルジョイント84,86、及びロアシャフト85を見た概略側面図である。図5に示す位置Aは、出力軸82bの入力軸82a側の端部の位置を示し、接続点Cとは異なる点である。図5に示す位置Bは、ロアシャフト85のユニバーサルジョイント86側の端部の位置を示し、接続点Cとは異なる点である。図5に示す接続点Cは、入力軸82a及び出力軸82bの回転軸である第1回転軸Ax1と、ロアシャフト85の回転軸である第2回転軸Ax2との交点である。図3及び図5に示す第1平面P1は、位置Aと、位置Bと、接続点Cと、を含む平面である。図3に示すように、第1磁気センサ15は、第1多極磁石10の外周面に対向している。第1磁気センサ15が配置される範囲は、第1多極磁石10の磁束が検知できる範囲内であればよい。図5に示すように、第1磁気センサ15は、位置A、位置B及び接続点Cを含む第1平面P1上に位置するように、基板14に配置されている。より詳細には、第1磁気センサ15が第1平面P1上に位置するとは、第1磁気センサ15の基準点(磁気検出素子の位置)が第1平面P1上に位置することである。基板14は、例えば、車体に固定されている。第1磁気センサ15は、例えば、AMR(Anisotropic Magneto Resistance)素子で、磁束の向きの変化を検出できるAMRセンサであるがこれに限定されない。第1磁気センサ15は、磁束の向きの変化を検出できるセンサであればよい。第1磁気センサ15は、例えば、スピンバルブセンサでもよい。スピンバルブセンサは、反強磁性層等で磁化の向きが固定された強磁性体のピン層と、強磁性体のフリー層とで非磁性層を挟んだ素子で、磁束の向きの変化を検出できるセンサである。スピンバルブセンサには、GMR(Giant Magneto Resistance)センサ、TMR(Tunnel Magneto Resistance)センサがある。また、第1磁気センサ15は、例えば、円形垂直ホールセンサでもよい。円形垂直ホールセンサは、円周上に配置された複数のホール素子を内部に備え、磁束の向きの変化を検出できるセンサである。なお、AMRセンサの構造及び動作原理については、既知の技術であるので、説明を省略する。
図6は、実施形態1に係る第1磁気センサが出力する波形と磁極との関係を示す説明図である。図6に示す説明図は、第1磁気センサ15と対向する第1多極磁石10の磁極と、第1磁気センサ15が出力する信号の波形の関係を示している。図6の横軸に示す入力軸機械角は、入力軸82aの機械角(回転角度)を示している。
図4及び図6に示すように、第1磁気センサ15は、第1多極磁石10が1磁極分回転するごとに、1周期の正弦波信号sinθis及び1周期の余弦波信号cosθisをセンサ演算部200に出力する。第1多極磁石10は、磁極数mが20である。したがって、図6に示すように、第1多極磁石10が1磁極分回転するとは、入力軸82aの機械角で18度分回転することに相当する。
図3に示すように、第2回転角度センサ13は、第2多極磁石11と、基板18と、第2磁気センサ19と、を備える。第2多極磁石11は、出力軸82bの入力軸82a側の端部に取り付けられ、出力軸82bと同期して回転すること以外は、第1多極磁石10と同様である。
図3に示すように、第2磁気センサ19の位置は、第2多極磁石11の外周面に対向し、且つ、第1平面P1上に位置するように、基板18に配置されていること以外は、第1磁気センサ15と同様である。第2磁気センサ19が配置される範囲は、第2多極磁石11の磁束が検知できる範囲内であればよい。基板18は、例えば、車体に固定されている。
図4に示すように、第2磁気センサ19は、第2多極磁石11が1磁極分回転するごとに、1周期の正弦波信号sinθos及び1周期の余弦波信号cosθosをセンサ演算部200に出力する。
なお、実施形態1に係る回転角度センサの組付け構造体300は、ロアシャフト85、ユニバーサルジョイント84、出力軸82b、第2多極磁石11、及び第2磁気センサ19を含む。
記憶部24は、センサ演算部200から出力される情報を記憶する。記憶部24は、後述する下記式(1)等の情報を記憶するメモリである。メモリとは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリー、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)といった揮発性又は不揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、及びDVD(Digital Versatile Disc)が該当する。
図4に示すように、センサ演算部200は、角度演算部202と、角度演算部204と、差分演算部206と、を備える。
角度演算部202は、第1多極磁石10が基準位置に位置する場合の第1磁気センサ15と対向位置にある磁極を記憶部24に記憶させる。第1多極磁石10の基準位置とは、予め定められた第1多極磁石10の位置である。具体的には、角度演算部202は、第1多極磁石10が基準位置に位置する場合に、記憶部24が記憶する磁極判定数nに0を代入する。
角度演算部202は、第1多極磁石10が基準位置に位置する場合の第1磁気センサ基準角度θibを式(1)によって算出する。ここで、式(1)に示した正弦波信号sinθis及び余弦波信号cosθisは、第1多極磁石10が基準位置に位置する場合の値とする。角度演算部202は、第1磁気センサ基準角度θibを記憶部24に記憶させる。
θib=arctan(sinθis/cosθis)…(1)
角度演算部202は、余弦波信号cosθisが正から負に変化し、且つ、正弦波信号sinθisが正である場合に、磁極判定数nに1を加算する。角度演算部202は、余弦波信号cosθisが負から正に変化し、且つ、正弦波信号sinθisが負である場合に、磁極判定数nに1を加算する。角度演算部202は、余弦波信号cosθisが負から正に変化し、且つ、正弦波信号sinθisが正である場合に、磁極判定数nから1を減算する。角度演算部202は、余弦波信号cosθisが正から負に変化し、且つ、正弦波信号sinθisが負である場合に、磁極判定数nから1を減算する。これによれば、角度演算部202は、第1多極磁石10の回転方向に応じて、第1磁気センサ15と対向する磁極が変わった回数をカウントすることができる。
角度演算部202は、第1回転角度θisを、式(2)によって算出する。角度演算部202は、算出した第1回転角度θisを差分演算部206に出力する。
θis=arctan(sinθis/cosθis)+n×180−θib…(2)
角度演算部204は、正弦波信号sinθosと余弦波信号cosθosとに基づいて、第2磁気センサ19の対向位置に位置する磁極を記憶部24に記憶させること、及び正弦波信号sinθosと余弦波信号cosθosとに基づいて第2回転角度θosを算出して差分演算部206に出力すること以外は角度演算部202と同様である。なお、第2回転角度θosの算出方法は、第1回転角度θisの算出方法と同様であるため、説明を省略する。なお、本実施形態の相対角度検出部100は、角度演算部202とは別に、角度演算部204を備え、角度演算部202及び角度演算部204が、それぞれ機能する。上述した角度演算部204がなく、角度演算部202が角度演算部204の処理をしてもよい。あるいは、上述した角度演算部202がなく、角度演算部204が角度演算部202の処理をしてもよい。
差分演算部206は、第1回転角度θisと第2回転角度θosとに基づいて、入力軸82aと出力軸82bとの相対的な角度差である相対角度Δθioを算出する。具体的に、差分演算部206は、式(3)によって相対角度Δθioを算出する。差分演算部206は、算出した相対角度Δθioをトルク演算部25に出力する。なお、式(3)に示した磁極数mは、第1多極磁石10及び第2多極磁石11の磁極数を示す。
Δθio=(θis−θos)/m…(3)
トルク演算部25は、相対角度Δθioに基づいて、操舵トルクTを演算する。例えば、トルク演算部25は、トーションバー82cの特性によって決まる、相対角度Δθioと操舵トルクTとの関係を記憶している。トルク演算部25は、差分演算部206から入力された相対角度Δθioと、記憶された相対角度Δθioと操舵トルクTとの関係と、に基づいて操舵トルクTを演算する。トルク演算部25は、算出した操舵トルクTをECU90に出力する。
次に、図7から図10を参照して、ユニバーサルジョイント84に生じる偶力F1,F2、及び偶力F1,F2によって生じる入力軸82a及び出力軸82bの変位について説明する。図7は、実施形態1に係るユニバーサルジョイントを示す斜視図である。図8は、実施形態1に係るユニバーサルジョイントを模式的に示す側面図である。図8に示す直線L0は、第1回転軸Ax1から第1平面P1と直交する方向に引いた直線である。図8に示すギャップ方向46は、第1磁気センサ15と第1回転軸Ax1とが近づく方向である。図8に示すギャップ直交方向48は、ギャップ方向46と直交する方向である。
図7及び図8に示すように、ユニバーサルジョイント84は、ヨーク50,52と、十字軸自由継手54と、を備える。ヨーク50は、一方の端部がU字形状になっており、一対の対向するアーム部56,58が設けられている。ヨーク50は、他方の端部がステアリングシャフト82の出力軸82bに固定されている。ヨーク50は、ピンチボルト孔60にピンチボルトを挿入することで出力軸82bに固定される。アーム部56,58には、各々のアーム部56,58に対向して設けられた一対の軸受孔62,64が設けられている。図8に示すように、十字軸自由継手54は、継手66,68,70,72を備える。継手66,70は、軸受孔62,64に軸受を介して回転可能に固定されている。図8に示す回転軸Ax3は、継手66及び継手70の回転軸を示す。図8に示すトルクTmは、出力軸82bからヨーク50を介して継手66,70に加わるトルクを示す。
ヨーク52は、一方の端部に設けられた一対のアーム部74,76が継手68,72に軸受を介して回転可能に固定されていること、及び他方の端部がロアシャフト85に固定されていること以外は、ヨーク50と同様である。なお、図8に示す回転軸Ax4は、継手68及び継手72の回転軸を示す。
図9は、実施形態1に係るユニバーサルジョイントに生じる偶力を説明するための説明図である。図9に示すように、継手66の端部である作用点D、及び継手70の端部である作用点Eには、偶力F1,F2が第1回転軸Ax1と平行な方向に生じる。偶力F1,F2は、出力軸82bからヨーク50を介して継手66,70に加わるトルクTmにより生じる。継手66及び継手70は、ヨーク50を介して出力軸82bに接続されている。出力軸82bは、トーションバー82cを介して入力軸82aに接続されている。したがって、偶力F1,F2は、ヨーク50、出力軸82b、及び入力軸82aに対してモーメントMを加える。モーメントMは、回転軸Ax3を回転軸として、ヨーク50、出力軸82b、及び入力軸82aを回転させる力である。すなわち、モーメントMは、入力軸82a及び出力軸82bを回転軸Ax3方向に変位させる。
図10は、実施形態1に係る出力軸に加わるモーメントとユニバーサルジョイントの回転角度との関係の一例を示す概念図である。図10の縦軸は、継手66,70に加わるトルクTmが一定である場合のモーメントMを示す。図10の横軸は、直線L0と回転軸Ax3とが成す角度である角度θ(図8参照)を示す。図10に示すように、モーメントMは、角度θの値が90度、又は270度の場合に、最大となる。回転軸Ax3は、角度θが90度又は270度の場合、第1平面P1内に位置する。すなわち、モーメントMによる入力軸82a及び出力軸82bの変位は、回転軸Ax3が第1平面P1内に位置する場合に最も大きくなる。また、モーメントMによる入力軸82a及び出力軸82bの変位は、回転軸Ax3が第1平面P1と直交する(θが0度又は180度の)場合に最も小さくなる。したがって、回転角度センサの組付け構造体300は、入力軸82a及び出力軸82bがギャップ直交方向48(第1平面P1と直交する方向)に変位することを抑制することができる。これによれば、回転角度センサの組付け構造体300は、入力軸82aに固定された第1多極磁石10及び出力軸82bに固定された第2多極磁石11がギャップ直交方向48に変位することを抑制できる。その結果、回転角度センサの組付け構造体300は、ギャップ直交方向48において、第1多極磁石10と第1磁気センサ15とが相対的に変位することを抑制できる。さらに、回転角度センサの組付け構造体300は、ギャップ直交方向48において、第2多極磁石11と第2磁気センサ19とが相対的に変位することを抑制できる。
図11は、第1多極磁石の磁束の向きを説明するための説明図である。図11に示す説明図は、第1回転軸Ax1方向から第1磁気センサ15及び第1多極磁石10を見た平面図の一部である。図11に示すように、第1多極磁石10の磁束(磁力線)10mの向きは、ギャップ方向46よりもギャップ直交方向48に対して大きく変化する。一方、第1磁気センサ15は、第1磁気センサ15を貫通する磁束の向きに基づいて角度信号を出力する。そのため、該角度信号は、第1磁気センサ15が第1多極磁石10に対してギャップ直交方向48に相対変位した場合に、誤差の影響が大きくなる。また、第2磁気センサ19が出力する角度信号は、第1磁気センサ15と同様の理由により、第2磁気センサ19が第2多極磁石11に対してギャップ直交方向48に相対変位した場合に、誤差の影響が大きくなる。上述したように、回転角度センサの組付け構造体300は、第1磁気センサ15及び第2磁気センサ19が対向する磁石に対してギャップ直交方向48に相対変位することを抑制できる。したがって、回転角度センサの組付け構造体300は、第1磁気センサ15及び第2磁気センサ19が出力する角度信号の誤差を低減することができる。その結果、角度演算部202は、第1磁気センサ15が出力する誤差が低減された角度信号に基づいて、高い精度で第1回転角度θisを算出できる。また、角度演算部202は、第2磁気センサ19が出力する誤差が低減された角度信号に基づいて、高い精度で第2回転角度θosを算出できる。したがって、回転角度センサの組付け構造体300を用いた相対角度検出部100は、第1回転角度θisと第2回転角度θosとの相対角度Δθioを高い精度で算出することができる。また、トルクセンサ94は、相対角度Δθioに基づいて、操舵トルクTを高い精度で算出することができる。
(実施形態2)
図12は、実施形態2に係るトルクセンサを模式的に示す斜視図である。実施形態2に係るトルクセンサ94aは、相対角度検出部100に代えて相対角度検出部100aを備えていること以外は、トルクセンサ94と同様である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
相対角度検出部100aは、第1回転角度センサ12に代えて第1回転角度センサ12aを備えていること、及び第2回転角度センサ13に代えて第2回転角度センサ13aを備えていること以外は、相対角度検出部100と同様の相対角度検出装置である。
図12に示すように、第1回転角度センサ12aは、第1回転角度センサ12に代えて、第1磁気センサ15aを備えていること以外は第1回転角度センサ12と同様である。第1磁気センサ15aは、第1多極磁石10の外周面に対向し、且つ、第2平面P2上に位置するように、基板14に配置されていること以外は、第1磁気センサ15と同様である。第2平面P2については、詳細に後述する。ここで、第1磁気センサ15aが配置される範囲は、第1多極磁石10の磁束が検知できる範囲内であればよい。
図12に示すように、第2回転角度センサ13aは、第2磁気センサ19に代えて、第2磁気センサ19aを備えていること以外は第2回転角度センサ13と同様である。第2磁気センサ19aは、第2多極磁石11の外周面に対向し、且つ、第2平面P2上に位置するように、基板18に配置されていること以外は、第2磁気センサ19と同様である。ここで、第2磁気センサ13aが配置される範囲は、第2多極磁石11の磁束が検知できる範囲内であればよい。
図13は、実施形態2に係る第1磁気センサ及び第2磁気センサが配置される第2平面を説明するための説明図である。図13に示す説明図は、第2平面P2と直交する方向から入力軸82a、トーションバー82c、出力軸82b、ユニバーサルジョイント84、ロアシャフト85、減速装置92、及びモータ93を見た概略側面図である。図14は、実施形態2に係るウォーム及びウォームホイールの部分断面図である。図14は、減速装置92、モータ93、出力軸82b、第2多極磁石11、第2磁気センサ19a、及び基板18以外の構成要素を省略して記載している。
図13及び図14に示すように、減速装置92は、ウォームホイール96と、ウォーム97と、玉軸受102aと、玉軸受102bと、減速装置ハウジング104とを備える。図13に示す位置Aは、出力軸82bの入力軸82a側の端部の位置を示し、接続点Cとは異なる点である。図13に示すギヤ噛み合い点Gは、ウォーム97の一部に形成されたウォーム歯97aとウォーム96に形成されているウォームホイール歯96aとが接触する位置を示している。図13に示すギヤ噛み合い点Gは、第2平面P2と直交する方向からみると点として見えるが、本実施形態においてギヤ噛み合い点Gは、ウォーム歯97aとウォームホイール歯96aとの実際の噛み合う範囲を含んでいる。ギヤ噛み合い点Gは、ウォーム歯97aとウォームホイール歯96aとの実際の噛み合う範囲の一部としてもよい。第1磁気センサ15aは、接続点Cと、位置Aを含む第1回転軸Ax1と、ギヤ噛み合い点Gと、を含む第2平面P2上に位置するように、配置されている。
図14に示すように、ウォームホイール96は、減速装置ハウジング104に回転自在に保持される。ウォーム97は、モータ93のシャフト91にスプライン、又は弾性カップリングで結合する。ウォーム97は、玉軸受102a及び玉軸受102bを介して減速装置ハウジング104に回転可能に固定されている。ウォーム97の一部に形成されたウォーム歯97aは、ウォームホイール96に形成されているウォームホイール歯96aに噛み合う。
モータ93の回転駆動力は、ウォーム97を介してウォームホイール96に伝達される。減速装置92は、ウォームホイール96及びウォーム97によって、モータ93のトルクを増加する。ウォームホイール96及びウォーム97によって増加されたトルクは、補助操舵トルクとして、出力軸82bに伝達される。図13及び図14に示す第2平面P2は、位置Aと、接続点Cと、ギヤ噛み合い点Gと、を含む平面である。
なお、実施形態2に係る回転角度センサの組付け構造体300aは、ウォームホイール96、ウォーム97、出力軸82b、第2多極磁石11、及び第2磁気センサ19を含む。
次に、図13及び図14を参照して、出力軸82bが減速装置92から受ける力F3、及び力F3による入力軸82a及び出力軸82bの変位について説明する。
図13及び図14に示すように、ウォームホイール96には、ウォーム97からギヤ反力Nが加わる。ギヤ反力Nは、モータ93からシャフト91及びウォーム97を介してウォームホイール96へ伝わる回転駆動力によって生じる。ギヤ反力Nは、ギヤ噛み合い点Gから第1回転軸Ax1へ降ろした垂線方向(ギャップ方向46)へ加わる。ウォームホイール96は、ウォーム97から受けたギヤ反力Nを力F3として出力軸82bに加える。力F3は、ギヤ反力Nと同じ方向に加わる。また、ギャップ方向46は、第2平面P2に含まれる。これによれば、力F3は、第2平面P2と直交する成分を有さない。出力軸82bは、トーションバー82cを介して入力軸82aに接続されている。したがって、力F3は、入力軸82a及び出力軸82bに対して、第2平面P2と直交する方向(ギャップ直交方向48)に力を加えない。これによれば、回転角度センサの組付け構造体300aは、入力軸82a及び出力軸82bが第2平面P2と直交する方向に変位することを抑制することができる。これにより、回転角度センサの組付け構造体300aは、入力軸82aに固定された第1多極磁石10及び出力軸82bに固定された第2多極磁石11がギャップ直交方向48に変位することを抑制できる。その結果、回転角度センサの組付け構造体300aは、第1多極磁石10と第1磁気センサ15aとがギャップ直交方向48に相対変位することを抑制できる。さらに、回転角度センサの組付け構造体300aは、第2多極磁石11と第2磁気センサ19aとが、ギャップ直交方向48に相対変位することを抑制できる。
実施形態1に係る第1磁気センサ15同様に、第1磁気センサ15aが出力する角度信号は、第1磁気センサ15aが第1多極磁石10に対してギャップ直交方向48に相対変位した場合に、誤差の影響が大きくなる。実施形態1に係る第2磁気センサ19同様に、第2磁気センサ19aが出力する角度信号は、第2磁気センサ19aが第2多極磁石11に対してギャップ直交方向48に相対変位した場合に、誤差の影響が大きくなる。上述したように、回転角度センサの組付け構造体300aは、第1磁気センサ15a及び第2磁気センサ19aが対向する磁石に対してギャップ直交方向48に相対変位することを抑制できる。したがって、回転角度センサの組付け構造体300aは、第1磁気センサ15a及び第2磁気センサ19aが出力する角度信号の誤差を低減することができる。その結果、角度演算部202は、第1磁気センサ15aが出力する誤差が低減された角度信号に基づいて、高い精度で第1回転角度θisを算出できる。また、角度演算部202は、第2磁気センサ19aが出力する誤差が低減された角度信号に基づいて、高い精度で第2回転角度θosを算出できる。したがって、回転角度センサの組付け構造体300aを用いた相対角度検出部100aは、第1回転角度θisと第2回転角度θosとの相対角度Δθioを高い精度で算出することができる。また、トルクセンサ94aは、相対角度Δθioに基づいて、操舵トルクTを高い精度で算出することができる。
(実施形態3)
図15は、実施形態3に係るトルクセンサを模式的に示す斜視図である。実施形態3に係るトルクセンサ94bは、第1ギヤ26b、第2ギヤ28b、磁石30b、及びアングル磁気センサ32bを備え、センサ演算部200に代えてセンサ演算部200bを備える点で、上述したトルクセンサ94とは異なる。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図16は、実施形態3に係るアングル磁気センサと磁石との位置関係を説明するための平面図である。図15及び図16に示すように、第1ギヤ26bは、入力軸82aに取り付けられている。第1ギヤ26bは、入力軸82aと同期して回転する。
図15に示すように、第2ギヤ28bは、回転軸Ax5を回転軸として回転可能に固定されている。第2ギヤ28bは、例えば、車体に固定されている。図15及び図16に示すように、第2ギヤ28bは、第1ギヤ26bと噛み合うように配置されている。第2ギヤ28bは、第1ギヤ26bと連動して回転する。第2ギヤ28bに対する第1ギヤ26bのギヤ比は、例えば、3である。つまり、第1ギヤ26bが1回転した場合に、第2ギヤ28bは、3回転する。
図15及び図16に示すように、磁石30bは、円柱形状の永久磁石である。磁石30bは、磁石30bの径方向に着磁されている。磁石30bは、第2ギヤ28bの内側に配置されている。磁石30bは、回転軸Ax5を回転軸として第2ギヤ28bと同期して回転する。磁石30bには、必要な磁束密度に応じて、例えば、ネオジム磁石、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石等が用いられる。なお、磁石30bの着磁パターンは、アングル磁気センサ32bが磁石30bの回転を検出できるパターンであればよい。
図17は、実施形態3に係るトルクセンサの機能ブロックを示す模式図である。図15及び図16に示すように、アングル磁気センサ32bは、回転軸Ax5上に配置されている。アングル磁気センサ32bは、磁石30bの上面に対向して配置されている。アングル磁気センサ32bは、例えば、車体に固定されている。図17に示すように、アングル磁気センサ32bは、磁石30bが1回転するごとに、1周期の正弦波信号sinθan及び1周期の余弦波信号cosθanをセンサ演算部200bに出力する。アングル磁気センサ32bは、例えば、スピンバルブセンサであるがこれに限定されない。アングル磁気センサ32bは、例えば、AMRセンサ、及び円形垂直ホールセンサでもよい。
図17に示すように、センサ演算部200bは、θan演算部208bを備えていること以外は、センサ演算部200と同様である。
θan演算部208bは、アングル磁気センサ検出角度θanを、式(4)によって算出する。
θan=arctan{sinθan/cosθan}…(4)
図18は、実施形態3に係る第1回転角度及びアングル磁気センサ検出角度と第1多極磁石の磁極との関係を示す説明図である。図18の横軸に示す入力軸機械角は、入力軸82aの機械角(回転角度)を示す。図18の上段に示す電気角は、第1磁気センサ15が検出する第1回転角度θisを示す。図18の下段に示す電気角は、アングル磁気センサ32bが検出するアングル磁気センサ検出角度θanを示す。なお、図18の上部に示す第1多極磁石10は、便宜上、磁極数mを8としている。図18を参照して、第1多極磁石10の磁極数mが8である場合に、θan演算部208bが入力軸82aの回転数を算出する方法の一例について説明する。磁石30bは、第2ギヤ28bに対する第1ギヤ26bのギヤ比が3であることから、入力軸82aが360度回転した場合に1080度回転する。アングル磁気センサ32bは、磁石30bが360度回転した場合に1周期の信号を出力する。したがって、図18に示すように、アングル磁気センサ検出角度θanは、入力軸82aの機械角で120度の周期を有する。
第1回転角度θisは、第1磁気センサ15の対向位置にある磁極が1磁極対分変化するごとに1周期の信号を出力する。したがって、図18に示すように、第1回転角度θisは、入力軸82aの機械角で90度の周期を有する。以上より、アングル磁気センサ検出角度θanと第1回転角度θisとは、入力軸82aの機械角で、360度毎に位相(電気角)が一致する。すなわち、アングル磁気センサ検出角度θanと第1回転角度θisとは、入力軸82aが1回転する毎に位相が一致する。θan演算部208bは、アングル磁気センサ検出角度θanと第1回転角度θisとの位相が一致した場合に、第1多極磁石10の回転方向に応じて記憶部24に記憶された入力軸回転数nbに1を加算、又は減算する。これによれば、θan演算部208bは、入力軸82aが1回転を超えて回転した場合でも、入力軸82aの回転数をカウント(多回転検知)することができる。
なお、第2実施形態に係るトルクセンサ94bは、アングル磁気センサ検出角度θanと第1回転角度θisとのバーニア演算により、入力軸回転数nbを算出してもよい。この場合、アングル磁気センサ検出角度θanの周期と第1回転角度θisの周期とが異なる値となるように、適宜磁極数m及び第1ギヤ26bに対する第2ギヤ28bのギヤ比を選択すればよい。第1ギヤ26bに対する第2ギヤ28bのギヤ比は、例えば、2を磁極数mで除した値と異なっていればよい。これによれば、アングル磁気センサ検出角度θanの周期と第1回転角度θisの周期とを異なった値にすることができる。その結果、バーニア演算により、入力軸回転数nbを算出することができる。
10 第1多極磁石
11 第2多極磁石
12,12a 第1回転角度センサ
13,13a 第2回転角度センサ
15,15a 第1磁気センサ
19,19a 第2磁気センサ
25 トルク演算部
26b 第1ギヤ
28b 第2ギヤ
30b 磁石
32b アングル磁気センサ
80 電動パワーステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 ステアリングシャフト
82a 入力軸(第1シャフト)
82b 出力軸(第3シャフト)
82c トーションバー
84,86 ユニバーサルジョイント
85 ロアシャフト(第2シャフト)
90 ECU(モータ制御装置)
92 減速装置
93 モータ
94,94a,94b トルクセンサ
95 車速センサ
96 ウォームホイール
97 ウォーム
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置
100,100a 相対角度検出部(相対角度検出装置)
101 車両
200,200b センサ演算部
P1 第1平面
P2 第2平面

Claims (8)

  1. 第1シャフトと、
    一端が前記第1シャフトの一端と自在継手を介して接続された第2シャフトと、
    前記第1シャフトに固定され、前記第1シャフトの回転軸である第1回転軸上から見て前記第1回転軸を中心軸とする円形の外周面を有し、前記外周面の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第1多極磁石と、
    前記外周面に対向し、且つ、前記第1回転軸と前記第2シャフトの回転軸である第2回転軸との交点、前記第1回転軸上の前記交点とは異なる点、及び前記第2回転軸上の前記交点とは異なる点を含む平面上に配置され、前記第1多極磁石の回転を検出して角度信号を出力する少なくとも1つの第1磁気センサと、を備えることを特徴とする回転角度センサの組付け構造体。
  2. 前記第1磁気センサは、前記第1磁気センサを貫通する磁束の向きを検知することで前記角度信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の回転角度センサの組付け構造体。
  3. 請求項1又は2に記載の回転角度センサの組付け構造体と、
    前記第1回転軸と同軸となる位置で前記第1シャフトの他端とトーションバーを介して接続された第3シャフトと、
    前記第3シャフトに固定され、前記第1回転軸上から見て前記第1回転軸を中心軸とする円形の第2外周面を有し、前記第2外周面の周方向に沿って異なる磁極が交互に配置された第2多極磁石と、
    前記第2外周面に対向し、且つ、前記平面上に配置され、前記第2多極磁石の回転を検出して角度信号を出力する少なくとも1つの第2磁気センサと、
    角度演算部と、
    差分演算部と、を備え、
    前記角度演算部は、前記第1磁気センサが出力する角度信号に基づいて前記第1多極磁石の第1回転角度を算出し、前記第2磁気センサが出力する角度信号に基づいて前記第2多極磁石の第2回転角度を算出し、
    前記差分演算部は、前記角度演算部が算出した前記第1角度と前記第2角度との差分から相対的な回転角度を算出することを特徴とする相対角度検出装置。
  4. 前記第3シャフトと同期して回転する第1ギヤと、
    前記第1ギヤと噛み合い、前記第1ギヤの回転により回転駆動する第2ギヤと、
    円柱形状であり、円柱の径方向に磁化され、前記第2ギヤと一体に回転する磁石と、
    前記磁石の回転軸上に配置されたアングル磁気センサと、を備え、
    前記アングル磁気センサは、前記磁石の1回転の磁界変化で1周期の角度信号を出力し、
    前記第1ギヤに対する前記第2ギヤのギヤ比と前記第2多極磁石の磁極数との積は、2以外であることを特徴とする請求項に記載の相対角度検出装置。
  5. 前記角度演算部は、前記アングル磁気センサの角度信号と前記第2磁気センサが出力する角度信号とからバーニア演算を実行して前記第2多極磁石の回転数を算出することを特徴とする請求項に記載の相対角度検出装置。
  6. 請求項からのいずれか一項に記載の相対角度検出装置と、
    前記相対的な回転角度に基づいて、前記トーションバーに加わるトルクを算出するトルク演算部と、を備えることを特徴とするトルクセンサ。
  7. 請求項に記載のトルクセンサを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  8. 請求項に記載の電動パワーステアリング装置を備えることを特徴とする車両。
JP2017101774A 2017-05-23 2017-05-23 回転角度センサの組付け構造体、相対角度検出装置、トルクセンサ、電動パワーステアリング装置及び車両 Active JP6897313B2 (ja)

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