JP6890132B2 - 抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド、その調製方法およびその医薬における使用 - Google Patents
抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド、その調製方法およびその医薬における使用 Download PDFInfo
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Description
Rは、独立に、ベンゼン環上で無置換のベンジル基、若しくは、ベンゼン環上の置換基がメチル基または/およびメトキシ基のベンジル基から選ばれ、ベンジル基のベンゼン環上に1つの置換基のみがあり且つオルトにある場合、置換基はメチル基ではなく、
R1、R2、R3は、それぞれ独立に、H、C 1 〜C 3 の直鎖炭化水素基、C 3 の分岐炭化水素基から選ばれ、
Zは、独立に、OまたはSから選ばれる。)
R1はイソプロピル基であり、
R2はメチル基であり、連結される炭素原子の立体配置はRまたはSであり、
R3はHであり、
ZはOであることが好ましい。
前記化合物は、以下の構造の化合物またはその光学異性体、またはその薬学的に許容される塩から選ばれ、あるいは、化合物またはその光学異性体またはその薬学的に許容される塩のいずれかの溶媒和物から選ばれることが更に好ましい。
一般式Iで表される化合物、その光学異性体若しくはその薬学的に許容される塩、または前記一般式Iで表される化合物、その光学異性体若しくはその薬学的に許容される塩のいずれかの溶媒和物である抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミドである。
Rは、独立に、母核がC 3 〜C 8 の直鎖または環状の天然産物の断片から選ばれ、ここで、前記天然産物の断片は種々の単糖類またはその類似体の断片であって、もしくは、種々の多糖またはその類似体の断片から選ばれ、あるいは、脂溶性ビタミンから選ばれ、あるいは、天然アルコール類またはその類似体から選ばれ、
R 1 、R 2 、R 3 は、それぞれ独立に、H、置換または無置換のC 1 〜C 10 の直鎖炭化水素基、C 3 〜C 10 の分岐炭化水素基、C 3 〜C 10 の環状炭化水素基、C 6 〜C 10 の芳香族炭化水素基またはヘテロアリール基から選ばれ、ただし、前記置換は、独立に、O、S、N、Seから選ばれる1〜3個のヘテロ原子であり、あるいは、R 1 とR 2 、R 1 とR 3 、R 2 とR 3 がそれらを連結する構造部分とともに置換もしくは無置換の3〜8員環を形成し、
Zは、独立に、O、S、Se、−NH−または−CH 2 −から選ばれる。)
前記単糖類またはその類似体の断片は、リボース、デオキシリボース、アラビノース、アロース、フラノース、キシロース、ラムノース、グルコースまたはマンノースであって、
前記多糖またはその類似体の断片は、スクロース、ラクトース、マルトースまたはセロビオースであって、
前記脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEまたはビタミンKであって、
前記天然アルコール類またはその類似体は、レスベラトロール、フラボノール又はメントールであることが更に好ましい。
1.2)ホスホネート中間体とウリジン類似体33とを塩基の存在下で反応させて、式Iで表されるウリジン類ホスホラミドプロドラッグを生成する。
塩基は、無機塩基または有機塩基であり、有機塩基が好ましく、有機塩基が、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、tert−ブチルアミン、ジエチルアミンなどのアミン類化合物であることが更に好ましいが、これらに限定されない。
ベンジル基含有化合物とは、種々の置換または無置換のベンジルハライドやベンジルアルコール、種々の置換または無置換のベンジルブロミド、種々の置換または無置換のベンジルアルコールがより好ましい。
前記ステップ1.2)において、
塩基は、無機塩基または有機塩基であり、有機塩基が好ましく、有機塩基が、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、tert−ブチルアミン、ジエチルアミンなどのアミン類化合物であることが更に好ましいが、これらに限定されない。
2.2)ウリジンモノホスホネート中間体を塩基の存在下で、末端にNH−基を含有する化合物分子中の−NH−基含有環状化合物と縮合剤の作用により反応させて、式Iで表されるウリジン類ホスホラミドプロドラッグを生成する。
塩基は、無機塩基または有機塩基であり、有機塩基が好ましく、有機塩基が、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、tert−ブチルアミン、ジエチルアミンなどのアミン類化合物であることが更に好ましいが、これらに限定されない。
ベンジル基を持つ化合物は、種々の置換または無置換のベンジルハライドやベンジルアルコール、種々の置換または無置換ベンジルブロミド、種々の置換または無置換のベンジルアルコールであることが好ましい。
前記ステップ2.2)において、
塩基は、無機塩基または有機塩基であり、有機塩基が好ましく、有機塩基が、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、tert−ブチルアミン、ジエチルアミンなどのアミン類化合物であることが更に好ましいが、これらに限定されない。
本発明の新規なウリジン類ホスホラミドプロドラッグ化合物、その水和物、またはその溶媒和物、もしくはその薬学的に許容される塩またはその分割された単一異性体と薬学的に許容される担体とを混合するような製剤学の従来技術を用いて該医薬製剤を調製することができる。前記薬学的に許容される担体は、マンニトール、ソルビトール、ソルビン酸またはカリウム塩、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、塩酸システイン、チオグリコール酸、メチオニン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンD、アゾン、EDTA二ナトリウム、EDTAカルシウムナトリウム、一価のアルカリ金属の炭酸塩、酢酸塩、リン酸塩またはその水溶液、塩酸、酢酸、硫酸、リン酸、アミノ酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、乳酸ナトリウム、キシリトール、マルトース、グルコース、フルクトース、デキストラン、グリシン、デンプン、スクロース、ラクトース、シリコン誘導体、セルロースおよびその誘導体、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、グリセリン、プロピレングリコール、エタノール、ツイン60〜80、スパン(Span)−80、ミツロウ、ラノリン、流動パラフィン、セチルアルコール、没食子酸エステル類、寒天、トリエタノールアミン、塩基性アミノ酸、尿素、アラントイン、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、ポリエチレングリコール、シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、リン脂類材料、カオリン、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどを含むが、これらに限定されない。
前記単糖類またはその類似体は、リボース、デオキシリボース、アラビノース、アロース、フラノース、キシロース、ラムノース、グルコース、マンノースなどを含むが、これらに限定されない。
前記多糖類またはその類似体の断片は、例えばスクロース、ラクトース、マルトース、セロビオースなどであるが、これらに限定されない。
前記脂溶性ビタミンとは、水に不溶で脂肪や有機溶媒に溶けるビタミンであり、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKを含む。
前記天然アルコール類またはその類似体は、例えばレスベラトロール、フラボノール、メントールなどであるが、これらに限定されない。
1、構造:ソホスブビル(sofosbuvir)構造に比べ、毒性の低いベンジル基、天然アルコール類、天然糖類またはビタミン類でソホスブビル構造中のフェニル基を置換することにより、代謝断片を、神経毒性および心臓毒性の高いフェノールから相対的に非毒性のベンジルアルコール、天然アルコール類、天然糖類またはビタミン類化合物に代替する。
2、効果:本発明により提供される化合物は、ラットへの胃内投与後に肝臓で有効に代謝され、リン酸化されて活性生成物の2−フルオロ−2−メチルデオキシウリジン三リン酸に転化できるが、活性代謝生成物は、血液中で完全に検出されない。さらに、従来の技術に比べ、本発明により提供される化合物は、ヒト血漿中でより安定していることにより、化合物の生物学的活性を維持しながら、血漿代謝による活性代謝生成物の非標的臓器管における発現により引き起こされる器官系の毒性副作用を低下させた。
三つ口フラスコにPOCl3(14.2g、92.5mmol、1.00eq)、無水ジクロロメタン(300mL)を加えて、均一に混合してから−40℃に冷却し、この温度で攪拌しながら化合物11(合成経路1における原料11を参照、10.0g、92.5mmol、1.00eq)と無水トリエチルアミン(9.36g、92.5mmol、1.00eq)の無水ジクロロメタン(100mL)における混合液を滴下し、30分で滴下を完了した後に−78℃に保温して2時間攪拌した。
この温度で、反応混合物中に化合物31(14.7g、87.8mmol、0.95eq)と無水ジクロロメタン(50mL)を加えてから、トリエチルアミン(18.7g、185mmol、2.00eq)の無水ジクロロメタン(50mL)溶液を滴下し、30分で滴下を完了した後に、自然に室温まで昇温して、2時間攪拌してから0℃に冷却した。
反応混合物中に化合物32(10.2g、55.5mmol、0.60eq)とトリエチルアミン(11.2g、111mmol、1.20eq)の無水ジクロロメタン(50mL)混合液を滴下し、20分で滴下を完了した後に、室温条件下で一晩攪拌し(16時間)、溶媒を減圧下で回転蒸発させた。残渣を水(200mL)と酢酸エチル(100mL)で分離させ、水相を酢酸エチル(50mL×2)でさらに抽出してから有機相を合わせ、有機相をブライン(50mL)で洗浄してから無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、ろ過し、溶媒を減圧下で回転蒸発させてからカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、200〜300メッシュ、酢酸エチル/石油エーテルの体積比は1/10〜1/1)を行って、白色固体21を得た。収率は89.8%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−153.57〜−153.71(m,2F),−159.76〜−160.01(m,1F),−162.15〜−162.34(m,2F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ3.91(s,1P).
調製方法は実施例1と同様であり、ただし、化合物11を化合物12(合成経路1における原料12を参照)に置き換えた。収率は84.9%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−153.61〜−153.75(m,2F),−159.76〜−160.01(m,1F),−162.14〜−162.33(m,2F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ4.02,3.97(s,s,1P).
調製方法は実施例1と同様であり、ただし、化合物11を化合物13(合成経路1における原料13を参照)に置き換えた。収率は79.7%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−153.48〜−153.64(m,2F),−160.11〜−160.35(m,1F),−162.40〜−162.59(m,2F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ3.96,3.88(s,s,1P).
調製方法は実施例1と同様であり、ただし、化合物11を化合物14(合成経路1における原料14を参照)に置き換えた。収率は70.2%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−153.63〜−153.69(m,2F),−160.07〜−160.09(m,1F),−162.34〜−162.44(m,2F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ3.91(s,1P).
調製方法は実施例1と同様であり、ただし、化合物11を化合物15(合成経路1における原料15を参照)に置き換えた。収率は15.4%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−153.30〜−153.46(m,2F),−160.08〜−160.32(m,1F),−162.59〜−162.70(m,2F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ3.95(s,1P).
方法1
0℃の条件下で、化合物33(5mmol)のDMF(20mL)懸濁液中に、1M tert−ブチルマグネシウムクロライド(7.5mmol)を徐々に滴下し、滴下完了後に0℃に保持して1h反応させた後、化合物21(5.75mmol、実施例1で調製)のTHF溶液(20ml)を徐々に滴下し、滴下完了後に0℃に保持して1h反応させた後、自然に室温まで昇温して、一晩攪拌した。
反応液に20ml氷水を加えて0.5h攪拌し急冷反応させてから、酢酸エチル(3×20ml)で反応液を抽出し、有機相をブライン(20mL)で洗浄してから無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過し、溶媒を減圧下で回転蒸発させてからカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、200〜300メッシュ、メタノール/ジクロロメタン=1/20)を行って、白色固体01を得た。収率は58.4%であった。
化合物34(5mmol)のアセトニトリル(20mL)懸濁液中に、DIPEA(10mmol)、化合物41(合成経路2における原料41を参照、5mmol)を順に加え、該混合物を加熱還流下で16時間攪拌してから減圧下で回転蒸発させ、残渣にピリジン(20mL)を加えて溶解させてから、さらにトリエチルアミン(5mL)と化合物31(合成経路1における原料31を参照、10mmol)とを順に加え、50℃に加熱して30分攪拌してからこの温度下でトリストリフェニルホスフィン(15mmol)と2,2’−ジチオジピリジン(15mmol)とを加え、50℃に保温して3時間攪拌してから減圧下で回転蒸発させた。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタン溶出)で精製して、白色固体の生成物を得た。収率は32.6%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−162.02,−162.35(s,s,1F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ8.72,8.67(s,s,1P).
調製方法1は実施例6の方法1と同様であり、ただし、化合物21を化合物22に置き換えた。収率は54.2%であった。
調製方法2は実施例6の方法2と同様であり、ただし、化合物41を化合物42(合成経路2における原料42を参照)に置き換えた。収率は30.6%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−163.94(s,1F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ8.79(s,1P).
調製方法1は実施例6の方法1と同様であり、ただし、化合物21を化合物23に置き換えた。収率は48.3%であった。
調製方法2は実施例6の方法2と同様であり、ただし、化合物41を化合物43(合成経路2における原料43を参照)に置き換えた。収率は28.9%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−162.30,−162.90(s,s,1F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ8.77,8.71(s,s,1P).
調製方法1は実施例6の方法1と同様であり、ただし、化合物21を化合物24に置き換えた。収率は52.9%であった。
調製方法2は実施例6の方法2と同様であり、ただし、化合物41を化合物44(合成経路2における原料44)に置き換えた。収率は25.3%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−162.03,−162.45(s,s,1F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ8.73,8.66(s,s,1P).
調製方法1は実施例6の方法1と同様であり、ただし、化合物21を化合物25に置き換えた。収率は57.3%であった。
調製方法2は、実施例6の方法2と同様であり、ただし、化合物41を化合物45(合成経路2における原料45)に置き換えた。収率は22.5%であった。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−162.30,−162.90(s,s,1F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ8.77,8.71(s,s,1P).
HPLC逆相クロマトグラフィーカラム分離:実施例6の化合物01を取り、HPLC分取分離(分取カラム:Diamonsil C18、5μm、150×21.1mm、移動相:20%アセトニトリル水溶液(V/V))によりアイソクラティック溶出してからピーク出現に従って化合物01bと化合物01aを連続的に得た。
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−162.47(s,1F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ8.70(s,1P).
19F NMR(400MHz,CDCl3)δ−162.02(s,1F);
31P NMR(400MHz,CDCl3)δ8.77(s,1P).
これらの化合物と本発明の化合物とは、同じ親薬物の構造である2−フルオロ−2−メチルデオキシウリジンと活性代謝生成物である2−フルオロ−2−メチルデオキシウリジン三リン酸とを有するが、肝臓標的断片が異なる。
さらに、2008年特許化合物06に対しては、本発明の化合物の代謝により生成された安息香酸類化合物が比較的安全であり、2008年特許化合物06により放出された毒性フェノールの欠点を克服し、活性が優れながらより低毒性であるという利点を有する。
さらに、2013年特許化合物の未分割エナンチオマー02に対しては、本発明の化合物の肝臓標的断片における非o−メチル基で置換されていないベンジル基はo−メチルベンジル基よりも安定しているので、血液エステラーゼ代謝においてベンジル基脱離活性が低く、したがって、血液中の活性親薬物が相対的に減少し、肝臓中の活性代謝物が相対的に増加することにより、より良好な活性を示す。本発明の化合物は、ベンジル基脱離後の毒性が低く、より良好な器官系の安定性とより低い毒性を有し、これらの推測は、実際の研究においてデータにより裏付けされ、検証された。具体的には、以下に記載された試験例の通りである。
C型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子型(GT)1bによりレプリコン(replicon)を安定にトランスフェクトした細胞系を用いて、HCV GT1bレプリコンに対する化合物の阻害活性を測定し、本実験では、参照化合物として化合物06a(GS−7977)を用いて、実験質量をモニタリングした。
実験される化合物は、本発明の実施例で挙げられた化合物01、化合物03、化合物04、化合物05、化合物01を分割させて得られる単一のキラル異性体01a、キラル異性体01bであり、参照化合物は、2008年特許化合物06、2010年特許化合物06a、2013年特許化合物の未分割エナンチオマー02である。
被験化合物01と対照化合物06(2008年特許化合物06)はHCV GT1b複製を阻害する良好な活性を示し、EC50値は10μMレベル以下であり、化合物01の活性が対照化合物06より優れ、被験化合物04と対照化合物02(2013年特許化合物の未分割エナンチオマー02)のHCV GT1b複製を阻害する活性が比較的弱く、EC50値は10μM〜20μMの間であり、他の2つの被験化合物03、被験化合物05のHCV GT1b複製を阻害する活性EC50値は最大実験濃度20μMを上回る。
その中で、化合物01のHCV GT1bレプリコンを阻害する活性が2008年特許化合物06と2013年特許化合物02よりわずかに優れており、化合物04の活性が2013年特許化合物の未分割エナンチオマー02よりわずかに優れている。
化合物01、化合物06の単一のキラルエナンチオマー化合物01a、キラルエナンチオマー化合物01b、キラルエナンチオマー化合物06aを選択して活性対照を行うことにより、単一のキラル異性体01aのHCV GT1b複製を阻害する活性が化合物2010年特許化合物06aよりわずかに優れていることが分かる。
下記安定性試験方法は従来技術に従って行われ、表に示されるデータは、実験条件下で被験化合物の異なる時間でのインキュベート後の残存率である。
1、実験細胞と化合物の調製
実験は、AVivaBiosciences社から得られたhERGカリウムイオンチャネルを安定に発現できるCHO細胞を用いて、37℃、5%CO2、一定湿度の環境で細胞をインキュベートする。
化合物と陽性対照化合物アミトリプチリン(Amitriptyline、Sigma−Aldrich、BCBJ8594V)を100%ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解してからアイソクラティック希釈し、細胞外液中のDMSO最終濃度は0.30%以下であり、−20℃に保存して用意する。
化合物を、室温でMulticlamp patch−clamp amplifierで全細胞パッチクランプ技術を用いて実験し、DIgiDAta 1440A/D−D/Aプレートを用いて出力信号をデジタル化し、Pclamp10ソフトウェアで記録制御を行う。最小シーリング抵抗を500MOhmsとし、最小特異hERG電流を0.4nAとして質量制御を行う。
Clampfit(V10.2、Molecular Devices)、Excel 2003およびGraphPad Prism 5.0とを用いてデータ分析を行う。電流計算式は以下の通りである。
1、実験動物、薬物調製方法および投与スキーム
18匹のSDラット(雄、6〜9週齢、Vital River Laboratory Animal Centerから購入)をランダムに6組に分け、各組3匹であり、投与前に12h断食させ、断食期間には自由に給水させ、投与の4時間後に断食を終了する。分析用天秤で50mgの化合物を精密秤量し、95%(0.5%CMC−Na)/5%solutol水溶液を加えて混合し、ボルテックスにより均一に混合して、超音波による処理を行っておく。使用量は50mg/kg、投与濃度は10mg/mL、投与体積は5mL/kgである。
サンプル収集スキーム:ラットへの胃内投与の1時間後、2時間後、3時間後、6時間後、12時間後および24時間後に、血液および肝臓組織を収集する。
LC−MS/MS−O(API 4000)液体質量分析計およびクロマトカラム:ACQUITY UPLC BEH C18 130Å 1.7μm 2.1×50mmを用い、内部標準化合物としてTolbutamideを用いて、UPLC−MSサンプリングしてから勾配溶出分析を行い、内部標準、測定すべき化合物および代謝生成物TSL1100の保留時間とピーク面積をそれぞれ記録し、ソフトウェアPhoenix WinNonlin 6.2.1を用いてSRM定量的検出法により分析を行う。
Claims (7)
- 一般式Iで表される化合物、その光学異性体若しくはその薬学的に許容される塩、または前記一般式Iで表される化合物、その光学異性体若しくはその薬学的に許容される塩のいずれかの溶媒和物である抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド。
Rは、独立に、ベンゼン環上で無置換のベンジル基、若しくは、ベンゼン環上の置換基がメチル基または/およびメトキシ基のベンジル基から選ばれ、ベンジル基のベンゼン環上に1つの置換基のみがあり且つオルトにある場合、置換基はメチル基ではなく、
R1、R2、R3は、それぞれ独立に、H、C 1 〜C 3 の直鎖炭化水素基、C 3 の分岐炭化水素基から選ばれ、
Zは、独立に、OまたはSから選ばれる。) - 式中、R 1 はイソプロピル基であり、
R 2 はメチル基であり、連結される炭素原子の立体配置はRまたはSであり、
R 3 はHであり、
ZはOであることを特徴とする請求項1に記載の抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド。 - 一般式Iで表される化合物、その光学異性体若しくはその薬学的に許容される塩、または前記一般式Iで表される化合物、その光学異性体若しくはその薬学的に許容される塩のいずれかの溶媒和物である抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド。
Rは、独立に、母核がC 3 〜C 8 の直鎖または環状の天然産物の断片から選ばれ、ここで、前記天然産物の断片は種々の単糖類またはその類似体の断片であって、もしくは、種々の多糖またはその類似体の断片から選ばれ、あるいは、脂溶性ビタミンから選ばれ、あるいは、天然アルコール類またはその類似体から選ばれ、
R1、R2、R3は、それぞれ独立に、H、置換または無置換のC1〜C10の直鎖炭化水素基、C3〜C10の分岐炭化水素基、C3〜C10の環状炭化水素基、C6〜C10の芳香族炭化水素基またはヘテロアリール基から選ばれ、ただし、前記置換は、独立に、O、S、N、Seから選ばれる1〜3個のヘテロ原子であり、あるいは、R1とR2、R1とR3、R2とR3がそれらを連結する構造部分とともに置換もしくは無置換の3〜8員環を形成し、
Zは、独立に、O、S、Se、−NH−または−CH2−から選ばれる。) - 前記単糖類またはその類似体の断片は、リボース、デオキシリボース、アラビノース、アロース、フラノース、キシロース、ラムノース、グルコースまたはマンノースであって、
前記多糖またはその類似体の断片は、スクロース、ラクトース、マルトースまたはセロビオースであって、
前記脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEまたはビタミンKであって、
前記天然アルコール類またはその類似体は、レスベラトロール、フラボノール又はメントールであることを特徴とする請求項4に記載の抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミドと薬学的に許容される担体とを含むことを特徴とする医薬組成物。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド、または請求項6に記載の医薬組成物の調製方法であって、
前記抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミド又は前記医薬組成物がC型肝炎ウイルス(HCV)感染症を治療する薬物に用いられることを特徴とする抗ウイルス用ウリジン類ホスホラミドまたは医薬組成物の調整方法。
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