以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔第1の実施形態〕
<冷蔵庫の全体構成>
本実施形態では、冷蔵室の扉の表面に表示装置が設置されている冷蔵庫を例に挙げて説明する。図1には、本実施形態にかかる冷蔵庫1の外観を示す。冷蔵庫1は、主として、本体部2と、冷蔵室扉10などの各種扉とで構成されている。本体部2は、断熱箱体でその外形が形成されている。冷蔵庫1は、上段に第1の冷蔵室3、中段に第2の冷蔵室(野菜室)4、および下段に冷凍室5を備えている。
なお、冷蔵庫1における各貯蔵室の構成や配置は、上記のものに限定はされない。各貯蔵室の構成および配置は、冷蔵庫の容量、用途などに応じて適宜変更することができる。
上段の第1の冷蔵室3には、冷蔵室扉(扉)10が設けられている。中段の第2の冷蔵室4および下段の冷凍室5には、引き出し式の扉がそれぞれ設けられている。冷蔵室扉10は、左右何れの端部からも開閉することのできる両開き式の扉である。そのため、冷蔵室扉10の左右両側の端部は、取っ手(具体的には、左側取っ手11aおよび右側取っ手11b)がそれぞれ設けられている。
なお、冷蔵庫1における各扉の構成は、上記のものに限定はされない。各貯蔵室の扉は、各貯蔵室の構造、用途、位置などに応じて、例えば、左右両側から開閉可能な方式、左右の何れかの端部から開閉する方式、観音開き方式、引き出し方式などを適宜採用することができる。
本実施形態では、扉が設けられている面を冷蔵庫の前面(正面)とする。そして、前面を基準にして、冷蔵庫1を通常の状態で設置した場合に存在する位置に基づいて、冷蔵庫1の本体部2の各面を、上面、側面、背面、及び底面とする。
冷蔵室扉10には、表示装置20が設置されている。表示装置20は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどで構成することができる。
表示装置20には、例えば、冷蔵庫の運転情報及び制御情報、庫内在庫情報、カレンダ情報、レシピ情報、伝言情報などを表示させることができる。また、冷蔵庫1内に小型カメラが備えられている場合には、小型カメラで撮影された庫内の映像を表示させることもできる。また、表示装置20がインターネット接続されている場合には、インターネットを介して得られる各種ホームページなどの情報を表示させることもできる。また、表示装置20の表示面(表示パネル21)や縁部などにタッチセンサ等の入力デバイス(操作部25)を設けることで、表示内容に沿った入力操作を表示装置20から行うこともできる。
<表示装置の構成>
続いて、冷蔵室扉10に設置された表示装置20のより具体的な構成について、図2から図4を参照しながら説明する。図2および図3には、冷蔵庫1の上方部分の本体部2および冷蔵室扉10の内部構成を示す。図2では、冷蔵室扉10が閉じられた状態を示す。図3では、冷蔵室扉10が開けられた状態を示す。図4には、表示装置20および冷蔵庫1の内部構成を示す。なお、図4では、冷蔵庫1の内部の構成のうち、表示装置20との通信および表示装置20の制御に関連する構成要素を示す。
図4に示すように、表示装置20は、主な構成要素として、表示パネル21、表示制御部22、受電部23、通信インターフェイス(扉側通信インターフェイス)24、操作部25、メモリ(表示装置側メモリ)26、およびタイマ27などを有している。これらの各構成要素は、冷蔵室扉10内に設置されている。
表示パネル21は、冷蔵室扉10の前面に配置されている。表示パネル21には、表示制御部22からの制御信号にしたがって画面が表示される。表示パネル21は、例えば、液晶表示素子、または有機EL素子などの表示素子で構成されている。
表示制御部22は、表示パネル21の裏面側の冷蔵室扉10の内部に配置されている。表示制御部22は、表示パネル21に表示される画像のデータ処理、および、表示パネル21に表示される画像の制御などを行う。
受電部23は、本体部2から供給される電力を受ける部材である。受電部23には、受電コイルおよび整流回路などが備えられている。本実施形態では、受電部23は、冷蔵室扉10の上端部近傍に配置されている。受電部23は、表示制御部22と信号線23aで接続されている。冷蔵室扉10が閉状態のときに、受電部23内の受電コイルは、本体部2側の給電部32内の発振コイルと隣接して対向するように配置される(図2参照)。そして、給電部32内の発振コイルと受電部23内の受電コイルとの間に電磁誘導結合が生じ、受電コイルに交流が誘起される。これにより、本体部2から表示装置20へ電源が供給される。このように、表示装置20には、本体部2から非接触(無線)で電源が供給される。
通信インターフェイス24は、本体部2側の通信インターフェイス33との間で情報通信を行う。本実施形態では、通信インターフェイス24は、冷蔵室扉10の上端部近傍に配置されている。通信インターフェイス24は、表示制御部22と信号線24aで接続されている。冷蔵室扉10が閉状態のときに、通信インターフェイス24は、本体部2側の通信インターフェイス33と隣接して対向するように配置される(図2参照)。通信インターフェイス24内には、赤外線の受光部と発光部とが設けられており、赤外線通信によって、本体部2との間でデータのやり取りを行う。なお、これは一例であり、本体部2と表示装置20との間の情報通信の方法はこれに限定されない。
操作部25は、例えば、表示パネル21内に搭載されたタッチセンサなどで実現される。操作部25からは、ユーザが表示装置20に対して入力操作を行うことができる。操作部25をタッチセンサ方式とすることにより、ユーザは、表示パネル21の表示内容に沿った入力操作を行うことができる。
メモリ26は、ROM(read only memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。メモリ26は、表示装置20の動作プログラムや設定データを記憶するとともに表示制御部22による演算結果を一時記憶する。また、本実施形態では、メモリ26内のROMは、例えば、図9に示す画面識別テーブル51などのような形式で、表示パネル21に表示される画面を、当該画面を識別するための識別情報と対応付けて記憶する。ここで、識別情報とは、任意のタイミングで表示パネル21に表示される各画面の種類を識別するために各画面に対応付けられた情報である。また、本実施形態では、例えば、図11に示す冷蔵庫1の現在の設定情報などは、メモリ26内のRAMに記憶される。
タイマ27は、必要に応じて、表示制御部22内で行われる処理の時間、表示装置20内の各構成部材の動作時間などを計測する。
また、本体部2には、表示装置20における画像表示の動作に関連する構成要素として、制御部31、給電部32、通信インターフェイス(本体側通信インターフェイス)33、メモリ(本体側メモリ)34、タイマ35などが備えられている。また、本体部2には、冷蔵室扉10の開閉状態を検知するための扉スイッチ13が設けられている(図3参照)。扉スイッチ13は、冷蔵室扉10の開閉状態を検知できる位置に配置されている。
制御部31は、本体部2の断熱箱体の内部に配置されている(図2参照)。制御部31は、信号線を介して、冷蔵庫1内の冷凍サイクルの各構成部材と接続されている。制御部31は、ユーザの指示、および各貯蔵室内の温度を検出する温度計等の各種のセンサの検出信号に基づいて、冷凍サイクルを制御し、冷蔵庫内の冷却を行う。
給電部32は、表示装置20へ電力を供給する部材である。給電部32は、制御部31と信号線32aで接続されている。給電部32には、発振コイルなどが備えられている。本実施形態では、給電部32は、本体部2の上端部の前面部近傍に配置されている。上述したように、冷蔵室扉10が閉状態のときに、給電部32内の発振コイルは、冷蔵室扉10側の受電部23内の受電コイルと隣接して対向するように配置される(図2参照)。
通信インターフェイス33は、冷蔵室扉10側の通信インターフェイス24との間で情報通信を行う。通信インターフェイス33は、制御部31と信号線33aで接続されている。本実施形態では、通信インターフェイス33は、本体部2の上端部の前面部近傍に配置されている。上述したように、冷蔵室扉10が閉状態のときに、通信インターフェイス33は、冷蔵室扉10側の通信インターフェイス24と隣接して対向するように配置される(図2参照)。通信インターフェイス33の内部構成は、通信インターフェイス24の内部構成と同様の構成を適用できる。
メモリ34は、ROM(read only memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。メモリ34は、冷蔵庫1内の動作プログラムや設定データを記憶するとともに制御部31による演算結果を一時記憶する。また、本実施形態では、メモリ34は、表示装置20から任意のタイミングで送信される識別情報を順次記憶する。
タイマ35は、必要に応じて、制御部31内で行われる処理の時間、冷蔵庫1内の各構成部材の動作時間などを計測する。
なお、冷蔵室扉10側の受電部23と本体部2側の給電部32との給電方法は、上記の様な非接触給電に限定されない。例えば、冷蔵室扉10側及び本体部2側に備えた端子が、冷蔵室扉10が閉状態のときに接触して有線給電する構成であってもよい。冷蔵室扉10側の通信インターフェイス24及び本体部2側の通信インターフェイス33についても同様に、端子間の接触による有線通信であってもよい。
<表示装置における画面表示について>
続いて、表示装置20の表示パネル21に表示される画面の例について図5から図8を参照しながら説明する。図5には、表示パネル21に表示される初期画面(ロック画面)の一例を示す。また、図6から図8には、表示パネル21に表示される画面の遷移(画面の切り換わり)の例を示す。画面の遷移は、ユーザによって操作部25への入力が行われた場合などに行われる。
図6に示す左側の画面例は、図5にAで示す「ホーム」ボタンが押された場合に表示されるホーム画面である。また、このホーム画面において、Aで示す「節電」ボタンが押されると、例えば、図6の右側の画面へ切り換わる。また、図6の右側の画面において、Bで示す「戻る」ボタンが押されると、左側のホーム画面に切り換わる。
また、図7に示す一連の画面は、冷蔵庫1を購入したときに行われる初期設定時に表示される一連の遷移画面の例である。この初期設定時の冷蔵庫1のモードは、例えば、ウエルカムモードと呼ばれる。図7に示す例では、左側から順に、初期設定時の画面遷移の例を示している。図7に示すように、画面番号:01の画面においてAで示される「便利設定」ボタンが押されると、画面番号:02の画面に切り換わる。画面番号:02の画面では、電動ドアの設定のON/OFFを行うことができる。また、画面番号:02の画面においてBで示される「次へ」のボタンが押されると、画面番号:03の画面に切り換わる。画面番号:02の画面では、節電モードの設定のON/OFFを行うことができる。
また、図8には、冷蔵庫1の製氷室内の清掃手順を説明する一連の画面を示す。この画面は、例えば、冷蔵庫1において製氷室皿の清掃モードが選択された場合に表示される。図8に示す例では、左側から順に、製氷皿清掃時の画面遷移の例を示している。図8に示すように、画面番号:01の画面においてAで示される「次へ」のボタンが押されると、画面番号:02の画面に切り換わる。また、画面番号:02の画面においてBで示される「開始」のボタンが押されると、画面番号:03の画面に切り換わる。そして、画面番号:03の画面が表示された場合には、所定の時間が経過した後に、画面番号:04の画面に切り換わる。
上記のような画面の切り換わりは、表示装置20内の表示制御部22によって制御される。また、表示制御部22は、表示パネル21の画面の表示制御を行うにあたって、メモリ26内に格納されている各種画像データ、各種設定データ、および動作プログラムを利用する。
図9には、表示パネル21に表示される画面に関連して、メモリ26に格納されているデータの一例(画面識別テーブル51)を示す。図9に示す画面識別テーブル51では、表示パネル21に表示される各画面が、画面を識別するための識別ID(識別情報)と対応付けて記憶されている。なお、図5から図8に示す各表示画面には、「ID:000」などのように、画面識別テーブル51で記憶されている識別IDが示されている。
図9に示すように、画面識別テーブル51には、各画面の識別IDとともに、画面の種類、モード、画面番号などの情報が記憶されている。本実施形態では、表示パネル21に表示される全種類の画面データに対して、一つずつ識別IDが割り当てられている。つまり、例えば、図7および図8に示すような一連の遷移画面のそれぞれに対して異なる識別IDが付けられている。
なお、本実施形態の画面識別テーブル51には、例えば、識別ID:002の画面(図6参照)や識別ID012の画面(図7参照)のように、冷蔵庫1内の各種モードの設定変更を行う画面において、入(ON)/切(OFF)何れの設定となっているかの情報については含まれていない。これにより、画面識別テーブルが、入(ON)/切(OFF)の設定状態を含む場合と比較して、画面ごとに割り当てる識別IDの個数を減らすことができる。
なお、識別IDの割り当て方式については、種々の方法を採用することができる。また、図9に示す画面識別テーブル51は一例であり、テーブルに含まれる情報は、図9に示すものに限定はされない。
メモリ26内に、上記のような画面識別テーブル51が格納されていることで、表示制御部22は、識別IDが決まると、画面識別テーブル51を参照して識別IDに該当する表示画面を決定するこことができる。そのため、例えば一旦表示装置20への給電が停止した後に、再度表示装置20への給電が開始されたときに、表示制御部22は、給電を停止する直前に表示パネル21に表示されていた画面の識別IDの情報を得ることで、給電再開後に、給電停止前の画面を読み出して表示パネル21へ表示させることができる。
<表示装置と冷蔵庫の本体部との通信制御について>
続いて、本実施形態の冷蔵庫1において、表示装置20と本体部2との間で行われるデータの送受信について、図9から図13を参照しながら説明する。図10は、表示パネル21に表示される画面に関連して、本体部2のメモリ34に格納されているデータの一例(画面情報テーブル52)を示す。図11は、冷蔵庫1の設定情報に関するデータ一例(設定情報テーブル53)を示す。この設定情報テーブル53は、本体部2から表示装置20へ送信される。
図12は、表示装置20から本体部2へのデータ送信処理の流れを示すフローチャートである。図13は、本体部2から表示装置20へのデータ送信処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下では、図12および図13に示す処理が、表示制御部22からの指令にしたがって実行される例について説明する。
上述したように、冷蔵室扉10に設置されている表示装置20に対しては、本体部2から非接触で電力および信号(データ)が供給される。本体部2から表示装置20への電力供給は、給電部32と受電部23とが近接した状態、すなわち、冷蔵室扉10が閉じられた状態のときに行われ、給電部32と受電部23とが離間した状態、すなわち、冷蔵室扉10が開けられた状態のときは行われない。同様に、本体部2と表示装置20との間のデータ通信は、互いの通信インターフェイス33および24が近接した状態、すなわち、冷蔵室扉10が閉じられた状態のときに行われ、互いの通信インターフェイス33および24が離間した状態、すなわち、冷蔵室扉10が開けられた状態のときは行われない。
そのため、ユーザが表示パネル21の操作部25を操作している途中で、不意に冷蔵室扉10が開けられると、表示装置20への給電およびデータ通信が予期せず遮断される。その後、冷蔵室扉10を閉じると表示装置20への給電は再開される。このように、表示装置20への給電が予期せず停止されることがあり、表示装置20の不揮発性メモリに、表示していた画面についての情報を書き込んでいるタイミングで給電が停止されると、不揮発性メモリの内容が破損するおそれがある。そのため、表示装置20の不揮発性メモリに停止前に表示していた画面についての情報を記憶させることで、表示パネル21に給電が停止する前の画面を表示させることが困難となる。
そこで、本実施形態にかかる冷蔵庫1では、表示パネル21が表示している画面に関する情報(識別IDなど)を、本体部2側へ随時送信するようにしている。本体部2へ送信された表示パネル21の表示画面に関する情報は、例えば、画面情報テーブル52(図10参照)のような形式で、本体部2内のメモリ34に記憶される。そして、例えば、表示パネル21の画面が切り換わるタイミングで、切り換わり後の表示画面に関する情報が、本体部2側へ送信される。これにより、本体部2内のメモリ34内のデータ(画面情報テーブル52)は更新される。
画面情報テーブル52には、表示パネル21に表示される画面に対応する識別IDが記憶されている。例えば、図10に示す画面情報テーブル52の例では、表示装置20から送信される識別IDを、受信日時が最新のものから順に複数個記憶されている。このように、表示装置20から送信される識別IDを複数個記憶していることで、万一、最新の識別IDの送信時に送信エラーが発生した場合などに、一つ前の識別IDを読み出すことができる。但し、これは一例であり、本発明はこれに限定されない。本体部2側のメモリ34には、表示装置20から送信された最新の識別IDのみが少なくとも記憶されていればよい。
また、本体部2から表示装置20へは、冷蔵庫1の現在の設定情報が所定のタイミングで送信されて表示装置20のメモリ26のRAMに格納される。表示装置20へ送信された設定情報は、本体部2のメモリ34内に格納されている情報である。表示制御部22は、メモリ26内の設定情報を参照して必要な情報を引き出し、表示パネル21に表示される画面に該当する設定情報を盛り込む。
図11には、本体部2から表示装置20へ送信される設定情報に関するデータの一例(設定情報テーブル53)を示す。例えば、図5に示す初期画面が表示される際には、表示制御部22は、設定情報テーブル53内の時刻情報を読み出し、表示パネル21の画面に時刻を表示する。
設定情報テーブル53は、例えば、表示装置20が通電を開始したタイミングで本体部2から送信される。また、冷蔵庫1内の制御部31によって冷蔵庫1の各種設定情報が変更されたタイミングでも、設定情報テーブル53は表示装置20へ送信される。
また、設定情報テーブル53は、所定期間ごと(定期的)に表示装置20へ送信されてもよい。この場合、例えば、表示装置20側の表示制御部22が、本体部2に対して設定情報テーブル53の送信を要求する。これにより、表示装置20の表示パネル21には、冷蔵庫1の設定情報の変更に的確に連動した画面を表示させることができる。
ここで、表示装置20から本体部2に対して、表示パネル21の表示画面に対応した識別IDを送信する方法について、図12を参照しながら説明する。
先ず、表示装置20の表示制御部22は、表示パネル21に画面が表示されているか否かを判定する(ステップS12)。なお、冷蔵室扉10が閉状態(すなわち、表示装置20へ通電が行われている状態)であっても、冷蔵庫1の周囲に人がいない場合や表示パネル21への操作が一定時間行われない場合には、表示装置20は待機状態となって、表示パネル21に画面は表示されない。冷蔵庫1に人が近づいたり、表示パネル21にユーザが触れたりした場合に、表示パネル21は点灯し、画面の表示を行う。
表示パネル21に画面が表示されると(ステップS12でYES)、表示制御部22は、画面遷移の指示が出されたか否かを判定する(ステップS13)。画面遷移の指示は、例えば、ユーザが操作部25の所定のボタンを押した場合に出される。例えば、図5に示す初期画面において、Aで示される「ホーム」ボタンが押されると、図6の左側に示すホーム画面へ移行する旨の指示が出される。また、例えば、図8の画面番号:03から画面番号:04への遷移のように、ユーザが操作部25を操作していない場合であっても、所定の時間が経過した場合に画面遷移が発生することがある。このような場合にも、表示制御部22は、画面遷移の指示があったと判定する。
画面遷移の指示があった場合には(ステップS13でYES)、表示制御部22は、遷移後の画面の識別IDを本体部2へ送信する(ステップS14)。本体部2へ送信された識別IDは、メモリ34へ送られる。ここで、メモリ34内の画面情報テーブル52の内容が更新される。
その後、表示制御部22は、表示パネル21の画面を、送信した識別IDに該当する画面へ遷移させる(ステップS15)。
このように、表示パネル21の画面の遷移が行われる前に、遷移後の画面の識別IDを本体部2へ送信することで、画面遷移の指示から遷移後の画面の識別IDの本体部2への送信の遅延を最小とすることができる。したがって、ユーザが画面遷移を指示した直後に冷蔵室扉10を開けた場合であっても、遷移後の画面の識別IDの本体部2への送信が間に合わないという弊害を低減させることができる。これにより、冷蔵室扉10を閉めて表示装置20が表示可能な状態となったときに、画面遷移前の画面が呼び出されて表示されてしまうという可能性を減らすことができる。
次に、表示制御部22は、遷移後の表示画面において、操作部25が操作されることによって冷蔵庫1の設定情報に変更の指示があったか否かを判定する(ステップS16)。なお、ステップS13において、画面遷移の指示がなかった場合には(ステップS13でNO)、表示パネル21の画面が切り換わることなく、直接ステップS16へ移行する。
ステップS16において、冷蔵庫1の設定情報に変更の指示があったと判定された場合には(ステップS16でYES)、表示制御部22は、先ず、変更の指示にしたがって表示パネル21上の画面の表示を変更する(ステップS17)。そして、ステップS18へ移行し、所定時間Xが経過した否かの判定を行う。
一方、ステップS16において、冷蔵庫1の設定情報に変更の指示がないと判定された場合には(ステップS16でNO)、表示パネル21上の画面の表示を変更せずにステップS18へ移行し、所定時間Xが経過した否かの判定を行う。なお、ステップS18で所定時間Xが経過しないと判定された場合(ステップS18でNO)には、ステップS16へ戻り、所定時間Xが経過するまで、冷蔵庫1の設定情報に変更の指示があったか否かの判定を行う。
そして、所定時間Xが経過すると(ステップS18でYES)、表示制御部22は、変更された冷蔵庫1の設定情報を本体部2へ送信する(ステップS19)。本体部2の制御部31は、表示装置20から送信された冷蔵庫1の設定情報の変更の指示にしたがって、冷蔵庫1内の制御を変更する。例えば、通常モードから節電モードへの切り換えの指示があった場合には、第1の冷蔵室3内の設定温度を変更する。また、本体部2の制御部31は、表示装置20から送信された冷蔵庫1の設定情報の変更の指示にしたがって、メモリ34内に格納されている設定情報に関するデータ(設定情報テーブル53など)を更新する。
以上の処理によれば、表示制御部22は、所定時間Xが経過するまで、冷蔵庫1の設定情報を本体部2へ送信しない。これにより、ユーザによって冷蔵庫1の設定情報に変更の指示がなされる度に変更された設定情報を本体部2へ送信しなくなり、通信インターフェイス24および33でのデータ通信が混雑して処理遅延が発生することを防止できる。所定時間Xは、通信インターフェイス24および33での通信速度に応じて適宜設定することができる。
続いて、冷蔵室扉10が閉じられたときに、本体部2から表示装置20へ識別IDなどが送信される処理の流れについて、図13を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる冷蔵庫1では、上述したように、表示装置20の操作中に冷蔵室扉10が開けられると、冷蔵室扉10(すなわち、表示装置20)への電源供給が停止されるため、表示装置20の動作は停止する。その後、冷蔵室扉10が閉められると、表示装置20への電源供給が再開される。これにより、表示装置20は表示可能な状態となる。このとき、冷蔵室扉10が開けられる前の画面を表示パネル21に表示することができれば、ユーザは、再度所望の画面を表示させる操作を行う手間を省くことができる。
そこで、表示装置20では、冷蔵室扉10が開状態から閉状態へ移行したときに、図13に示す処理を行って表示パネル21に画面を表示させる。
この処理では、先ず、表示制御部22が、本体部2に対して、メモリ34に記憶されている最新の識別IDを読み出すように要求する(ステップS32)。本体部2の制御部31は、この要求を受けて、メモリ34内の画面情報テーブル52から、最新の識別IDを引き出し、通信インターフェイス33を介して表示装置20へ送信する。
また、表示制御部22は、本体部2に対して、メモリ34に記憶されている設定情報テーブル53を読み出すように要求する(ステップS33)。本体部2の制御部31は、この要求を受けて、メモリ34内の設定情報テーブル53を、通信インターフェイス33を介して表示装置20へ送信する。
その後、表示制御部22は、取得した識別IDおよび設定情報に基づいて、所定の画面を表示パネル21に表示させる(ステップS34)。具体的には、表示制御部22は、メモリ26内の画面識別テーブル51を参照して、本体部2から送信された識別IDに対応する画面を識別する。また、表示制御部22は、メモリ34内の設定情報テーブル53を参照して、識別された画面に盛り込むべき設定情報を抽出する。そして、表示制御部22は、識別された画面と抽出された設定情報に合致した画面を表示パネル21に表示させる。
(まとめ)
以上のように、本実施形態にかかる冷蔵庫1では、冷蔵室扉10が閉状態のときに本体部2から表示装置20に電源が供給され、かつ、本体部2と表示装置20との間のデータ通信が可能となる。表示装置20のメモリ26には、表示パネル21に表示される画面情報と、当該画面を識別するための識別情報(識別ID)とが対応付けて記憶されている(図9参照)。本体部2のメモリ34には、表示装置20から送信される画面の識別情報(識別ID)が記憶されている(図10参照)。なお。メモリ34内に記憶されている識別情報は、表示パネル21に表示される画面が切り換わるにしたがって逐次更新される。
従って、表示パネル21に表示される画面の識別情報(識別ID)は、表示装置20のメモリ26に記憶させずに、本体部2のメモリ34に記憶させるため、表示装置20のメモリ26の不揮発性メモリに書き込む必要がなくなる。これにより、不揮発性メモリに書き込んでいるタイミングで表示装置20への給電が停止された場合に、不揮発性メモリの内容が破損するおそれがなくなり、表示装置20への給電が予期せずに停止しても、表示装置20のシステムに異常が発生することを防止できる。
そして、冷蔵室扉10が一旦開けられた後に閉じられ、表示装置20への通電が再開されたとき、表示装置20は、本体部2のメモリ34に記憶されている識別情報を読み出すことで、冷蔵室扉10が開けられる前の画面を表示させることができる。
これにより、ユーザは、表示装置20への通電再開後に、再度所望の画面を表示させる操作を行う手間を省くことができる。そのため、表示装置20の使用時の利便性が向上する。
〔第2の実施形態〕
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、冷蔵室扉10が閉じられたときの本体部2から表示装置20へのデータ送信処理の流れが、第1の実施形態とは異なっている。それ以外については、第1の実施形態と同様の構成および方法が適用できる。そこで、以下では、本体部2から表示装置20へのデータ送信処理の流れを、図14を参照しながら説明する。
図14は、第2の実施形態にかかる冷蔵庫1における本体部2から表示装置20へのデータ送信処理の流れを示すフローチャートである。図14に示す処理は、冷蔵室扉10が開状態から閉状態へ移行したタイミングで実行される。
この処理では、先ず、表示制御部22が、本体部2に対して、メモリ34に記憶されている最新の識別IDを読み出すように要求する(ステップS42)。本体部2の制御部31は、この要求を受けて、メモリ34内の画面情報テーブル52から、最新の識別IDを引き出し、通信インターフェイス33を介して表示装置20へ送信する。
次に、表示制御部22は、メモリ26内の画面識別テーブル51を参照して、本体部2から送信された識別IDに対応する画面を識別する。そして、識別された画面に必要な設定情報を決定する。例えば、ステップS42において、本体部2から識別ID:0012が送信された場合には、表示パネル21には図7の中央の画面が表示すべき画面として選択される。この場合、電動ドアに関する設定情報(入または切)のみが、画面表示に必要な設定情報と判別される。
そこで、表示制御部22は、本体部2に対して、メモリ34に記憶されている設定情報テーブル53の中から、送信された識別IDに該当する画面表示に必要な設定情報のみ(上記の例では、電動ドアに関する設定情報のみ)を要求する(ステップS43)。本体部2の制御部31は、この要求を受けて、選択された設定情報のみ(上記の例では、電動ドアに関する設定情報のみ)を、通信インターフェイス33を介して表示装置20へ送信する。
その後、表示制御部22は、取得した識別IDおよび設定情報に基づいて、所定の画面を表示パネル21に表示させる(ステップS44)。具体的には、表示制御部22は、メモリ26内の画面識別テーブル51を参照して、本体部2から送信された識別IDに対応する画面を識別する。そして、表示制御部22は、識別された画面に、本体部2から送信された設定情報(上記の例では、電動ドアに関する設定情報)を盛り込み、表示パネル21に画面を表示させる。
その後、表示制御部22は、全ての設定情報(すなわち、メモリ34内の設定情報テーブル53)を送信するように本体部2へ要求する(ステップS46)。
これにより、表示装置20への通電が再開した時の表示装置20における処理が終了する。これ以降は、設定情報テーブル53は、例えば、所定期間ごと(定期的)に本体部2から表示装置20へ送信される。
以上のように、本実施形態では、表示装置20への通電再開時には、先ず、送信された識別IDに該当する画面表示に必要な設定情報のみが送信される。これにより、図14におけるステップS43での通信データ量を減らすことができる。そのため、データ通信速度を向上させることができ、ステップS44での画面表示をより迅速に行うことができる。
〔第3の実施形態〕
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、表示パネル21に表示される全種類の画面データに対して、一つずつ識別IDが割り当てられており、本体部2へは各画面データに対して割り当てられた識別IDをそのまま送信する例について説明した。これに対して、第3の実施形態では、各画面データに対して割り当てられた識別IDを、表示装置20側固有の識別IDとして管理し、本体部2とのデータ通信には送信用の識別IDを用いる例について説明する。
第3の実施形態では、表示装置20のメモリ26内に、画面識別テーブル51(図9)に加えて、各画面データの識別IDに対して本体部2への送信用の識別IDを割り当てるためのもう一つのテーブルが格納されている。このテーブルの一例として、図15には、送信用識別ID割り当てテーブル254を示す。
図15に示すように、送信用識別ID割り当てテーブル254では、表示装置固有の識別IDと、冷蔵庫1の運転モードと、送信用の識別IDとがそれぞれ対応付けられて格納されている。表示装置固有の識別IDは、第1の実施形態で説明した各画面を識別するための識別ID(識別情報)に相当する。冷蔵庫1の運転モードには、例えば、通常の冷蔵運転を行う通常モード、冷蔵庫購入時に行われる初期設定を行うためのウエルカムモード、店頭設置時のデモ運転を行うためのデモモードなどが含まれる。
送信用の識別IDは、本体部2側とのデータ通信時に用いられる識別IDである。図15に示すように、送信用の識別IDは、運転モード別に割り当てられる。つまり、異なる運転モードに対して、同じ識別IDが使用され得る。これにより、送信用識別IDの個数を減らすことができる。すなわち、送信用識別IDのデータ量(バイト数)を減少させることができる。
送信用識別IDを本体部2へ送信する方法については、図12を参照しながら説明した方法と同様の方法を採用することができる。すなわち、図12のステップS14において、表示装置20から本体部2へ送信用識別IDが送信される。
図16には、表示パネル21に表示される画面に関連して、本体部2のメモリ34に格納されているデータの一例(画面情報テーブル252)を示す。第1の実施形態で説明した画面情報テーブル52では、各画面データに対してそれぞれ割り当てられた識別IDが記憶されているのに対し、本実施形態の画面情報テーブル252では、送信用識別IDが記憶されている。
ここで、冷蔵室扉10が閉じられたときに、本体部2から表示装置20へ送信用識別IDなどが送信され、表示パネル21に画面が表示される処理の流れについて、図17を参照しながら説明する。図17に示す処理は、冷蔵室扉10が開状態から閉状態へ移行したタイミングで実行される。
この処理では、先ず、表示制御部22が、本体部2に対して、メモリ34に記憶されている最新の送信用識別IDを読み出すように要求する(ステップS52)。本体部2の制御部31は、この要求を受けて、メモリ34内の画面情報テーブル252から、最新の送信用識別IDを引き出し、通信インターフェイス33を介して表示装置20へ送信する。例えば、図16に示す画面情報テーブル252の場合には、最新の送信用識別IDである「02」が送信される。
また、表示制御部22は、本体部2に対して、現在の冷蔵庫1の運転モードを問い合わせる(ステップS53)。本体部2の制御部31はこの問合せ指令を受けて、現在の冷蔵庫1の運転モードに関する情報を表示装置20へ送信する。例えば、現在の運転モードが「A」である場合には、その旨が表示装置20へ送信される。
ここで、表示制御部22は、メモリ26内の送信用識別ID割り当てテーブル254を参照して、本体部2から送信された送信用識別IDおよび運転モードに対応する識別IDを抽出する(ステップS54)。例えば、送信用識別IDが「02」であり、運転モードが「A」の場合には、表示装置固有の識別IDとして「012」が抽出される(図15参照)。
その後、表示制御部22は、メモリ26内の画面識別テーブル51を参照して、抽出された表示装置固有の識別IDに対応する画面を選択する。そして、第2の実施形態と同様に、選択された画面に必要な設定情報を決定する。
その後、表示制御部22は、本体部2に対して、メモリ34に記憶されている設定情報テーブル53の中から、抽出された識別IDに該当する画面表示に必要な設定情報を要求する(ステップS55)。本体部2の制御部31は、この要求を受けて、選択された設定情報のみを、通信インターフェイス33を介して表示装置20へ送信する。
その後、表示制御部22は、取得した識別IDおよび設定情報に基づいて、所定の画面を表示パネル21に表示させる(ステップS56)。具体的には、表示制御部22は、メモリ26内の画面識別テーブル51を参照して、本体部2から送信された識別IDに対応する画面を識別する。そして、表示制御部22は、識別された画面に、本体部2から送信された設定情報を盛り込み、表示パネル21に画面を表示させる。
その後、表示制御部22は、全ての設定情報(すなわち、メモリ34内の設定情報テーブル53)を送信するように本体部2へ要求する(ステップS58)。
これにより、表示装置20への通電が再開した時の表示装置20における処理が終了する。以降は、設定情報テーブル53は、例えば、所定期間ごと(定期的)に本体部2から表示装置20へ送信される。
以上のように、本実施形態では、冷蔵庫1の運転モード単位で送信用の識別IDが割り振られている。そのため、より少ない送信用識別IDの個数でより多種類の画面の識別を行うことができる。また、表示装置20と本体部2との間の通信に利用される送信用識別IDのデータ量を小さく抑えることができる。
なお、送信用識別IDの割り当てに関する他の方法として、一連の遷移画面に関しては、一つの送信用識別IDを割り当てるようにすることもできる。例えば、図8に示す製氷皿の製氷手順を説明する一連の遷移画像に対して、同一の送信用識別IDを割り当てることもできる。
この場合、冷蔵室扉10への通電再開時には、通電が停止する直前にどの画面番号が表示されているかに関わらず、一連の遷移画面の初期画面(画面番号:01の画面)が表示パネル21に表示するように制御することができる。これにより、画面の種類ごとに割り当てられる送信用識別IDの個数を減らすことができ、送信用識別IDのデータ量(バイト数)を減少させることができる。
〔第4の実施形態〕
続いて、本発明の第4の実施形態について説明する。上述の第1の実施形態では、表示パネル21に表示される全種類の画面データに対して、一つずつ識別IDが割り当てられるものの、冷蔵庫1の設定情報による表示内容の違い(例えば、設定情報が入(ON)/切(OFF)何れであるか)については、識別IDでは判別しない例について説明した。これに対して、第4の実施形態では、冷蔵庫1の設定情報による表示内容の違いに関しても識別IDによって識別可能な構成例について説明する。
図18には、表示パネル21に表示される画面に関連して、メモリ26に格納されているデータの一例(画面識別テーブル351)を示す。図18に示す画面識別テーブル351では、表示パネル21に表示される各画面が、画面を識別するための識別ID(識別情報)と対応付けて記憶されている。
図18に示す画面識別テーブル351と図9に示す画面識別テーブル51とを比較すると、画面識別テーブル351には、設定情報が入(ON)または切(OFF)の何れであるかについての内容が含まれている点が相違点である。これは、例えば、節電設定に関する画面(図6の右側に示す画面)のような冷蔵庫1内の各種モードの設定変更を行う画面において、現在の設定が入(ON)または切(OFF)の何れになっているかを示すものである。
図9に示す画面識別テーブル51では、節電設定に関する画面に対しては、設定情報が入(ON)または切(OFF)の何れであるかに関わらず、一つの識別ID:002が割り当てられる。一方、図18に示す画面識別テーブル351では、節電設定に関する画面に関して、設定情報が入(ON)の場合の画面には識別ID:002が割り当てられ、設定情報が切(OFF)の場合の画面には識別ID:003が割り当てられる。
ここで、第4の実施形態において、表示装置20から本体部2に対して、表示パネル21の表示画面に対応した識別IDを送信する方法について、図19を参照しながら説明する。
図12に示す処理と同様に、表示装置20の表示制御部22は、表示パネル21に画面が表示されているか否かを判定する(ステップS62)。
表示パネル21に画面が表示されると(ステップS62でYES)、表示制御部22は、画面遷移の指示が出されたか否かを判定する(ステップS63)。
画面遷移の指示があった場合には(ステップS63でYES)、表示制御部22は、遷移後の画面の識別IDを本体部2へ送信する(ステップS64)。本体部2へ送信された識別IDは、メモリ34へ送られる。ここで、メモリ34内の画面情報テーブル52の内容が更新される。
その後、表示制御部22は、表示パネル21の画面を、送信した識別IDに該当する画面へ遷移させる(ステップS65)。
次に、表示制御部22は、遷移後の表示画面において、操作部25が操作されることによって冷蔵庫1の設定情報に変更の指示があったか否かを判定する(ステップS66)。なお、ステップS63において、画面遷移の指示がなかった場合には(ステップS63でNO)、表示パネル21の画面が切り換わることなく、直接ステップS66へ移行する。
ステップS66において、冷蔵庫1の設定情報に変更の指示があったと判定された場合には(ステップS66でYES)、表示制御部22は、先ず、変更の指示にしたがって表示パネル21上の画面の表示を変更する(ステップS67)。第1の実施形態では、このときの表示画面の識別IDに変更はないが、本実施形態では、画面上で設定内容が切り換わったことにより、表示画面の識別IDが変更される。その後、ステップS68へ移行し、所定時間Xが経過した否かの判定を行う。
一方、ステップS66において、冷蔵庫1の設定情報に変更の指示がないと判定された場合には(ステップS66でNO)、表示パネル21上の画面の表示を変更せずにステップS68へ移行し、所定時間Xが経過した否かの判定を行う。なお、ステップS68で所定時間Xが経過しないと判定された場合(ステップS68でNO)には、ステップS66へ戻り、所定時間Xが経過するまで、冷蔵庫1の設定情報に変更の指示があったか否かの判定を行う。
そして、所定時間Xが経過すると(ステップS68でYES)、設定変更により遷移した画面に対応する識別IDを本体部2へ送信する(ステップS69)。本体部2へ送信された識別IDは、メモリ34へ送られる。ここで、メモリ34内の画面情報テーブル52(図10参照)の内容が更新される。
その後、表示制御部22は、変更された冷蔵庫1の設定情報を本体部2へ送信する(ステップS70)。本体部2の制御部31は、表示装置20から送信された冷蔵庫1の設定情報の変更の指示にしたがって、冷蔵庫1内の制御を変更する。また、本体部2の制御部31は、表示装置20から送信された冷蔵庫1の設定情報の変更の指示にしたがって、メモリ34内に格納されている設定情報に関するデータ(設定情報テーブル53(図11参照)など)を更新する。
以上のように、表示パネル21の表示画面を識別するための識別IDは、設定情報の違いによって別個に割り当てることもできる。
なお、本明細書では、冷蔵庫の扉に表示装置を備えている構成について説明した。しかし、本明細書中で説明した扉の構造は、冷蔵庫だけではなく、扉に表示装置を備えている収納庫、保温庫などに適用することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。