JP6890595B2 - 無段変速機用の駆動ベルトのための、ナノ結晶表面層を有した横断エレメント、および該横断エレメントを製造する方法 - Google Patents

無段変速機用の駆動ベルトのための、ナノ結晶表面層を有した横断エレメント、および該横断エレメントを製造する方法 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1の上位概念に記載の形式の横断エレメント、および該横断エレメントを製造する方法の両方に関する。このような形式の横断エレメントは、特に乗用車のような自動車での使用のための無段変速機用の駆動ベルトの構成要素として使用される。駆動ベルトは、互いに同心的に配置された、または重ねられた少なくとも1セットの金属リングの周囲に沿って互いに連続的に配置された複数のこのような横断エレメントの列から成る。通常、横断部材には、駆動ベルトのリングの各セットのために1つの凹部が設けられている、または少なくとも画定されている。各横断部材につき、この凹部内に、このようなリングセットの周方向の部分が収容されている。
変速機では、2つの軸の間で駆動力を伝達するために駆動ベルトが使用されている。この場合、駆動ベルトは、このような変速機軸の1つとそれぞれ協働する2つの回転可能なプーリの回りに通されていて、これらのプーリには、プーリの周方向に延在するV字型の溝を画定する2つの円錐ディスクが設けられていて、V字型の溝内には駆動ベルトが収容される。2つのプーリの各ディスク間の軸方向の間隔を協調して変化させることにより、駆動ベルトの緊張状態を維持しながら、各プーリにおける駆動ベルトの半径を、ひいては変速機軸間の回転速度比を変化させることができる。このような変速機と駆動ベルトとは、当業者には広く公知であり、例えば欧州特許出願公開第1243812号明細書に説明されている。
各プーリと駆動ベルトとの間の駆動力の前記伝達は摩擦により行われ、横断エレメントの各側方の面、すなわち横断エレメントの軸方向面にはプーリディスクに接触するための接触面が設けられている。横断エレメントの接触面は、各プーリの円錐ディスクの間に、これら円錐ディスクによって画定されたV字型の溝の角度にほぼ適合する角度を成すように相互に方向付けられている。典型的には、接触面には、潤滑油および/または冷却流体を受ける溝または穴のような、下方に位置する領域が設けられている。潤滑油および/または冷却流体は通常、公知の変速機に適用され、変速機の作動中に物理的に摩擦接触する接触面の(比較的上方の)部分とプーリディスクとの間から押し出される。
以下では、鉛直上方方向を、横断エレメントの接触面の発散方向に対応するように横断エレメントとの関係で規定し、横断エレメントの厚さ方向を、リングセットの周方向として規定し、幅方向は、前記高さ方向および前記厚さ方向の両方に対して直角を成すものと方向付ける。
公知の横断エレメントにはさらに、2つの主ボディ面が設けられている。すなわち、前側面と後側面であって、これらの面は互いにほぼ平行に延在しており、厚さ方向に対してほぼ直角を成している。横断エレメントの凹部は、これら2つの主ボディ面の間に延在している。凹部の底面は、駆動ベルトにおいてリングセットを支持する、横断エレメントの支持面によって画定されており、凹部の側壁を画定する、横断エレメントの幅方向に向けられた側面に、凹部の少なくとも部分的に凹状に湾曲した移行面を介して隣接している。
自動車での使用において、駆動ベルトの作動中に生じる力に対処するために、駆動ベルトの少なくとも横断エレメントは、金属、典型的には鋼から成っている。特に、横断エレメントは、0.6〜1.2質量%の炭素を含む鋼から成っており、このような基本材料から横断エレメントを切断した後、焼入硬化させることができる。このような焼入硬化後、横断エレメントは、好適には(ストーン)タンブリングプロセスでバリ取りされ、バリが横断エレメントの切断縁から除去されるだけでなく、横断エレメントの表面層には圧縮残留応力も付与される。このような圧縮残留応力により、作動中の引張応力レベルが低減され、表面の欠陥、すなわち疲労による微小クラックの形成開始および/または成長が抑制される。しかしながら、横断エレメントの疲労強度をさらに向上させることは今なお当業者において所望され続けている。これにより一方では、全体としての変速機の耐用年数を改善させることができ、他方では、変速機によって伝達したい駆動力を改善させることができ、かつ/または変速機を小型化することができる。
本発明によれば、いわゆるナノ結晶表面層を横断エレメントの前記移行面の場所に設けることにより、横断エレメントの疲労強度を改善することができる。このようなナノ結晶表面層は、金属結晶、すなわち粒子が特に小さい外側表面を形成する比較的薄い層である。このような特徴により、移行面での疲労破壊の開始が遅延される、すなわち、かなり高い応力レベルでのみ、かつ/またはより多くの応力サイクルが生じた後でのみ生じることがわかった。このことは、ストーンタンブリング加工で適用された石が横断エレメントの凹部の内部に容易に入るには一般に大きすぎるという状況によって説明することができる。すなわち、これらの石は、移行面に到達しない、すなわち移行面に衝突しないので、局所的に圧縮残留応力レベル、ひいては疲労亀裂開始に対する抵抗が、横断エレメントの他の表面部分よりも小さい。
ストーンタンブリングプロセスの上記制限は原理的には、凹部の全ての境界面に関するものであるが、ここでは、作動中に最も高い引張応力レベルが生じるので、前記移行面において最も着目すべきである。
したがって、規定された横断エレメントを有する駆動ベルトは、一方では、比較的長い操作(疲労)使用期間を有することができ、他方では、その使用期間を維持しながらプーリ間でより多くの動力を伝達することができる、という利点を有している。
直径0.1マイクロメートルの(仮想)球内に適合する前記移行面におけるナノ結晶表面層における結晶または粒子サイズにより特に良好な結果が得られる。0.1μm未満の、例えば約50nmの粒子サイズは通常、ナノ結晶表面層の向こう側の粒子サイズまたは横断エレメントの別の(表面)部分における粒子サイズよりも2桁小さい(すなわち、1/100)。横断エレメントの前記移行面におけるナノ結晶表面層にとって最も適した厚さ範囲は、1〜10μmである。
本発明による横断エレメントのより詳細な態様では、横断エレメントの移行面だけではなく、横断エレメントの前記支持面にも、ナノ結晶表面層が設けられている。この支持面は実際には、疲労亀裂開始の傾向にはないが、リングセットとの継続的な摩擦接触により極めて著しく負荷される。本発明によれば、疲労亀裂開始に対する局所的な抵抗力だけでなく、ナノ結晶表面層の存在により好適には摩耗に対する抵抗力も改善される。
このようなナノ結晶表面層は、機械的な塑性変形により、様々な組成の鋼製品上に形成できることが当業者には公知であることが特記される。本開示の文脈では、薄い表面層のみを変形させ、かつ横断エレメントのその他の表面部分は手付かずに残しながら、横断エレメントの凹部内側に進入することができ、横断エレメントの前記移行面に到達することができる塑性変形プロセスが提供されなければならない。本発明によれば、このように公知のショットピーニングプロセスを、この目的のために適切に設定することができる。さらに、別の可能な塑性変形プロセスは、ナノ結晶表面層を形成するのに必要な変形を実現するために、流体またはガス(プラズマを含む)を媒体として使用する。例えば超音波ベースのプロセスまたはレーザ−ベースのプロセス。
ここで、新規な横断エレメントおよびその提案された製造方法の上述の原理および特徴を、添付の図面を参照して例としてさらに説明する。
2つのプーリと駆動ベルトとを備えた、広く公知の無段変速機の例を概略的に示す図である。 横断エレメントとリングセットとが組み込まれた公知の駆動ベルトの横断面を概略的に示す図である。 ナノ結晶表面層を含む金属結晶構造を概略的に示す図である。 ナノ結晶表面層を含む横断エレメントの結晶構造を明示する横断エレメントの実際の横断面を拡大して示す図である。 ナノ結晶表面層を備えた横断エレメントを提供するためのプロセスを概略的に示す図である。
図1には、通常、自動車の動力伝達経路においてエンジンと自動車の駆動輪との間に適用される公知の無段変速機またはCVTの中心部が示されている。この変速機は2つのプーリ1,2を含み、これらのプーリにはそれぞれ、プーリ軸6または7に取り付けられた一対の円錐状のプーリディスク4,5が設けられている。これらプーリディスク4,5の間には、ほぼV字型の周方向に延在するプーリ溝が画定されている。プーリディスク4,5の各対の、すなわち各プーリ1,2の、少なくとも一方のプーリディスク4は、各プーリ1,2のプーリ軸6,7に沿って軸方向可動である。駆動ベルト3は、プーリ軸6,7間で回転運動とそれに伴うトルクとを伝達するために、プーリ1,2の回りに巻き掛けられていて、プーリのプーリ溝内に位置している。
変速機は一般的に、作動中に、各プーリ1,2の軸方向可動な前記プーリディスク4に軸方向に向けられたクランプ力をかける作動手段も有している。このクランプ力は、プーリ1,2のそれぞれ他方のプーリディスク5に向かって方向付けられており、これにより駆動ベルト3は、プーリ1,2のこれらディスク4,5の間にクランプされる。これらのクランプ力は、駆動ベルト3と各プーリ1,2との間の摩擦力を規定するだけではなく、プーリのプーリディスク4,5間における各プーリ1,2での駆動ベルト3の半径方向位置Rも規定する。この半径方向位置Rが、プーリのプーリ軸6,7間の変速比を決定する。
図2には、公知の駆動ベルト3の例がより詳細に、周方向に面する断面で示されている。駆動ベルト3には、平坦で薄い、すなわちリボン状の、柔軟な複数の金属リング44から成る2つのセットの形態の無端引張エレメント31が組み込まれている。駆動ベルト3はさらに、引張エレメントの周方向に沿って引張エレメント31に取り付けられた複数の横断エレメント32を有している。この特別の例では、各リングセット31は、横断エレメント32の各側方面に、すなわち横断エレメント32の中央部35の各軸方向面に、横断エレメント32によって画定された各凹部33内に収容されている。横断エレメントの凹部33は、駆動ベルト3全体に対して半径方向で見て、横断エレメント32の内側部34と外側部36との間に位置している。凹部33の底面は、横断エレメント32の内側部34の支持面41によって画定されており、凹部33の側壁は、横断エレメント32の中央部35の側面43によって画定されている。
横断エレメントの前記内側部34の軸方向面で、横断エレメント32には、プーリディスク4,5に摩擦接触するための接触面37が設けられている。各横断エレメント32の接触面37は、V字型のプーリ溝の角度にほぼ適合する角度Φを成すように相互に方向付けられている。したがって、横断エレメント32は前記クランプ力を受け、これにより入力トルクがいわゆる駆動プーリ1に加えられたとき、ディスク4,5とベルト3との間の摩擦が、駆動プーリ1の回転を、同様に回転する駆動ベルト3を介していわゆる被駆動プーリ2に伝達するように、またはその逆に伝達が行われるようになっている。
CVTにおける作動中、駆動ベルト3の横断エレメント32構成要素は、プーリ1,2の各対のプーリディスク4,5の間で間欠的にクランプされている。このような間欠的なクランプは明らかに、横断エレメント32の内側部34の間欠的な圧縮をもたらすが、そこには同様に、かつ/または横断エレメントの各側の接触面37が所定の角度を成して方向付けられていることにより、かつ駆動ベルト3における隣接する横断エレメント32との接触により、変化する引張応力が発生する。変化する引張応力は、横断エレメント32の内側部34と中央部35との間の移行領域で(も)生じる。その結果、典型的には、支持面41と側面43との間に設けられていて、これらを接続する凹状に湾曲した移行面42から疲労亀裂が始まることが観察されている。本発明によれば、いわゆるナノ結晶表面層NSLを横断エレメント32の前記移行面42の場所に設けることにより、このような疲労亀裂の開始を回避することができる、または少なくとも遅らせることができる。
図3には、ワークピース50のよりバルク材料の方に向かって位置している粒子Gbと比較して、ワークピース50の外側表面近くにあるより小さいサイズの粒子Gsを有する、現在所望される結晶構造が概略的に示されている。表面におけるより小さいサイズの粒子Gsは、ナノ結晶表面層NSLを画定する。
図4には、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影された写真によりこのようなナノ結晶表面層NSLがさらに示されている。ナノ結晶表面層NSLにおける最も小さい粒子は、ワークピース50のバルク材料における最も大きな粒子Gbの1/100よりも小さい。特に図4では、ナノ結晶表面層NSLはほぼ5μmの厚さであり、ナノ結晶表面層NSLの粒子サイズは平均して約50nmである。一方、横断エレメント32のバルク材料では結晶粒子の幅はどの方向でも2〜20μmである。上記の数値は、本開示の内容においては、すなわち、駆動ベルト3の横断エレメント32における移行面42の位置に適用するためには、通常好ましいものである。
上記ナノ結晶表面層NSLは、ショットピーニングプロセスにより横断エレメント32に施工することができる。このプロセスは図5に概略的に示されている。ショットピーニングプロセスでは、極小のガラスビーズのような小さな粒状物60が、1つ以上のノズル61から所定の速度で、例えば空気流で搬送されて排出される。ノズル61は、横断エレメント32の所望の表面部分に、すなわち少なくとも横断エレメントの前記凹状に湾曲した移行面42に前記粒状物60が衝突するように形作られていて、方向付けられている。ショットピーニング粒状物60のこのような衝突により、最小の塑性変形が横断エレメント32の表面層で生じ、その結果、横断エレメントの結晶構造の局所的な微細化が生じる。
前記凹状に湾曲した移行面42に加えて付加的に、好適であるならば、支持面41も処置されてもよい、すなわちショットピーニングされてもよい。 しかしながら横断エレメント32のその他の表面部分、例えば、その前側の主ボディ面および裏側の主ボディ面およびその(プーリ)接触面37は好適には、公知のバリ取りプロセスの結果生じたこのようなその他の表面部分近くの圧縮残留応力を(さらに)増大させるのを避けるために、このようなショットピーニングプロセスにより処置されずに残される。さらに本発明によれば、このようなショットピーニングプロセスは、焼入硬化の一部であるオーステナイト化熱処理における結晶成長および再結晶化によって、ナノ結晶表面層NSLが除去されるのを防ぐために、公知の焼入硬化処理の後に実行される。
本発明は、先行する全ての説明と添付の図面の全ての詳細に加えて、請求の範囲の全ての特徴にも関し、全ての特徴も含む。請求項内の( )内の参照符号は請求の範囲を限定するものではなく、むしろ各特徴の拘束力のない例として記載されている。請求の範囲に記載の特徴は、場合によって別個に提供製品または提供方法内に適用することができるが、これらの特徴の2つ以上のあらゆる組み合わせに適用することもできる。
この開示に代表される本発明は、本明細書で明白に言及した実施態様および/または例に限定されるものではなく、特に、当業者により達成される本発明の変更、補正、改良、および実際の使用例も包括する。

Claims (6)

  1. 駆動ベルト(3)のための横断エレメント(32)であって、前記駆動ベルトは、2つのプーリ(1,2)の間で駆動力を伝達するために、無端の引張エレメント(31)と前記引張エレメント(31)上に摺動可能に設けられた複数の横断エレメント(32)とを有しており、前記横断エレメント(32)は鋼から成っていて、前記引張エレメント(31)の一部を受容するための少なくとも1つの凹部(33)を有しており、前記凹部(33)はとりわけ、前記駆動ベルト(3)において、前記引張エレメント(31)の半径方向内側に位置する支持面(41)と、前記駆動ベルト(3)において、前記引張エレメント(31)の軸方向面に対向して位置する側面(43)と、前記支持面(41)と前記側面(43)との間に設けられこれらを接続する、少なくとも部分的に凹状に湾曲した移行面(42)とによって画定されている、横断エレメント(32)において、
    前記横断エレメント(32)の表面層の、前記移行面(42)の前記凹状に湾曲した部分の場所および前記支持面(41)の場所には、ナノ結晶ミクロ構造が設けられており、
    前記横断エレメント(32)には、前記移行面(42)および前記支持面(41)の両方の場所にのみナノ結晶表面層(NSL)が設けられていることを特徴とする、駆動ベルト(3)のための横断エレメント(32)。
  2. 前記ナノ結晶表面層(NSL)における前記横断エレメント(32)の金属結晶の粒子サイズは、最大でも0.1マイクロメートルであり、前記ナノ結晶表面層(NSL)における前記横断エレメント(32)の金属結晶の平均粒子サイズは、前記ナノ結晶表面層(NSL)の外側の金属結晶の平均粒子サイズよりも2桁小さい、請求項記載の横断エレメント(32)。
  3. 前記ナノ結晶表面層(NSL)の厚さは1〜10マイクロメータである、請求項記載の横断エレメント(32)。
  4. 駆動ベルト(3)のための横断エレメント(32)を製造する方法であって、前記駆動ベルトは、2つのプーリ(1,2)の間で駆動力を伝達するために、無端の引張エレメント(31)と前記引張エレメント(31)上に摺動可能に設けられた複数の横断エレメント(32)とを有しており、前記横断エレメント(32)は鋼から成っていて、前記引張エレメント(31)の一部を受容するための少なくとも1つの凹部(33)を有しており、前記凹部(33)はとりわけ、前記駆動ベルト(3)において、前記引張エレメント(31)の半径方向内側に位置する支持面(41)と、前記駆動ベルト(3)において、前記引張エレメント(31)の軸方向面に対向して位置する側面(43)と、前記支持面(41)と前記側面(43)との間に設けられこれらを接続する、少なくとも部分的に凹状に湾曲した移行面(42)とによって画定されている、横断エレメント(32)を製造する方法において、
    前記横断エレメント(32)に、前記移行面(42)の前記凹状に湾曲した部分の場所および前記支持面(41)の場所で、その表面層のみの塑性変形を施し、これにより前記表面層にナノ結晶ミクロ構造を設け
    前記横断エレメント(32)に、前記移行面(42)および前記支持面(41)の両方の場所でのみ、その表面層のみの塑性変形を施すことを特徴とする、駆動ベルト(3)のための横断エレメント(32)を製造する方法。
  5. 前記ナノ結晶ミクロ構造が設けられたナノ結晶表面層(NSL)における前記横断エレメント(32)の金属結晶の粒子サイズは、最大でも0.1マイクロメートルであり、前記ナノ結晶表面層(NSL)における前記横断エレメント(32)の金属結晶の平均粒子サイズは、前記ナノ結晶表面層(NSL)の外側の金属結晶の平均粒子サイズよりも2桁小さい、請求項記載の横断エレメント(32)を製造する方法。
  6. 前記ナノ結晶表面層(NSL)の厚さは1〜10マイクロメータである、請求項記載の横断エレメント(32)を製造する方法。
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