JP6882191B2 - 神経保護および神経変性の治療のための組成物および方法 - Google Patents

神経保護および神経変性の治療のための組成物および方法 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、神経保護および神経変性の治療のための方法に関する。特に、本発明は、クレアチン塩酸塩の投与を介して、ハンチントン病に起因する神経変性などの神経変性を予防または軽減するための方法に関する。本発明はまた、神経変性を予防または軽減するのに有用なクレアチン塩酸塩を含む組成物に関する。
発明の背景
神経変性とは、ニューロンの死を含めて、ニューロンの構造または機能の進行性欠損をいう。この劣化は、記憶や意思決定などの認知能力の低下を徐々に引き起こす。神経変性は、「神経変性疾患」という用語の下に包含される多数の疾患の重要な側面である。何百もの様々な神経変性疾患が存在するが、研究と関心は主に、筋萎縮性側索硬化症(「ALS」)、パーキンソン病(「PD」)、ハンチントン病(「HD」)およびアルツハイマー病(「AD」)に重点を置いている。こうした疾患は全て、進行性の脳損傷および神経変性につながる。これらの神経変性疾患の原因は根本的に不明であり、原因が特定されている場合でさえも、それらが病気を引き起こすメカニズムは推測の域を出ていない。現時点では、これらの神経変性疾患は治癒不可能である。
ハンチントン病(「HD」)は、神経変性疾患の病因を研究するためのモデルとして浮上してきた。HDは遺伝性の脳障害であり、筋の協応性に影響を与え、かつ精神的退化および行動症状を引き起こす。この疾患は、個人のハンチンチンと呼ばれる遺伝子の2つのコピーのいずれか一方における常染色体優性突然変異が原因で起こる。このことは、患者の子供がこの病気を遺伝により受け継ぐ可能性が通常50%であるということを意味する。この疾患の症状を治療するのに役立ちそうな投薬治療は存在するものの、研究者は依然として、HDの発症を遅延させたり、その進行を遅らせたりすることができる治療を積極的に探し求めている。現在、米国では約3万人がHDを患っており、最大20万人がリスクを有している。
最近、食事へのクレアチン補給は、その抗炎症作用およびミトコンドリア安定化作用のために、神経変性疾患の治療において興味深いものとなっている。例えば、HDマウスモデルにおいて神経変性を予防または軽減するための手段として、食品中での超高用量のクレアチン補給を支持する有利なげっ歯類データが存在している。さらに、HD患者の神経変性障害を治療する際にクレアチン補給を使用するいくつかの臨床試験も存在している。しかしながら、これらの臨床試験では、有利な結果を得るために1日あたり30グラム以上のクレアチン一水和物の投与量が必要であった。言い換えると、効果的な使用のために比較的大量のクレアチン一水和物を摂取しなければならない。どの摂取物の毒性も、一般的には用量(すなわち、摂取した量)および暴露時間の長さに関係するので、示されたような大量のクレアチン一水和物は、毒性の増加および望ましくない副作用のリスク増加をもたらす。その上、クレアチン一水和物の投与量が多いために、患者は、多くの場合、1日に複数回の投与によってクレアチン一水和物を摂取する必要がある。例えば、クレアチン一水和物の1日30グラムの用量は、典型的には8〜10グラムの1日3〜4回投与を意味する。患者が1日に複数回の投与を忠実に守ることはしばしば困難であるため、これは、多くの患者において服薬コンプライアンスの問題につながる。
したがって、神経変性を治療するためのクレアチン補給の所望の生物学的効果を保持しながら、より小さな剤形で摂取することができる、向上した溶解度およびバイオアベイラビリティ特性を備えた、より改善されたクレアチンの形態が依然として必要とされている。
本発明の方法および組成物は、神経変性疾患の治療に特に有用である。例えば、本発明は、神経変性を予防または軽減するための方法であって、それを必要とする患者に、有効量のクレアチン塩酸塩を含む組成物の1日量を投与する段階を含む方法に関する。一実施態様では、この方法は、約0.5グラム〜約20グラムのクレアチン塩酸塩を含む組成物の1日量を投与することを含む。別の実施態様では、該有効量は、約2グラム〜約10グラム、例えば約2グラム〜約8グラム、の1日量を含む。該有効量はまた、約0.5グラムより多く約2グラムより少ない1日量を含み得る。該組成物は、丸薬、錠剤、カプセル、またはゲルカプセルの形態で投与することができる。この局面では、クレアチン塩酸塩は該組成物中に少なくとも約50重量%の量で存在する。該組成物はまた、クレアチニン、クレアチン一水和物、クレアチンエステル、またはこれらの組み合わせをさらに含み得る。
本発明はまた、神経変性疾患を治療する方法であって、それを必要とする患者に、クレアチン塩酸塩を含む組成物の1日量を投与する段階を含む方法に関し、ここで、該1日量は約2グラム〜約12グラム、例えば約2グラム〜約10グラムまたは約2グラム〜約8グラム、のクレアチン塩酸塩を含む。この局面では、クレアチン塩酸塩は該組成物中に少なくとも約75重量%の量で存在し得る。別の実施態様では、投与する段階の後、リンパ芽球細胞におけるジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2活性のレベルは、少なくとも約10%増加する。さらに別の実施態様では、該組成物の1日量は、栄養補助食品もしくは健康補助食品として、または機能性食品として投与される。
さらに、本発明は、ハンチントン病を治療する方法であって、ハンチントン病を患っている患者に、有効量のクレアチン塩酸塩を投与する段階を含む方法に関し、ここで、該有効量は、約0.5グラム〜約20グラム、例えば約2グラム〜約10グラムまたは約2グラム〜約8グラム、の1日量を含む。別の実施態様では、クレアチン塩酸塩は、クレアチニン、クレアチン一水和物、クレアチンエステル、またはこれらの混合物と組み合わせて投与される。この局面において、クレアチン塩酸塩は液体、ゲルまたは粉末の形態で投与される。さらに別の実施態様では、投与する段階の後、リンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能は少なくとも約60%増加し、リンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転は少なくとも約75%増加する。
[本発明1001]
神経変性を予防または軽減するための方法であって、それを必要とする患者に、有効量のクレアチン塩酸塩を含む組成物を投与する段階を含む、方法。
[本発明1002]
前記有効量が約0.5グラム〜約20グラムの1日量を含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記有効量が約2グラム〜約10グラムの1日量を含む、本発明1002の方法。
[本発明1004]
前記有効量が約2グラム〜約8グラムの1日量を含む、本発明1003の方法。
[本発明1005]
前記有効量が約0.5グラムより多く約2グラムより少ない1日量を含む、本発明1001の方法。
[本発明1006]
クレアチン塩酸塩が前記組成物中に少なくとも約50重量%の量で存在する、本発明1001の方法。
[本発明1007]
前記組成物がクレアチニン、クレアチン一水和物、クレアチンエステル、またはこれらの組み合わせをさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1008]
前記組成物が丸薬、錠剤、カプセル、またはゲルカプセルの形態で投与される、本発明1001の方法。
[本発明1009]
ハンチントン病を治療する方法であって、ハンチントン病を患っている患者に、有効量のクレアチン塩酸塩を投与する段階を含み、該有効量が約0.5グラム〜約20グラムの1日量を含む、方法。
[本発明1010]
前記有効量が約2グラム〜約10グラムの1日量を含む、本発明1009の方法。
[本発明1011]
前記有効量が約2グラム〜約8グラムの1日量を含む、本発明1009の方法。
[本発明1012]
クレアチン塩酸塩が、クレアチニン、クレアチン一水和物、クレアチンエステル、またはこれらの混合物と組み合わせて投与される、本発明1009の方法。
[本発明1013]
クレアチン塩酸塩が液体、ゲルまたは粉末の形態で投与される、本発明1009の方法。
[本発明1014]
前記投与する段階の後、リンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能が少なくとも約60%増加する、本発明1009の方法。
[本発明1015]
前記投与する段階の後、リンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転が少なくとも約75%増加する、本発明1009の方法。
[本発明1016]
神経変性疾患を治療する方法であって、それを必要とする患者に、クレアチン塩酸塩を含む組成物の1日量を投与する段階を含み、該1日量が約2グラム〜約12グラムのクレアチン塩酸塩を含む、方法。
[本発明1017]
前記1日量が約2グラム〜約10グラムのクレアチン塩酸塩を含む、本発明1016の方法。
[本発明1018]
前記1日量が約2グラム〜約8グラムのクレアチン塩酸塩を含む、本発明1016の方法。
[本発明1019]
神経変性疾患がハンチントン病である、本発明1016の方法。
[本発明1020]
前記投与する段階の後、リンパ芽球細胞におけるジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2活性のレベルが少なくとも約10%増加する、本発明1019の方法。
[本発明1021]
クレアチン塩酸塩が前記組成物中に少なくとも約75重量%の量で存在する、本発明1016の方法。
[本発明1022]
前記組成物の1日量が、栄養補助食品もしくは健康補助食品として、または機能性食品として投与される、本発明1016の方法。
本発明のさらなる特徴および利点は、以下に説明する図面と関連付けて提供される下記の詳細な説明から確認することができる。
HD患者および対照患者由来のリンパ芽球におけるミトコンドリア機能に対するクレアチンHClの効果を示すグラフ表示である。 HD患者および対照患者由来のリンパ芽球細胞におけるジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2(「DGAT2」)活性に対するクレアチン一水和物の効果を比較するグラフ表示である。
発明の詳細な説明
本発明は、クレアチン塩酸塩(「クレアチンHCl」)を含む組成物の使用により、脳における神経変性を予防または軽減する方法に関する。本発明の一実施態様では、クレアチンHClはハンチントン病患者の神経変性を軽減するのに有効な量で含まれる。
神経系の退化性疾患の病態生理学は、高頻度に相互接続される異なるニューロン集団の欠損に関連している。ニューロンの欠損または機能不全は、様々な異なる神経系の疾患につながる可能性があり、こうした疾患の表現型は、ニューロン欠損の位置およびニューロン変性の速度に依存する。神経変性疾患には、例えば、転写調節不全、酸化的ストレス、エネルギー枯渇およびミトコンドリア機能不全を含めて、多くのプロセスが関与している。実際、ハンチントン病(「HD」)では、ハンチンチンタンパク質の突然変異型が細胞のエネルギー生成を妨害することによって脳細胞を損傷し、大部分の生物学的プロセスにエネルギーを供給する分子であるアデノシン三リン酸(「ATP」)の枯渇をもたらす。細胞の生体エネルギー障害およびミトコンドリアの機能不全は、HDの古典的な臨床症状の発症に先行することが多いため、ミトコンドリア機能の変化がこの疾患の進行に関与していると仮定されてきた。したがって、ミトコンドリアの機能不全および細胞の生体エネルギー障害を標的とする治療戦略は、神経変性疾患の治療に有用であり得ると考えられる。
いかなる特定の理論にも縛られるものではないが、クレアチンHClの投与は、HDを患っている患者においてミトコンドリアの安定性を改善させると考えられる。生体エネルギーの欠乏は、HD患者の脳だけでなく、発症前の遺伝子キャリアの脳にも認められており、この疾患の寄与因子としての潜在的なミトコンドリア機能不全を示唆している(R.K. Chaturvedi, M. Flint Beal, Free Radical Biology and Medicine, 63 (2013) pp. 1-29)。クレアチンは、内膜の安定性を高めてミトコンドリアの機能を強化することが知られている。機能的には、ミトコンドリアに対するクレアチンの効果は、低酸素状態で酸化的代謝を行うためのミトコンドリアの予備能の増加によって見ることができる。例えば、本発明は、クレアチンHClがHD患者および対照患者由来のリンパ芽球細胞における予備酸化的代謝能を増加させることができることを実証する。
HDにおける疾患の進行は、より広範囲に及ぶミトコンドリアの機能不全と関連している(R.K. Chaturvedi, M. Flint Beal, Free Radical Biology and Medicine, 63 (2013) pp. 1-29)。ミトコンドリアはリン脂質代謝において重要な役割を果たすので、最近の研究ではHDにおける脂質代謝の変化も調べられた。これらの研究では、ジアシルグリセロール(「DAG」)経路および特定のキナーゼであるジアシルグリセロールキナーゼδ(「DKd」)に焦点が当てられている。最近、DAGのホスファチジン酸への代謝を妨げるDKdの阻害剤が、HDの潜在的治療標的として同定された。本発明は、HD患者由来のリンパ芽球細胞へのクレアチンの添加がDAGレベルの増加をもたらすことを実証する。そのような効果は、DKdの阻害によるものではなく、むしろDAG産生の促進によるものである可能性が高い。これは、HD患者へのクレアチン補給の効果に有益に寄与し得る新しい潜在的経路である。
クレアチンHClは、以下の構造を有するクレアチンの塩酸塩形態である。
Figure 0006882191
クレアチンHClは、クレアチン一水和物よりも少なくとも15倍大きい水溶解度を有することが分かっている。実際、ある場合には、クレアチンHClは、クレアチン一水和物よりも少なくとも約50倍大きい水溶解度を有することが見出された。
特定の理論に縛られるものではないが、その向上した溶解性のために、クレアチンHClは、クレアチンの他の形態と比較して、より良好な経口吸収特性を有することも期待される。本明細書で使用する「バイオアベイラビリティ」は、薬物またはサプリメントの投与後に患者の全身循環に到達する薬物またはサプリメントの速度および量を指す。クレアチンHClの相対バイオアベイラビリティは、クレアチン一水和物よりも少なくとも約50%高いことが見出されている。例えば、クレアチンHClを含む組成物の純度に応じて、クレアチンHClのバイオアベイラビリティは、クレアチン一水和物のバイオアベイラビリティよりも少なくとも約60%高い可能性がある。実際、一実施態様では、本発明に従って投与される組成物は、クレアチン一水和物と比べて少なくとも約70パーセント高いバイオアベイラビリティを有するクレアチンHClを含む。
驚くべきことに、本発明者らは、クレアチンHClを含む組成物が神経変性を予防および軽減するための有効な治療を提供することを見出した。用語「治療」、「治療する(treating)」および「治療する(treat)」は、本明細書で使用する場合、一般的に、所望の薬理学的および/または生理学的効果が得られることを指す。その効果は、疾患もしくはその症状を完全にもしくは部分的に予防するという点で予防的であり得、かつ/または疾患および/もしくは疾患に起因する副作用を部分的にもしくは完全に安定させるまたは治癒するという点で治療的であり得る。本明細書で使用する「治療」は、対象者における疾患の任意の治療を包含し、以下が含まれる:(a)疾患または症状に罹りやすい素因を有するが、それに罹っているとまだ診断されていない対象者において、その疾患または症状の発症を予防すること;(b)疾患症状を阻止すること、すなわち、その発症を止めること;または(c)疾患症状を緩和すること、すなわち、疾患もしくは症状の退行を引き起こすこと。
例えば、クレアチンHClを含む組成物は、ハンチンチン遺伝子の突然変異を有する患者において神経変性を予防または軽減することが見出された。特に、本発明の組成物は、これらのHD患者から単離された細胞におけるミトコンドリアの安定性を改善することが示された。実際に、本発明の組成物は、ミトコンドリアの予備呼吸能と総ATP代謝回転の両方を増加させ、ひいては、HD患者における神経変性を予防しかつ軽減する。
一実施態様では、本発明の組成物の投与は、ハンチンチン遺伝子に突然変異がある患者から単離された細胞におけるミトコンドリアの予備酸化的代謝能を増加させることが示された。特に、本発明の組成物は、これらのHD患者の細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能を、投与前の値と比較して約50%以上増加させることが見出された。別の実施態様では、本発明の組成物は、これらのHD患者の細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能を、投与前の値と比較して約75%以上増加させることが見出された。さらに別の実施態様では、本発明の組成物は、これらのHD患者の細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能を、投与前の値と比較して85%も増加させた。
例えば、HD患者と非HD患者の両方から採取されたリンパ芽球細胞で実施した研究では、クレアチンHClを含む組成物のインビトロ投与は、HD患者のリンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能を、投与前の値と比較して約60%以上増加させた。別の実施態様では、クレアチンHClを含む組成物のインビトロ投与は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能を、投与前の値と比較して約70%以上増加させた。さらに別の実施態様では、クレアチンHClを含む組成物のインビトロ投与は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能を、投与前の値と比較して約80%以上増加させた。
この局面では、本発明の組成物はまた、HD患者から採取した細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転を増加させることが見出された。一実施態様では、本発明の組成物は、HD患者から採取した細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転を、投与前の値と比較して約80%以上増加させた。別の実施態様では、本発明の組成物は、HD患者から採取した細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転を、投与前の値と比較して約90%以上増加させた。さらに別の実施態様では、本発明の組成物は、HD患者から採取した細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転を、投与前の値と比較して約95%以上増加させた。
例えば、HD患者と非HD患者の両方から採取されたリンパ芽球細胞で実施した研究では、クレアチンHClを含む組成物のインビトロ投与は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転を、投与前の値と比較して約75%以上増加させた。別の実施態様では、クレアチンHClを含む組成物のインビトロ投与は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転を、投与前の値と比較して約85%以上増加させた。実際に、クレアチンHClを含む組成物のインビトロ投与は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転を、投与前の値と比較して約95%以上増加させた。
本発明はまた、HDの発症と進行を遅らせることが判明した。本発明の一実施態様によれば、HD遺伝子突然変異のキャリアであることが確認されているが無症候性である患者において、クレアチンHClの投与は疾患の発症と進行を遅らせる。例えば、クレアチンHClの投与は、現在処方されているクレアチン一水和物の投与量よりも実質的に少ないクレアチンHClの投与量で、HDの発症および進行を遅らせることが分かった。一実施態様では、約0.5グラム〜約20グラム/日の用量でのクレアチンHClの投与は、この疾患の進行を遅延させることが見出された。別の実施態様では、約10グラム〜約15グラム/日の用量でのクレアチンHClの投与は、HDの進行を遅延させることが見出された。さらに別の実施態様では、約10グラム〜約12グラム/日の用量でのクレアチンHClの投与は、HDの進行を遅延させることが見出された。
この局面において、クレアチンHClを含む本発明の組成物の投与は、患者における耐容性および服薬コンプライアンスの向上をもたらす。すなわち、本発明によって提供されるバイオアベイラビリティの増加は、有益な効果に必要とされるクレアチン補給の量を減らし、吐き気、下痢、むくみといったクレアチン補給に伴う有害な副作用の可能性を低くする。例えば、不顕性期HDにおけるクレアチンの安全性および耐容性(Creatine Safety and Tolerability in Premanifest HD:「PRECREST」)試験において、患者の約3分の1はクレアチン一水和物の最大用量(1日30g)に耐えることができず、プラセボ群の患者の13%は、クレアチン一水和物に切り替えた時、クレアチン一水和物の最大用量に耐えられなかった。しかし、一実施態様によれば、HD患者の少なくとも80%は、本発明のクレアチンHCl組成物の投与量に耐えることができる。実際、HD患者の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%は、本発明のクレアチンHCl組成物の投与量に耐えることができる。
さらに、特定の理論に縛られるものではないが、クレアチンHClの投与は、HD患者から単離された細胞中のジアシルグリセロール(「DAG」)のレベルを増加させると考えられる。一実施態様では、クレアチンHClへの暴露は、HD患者から採取された細胞におけるジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1 (「DGAT1」)およびジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2 (「DGAT2」)の活性を増加させると考えられる。本発明はDGAT1およびDGAT2活性に関して記載されるが、活性の増加は発現の増加と直接相関すると考えられる。
例えば、HD患者から採取したリンパ芽球細胞において、クレアチンHClへの暴露は、DGAT2の活性を、投与前の値と比較して約10%以上増加させた。別の実施態様では、クレアチンHClへの暴露は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるDGAT2の活性を、投与前の値と比較して約15%以上増加させた。実際に、クレアチンHClへの暴露は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるDGAT2の活性を、投与前の値と比較して約20%以上増加させた。
したがって、本発明の一局面は、HDを患っている患者において、神経変性作用を軽減させるかまたは神経変性の進行を遅らせるのに有効な1日量のクレアチンHClを含む組成物を毎日投与することを含む。特に、本発明は、有効量のクレアチン塩酸塩を含む組成物を、HDを患っている哺乳動物に投与することを含む、該哺乳動物を治療するための方法を企図している。
本発明の組成物
一実施態様において、本発明による神経変性を軽減および/または抑制するための組成物は、以下の構造を有する化合物を含むことができる。
Figure 0006882191
クレアチン塩酸塩は、米国特許第7,608,841号、第8,026,385号、および第8,354,450号に記載される方法を含めて、多くの適切な方法によって製造することができる;これらの特許の全開示は参照により本明細書に組み入れられる。例えば、一実施態様では、クレアチンHClは、クレアチン一水和物と、HClを注入した溶媒との反応から形成することができる。化合物およびその中間体を調製し、かつ/または本明細書に記載の方法を実施するのに有用な出発物質は、市販されているか、または周知の合成方法によって調製することができる。
クレアチン一水和物を溶解しかつクレアチン塩酸塩を沈殿させる溶媒は、どれも使用することができる。一実施態様では、使用する溶媒はアルコールである。例えば、溶媒はエタノールであり得る。本発明で使用するのに適した他のアルコールには、メタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノールなどから選択される短鎖アルコールが含まれる。さらに、アセトニトリルは、本発明との関係において適切な溶媒としての使用が意図される。
酸触媒は、溶解したHClの溶液を生成するために溶媒に添加することができる任意の酸触媒であり得る。適切な酸触媒の他の非限定的な例には、一般構造:R-CO-Cl (式中、Rは有機基である)を有する塩化アシルが含まれる。例えば、本発明での使用が意図される他の酸触媒としては、塩化アセチル、塩化ベンゾイルおよび(クロロカルボニル)酢酸が挙げられる。さらに、塩化リン、塩化チオニル(SOCl2)も本発明に従って使用することが意図される。その上、該HClは、硫酸と塩化ナトリウムとの反応によって生成されてもよい。一実施態様では、クレアチン塩酸塩は、エタノールに溶解した、クレアチン一水和物と塩化アセチルとの反応生成物である。
各反応で生成されたクレアチンHClの収率は、有機化学物質に用いられる1H-NMR分析または当技術分野で公知の他の標準方法によって決定することができる。当業者には知られているように、1H-NMRは、化学物質の構造を解明するために分光法および核磁気共鳴技術を使用する。
一実施態様では、本発明のクレアチンHClは、記載された技術で達成される収率よりも少なくとも約139%高い収率をもたらす過飽和バッチとして製造される。クレアチンHClの過飽和バッチを製造するために、溶媒と酸触媒を約0℃〜約20℃に冷却した反応器中で一緒にする。酸触媒の添加後、反応器温度を約38℃に戻し、その時点でクレアチン一水和物を添加することができ、約30℃〜約40℃の温度で該反応を進行させる。
本発明で使用するためのクレアチンHClの調製物は、好ましくは少なくとも約80%純粋であり、好ましくは少なくとも約95%純粋、より好ましくは少なくとも約97%純粋、さらにより好ましくは少なくとも約99%純粋である。本明細書で使用する用語「純粋」とは、調製物中の不純物の欠如を指す。組成物中に典型的に検出される主な不純物は、クレアチンエチルエステル塩酸塩、クレアチニン塩酸塩、および未反応のクレアチン一水和物である。本発明のクレアチンHClは、組成物中で少なくとも1つの他の化合物とブレンドされ得る。一実施態様では、少なくとも1つの他の化合物には、ホメオパシー化合物、コ-メディケーション(co-medication)、栄養補助食品、植物抽出物、植物性生薬、化粧用薬剤、医薬、またはこれらの組み合わせが含まれる。別の実施態様では、クレアチンHClは、少なくとも2つの他の化合物と共に組成物またはブレンド中に存在する。
例えば、クレアチンHClは、固体剤形中に別の成分と組み合わせることができる。一実施態様では、クレアチンHClは、米国特許出願第14/572,159号(その全体が参照により本明細書に組み入れられる)に記載されるようなエチル(α-グアニド-メチル)エタノアート(「Alpha-GEE」)と共に組成物中に存在し得る。別の実施態様では、クレアチンHClは、クレアチンの他の形態と共に組成物中に存在してもよい。例えば、クレアチンHClは、クレアチニン、クレアチン一水和物、クレアチンエステル、クレアチンピルビン酸塩、クレアチンリン酸塩、クレアチンα-ケトグルタル酸塩、クレアチンクエン酸塩、およびこれらの組み合わせと一緒にすることができる。本発明のこの局面において、クレアチンHClが少なくとも1つの他の化合物と共に組成物またはブレンド中に存在する場合、クレアチンHClは該組成物の総重量の50%より多くを占めると考えられる。例えば、クレアチンHClは、少なくとも約75重量%の量で該組成物中に存在し得る。別の実施態様では、クレアチンHClは、少なくとも約90重量%の量で該組成物中に存在し得る。さらに別の実施態様では、クレアチンHClは、該組成物の総重量の50%未満を占めてもよい。実際、クレアチンHClは、約40重量%未満の量で該組成物中に存在し得る。
本発明の組成物は、希釈剤、結合剤、安定剤、緩衝剤、塩類、親油性溶媒、防腐剤、アジュバントなどを含むがこれらに限定されない任意の適切な補助剤の少なくとも1つをさらに含むことができる。薬学的に許容される補助剤が好ましい。投与様式、化合物の溶解性および/または安定性に適した薬学的に許容される担体が日常的に選択され得る。
本発明において有用な薬学的賦形剤および添加剤には、限定するものではないが、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、脂質、および炭水化物も含まれる。適切なタンパク質賦形剤としては、以下が挙げられる:ヒト血清アルブミン(HSA)、組換えヒトアルブミン(rHA)などの血清アルブミン、ゼラチン、カゼイン、およびこれらの組み合わせ。適切なアミノ酸成分としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:アラニン、グリシン、アルギニン、ベタイン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、リシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパルテーム、およびこれらの組み合わせ。適切な炭水化物賦形剤としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:単糖類、例えば、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D-マンノース、ソルボース、およびこれらの組み合わせ;二糖類、例えば、ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオース、およびこれらの組み合わせ;多糖類、例えば、ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプン、およびこれらの組み合わせ;ならびにアルジトール、例えば、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、ソルビトール(グルシトール)、ミオイノシトール、およびこれらの組み合わせ。
本組成物はまた、薬学的に許容される担体、例えば、着色剤、乳化剤、懸濁化剤、エタノール、EDTAまたは類似のキレート剤、クエン酸塩緩衝剤、香味剤、水、およびこれらの組み合わせを含むことができる。さらに、本組成物は、緩衝剤またはpH調整剤を含むこともできる。適切な緩衝剤としては、限定するものではないが、以下が挙げられる:有機酸塩、例えば、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、グルコン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、酢酸塩もしくはフタル酸塩;トリス、トロメタミン塩酸塩、またはリン酸緩衝液。
さらに、本組成物は、高分子賦形剤/添加剤、例えば、ポリビニルピロリドン、フィコール、デキストレート、ポリエチレングリコール、香味剤、抗菌剤、甘味料、酸化防止剤、帯電防止剤、界面活性剤、脂質、ステロイド、およびキレート剤を含み得る。
投与方法
さらに、本発明者らは、クレアチンHClの向上した特性に基づいて、神経変性作用の軽減に関連するクレアチンHClの有効量がクレアチンの他の形態よりも大幅に少ないことを見出した。本明細書で使用する「有効量」は、神経変性を治療、予防、または改善するために必要なまたは十分な化合物の量を指す。本発明の方法に従って神経変性を予防または軽減するために、クレアチン一水和物の組成物は、一般に、少なくとも30グラム/日の量で投与される。対照的に、本発明によるクレアチンHClを含む組成物の有効量は、約0.5グラム〜約20グラム/日の範囲であり得る。例えば、一実施態様では、有効量は約2グラム〜約12グラム/日である。別の実施態様では、有効量は約2グラム〜約8グラム/日である。さらに別の実施態様では、有効量は約2グラムより少なく、好ましくは約0.5グラムより多い。
クレアチン一水和物と比較して、本発明によるクレアチンHClの組成物の有効量は、クレアチン一水和物の有効量よりも少なくとも約50%少ない量である。別の実施態様では、クレアチンHClの有効量は、クレアチン一水和物の有効量よりも少なくとも約60%少ない量である。さらに別の実施態様では、クレアチンHClの有効量は、クレアチン一水和物の有効量よりも少なくとも約70%少ない量である。例えば、クレアチンHClの有効量は、クレアチン一水和物の有効量よりも少なくとも約80%少ない量である。
したがって、本発明は、神経変性疾患が原因となって引き起こされる神経変性を予防または軽減するための方法を提供する。一実施態様では、この方法は、有効量のクレアチンHClを、神経変性を患っている患者に投与することを含む。別の実施態様では、本発明は、有効量のクレアチンHClを患者に投与することによって、ハンチントン病などの神経変性疾患を治療するための方法を提供する。有効量は患者の体格および体重ならびに疾患の種類および重症度などの要因に応じて変化し得るが、本発明は、約0.5グラム〜約20グラム/日、好ましくは約2グラム〜約12グラム/日の1日量を含む有効量を意図している。
本発明の一実施態様では、クレアチンHClは液体、ゲルまたは粉末の形態で提供される。例えば、クレアチンHClは水または他の液体と混合するのに適した粉末の形態であり得る。こうした製剤は、飲料中に添加することができるか、または飲料中に予め混合された成分としてクレアチンHClを提供することができる。クレアチンHClはまた、エリキシル剤または溶液剤として投与することもできる。別の実施態様では、クレアチンHClは固体経口剤形のためにカプセル化または錠剤化され得る。例えば、患者を治療する場合、クレアチンHClは丸薬、錠剤、カプセル、またはゲルカプセルの形態で投与され得る。さらに別の実施態様では、クレアチンHClを栄養補助食品または健康補助食品の形態で投与することができる。さらに別の実施態様では、クレアチンHClを機能性食品、例えばプロテイン・バーの形態で投与してもよい。
本発明のクレアチンHClは、少なくとも1つの他の化合物または医薬と組み合わせて、効果的な治療のための様々なプロトコルで投与することができる。一実施態様では、少なくとも1つの他の化合物には、ホメオパシー化合物、コ-メディケーション、栄養補助食品、植物抽出物、植物性生薬、化粧用薬剤、医薬、またはこれらの組み合わせが含まれる。
本発明の組成物は、本発明の化合物の有益な効果を体験することができる任意の動物に投与され得る。そのような動物には、ヒトならびにペットおよび家畜などの非ヒトが含まれる。
以下の非限定的な実施例は、本発明の好ましい実施態様の単なる例示であり、本発明を限定するものと解釈されるべきではなく、その範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。
実施例1:HD患者および対照(WT)患者由来のリンパ芽球細胞におけるミトコンドリア機能に対するクレアチンHClの効果
対照(WT)患者とHD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるミトコンドリア機能に対するクレアチンHClの効果を比較した。具体的には、HD細胞およびWT細胞において24時間でクレアチンHCl(1mM)が酸素消費速度(「OCR」)に及ぼす効果を測定した。ミトコンドリア機能はSeahorseアナライザーを用いてリンパ芽球において評価した。対照患者群とHD患者群の両方において計3つのサンプルを使用した。値は、クレアチンを受け取らないWT対照の応答に対するパーセントとして表される。* それぞれの対照群と比較してp<0.05。
実施例1によれば、ミトコンドリアの電位および酸化活性を測定するために蛍光プローブを添加した。阻害剤を添加する前に、ベースライン(基礎)OCR速度を測定した。続いて、オリゴマイシンを用いてATPアーゼ活性をブロックした。OCRの低下は、ATP消費を維持するために必要な呼吸を反映する。残りの呼吸は、ミトコンドリアのプロトンリーク(proton leak)を反映する。アンカプラーFCCPを添加した。FCCPは、ミトコンドリア内膜を越えてプロトンを運び、ATP合成を駆動する電気化学的勾配(膜電位)を消散させる。対照細胞およびクレアチンHCl暴露細胞の予備呼吸能および総ATP代謝回転(基礎呼吸−オリゴマイシン非感受性呼吸)を計測した。
図1に示すように、クレアチンHClの投与は、HDを患っている患者から採取した細胞におけるミトコンドリアの予備酸化的代謝能および総ATP代謝回転の両方を増加させた。例えば、クレアチンHClを含む組成物の投与は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能を、投与前の値と比較して約85%増加させた。さらに、クレアチンHClの投与は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞に見られるミトコンドリアの総ATP代謝回転を、投与前の値と比較して約103%増加させた。
実施例2:HD遺伝子突然変異を有する患者におけるクレアチンHClの効果
患者は、早期のステージ1進行度のHD遺伝子突然変異のキャリアであると確認された。各患者に10〜12グラム/日のクレアチンHClを摂取するように指示した。疾患の神経学的進行を年4回モニタリングし、全血液化学プロファイルも同様にモニタリングした。また、磁気共鳴イメージング(MRI)を用いた神経学的進行の評価を最低でも年1回実施した。
クレアチンHClを3.5年間服用していた患者は、臨床的神経学的評価またはMRIから検出される疾患の進行を示さなかった。さらに、これらの患者は、3.5年間にわたって症状を呈することがなく、この病気の発症を遅らせることができた。
実施例3:クレアチン一水和物に暴露されたHD患者および対照(WT)患者由来のリンパ芽球細胞におけるジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1 (DGAT1)およびジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2 (DGAT2)活性
DGAT1およびDGAT2活性を、HD患者および対照(WT)患者から採取したリンパ芽球細胞において比較した。処理した細胞を1mMのクレアチン一水和物に24時間暴露した。
以下に示す表1および表2は、HD患者および対照患者から採取したリンパ芽球細胞における、それぞれDGAT1およびDGAT2活性に対するクレアチン一水和物の効果を実証する。
(表1)HD患者および対照患者から採取したリンパ芽球細胞におけるDGAT1活性に対するクレアチン一水和物の効果
Figure 0006882191
(表2)HD患者および対照患者から採取したリンパ芽球細胞におけるDGAT2活性に対するクレアチン一水和物の効果
Figure 0006882191
24時間後にDGAT1活性の有意な増加はなかったが、クレアチン一水和物への暴露はHD細胞とWT細胞の両方においてDGAT2活性の増加をもたらした。表2および図2に示すように、DGAT2の基礎活性はHD細胞において有意に高かったが、1mMでのクレアチン暴露は、HDおよびWTの両方において活性を有意に増加させた。例えば、HD患者由来のリンパ芽球細胞へのクレアチン一水和物の暴露は、暴露前の値と比較してDGAT2の活性を約23%増加させた。実際に、クレアチン一水和物への暴露は、HD患者から採取したリンパ芽球細胞においてDGAT2の活性を約0.86pMol/mg/分増加させた。
実施例4(仮説例):クレアチンHClに暴露されたHD患者および対照(WT)患者由来のリンパ芽球細胞におけるDGAT2活性
DGAT2活性を、HD患者および対照(WT)患者から採取したリンパ芽球細胞において比較する。処理済みの細胞を1mMのクレアチンHClに24時間暴露する。
HD患者から採取したリンパ芽球細胞では、クレアチンHClへの暴露は24時間後にDGAT2活性の増加をもたらす。具体的には、HD患者から採取したリンパ芽球細胞において、1mMでのクレアチンHClへの暴露は、DGAT2活性を約20%以上増加させる。すなわち、1mMでのクレアチンHClへの暴露は、HD患者由来のリンパ芽球細胞においてDGAT2の活性を約0.85pMol/mg/分増加させる。
本発明を特定の実施態様に関して説明してきたが、本発明は添付の特許請求の範囲の精神の範囲内で種々の代替実施態様が可能であることが当業者には理解されるであろう。例えば、本発明は、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、およびプリオン病を含むがこれに限定されない多数の他の神経変性疾患での使用も意図される。

Claims (17)

  1. 有効量のクレアチン塩酸塩を含む、ハンチンチン遺伝子の突然変異を有するヒトにおける神経変性を予防または軽減するための組成物であって、該有効量がグラム〜12グラムのクレアチン塩酸塩の1日量を含み、
    クレアチン塩酸塩が前記組成物の少なくとも50重量%の量で該組成物中に存在する、組成物。
  2. クレアチニンをさらに含む、請求項1記載の組成物。
  3. 丸薬、錠剤、カプセル、またはゲルカプセルの形態で投与されるように用いられる、請求項1記載の組成物。
  4. ホメオパシー化合物、コ−メディケーション(co-medication)、栄養補助食品、植物抽出物、植物性生薬、医薬、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、少なくとも1つの他の化合物と組み合わせて投与されるように用いられる、請求項1記載の組成物。
  5. クレアチン塩酸塩が前記組成物の少なくとも75重量%の量で前記組成物中に存在する、請求項1記載の組成物。
  6. クレアチン塩酸塩が前記組成物の少なくとも90重量%の量で前記組成物中に存在する、請求項記載の組成物。
  7. 有効量のクレアチン塩酸塩を含む、ヒトにおけるハンチントン病を治療するための組成物であって、該有効量がグラム〜12グラムのクレアチン塩酸塩の1日量を含み、
    クレアチン塩酸塩が前記組成物の少なくとも50重量%の量で該組成物中に存在する、組成物。
  8. クレアチニンと組み合わせて投与されるように用いられる、請求項記載の組成物。
  9. 液体、ゲルまたは粉末の形態で投与されるように用いられる、請求項記載の組成物。
  10. リンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの予備呼吸能が少なくとも60%増加する、請求項記載の組成物。
  11. リンパ芽球細胞におけるミトコンドリアの総ATP代謝回転が少なくとも75%増加する、請求項記載の組成物。
  12. 1日量のクレアチン塩酸塩を含む、ハンチンチン遺伝子の突然変異を有するヒトを治療するための組成物であって、該1日量がグラム〜12グラムのクレアチン塩酸塩を含み、
    クレアチン塩酸塩が前記組成物の少なくとも50重量%の量で該組成物中に存在する、組成物。
  13. リンパ芽球細胞におけるジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ2活性のレベルが少なくとも10%増加する、請求項12記載の組成物。
  14. クレアチン塩酸塩が前記組成物の少なくとも75重量%の量で前記組成物中に存在する、請求項12記載の組成物。
  15. クレアチン塩酸塩が前記組成物の少なくとも90重量%の量で前記組成物中に存在する、請求項14記載の組成物。
  16. 栄養補助食品もしくは健康補助食品として、または機能性食品として投与されるように用いられる、請求項12記載の組成物。
  17. 前記クレアチン塩酸塩の1日量が、10グラム〜12グラムである、請求項1〜16のいずれかに記載の組成物。
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