JP6877681B2 - 法面用緑化資材、法面用緑化資材スラリー、法面緑化工法、及び緑化法面 - Google Patents

法面用緑化資材、法面用緑化資材スラリー、法面緑化工法、及び緑化法面 Download PDF

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本発明は、植物生育土壌の少ない岩盤や法面等を緑化する法面用緑化資材、該法面用緑化資材を含む法面用緑化資材スラリー、該法面用緑化資材スラリーを用いる法面緑化工法、及び前記法面用緑化資材を用いて緑化した緑化法面に関するものである。
露天採掘された鉱山の採掘後の最終残壁や、道路建設や土地造成等に伴って形成された岩盤や法面等は、植物生育基盤土壌が少ないか全く無く、その保護と景観を保持するために緑化用の芝や花卉類、樹木等を植生し、緑化が図られている。このような緑化工法の一つとして、バーク堆肥とピートモスを混合した土壌改良材に、植物の種子や高分子結合剤、肥料等を混合した植生基材を吹付機で法面上に吹き付ける吹付け工法が知られている。しかしながら、この吹付け工法は、植物生育土壌が多い法面への適用は有効であるが、植物生育土壌が少ない岩盤や法面に対しては、法面等の基盤安定材としての機能に欠けているため、法面上に吹き付けられた土壌改良材が降雨や風等により土壌浸食や飛散し、安定的に植物の発芽や生育させることが困難であり、緑化法面が得られなかった。
そこで、例えば、特許文献1には、木材パルプに叩解されてフイブリイ化されたピートモス、バーク等の有機質土壌改良剤をすき込むとともに、種子を混在させて乾燥し水分解性の薄層シートにした植生帯による緑化法面が開示されている。しかし、これらの植生帯を使用する法面等の緑化方法では、特に植物生育土壌の少ない岩盤や法面等で植生材料が降雨や風等による流失や飛散が減少するものの、植生帯の製造コストが高く、また、その植生帯を敷設する作業に多くの人手を要する問題があった。
一方、特許文献2では、耐土壌侵食性や種子発芽率の高い、バーク堆肥又はチップ材とケナフパルプからなる配合材を主成分とした植物生育基盤材を用いた緑化法面が提案されている。しかしながら、ケフナパルプは、特殊な資材であり一般には容易に入手することができない問題があった。
このため、安価で、かつ、容易に入手可能な耐土壌侵食性の高いファイバー材を用いた緑化法面が求められていた。
特公平03−68971号公報 特開2000−342058号公報
本発明は、安価で、かつ、容易に入手可能な耐土壌侵食性の高いファイバー材を用いた、植物生育土壌の少ない岩盤や法面等をも緑化する法面用緑化資材及び法面用緑化資材を含む法面用緑化資材スラリー、該法面用緑化資材スラリーを用いる法面緑化工法、及び前記法面用緑化資材を用いて緑化された緑化法面を提供することを課題とする。
本発明において、法面を緑化する法面用緑化資材は、種子20〜70重量部、肥料20〜70重量部、及びファイバー材4〜20重量部を備え、ファイバー材の重量比で半量ないし全量が水溶性紙材である、法面用緑化資材である。
水溶性紙は、容易に水に溶解し、緑化資材を水に分散したときに、緑化資材の分散状態を保持し、緑化資材を水に分散させた緑化資材が法面又は岩盤に吹き付けられて付着すると、緑化資材は法面等に定着して、適度な水分を保持し、種子の発芽を促すことができる。その結果、植物生育土壌の少ない岩盤や法面であっても、緑化法面とすることができる。
また、本発明において、法面を緑化する法面用緑化資材は、水溶性紙材は、トイレットペーパ材からなる、法面用緑化資材である。
トイレットペーパ材は、安価、かつ、容易に入手可能である。
本発明において、法面を緑化する法面用緑化資材スラリーは、法面用緑化資材1〜2重量比に対して、水8〜9重量比からなる法面用緑化資材スラリーである。
本発明に係る法面用緑化資材スラリーを用いれば、植物生育土壌の少ない岩盤や法面であっても、容易に法面を緑化することができる。
本発明において、植物生育土壌の少ない岩盤や法面を緑化する法面緑化工法は、法面用緑化資材スラリーを岩盤や法面の窪み又は亀裂内に吹き付ける緑化工法である。
本発明に係る法面用緑化工法を用いれば、植物生育土壌の少ない岩盤や法面であっても、安価で、かつ、容易に法面を緑化することができる。
また、本発明に係る法面緑化工法は、法面用緑化資材スラリーをコンプレッサと、エアーホースと、法面用緑化資材タンクと、吹付用ホースとを用いて岩盤や法面の窪み又は亀裂内に吹き付ける法面緑化工法である。
本発明に係る法面用緑化工法を用いれば、安価、かつ、容易に法面を緑化する作業を行うことができる。
また、本発明に係る法面緑化工法は、法面用緑化資材タンクの内部に法面用緑化資材タンクの下部から圧縮空気を供給し、バブリングにより法面用緑化資材タンク内の法面用緑化資材スラリーを撹拌することを含む、法面緑化工法である。
法面用緑化資材タンクの下部から圧縮空気を供給しバブリングすることにより、法面用緑化資材タンク内の法面用緑化資材スラリーを撹拌すると、法面緑化資材スラリーの懸濁状態が保たれ、確実に法面緑化資材スラリーを用いて法面を緑化することができる。
本発明において、緑化法面は、法面用緑化資材が窪み又は亀裂に吹き込まれてなる緑化法面である。
岩盤や法面の窪み又は亀裂に緑化資材スラリーが吹き込まれて法面緑化資材が付着すると、緑化資材の定着がより向上し、緑化が促進される。
本発明によれば、安価で、かつ、容易に入手可能なトイレットペーパ材を耐土壌侵食性の高いファイバー材として用いて、植物生育土壌の少ない岩盤や法面等を緑化する法面用緑化資材及びその法面用緑化資材を含む法面用緑化資材スラリー、該法面用緑化資材スラリーを用いる法面緑化工法、及び前記法面用緑化資材により緑化された緑化法面を提供することができる。
図1は、実施例に係る法面緑化資材により緑化された緑化法面の模式断面図である。 図2は、実施例に係る法面緑化資材により法面を緑化する法面緑化工法のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、説明する。
先ず、図1に、本実施形態に係る緑化資材13により緑化された緑化法面11の模式断面を示す。緑化法面11は、法面12及び法面用緑化資材13を備える。法面用緑化資材13は、法面12の表面に2〜10mmの厚みで付着している。
法面12は、露天採掘された鉱山の採掘後の最終残壁や、道路建設や土地造成等に伴って形成された岩盤や法面等であり、この岩盤や法面等の土質には特に限定されない。植物生育土壌が少ないか全く無い岩盤であってもよく、或いは、普通土、砂質土、粘性土、レキ混じり土等でもよい。なお、法面12に窪み14や亀裂15があると、法面12に付着した緑化資材13が定着し易く、好ましい。また、法面12の傾斜角度にも限定されず、任意であり、傾斜角度が0°の平坦地にも適用可能である。
法面用緑化資材13は、種子20〜70重量部、肥料20〜70重量部、及び、ファイバー材4〜20重量部からなり、そのファイバー材の重量比で半分ないし全量が水溶性紙材からなる。種子は、木本類、在来草本類、及び外来草本類の種子類を1又は数種類配合したものであり、肥料は、種子の発芽及び生育に適した化学肥料や土壌改良材等を配合したものである。一方、ファイバー材は、その重量比で半量まで水溶性紙を置き換えて、法面12の直物生育土壌の有無、勾配の程度によって木質パルプを適宜配合することが好ましい。
ファイバー材は、緑化資材13を水に分散させてスラリー化し、法面12に吹き付けて付着させる際に、緑化資材13をスラリー中で分散状態を保持させ、法面12にスラリーが吹き付けられると、法面12の表面に付着した緑化資材13を法面12に定着させ、適度な水分を保持し、種子の発芽を促す役割を担うものである。ここで、ファイバー材が水溶性紙材であれば、容易に水に溶解し、適度な長さの繊維が容易に得られる。また、水溶性紙材がトイレットペーパ材であれば、より安価、かつ、容易に入手が可能であるとともに、緑化資材13の定着性も高く、適度な水分保持に優れており、より好ましい。
なお、図1には、法面12の表面に法面用緑化資材13が定着し、一定期間が経過して、法面用緑化資材13中の種子が発芽し、植物16が生育し、緑化された状態を示している。
次に、本発明の法面用緑化資材13を法面12に付着させる方法を、図2のフローチャートを用いて説明する。
先ず、肥料溶解工程101では、法面用緑化資材13に対して重量でその2〜4倍の水に、20〜70重量部となる肥料を投入し、撹拌の上、24〜48時間放置して、肥料を溶解する。
次に、水溶性紙溶解工程102では、法面用緑化資材13に対して重量でその2〜4倍の水に、トイレットペーパを法面用緑化資材13の5〜20重量部となるように、手で千切って投入し、撹拌して、トイレットペーパを繊維状に溶解する。
種子混合工程103では、先ず、肥料溶解工程101で肥料を溶解した溶液に水溶性紙溶解工程102でトイレットペーパ材が溶解し繊維状となって懸濁する溶液を加える。更に、法面用緑化資材13の20〜70重量部となる種子を、その溶液に投入し、十分に撹拌して繊維状となったトイレットペーパ材と種子を懸濁させながら法面用緑化資材13に対して重量でその1〜3倍の水を加え、スラリー濃度を調整して、法面用緑化資材スラリーとする。なお、種子、肥料及びファイバー材の配合比率並びに水の量は、法面の植物植生土壌の有無、勾配の程度によって、適宜変更することが望ましい。
吹付け機準備工程104では、コンプレッサと緑化資材吹付タンク(以下、単に「タンク」ともいう。)の入気側をエアーホースで接続し、排気側に吹き付けホースを接続する。
次に、緑化資材吹付用タンク充填工程105では、緑化資材吹付用タンクに、法面用緑化資材スラリーを充填する。タンクの下部から、圧縮空気をタンク内に供給してバブリングさせると、タンク内の法面用緑化資材スラリーが撹拌され、懸濁状態が維持され好ましい。
そして、緑化資材吹付工程106では、コンプレッサから圧縮された圧縮空気を緑化資材吹付用タンクに送り込み、吹き付けホースの先端から、法面用緑化資材スラリーを噴出させ、法面12に吹き付け、法面用緑化資材13を法面12に付着させる。このとき、法面12に窪み14や亀裂15が有る場合には、この窪み14や亀裂15に法面用緑化資材13が吹き込むようにすると、法面12における法面用緑化資材13の定着が良好となり、好ましい。
本発明において、法面用緑化資材13を法面12に吹き付け後、溶解した水溶性紙の繊維が相互に絡み合った状態で法面12を2〜10mmの厚さの層で覆い、定着する。この層は、保水性に富み、乾燥を防止し、植物の種子の発芽や生育に好適な緑化資材として作用する。
以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1
先ず、39重量部となる肥料を、法面用緑化資材13の2倍の水に、投入し、撹拌の後、24時間放置し、肥料が溶解したことを確認した。また、ファイバー材としてトイレットペーパを法面用緑化資材13の4重量部となるように、法面緑化資材13の2倍の水に手で千切って投入し、撹拌の上トイレットペーパ材が溶解して繊維状となった溶液を、肥料が溶解した溶液に加え、十分に撹拌して懸濁させた。更に、法面用緑化資材13の57重量部となる種子を投入し、十分に撹拌しながら法面用緑化資材13に対して重量で3倍の水を加えて、法面緑化資材スラリーとした。なお、種子としては、種子総重量に対してケンタッキートールフェスク34重量部、ケンタッキーブルーグラス14重量部、ホワイトクローバー21重量部、ヤマハギ17重量部、及びヨモギ14重量部配合したものを用いた。また、肥料として、燐安系高度化成を用いた。次に、法面用緑化資材スラリーを、コンプレッサと緑化資材吹付タンクの入気側をエアーホースで接続し、排気側に吹き付けホースを接続した緑化資材吹付用タンクに充填した。このとき、タンク内に下部から圧縮空気を供給してバブリングして、法面緑化資材スラリーを撹拌し懸濁状態を維持した。そして、吹き付けホースの先端から、法面用緑化資材スラリー噴出させ、露天採掘された鉱山の採掘後の最終残壁である法面12に吹き付け、法面緑化資材13を法面12に付着させて厚み2〜5mm前後の法面緑化資材13からなる層を形成した。このとき、法面12の窪み14や亀裂15には、法面用緑化資材13が吹き込み、定着するようにした。
実施例2
実施例1と同じ工程で、ファイバー材としてトイレットペーパを法面用緑化資材13の5重量部、法面用緑化資材13の66重量部となる種子、29重量部となる肥料の割合で法面用緑化資材13の5倍の水に、投入し、撹拌してスラリー化した上で、法面12に吹き付け、厚み2〜5mm前後の緑化資材13からなる層を形成した。なお、種子としては、種子総重量に対してケンタッキートールフェスク42重量部、ケンタッキーブルーグラス22重量部、ホワイトクローバー16重量部、ヤマハギ11重量部、及びヨモギ9重量部配合したものを用いた。また、肥料として、燐安系高度化成を用いた。
実施例3
実施例1と同じ工程で、ファイバー材としてトイレットペーパを法面用緑化資材13の5重量部、法面用緑化資材13の59重量部となる種子、36重量部となる肥料の割合で法面用緑化資材13の6.5倍の水に、投入し、撹拌してスラリー化した上で、法面12に吹き付け、厚み2〜5mm前後の緑化資材13からなる層を形成した。なお、種子としては、種子総重量に対してケンタッキートールフェスク38重量部、ケンタッキーブルーグラス19重量部、ホワイトクローバー19重量部、ヤマハギ12重量部、及びヨモギ12重量部配合したものを用いた。また、肥料として、燐安系高度化成を用いた。
実施例4
実施例1と同じ工程で、ファイバー材としてトイレットペーパを法面用緑化資材13の7重量部、法面用緑化資材13の23重量部となる種子、70重量部となる肥料の割合で法面用緑化資材13の6倍の水に、投入し、撹拌してスラリー化した上で、法面12に吹き付け、厚み2〜5mm前後の緑化資材13からなる層を形成した。なお、種子としては、種子総重量に対してケンタッキートールフェスク43重量部、ケンタッキーブルーグラス22重量部、ホワイトクローバー15重量部、ヤマハギ11重量部、及びヨモギ9重量部配合したものを用いた。また、肥料として、燐安系高度化成を用いた。
実施例5
先ず、27重量部となる肥料を、法面用緑化資材13の2倍の水に、投入し、撹拌の後、24時間放置し、肥料が溶解したことを確認した。また、ファイバー材としてトイレットペーパを法面用緑化資材13の3重量部となるように、法面緑化資材13の2倍の水に手で千切って投入し、撹拌の上、トイレットペーパ材が溶解して繊維状となった溶液を肥料が溶解した溶液に加え、十分に撹拌して懸濁させた。更に、法面用緑化資材13の38重量部となる種子をトイレットペーパ材が溶解して繊維状となって懸濁する溶液に投入し、十分に撹拌しながら法面用緑化資材13に対して重量で1倍の水を加えて、第1回目吹付用の法面緑化資材スラリーとした。なお、種子としては、種子総重量に対してケンタッキートールフェスク34重量部、ケンタッキーブルーグラス14重量部、ホワイトクローバー21重量部、ヤマハギ17重量部、及びヨモギ14重量部配合したものを用いた。また、肥料として、燐安系高度化成を用いた。次に、第1の実施例と同様に、法面用緑化資材スラリーを露天採掘された鉱山の採掘後の最終残壁である法面12に吹き付け、法面緑化資材13を法面12に付着させて厚み2〜5mm前後の法面緑化資材13からなる層を形成し、第1回目の法面用緑化資材13の吹付とした。
第1回目の法面用緑化資材13の吹き付けを行った1カ月後に、27重量部となる肥料を、法面用緑化資材13の1倍の水に、投入し、撹拌の後、24時間放置し、肥料が溶解したことを確認した。また、ファイバー材としてトイレットペーパを法面用緑化資材13の5重量部なるように、法面緑化資材13の1倍の水に手で千切って投入し、撹拌上で、トイレットペーパ材が溶解して繊維化し懸濁した溶液を肥料が溶解した溶液に加え、十分に撹拌の上、第2回目の法面用緑化資材スラリーとした。そして、第1回目の法面用緑化資材13の吹付とした法面に第2回目の法面用緑化資材スラリーを吹付け、追肥とした。なお、第1回目と第2回目の吹付により、法面用緑化資材13は、肥料が54重量部、ファイバー材が8重量部、及び、種子が38重量部となった。
結果を下記表1にまとめる。実施例1〜5のいずれの場合も、法面用緑化資材13は、法面12が植物生育土壌の殆どない岩盤であるにもかかわらず、吹き付け後の法面12への付着強度が強く、保水性に富む緑化資材13の層が形成されていた。半年間の法面12の緑化資材13の層の状況を調べた結果、種子類の発芽や生育が良好で、植生が降雨や風等により流失や飛散することがないことが確認された。また、下記に説明する植生マット張工法を使用した比較例と比較しても、種子類の発芽状況や生育状況、及び法面用緑化資材13の法面12への付着強度においても遜色なく、実用性に優れていることが確認された。
以下、比較例について説明する。
比較例1
種子4重量部、肥料26重量部、土壌改良材34重量部、わら36重量部からなる厚さ5〜10mmのマットを法面12に配置し、アンカーピンを用いて法面12に固定する植生マット張工法を比較例とした。施工6か月後の緑化法面11の状況を調べた結果、種子類の発芽や生育が良好で、植生が降雨や風等により流失や飛散することがないことが確認された。
比較例2
法面緑化資材13の35重量部となる肥料を法面用緑化資材13の2倍の水に投入し、撹拌の後、24時間放置し、肥料が溶解したことを確認した。また、ファイバー材として、水溶性紙ではないが入手が容易な新聞紙の古紙を法面用緑化資材13の5重量部となるように、手で千切って法面用緑化資材13の2倍の水に投入し、24時間水浸させた後、手で撹拌した。次に、肥料が溶解した溶液に古紙を投入した水を投入し、十分に撹拌の上、法面用緑化資材13の60重量部となる種子を溶液に投入し、更に、十分に撹拌してスラリー化した。その後、実施例1と同様に吹付け機を用いて吹付作業を試みた。
結果を下記表1にまとめる。比較例2は、古紙は十分に繊維がほぐれず、古紙の状態でスラリー中に残ってしまい、吹付けホース内に古紙が閉塞し、安定した吹付作業を行うことが困難であった。よって、水溶性紙ではない新聞紙などの古紙は、ファイバー材に適していないことが確認された。
Figure 0006877681
本発明に係る緑化法面は、安価で、かつ、容易に入手可能なトイレットペーパを耐土壌侵食性の高いファイバー材として用いており、植物生育土壌の殆どない岩盤や法面等であっても、緑化することができる。
11…緑化法面
12…法面
13…緑化資材
14…窪み
15…亀裂
16…植生
101…肥料溶解工程
102…水溶性紙溶解工程
103…種子混合工程
104…吹付け機準備工程
105…緑化資材吹付タンク充填工程
106…緑化資材吹付工程

Claims (4)

  1. 植物生育土壌の少ない岩盤や法面を緑化する法面緑化工法であって、
    種子20〜70重量部、肥料20〜70重量部、及びファイバー材4〜20重量部を備え、
    前記ファイバー材の重量比で半量ないし全量が水中で分散し繊維状になって懸濁する水溶性紙材である法面用緑化資材1〜2重量比に、水8〜9重量比を含有してなる法面用緑化資材スラリーを前記岩盤や法面の窪み又は亀裂内に吹き付けることを含む、法面緑化工法。
  2. 前記水溶性紙材は、トイレットペーパ材からなる、請求項1に記載の法面緑化工法。
  3. 前記法面用緑化資材スラリーを、コンプレッサと、エアーホースと、法面用緑化資材タンクと、吹付用ホースとを用いて前記岩盤や法面の窪み又は亀裂内に吹き付けることを含む、請求項1又は請求項2に記載の法面緑化工法。
  4. 前記法面用緑化資材タンク内に前記法面用緑化資材タンクの下部から圧縮空気を供給し、バブリングにより前記法面用緑化資材タンク内の前記法面用緑化資材スラリーを撹拌することを含む、請求項に記載の法面緑化工法。
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