JP6894716B2 - 活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤 - Google Patents
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Description
しかし、近年、画面上の表示を押さえることで操作が可能となるタッチパネルディスプレイの普及に伴い、指紋や皮脂の付着による視認性の低下が問題となっており、耐傷付き性だけでなく、指紋や皮脂による汚れを見えにくくし、汚れを拭き取りやすくする性能(以下、耐指紋性と略記)が強く要望されている。
耐指紋性を付与するために、例えばフッ素系のアクリレートの使用(例えば特許文献1)、ポリアルキレングリコールジアクリレートの使用(例えば特許文献2)が提案されている。
また、特許文献2記載の耐指紋性付与剤は、耐指紋性については優れた効果を発揮するが、耐指紋性付与剤として使用するポリアルキレングリコールジアクリレートの使用量が多く必要となり、耐傷付き性が低下するという問題がある。
本発明の目的は、少量で優れた耐指紋性を発現でき、硬化塗膜の耐傷付き性を低下させることなく耐指紋性を付与できる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤を提供することにある。
ち、本発明は、下記一般式(1)で表される単官能(メタ)アクリレート化合物(A)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤であって、該(X)中の該(A)は70重量%以上である活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X);該(X)と、(メタ)アクリロイル基を2〜12個有する多官能(メタ)アクリレート(B)とを含有してなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)である。
一般式(1):
CH2=C(R1)−C(=O)O−(a0)−O−(b0)
[式中、R1はHまたはメチル基;(a0)は、(ポリ)アルキレン(アルキレンの炭素数が2〜4)グリコール(a)から水酸基を除いた残基;(b0)は、炭素数1〜36の1価アルコール(b)から水酸基を除いた残基を表す。前記(b)が、炭素数8〜36の分岐型1価アルコールである。]
(1)硬化物に少量で優れた耐指紋性を付与する。
(2)硬化物が耐傷付き性に優れる。
(3)硬化物が透明性に優れる。
本発明における単官能(メタ)アクリレート化合物(A)は、下記一般式(1)で表される。
一般式(1):
CH2=C(R1)−C(=O)O−(a0)−O−(b0)
(ポリ)アルキレングリコール(a)としては、例えば(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコールがあげられる。
上記(a)のうち、耐指紋性の観点から(ポリ)プロピレングリコールが好ましい。
本発明におけるMnは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法によって、N,N−ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランを溶媒として、標準ポリスチレンを基準にして測定される。
炭素数[以下、Cと略記することがある]1〜36の1価アルコール(b)としては、直鎖型アルキルアルコール(b1)と分岐型アルキルアルコール(b2)が挙げられる。
該(b)の炭素数は、1〜36であり、耐指紋性および硬化物の耐傷付き性の観点から、好ましくは8〜32、さらに好ましくは12〜28である。
C1〜36のもの、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコール、n−ウンデシルアルコール、n−ドデシルアルコール、n−トリデシルアルコール、n−テトラデシルアルコール、n−ペンタデシルアルコール、n−ヘキサデシルアルコール、n−ヘプタデシルアルコール、n−オクタデシルアルコール、n−ノナデシルアルコール、n−エイコシルアルコール、n−ドコシルアルコール、n−テトラコシルアルコール、n−ヘキサイコシルアルコール、n−オクタイコシルアルコール、n−トリアコンチルアルコール、n−ドトリアコンチルアルコール、n−テトラトリアコンチルアルコール、n−ヘキサトリアコンチルアルコール;
C8〜36のもの、例えば2−エチルヘキシルアルコール、2−ブチルオクチルアルコール、2−ブチルデシルアルコール、2−ヘキシルオクチルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、2−オクチルデシルアルコール、2−ヘキシルドデシルアルコール、2−オクチルドデシルアルコール、2−デシルテトラデシルアルコール、2−ドデシルヘキサデシルアルコール、2−テトラデシルオクタデシルアルコール、2−ヘキサデシルイコシルアルコール。
なお、本発明におけるMwは、前述のMnと同様にGPCによって、N,N−ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランを溶媒として、標準ポリスチレンを基準にして測定される。
本発明の活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X)は、前記単官能(メタ)アクリレート化合物(A)を含有してなる。該(X)中の該(A)は、耐指紋性の観点から、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上である。
また、前記(A)以外に、硬化物の耐傷付性、透明性を損ねない範囲でアルキル変性(ポリ)アルキレンオキサイドを含有していてもよい。
該(X)は、後述の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)の耐指紋性付与剤として好適に用いられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)は、前記活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X)と、後述の(メタ)アクリロイル基を2〜12個有する多官能(メタ)アクリレート(B)とを含有する。
本発明における多官能(メタ)アクリレート(B)は(メタ)アクリロイル基を2〜12個有する。
該(メタ)アクリロイル基が2個より少ない場合、硬化物の耐傷付性が悪くなる場合があり、12個より多い場合は硬化物の透明性が悪くなる場合がある。
多官能(メタ)アクリレート(B)としては、C7〜C52の多官能(メタ)アクリレート(B1)、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(B2)、多官能ポリエステル(メタ)アクリレート(B3)、およびこれらの混合物が挙げられる。
(B1)としては、2官能(メタ)アクリレート(B11)、3〜12官能(メタ)アクリレート(B12)が挙げられる。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート(B2)は、イソシアネートに水酸基を有する2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル酸誘導体を反応させることにより得られる化合物であれば特に限定されず、例えば、2つのイソシアネート基を有する化合物1当量に対して水酸基を有する(メタ)アクリル酸誘導体2当量を触媒として金属系化合物(例えばスズ系)存在下で反応させることによって得ることができる。
多官能ポリエステル(メタ)アクリレートは、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
多官能ポリエステル(メタ)アクリレート(B3)の構成単位である多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のアルキレンエーテルグリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール;ビスフェノールのアルキレンオキサイド[EO、プロピレンオキサイド(PO)、ブチレンオキサイド(BO)]付加物(平均付加モル数2〜8)、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)は、前記活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(A)、前記多官能(メタ)アクリレート(B)以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で必要によりその他の不飽和モノマー(C)を併用することができる。
その他の不飽和モノマー(C)としては、以下の(C1)〜(C3)、およびこれらの混合物が挙げられる。
(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、2,3−ジメチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレート、n−ドコシル(メタ)アクリレート、n−テトラコシル(メタ)アクリレート、n−ヘキサイコシル(メタ)アクリレート、n−オクタイコシル(メタ)アクリレート、n−トリアコンチル(メタ)アクリレート、n−ドトリアコンチル(メタ)アクリレート、n−テトラトリアコンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキサトリアコンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−n−ブチルシクロへキシル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモブチル(メタ)アクリレート、シアノエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−テトラフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシル(メタ)アクリレート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリレート、4−クロロフェニル(メタ)アクリレート、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、等;
ビニル基を有する化合物(C2)としては、1個のビニル基を有する化合物(C21)、、2個以上(好ましくは2〜6個)のビニル基を有する化合物(C22)が挙げられる。
例えば、ビニルアミン、N−メチルビニルアミン、N−エチルビニルアミン、N−プロピルビニルアミン、N−n−ブチルビニルアミン、N−t−ブチルビニルアミン、N−ブトキシメチルビニルアミン、N−イソプロピルビニルアミン、N−メチロールビニルアミン、N,N−ジメチルビニルアミン及びN,N−ジエチルビニルアミン、N−ビニルモルホリン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、tert−オクチルビニルエーテル、2,3−ジメチルヘキシルビニルエーテル、イソアミルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、イソデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、イソステアリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、4−n−ブチルシクロへキシルビニルエーテル、ボルニルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−エチルヘキシルジグリコールビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、4−ブロモブチルビニルエーテル、シアノエチルビニルエーテル、ブトキシメチルビニルエーテル、メトキシプロピレンモノビニルエーテル、3−メトキシブチルビニルエーテル、アルコキシメチルビニルエーテル、2−エチルへキシルカルビトールビニルエーテル、アルコキシエチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、2,2,2−テトラフルオロエチルビニルエーテル、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルビニルエーテル、4−ブチルフェニルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、2,4,5−テトラメチルフェニルビニルエーテル、4−クロロフェニルビニルエーテル、フェノキシメチルビニルエーテル、フェノキシエチルビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル、グリシジロキシブチルビニルエーテル、グリシジロキシエチルビニルエーテル、グリシジロキシプロピルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ジメチルアミノプロピルビニルエーテル、ジエチルアミノプロピルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリメチルシリルプロピルビニルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテルビニルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテルビニルエーテル、ポリエチレンオキサイドビニルエーテル、オリゴエチレンオキサイドビニルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、ジプロピレングリコールビニルエーテル、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルビニルエーテル、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、ブトキシジエチレングリコールビニルエーテル、トリフロロエチルビニルエーテル、パーフロロオクチルエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルビニルエーテル、EO変性フェノールビニルエーテル、EO変性クレゾールビニルエーテル、EO変性ノニルフェノールビニルエーテル、PO変性ノニルフェノールビニルエーテル及びEO変性−2−エチルヘキシルビニルエーテル等;
例えば、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,10−デカンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジビニルエーテル、ブチルエチルプロパンジオールジビニルエーテル、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、オリゴエチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジビニルエーテル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、EO変性ビスフェノールAジビニルエーテル、EO変性ビスフェノールFジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、オリゴプロピレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジビニルエーテル、1,9−ノナンジオールジビニルエーテル、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ジペンタエリスルトールトリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリ(ビニルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールのC2〜C4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のトリビニルエーテル、エトキシ化グリセリントリビニルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ペンタエリスリトールのC2〜C4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、ソルビトールヘキサビニルエーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等。
アリル基を有する化合物(C3)としては、1個のアリル基を有する化合物(C31)、2〜6個のアリル基を有する化合物(C32)、2官能以上のウレタンアリルエーテル(C33)、2官能以上のポリエステルアリルエーテル(C34)が挙げられる。
例えば、アリルアミン、N−メチルアリルアミン、N−エチルアリルアミン、N−プロピルアリルアミン、N−n−ブチルアリルアミン、N−t−ブチルアリルアミン、N−ブトキシメチルアリルアミン、N−イソプロピルアリルアミン、N−メチロールアリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミン及びN,N−ジエチルアリルアミン、N−アリルモルホリン、メチルアリルエーテル、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、tert−ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエーテル、2−エチルヘキシルアリルエーテル、tert−オクチルアリルエーテル、2,3−ジメチルヘキシルアリルエーテル、イソアミルアリルエーテル、デシルアリルエーテル、イソデシルアリルエーテル、ステアリルアリルエーテル、イソステアリルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、4−n−ブチルシクロへキシルアリルエーテル、ボルニルアリルエーテル、イソボルニルアリルエーテル、ベンジルアリルエーテル、2−エチルヘキシルジグリコールアリルエーテル、ブトキシエチルアリルエーテル、2−クロロエチルアリルエーテル、4−ブロモブチルアリルエーテル、シアノエチルアリルエーテル、ブトキシメチルアリルエーテル、メトキシプロピレンモノアリルエーテル、3−メトキシブチルアリルエーテル、アルコキシメチルアリルエーテル、2−エチルへキシルカルビトールアリルエーテル、アルコキシエチルアリルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアリルエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアリルエーテル、2,2,2−テトラフルオロエチルアリルエーテル、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルアリルエーテル、4−ブチルフェニルアリルエーテル、フェニルアリルエーテル、2,4,5−テトラメチルフェニルアリルエーテル、4−クロロフェニルアリルエーテル、フェノキシメチルアリルエーテル、フェノキシエチルアリルエーテル、グリシジルアリルエーテル、グリシジロキシブチルアリルエーテル、グリシジロキシエチルアリルエーテル、グリシジロキシプロピルアリルエーテル、テトラヒドロフルフリルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、3−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、2−ヒドロキシブチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、ジメチルアミノエチルアリルエーテル、ジエチルアミノエチルアリルエーテル、ジメチルアミノプロピルアリルエーテル、ジエチルアミノプロピルアリルエーテル、トリメトキシシリルプロピルアリルエーテル、トリメトキシシリルプロピルアリルエーテル、トリメチルシリルプロピルアリルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノメチルエーテルアリルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノメチルエーテルアリルエーテル、ポリエチレンオキサイドアリルエーテル、オリゴエチレンオキサイドアリルエーテル、オリゴエチレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、ポリエチレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、ジプロピレングリコールアリルエーテル、ポリプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、オリゴプロピレンオキサイドモノアルキルエーテルアリルエーテル、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシヘキサヒドロフタル酸、ブトキシジエチレングリコールアリルエーテル、トリフロロエチルアリルエーテル、パーフロロオクチルエチルアリルエーテル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアリルエーテル、EO変性フェノールアリルエーテル、EO変性クレゾールアリルエーテル、EO変性ノニルフェノールアリルエーテル、PO変性ノニルフェノールアリルエーテル及びEO変性−2−エチルヘキシルアリルエーテル;
例えば、1,6−ヘキサンジオールジアリルエーテル、1,10−デカンジオールジアリルエーテル、ネオペンチルグリコールジアリルエーテル、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオールジアリルエーテル、ブチルエチルプロパンジオールジアリルエーテル、エトキシ化シクロヘキサンメタノールジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、オリゴエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、2−エチル−2−ブチル−ブタンジオールジアリルエーテル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアリルエーテル、EO変性ビスフェノールAジアリルエーテル、EO変性ビスフェノールFジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリルエーテル、オリゴプロピレングリコールジアリルエーテル、1,4−ブタンジオールジアリルエーテル、2−エチル−2−ブチル−プロパンジオールジアリルエーテル、1,9−ノナンジオールジアリルエーテル、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、トリメチロールエタントリアリルエーテル、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジペンタエリスルトールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリ(アリルオキシプロピル)エーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールのC2〜C4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のトリアリルエーテル、エトキシ化グリセリントリアリルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ソルビトールテトラアリルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラアリルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、プロピオン酸ジペンタエリスリトールテトラアリルエーテル、ペンタエリスリトールのC2〜C4のアルキレンオキサイド1〜30モル付加物のテトラアリルエーテル、ソルビトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタアリルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル、ソルビトールヘキサアリルエーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアリルエーテル;
2官能以上のウレタンアリルエーテル(C33)の原料となる水酸基を有するアリルアルコール誘導体としても特に限定はなく、例えば、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、2−ヒドロキシプロピルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、2−ヒドロキシブチルアリルエーテルやエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の二価のアルコールのモノアリルエーテル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等の三価のアルコールのモノアリルエーテル又はジアリルエーテル、ビスフェノールA変性エポキシアリルエーテル等のエポキシアリルエーテル等が挙げられる。
例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン;
(D2)脂肪族炭化水素溶剤:
例えば、シクロヘキサン、シクロペンタン;
(D3)ハロゲン化炭化水素溶剤
例えば、塩化メチル、ヨウ化メチル、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレン;
(D4)エステル溶剤:
例えば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、ギ酸イソペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソブチル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ピルビン酸メチル及びピルビン酸エチル;
(D5)エーテル溶剤
例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノエチルエーテル;
(D6)ケトン溶剤
例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン及びシクロヘキサノン;
(D7)アルコール溶剤
例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール及びトリフルオロエタノール。
フィラー(e5)としては、シリカ、アルミナ及びこれらにアクリロイル基やメタクリロイル基を導入し、活性エネルギー線反応性を付与した化合物等が挙げられる。
本発明の硬化物(P)は、前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)が硬化したものである。すなわち、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)は、活性エネルギー線により硬化されて硬化物となる。該活性エネルギー線としては、例えば紫外線、電子線が挙げられる。
該紫外線を照射する場合、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を備えた公知の紫外線照射装置を使用することができる。紫外線の照射量は、好ましくは、30〜2,000mJ/cm2である。照射量が30mJ/cm2未満では硬化性組成物の硬化が不十分となり、2,000mJ/cm2を超えると、硬化物が黄変劣化する場合がある。
該電子線を照射する場合、公知の電子線照射装置を使用することができる。電子線の照射量は、好ましくは1〜10Mradである。照射量が1Mrad未満では、硬化性組成物の硬化が不十分となり、10Mradを超えると硬化物が劣化する場合がある。
このため、該組成物、該硬化物は、光学レンズ(プリズムシート、コリメーターレンズ、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、後反射レンズ、ホログラム等)、加飾フィルム用コーティング剤、ハードコートフィルム、反射防止フィルム、化粧シート(建築物の床面、壁面、天井等の内装材等)等の用途に有用である。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2-ブチルオクタノール[商品名「ISOFOL 12」、SASOL製]675部及び水酸化ナトリウム1.6部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド7250部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.048部、硫酸0.36部、アクリル酸652部及びトルエン1510部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−1)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−1)を得た[Mw=2.2×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2−デシルテトラデカノール[商品名「ISOFOL 24」、SASOL製]121部及び水酸化ナトリウム0.15部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド682部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0045部、硫酸0.033部、アクリル酸61.4部及びトルエン153部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−2)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−2)を得た[Mw=2.4×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2−ヘキサデシルイコサノール[商品名「ISOFOL 36」、SASOL製]169部及び水酸化ナトリウム0.15部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド647部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0043部、硫酸0.032部、アクリル酸58.2部及びトルエン154部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−3)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−3)を得た[Mw=2.6×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、ステアリルアルコール[商品名「カルコール 8098」、花王(株)製]95.2部及び水酸化ナトリウム0.16部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド706部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0047部、硫酸0.035部、アクリル酸63.5部及びトルエン153部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−4)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−4)を得た[Mw=2.3×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2−デシルテトラデカノール(社製 JIS試薬特級)29.4部及び水酸化ナトリウム0.037部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド166部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0011部、硫酸0.0081部、アクリル酸14.9部及びトルエン37.1部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−5)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−5)を得た[Mw=2.4×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2-ブチルオクタノール[商品名「ISOFOL 12」、SASOL製]100部及び水酸化ナトリウム0.24部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。エチレンオキシド803部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、同温度で1時間熟成した。次いでプロピレンオキシド809部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0071部、硫酸0.053部、アクリル酸96.6部及びトルエン319部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−6)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−6)を得た[Mw=3.2×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2-ブチルオクタノール[商品名「ISOFOL 12」、SASOL製]131部及び水酸化ナトリウム0.32部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド1060部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、同温度で1時間熟成した。次いでエチレンオキシド1050部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0093部、硫酸0.069部、アクリル酸127部及びトルエン418部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−7)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−7)を得た[Mw=3.2×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2-ブチルオクタノール[商品名「ISOFOL 12」、SASOL製]173部及び水酸化ナトリウム0.32部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド1060部とエチレンオキシド1050部の混合物を100℃で2時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0093部、硫酸0.069部、アクリル酸127部及びトルエン426部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−8)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−8)を得た[Mw=2.5×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2−デシルテトラデカノール(社製 JIS試薬特級)87部及び水酸化ナトリウム0.11部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド975部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0032部、硫酸0.024部、アクリル酸44.2部及びトルエン195部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−9)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−9)を得た[Mw=4.4×103]。
温度計、攪拌機を備えたSUS製オートクレーブに、2−ヘキサデシルイコサノール[商品名「ISOFOL 36」、SASOL製]101部及び水酸化ナトリウム0.087部を仕込み、容器内を十分に窒素置換した後、密閉し、100℃に昇温した。プロピレンオキシド387部を100℃で1時間かけて吹き込み反応した後、180℃に昇温し180℃で2時間熟成した後、25℃に冷却した。
温度計、攪拌機、生成水分離器、還流冷却管を備えたガラス製反応器に内容物を移し替え、ハイドロキノン0.0026部、硫酸0.019部、メタクリル酸41.6部及びトルエン93.5部を仕込み、115℃に昇温した。この温度で、生成水分離器に生成水が分離しなくなるまで、反応を継続した後、0.1kPa、115℃でトルエンを留去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(A−10)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X−10)を得た[Mw=2.6×103]。
攪拌装置、加熱冷却装置、温度計、分水管を備えた反応容器に、2−ヘキシルデカノール[商品名「ISOFOL 16」SASOL製]790部とメタクリル酸330部を仕込み(モル比1:2)、これに触媒としてパラトルエンスルホン酸を8部、重合禁止剤としてハイドロキノン0.8部加えた。反応温度125〜135℃にて生成水を分水管により連続的に系外へ除去しながら常圧で2時間エステル化反応させた。
さらに30〜40kPaの減圧下で1時間反応させた後、0.1kPaで過剰のメタクリル酸を溜去した。
次いで25℃まで冷却して、化合物(比A−1)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(比X−1)を得た[Mw=3.1×102]。
表1に記載の配合組成(部)に従って、一括で配合し、ディスパーサーで均一になるまで撹拌し、各活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
次に、各活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、表面処理を施した厚さ100μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム[商品名「コスモシャインA4300」、東洋紡(株)製、以下A4300と略す。]に、アプリケーターを用いて膜厚が10μmとなるように塗布して、温風で溶剤を乾燥した後、窒素雰囲気下で、EB試験機(EC250:(株)アイ・エレクトロンビーム製)にて照射量4Mradで硬化し、硬化物を得た。
なお、実施例31の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物については、得られた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を上記条件と同様に塗布し、温風で溶剤を乾燥した後、窒素雰囲気下で、ベルトコンベア式UV照射装置[アイグラフィックス(株)製「ECS−151U」、以下の評価にも同じ装置を用いた。]にて露光量500mJ/cm2で硬化し、硬化物を得た。
上記の硬化物を下記の評価方法に従って、評価した。結果を表1に示す。
DPHA(B−1):
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[商品名「NKエステル A−DPH」、新中村化学(株)製]
PETA(B−2):
ペンタエリスリトールテトラアクリレート
[商品名「NKエステル A−TMMT」、新中村化学(株)製]
U−10PA(B−3):
ウレタンアクリレート[商品名「NKオリゴ U−10PA」、新中村化学(株)製]
ACMO(C−1):
アクリロイルモルホリン
[商品名「ACMO」、KJケミカルズ(株)製]
DMAA(C−2):
ジメチルアクリルアミド
[商品名「DMAA」、KJケミカルズ(株)製]
STMA(C−3):
ステアリルメタクリレート
[商品名「ライトエステルS」、共栄社化学(株)製]
PPGMM(C−4):
ポリプロピレングリコールモノメタクリレート
[商品名「ブレンマー PP−500」、日油(株)製]
MAPO(e1−1):
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド
[商品名「LUCIRIN TPO」、BASF(株)製]
(1)鉛筆硬度試験[耐傷付性の評価]
JIS K5600に準じ硬度の異なる鉛筆で該被覆物の硬化膜面を引っ掻き、傷の付
き具合を下記の基準で評価した。
<評価基準>
×: F以下の鉛筆で傷が付くもの
△: Hの鉛筆では傷がつかないが、2Hの鉛筆では傷が付くもの
○:2Hの鉛筆では傷が付かないが、3Hの鉛筆では傷が付くもの
◎:3Hの鉛筆では傷が付かないが、4Hの鉛筆では傷が付くもの
スチールウール#0000を用い、硬化膜面を300g/cm2荷重にて10往復擦り後、外観を目視により下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎:全く擦り傷が付かない。
○:擦り傷がわずか。
△:擦り傷あり。
×:多数の擦り傷があり。
硬化物の表面に右手親指を10秒間押し付けて指紋を付着させ、A4300に同様の方法で付着させた指紋との比較により、その視認性について目視による官能試験を下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎:指紋が「A4300」よりも明らかに目立ち難かった。
○:指紋が「A4300」よりも目立ち難かった。
△:指紋が「A4300」と同程度。
×:指紋が「A4300」より、目立っていた。
上記試験(3)後の指紋を付着させた塗膜に対し、キムタオル[日本製紙クレシア(株)]で一方向に往復して指紋が目視できなくなるまで拭取り、指紋の拭き取り性を下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎:塗膜面に付着した指紋が確認できなくなるまで、2往復以内。
○:塗膜面に付着した指紋が確認できなくなるまで、3〜5往復。
△:塗膜面に付着した指紋が確認できなくなるまで、6〜10往復。
×:11往復でも指紋が目視できる。
JIS−K7136に準拠し、全光線透過率測定装置[商品名「haze−garddual」BYK gardner(株)製]を用いてヘーズを測定した。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表される単官能(メタ)アクリレート化合物(A)を含有してなる活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤であって、該(X)中の該(A)は70重量%以上である活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X)。
一般式(1):
CH2=C(R1)−C(=O)O−(a0)−O−(b0)
[式中、R1はHまたはメチル基;(a0)は、(ポリ)アルキレン(アルキレンの炭素数が2〜4)グリコール(a)から水酸基を除いた残基;(b0)は、炭素数1〜36の1価アルコール(b)から水酸基を除いた残基を表す。前記(b)が、炭素数8〜36の分岐型1価アルコールである。] - 前記(A)の重量平均分子量が1,000〜15,000である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤。
- 請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化型耐指紋性付与剤(X)と、(メタ)アクリロイル基を2〜12個有する多官能(メタ)アクリレート(B)とを含有してなる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であって、前記(B)の重量に基づく、(A)の含有量が0.1重量%〜5.0重量%である活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)。
- 請求項3記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(Y)が硬化した硬化物(P)。
- 光学レンズ、加飾フィルム、化粧シート、ハードコートフィルムまたは反射防止フィルムである請求項4記載の硬化物。
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