JP6872026B2 - 作業機械 - Google Patents
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Description
特許文献1に示す油圧ショベルには、油圧シリンダに繋がっているブーム側配管に制御弁を接続する配管構成が設けられている。配管構成は、制御弁と、本体側配管と、中継箇所とを有している。本体側配管は、制御弁と作業機のアクチュエータに繋がるブーム側配管との間を接続する。本体側配管は、第1の本体側配管と第2の本体側配管の2つの配管に分けられており、第1の本体側配管は、制御弁と制御弁の前方に設けられた中継箇所との間を接続し、第2の本体側配管は中継箇所とブーム側配管の間を接続している。
本発明は、作業機に圧油を供給する配管構成の工夫により、作業機械の全体の前後方向の長さを短くすることが可能な作業機械を提供することを目的とする。
発明にかかる作業機械は、作業機と、制御弁と、中継部と、第1配管と、第2配管と、を備える。作業機は、アクチュエータと、アクチュエータに繋がる作業機側配管と、を有する。制御弁は、アクチュエータに供給される圧油を制御する。中継部は、制御弁の上方に配置され、制御弁からアクチュエータに供給される圧油を中継する。第1配管は、制御弁と中継部とを接続する。第2配管は、中継部と作業機側配管とを接続する。中継部は、中継部本体と、接続部とを有する。接続部は、中継部本体の作業機側において、中継部本体から斜め下方向に向かって設けられ、第2配管が接続される。平面視において中継部は、制御弁の少なくとも一部と重なっている。
本発明によれば、作業機に圧油を供給する配管構成の工夫により、作業機械の全体の前後方向の長さを短くすることが可能な作業機械を提供することができる。
<1.構成>
(1−1.油圧ショベルの概要)
図1は、本発明にかかる実施の形態の油圧ショベル1の構成を示す側面図である。図2は、本実施の形態の油圧ショベル1の部分斜視図である。
なお、本明細書の説明において、「上」「下」「前」「後」「左」「右」とは、キャブ31の運転席に着座したオペレータを基準とする用語である。すなわち、この「前」「後」「左」「右」は、後述する作業機34が下部走行体2の進行方向に沿って配置されている状態では下部走行体2の「前」「後」「左」「右」と一致する。
旋回フレーム30は、下部走行体2の上側に旋回可能に配置されている。キャブ31は、旋回フレーム30の上部旋回体3の前部左側に配置されている。キャブ31には、運転席が配置されている。エンジンルーム32は、旋回フレーム30の後部に配置されており、内側にエンジンなどが配置されている。カウンタウェイト33は、エンジンルーム32の後方に設けられている。
第1通路36は、図2に示すように、エンジンルーム32の前側であって配管構造35の後側に設けられている。第1通路36は、上部旋回体3の左側面から右側面まで貫通して形成されている。第1通路36は、メインバルブ52a、52b、52cのメンテナンスを行う際に作業者に利用される。
第2通路37は、図2に示すように、エンジンルーム32の後端部に左右方向に沿って設けられている。第2通路37は、エンジンルーム32内のエンジンなどのメンテナンスを行う際に作業者に利用される。なお、第2通路37には、扉が設けられている。
配管構造35は、上述したように旋回フレーム30の中央に設けられている。図3は、配管構造35を後方右側から視た斜視図である。図4は、配管構造35を前方左側から視た斜視図である。図5は、配管構造35の平面図である。図6は、配管構造35の背面図である。図6は、以下の説明と直接関係しない配管などを取り除いた図である。
ブラケット51には、3つのメインバルブ52a、52b、52cと12個の中継部53a、53bが取り付けられている。複数の第1配管54は、図3に示すように3つのメインバルブ52a、52b、52cと中継部53a、53bの間を接続する。複数の第2配管55は、図5に示すように中継部53a、53bと、ブーム41の背面側に設けられた作業機側配管38との間を接続する。フィルター56は、メインバルブ52a、52b、52cに供給される圧油より粉塵などを除去する。
図7は、図6の斜視図であり、ブラケット51の周囲の構造も含む。図7に示すように、ブラケット51は、第1通路36の前側に配置されている。ブラケット51は、図6に示すように前後方向に沿って視て門型であり、バルブ取付部511と、右支持部512と、左支持部513と、ブロック取付部514と、を有する。
右支持部512は、板状のバルブ取付部511の右側に上下方向に沿って配置されている。右支持部512は、下方に向かうに従って前後方向の長さが長くなるように形成されている。左支持部513は、板状のバルブ取付部511の左側に上下方向に沿って配置されている。左支持部513は、下方に向かうに従って前後方向の長さが長くなるように形成されている。右支持部512と左支持部513は概ね対称に形成されている。
なお、右支持部512と左支持部513は、板状のバルブ取付部511およびブロック取付部514を支えるように設けられており、図5に示すように、ブラケット51は、平面視において概ねH形状に形成されている。
バルブ取付部511は、上下方向において右支持部512および左支持部513の概ね半分程度の高さまで形成されている。これにより、バルブ取付部511とブロック取付部514の間に空間Sが形成されている。この空間Sは、後述する第1配管54が通過する。
3つのメインバルブ52a、52b、52cは、図3および図7に示すようにバルブ取付部511の後面511aに取り付けられている。本実施の形態では、各々のメインバルブ52a、52b、52cは、4つのスプールを有しており、スプール(図示せず)が左右方向に沿うように配置されている。
メインバルブ52aは、バルブ取付部511の上部に配置されている。メインバルブ52bは、バルブ取付部511の下部の右側に配置されている。メインバルブ52cは、バルブ取付部511の下部の左側に配置されている。メインバルブ52aは、左右方向において下側のメインバルブ52bとメインバルブ52cの間の上側に配置されている。
各々のメインバルブ52a、52b、52cは、4つのシリンダを有しており、8つの出口ポート521を有している。なお、メインバルブ52aの前面511b側には、1つの出口ポート521を更に2つの出口ポート523に分岐する分岐ブロック522が設けられている。
図10は、前側から見た中継部53a、53b近傍の拡大図である。複数の中継部53a、53bは、図6に示すように、ブロック取付部514の上側に左右方向に並んで取り付けられている。
1つのグループ内の4個の中継部53a、53bのうち2つの中継部53bは、シリンダのヘッドおよびボトムのうち自重落下によって収縮する側に接続され、他の2つの中継部53aは、その反対側に接続される。なお、本実施の形態の油圧ショベル1は大型であるため、供給する圧油の量が多く、配管が2本必要となるため、ヘッドおよびシリンダの各々に対して2つずつの中継部53a、53bが設けられている。
各々のブロック部531、531´は、ブロック取付部514にL字状の取付ブラケット533によって取り付けられている。取付ブラケット533は、ブロック取付部514の上面にネジ534によって固定されている。取付ブラケット533に孔が形成されており、上方からネジ534が挿入される。なお、孔は左右方向に長い形状に形成されており、中継部53a、53bの左右位置を調整することができる。
複数の第1配管54は、金属製の配管であり、3つのメインバルブ52の出口ポート521、523と12個の中継部53a、53bの間を接続する(図3および図4参照)。図9では、複数の第1配管54のうちブームシリンダ44へと供給される複数の第1配管54が示されている。
また、上記ではブームシリンダ44に圧油を供給する第1配管54について説明したが、アームシリンダ45およびバケットシリンダ46に圧油を供給する第1配管54も概ね同様の構成である。
複数の第2配管55は、可撓性を有し、図4および図5に示すように複数の中継部53a、53bと作業機側配管38とを接続する。中継部53a、53bの接続部532が前下方に向かって延びているため、第2配管55は、下方に向かって突出するように湾曲している。また、作業機側配管38は、図8に示すようにブーム41に沿って作業機34の後部上側に設けられており、作業機側配管38の後端であると第2配管55が接続されている。
図12は、ブーム41が、上方に回動した状態を示す図である。このようにブーム41が上方に回動した場合には、第2配管55は、下方に向かって突出するように形成された湾曲がきつくなり撓む。
フィルター56は、図6および図7に示すように3つのメインバルブ52a、52b、52cの各々に設けられている。フィルター56は、メインバルブ52a、52b、52cに供給される圧油から粉塵等を除去し、フィルター56を通った圧油がメインバルブ52a、52b、52cに送り込まれる。メインバルブ52a、52b、52cのフィルター56には、図6および図7に示すように、メインポンプから供給される圧油が流通する本体側配管39が接続されている。
また、フィルター56は、図7に示すようにメインバルブ52a、52b、52cの第1通路36側に配置されている。フィルター56は定期交換が必要であるが、第1通路36側に配置されているため、容易にフィルターの定期交換を行うことができる。
以上のような構成により、本体側配管39からフィルター56を通してメインバルブ52a、52b、52cに供給された圧油は、第1配管54から中継部53a、53bを介して第2配管55へと供給される。第2配管55に供給された圧油は、作業機側配管38へと供給され、ブームシリンダ44、アームシリンダ45およびバケットシリンダ46へと供給され、作業機34が駆動する。
(3−1)
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)は、図2および図3に示すように、作業機34と、メインバルブ52a、52b、52c(制御弁の一例)と、中継部53a、53bと、第1配管54と、第2配管55と、を備える。作業機34は、ブームシリンダ44、アームシリンダ45およびバケットシリンダ46(アクチュエータの一例)と、ブームシリンダ44、アームシリンダ45およびバケットシリンダ46に繋がる作業機側配管38と、を有する。メインバルブ52a、52b、52cは、ブームシリンダ44、アームシリンダ45およびバケットシリンダ46に供給される圧油を制御する。中継部53a、53bは、メインバルブ52a、52b、52cの上方に配置され、メインバルブ52a、52b、52cからブームシリンダ44、アームシリンダ45およびバケットシリンダ46に供給される圧油を中継する。第1配管54は、メインバルブ52a、52b、52cと中継部53a、53bとを接続する。第2配管55は、中継部53a、53bと作業機側配管38とを接続する。中継部53a、53bは、ブロック部531、531´(中継部本体の一例)と、接続部532とを有する。接続部532は、ブロック部531、531´の作業機34側において、ブロック部531、531´から斜め下方向に向かって設けられ、第2配管55が接続される。平面視において中継部53a、53bは、メインバルブ52a、52b、52cの少なくとも一部と重なっている。
また、各メインバルブ52a、52b、52cと中継部53a、53bとの前後方向の距離を短くできるため、中継部53a、53bから作業機側配管38までの前後方向の長さを長く確保することができる。このため、ブーム41の揺動時の第2配管55の曲げRを緩やかにすることができ、第2配管55の劣化を低減することができる。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)では、図9に示すように、メインバルブ52a、52b、52c(制御弁の一例)における第1配管54と接続する出口ポート521、523(接続口の一例)は、平面視においてメインバルブ52a、52b、52cの作業機34側にある。
これにより、配管構造35の前後方向の長さをより短くすることができる。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)では、図7に示すように、第1配管54は、ブロック部531、531´に下方から接続される。
これによって、第1配管54が接続される構造をブロック部531、531´の前または後に設ける必要がないため、配管構造35の前後方向の長さを短くすることができる。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)では、図8および図12に示すように、第2配管55のうち、最も低い部分は中継部53a、53bより下方に位置している。
このように自重と同方向に湾曲させているため、無理な力が加わらず自然と湾曲するので、第2配管の寿命をより長く出来る。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)は、図3に示すように、ブラケット51を更に備える。ブラケット51は、メインバルブ52a、52b、52c(制御弁の一例)と中継部53a、53bとを支持する。
これにより、メインバルブ52a、52b、52cと中継部53a、53bを1つのブラケット51に配置することができる。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)では、図3に示すように、メインバルブ52a、52b、52c(制御弁の一例)は複数設けられている。複数のメインバルブ52a、52b、52cの少なくとも一部は、ブラケット51に高さ方向の位置をずらして配置されている。
これにより、上下方向の空間を有効に利用してメインバルブ52a、52b、52cを配置することができる。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)は、図7に示すように、第1通路36(通路の一例)を更に備える。第1通路36は、メインバルブ52a、52b、52c(制御弁の一例)の後方に、油圧ショベル1の幅方向(左右方向ともいえる)に沿って形成されている。
これにより、メインバルブ52a、52b、52cのメンテナンスが行い易くなる。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)は、図7に示すように、第1通路36(通路の一例)を更に備える。第1通路36は、メインバルブ52a、52b、52c(制御弁の一例)の後方に、油圧ショベル1の幅方向(左右方向ともいえる)に沿って形成されている。メインバルブ52a、52b、52cは、ブラケット51の第1通路36側の後面511a(面の一例)に配置されている。
これにより、ブラケット51に配置されたメインバルブ52a、52b、52cおよび中継部53a、53bのメンテナンスが行い易くなる。
本実施の形態の油圧ショベル1(作業機械の一例)は、図7に示すように、フィルター56を更に備える。フィルター56は、メインバルブ52a、52b、52cに供給される圧油が通過する。フィルター56は、ブラケット51の第1通路36の側の後面511a(面の一例)に配置されている。
これにより、フィルター56の定期交換などのメンテナンスが行い易くなる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施の形態では、メインバルブ52a、52b、52cは、その長手方向がブラケット51の高さ方向に沿うようにブラケット51に取り付けられているが、これに限らなくても良く、ブラケット51の幅方向(左右方向(図6の矢印B参照))に沿うようにブラケット51に取り付けられていてもよい。
上記実施の形態では、3つのメインバルブ52a、52b、52cが設けられているが、これに限られるものではなく、2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。
(C)
上記実施の形態では、ブラケット51は正面視において門型であるが、門型に限られるものではなく、H型であってもよいし、T型であってもよい。
上記実施の形態では、例えばブームシリンダ44のヘッドに圧油を供給するために2本の第2配管55および2つの中継部53aが用いられているが、小型若しくは中型の油圧ショベルであって圧油の量が少なくてよい場合には、ブームシリンダ44のヘッド用に1本の第2配管55および1つの中継部53aが設けられていてもよい。ブームシリンダ44のボトム側も同様に、中継部53bおよび第2配管55が1つずつのみ設けられていてもよい。また、アームシリンダ45およびバケットシリンダ46についても同様である。
2 :下部走行体
3 :上部旋回体
34 :作業機
35 :配管構造
36 :第1通路(通路の一例)
38 :作業機側配管
41 :ブーム
42 :アーム
43 :掘削バケット
44 :ブームシリンダ(アクチュエータの一例)
45 :アームシリンダ(アクチュエータの一例)
46 :バケットシリンダ(アクチュエータの一例)
51 :ブラケット(取付部材の一例)
52a :メインバルブ(制御弁の一例)
52b :メインバルブ(制御弁の一例)
52c :メインバルブ(制御弁の一例)
53a :中継部
53b :中継部
54 :第1配管
55 :第2配管
56 :フィルター
Claims (9)
- アクチュエータと、前記アクチュエータに繋がる作業機側配管と、を有する作業機と、
前記アクチュエータに供給される圧油を制御する制御弁と、
前記制御弁の上方に配置され、前記制御弁から前記アクチュエータに供給される圧油を中継する中継部と、
前記制御弁と前記中継部とを接続する第1配管と、
前記中継部と前記作業機側配管とを接続する第2配管と、を備え、
前記中継部は、
中継部本体と、前記中継部本体から前記作業機が配置されている前方向に向かって斜め下方向に延びる前記第2配管が接続される接続部と、を有し、
平面視において前記中継部は、前記制御弁の少なくとも一部と重なっている、
作業機械。 - 前記制御弁における前記第1配管との接続口は、平面視において前記制御弁の前記作業機側にある、
請求項1に記載の作業機械。 - 前記第1配管は、前記中継部本体に下方から接続される、
請求項1または2に記載の作業機械。 - 前記第2配管のうち、最も低い部分は前記中継部より下方に位置している、
請求項1または2に記載の作業機械。 - 前記制御弁と前記中継部とを支持するブラケットを更に備えた、
請求項1または2に記載の作業機械。 - 前記制御弁は複数設けられており、
複数の前記制御弁の少なくとも一部は、高さ方向の位置をずらして前記ブラケットに配置されている、
請求項5に記載の作業機械。 - 前記制御弁の後方に、前記作業機械の幅方向に沿って形成された通路を更に備えた、
請求項1または2に記載の作業機械。 - 前記制御弁の後方に、前記作業機械の幅方向に沿って形成された通路を更に備え、
前記制御弁は、前記ブラケットの前記通路の側の面に配置されている、
請求項5に記載の作業機械。 - 前記制御弁に供給される圧油が通過するフィルターを更に備え、
前記フィルターは、前記ブラケットの前記通路の側の面に配置されている、
請求項8に記載の作業機械。
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