JP6892305B2 - アーク溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アーク溶接方法に関し、より詳細には、溶接ワイヤを進退方向に送給制御しながら溶接を実施するアーク溶接方法に関する。
薄鋼板の溶接時のスパッタの発生を低減可能なアーク溶接方法として、ワイヤの進退方向における送給を制御しながら溶接を行うアーク溶接方法が知られている。
例えば、特許文献1には、ブローホール等の気孔発生およびスパッタの発生の抑制を図るアーク溶接方法として、表面処理が行われた部材を溶接用のワイヤを用いて、短絡とアークとを繰り返しアーク溶接を行う溶接方法が開示されている。この溶接方法は、ワイヤから形成された溶滴を部材側に移行するステップと、溶融プールを溶接進行方向とは反対方向に押して前記部材から発生した気体が発生箇所から抜けるように部材を溶接するステップと、を備えている。そして、ワイヤの後退送給により、ワイヤと溶融プールとの間の距離を所定の範囲とし、溶融プールを押すためのアーク力を生じさせる所定の溶接電流を供給し、当該溶接電流を所定期間の間、一定とする、あるいは、徐々に増加あるいは減少させている。
特許第6043969号公報
ところで、自動車や建材、電気機器等に用いられる鋼板には、アーク溶接後に電着塗装工程が実施される場合がある。このような場合において、アーク溶接時の溶接部にスラグが十分に凝集しない場合、溶接部にスラグが残存してしまう。そして、溶接部にスラグが残存していると、その後の電着塗装により形成される塗膜の密着性が十分に確保できなくなるという問題がある。したがって、このような用途においては、溶接時のスラグ凝集性が良好であることが求められる。
しかしながら、特許文献1に記載のアーク溶接方法では、スラグの凝集性については十分に検討されておらず、改善の余地があった。すなわち、溶接時にスラグが十分に凝集しない場合、溶接部にスラグが残存してしまう結果、上記した問題が生じるおそれがある。特に、薄板の溶接では、溶接速度が速いことも求められており、溶接速度を速くしながらも、スラグ凝集性が良好であることも求められている。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、スパッタの発生を低減できるとともに、溶接速度を速くしながらも、スラグ凝集性も良好なアーク溶接方法を提供することにある。
本発明は、溶接ワイヤを進退方向に送給制御しながら、鋼板を溶接するアーク溶接方法であって、
Cを含有するとともに、
質量%で、
Si:0.2%以上1.3%以下、
Mn:0.2%以上1.5%以下、及び
S: 0.01%以上0.05%以下を含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物からなる溶接ワイヤと、
Arを含むガスと、を用いて、
前記溶接ワイヤの進退方向の周波数を35Hz以上160Hz以下として溶接を行うアーク溶接方法に関する。
本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、溶接ワイヤは、質量%で、さらにAl:0.1%以上0.5%以下を含有してもよい。
また、本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、溶接ワイヤは、質量%で、さらにMo:0.1%以上2.0%以下を含有してもよい。
また、本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、溶接ワイヤは、質量%で、さらにTi:0.3%以下を含有してもよい。
また、本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、溶接ワイヤは、質量%で、さらにCu:0.4%以下を含有してもよい。
また、本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、前記溶接ワイヤにおけるS及びAlの含有量が、0.3≦S×10+Al≦0.7を満足していてもよい。
また、本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、鋼板の板厚は、0.6mm以上5mm以下であってもよい。
また、本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、溶接ワイヤの進退方向の周波数を45Hz以上130Hz以下、より好ましくは70Hz以上110Hz以下として溶接を行ってもよい。
また、本発明のアーク溶接方法の好ましい一態様において、溶接電流の平均値を80A以上350A以下、溶接速度を60cm/min以上として溶接を行ってもよい。
本発明のアーク溶接方法によれば、スパッタの発生を低減できるとともに、溶接速度を速くしながらも、スラグ凝集性も良好となる。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るアーク溶接方法(以下、本発明の実施形態に係る溶接方法ともいう)は、溶接ワイヤを進退方向に送給制御しながら、鋼板を溶接するアーク溶接方法であって、Cを含有するとともに、質量%で、Si:0.2%以上1.3%以下、Mn:0.2%以上1.5%以下、及びS:0.01%以上0.05%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる溶接ワイヤと、Arを含むガスと、を用いて、溶接ワイヤの進退方向の周波数を35Hz以上160Hz以下として溶接を行うアーク溶接方法である。
本発明の実施形態に係る溶接方法においては、ワイヤの進退方向における送給を制御しながらアーク溶接が行われる。より具体的には、ワイヤの送給を進退方向において制御しつつ、アークを発生させながらワイヤを前進(正送)させ、溶融したワイヤ先端の溶融金属を溶融池に接触させてアークを消滅させた後、ワイヤを後退(逆送)させて溶融金属を移行させることが繰り返される。このように溶接を行うことによって、溶接時のスパッタの発生を低減することができる。なお、本発明の実施形態に係る溶接方法におけるワイヤの進退方向の周波数は、ワイヤの1回の前進(正送)及び後退(逆送)を1周期として規定される。本発明の実施形態に係る溶接方法には、例えば、Cold Metal Transfer溶接等が包含される。
[溶接ワイヤ]
つづいて、以下においては、本発明の実施形態に係る溶接方法に用いられる溶接ワイヤ(以下、本発明の実施形態に係るワイヤ、又は、単にワイヤともいう)の各元素の含有量を限定した理由について説明する。なお、これら各元素の含有量は、ワイヤ全質量に対する含有量である。また、本明細書において、質量を基準とする百分率(質量%)は、重量を基準とする百分率(重量%)と同義である。
(Cを含有)
Cは、強度を向上させる元素である。本発明の実施形態に係るワイヤにおいては、Cは含有されていればよく、すなわちCの含有量は0%超であればよいが、上記効果をより良好に奏するためには、0.02質量%以上であることが好ましく、0.04質量%以上であることがより好ましい。
また、Cの含有量の上限は特に限定されないが、スパッタの低減や高温割れなどを抑制する観点から、Cの含有量は、0.15質量%以下が好ましく、0.10質量%以下がより好ましい。
(Si:0.2質量%以上1.3質量%以下)
Siは、有効な脱酸剤であり、溶接金属の脱酸においては不可欠な元素である。Siの含有量が0.2質量%未満であると脱酸効果が損なわれ、表面張力が低下し、ピットやブローホールといった気孔欠陥が発生しやすくなる。また、スラグ凝集性が低下する。したがって、Siの含有量は0.2質量%以上とし、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上とする。
一方、Siは、含有量が低くなるほどワイヤの電気抵抗が低くなるという特徴を持ち、ワイヤの電気抵抗が低くなるほどワイヤは溶融し難くなる(電気抵抗熱が低くなる)ため、必要な溶接電流は大きくなり、その結果、アーク力が高くなることにより、ピット、ブローホール等の気孔欠陥を抑制することができる。また、Siの含有量が1.3質量%を超えるとビード表面に発生するスラグ量が多くなってしまい、スラグ凝集性も低下する。したがって、Siの含有量は1.3質量%以下とし、好ましくは1.2質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下とする。
(Mn:0.2質量%以上1.5質量%以下)
Mnは、Siと同じく有効な脱酸剤であり、Sと結合し易い元素である。Mnの含有量が0.2質量%未満であると、脱酸、脱硫効果が損なわれ、表面張力が低下し、ピットやブローホールといった気孔欠陥が発生しやすくなる。また、スラグ凝集性が低下する。したがって、Mnの含有量は0.2質量%以上とし、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上とする。
一方、Mnの含有量が1.5質量%を超えると、ビード表面に剥離し難い薄い酸化膜を発生させてしまう。また、スラグ凝集性が低下する。したがって、Mnの含有量は1.5質量%以下とし、好ましくは1.3質量%以下、より好ましくは1.1質量%以下とする。
(S:0.01質量%以上0.05質量%以下)
Sは、スラグの凝集に寄与する元素であるが、0.01質量%未満では、その効果が得られないため、Sの含有量は0.01質量%以上とし、好ましくは0.02質量%以上とする。
一方、Sの含有量が0.05質量%を超えると、溶融池表面の流れが大きく変化し、スラグがアーク直下近傍まで接近して大きく振動する結果、凝集効果が低下してしまう。したがって、Sの含有量は0.05質量%以下とし、好ましくは0.04質量%以下とする。
本発明の実施形態に係るワイヤの残部は、Feおよび不可避的不純物からなり、当該不可避的不純物としては、P、Cr、Ni、N、O等が挙げられ、本発明の効果を妨げない範囲で含有することが許容される。
また、本発明の実施形態に係るワイヤには、上記した化学成分に加えて、さらに下記の成分の少なくとも1つが添加されていてもよい。
(Al:0.1質量%以上0.5質量%以下)
Alは、スラグの凝集に寄与する元素である。本発明の実施形態に係るワイヤにおいて、Alの添加は必須ではないが、Alの含有量が0.1質量%未満では、スラグの凝集効果が得られにくいため、Alを添加する場合にはその含有量を0.1質量%以上とすることが好ましく、0.2質量%以上とすることがより好ましい。
一方、Alの含有量が0.5質量%を超えると、溶滴離脱が不安定となり、溶融池の振動が乱れ、スパッタが多発する結果、スラグ凝集効果が低下するおそれがある。したがって、Alを添加する場合には、その含有量を0.5質量%以下することが好ましく、0.4質量%以下とすることがより好ましい。
(Mo:0.1質量%以上2.0質量%以下)
Moは強度の向上に寄与する元素である。本発明の実施形態に係るワイヤにおいて、Moの添加は必須ではないが、かかる効果を良好に発揮するために、Moを添加する場合にはその含有量を0.1質量%以上とすることが好ましく、0.3質量%以上とすることがより好ましい。
一方、Moは、2.0質量%を超えると高温においてFeと金属間化合物を形成するため効果は飽和する。したがって、Moを添加する場合には、その含有量を2.0質量%以下することが好ましく、1.5質量%以下とすることがより好ましい。
(Ti:0.3質量%以下)
Tiは、強脱酸元素であり、溶融金属の酸素量を低減し、表面張力を低下させることが可能であるため、ワイヤ中の酸素量が高い場合は効果的である。しかし、0.3質量%を超えて添加すると、スラグが多量に発生する。したがって、Tiを添加する場合にはその含有量を0.3質量%以下とすることが好ましく、0.2質量%以下とすることがより好ましい。
(Cu:0.4質量%以下)
Cuは、通電性、耐錆性の向上に効果がある元素である。Cuを含有する場合、その含有量の下限値は特に限定されるものではないが、かかる効果をより良好に得るためには、0.1質量%以上であることが好ましい。また、高温割れの発生を抑制する観点から、Cuの含有量は、0.4質量%以下であることが好ましい。なお、本実施形態のワイヤには、所望によりCuめっきを施す場合がある。ここで、Cuは、ワイヤの母材に含まれるものと、Cuめっき分とを合計した値とする。
(0.3≦S×10+Al≦0.7)
また、本発明の実施形態に係るワイヤは、S及びAlの含有量が、下記の関係式を満足していることが好ましい。この場合、S及びAlの含有量がかかる関係式を満足するように調整することにより、スラグ凝集性をより良好なものとすることができる。
0.3≦S×10+Al≦0.7
(ワイヤの直径)
本発明の実施形態において、ワイヤの直径は特に限定されるものではなく、通常適用される範囲から適宜選択すればよい。ワイヤの直径は、例えば0.8mm〜1.4mmである。
ワイヤの製造方法としては、例えば、所定の組成を有する鋼材の素線を所定の直径まで伸線加工すればよい。伸線加工は、孔ダイスを用いる方法やローラダイスを用いる方法のどちらでもよい。また、Cuめっきを施す場合は、Cuめっき後に伸線加工してもよい。
[シールドガス]
本発明の実施形態に係る溶接方法に用いられるシールドガスは、Arを含有していればよく、Arのみからなっていてもよい。あるいは、Arに加えて、COやOなどを含有していてもよく、例えば、5〜30体積%程度のCOないしOと、残部がArであるシールドガスを用いてもよい。なお、シールドガスには、不可避不純物としてのN、H等も含有され得る。
ここで、シールドガス中のArの含有割合が高いほど、スラグ量が減少することからシールドガス中のArの含有割合は高い方が望ましい。かかる観点より、Arの含有割合は70体積%以上であることが好ましく、80体積%以上であることがより好ましい。一方、上記したように、シールドガスはArのみからなっていてもよい(すなわち、Arの含有割合が100体積%であってもよい)が、例えばArの含有割合を70体積%以下としてもよい。
[ワイヤの進退方向の周波数:35Hz以上160Hz以下]
本発明の実施形態に係る溶接方法においては、ワイヤの進退方向の送給を制御するにあたり、ワイヤの進退方向の周波数が35Hz以上160Hz以下となるように制御する。
本発明者らは鋭意検討の結果、溶融金属の固有振動数は数十Hz程度であり、溶融池の固有振動数に合わせるようにワイヤの進退方向の周波数を適切な範囲に制御することにより、溶融池表面の振動が最適となり、溶融池表面の湯流れがスラグを巻き込むように変化し、スラグ凝集性を良好なものとすることができることを見出した。ワイヤの進退方向の周波数が35Hz未満では、ピーク電流期間での短絡が多発し、規則的な溶滴移行ができなくなり、溶融池の振動が乱れてしまい、良好なスラグ凝集性が得られないため、ワイヤの進退方向の周波数は35Hz以上とし、好ましくは45Hz以上とし、より好ましくは70Hz以上とする。他方、ワイヤの進退方向の周波数が160Hzを超えると、ピーク期間でのアークによる溶融池の押し下げ効果が低減し、十分な溶融池の振幅を得ることができなくなり、良好なスラグ凝集性が得られないため、ワイヤの進退方向の周波数は160Hz以下とし、好ましくは150Hz以下とし、より好ましくは130Hz以下とし、さらに好ましくは110Hz以下とする。
[母材]
本発明の実施形態に係る溶接方法において溶接対象となる母材は、鋼板であればよく、鋼板の組成、板厚等については特に限定されないが、たとえば板厚0.6mm以上5.0mm以下の薄鋼板などにも適用可能である。また、鋼種としては、例えば軟鋼であってもよく、590MPa級までの高張力鋼などであってもよい。なお、母材の表面には亜鉛めっきやアルミめっき等の各種めっき処理が施されてもよい。
[溶接条件]
また、本発明の実施形態に係る溶接方法における、溶接電流、溶接電圧、溶接速度、溶接姿勢等の各溶接条件は特に限定されず、アーク溶接方法において適用し得る範囲で適宜調整すればよい。
ここで、溶接電流の平均値としては、例えば80A以上350A以下であり、好ましくは100A以上300A以下である。また、溶接速度としては、例えば60cm/min以上である。本発明の実施形態に係る溶接方法によれば、これら溶接条件においても、良好なスラグ凝集性で溶接を実施できる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することが可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
表1及び表2に示す組成を有する直径1.2mmのワイヤを用いて、ワイヤの進退方向における周波数を表1及び表2に示される周波数に送給制御しながら、下記に示す条件で溶接を実施した。
(1)鋼板
縦200mm×横60mm×厚み3.2mmの鋼板を使用した。なお、鋼板の鋼種は、SPHC590である。
(2)溶接姿勢
水平重ねすみ肉溶溶接を実施した。
(3)シールドガス
表1の例1〜28及び表2の例30〜59においては、シールドガスとして、Ar+20体積%COを使用した。
また、表1の例29及び表2の例60においては、シールドガスとして100体積%COを使用した。
(4)溶接電流及び溶接電圧
溶接電流:240A、溶接電圧:18Vで溶接を実施した。
(5)溶接速度及び溶接長
溶接速度は100cm/minとした。また、溶接長:150mmまで溶接を実施した。
なお、表1及び表2において、「ワイヤ成分(質量%)」とは、ワイヤ全質量あたりの各成分量(質量%)を表す。なお、「−」とは、含有量が検出限界未満であることを表す。また、表2中に示されるCu含有量には、Cuめっき分が含まれる。また、残部はFe及び不可避的不純物である。
(スラグ凝集性の評価)
溶接長150mmで、ビード表面のスラグを目視により観察し、表面のスラグを収集し、下記の基準で評価を行った。なお、◎及び○を合格とし、×を不合格とする。
◎:スラグ全量のうち90重量%以上のスラグがクレータ部近傍に存在(凝集)している。
○:スラグ全量のうち50重量%以上90重量%未満のスラグがクレータ部近傍に存在(凝集)している。
×:スラグ全量のうち50重量%未満のスラグのみがクレータ部近傍に存在(凝集)している。
Figure 0006892305
Figure 0006892305
例1〜60のうち、例1〜20及び例30〜51が実施例であり、例21〜29及び例52〜60が比較例である。表1及び表2に示すように、本発明の要件を満たす例1〜20及び例30〜51では、良好なスラグ凝集性が得られた。
例21及び例52では、ワイヤ中のS含有量が少なすぎたため、また、例22及び例53では、ワイヤ中のS含有量が多すぎたため、スラグ凝集性が劣化した。
例23及び例54では、ワイヤの進退方向の周波数が大きすぎたため、また、例24及び例55では、ワイヤの進退方向の周波数が小さすぎたため、スラグ凝集性が劣化した。
例25及び例56では、ワイヤ中のSi含有量が少なすぎたため、また、例26及び例57では、ワイヤ中のSi含有量が多すぎたため、スラグ凝集性が劣化した。
例27及び例58では、ワイヤ中のMn含有量が少なすぎたため、また、例28及び例59では、ワイヤ中のMn含有量が多すぎたため、スラグ凝集性が劣化した。
例29及び例60では、シールドガスとしてArを含有しない100%COガスを用いたため、スラグ凝集性が劣化した。

Claims (11)

  1. 溶接ワイヤを進退方向に送給制御しながら、鋼板を溶接するアーク溶接方法であって、
    Cを含有するとともに、
    質量%で、
    Si:0.2%以上1.3%以下、
    Mn:0.2%以上1.5%以下、及び
    S: 0.01%以上0.05%以下
    Ti:0.3%以下を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる溶接ワイヤと、
    Arを含むガスと、を用いて、
    前記溶接ワイヤの進退方向の周波数を35Hz以上160Hz以下として溶接を行うアーク溶接方法。
  2. 溶接ワイヤを進退方向に送給制御しながら、鋼板を溶接するアーク溶接方法であって、
    Cを含有するとともに、
    質量%で、
    Si:0.2%以上1.3%以下、
    Mn:0.2%以上1.5%以下、及び
    S: 0.01%以上0.05%以下
    Al:0.1%以上0.5%以下を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる溶接ワイヤと、
    Arを含むガスと、を用いて、
    前記溶接ワイヤの進退方向の周波数を35Hz以上160Hz以下として溶接を行うアーク溶接方法。
  3. 溶接ワイヤを進退方向に送給制御しながら、鋼板を溶接するアーク溶接方法であって、
    Cを含有するとともに、
    質量%で、
    Si:0.2%以上1.3%以下、
    Mn:0.2%以上1.5%以下、及び
    S: 0.01%以上0.05%以下
    Mo:0.1%以上2.0%以下を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる溶接ワイヤと、
    Arを含むガスと、を用いて、
    前記溶接ワイヤの進退方向の周波数を35Hz以上160Hz以下として溶接を行うアーク溶接方法。
  4. 前記溶接ワイヤが、質量%で、さらに
    Mo:0.1%以上2.0%以下
    を含有する、請求項1に記載のアーク溶接方法。
  5. 前記溶接ワイヤが、質量%で、さらに
    Al:0.1%以上0.5%以下
    を含有する、請求項1、3、4のいずれか1項に記載のアーク溶接方法。
  6. 前記溶接ワイヤにおけるS及びAlの含有量が、
    0.3≦S×10+Al≦0.7
    を満足する、請求項2又は5に記載のアーク溶接方法。
  7. 前記溶接ワイヤが、質量%で、さらに
    Cu:0.4%以下
    を含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のアーク溶接方法。
  8. 前記鋼板の板厚は、0.6mm以上5mm以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載のアーク溶接方法。
  9. 前記溶接ワイヤの進退方向の周波数を45Hz以上130Hz以下として溶接を行う、請求項1〜のいずれか1項に記載のアーク溶接方法。
  10. 前記溶接ワイヤの進退方向の周波数を70Hz以上110Hz以下として溶接を行う、請求項に記載のアーク溶接方法。
  11. 溶接電流の平均値を80A以上350A以下、溶接速度を60cm/min以上として溶接を行う、請求項1〜10のいずれか1項に記載のアーク溶接方法。
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