JP6893666B2 - 錠剤カセット - Google Patents

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Description

この発明は、病院や薬局等で行われる調剤を自動化するための錠剤フィーダにおいて被駆動部を成す錠剤カセットに関し、詳しくは、錠剤を収容する容器部とこの容器部の中で軸回転しうる整列盤とを具備していて整列盤が軸回転駆動されると整列盤の周縁部の区画室と容器部の排出路とを介して錠剤を逐次落下させる錠剤カセットに関する。
従来より多用されている錠剤フィーダ10は(例えば特許文献1〜5,典型例の図8参照)、給電や制御のために錠剤分包機の引出棚などに取り付けて使用される駆動部30と、錠剤補充作業の容易化などのため駆動部30に対して着脱自在になっている錠剤カセット20とからなり、多数の錠剤8を錠剤カセット20にランダム収容しておき、必要に応じて駆動部30を間欠動作や連続動作させて錠剤カセット20から錠剤8を一つずつ送り出すようになっている。
このような錠剤フィーダ10のうち、錠剤カセット20は(図8(b)参照)、上蓋を開けて補充された多数の錠剤8を内部空間に収容する容器部21と、容器部21の内部空間の内底部に軸回転可能に設けられている整列盤22と、整列盤22の下端部中央に突設されていて錠剤カセット20の駆動部30への装着時には後で詳述する駆動部30の駆動軸33と噛合して駆動軸33の軸回転運動を整列盤22に伝達する回転軸23(容器部側伝動機構)と、容器部21と整列盤22との環状間隙の下端部を画する容器部21の底板に貫通形成された排出路24に対向させて設けられていて環状間隙の上端側の一部を仕切る仕切部材25とを備えている。
しかも、それらのうち整列盤22については、錠剤8の整列箇所である環状間隙を錠剤一つ分ずつ区切るために、環状間隙に突き出た羽根状の隔壁22aが、整列盤22の外周面に等ピッチで多数形成されており、隣り合う隔壁22a,22aの間が、整列盤22の上から落ちてきた錠剤8を一個ずつ或いは縦一列に並べて収める区画室22bになっている。また、仕切部材25は、板材や軟質材など各種材質の何れかから作られるが、いずれも、区画室22bの中の最下の錠剤8を上方の錠剤8から切り分けることができる所に位置するよう、高低等の位置調整が施されてから、設置位置が固定される。
このような錠剤カセット20で取り扱う薬剤は、錠剤であって、粉粒状のままの散薬は対象外である。そして、よく取り扱われる錠剤としては、円板状の錠剤(図8(a)に示した円板状錠剤8)が典型的であるが、その他に、正多角形板状のものや、散薬などを封入した円筒状カプセル剤なども、しばしば錠剤カセットの取扱対象となる。
また、円形や球形あるいは正多角形や正多面形といった謂わば定形剤から外れた菱形板状の異形剤や、中央部の膨らんだ紡錘状の異形剤、一錠未満の単位で服用できるよう一錠を裁断等で2分割して作られた半錠なども、錠剤カセットで取り扱われることがある。
一方、駆動部30は、棚や筐体などに固定的に又は付け替え可能に取り付けられる基体31を具える他、装着された錠剤カセット20に対してその整列盤22の回転駆動を行うために、回転駆動源のモータ32と、その回転駆動力を外部へ伝達する駆動軸33(駆動部側伝動機構)とが、基体31に装備されている。また、錠剤排出の有無検出や排出錠剤の計数などのために、排出センサ34が排出路の途中や排出先に付設されている。
そして、錠剤カセット20が駆動部30に装着されると、両者20,30の伝動機構23,33が嵌合等にて連結されて協動可能となり、図示しない制御装置の制御に従ってモータ32が動作し、それに応じて伝動機構23,33更には整列盤22が軸回転することで、錠剤8を一つずつ排出路24へ送り込んで落下させるようになっている。
さらに、それら回転軸23と駆動軸33との嵌合状態は、円滑な挿抜を許容する遊びのある遊嵌的な状態でなければならず、それらの伝動機構23,33が単に嵌合するだけでは回転伝動可能な結合状態にならないので、嵌合に随伴して噛合もなされるようになっている。具体的には(図9(a)参照)、回転軸23に内歯ギヤが採用され、それと噛合する外歯ギヤが駆動軸33に採用されていて、両軸23,33が、軸心を一致させた状態で回転軸方向に相対移動して相対距離を縮めると、嵌合すると同時に噛合するようになっている。
もっとも、それだけでは錠剤カセット20の着脱後には、両軸23,33の歯位置がずれていることが多々あり(図9(b)参照)、そのズレ角θが、最大では、歯のピッチ角φの半分に達する。そして、そのようなズレがあると、両軸23,33が嵌合したときに回転軸23が軸回転して制御外の不所望な排出動作を招きかねないことから、回転軸23の望外な軸回転を積極的に抑制するために、回転軸23を容器部21に係留させる係留部材等を錠剤カセット20に追加するとともに、錠剤カセット20の駆動部30への脱/着に応じて係留が実行/解除されるようになったものもある(例えば特許文献5参照)。
特開2002−272812号公報 特開2012−179127号公報 特開2012−120719号公報 特開2016−140724号公報 特開2017−127532号公報 特願2018−028485号(出願)
このような錠剤カセット20では、駆動部30への装着によって回転軸23が駆動軸33と嵌合したときにも不所望な制御外の軸回転が生じないようになっている。
しかしながら、そのように非装着時に単独で軸方向嵌合方式の回転軸の回転を阻止する謂わば非装着時回転阻止手段を具現化するに際しては(特許文献5参照)、多数の歯を持つ環状の係留部材に加えて、揺動部材や揺動支点さらには付勢部材なども、カセット内に追加装備することになったため、而もそれらが小さくて繊細な部材なので作りづらいうえ取り扱いにも注意を要することから、コストアップが避けられない。
[第1改良形態,第1先行発明]
そこで、そのようなコストアップを抑制すべく非装着時回転阻止手段の簡素な錠剤カセットが案出された(特許文献6参照)。すなわち、錠剤8を収容しうる容器部21と、容器部21の中で軸回転しうる整列盤22と、外歯ギヤ形成の駆動軸33を挿抜しうる内歯ギヤ形成の駆動軸嵌入孔23aを穿たれた下端部が容器部21の底部を貫いて下方へ突き出ている回転軸23とを備えていて、回転軸23が軸回転させられるとそれに随伴して整列盤22が軸回転することで容器部21から錠剤8を逐次排出する錠剤カセット40について、以下のような改良が施された。
具体的には(図10,図11,特許文献6参照)、輪状に連なる多数の係留用凹凸46を形成された係留部材45が容器部21の内底面に装着されて係留用凹凸46が回転軸23から離れた所で回転軸23を一周しており(図10,図11(c)参照)、係留用凹凸46に対応した係止部71を軸部から径方向へ突き出す状態で具備した係止用軸体70が軸部を駆動軸挿入孔23aに挿入されて回転軸23に対して軸方向には相対移動しうるが径方向には相対移動しないようになっており(図10,図11(b)参照)、自重にて或いは有底孔22fの中の付勢部材72の加勢にて係止用軸体70が下降して係止部71が係留用凹凸46に当接するようになっており(図10(a)参照)、駆動軸挿入孔23aに駆動軸33が嵌入されると係止用軸体70が回転軸23の軸方向に移動して係止部71が係留部材45から離脱するようになっている(図10(b)参照)。
このように改良された第1先行発明の錠剤カセット40(第1先行発明品)にあっては、揺動部材や揺動支点に代えて係止用軸体70を導入したうえで、その係止用軸体70が自重や付勢部材72の下向き推力とカセット装着時進入の駆動軸33の上向き推力との押し合いに応じて駆動軸嵌入孔23a内で軸方向・孔方向に移動するようにしたことにより、既述した従来の小さくて繊細な揺動部材や揺動支軸さらには揺動部材通過用スリットが不要になるとともに、それらよりも大きめで比較的簡素な部材(45,70)によって非装着時回転阻止手段が具現化されるため、非装着時回転阻止手段が簡素化されてコストが抑制されている。
さらに、この錠剤カセット40にあっては(図10,図11,特許文献6参照)、山形の衝上部材47を係留部材45の係留用凹凸46の輪状連なりの外側の所で容器部21の内底面に装着するするとともに(図10,図11(c)参照)、当接部43を下方へ突き出した当接部材42を整列盤22の追加部材収容空間22cの下向き天井面に装着して(図10,図11(a)参照)、整列盤22の軸回転時に衝上部材47と当接部材42の当接部43とが間欠的に干渉するようにもしたことにより、非装着時回転阻止手段を有効利用した僅かな部材の追加にて更なる機能まで発揮するものとなっている。
詳述すると、衝上部材47を係留部材45の輪の外側に配置したことで(図11(c)参照)、衝上部材47と当接部材42の当接部43とが非装着時回転阻止手段の部材の外側に位置するので(図10参照)、両部材42,47が非装着時回転阻止手段の機能を損なうことなく装備される。
そして、整列盤22が軸回転駆動されると、上方突出の衝上部材47と下方突出の当接部43とが間欠的に干渉するようにしたことにより、錠剤排出に伴ってときどき整列盤22が衝き上げられる。
そのため、容器部21の中で整列盤22の上に乗っている錠剤が軽い衝撃を受けることから、錠剤同士が重なって固まりかけていたようなときには、それらの錠剤の塊が速やかに解されて整列盤22の上部斜面を滑り落ち易くなる。
また、錠剤が容器部21の内周面と整列盤22の外周面との間で隔壁22aの上に乗っていたようなときには、その錠剤が隔壁22aから揺り落とされるようにして区画室22bの上へ移動することとなる。
このように、錠剤カセット40において容器部21と整列盤22との囲繞空間や整列盤22の下面の追加部材収容空間22cに内装される非装着時回転阻止手段用の部材として、小さくて繊細な公知の揺動部材や揺動支軸など(特許文献5参照)でなく、それらよりも扱い易い新たな係留部材45や係止用軸体70(図10,図11,特許文献6参照)を採用したことにより、錠剤カセット40の実用性が向上した。
しかしながら、実用性の評価等のために錠剤カセット40(図10参照)を試作・試用してみたところ、錠剤排出時に間欠的に干渉し合う上方突出の衝上部材47と(図11(c)参照)、下方突出の当接部材42とについて(図11(a)参照)、更なる改良の余地のあることが判明した。
そのうち当接部材42については(図11(a)参照)、下方突出の当接部43を支持する円輪状部を、回転軸23を囲む状態で整列盤22の追加部材収容空間22cの下向き天井面に貼着等にて固定したが(図10参照)、このような取り付け態様では、取り付け箇所が従来よりは拡張や簡素化されているとは言え未だ狭い追加部材収容空間22cの中なので取り付け作業が楽々といえる程にはなっていない。
また、貼着等での固定では当接部材42の交換が難しく、ネジ止め等で当接部材42を交換可能に取り付けるようにすると雌ねじ形成の追加工まで必要になる。
さらに、当接部材42と整列盤22との連結部位の形状を位置ずれ等の生じないように適合させる必要もあって、整列盤22の追加部材収容空間22cの形状に制約が加わり、整列盤22の中央部の肉厚の増加や不均一化を避ける設計が難しい。
そのため、整列盤の追加部材収容空間に配設されても取り付けが容易なうえ整列盤の形状等に与える制約が少ない当接部材を実現することが(当接部材に係る技術課題=取付容易化等)、望まれる。
また、上方突出の衝上部材47については(図11(c)参照)、蒲鉾状のものを試作して、種々の錠剤を試したところ、適用を予定していた多くの錠剤については期待通りの塊状錠剤ほぐし性能が発揮されたが、剤種や剤形さらには収容量や収容状態によっては衝き上げ時の反力が当初の想定より大きくなる場合のあることが判明した。さらには、衝き上げ後の落下についても、塊状錠剤ほぐし性能を左右する主要因の一つである整列盤22の落下速度を当初の想定値より大きくしたい場合があることも判明した。
そのため、当接部材の相方である衝上部材について塊状錠剤のほぐし性能を高めうるものを実現するのも(衝上部材に係る技術課題=塊状錠剤ほぐし性能向上)、望まれる。
[第2改良形態,第2先行発明]
そこで、上述した当接部材に係る取付容易化等の技術課題や衝上部材に係る塊状錠剤ほぐし性能向上といった技術課題を解決すべく、第1先行発明の錠剤カセット40(第1先行発明品)に対して次のような改良が施されて、第2先行発明の錠剤カセット50(第2先行発明品)が開発された。
錠剤カセット40について上述した説明と重複する事項も多いが、錠剤カセット50は、本願発明の課題や構成の前提をなすものなので、重複をいとわずに詳述する。
先ず、改良の要点を述べると、この第2先行発明の錠剤カセット50(第2先行発明品)にあっては、当接部材が、依然として整列盤の追加部材収容空間に収まっているが、追加部材収容空間の下向き天井面に装着されているのでなく、回転軸に外装されており、これによって取付容易化等という当接部材に係る技術課題が解決されている。
また、衝上部材が、依然として山形であるが、蒲鉾状でなく、上面に緩慢な上り面と急峻な下り面とを持ったものとなっており、これによって塊状錠剤ほぐし性能向上という衝上部材に係る技術課題が解決されている。
その具体的な構成例を、図面を引用して、説明する。図12は、(a),(b)いずれも、錠剤カセット50の縦断面図であるが、図12(a)は、自由状態の錠剤カセット50に係る縦断面図であり、図12(b)は、駆動軸33が回転軸23に嵌入された装着状態の錠剤カセット50に係る縦断面図である。また、図13(a)は、衝上部材62に当接部81が乗り上げた衝き上げ状態の錠剤カセット50に係る縦断面図であり、図13(b)は、容器部21の要部の縦断面図である。さらに、図14は、(a)が当接部材80の斜視図、(b)が係止用軸体70の斜視図、(c)が係留部材60の斜視図である。
この第2先行発明の錠剤カセット50は、一言でいえば、背景技術欄において説明した錠剤カセット20(図8,図9,特許文献1〜5参照)について非装着時回転阻止手段を改良したうえで錠剤残留防止用の塊状錠剤ほぐし手段をも強化したものであり、従来の容器部21及び仕切部材25と、従来品を部分的に改造した整列盤22及び回転軸23と、新たな係留部材60と係止用軸体70と当接部材80と整列盤押下用弾性体90とを具えている。すなわち、錠剤カセット20から既述の容器部21と整列盤22と仕切部材25とを引き継いだうえで、容器部21には係留部材60を装備するとともに、整列盤22とその下端部中央に連結される回転軸23とには、部分的な改造を施したうえで、係止用軸体70と付勢部材72と当接部材80と整列盤押下用弾性体90とを付加している。
なお、この解決課題欄において先に言及した第1先行発明の錠剤カセット40(図10,図11,特許文献6参照)と、これから詳述する第2先行発明の錠剤カセット50とを対比すると、主な変更は、係留部材45が改造されて係留部材60になったことと、当接部材42が改造されて当接部材80になったこと及びそれに伴って整列盤22の追加部材収容空間22cの形状に係る制約が軽減されたことと、整列盤押下用弾性体90が追加されたことである。
以下、各部材について説明する。
整列盤22は(図12,図13(a)参照)、下部が円筒状であって、その外周面に等ピッチで多数の隔壁22aが突出形成されて多数の区画室22bが一周に亘って画成されていることや、上部が円錐状であって、その上面が錠剤撹拌のために波状になっていること、下面から中央部分が大きく彫り込まれて追加部材収容空間22cが形成されていることなど、基本的には従来品を踏襲しているが、追加部材収容空間22cが比較的大きくされて、肉厚が、下部の円筒状部分ばかりか上部の中空円錐状部分についても、薄めになるとともに、厚み変化の少ないものとなっている。錠剤カセット40と対比すると、錠剤カセット40ではほぼ水平の円板状になった追加部材収容空間22cの上面部分が、錠剤カセット50では、傾斜のついた円錐状に戻っている。
また、整列盤22は、追加部材収容空間22cの中央に下方突出状態の筒部22dが形成されており、その筒部22dの中空の上端面のうち中央部分が更に彫り込まれて小径で短い有底孔22fが形成されている。
そして、その有底孔22fに付勢部材72の上部が収まるとともに、整列盤22の筒部22dの中空に、回転軸23の上端小径部(図では、すり割り状の切欠である遊挿孔23bが形成された散点模様の部分のうち、外径が小さい部分)が、固く嵌入されて、整列盤22と回転軸23とが恰も一体物の如く連結するようになっている。
しかも、整列盤22に対する回転軸23の結合部位が駆動軸嵌入孔23aの上端周縁部分に限定されているので、回転軸23についてだけ見ると貫通孔にすぎない長めの駆動軸嵌入孔23aが、整列盤22における上述の小径で短い有底孔22fに繋がることで、整列盤22と回転軸23との結合体においては長い有底孔になっており、その底部(22f及び23a上部)に付勢部材72が収められている。
このように整列盤22に連結される回転軸23の上部に加えて、後で詳述するが、回転軸23の上部に付設される当接部材80と、回転軸23から突き出す係止用軸体70の係止部71と、それら71,80と干渉する係留部材60の係留用凹凸61や衝上部材62も、整列盤22の追加部材収容空間22cに無理なく収まるようになっている。
回転軸23は(図12,図13(a)参照)、駆動軸33と嵌合・噛合する駆動軸嵌入孔23aに後で詳述する係止用軸体70を収めるとともに、その状態で係止用軸体70の係止部71を駆動軸嵌入孔23aから追加部材収容空間22cへ突き出させるために、駆動軸嵌入孔23aと追加部材収容空間22cとを連通させる遊挿孔23bが形成されている。なお、この遊挿孔23bは、図では明示のため遊挿孔23bに散点模様を付したが、回転軸23単体においては、すり割り状の切欠にて形成されており、それだけでは孔と呼ぶより溝と呼ぶべきとも言えるが、回転軸23の上端小径部が整列盤22の筒部22dに嵌入されると、切欠の上部開口が筒部22dによって塞がれて、径方向貫通孔になる。
係留部材60は(図12,図13,図14(c)参照)、略リング状の部材であり、上面には一周に亘って多数の係留用凹凸61が形成されている。係留用凹凸61は、等ピッチで連なって真ん丸の輪状に並んでいる。
そのような係留部材60が、容器部21の内底面のうち整列盤22の回転軸23の挿入用穴の上縁の周りに当たる部位に、接着や融着等にて固定して装着されており、多数の係留用凹凸61が回転軸23から少し離れた所で回転軸23を一周している。
しかも、係留部材60には衝上部材62が一体形成されており、本例では二個の衝上部材62が一体形成物として係留部材60と共に容器部21の内底面に装着されている。
衝上部材62は、係止部71と干渉しないよう、係留用凹凸61の輪状連なりの外側に当たる所に配設されており、何れの衝上部材62も、上面に上り面62aと頂点と下り面62bとを連ねた山形のものであって、その上面に対して当接部材80の当接部81が進行時に当接して上り下りするようになっているが、その上面のうち上り面62aにあたる部分が例えば5゜〜30゜といった緩慢な傾斜で長めのものであるのに対し、下り面62bにあたる部分は例えば70゜〜90゜といった急峻な傾斜で短いものになっている。
係止用軸体70は(図12,図13(a),図14(b)参照)、回転軸23の軸心を貫く駆動軸嵌入孔23aより僅かに細い軸部を主体としたものであり、その軸部が駆動軸嵌入孔23aに挿入されている。その軸部のうち中間部分から下部に至る部分が駆動軸嵌入孔23aの内壁面と摺動することで、係止用軸体70が回転軸23に対して軸方向にだけ相対移動するようになっている。また、軸部の上端部が、中間部よりも少し細くなっていて、そこの段差に付勢部材72の一端・下端が当接するようにもなっている。付勢部材72は、例えばコイルスプリングからなり、その他端・上端が整列盤22の有底孔22fの底に当接する圧縮状態で有底孔22f及び駆動軸嵌入孔23aに遊挿されて、係止用軸体70の下降力を強化するようになっている。
さらに、係止用軸体70の軸部には、先端に係止部71を持った腕部が本例では二個ほど具備されており、その腕部が軸部の上部から径方向へ突き出ている。そして、係止用軸体70が回転軸23の駆動軸嵌入孔23aに収められた状態では、腕部が遊挿孔23bを貫通するとともに、係止部71が追加部材収容空間22cの中に位置する(図12,図13(a)参照)。腕部に対して遊挿孔23bが、回転軸23の軸方向へは明確な差を持って広くなっているが、径方向へは僅かな差しか持たない。そのため、係止用軸体70は、回転軸23に対して、限定範囲で上下移動しうるが、径方向にはほとんど相対移動しないものとなっている。
係止部71は(図12〜図14参照)、上述した係留用凹凸61に対応しており、下端が係留用凹凸61の凹部に軽く嵌まる形状になっている。そして、係止用軸体70が自重や付勢部材72によって下向きに付勢されると、係止部71が輪状列設の係留用凹凸61の上に下降して該当箇所の係留用凹凸61に当接し更に最も近い凹部に嵌入されるようになっている(図12(a)参照)。しかも、駆動軸嵌入孔23aにカセット装着先の駆動部30の駆動軸33が下から嵌入されると(図12(b),図13(a)参照)、その駆動軸33によって押し上げられて係止用軸体70が回転軸23の軸方向の一つである上方へ移動し、それによって係止部71が係留部材60の係留用凹凸61から離脱するようになっている。
当接部材80は(図12,図13(a),図14(a)参照)、当接部81と円輪状部82とを具備したものであり、そのうち円輪状部82は、その内径が外嵌め先の外径より少しだけ大きい。
ここで、円輪状部82の外嵌め先は(図12,図13(a)参照)、回転軸23の上端部における遊挿孔23b(すり割り状の切欠)形成部分のうち上端寄りの小径部分である。なお、その小径部分には、当接部材80の円輪状部82に加えて、整列盤22の筒部22dも外嵌めされる。
当接部81は、本例では二個ほど形成されて(図14(a)参照)、円輪状部82の両側に分かれているが、何れも、円輪状部82の外縁から径方向へ突き出た後に下向きに曲がった湾曲腕状部の先端になっている。そして、容器部21の中で整列盤22が軸回転すると(図12(b),図13(a)参照)、当接部81が衝上部材62と間欠的に干渉するようになっている。その当接部81と衝上部材62との上下方向干渉量Bは(図13(a)参照)、干渉時に整列盤22が容器部21の内底から浮上する距離になるが、仕切部材25と隔壁22aとの高低差A(図12参照)より少しだけ大きくなっている。
整列盤押下用弾性体90は(図12,図13(a)参照)、内径が回転軸23の外径より少し大きいコイルスプリングであって、容器部21に軸回転可能に挿着された回転軸23の下端近傍の外周部分に遊嵌されたものを、図示したが、回転軸23のうち容器部21から下方へ突き出た部分に外装しうる弾性体であれば他の部材であっても良い。この整列盤押下用弾性体90を回転軸23に外装した後、止め環91にて整列盤押下用弾性体90の下端を押し上げて整列盤押下用弾性体90を圧縮させてから、止め環91を回転軸23の下端部に外装固定するといったことで、整列盤押下用弾性体90の上端部が容器部21の底部に対して当接するとともに、整列盤押下用弾性体90の下端部が止め環91に当接して、両者21,91を上下に引き離す向きに整列盤押下用弾性体90の弾撥力が働くが、止め環91が回転軸23に固着され、回転軸23が整列盤22に固着されているので、容器部21を基準にすると整列盤押下用弾性体90は整列盤22を下向きに付勢するものとなっている。
この第2先行発明の錠剤カセット50について、その使用態様及び動作を、上述した図12(a),図12(b),図13(a),図14(c)等を参照しながら説明する。
錠剤カセット50が駆動部30から取り外されると(図12(a)参照)、駆動軸33が回転軸23から抜け出ることから、その押し上げから解放された係止用軸体70が自重に加えて上方の付勢部材72によって下方へ押されることで下降し、それに随伴して係止部71が係留部材60に向かって下降するので、多数の係留用凹凸61のうち直下のものの凹部に係止部71が軽く嵌入する。そして、その係留作用によって回転軸23の軸回転が阻止されるため、錠剤カセット50の運搬や駆動部30への着脱さらには錠剤カセット50への錠剤補充といった通常の取り扱いでは、容器部21に対する整列盤22の回転が抑制されるので、不所望な錠剤の落下が的確に防止される。
また、錠剤カセット50が駆動部30に取り付けられると(図12(b)参照)、駆動軸33が回転軸23に嵌入されて両者が噛合するとともに、係止用軸体70が駆動軸33によって押し上げられて自重および付勢部材72の付勢力に抗って上昇することから、それに伴い係止部71が上昇して係留部材60の係留用凹凸61から離脱するので、駆動軸33による回転軸23の回転駆動ひいては整列盤22の回転駆動が的確に行われることとなる。そのため、駆動軸33が軸回転する度に、整列盤22も回転し、それによって隔壁22aひいては区画室22bが順送りされて、区画室22bにて仕切部材25の下へ運ばれて来た錠剤が一つずつ排出路24から下方へ落下する。
さらに、そのように整列盤22が回転すると、それに装着されている当接部材80も一緒に回転し、それに伴って当接部81が円運動し、本例では半回転毎に当接部81が衝上部材62に当接する。そうすると(図13(a)参照)、先ず、当接部81が衝上部材62の上り面62aに乗り上げて上下方向干渉量Bだけ上昇するので、当接部材80の円輪状部82の装着先の回転軸23とその装着先の整列盤22が上下方向干渉量Bだけ上昇する。その際、回転軸23とその中の係止用軸体70と整列盤22とその上の錠剤の重量と更には整列盤押下用弾性体90の押し下げ力などに起因して上昇に対する反力が生じるが、上り面62aが緩慢な斜面であることから、反力を上回る強い推力が生じて、当接部81ひいては整列盤22がゆっくり上昇するので、当接部81や衝上部材62に無理を強いることなく確実に整列盤22の上昇が完遂される。
上昇を終えた当接部81は、次に、下降に転じ、衝上部材62の下り面62bに沿って上下方向干渉量Bだけ下る。そして、今度は、上り面62aが急峻な斜面であることから、各部22,23,70,80の自重に整列盤押下用弾性体90の押し下げ力も加わって当接部材80が力強く下向きに付勢されるので、当接部81ひいては整列盤22が下り面62bに沿って素早く下降する。
そのため、整列盤22の上に乗っていた錠剤が容器部21の中で上下に揺さぶられるので、特に下降が素早いので、多数の錠剤が塊状になっていても早々にほぐされる。
また、そのような整列盤22の上下動に伴って隔壁22aも上下方向干渉量Bだけ上下動するが(図13(a)参照)、その上下方向干渉量Bが仕切部材25と隔壁22aとの高低差Aよりも大きいため(図12(b)参照)、仕切部材25の下に来ていた隔壁22aの上端が、仕切部材25の下面に軽く衝突しながら(図13(a)参照)、仕切部材25を擦るので、仕切部材25の上に乗っていた錠剤までも、揺さぶられて、仕切部材25から早々に落下する。
このような第2先行発明の錠剤カセット50にあっては、当接部材80が整列盤22に対して貼付やネジ止め等にて固定されるのでなく回転軸23に外装されるようにしたことにより、整列盤22に対する回転軸23の装着に随伴して、当接部材80が整列盤22の追加部材収容空間22cに収まるとともに、回転軸23から外周方向へ突き出た部分によって当接部81が必要な位置に保持されるため、整列盤の追加部材収容空間に配設されても取り付けが容易なうえ整列盤の形状等に与える制約が少ない当接部材が実現され、上述した当接部材に係る技術課題が解決されている。
[本願発明の課題]
もっとも、そのような当接部材の取付容易化等という技術課題が解決されると、当接部材に係る更なる技術課題が浮上してきた。
すなわち、当接部材と衝上部材との協動による塊状錠剤ほぐし機能については、どの程度の性能が必要なのかということや、そもそも塊状錠剤ほぐし機能が必要なのかということが、多種多様な錠剤の総てについて明確になっているわけではない。
錠剤カセットの使用実績を十分に積んだ錠剤については、それなりに分かっていても、使用実績の少ない錠剤や新たに使用されるであろう錠剤については、分かっていない。
そのため、塊状錠剤ほぐし機能の必要な度合いを把握するには、使用実績を重ねることが必要であり、時間が掛かる。
一方、必要もないのに塊状錠剤ほぐし機能を常備させるのは、衝上部材や連動部材の短寿命化さらには錠剤に対する過剰な刺激なども危惧されるので、できれば避けたい。
それらの両立には、塊状錠剤ほぐし機能の必要性の不明な錠剤については、初めは当該機能の無い錠剤カセットを使用し、必要性が判明した段階で当該機能の付いた錠剤カセットを使用するように、錠剤カセットを切り替えることも考えられるが、古い錠剤カセットが無駄になる可能性が高いうえ、新しい錠剤カセットの製造や調整に手間が掛かる。
そこで、塊状錠剤ほぐし機能の必要性の不明な錠剤について初めは当該機能の無い錠剤カセットを使用し、必要性が判明した段階で使用中の錠剤カセットに当該機能を付加したり強化することが考えられる。
そして、そのような塊状錠剤ほぐし機能の付加や強化を簡便に行えるようにするには、成型等にて係留部材と一体化しやすい衝上部材については予め錠剤カセットに装備しておき、それに対応した当接部材については必要に応じて容易に着脱や交換が行えるようにしておくのが良いと思われる。
しかしながら、上述した錠剤カセット50について、当接部材80を取り外して組み立て直してみたところ、回転軸23の上端の小径部分が整列盤22の筒部22dに嵌入する量が、安定せず、小径部分が全長に亘って筒部22dに入り込んでしまうものも少なくなかった。
このように小径部分の嵌入量が増えると、遊挿孔23bの下端面さらには係止用軸体70の下降位置が上昇して、係止部71が係留用凹凸61に届かなくなってしまうため、回転軸23の弱体化を覚悟して遊挿孔23bを更に掘り下げるといった不所望な対処が必要になる。
さらには、整列盤22の筒部22dに嵌入された回転軸23の小径部分の上端の到達位置が伸びたことで、整列盤22の有底孔22fの中段部分のうち新たに回転軸23の小径部分の嵌入部位に含められた部位について、孔径が足りなかったりすると、回転軸23の小径部分の先端に曲げ力が掛かって、回転軸23の遊挿孔23bが狭まるといった不所望な変形が生じることもあった。
そこで、回転軸への当接部材の着脱や取替にて簡便に而も上述したような不所望な対処や不所望な変形を招くことなく塊状錠剤ほぐし機能の付加や強化を行える錠剤カセットを実現することが技術的な課題となる。
本発明の錠剤カセットは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、
錠剤を収容しうる容器部と、前記容器部の中で軸回転しうる整列盤と、駆動軸嵌入孔を穿たれた下端部が前記容器部の底部を貫いて下方へ突き出ている回転軸とを備えていて、前記回転軸が軸回転させられるとそれに随伴して前記整列盤が軸回転することで前記容器部から錠剤を逐次排出する錠剤カセットにおいて、
輪状に連なる多数の係留用凹凸を形成された係留部材が前記容器部の内底面に装備されて前記係留用凹凸が前記回転軸から離れた所で前記回転軸を一周しており、前記係留用凹凸に対応した係止部を上部に具備した係止用軸体が下部を前記駆動軸嵌入孔に挿入されて前記回転軸に対して軸方向には相対移動しうるが径方向には相対移動しないようになっており、前記係止用軸体が下降して前記係止部が前記係留用凹凸に当接するようになっており、前記駆動軸嵌入孔に駆動軸が嵌入されると前記係止用軸体が前記回転軸の軸方向に移動して前記係止部が前記係留部材から離脱するようになっており、
山形の衝上部材が前記係留部材の前記係留用凹凸の輪状連なりの外側の所で前記容器部の内底面に装備されており、
下向き開口の追加部材収容空間が前記整列盤に形成されており、前記追加部材収容空間の中で該空間の上部中央から下方へ突き出た筒部が前記整列盤に形成されており、前記回転軸の上端部がその下側の大径部分より細い小径部分になっており、前記小径部分が前記筒部に嵌入されていて前記回転軸が前記容器部に対して上下動するとそれに随伴して前記整列盤が前記容器部に対して上下動するようになっており、前記筒部と前記小径部分との嵌合状態において前記筒部の下端輪状面と前記大径部分の上端輪状面との間に距離を確保して前記筒部と前記大径部分との全面的な当接を回避する過嵌合阻止手段が設けられている、ことを特徴とする。
また、本発明の錠剤カセットは(解決手段2)、上記解決手段1の錠剤カセットであって、前記筒部のうち前記小径部分を嵌入しうる嵌入可能部分の長さが前記小径部分の軸方向長さより短くなっており、前記筒部の中空内面のうち前記嵌入可能部分の上端に位置する下向き面部分が前記小径部分の上端面に対して正対するようになっている、ことを特徴とする。
さらに、本発明の錠剤カセットは(解決手段3)、上記解決手段1の錠剤カセットであって、前記回転軸の前記小径部分への外装を可能にする穴を形成された板状部材が、前記小径部分に外装されて、前記衝上部材から離れた状態で前記整列盤の追加部材収容空間に収まっている、ことを特徴とする。
また、本発明の錠剤カセットは(解決手段4)、上記解決手段1の錠剤カセットであって、前記筒部の下端輪状面と前記大径部分の上端輪状面とのうち何れか一方または双方の一部に凸部が形成されており、前記筒部と前記小径部分との嵌合状態において前記凸部とその対向部分とが当接することにより前記筒部の下端輪状面と前記大径部分の上端輪状面との過半について両面間に距離が確保されるようになっている、ことを特徴とする。
また、本発明の錠剤カセットは(解決手段5)、上記解決手段1〜4の錠剤カセットであって、前記係留部材と前記衝上部材とが一体形成物であることを特徴とする。
このような本発明の錠剤カセットにあっては(解決手段1)、過嵌合阻止手段を設けたことにより、整列盤の筒部に回転軸の小径部分を嵌入させたときに筒部の下端輪状面と大径部分の上端輪状面との間に距離が確保されて整列盤の筒部と回転軸の大径部分とが全面的に当接するのが回避されるので、上記両面の非当接部分の間の対向間隙に当接部材の一部が挟まれる態様で当接部材を回転軸に外装すれば、整列盤の筒部と回転軸の小径部分との嵌合状態をほとんど変えることなく、当接部材を追加装着したり、追加した当接部材を取り替えたり、追加した当接部材を取り外したりすることができる。
そして、その当接部材の採用に際して、衝上部材の上面に対する当接部を下方へ突き出したものであって、回転軸に外装されて整列盤の追加部材収容空間に収まるとともに整列盤の軸回転時に衝上部材と間欠的に干渉して回転軸ひいては整列盤を上下動させるようになっている部材を採用すれば、本発明の錠剤カセットが上述の第2先行発明品に改造されて、塊状錠剤ほぐし機能が付加や強化される。
したがって、この発明によれば、回転軸への当接部材の着脱や取替にて簡便に而も回転軸の遊挿孔を更に掘り下げるといった不所望な対処や回転軸の小径部分の先端の弱体化といった不所望な変形を招くことなく塊状錠剤ほぐし機能を付加や強化しうる錠剤カセットを実現することができる。
また、本発明の錠剤カセットにあっては(解決手段2)、筒部の中空内面の形状と回転軸の小径部分の先端面(上端面)の形状とを適切に仕上げることで比較的簡便に所望の過嵌合阻止手段が具現される。
さらに、本発明の錠剤カセットにあっては(解決手段3)、当接部材を装備しないときには当接部材の代わりの板状部材を回転軸に外装させておくようにしたことにより、厚みは当接部材とほぼ同じだが衝上部材と干渉することのない部材を板状部材に採用するといった簡便な対処で、所望の過嵌合阻止手段を具現化することができる。
また、本発明の錠剤カセットにあっては(解決手段4)、筒部の下端輪状面および/又は大径部分の上端輪状面に凸部を形成して、その当接によって他の過半部分の当接が回避されるようにしたことにより、当接部材のうち回転軸への外装用に形成される穴等に凸部に対応した逃げを形成しておくといった簡便な対処で、所望の過嵌合阻止手段を具現化することができる。
また、本発明の錠剤カセットにあっては(解決手段5)、係留部材と衝上部材とを一体化にて纏めたことにより、部品点数が減るとともに、容器部の内底面への取り付け時などの作業負担が軽減される。
本発明の実施例1について、錠剤カセットの構造を示し、(a)が自由状態の錠剤カセットの縦断面図、(b)が分離状態の整列盤と回転軸とに係る縦断面図およびその一部の拡大図である。 本発明の実施例2について、錠剤カセットの構造を示し、(a)が自由状態の錠剤カセットの縦断面図、(b)が板状部材の斜視図、(c)が透視状態の当接部材に重ねた板状部材の斜視図である。 本発明の実施例3について、錠剤カセットの構造を示し、(a)が錠剤カセット全体の縦断面図、(b)が容器部の縦断面図である。 (a)が容器部のうち係留部材と衝上部材とを装備した部分に係る斜視図であり、(b)が係止部に係る軸体付き整列盤の縦断面図、(c)が係止部から逸れた断面に係る軸体付き整列盤の縦断面図、(d)と(e)が整列盤押下用弾性体の縦断面図である。 軸体付き整列盤の展開斜視図である。 錠剤カセットに当接部材を追加した状態を示し、(a)が錠剤カセット全体の縦断面図、(b)が係止部に係る軸体付き整列盤の縦断面図、(c)が当接部に係る軸体付き整列盤の縦断面図である。 当接部材を追加した軸体付き整列盤の展開斜視図である。 従来の錠剤フィーダを示し、(a)が右後からの外観斜視図、(b)が縦断左側面図、(c)が正面図、(d)が左側面図である。 回転軸と駆動軸との嵌合状態を示し、(a)が両軸の嵌合状態の横断面、(b)が両軸の離脱状態の横断面である。 先行発明1の錠剤カセットの構造を示し、(a)が自由状態の縦断面図、(b)が装着状態の縦断面図である。 その先行発明1の錠剤カセットについて、(a)が当接部材の斜視図、(b)が係止用軸体の斜視図、(c)が係留部材の斜視図である。 先行発明2の錠剤カセットの構造を示し、(a)が自由状態の縦断面図、(b)が装着状態の縦断面図である。 その先行発明2の錠剤カセットについて、(a)が衝き上げ状態の縦断面図、(b)が容器部の要部の縦断面図である。 その先行発明2の錠剤カセットについて、(a)が当接部材の斜視図、(b)が係止用軸体の斜視図、(c)が係留部材の斜視図である。
このような本発明の錠剤カセットについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1に示した実施例1は、上述した解決手段1,2,5(出願当初の請求項1,2,5)を具現化したものであり、図2に示した実施例2は、上述した解決手段1,3,5(出願当初の請求項1,3,5)を具現化したものであり、図3〜7に示した実施例3は、上述した解決手段1,4,5(出願当初の請求項1,4,5)を具現化したものです。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,ヒンジ等の連結具,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
また、それらの図示に際し,従来と同様の構成要素や,第1改良形態の第1先行発明と同様の構成要素,第2改良形態の第2先行発明と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、さらに、それらについて背景技術の欄や解決課題の欄で述べたことは以下の実施例についても共通するので、重複する再度の説明は割愛し、以下、それらとの相違点を中心に説明する。
本発明の錠剤カセットの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が自由状態の錠剤カセット110の縦断面図、(b)が、分離状態の整列盤22と回転軸23とに係る縦断面図、及びその一部の拡大図である。
この錠剤カセット110は、上述した第2改良形態の錠剤カセット50(第2先行発明品)を更に改良して、回転軸23に対する当接部材80の着脱や取替が簡便に行えるようにしたものなので、以下、錠剤カセット50との相違点を中心に説明する。
この錠剤カセット110が錠剤カセット50と相違する主要事項は、当接部材80が装備されずに欠けた状態で組み上がっている点と、当接部材80を後で回転軸23に追加外装しても整列盤22に対する回転軸23の取付状態がほとんど変わらないように整列盤22と回転軸23との嵌合部分の形状が規定されている点である。
すなわち(図1(a)参照)、当接部材80は除かれるが、それ以外のもの例えば容器部21や整列盤22さらには回転軸23や係留部材60などはそのまま錠剤カセット110に引き継がれており、更に、当接部材80の除外によって整列盤22と回転軸23との嵌合が過剰になるのを阻止する過嵌合阻止手段として、当接部材80が無くても、その厚みと同等の対向面間距離Cが、整列盤22の筒部と回転軸23の大径部分23bbとの間に確保されるように、整列盤22と回転軸23との嵌合部分の形状が規定されている点である。
詳述すると(図1(b)参照)、整列盤22の追加部材収容空間22cにおける筒部22dの下端輪状面22daから筒部22dの中空内の段差部分の下向き面部分22dbまでの距離である嵌入可能部分長Dが、回転軸23の上端部における大径部分23bbの上端輪状面23bcから小径部分23baの上端面23baaまでの距離でもある小径部分23baの長さ即ち小径部分軸方向長Eよりも、上記の対向面間距離Cだけ短くなっている。
また(図1(b)の右側部分を参照)、回転軸23の上端面23baaの外周側の角部における面取量Rが、整列盤22の筒部22dの下向き面部分22dbの外周側の隅部における加工残の丸みrより、大きくなっている。
拡大図は割愛したが、同様に、整列盤22の筒部22dの下端輪状面22daの内周側の角部の面取量が、回転軸23における上端輪状面23bcの内周側の丸みより、大きくなっている。
しかも、それらの下端輪状面22da,下向き面部分22db,上端面23baa,上端輪状面23bcが何れも整列盤22や回転軸23の軸心と直交している。
そのため(図1(a)参照)、回転軸23の小径部分23baを整列盤22の筒部22dに嵌入して組み上げた錠剤カセット110は、下向き面部分22dbと上端面23baaとが正対して密着するとともに、下端輪状面22daと上端輪状面23bcとが対向面間距離Cだけ離れて正対するものとなっている。
この実施例1の錠剤カセット110について、その使用態様及び動作を説明する。
錠剤カセット110をそのまま錠剤のランダム収容および逐次排出に用いる使い方は既述した従来の錠剤カセット20や上述した第1,2改良形態の錠剤カセット40,50(第1,2先行発明品)と同様であり、係留用凹凸61と係止部71とを具備した非装着時回転阻止手段によって錠剤カセット110の着脱時に非装着時回転阻止機能が発揮されることも上述した第1,2改良形態の錠剤カセット40,50(第1,2先行発明品)と同様なので、繰り返しとなる詳細な説明は割愛し、以下、錠剤カセット110に当接部材80を追加して錠剤カセット50に改造するときの使い方を中心に説明する。
非装着時回転阻止手段はコスト負担を除けば有るのが望ましいが、塊状錠剤ほぐし機能については解決課題欄で上述したように必要性を見極めてから機能を追加するのが好ましいので、塊状錠剤ほぐし機能の必要性の不明な錠剤については、先ず、非装着時回転阻止機能は有るが塊状錠剤ほぐし機能は無い錠剤カセット110を採用する。
そして、錠剤カセット110を錠剤のランダム収容と逐次排出に使い続けるうちに塊状錠剤ほぐし機能が必要になったら或いはそれ程でなくても塊状錠剤ほぐし機能が有る方が良かろうと思えるようになったら、使用していた錠剤カセット110の使用を止めてそれに代わる別個の錠剤カセット50を採用するのでなく、使用していた錠剤カセット110を当接部材80の追加にて錠剤カセット50に作り替えて使い続ける。
具体的には、整列盤押下用弾性体90を回転軸23から取り外し、回転軸23と共に整列盤22を容器部21から抜き取り、さらに、回転軸23の小径部分23baを整列盤22の筒部22dから抜き取るようにして整列盤22と回転軸23とを分離させる。
それから、上述した当接部材80の円輪状部82の穴に回転軸23の小径部分23baを挿入して当接部材80を回転軸23に外装し、そのまま回転軸23の小径部分23baを整列盤22の筒部22dに嵌入して整列盤22と回転軸23とを連結状態に戻す。
さらに、整列盤22と共に回転軸23を容器部21に挿し戻し、整列盤押下用弾性体90を回転軸23に付け戻すと、錠剤カセット110が改造されて錠剤カセット50が出来上がる。その間、係止用軸体70は回転軸23に内装したままで良い。
こうして、非装着時回転阻止機能に加えて塊状錠剤ほぐし機能をも発揮する錠剤カセット50を使うことができる。しかも、それが、当接部材80に追装にて、簡便に而も使用中の錠剤カセット110を無駄にすることもなく、実現される。
しかも、錠剤カセット110における対向面間距離Cと、その間隙に追設された当接部材80の円輪状部82の厚みとが、ほぼ同じなので、回転軸23に後から当接部材80が追加外装されているにもかかわらず、整列盤22に対する回転軸23の取付状態ひいては回転軸23と容器部21と係止用軸体70との相互位置もほとんど変わらない。
なお、塊状錠剤ほぐし機能を少しずつ強化したいときには、円輪状部82から下方へ突き出た当接部81の下向き突出量の異なる幾つかの当接部材80を付け替えることで交換して使い分けると良い。
本発明の錠剤カセットの実施例2について、その具体的な構成等を、図面を引用して説明する。図2は、(a)が自由状態の錠剤錠剤カセット120の縦断面図、(b)が板状部材122の斜視図、(c)が透視状態の当接部材80に重ねて見た板状部材12の斜視図である。
この錠剤カセット120も、上述した第2改良形態の錠剤カセット50(第2先行発明品)を更に改良して、回転軸23に対する当接部材80の着脱や取替が簡便に行えるようにしたものなので、やはり錠剤カセット50との相違点を中心に説明する。
この錠剤カセット120が錠剤カセット50と相違するのは、当接部材80に代えて過嵌合阻止手段としての板状部材122が回転軸23に外装されている点である。
なお、上述した実施例1の錠剤カセット110と対比すると、錠剤カセット120は、筒部22dの下端輪状面22daと回転軸23の小径部分23baの上端面23baaとの間に板状部材122を配設して隅部r等の加工条件等を緩和したものとなっている。
板状部材122は、当接部材80の円輪状部82の中央部分を切り取ったリング状・環状のものであり、中央を貫通する外装用穴123も、板厚も、当接部材80の円輪状部82のものと同じになっている。そのため、当接部材80と同様に回転軸23の小径部分23baに外装することが可能であり、その小径部分23baを外装用穴123に通して板状部材122を回転軸23に外装してから、回転軸23の小径部分23baを整列盤22の筒部22dに嵌入すれば、筒部22dの下端輪状面22daと回転軸23の大径部分23bbの上端輪状面23bcとの間に板状部材122が介在して板の厚み分の距離が確保されるので、筒部22dと大径部分23bbとの当接が回避される。
この実施例2の錠剤カセット120の使い方や動作は、板状部材122に関することを除けば、上述した錠剤カセット110と同じなので、重複する煩雑な説明は割愛して、以下、板状部材122に関する事項を説明する。
板状部材122は、当接部材80の代わりに整列盤22の筒部22dと回転軸23の大径部分23bbとの間に介在することで、嵌合にて連結した整列盤22と回転軸23との位置関係を当接部材80の介在時と同じにする。
また、板状部材122は、回転軸23に外装されて整列盤22の追加部材収容空間22cに収まっているという点では当接部材80と同じであるが、当接部材80と異なり衝上部材62からは常に離れている。
そこで、実施例1で述べたのと同様、塊状錠剤ほぐし機能の必要性の不明な錠剤に錠剤カセットを使用するときは、先ず、非装着時回転阻止機能は有るが塊状錠剤ほぐし機能は無い錠剤カセット120を使用し、そして、錠剤カセット120を錠剤のランダム収容と逐次排出に使い続けるうちに塊状錠剤ほぐし機能が必要になったら或いは欲しくなったら、使用していた錠剤カセット120を当接部材80の追加にて錠剤カセット50に作り替えて使い続けるのであるが、その改造作業は、整列盤22に対する回転軸23の着脱と、回転軸23に対する板状部材122と当接部材80との付け替えにて、簡便かつ迅速に行うことができる。
本発明の錠剤カセットの実施例3について、その具体的な構成等を、図面を引用して説明する。
図3は、(a)が錠剤カセット130全体の縦断面図、(b)が容器部21の縦断面図である。図4は、(a)が容器部21のうち係留部材60と衝上部材62とを装備した部分に係る斜視図であり、(b)が軸体23付き付き整列盤22について係止部71に係る縦断面図、(c)が回転軸23付き整列盤22について係止部71に係らない縦断面図、(d)と(e)が整列盤押下用弾性体90の縦断面図である。
図5は、軸体23付き整列盤22の展開斜視図である。
また、図6は、錠剤カセット130に当接部材80を追加した状態を示し、(a)がその全体「130+80」の縦断面図、(b)が軸体23付き付き整列盤22について係止部71に係る縦断面図、(c)が回転軸23付き整列盤22について係止部71でなく当接部81に係る縦断面図である。
図7は、当接部材80を追加した軸体23付き整列盤22の展開斜視図である。
この錠剤カセット130も、上述した第2改良形態の錠剤カセット50(第2先行発明品)を更に改良して、回転軸23に対する当接部材80の着脱や取替が簡便に行えるように過嵌合阻止手段を具備したものであるが、上述した錠剤カセット110,120とは過嵌合阻止手段の具体的構成が相違している。また、部材費低減や製造し易さ等を考慮した実用化向け変形レベルの改造点もあるので、混乱のおそれの無い範囲で同一の符号を使用しながら、上述した錠剤カセット120との相違点を中心に説明する。
先ず、過嵌合阻止手段に関して、錠剤カセット130が錠剤カセット120と相違するのは、着脱式の板状部材122が装備されておらず、その代わりに、回転軸23の大径部分23bbの上端輪状面23bcに(図5の下段部分を参照)、小径部分23baに沿って上方へ突き出た凸部23bdが形成されている点である。
この凸部23bdの形成は、上端輪状面23bcの全域ではなく一部にとどめられ、一個だけでも良いが、軸対称位置に複数個を配設するのが望ましい。
また、凸部23bdの突出量は、整列盤22の筒部22dの下端輪状面22daと回転軸23の大径部分23bbの上端輪状面23bcとの間の対向面間距離C(図3(a),図4(b),(c)参照)を当接部材80の円輪状部82の厚み(図7参照)と同じにするためのものなので、下端輪状面22daに凹凸が無ければ凸部23bdの突出量を円輪状部82の厚みと同じにするのが良い。もっとも、下端輪状面22daに凹みが有ってそこに凸部23bdの先端部が入り込むような場合は、その入り込み分だけ凸部23bdの突出量を増やしておくのが望ましい。
このような過嵌合阻止手段を具備した錠剤カセット130についても、実施例1の錠剤カセット110について述べたのと同様、塊状錠剤ほぐし機能の必要性の不明な錠剤に錠剤カセットを使用するときは、先ず、非装着時回転阻止機能は有るが塊状錠剤ほぐし機能は無い錠剤カセット130を使用し、そして、錠剤カセット130を錠剤のランダム収容と逐次排出に使い続けるうちに塊状錠剤ほぐし機能を持たせる時がきたら、使用していた錠剤カセット130を当接部材80の追加にて錠剤カセット50と同等の錠剤カセット「130+80」に作り替えて使い続ける(図6参照)。
この改造作業も、整列盤22に対する回転軸23の着脱と、回転軸23に対する当接部材80の付加とで(図7参照)、簡便かつ迅速に行うことができる。
なお、上述したように回転軸23に凸部23bdが追加されたことに応じて、当接部材80の円輪状部82の中央を貫く穴83は(図7参照)、単純な真ん丸ではなくなっており、穴83の縁部分には凸部23bdを通すための拡径切欠部が形成されている。しかも、図示した穴83の縁部分には、遊挿孔23bの上部に嵌まって切欠の開口部を塞ぐことで大径部分23bbや小径部分23baを強化する縮径残存部なども形成されている。
さらに、この錠剤カセット130にあっては(図3,図6参照)、容器部21が底部まで薄くされるとともに上端開口に開閉蓋が装着されている。
また(図3(a),図4(d),(e),図6(a)参照)、容器部21の底部のうち回転軸23の挿入穴の周縁部分が下から少し彫り込まれるとともに、そこに整列盤押下用弾性体90と止め環91の上端部とが収められている。
さらに(図4(a)参照)、係留部材60には係留用凹凸61と衝上部材62との外周側に囲い塀のような環状部が形成されていて、衝上部材62の剛性や強度を高めるとともに内側から出た屑や塵の拡散を防止するようにもなっている。
また(図4(b),(c),図5,図6,図7参照)、整列盤22の追加部材収容空間22cには複数個たとえば6個のリブ22eが放射状配置で形成されている。リブ22eは、何れも、縦板状のものであり、筒部22dから外周側へ延びるとともに、追加部材収容空間22cの上面から下向きに延びていて、内周側に回転軸23の小径部分23baを嵌入される筒部22dを外周側から補助・補強するようになっている。さらに、係止用軸体70の係止部71が張り出す方向と(図6(b),図7参照)、当接部材80の当接部81が張り出す方向とが(図6(c),図7参照)、同じ向きでなく、ずれている。
また、(図4(d),(e)参照)、止め環91は、その径が上部の大径から下部の小径へ三段に変化していて、整列盤押下用弾性体90の支持部と回転軸23への取付部とが上下に離れたものとなっている。
また(図5,図7参照)、回転軸23の上部の外周部に小さな係合凹部23cが形成されており、遊挿孔23bに加えて係合凹部23cも、円輪状部82の内周部分と干渉させることで、当接部材80が空回りして当接部81の進行が損なわれるのを簡便かつ的確に防止するようにもなっている。
[その他]
上記実施例1〜3では、錠剤カセット110,120,130の何れもが錠剤カセット50から一体形成物の係留部材60を継承しており、その係留部材60に多数の係留用凹凸61とその外周側の衝上部材62とが含まれていて、係留用凹凸61と衝上部材62とが一体形成物になっていたが、それら61,62に加えてその装備先の容器部21まで一体形成されても良い。一体形成の製法としてはプレスや射出成型が量産向きであるが、少量の製造や異質部材の組み合せ時などには融着や熔着などで一体化するのも良い。
上記実施例3では、筒部22dの下端輪状面22daと大径部分23bbの上端輪状面23bcとの過半について両面間に距離を確保するための凸部として、上端輪状面23bcに形成された凸部23bdだけを挙げたが、これに限定される訳でなく、上記凸部は、上端輪状面23bcでなく下端輪状面22daに形成されていても良く、上端輪状面23bcと下端輪状面22daとの双方に形成されていても良い。
上記実施例2では、板状部材122の外装用穴123が単純な丸形であったが、実施例3の当接部材80の穴83と同様の縮径残存部などを設けて変形しても良い。
上記実施例1,2では、整列盤22と回転軸23との周方向滑り(軸心周りの相対的な回転)を防止する手段について言及しなかったが、実施例3で言及したリブ22eと係合凹部23cとの係合などを援用しても良く、凸部23bdや他の凸部と対応する凹部との係合を利用しても良い。あるいは、例えば整列盤22の筒部22dの内周面と回転軸23の小径部分23baの外周面とに軸方向延伸の浅溝を縞模様のように多数形成しておくといったことで、軸方向摩擦より周方向摩擦を大きくして、整列盤22と回転軸23との周方向滑りを防止するようにしても良い。
上記実施例3の図4(a)では複数の衝上部材62を対向位置に設けたものを示し、そのように衝上部材62を配設することで、当接部材80ひいては整列盤22を円滑に上下させ、回転軸23等を傾けようとする力が生じないようにして各部材が傷むのを軽減や遅延させていたが、各部材の円滑な動作や損傷に問題が無ければ、衝上部材62を対向位置に限らず任意の位置に設けても良い。
本発明の錠剤カセットは、装着可能な錠剤フィーダの駆動部を具備した機器であれば、錠剤分包機のように多数の錠剤カセット・錠剤フィーダを搭載する調剤機に限らず、錠剤分割装置や瓶詰機のように単一の又は少数の錠剤カセット・錠剤フィーダを搭載する調剤機にも適用することができる。また、全自動の調剤機に限らず、例えば手動操作の度に一錠ずつ処理する半自動の調剤機などにも、使用することができる。
8…錠剤、10…錠剤フィーダ、
20…錠剤カセット、
21…容器部、22…整列盤、22a…隔壁、
22b…区画室、22c…追加部材収容空間、22d…筒部、
22da…下端輪状面、22db…下向き面部分、22e…リブ、22f…有底孔、
23…回転軸(容器部側伝動機構)、
23a…駆動軸嵌入孔、23b…遊挿孔(すり割り状の切欠)、
23ba…小径部分、23baa…上端面、23bb…大径部分、
23bc…上端輪状面、23bd…凸部、23c…係合凹部、
24…排出路、25…仕切部材、
30…駆動部(ベース)、31…基体、32…モータ、
33…駆動軸(駆動部側伝動機構)、34…排出センサ、
40…錠剤カセット、
42…当接部材、43…当接部、
45…係留部材、46…係留用凹凸、47…衝上部材、
50…錠剤カセット、
60…係留部材、61…係留用凹凸、
62…衝上部材、62a…上り面、62b…下り面、
70…係止用軸体、71…係止部、72…付勢部材、
80…当接部材、81…当接部、82…円輪状部、83…穴、
90…整列盤押下用弾性体、91…止め環、
110…錠剤カセット、
120…錠剤カセット、122…板状部材、123…外装用穴、
130…錠剤カセット、
A…高低差、B…上下方向干渉量、C…対向面間距離、
D…嵌入可能部分長、E…小径部分軸方向長

Claims (5)

  1. 錠剤を収容しうる容器部と、前記容器部の中で軸回転しうる整列盤と、駆動軸嵌入孔を穿たれた下端部が前記容器部の底部を貫いて下方へ突き出ている回転軸とを備えていて、前記回転軸が軸回転させられるとそれに随伴して前記整列盤が軸回転することで前記容器部から錠剤を逐次排出する錠剤カセットにおいて、
    輪状に連なる多数の係留用凹凸を形成された係留部材が前記容器部の内底面に装備されて前記係留用凹凸が前記回転軸から離れた所で前記回転軸を一周しており、前記係留用凹凸に対応した係止部を上部に具備した係止用軸体が下部を前記駆動軸嵌入孔に挿入されて前記回転軸に対して軸方向には相対移動しうるが径方向には相対移動しないようになっており、前記係止用軸体が下降して前記係止部が前記係留用凹凸に当接するようになっており、前記駆動軸嵌入孔に駆動軸が嵌入されると前記係止用軸体が前記回転軸の軸方向に移動して前記係止部が前記係留部材から離脱するようになっており、
    山形の衝上部材が前記係留部材の前記係留用凹凸の輪状連なりの外側の所で前記容器部の内底面に装備されており、
    下向き開口の追加部材収容空間が前記整列盤に形成されており、前記追加部材収容空間の中で該空間の上部中央から下方へ突き出た筒部が前記整列盤に形成されており、前記回転軸の上端部がその下側の大径部分より細い小径部分になっており、前記小径部分が前記筒部に嵌入されていて前記回転軸が前記容器部に対して上下動するとそれに随伴して前記整列盤が前記容器部に対して上下動するようになっており、前記筒部と前記小径部分との嵌合状態において前記筒部の下端輪状面と前記大径部分の上端輪状面との間に距離を確保して前記筒部と前記大径部分との全面的な当接を回避する過嵌合阻止手段が設けられている、ことを特徴とする錠剤カセット。
  2. 前記筒部のうち前記小径部分を嵌入しうる嵌入可能部分の長さが前記小径部分の軸方向長さより短くなっており、前記筒部の中空内面のうち前記嵌入可能部分の上端に位置する下向き面部分が前記小径部分の上端面に対して正対するようになっている、ことを特徴とする請求項1記載の錠剤カセット。
  3. 前記回転軸の前記小径部分への外装を可能にする穴を形成された板状部材が、前記小径部分に外装されて、前記衝上部材から離れた状態で前記整列盤の追加部材収容空間に収まっている、ことを特徴とする請求項1記載の錠剤カセット。
  4. 前記筒部の下端輪状面と前記大径部分の上端輪状面とのうち何れか一方または双方の一部に凸部が形成されており、前記筒部と前記小径部分との嵌合状態において前記凸部とその対向部分とが当接することにより前記筒部の下端輪状面と前記大径部分の上端輪状面との過半について両面間に距離が確保されるようになっている、ことを特徴とする請求項1記載の錠剤カセット。
  5. 前記係留部材と前記衝上部材とが一体形成物であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載された錠剤カセット。
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