JP6871107B2 - 熱成形装置及び熱成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱成形装置及び熱成形方法に関する。
一般に、シートを成形基材の外表面に接着する装置として、例えば、特許文献1に示されるような上下チャンバー内輻射加熱を行う真空プレス積層成形装置、熱板加熱を行う熱成形装置であって、シート把持部が移動する構成のものが知られている。
特許文献1には、基材を保持可能な基材保持部を有する基台と、下枠内に設けられるとともに、シートの外周端を全周にわたって隙間なく把持するシート把持部と、枠底部の基台設置面から突出して設けられ、かつ平面視で基材保持部の全周を囲う密閉枠と、下枠内の空間に連通するとともに、密閉枠の内側で少なくとも枠底部を貫通する真空通気孔と、を備え、シート把持部は、熱板によってシートが加熱される上昇位置と、密閉枠の上端面に密接する下降位置との間で上下移動可能に設けられ、基材保持部と密閉枠との間の密閉枠内上面は、基材保持部の外周上縁部および密閉枠の上端面よりも低い位置に設けられ、真空通気孔は、密閉枠内上面に開口する構成について記載されている。
特許第5957131号公報
しかしながら、上述した特許文献1の熱成形装置では、上熱板と下基材とが互いに干渉しないように同期させるタイミングを確認し調整する必要があり、複雑な制御を要することから、その点で改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、上熱板と下基材との干渉をなくすことで、双方の同期の確認が不要となり、確認作業に伴う手間や時間の低減を図ることができる熱成形装置及び熱成形方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る熱成形装置は、成形基材を加熱することで軟化したシートを金型賦形する、又は前記シートを前記成形基材に接着する熱成形装置であって、上枠と、前記上枠との間で密閉空間を形成し前記成形基材を収容可能な空間を有する下枠と、前記上枠内に配置された熱板と、前記下枠内に設けられ前記成形基材を下方から保持する下基材と、前記上枠の外側に配置され、前記熱板に固定され前記上枠に対して上下方向に相対的に移動可能に設けられた上支持体と、前記下枠の外側に配置され、前記下基材に固定され前記下枠に対して上下方向に相対的に移動可能に設けられた下支持体と、を備え、前記上支持体は、前記熱板を固定する上部ベースと、該上部ベースの下面に設けられた上側支持部と、を有し、前記下支持体は、前記下基材を固定する下部ベースと、該下部ベースの上面に設けられた下側支持部と、を有し、前記上枠の枠周縁部の下端と、前記下枠の枠周縁部の上端とによって前記シートが挟持され、前記上側支持部と前記下側支持部とが上下方向に当接した状態で、前記熱板は前記下基材で保持した前記成形基材に対して離間し、前記熱板と前記下基材との間の空間において、前記熱板側から圧空する加圧手段、及び前記下基材から吸引する減圧手段の少なくとも一方が設けられ、前記熱板は、前記上枠に対して上下方向に相対移動可能に設けられ、前記下基材は、前記下枠に対して上下方向に相対移動可能に設けられていることを特徴としている。
また、本発明に係る熱成形方法は、上述した熱成形装置を使用して、前記成形基材を加熱することで軟化したシートを金型賦形する、又は前記シートを前記成形基材に接着する熱成形方法であって、前記下枠内で前記成形基材を前記下基材で保持する工程と、前記上枠と前記下枠とを密接し、前記上枠の枠周縁部の下端と前記下枠の枠周縁部の上端とによって前記シートを挟持する工程と、前記上側支持部と前記下側支持部とが上下方向に当接した状態で、前記熱板によって前記シートを加熱する工程と、前記シートが軟化したときに、前記熱板と前記下基材との間の空間において、前記加圧手段、及び前記減圧手段の少なくとも一方の手段を用いて前記シートを前記成形基材側に向けて移動させる工程と、を有することを特徴としている。
本発明の熱成形装置によれば、上枠と下枠とを密接させ、上枠の枠周縁部の下端と下枠の枠周縁部の上端とによってシートを挟持させた後、上側支持部と下側支持部とが上下方向に当接した状態で、熱板によってシートを加熱し、そのシートが軟化したときに、熱板と下基材との間の空間において、加圧手段、及び減圧手段の少なくとも一方の手段を用いることでシートを成形基材側に向けて移動させることにより、シートを金型賦形する、又はシートを成形基材に接着することができる。
そして、本発明では、上側支持部と下側支持部とが上下方向に当接した状態で、熱板と下基材で保持した成形基材との間で一定のクリアランスを常に保つことができる。そのため、熱板と下基材で保持した成形基材とが互い干渉することがなく、前記クリアランスをシートの厚み分まで小さくすることが可能となるので、印刷位置の精度を向上させることができる。
本発明の熱成形装置及び熱成形方法によれば、熱板と下基材との干渉をなくすことで、双方の同期の確認が不要となり、確認作業に伴う手間や時間の低減を図ることができる。
本発明の実施の形態による熱成形装置の構成を示す縦断面図であって、第1工程及び第2工程を示す図である。 図1に示すA−A線矢視図であって、下枠を上方から見た平面図である。 熱成形装置を使用した熱成形方法の作業工程を示した図1に対応した縦断面図であって、第3工程を示す図である。 熱成形装置を使用した熱成形方法の作業工程を示した図1に対応した縦断面図であって、第4工程を示す図である。 熱成形装置を使用した熱成形方法の作業工程を示した図1に対応した縦断面図であって、第4工程を示す図である。
以下、本発明に係る熱成形装置及び熱成形方法の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
図1に示すように、本実施の形態の熱成形装置1は、熱板加熱方式を採用したものであり、熱板7によって加熱されて軟化したシートSを下枠20のチャンバー2A内に配置された成形基材Uの表面に被覆するための装置である。なお、図1は、熱成形装置1において、シートSをセットした状態を示し、シートSの加熱前であって、成形基材UにシートSを被覆する前の状態の図を示している。
ここで、熱成形品としては、例えば自動車部品等で表裏面を有する部品等が一例として挙げられ、樹脂製の成形基材Uの表面に加熱により軟化したシートSを吸着させて被覆することにより熱成形された成形品である。本実施の形態の成形基材Uは、有頂筒状をなす形状のものである。
また、上枠10と下枠20とが密閉、開放する方向を装置軸といい、装置軸は上下方向に一致している。
熱成形装置1は、上枠10と、成形基材Uを収容可能な空間(チャンバー2A)を有する下枠20と、上枠10内に配置された熱板7と、下枠20内に設けられた下基材8と、熱板に固定され上枠10に対して上下方向に相対的に移動可能に設けられた上部バー3(上側支持部)と、下基材8に固定され下枠20に対して上下方向に相対的に移動可能に設けられた下部バー4(下側支持部)と、を備えている。
さらに、熱成形装置1は、上枠10を固定する上部テーブル5と、下枠20を固定する下部テーブル6と、を有し、上部テーブル5は下部テーブル6に対して不図示の昇降手段によって上下移動可能に設けられている。
上部テーブル5は、支柱51の上端に固定ナット52によって固定され、テーブル下面5aから下方に向けて突出させた第1固定ボルト53によって上枠10が固定されている。支柱51は、下部テーブル6に対して不図示の移動手段により上下移動可能に支持されている。支柱51は、平面視で、上枠10、下枠20、上部バー3、下部バー4に干渉しない外側に位置している。下部テーブル6には、テーブル上面6a側において第2固定ボルト61によって下枠20が固定されている。また、下部テーブル6には、平面視で中央部分に後述する昇降装置44が組み込まれている。
そして、上枠10が固定された上部テーブル5は、下部テーブル6に固定された下枠20に対して上枠10が当接して上下枠10、20内を密閉する位置(密閉位置)と、下枠20に対して上枠10が上方に移動して上下枠10、20内を開放する位置(開放位置)との間で移動される。
上下枠の開放時における下枠20と上枠10との離間寸法は、下枠20内のチャンバー2A内に対して成形基材Uを出し入れ可能、かつ両枠10、20の間にシートSを配置させることが可能な寸法とされる。例えば、本実施の形態では図示していないが、下枠20が下部テーブル6上を上面視で上枠10に対して横方向にスライド可能な構成とする場合には、上面視で上枠10から外れた位置に下枠を配置させ、その位置で下枠20のチャンバー2A内に対して成形基材Uを出し入れすることができる。そのため、上下枠10、20の開放時における下枠20と上枠10との離間寸法は、両枠10、20の間にシートSを配置できる寸法であればよい。
上部バー3は、上部テーブル5及び上枠10に対して上下方向に移動可能な上支持体30の一部として設けられている。すなわち、上支持体30は、図2に示すように、平面視で上枠10よりも外形の大きな矩形平板状の上部ベース31と、上部ベース31の下面31aにおいて、その4つの角部のそれぞれに設けられた前記上部バー3と、を有している。上部バー3の下端面3aは、装置軸に対して直交する平面になっている。
上部ベース31の中央部分には、第1ボルト53を摺動可能に挿通させる貫通孔32が形成されている。また、上部ベース31と上部テーブル5との間には、上支持体30を下向きに付勢するばね部材33が設けられている。つまり、ばね部材33は、その上端が上部テーブル5のテーブル下面5aに支持され、下端が上部ベース31の上面31bを支持している。
さらに、上部ベース31の下面41bには、第1連結ロッド71を介して上枠10の内側に配置される熱板7が固定されている。
下部バー4は、下部テーブル6及び下枠20に対して上下方向に移動可能な下支持体40の一部として設けられている。すなわち、下支持体40は、図2に示すように、平面視で下枠20よりも外形の大きな矩形平板状の下部ベース41と、下部ベース41の上面41aにおいて、その4つの角部のそれぞれに設けられた前記下部バー4と、を有している。下部バー4の上端面4aは、装置軸に対して直交する平面になっている。
下部バー4は、上部バー3と上面視で同軸となる位置に設けられている。つまり、上部バー3と下部バー4とは近接離反し、それぞれの下端面3a、上端面4a同士が上下方向に当接可能となっている。
下部ベース41の下面41bの中央部分には、下支持体40を昇降駆動させるための昇降装置44が設けられている。この昇降装置44は、下部テーブル6に設けられるシリンダ44Aと、シリンダ44Aから上方に向けて延びるロッド44Bと、を有し、ロッド44Bの上端が下部ベース41に固定されている。
さらに、下部ベース41の上面41aには、第2連結ロッド81を介して下枠20の内側に配置される下基材8が固定されている。
上枠10は、熱成形装置1の筐体であり、枠天壁部11と、枠周壁部12と、を備えている。枠天壁部11には、第1連結ロッド71を気密な状態で摺動可能に挿通させる挿通孔11aが形成されている。上枠10の枠内空間には熱板7が配置される。枠周壁部12の高さ(上枠10の内部高さ)は、熱板7の板厚よりも大きくなるように設定されている。つまり、熱板7は、枠周壁部12の高さの範囲内で上下方向に移動可能となっている。
熱板7は、滑らかな加熱面7aを有する平板形状で、且つ平面視で後述する下枠20内の下基材8と同形状に形成されている。そして、熱板7は、上支持体30に固定されているので、上支持体30とともに上下に移動可能に設けられ、下方に配置される下基材8に対して近接離反する方向に移動する。熱板7は、最も下端の位置において、加熱面7aが上枠10の枠周壁部12の下端12aよりも僅かに上方の位置になっている。つまり、シートSが上枠10と下枠20との間にセットされた状態では、シートSは加熱面7aに接触しないこととなる。
熱板7の上面側には、複数のヒーター(図示省略)が設けられている。また、熱板7には、加熱面7aに開口する複数の通気孔(図示省略)が所定の間隔をあけて形成されている。これら各々の通気孔は、加熱面7a側を真空吸引する真空ポンプを備えた真空タンク(図示省略)と、コンプレッサによる圧縮空気を貯める加圧タンク(図示省略)と、に接続されている。
下枠20は、熱成形装置1の筐体であり、枠底部21と、枠周壁部22と、を備えている。枠底部21には、第2連結ロッド81を気密な状態で摺動可能に挿通させる挿通孔21aが形成されている。下枠20のチャンバー2Aには下基材8が配置される。枠周壁部22の高さ(下枠20の内部高さ)は、下基材8の板厚よりも大きくなるように設定されている。つまり、下基材8は、枠周壁部22の高さh2の範囲内で上下方向に移動可能となっている。
下基材8は、成形基材Uを下方から保持し、第2連結ロッド81の上端に固定され、その第2連結ロッド81が下枠20の枠底部21に対して気密な状態で摺動自在に挿通されている。下基材8は、外周縁8aが下枠20の枠周壁部22の内周面22bに密接し、かつ昇降装置44の駆動により枠周壁部22に対して上下方向に移動可能に設けられている。
そして、下基材8は、下支持体40に固定されているので、下支持体40とともに上下に移動可能であり、上方に配置される熱板7に対して近接離反する方向に移動する。下基材8は、最も下端の位置において、保持した成形基材Uが下枠20の枠周壁部22の上端22aよりも僅かに下方の位置になっている。つまり、シートSが上枠10と下枠20との間にセットされた状態では、シートSは成形基材Uに接触しないこととなる。
また、下基材8の下面外周縁には、周方向に間隔をあけて切欠部8bが形成されている。
下枠20の枠周壁部22には、下基材8の切欠部8bに係合し、かつ下枠20の中央に向けて突出可能なストッパー82が設けられている。ストッパー82は、シリンダ83の先端に固定されており、シリンダ83の駆動により下枠20内で進退移動される。このストッパー82が枠周壁部22側に接する位置のときには、切欠部8bに係合して下基材8の下方への移動が規制される。また、図4及び図5に示すように、下基材8が上方に押し上げられた適宜なタイミングで、ストッパー82を枠周壁部22から離間するように突出させて下基材8の下面8c側に位置させることで、下基材8が下降することを規制する。
上枠10の枠周壁部12と下枠20の枠周壁部22とは、平面視で外形が同じであり、それぞれの枠周壁部12の下端12a、及び枠周壁部22の上端22a同士が気密な状態で密接したときに上枠10と下枠20の内部を密閉する。そして、成形時には、これら上枠10と下枠20との間でシートSが弛みなく張られた状態で、全周にわたって隙間なく挟持される。
成形基材Uとして、例えばポリプロピレン系樹脂、成形品のポリエチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂を採用することができ、あるいは熱硬化樹脂、鉄、石など接着層が適応可能な素材を採用することも可能であり、またこれらの素材に限定されることはない。
また、成形基材Uの形状は特に制限されないが、成形基材Uの高さ寸法は下枠20における下基材8より上方の高さ寸法よりも小さく設定される。
シートSは、例えば印刷層と該印刷層の表面側に設けられた保護フィルム、又はキャリアフィルムと、を有し、印刷層の裏面側に接着層を設けた公知の多層シートである。前記フィルムや層の材質は、熱板7の加熱面7aに当接することによって加熱され、可撓性及び粘着性を有し、且つ冷却された際に成形基材Uの表面に被覆され得るものであれば、特に制限されない。
熱成形装置1においては、下枠20内のチャンバー2Aに連通するとともに、下枠20を貫通する真空通気孔(図示省略)が形成されている。この真空通気孔には、図示しない真空ポンプ等が接続されている。真空通気孔の数量は、とくに制限されることはないが、少なくとも一個形成されていればよい。
このように構成される熱成形装置1では、チャンバー2Aに収容された成形基材Uに対して、熱板7によって加熱されることで軟化したシートSを金型賦形する、又は成形基材Uの表面にシートSを接着することができる。
次に、熱成形装置1を用いた熱成形方法について説明する。本実施形態の熱成形方法は、成形基材Uに対して、加熱することにより軟化したシートSを金型賦形する、又はシートSを成形基材Uに接着するための方法である。詳細には、本実施の形態の熱成形方法は、少なくとも次に説明する工程を有している。
図1、図3〜図5に示すように、本実施の形態の熱成形方法は、下枠20内で成形基材Uを下基材8で保持する第1工程と、上枠10と下枠20とを密接し、上枠10の枠周縁部12の下端12aと下枠20の枠周縁部22の上端22aとによってシートSを挟持する第2工程と、上部バー3と下部バー4とが上下方向に当接した状態で、熱板7によってシートSを加熱する第3工程と、シートSが軟化したときに、熱板7と下基材8との間の空間において、加圧手段、及び減圧手段の少なくとも一方の手段を用いてシートSを成形基材U側に向けて移動させる第4工程と、を有している。
(第1工程)
第1工程では、図1に示すように、成形基材Uを下基材8で保持し、下枠20の内側に成形基材Uを収容する。
具体的には、先ず不図示の駆動手段によって下部テーブル6に対して上部テーブル5を支柱51とともに上方に離間させ、上部テーブル5の下側に装備される上支持体30及び上枠10を上方に移動させる。これにより、下枠20と上枠10との間が開放される。そして、下枠20の下基材8に成形基材Uを保持させた後、下枠20の枠周壁部22の上端22aにシートSを配置する。シートSの配置動作は、例えば図示しないシート送り装置を使用して下枠20と上枠10との間でシートSを横移動できるものを採用することができる。このとき、下支持体40及び下枠20は下部テーブル6に装備され、昇降装置44のロッド44Bが最も収縮した位置となる。
(第2工程)
第2工程では、図1に示すように、上枠10と下枠20とを密接し、上枠10の枠周縁部12の下端12aと下枠20の枠周縁部22の上端22aとによってシートSを挟持する。
具体的には、上部テーブル5を元の所定位置(初期位置)まで下降させ、上枠10における枠周壁部12の下端12a、及び下枠20における枠周壁部22の上端22a同士でシートSを挟持しつつ気密な状態で密接させ、上枠10と下枠20の内部が密閉した状態にする。そして、シートSは、弛みなく張った状態で上枠10と下枠20との間に挟持される。この初期位置において、上支持体30及び上支持体30の上部ベース31に固定された熱板7は、ばね部材33によって下方に付勢された状態となっている。つまり、上部ベース31は上枠10に上方から当接している。このとき上部バー3の下端面3aと下部バー4の上端面4aとが離間した状態となっている。
(第3工程)
第3工程では、図3に示すように、上部バー3と下部バー4とが上下方向に当接した状態で、熱板7によってシートSを加熱する。
具体的には、昇降装置44を駆動してロッド44Bを伸張させ、下支持体40を上方に移動させ、その下部バー4の上端面4aを上部バー3の下端面3aに当接させる。さらに下支持体40の下部ベース41に第2連結ロッド81を介して取り付けられている下基材8も下枠20内で上昇することになる。このとき成形基材UがシートSの下側に近接した位置となる。
続いて、熱板7によりシートSを加熱する。この加熱時には、第1加熱段階としてシートSの上側において熱板7からの吸引により減圧して真空状態とし、シートSの下側を微圧空状態とする。また、第2加熱段階としてシートSの上側において熱板7からの吸引により減圧して真空状態とし、シートSの下側も減圧により真空状態にする。すなわち、ヒーターによって熱板7を加熱するとともに、図示略の真空タンクを開放し、熱板7に設けられる不図示の通気孔を介してシートSを熱板7の加熱面7a側に移動する方向に真空吸引する。これにより、熱板7の加熱面7aにシートSを吸着させ、吸着したシートSを加熱する。
なお、本工程において、通気孔に接続されている真空タンクを作動させ、上枠10内が所定の真空度になるように真空吸引を開始しておくことが好ましい。
(第4工程)
第4工程では、図4及び図5に示すように、シートSが軟化したときに、熱板7と下基材8との間の第1空間P1において、加圧手段、及び減圧手段の少なくとも一方の手段を用いてシートSを成形基材U側に向けて移動させる。
具体的には、図4に示すように、さらに昇降装置44の駆動によりロッド44Bを伸張させると、上部バー3と下部バー4とが当接しているので、下部バー4によって上部バー3を上昇させる。つまり上部ベース31がばね部材33の付勢に抗して上方に移動する。そして、上枠10と下枠20の内側において、熱板7と下基材8とが同じクリアランスを保ったまま上昇する。
続いて、シートSの上側(熱板7側)の第1空間P1が高真空状態となっており、シートSは熱板7による加熱で可撓性及び粘着性が発現しているので、第1空間P1の空気を排気させるとともに大気開放することで、シートSが下方に向けて移動し、成形基材Uの表面に被覆される。このとき下基材8の上昇位置は、ストッパー82よりも上方の位置となる。
その後、図5に示すように、下枠20に設けられるストッパー82をシリンダ83の駆動により下基材8の下側の第2空間P2に位置するように突出させる。これにより、下基材8は、ストッパー82によって下方への移動が規制された状態となる。すなわち、本実施の形態では、熱板7と下基材8との間の空間で加圧手段を用いて熱板7から圧空した場合において、下基材8と下枠20の枠底部21との間にストッパー82を介在させることで、下基材8が下枠20の枠底部21側への移動を規制することができ、熱板7と下基材8との間隔を一定に維持することができる。
次に、シートSと熱板7との間の空間を圧空させた状態とすることで、成形基材Uに対してシートSをより密着させることができる。
以上の工程により、成形基材Uの成形品が完成し、一連の熱成形動作が完了する。
上記説明したように、本実施形態の熱成形装置1によれば、上枠10と下枠20とを密接させ、上枠10の枠周縁部12の下端12aと下枠20の枠周縁部22の上端22aとによってシートSを挟持させた後、上部バー3と下部バー4とが上下方向に当接した状態で、熱板7によってシートSを加熱し、そのシートSが軟化したときに、熱板7と下基材8との間の空間において、加圧手段、及び減圧手段の少なくとも一方の手段を用いることでシートSを成形基材U側に向けて移動させることにより、シートSを金型賦形する、又はシートSを成形基材Uに接着することができる。
そして、本実施の形態では、上部バー3と下部バー4とが上下方向に当接した状態で、熱板7と下基材8で保持した成形基材Uとの間で一定のクリアランスを常に保つことができる。そのため、熱板7と下基材8で保持した成形基材Uとが互い干渉することがなく、前記クリアランスをシートSの厚み分まで小さくすることが可能となるので、印刷位置の精度を向上させることができる。
このように本実施の形態の熱成形装置及び熱成形方法によれば、熱板7と下基材8との干渉をなくすことで、双方の同期の確認が不要となり、確認作業に伴う手間や時間の低減を図ることができる。
以上、本発明による熱成形装置および熱成形方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、上側支持部として上部バー3を採用し、下側支持部として下部バー4を採用しているが、このように周方向に間隔あけた柱形状のものであることに制限されることはなく、周方向に連続する枠形状のものであってもかまわない。要は、上側支持部と下側支持部とが上下方向に当接した状態で、熱板7が下基材8で保持した成形基材Uに対して離間するように構成されていればよいのである。
また、上支持体30が上部テーブル5に対して一例としてばね部材33によって付勢される構成としているが、ばね部材33であることに限定されることはなく、例えばシリンダ等の油圧により付勢するような構成であってもかまわない。
なお、本実施の形態では、シートSを成形基材Uに被覆接着する熱成形方法を対象としているが、このような貼り合わせ成形の場合のみならず、転写トリムレスによりシート最上層のキャリアフィルムを剥離させて加飾層のみ(本発明のシートに相当する)を成形基材に転写させる場合も含んでいる。
さらに、本実施の形態では、熱板7によって軟化させたシートSを成形基材Uに被覆する熱成形方法を対象としているが、シート被覆に限らない。例えば、熱板7の加熱によって軟化したシートSを下基材8を金型として賦形する金型賦形を対象とした熱成形品を成形することも可能である。この金型賦形の場合も、熱成形方法は、上述した実施の形態と同様の方法により行うことができる。
また、上部テーブル5、下部テーブル6、上支持体30、下支持体40、上枠10、下枠20、熱板7、下基材8の形状、寸法、配置、数量などの構成は、適宜、設定することができる。
例えば、本実施の形態では、下枠20にストッパー82を設けた構成としているが、このストッパー82を省略することも可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 熱成形装置
3 上部バー(上側支持部)
3a 下端面
4 下部バー(下側支持部)
4a 上端面
5 上部テーブル
6 下部テーブル
7 熱板
7a 加熱面
8 下基材
10 上枠
12 枠周壁部
12a 下端
20 下枠
22 枠周壁部
22a 上端
30 上支持体
33 ばね部材
40 下支持体
82 ストッパー
S シート
U 成形基材

Claims (2)

  1. 成形基材を加熱することで軟化したシートを金型賦形する、又は前記シートを前記成形基材に接着する熱成形装置であって、
    上枠と、
    前記上枠との間で密閉空間を形成し前記成形基材を収容可能な空間を有する下枠と、
    前記上枠内に配置された熱板と、
    前記下枠内に設けられ前記成形基材を下方から保持する下基材と、
    前記上枠の外側に配置され、前記熱板に固定され前記上枠に対して上下方向に相対的に移動可能に設けられた上支持体と、
    前記下枠の外側に配置され、前記下基材に固定され前記下枠に対して上下方向に相対的に移動可能に設けられた下支持体と、
    を備え、
    前記上支持体は、前記熱板を固定する上部ベースと、該上部ベースの下面に設けられた上側支持部と、を有し、
    前記下支持体は、前記下基材を固定する下部ベースと、該下部ベースの上面に設けられた下側支持部と、を有し、
    前記上枠の枠周縁部の下端と、前記下枠の枠周縁部の上端とによって前記シートが挟持され、
    前記上側支持部と前記下側支持部とが上下方向に当接した状態で、前記熱板は前記下基材で保持した前記成形基材に対して離間し、
    前記熱板と前記下基材との間の空間において、前記熱板側から圧空する加圧手段、及び前記下基材から吸引する減圧手段の少なくとも一方が設けられ
    前記熱板は、前記上枠に対して上下方向に相対移動可能に設けられ、
    前記下基材は、前記下枠に対して上下方向に相対移動可能に設けられていることを特徴とする熱成形装置。
  2. 請求項1に記載の熱成形装置を使用して、前記成形基材を加熱することで軟化したシートを金型賦形する、又は前記シートを前記成形基材に接着する熱成形方法であって、
    前記下枠内で前記成形基材を前記下基材で保持する工程と、
    前記上枠と前記下枠とを密接し、前記上枠の枠周縁部の下端と前記下枠の枠周縁部の上端とによって前記シートを挟持する工程と、
    前記上側支持部と前記下側支持部とが上下方向に当接した状態で、前記熱板によって前記シートを加熱する工程と、
    前記シートが軟化したときに、前記熱板と前記下基材との間の空間において、前記加圧手段、及び前記減圧手段の少なくとも一方の手段を用いて前記シートを前記成形基材側に向けて移動させる工程と、
    を有することを特徴とする熱成形方法。
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