JP6877990B2 - 容器包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料等を収容した容器包装体に関する。
飲料等を収容する包装体として、カップ容器を備える容器包装体が提案されている。特許文献1には、2種類の内容物が収容された容器包装体が開示されている。同文献に開示された容器包装体は、第1内容物を収容する第1容器と、第2内容物を収容する第2容器とを有する。第2容器は、第1容器の上端開口を塞ぐように設けられている。第1容器および第2容器は、形状を安定して維持することを目的として、厚みが0.2mm以上の樹脂によって形成されている。第1内容物および第2内容物は、ストローによって吸引されることにより飲まれる。同文献においては、第2容器に脆弱部を設けることにより、ストローを突き刺すことによって、第2容器をより容易に開孔することが意図されている。
しかしながら、第2容器は、形状を安定して維持することを目的として比較的厚みが厚いものとされている。このため、ストローによって突き刺されることによりスムーズな開孔を実現する脆弱部は、形状や構造等を吟味して設ける必要がある。また、第2容器の一部が脆弱部とされるため、脆弱部から逸れた位置にストローを突き刺さしてしまうと、第2容器を開孔できないといった不具合を生じる。
特開2014−61925号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、ストロー等による開孔をより確実且つ容易に行うことが可能な容器包装体を提供することをその課題とする。
本発明によって提供される容器包装体は、カップ容器と、前記カップ容器を密閉する蓋体と、前記カップ容器および前記蓋体によって規定された収容空間に収容された被包装体と、を備えた容器包装体であって、前記カップ容器は、容器本体部と当該容器本体部の周縁から延出するフランジ部とを有しており、前記蓋体は、表側蓋部と、当該表側蓋部と前記カップ容器との間に位置する内側蓋部と、を含み、前記被包装体は、前記カップ容器と前記内側蓋部との間に設けられた第1収容空間に収容された第1被包装物と、前記内側蓋部と前記表側蓋部との間に設けられた第2収容空間に収容された第2被包装物と、を含み、前記カップ容器の内面と、当該内面と対向する前記内側蓋部の下面とは、互いにヒートシール可能な材質からなり、且つ前記内側蓋部の前記下面とは反対側の上面と、当該上面と対向する前記表側蓋部の下面とは、互いにヒートシール可能な材質からなるとともに、前記表側蓋部、前記内側蓋部および前記フランジ部が、この順で積層された状態で互いにヒートシールによって接合されており、前記内側蓋部の厚みは、10μm〜170μmであり、且つ前記内側蓋部の底部の厚みは、前記内側蓋部の上部の厚みよりも薄く、前記蓋体は、前記表側蓋部および前記内側蓋部が開孔するまで突き刺された場合に、前記カップ容器に固定された状態が維持されており、前記内側蓋部は、前記下面を構成する下層と前記上面を構成する上層と前記下層および前記上層とに挟まれた中間層とを有する積層構造であり、前記表側蓋部の下面を構成する材質と前記カップ容器の内面を構成する材質とは、互いに異なることを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記中間層には、バリア層が設けられている。また、本発明の好ましい実施の形態においては、前記内側蓋部の底部の厚みは、100μm以下である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表側蓋部および前記内側蓋部に突き刺されることによりこれらを開孔するためのストローを更に備える。
本発明によれば、前記内側蓋部が10μm〜170μmと比較的薄いものとされていることにより、前記内側蓋部を開孔するための力を低減させることが可能である。また、前記表側蓋部、前記内側蓋部および前記カップ容器の前記フランジ部が、この順で積層された状態でヒートシールにより接合されていることから、前記表側蓋部、前記内側蓋部および前記カップ容器の接合強度を高めるのに適している。これらにより、前記蓋体は、前記表側蓋部および前記内側蓋部が開口するほどに突き刺されても、前記カップ容器に固定された状態が維持されている。したがって、前記内側蓋部にストロー等を突き刺すための脆弱部等を設けることなくストロー等によって確実に開孔することが可能である。また、前記内側蓋部全体が比較的薄いものであるため、ストロー等を突き刺す位置を殊更に特定する必要がない。したがって、前記容器包装体によれば、より確実且つ容易に開孔することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態に基づく容器包装体を示す斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のII−II線に沿う要部拡大断面図である。 図1の容器包装体の内側蓋部の製造方法の一例を示す断面図である。 図1の容器包装体の内側蓋部の製造方法の一例を示す断面図である。 図1の容器包装体の内側蓋部を示す側面図である。 図1の容器包装体の開封を示す断面図である。 図1の容器包装体の開封を示す断面図である。 図1の容器包装体の変形例を示す要部拡大断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に基づく容器包装体を示している。本実施形態の容器包装体A1は、カップ容器1、蓋体2、収容空間3、被包装体4およびストロー5を備えている。容器包装体A1は、たとえば飲料等の被包装体4を収容しており、たとえばストロー5を用いて購入者が被包装体4を飲むためのものである。
図1は、容器包装体A1を示す斜視図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図であり、図3は、要部拡大断面図である。
カップ容器1は、内部に被包装体4を収容するものであり、蓋体2によって密閉されている。カップ容器1の形状および材質は特に限定されない。図示された例においては、カップ容器1は、容器本体11およびフランジ部12を有する。容器本体11は、略円筒形状あるいはテーパ筒形状の側部と側部の下端に繋がる底部を有している。フランジ部12は、容器本体11の上端に繋がっており、側方に延出している。図示された例においては、フランジ部12は、平面視円環形状である。
カップ容器1は、通常公知のものを用いることができ、例えば、紙製カップ、合成樹脂製カップ、及びアルミ製カップなどを使用することができる。内容物が乳飲料などの食品である場合には、保存性向上等の観点から、内面13に樹脂フィルムをラミネートした紙製カップ及びアルミ製カップ、或いは合成樹脂製カップを使用することが好ましい。紙製カップやアルミ製カップにラミネートされる樹脂フィルムとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂等のポリエステル系樹脂、セロハン、三酢酸セルロース(TAC)樹脂等のセルロース系樹脂、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(EVA)、エチレン−ビニルアルコール系共重合樹脂(EVOH)、アイオノマー樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン(PS)系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂等から構成される一層又は二層以上のフィルムが挙げられる。合成樹脂製カップを構成する樹脂としては、紙製カップにラミネートする樹脂フィルムに使用される樹脂と同様の樹脂を用いることができ、これらの樹脂から選択された同種または異種の樹脂を積層して用いてもよい。
蓋体2は、カップ容器1を密閉するものである。本実施形態においては、蓋体2は、表側蓋部21および内側蓋部22を含む。
表側蓋部21と内側蓋部22との相対的な位置関係は、表側蓋部21がカップ容器1の容器本体11の底部に対して内側蓋部22よりも遠い位置にあり、内側蓋部22は、表側蓋部21よりも容器本体11の底部に近い位置にある。本実施形態においては、図2および図3に示すように、平面視円形状の内側蓋部22の周縁部分が、カップ容器1のフランジ部12に接合されている。また、平面視円形状の表側蓋部21の周縁部分が、内側蓋部22の周縁部分に接合されている。表側蓋部21および内側蓋部22の接合手法は、ヒートシールが好ましい。
蓋体2は、表側蓋部21および内側蓋部22が開孔するまで突き刺された場合に、カップ容器1に固定された状態が維持される。具体的には、表側蓋部21がストロー5によって突き刺されることにより開孔する場合、ストロー5から表側蓋部21に加えられた力は、表側蓋部21の下面212および内側蓋部22の上面221の接合部分と、内側蓋部22の下面222およびカップ容器1のフランジ部12の内面13の接合部分と、を介してカップ容器1に伝えられる。このため、これらの接合部分が、表側蓋部21が開孔する程度の突き刺された場合の力によっては剥離しない接合強度とされている。また、内側蓋部22がストロー5によって突き刺されることにより開孔する場合、ストロー5から内側蓋部22に加えられた力は、内側蓋部22の下面222およびカップ容器1の内面13の接合部分を介してカップ容器1に伝えられる。このため、当該接合部分が、内側蓋部22が開孔する程度の突き刺された場合の力によっては剥離しない接合強度とされている。
表側蓋部21は、少なくとも基材層(上面211)とシーラント層(下面212)からなる。表側蓋部の基材層としては、紙、アルミニウム箔、各種合成樹脂フィルム等を単体または積層された状態で使用することができる。合成樹脂フィルムの具体的な例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリオレフィン系エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂等のポリエステル系樹脂、セロハン、三酢酸セルロース(TAC)樹脂等のセルロース系樹脂、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂(EVA)、エチレン−ビニルアルコール系共重合樹脂(EVOH)、アイオノマー樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン(PS)系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、フッ素系樹脂、ウレタン系樹脂等から構成される一層又は二層以上の合成樹脂フィルムが挙げられる。なお、表側蓋部21の基材層(上面211)は、たとえば商品名称や被包装体4の成分を表示するための印刷面として使用してもよい。
また、基材層には必要に応じてガスバリア層を設けてもよい。ガスバリア層としては、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム、ガスバリア性ナイロンフィルム、ガスバリア性ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等のガスバリア性フィルムや、PETフィルム等にアルミニウム等の金属を蒸着した金属蒸着フィルムや、PETフィルムに酸化アルミニウムや酸化珪素等の無機酸化物を蒸着させた無機酸化物蒸着フィルム、あるいは、ポリ塩化ビニリデンコーティング、水溶性樹脂と無機層状化合物を含有する被膜や金属アルコキシドあるいはその加水分解物とイソシアネート化合物を反応させた被膜からなる樹脂層などのガスバリアコーティング層、あるいはアルミニウム箔等の金属箔などを用いることができる。
表側蓋部21のシーラント層(下面212)としては、被着体である内側蓋部22の上面221の材質に応じて、それに適する材質のシーラント層を選択する。一般的には、シーラント層の材質としては、ポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂 、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等が使用される。また、必要に応じて、これらオレフィン系樹脂に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン(PS)系樹脂等を混合して用いてもよい。
内側蓋部22は、単層または積層の樹脂フィルムからなる。そして、カップ容器1のフランジ部12および内側蓋部22と、表側蓋部21および内側蓋部22とが、いずれもヒートシールによって接合されることから、カップ容器1の内面13および内側蓋部22の下面222が、互いにヒートシール可能な材質からなり、また、内側蓋部22の上面221および表側蓋部21の下面212が、互いにヒートシール可能な材質からなる。特に、表側蓋部21のシーラント層(下面212)とカップ容器1の内面13とにそれぞれ適切にヒートシールにより接合される必要があることから、それぞれに適した材質が少なくとも二層以上に積層された樹脂フィルムであることが好ましい。
内側蓋部22の上面221および下面222を構成する層は、表側蓋部21のシーラント層(下面212)と同様の樹脂から選択された同種又は異種の一層又は二層以上の樹脂フィルムを使用することができる。
また、内側蓋部22の強度を向上させる観点からは、上面221および下面222を構成する層に加えて基材層を設けることが好ましい。基材層としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)など)、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66など)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルフォン(PES)及びエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムを使用することができる。また、基材層には、必要に応じてガスバリア層を設けてもよい。ガスバリア層としては表側蓋部21のガスバリア層と同様のものが用いられる。なお、基材層は、本発明における中間層に相当する。
フィルムの積層方法としては、ドライラミネーション方法やホットメルトラミネーション方法などの公知の方法を使用することができる。また、積層フィルムは、上記の樹脂材料を使用して共押出しすることによっても作製することができる。
なお、図3に示された例は、表側蓋部21の下面212、内側蓋部22の上面221、下面222およびカップ容器1の内面13が、いずれも互いにヒートシール可能な同種の樹脂からなり、表側蓋部21の下面212、内側蓋部22の上面221および下面222が、同種の樹脂からなるシーラント層によって構成されている場合を示している。具体的には、表側蓋部21の下面212、内側蓋部22の上面221および下面222が、主としてオレフィン系樹脂から選択されたものであることが好ましい。
本実施形態においては、表側蓋部21は、カップ容器1のフランジ部12に沿って平らな形状となっており、たとえばフランジ部12から図中上方または下方に突出した形状ではない。また、本実施形態においては、内側蓋部22は、フランジ部12に接合された周縁部に囲まれた部分が、下方に膨出した形状とされている。
図4および図5は、内側蓋部22の製造方法の一例を示す断面図である。
図4に示すように、本製造方法においては、金型8を用いる。金型8は、いわゆる凹金型であり、平坦な上面81から凹んだ形状である。金型8は、底面83を有する。底面83は、金型8の凹部のうち最も低い位置にある面であり、図示された例においては平坦な面である。また、金型8には、複数の脱気孔89が形成されている。脱気孔89は、金型8の凹面に到達しており、吸引ポンプ等の図示しない吸引源に接続されている。
次いで、内側蓋部22の材料となるフィルム材料220を用意する。フィルム材料220は、上述した内側蓋部22と同様の材質からなる。金型8を用いた成形を行うためには、たとえばフィルム材料220を所定の温度に加熱することにより軟化させておいてもよい。
次いで、図5に示すように、フィルム材料220を金型8に近接させた状態で、フィルム材料220と金型8との間を複数の脱気孔89から脱気する。これにより、フィルム材料220が金型8に密着し、内側蓋部22の各部を有する形状に成形される。フィルム材料220のうち底面83に密着した部分が底部223となり、上面81に密着した部分がカップ容器1のフランジ部12に接合される周縁部分(上部)となる。なお、脱気においてフィルム材料220が金型8に近づくと、まず、フィルム材料220の一部が金型8の上面81に密着する。次いで、フィルム材料220のうち平面視において金型8の凹部と重なる部分が、凹部に沿うように延伸されながら金型8の凹部に密着する。このような挙動により形成された内側蓋部22においては、金型8の底面83と密着した部分である底部223の延伸度合いが強く、その厚みが内側蓋部22の上部と比して薄くなっている。
内側蓋部22の全体の厚みは、10μm〜170μmであり、強度確保とストロー5による開孔のしやすさの観点からは30μ〜120μmが好ましい。さらに、底部223は、ストロー5による開孔のしやすさが特に求められることから、厚みが100μm以下であることが好ましい。図6は、内側蓋部22を示す側面図である。同図においては、内側蓋部22のうち厚さが厚い部位ほど濃色を付しており、厚さが薄い部位ほど淡色を付している。同図から理解されるように、上述した金型8を用いた製造方法によって形成された内側蓋部22は、周縁部分(上部)から底部223に向かうほど厚さが薄くなっている。また、このような手法によって上述した厚みの内側蓋部22を製造する場合、フィルム材料220の厚みは、たとえば30μm〜170μmであり、好ましくは50μm〜120μmである。
図2に示すように、収容空間3は、第1収容空間31および第2収容空間32を含む。第1収容空間31は、カップ容器1の容器本体11と内側蓋部22との間に設けられている。本実施形態においては、カップ容器1の内面13と内側蓋部22の下面222とによって密閉された空間が、第1収容空間31とされている。第2収容空間32は、表側蓋部21と内側蓋部22との間に設けられている。本実施形態においては、表側蓋部21の下面212と内側蓋部22の上面221とによって密閉された空間が、第2収容空間32とされている。
図示された例においては、第1収容空間31は、カップ容器1の容器本体11によって規定されていることから、比較的深底の収容空間となっている。一方、第2収容空間32は、平らな形状の表側蓋部21と下方に膨出した形状の内側蓋部22とによって規定されていることから、比較的浅底の収容空間となっている。
被包装体4は、カップ容器1および蓋体2によって包装されており、第1被包装物41および第2被包装物42を含む。第1被包装物41は、収容空間3の第1収容空間31に収容されており第2被包装物42は、収容空間3の第2収容空間32に収容されている。第1被包装物41および第2被包装物42の種類や量等は特に限定されない。第1被包装物41の具体例としては、たとえばストロー5を用いた吸引によって飲まれるコーヒー等の飲料が挙げられる。この場合、第2被包装物42の具体例としては、たとえばミルクやシロップが挙げられる。第1被包装物41および第2被包装物42は、一般的には液体であるが、たとえば粉粒体や固体が混合された液体やゼリー状の物体であってもよい。また、第2被包装物42としては、第2被包装物42の開孔から第1収容空間31へと移動可能であれば、たとえば粉体等であってもよい。
ストロー5は、第1被包装物41を吸引することにより飲むために用いられるものであり、全体として細長い円筒形状とされている。ストロー5の先端部51は、表側蓋部21および内側蓋部22に突き刺されることによりこれらを開孔可能な鋭利な形状とされている。なお、ストロー5がカップ容器1に添付された状態で容器包装体A1が搬送および店頭における陳列等される場合、ストロー5は、長手方向に分割された伸縮可能な構成であってもよい。
図7および図8は、容器包装体A1の開封を示している。まず、図7に示すように、ストロー5の先端部51を表側蓋部21の上面211に突き刺す。これにより、表側蓋部21は、全体的に下方へと押されるとともに、先端部51が当接する部分が先端部51によって開孔され貫通孔219が形成される。この際、上述したとおり、内側蓋部22および表側蓋部21の接合部分と内側蓋部22およびカップ容器1との接合部分が、ストロー5を突き刺すことによって表側蓋部21が開口する際に付与される力によっては剥離しない接合強度とされている。このため、表側蓋部21に貫通孔219が形成されても、表側蓋部21(蓋体2)は、カップ容器1に固定された状態が維持されている。
次いで、ストロー5をさらに図中下方に押し下げると、ストロー5の先端部51が内側蓋部22の上面221に突き刺される。これにより、図8に示すように、内側蓋部22は、全体的に下方へと押されるとともに、先端部51が当接する部分が開孔され貫通孔229が形成される。この際、上述したとおり、内側蓋部22およびカップ容器1の接合部分が、ストロー5を突き刺すことによって内側蓋部22が開口する際に付与される力によっては剥離しない接合強度とされている。また、内側蓋部22の底部223の厚みは、好ましくは100μm以下とされている。このため、内側蓋部22に貫通孔229を形成する際にストロー5から内側蓋部22へと加えられる力が抑制されており、内側蓋部22(蓋体2)は、カップ容器1に固定された状態が維持されている。そして、さらにストロー5を押し下げると、ストロー5が第1被包装物41に浸漬するとともに、貫通孔229を通して、第2収容空間32から第1収容空間31へと第2被包装物42が移動する。この第2被包装物42は、第1収容空間31において第1被包装物41と混合される。この後は、購入者がストロー5を用いて吸引することにより、第1被包装物41と第2被包装物42とが混合された飲料等を飲むことができる。
次に、容器包装体A1の作用について説明する。
本実施形態によれば、内側蓋部22が10μm〜170μmと比較的薄いものとされていることにより、内側蓋部22を開孔するための力を低減させることが可能である。また、表側蓋部21、内側蓋部22およびカップ容器1のフランジ部12が、この順で積層された状態でヒートシールにより接合されていることから、表側蓋部21、内側蓋部22およびカップ容器1の接合強度を高めるのに適している。これらにより、表側蓋部21および内側蓋部22からなる蓋体2は、表側蓋部21および内側蓋部22が開口するほどに突き刺されても、カップ容器1に固定された状態が維持されている。したがって、内側蓋部22にストロー5を突き刺すための脆弱部等を設けることなくストロー5によって確実に開孔することが可能である。また、内側蓋部22全体が比較的薄いものであるため、ストロー5を突き刺す位置を殊更に特定する必要がない。したがって、容器包装体A1によれば、より確実且つ容易にストロー5によって開孔することができる。
特に、凹金型である金型8を用いて内側蓋部22を形成した場合、図6に示したように、底部223が内側蓋部22において薄い部分となりやすい。底部223は、表側蓋部21の略中央にストロー5を突き刺した場合に、ストロー5が自ずと到達し易い部位である。このような底部223の厚みがたとえば内側蓋部22の上部と比べて薄いことにより、ストロー5による開孔をより容易とすることができる。また、底部223の厚みが100μm以下であることは、樹脂等からなるストロー5によって開孔するのに好ましい。
また、内側蓋部22は、上述した厚みの樹脂フィルムからなり、製造過程においては、図5に示すように延伸されやすいフィルム材料220が用いられている。これより、図8に示すように、ストロー5を突き刺すことにより内側蓋部22に貫通孔229を形成する際には、内側蓋部22の中央部分が下方に押し下げられ、内側蓋部22の全体が中央に傾いた形状となりやすい。このような形状により、第2収容空間32に収容されていた第2被包装物42を貫通孔229へと集める効果が期待され、より多くの第2被包装物42を第1被包装物41に混合するのに適している。また、金型8に沿って十分に変形しうるような延伸性および柔軟性を有するフィルム材料220を用いて内側蓋部22が形成されていることにより、ストロー5によって内側蓋部22に貫通孔229が形成される際に、内側蓋部22の一部が引き裂かれて個別の樹脂フィルム片としてカップ容器1内(被包装体4)に混入することを防止することができる。
図9は、容器包装体A1の変形例を示しており、図3と同様の断面における要部拡大断面図である。本実施形態においては、内側蓋部22がシーラント層22a、基材層22bおよびシーラント層22cを有しており、これらが積層された構成とされている。
シーラント層22aは、上面221を構成する層であり、表側蓋部21の下面212とヒートシール可能な材質からなる。シーラント層22cは、下面222を構成する層であり、カップ容器1の内面13とヒートシール可能な材質からなる。シーラント層22aおよびシーラント層22cの具体的な材質は、上述したシーラント層の材質と同様である。なお、シーラント層22cは、本発明における下層に相当し、シーラント層22aは、本発明における上層に相当する。
基材層22bは、シーラント層22aおよびシーラント層22cに挟まれており、上述した基材層の説明で述べた構成が種々に選択される。基材層22bは、たとえば内側蓋部22の強度向上を担う。また、光や気体および液体等の通過をより確実に阻止することを目的として、基材層22bには、バリア層が設けられてもよい。当該バリア層の具体的な材質は、上述したバリア層の材質と同様である。
本変形例においては、上面221を構成するシーラント層22aと基材層22bと下面222を構成するシーラント層22cとが、別体の層とされている。このため、表側蓋部21を構成する材質とカップ容器1の内面13を構成する材質とが互いに異なっていても、表側蓋部21の下面212を構成する材質とシーラント層22aの材質とを互いにヒートシール可能な材質とし、カップ容器1の内面13を構成する材質とシーラント層22cの材質とを互いにヒートシール可能な材質とすることにより、図示されたように表側蓋部21、内側蓋部22およびカップ容器1を適切にヒートシールすることが可能である。また、基材層22bを設けることにより、内側蓋部22の強度を向上したり、第1被包装物41をより確実に保護したりすることができる。
本発明に係る容器包装体は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る容器包装体の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A1 :容器包装体
1 :カップ容器
2 :蓋体
3 :収容空間
4 :被包装体
5 :ストロー
8 :金型
11 :容器本体
12 :フランジ部
13 :内面
21 :表側蓋部
22 :内側蓋部
22a :シーラント層
22b :基材層
22c :シーラント層
31 :第1収容空間
32 :第2収容空間
41 :第1被包装物
42 :第2被包装物
51 :先端部
81 :上面
83 :底面
89 :脱気孔
211 :上面
212 :下面
219 :貫通孔
220 :フィルム材料
221 :上面
222 :下面
223 :底部
229 :貫通孔

Claims (4)

  1. カップ容器と、
    前記カップ容器を密閉する蓋体と、
    前記カップ容器および前記蓋体によって規定された収容空間に収容された被包装体と、を備えた容器包装体であって、
    前記カップ容器は、容器本体部と当該容器本体部の周縁から延出するフランジ部とを有しており、
    前記蓋体は、表側蓋部と、当該表側蓋部と前記カップ容器との間に位置する内側蓋部と、を含み、
    前記被包装体は、前記カップ容器と前記内側蓋部との間に設けられた第1収容空間に収容された第1被包装物と、前記内側蓋部と前記表側蓋部との間に設けられた第2収容空間に収容された第2被包装物と、を含み、
    前記カップ容器の内面と、当該内面と対向する前記内側蓋部の下面とは、互いにヒートシール可能な材質からなり、且つ前記内側蓋部の前記下面とは反対側の上面と、当該上面と対向する前記表側蓋部の下面とは、互いにヒートシール可能な材質からなるとともに、前記表側蓋部、前記内側蓋部および前記フランジ部が、この順で積層された状態で互いにヒートシールによって接合されており、
    前記内側蓋部の厚みは、10μm〜170μmであり、且つ前記内側蓋部の底部の厚みは、前記内側蓋部の上部の厚みよりも薄く、
    前記蓋体は、前記表側蓋部および前記内側蓋部が開孔するまで突き刺された場合に、前記カップ容器に固定された状態が維持されており、
    前記内側蓋部は、前記下面を構成する下層と前記上面を構成する上層と前記下層および前記上層とに挟まれた中間層とを有する積層構造であり、
    前記表側蓋部の下面を構成する材質と前記カップ容器の内面を構成する材質とは、互いに異なることを特徴とする、容器包装体。
  2. 前記中間層には、バリア層が設けられている、請求項1に記載の容器包装体。
  3. 前記内側蓋部の底部の厚みは、100μm以下である、請求項1または2に記載の容器包装体。
  4. 前記表側蓋部および前記内側蓋部に突き刺されることによりこれらを開孔するためのストローを更に備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の容器包装体。
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