JP6867884B2 - 放射線計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線計測装置に関する。
例えば、特性が不明な核燃料物質が堆積しているような場所では、これを安全に管理するため、上記核燃料物質が存在する位置やその放射能を正確に把握する必要がある。このような核燃料物質を検知する方法としては、例えば、核燃料物質に付随して存在する放射性物質から放射されるEu−154等からのγ線や、Cm−244の自発核***および(α、n)反応で発生する中性子等を測定する方法が知られている。
このような状況下、上述のγ線を測定する装置としては、シンチレーション検出器、半導体検出器などを用いてそのエネルギー分析を行う検出器、中性子を測定する装置としては、核***電離箱、シンチレータなどを用いる検出器が公知であり、この2種の検出器を併用して燃焼度等の放射能に関連する指標を測定する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−121896号公報
しかしながら、特性の不明の核燃料物質が堆積しているような場所は、通常、原子炉建屋における原子炉格納容器の近くであり、このような場所では構造物が複雑に入り組んだり狭隘部が多いため、上述したような複数種の検出器を同時に送り込んで操作することは装置の体積や重量の点で難しく、加えて複数の検出器を用いることによる機器の設置位置および測定範囲に誤差を生じる虞がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、コンパクトかつ測定対象物の位置を正確に特定することが可能な放射線計測装置を提供することにある。
本発明は、
(1)放射性物質を含む使用済み核燃料などの測定対象物の存在位置を測定可能な放射線測定装置であって、
入射したγ線を絞ると共に中性子の入射を許容する略円筒形状の筒体を有するγ線コリメータと、
このγ線コリメータに接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータを有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する放射線検出器と、
この放射線検出器の前記γ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、前記γ線コリメータを介するγ線以外のγ線の入射を遮蔽するγ線遮蔽体と、
前記放射線検出器の前記γ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、この放射線検出器へ照射される中性子を吸収する中性子吸収材と、
前記筒体の内部に充填され、前記測定対象物から放射された高速中性子を熱中性子に変換する中性子減速材とを備えていることを特徴とする放射線計測装置、
(2)中性子減速材が中性子吸収材で被覆されている前記(1)に記載の放射線計測装置、
(3)γ線コリメータへのγ線および中性子の入射を開閉可能なシャッターを備えている前記(1)または(2)に記載の放射線計測装置、
(4)測定対象物と放射線検出器との距離を測定可能な距離計を備え、前記距離計により測定された距離に基づき放射線を測定する前記(1)から(3)のいずれか1項に記載の放射線計測装置、
(5)放射性物質を含む使用済み核燃料などの測定対象物の存在位置を測定可能な放射線測定装置であって、
入射したγ線を絞ると共に中性子の入射を許容する略円筒形状の筒体を有する複数のγ線コリメータと、
これら複数のγ線コリメータは二次元配置されており、
前記複数のγ線コリメータのそれぞれに接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータを有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する複数の放射線検出器と、
この複数の放射線検出器の前記複数のγ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、前記複数のγ線コリメータのそれぞれを介するγ線以外のγ線の入射を遮蔽するγ線遮蔽体と、
前記複数の放射線検出器の前記複数のγ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、前記複数の放射線検出器へ照射される中性子を吸収する中性子吸収材と、
前記筒体の内部に充填され、前記測定対象物から放射された高速中性子を熱中性子に変換する中性子減速材とを備えていることを特徴とする放射線計測装置、
(6)放射線検出器により検出されたγ線の計数値と熱中性子由来の計数値との比を算出する検出比算出装置と、算出された前記比から燃焼度を算出する燃焼度算出装置とをさらに備えている前記(1)から(5)のいずれか1項に記載の放射線計測装置、
(7)測定対象物と放射線検出器との距離を測定可能な距離計と、
あらかじめγ線および熱中性子の検出効率のデータが格納された検出効率データベースと、
前記距離計により測定された前記距離、放射線検出器により測定されたγ線の計数値および熱中性子由来の計数値、前記検出効率データベースに格納されたγ線および熱中性子の検出効率のデータ、並びに燃焼度を用い、前記測定対象物の放射能を算出する放射能算出装置とを備えている前記(6)に記載の放射線計測装置、
(8)前記(1)から(7)のいずれか1項に記載の放射線計測装置と、
周囲の画像を撮影する撮影装置と、
前記放射線計測装置と前記撮装置とを搭載すると共に、前記放射線計測装置と前記撮装置とを遠隔操作により移動可能な移動装置とを備えている放射線計測装置、並びに
(9)γ線の計測値、熱中性子の計測値、γ線の2次元放射分布、熱中性子の2次元放射分布、燃焼度、および放射能のうちの少なくともいずれかを示す画像と、撮影装置により撮影された画像とを畳重した画像を生成する可視化装置を備えている前記(8)に記載の放射線計測装置
に関する。
なお、本明細書において、「放射線検出器のγ線コリメータ以外の部位」とは、γ線コリメータの開口部を臨む放射線検出器の領域を除く当該放射線検出器の外周領域を意味し、「複数の放射線検出器の複数のγ線コリメータ以外の部位」とは、複数の放射線検出器それぞれにおいて、当該放射線検出器に接続されているγ線コリメータの開口部を臨む当該放射線検出器の領域を除く当該放射線検出器の外周領域を意味する。
本発明は、コンパクトかつ測定対象物の位置を正確に特定することが可能な放射線計測装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の構成を示す概略図である。 図1の放射線検出器の構成を示す概略図である。 エネルギースペクトルの一例を示す概略図である。 γ線および中性子のパルス波形を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態における放射線検出器の構成を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の第4の実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の第5の実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の第6の実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の第7の実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の第8の実施形態の構成を示す概略図である。 本発明の第9の実施形態の構成を示す概略図である。
本発明の放射線計測装置は、放射性物質を含む使用済み核燃料などの測定対象物の存在位置を測定可能な放射線測定装置であって、入射したγ線を絞ると共に中性子の入射を許容する略円筒形状の筒体を有するγ線コリメータと、このγ線コリメータに接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータを有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する放射線検出器と、この放射線検出器の上記γ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、上記γ線コリメータを介するγ線以外のγ線の入射を遮蔽するγ線遮蔽体と、上記放射線検出器の上記γ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、この放射線検出器へ照射される中性子を吸収する中性子吸収材と、上記筒体の内部に充填され、上記測定対象物から放射された高速中性子を熱中性子に変換する中性子減速材とを備えていることを特徴とする。
また、本発明は、放射性物質を含む使用済み核燃料などの測定対象物の存在位置を測定可能な放射線測定装置であって、入射したγ線を絞ると共に中性子の入射を許容する略円筒形状の筒体を有する複数のγ線コリメータと、これら複数のγ線コリメータは二次元配置されており、上記複数のγ線コリメータのそれぞれに接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータを有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する複数の放射線検出器と、この複数の放射線検出器の上記複数のγ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、上記複数のγ線コリメータのそれぞれを介するγ線以外のγ線の入射を遮蔽するγ線遮蔽体と、上記複数の放射線検出器の上記複数のγ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、上記複数の放射線検出器へ照射される中性子を吸収する中性子吸収材と、上記筒体の内部に充填され、上記測定対象物から放射された高速中性子を熱中性子に変換する中性子減速材とを備えていることを特徴とする放射線計測装置を含む。
なお、本発明における「測定対象物」とは、ウランおよび/またはプルトニウムである。これらは核***により核***生成物(例えば、Am−241、Cm−244等のマイナーアクチノイド、Cs−137、Eu−154、Ce−144、Sr−90など)を生じ、この核***生成物が崩壊する過程でγ線、中性子、X線、β線、α線等の放射線を放射する。
また、本発明の放射線計測装置で測定される放射線としては、核燃料物質を特定する観点から、γ線としてはEu−154から放射されるγ線、中性子としてはCm−244の自発核***で生じる中性子および(α、n)反応で生じる中性子が好ましいが、必ずしもこれらの放射線に限定されるものではない。
以下、本発明の第1〜第9の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置1は、概略的に、γ線コリメータ111と、放射線検出器210と、γ線遮蔽体311と、中性子吸収材312と、中性子減速材411と、信号処理装置611と、表示装置711と、距離計811と、距離算出装置812とにより構成されている。
γ線コリメータ111は、放射線検出器210に入射する放射線を測定対象物bからの放射線w1に制限するために設けられ、入射したγ線を絞る(γ線の入射方向を制限する)と共に中性子の入射を許容する略円筒形状の筒体112(例えば、図1に示すテーパー型の筒体112)を有している。
放射線検出器210は、γ線コリメータ111に接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータ212を有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する。この放射線検出器210は、具体的には、入射する放射線を1つ1つ検知し、検知された各放射線をそれぞれ電気パルス信号に変換して出力する。この放射線検出器210は、図2に示すように、放射線センサ211および読み出し回路213を有している。
放射線センサ211は、入射するγ線が放射線センサ211に付与するエネルギーを検出する。この放射線センサ211には、中性子コンバータ212が分散されている。
中性子コンバータ212は、熱中性子に対して有感であり、入射した熱中性子のエネルギーをγ線に変換する。この中性子コンバータ212を構成する材料としては、例えば、リチウム6、ボロン10、ガドリニウム、カドミウム等が挙げられる。これらのうち、リチウム6およびボロン10は(n、α)反応を示し、その核反応に伴うエネルギーが放射線センサ211に付与される。例えば、リチウム6の場合、入射した中性子を捕獲し、この捕獲反応によってα線およびトリチウムの粒子が発生する。これらの粒子の全エネルギーは4.8MeVである。なお、上記反応で生じる粒子は荷電粒子であることから、中性子コンバータ212としてリチウム6、ボロン10を用いることで、放射線センサ211内部に全エネルギーを付与させ易くなる。
他方、ガドリニウムおよびカドミウムは(n、γ)反応を示す。例えば、カドミウムの場合、入射した中性子の捕獲反応により558keVのγ線を発生し、このγ線により放射線センサ211の原子との相互作用によって生じる2次電子を介して放射線センサ211にエネルギーを付与する。
ここで、中性子コンバータ212を含みかつγ線エネルギーを分析可能な放射線センサ211としては、例えば、CdTe半導体センサ、CdZnTe半導体センサなどの半導体センサ;GdSiO:Ceシンチレータ、CsLiLaBr:Ceシンチレータ、CsLiYCl:Ceシンチレータ、CsLiLaCl:Ceシンチレータ、CsLiLaBr6−xCl:Ceシンチレータ、CsLiYBr:Ceシンチレータなどのシンチレータ等を採用することができる。
読み出し回路213は、入射した放射線のそれぞれを電気パルス信号に変換して出力する。この読み出し回路213は、各放射線センサ211に適したものが用いられ、例えば、半導体検出器では前置増幅器、シンチレータでは光検出器が採用される。なお、読み出し回路213から出力される電気パルス信号は、信号ケーブル511を介して後述する信号処理装置611に伝送される。この信号ケーブル511が敷設される領域は、この領域がコリメータとなってストリーミング効果が発生しないように、迷路構造等の構造を有している。
なお、当該放射線計測装置1は、測定対象物bからのγ線および中性子の両者をより確実に検出するため、測定対象物bと放射線検出器210との距離を100mm以下にすることが好ましい。特に、距離が100mm以下で発生する測定対象物bからの高速中性子は、中性子減速材411で減速されて熱化した中性子(「熱中性子」とも称する)となって放射線検出器210に到達する一方、当該放射線計測装置1の周囲の水により減速して生じた熱中性子は、放射線検出器210に到達する前に主として中性子吸収材312により吸収されるので、測定対象物bの方向をより正確に特定することができる。
γ線遮蔽体311は、後述するγ線コリメータ111を介するγ線以外のγ線(例えば、図1の測定対象物b以外からのγ線w2)の入射を遮蔽する。このγ線遮蔽体311は、具体的には、放射線検出器210の外周におけるγ線コリメータ111の開口部112a以外の部位を覆うように設けられている。γ線遮蔽体311を構成する材料としては、例えば、鉛、タングステン、ビスマス等の高密度材料が挙げられる。
中性子吸収材312は、放射線検出器210のγ線コリメータ111以外の部位を覆うように設けられ、この放射線検出器210へ照射される中性子を吸収することで、γ線コリメータ111が備えられた箇所以外から熱中性子が放射線検出器210に到達しないように熱中性子を遮蔽するものである。本実施形態では、この中性子吸収材312は、γ線遮蔽体311の外表面全体に形成されている。
中性子吸収材312を構成する材料は、上述の中性子コンバータ212に含まれる化合物と同様の化合物を適用することができる。上記材料としては、例えば、ボロンカーバイド、酸化ガドリニウム、カドミウム、フッ化リチウム等が挙げられる。
中性子減速材411は、測定対象物bから放射された高速中性子を減速させ、熱中性子に変換する。この中性子減速材411は、γ線コリメータ111の筒体112の内部に充填されている。筒体112の軸方向における中性子減速材411の厚さとしては、熱中性子の検出効率を向上させる観点から、10mm〜100mmが好ましく、30mmから70mmがより好ましく、40mm〜60mmがさらに好ましい。中性子減速材411を構成する材料としては、上記効果を奏する限り特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレンを好適に用いることができる。
信号処理装置611は、上述の信号ケーブル511に接続され、入射する放射線のそれぞれについて変換された電気パルス信号のパルス波高値、パルス積分値およびパルス波形を測定し、これらを用いて放射線センサ211に付与したエネルギーや線種を特定する。
この信号処理装置611では、具体的には、入力されたアナログ信号(電気パルス信号)を、アナログ回路またはアナログデジタル変換器を用いてデジタル信号に変換し、FPGAやASICを用いたプログラマブルアレイ等により上記デジタル信号からパルス波高値、パルス積分値およびパルス波形を求める。上記アナログデジタル変換器としては、例えば、放射線センサの応答速度に応じて、1MS/s以上のサンプリング周期で10bit以上の分解能を有するもの等を採用することができる。
ここで、信号処理装置611を用いて行った核種分析の一例を示す。この例では、CsLiLaBr:Ceシンチレータを有する放射線センサ211により測定されたパルス波高値から放射線検出器210への付与エネルギーを導出し、この付与エネルギーに対してプロットしたエネルギースペクトルを求めている。図3は、エネルギースペクトルの一例を示す概略図である。この図では、Eu−154から放射される1274keVγ線によるピークp2、Cs−137から放射される662keVγ線によるピークp1、およびCm−244等や(α、n)反応で生じる中性子に起因するピークp3検出されている。このように、放射線センサを適宜選択することで、γ線の放射に対する核種分析だけではなく、中性子の放射に起因する核種分析を一つの測定系で同時に行うことができる。
なお、上述の核種分析を行う際、パルス波形を用いた線種の弁別を組み合わせることも好ましい。放射線センサ211にCsLiLaBr:Ceシンチレータを用いる場合、検出されるγ線の波形と中性子に起因する波形とが異なる。すなわち、図4に示すように、γ線の波形c2と中性子に起因する波形c1とは発光減衰時定数が異なるため、上記パルス波高値とパルス波形の上記時定数の情報とを用いて3軸で応答を弁別することで、γ線と中性子との弁別性をより高めることができる。
表示装置711は、放射線検出器210により検出された測定対象物bの核種や放射能等の情報を画像表示する。この表示装置711としては、例えば、グラフや数値などを標表示可能な液画面を有するディスプレイモニタ等を採用することができる。
当該放射線計測装置1は、測定対象物bと放射線検出器210との距離を測定可能な距離計811を備え、距離計811により測定された距離に基づき放射線を測定する。上記距離計811としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。距離計811には距離算出装置812が接続され、この距離算出装置812により、距離計811にて計測された計測値を用いて測定対象部bと放射線計測装置1との距離が算出される。このように、当該放射線計測装置1が距離計811を備えていることで、例えば、後述するような測定対象物bと放射線検出器210との距離を調整する際に参照することができ、効率よく熱中性子を検出することができる。
このように、当該放射線計測装置1は、上記構成であることで、測定対象物bから放射されるγ線および中性子を単一の放射線検出器210で検出することができる。その結果、γ線の検出器と中性子の検出器との設置の精度(両検出器の設置位置の同一性)およびγ線と中性子の測定範囲の精度(測定される部位の同一性)の向上により、コンパクトかつ測定対象物の位置を正確に特定することができる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態における放射線検出器の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置2は、概略的に、γ線コリメータ111と、放射線検出器220と、γ線遮蔽体311と、中性子吸収材312と、中性子減速材411と、信号処理装置611と、表示装置711と、距離計811と、距離算出装置812とにより構成されている。当該放射線計測装置2は、放射線検出器220が第1の実施形態と異なっている。なお、本実施形態における放射線検出器220以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
放射線検出器220は、γ線コリメータ111に接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータ222を有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する。この放射線検出器220は、図5に示すように、概略的に、放射線センサ221と、中性子コンバータ222と、読み出し回路213と、信号ケーブル511とにより構成されている。なお、読み出し回路213および信号ケーブル511は第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態のものを援用してその詳細な説明は省略する。
放射線センサ221は、入射する放射線が当該放射線センサ221に付与するエネルギーを検出する。この放射線センサ221は、上記エネルギーを検出するセンサ本体221aと、このセンサ本体221aの表面を覆う中性子コンバータ222とを有している。
本実施形態のセンサ本体221aは、中性子コンバータを含有していない。このため、センサ本体221aには、第1の実施形態で例示したCdTe半導体センサ、CdZnTe半導体センサなどの半導体センサ;GdSiO:Ceシンチレータ、CsLiLaBr:Ceシンチレータ、CsLiYCl:Ceシンチレータ、CsLiLaCl:Ceシンチレータ、CsLiLaBr6−xCl:Ceシンチレータ、CsLiYBr:Ceシンチレータなどのシンチレータ等に加え、NaI(Tl)シンチレータ、GSOシンチレータ、BGOシンチレータ、LaBr(Ce)シンチレータ、LYSO(Ce)シンチレータ、GAGG(Ce)シンチレータ、SrI(Eu)シンチレータなどのシンチレータ等を採用することができる。
中性子コンバータ222は、例えば、塗工または蒸着により形成される。この中性子コンバータ222を構成する材料としては、例えば、第1の実施形態で上述したものと同様のもの等が挙げられる。
このように、当該放射線計測装置2は、上記構成であることで、コンパクトかつ測定対象物の位置を正確に特定することができる。また、当該放射線計測装置2は、上記構成であることで、センサ本体221aが中性子コンバータを含有していない分、第1の実施形態に比べてより広範な半導体センサやシンチレータを採用することができる。
[第3の実施形態]
図6は、本発明の第3の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置3は、概略的に、γ線コリメータ111と、放射線検出器210と、γ線遮蔽体311と、中性子吸収材312と、中性子減速材431と、信号処理装置611と、表示装置711と、距離計811と、距離算出装置812とにより構成されている。当該放射線計測装置3は、中性子減速材431が第1の実施形態と異なっている。なお、本実施形態における中性子減速材431以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
本実施形態の中性子減速材431は、中性子吸収材332で被覆されている。中性子減速材431を構成する材料としては、例えば、中性子減速材411について上述したものと同様のもの等を採用することができる。中性子吸収材332を構成する材料としては、例えば、中性子吸収材312について上述したものと同様のもの等を採用することができる。上記中性子吸収材332は、例えば、塗工または蒸着により中性子減速材431の表面に形成することができる。
このように、当該放射線計測装置3は、上記構成であることで、外部から入射する熱中性子を遮断することができ、測定対象物bから放射された高速中性子をより確実に検出することができる。これは、γ線コリメータ111を介して外部から入射した熱中性子(例えば、周囲の水により減速して生じた熱中性子など)が、上記中性子吸収材332により吸収されることで放射線検出器210に到達する前に除去され、結果として測定対象物bから直接入射する高速中性子のみが放射線検出器210にて検出されるためである。
[第4の実施形態]
図7は、本発明の第4の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置4は、概略的に、γ線コリメータ111と、放射線検出器210と、γ線遮蔽体311と、中性子吸収材312と、中性子減速材411と、信号処理装置611と、距離計811と、距離算出装置812と、シャッター941と、シャッター制御装置944と、信号抽出装置945と、表示装置741とにより構成されている。当該放射線計測装置4は、シャッター941、シャッター制御装置944、信号抽出装置945および表示装置741を備えている点で、第1に実施形態と異なっている。なお、本実施形態におけるシャッター941、シャッター制御装置944、信号抽出装置945および表示装置741以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
シャッター941は、γ線コリメータ111へのγ線および中性子の入射を開閉することができる。本実施形態では、シャッター941が可動型γ線シャッター機構942と中性子シャッター943とにより構成されている。
可動型γ線シャッター機構942は、後述するシャッター制御装置944を用いて制御され、γ線コリメータ111に入射するγ線の線量を制御する。この可動型γ線シャッター機構942は、図7に示すように、γ線コリメータ111の開口部112aを開閉自在に覆うように設けられており、可動型γ線シャッター機構942が「閉」の場合はγ線コリメータ111へのγ線の入射が遮蔽され、「開」の場合はγ線コリメータ111へのγ線の入射を許容する。可動型γ線シャッター機構942におけるγ線を遮蔽する材料としては、例えば、鉛、タングステン、ビスマス等の高密度材料が採用される。
中性子シャッター943は、γ線コリメータ111に入射する中性子の線量を制御する。本実施形態では、中性子シャッター943は、上述した可動型γ線シャッター機構942の外表面に設けられており、可動型γ線シャッター機構942の開閉と連動してγ線コリメータ111の開口部112aを開閉する。これにより、中性子シャッター943が「閉」の場合はγ線コリメータ111への中性子の入射が遮蔽され、「開」の場合はγ線コリメータ111への中性子の入射を許容する。
シャッター制御装置944は、可動型γ線シャッター機構942および中性子シャッター943の開閉動作を制御する。信号抽出装置945は、可動型γ線シャッター機構942および中性子シャッター943の開閉時のγ線の測定値および中性子由来の測定値の差分を算出する。表示装置741は、信号抽出装置945により算出された測定値の差分の情報等を表示する。
このように、当該放射線計測装置4がシャッター941を備えていることで、測定対象物b以外から放射線検出器210に入射するγ線および中性子をバックグラウンドとして測定することができ、これを除外することで測定対処物bからの放射線をより正確かつ確実に検出することができる。
[第5の実施形態]
図8は、本発明の第5の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置5は、概略的に、複数のγ線コリメータ111と、複数の放射線検出器210と、γ線遮蔽体351と、中性子吸収材352と、中性子減速材411と、複数信号処理装置951と、2次元放射線分布解析装置952と、表示装置751と、距離計811と、距離算出装置812とにより構成されている。当該放射線計測装置5は、γ線遮蔽体351、中性子吸収材352、複数信号処理装置951、2次元放射線分布解析装置952および表示装置751を備えている点で、第1の実施形態と異なっている。なお、本実施形態において、第1の実施形態の構成と同様の構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。また、図8では、距離計811および距離算出装置812が省略されている。
当該放射線計測装置5は、複数のγ線コリメータ111を備え、これら複数のγ線コリメータ111が二次元配置されている。この複数のγ線コリメータ111のそれぞれには、熱中性子に有感な中性子コンバータ212を有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する放射線検出器210が接続されている。なお、γ線コリメータ111の筒体112の内部には中性子減速材411が充填され、測定対象物bから放射された高速中性子を熱中性子に変換する。
γ線遮蔽体351は、この複数の放射線検出器210の複数のγ線コリメータ111以外の部位を覆うように設けられ、複数のγ線コリメータ111のそれぞれを介するγ線以外のγ線の入射を遮蔽する。中性子吸収材352は、複数の放射線検出器210の複数のγ線コリメータ111以外の部位を覆うように設けられ、この複数の放射線検出器210へ照射される中性子を吸収する。本実施形態では、γ線遮蔽体351が複数の放射線検出器210をまとめて一体的に覆っており、中性子吸収材352がγ線遮蔽体351の外表面全体に形成されている。
複数信号処理装置951は、信号ケーブル112を介して放射線検出器210に接続され、入射する放射線のそれぞれについて変換された電気パルス信号のパルス波高値、パルス積分値およびパルス波形を測定し、これらを用いて放射線センサ211に付与したエネルギーや線種を特定する。2次元放射線分布解析装置952は、複数信号処理装置951からの信号が入力され、各放射線検出器210について得られたエネルギーや線種から測定対象物bの二次元分布データを構成する。表示装置751は、2次元放射線分布解析装置952を用いて得られた測定対象物bの二次元分布データ等を画像表示する。
このように、当該放射線計測装置5は、上記構成であることで、測定対象物bの二次元分布データを測定することができ、測定対象物bを二次元的に把握することができる。
[第6の実施形態]
図9は、本発明の第6の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置6は、概略的に、γ線コリメータ111と、放射線検出器210と、γ線遮蔽体311と、中性子吸収材312と、中性子減速材411と、信号処理装置611と、距離計811と、距離算出装置812と、検出比算出装置961と、燃焼度データベース962と、燃焼度算出装置963と、表示装置761とにより構成されている。当該放射線計測装置6は、検出比算出装置961、燃焼度データベース962、燃焼度算出装置963および表示装置761を備えている点で、第1の実施形態と異なっている。なお、本実施形態における検出比算出装置961、燃焼度データベース962、燃焼度算出装置963および表示装置761以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
検出比算出装置961は、放射線検出器210により検出され、信号処理装置611によって得られたEu−154から放射のγ線の計数値と、熱中性子由来の計数値との比(検出比)を算出する。燃焼度データベース962は、あらかじめ導出した核燃料物質の燃焼度と検出比との相関データが格納されている。
燃焼度算出装置963は、算出された検出比から燃焼度を算出する。この燃焼度算出装置963は、具体的には、燃焼度データベース962に格納されている上記相関データを用い、検出比算出装置961で得られた検出比に対応する燃焼度を算出する。
ここで、上記燃焼度は、例えば、下記式(1)で表される公知の計算式を用いて算出することができる。
Figure 0006867884
上記式(1)中、B.U.は燃焼度[GWd/t]、g(AEu−154/Aneutron)はEu−154のγ線と熱中性子との放射能比をパラメータとする放射能比−燃焼度変換式、AEu−154はEu−154からのγ線の放射能[Bq]、nEu−154は測定計数率[1/s]、εEu−154はEu−154からのγ線の検出効率、pEu−154は放射率(1/Bq)、Aneutronは中性子線源放射能[Bq]、εneutronは中性子検出効率、pneutronは中性子放出率[1/Bq]、nneutronは測定計数率[1/s]をそれぞれ示す。
表示装置761は、燃焼度算出装置963により算出された燃焼度に関する情報等を画像表示する。
このように、当該放射線計測装置6は、上記構成であることで、燃焼度を算出することができる。その結果、当該放射線計測装置6は、得られた燃焼度を用い、原子炉内での核燃料の使用期間や測定対象物bからの放射能を見積もることができる。
[第7の実施形態]
図10は、本発明の第7の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置7は、概略的に、γ線コリメータ111と、放射線検出器210と、γ線遮蔽体311と、中性子吸収材312と、中性子減速材411と、信号処理装置611と、距離計811と、距離算出装置812と、検出比算出装置961と、燃焼度データベース962と、燃焼度算出装置963と、検出効率データベース971と、放射能算出装置972と、表示装置771とにより構成されている。当該放射線計測装置7は、検出効率データベース971、放射能算出装置972および表示装置771を備えている点で、第6の実施形態と異なっている。なお、本実施形態における検出効率データベース971、放射能算出装置972および表示装置771以外の構成は、第6の実施形態の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
検出効率データベース971は、あらかじめγ線および熱中性子の検出効率のデータが格納されている。ここで、上記検出効率は、それぞれ放射線検出器210とγ線遮蔽体311とγ線コリメータ111と中性子減速材411と中性子吸収材312とを備えた当該放射線計測装置7の構成に対応するEu−154からのγ線の検出効率および熱中性子の検出効率である。これらの検出効率は、あらかじめ実験による手法または解析による手法により導出されたものである。上記手法のそれぞれは、公知の技術を採用することができる。
放射能算出装置972は、距離計811により測定された距離、放射線検出器210により測定されたγ線の計数値および熱中性子由来の計数値、検出効率データベース971に格納されたγ線および熱中性子の検出効率のデータ、並びに燃焼度算出装置963により算出された燃焼度を用い、測定対象物bの放射能を算出する。この放射能算出装置972による放射能の算出方法としては特に限定されず、公知の技術を用いて算出することができる。表示装置771は、放射能算出装置972により算出された放射能に関する情報等を画像表示する。
このように、当該放射線計測装置7が上記構成であることで、測定対象物bの放射能を把握することができる。
[第8の実施形態]
図11は、本発明の第8の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置8は、概略的に、γ線コリメータ111、放射線検出器210、γ線遮蔽体311、中性子吸収材312、中性子減速材411、信号処理装置611、表示装置711、距離計811、および距離算出装置812を有する放射線計測装置と、撮影装置981と、移動装置984と、位置演算装置987とにより構成されている。当該放射線計測装置8は、撮影装置981および移動装置984を備えている点で、第1の実施形態と異なっている。なお、本実施形態における撮影装置981および移動装置984以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
撮影装置981は、周囲の画像を撮影する。この撮影装置981は、画像センサ982と、画像演算装置983とを有している。画像センサ982は、当該放射線計測装置8の周囲を撮影し、画像信号を出力する。ここで、画像センサ982が撮影する像としては、可視光に限定されるものではなく、例えば、可視光以外の電磁波、超音波などの音波等が挙げられる。画像演算装置983は、画像センサ982から上記画像信号を入力しこれを映像化する。
移動装置984は、放射線計測装置1と撮装置98とを搭載すると共に、放射線計測装置1と撮装置98とを遠隔操作により移動することができる。この移動装置984は、遠隔アクセス装置985と、アクセス装置制御装置986とを有している。遠隔アクセス装置985は、具体的には、上述したγ線コリメータ111、放射線検出器210、γ線遮蔽体311、中性子吸収材312、中性子減速材411、距離計811および撮影装置981が搭載されており、これらを自在に移動することができる。この遠隔アクセス装置985に用いられる移動機構は特に限定されず、例えば、回転電機により無限軌道を駆動する手段等を採用することができる。アクセス装置制御装置986は、遠隔アクセス装置985の進行方向や進行速度を制御する。
位置演算装置987は、画像演算装置983によって得られた映像を用いて当該放射線計測装置8の位置を導出する。
このように、当該放射線計測装置8が上記構成であることで、放射線環境下において、例えば構造物が複雑に入り組んだ箇所や狭隘部など、測定対象物bの計測範囲を拡張することができる。
[第9の実施形態]
図12は、本発明の第9の実施形態の構成を示す概略図である。当該放射線計測装置9は、概略的に、γ線コリメータ111と、放射線検出器210と、γ線遮蔽体311と、中性子吸収材312と、中性子減速材411と、信号処理装置611と、距離計811と、距離算出装置812と、撮影装置981と、移動装置984と、位置演算装置987と、可視化装置991と、表示装置791とにより構成されている。当該放射線計測装置9は、可視化装置991および表示装置791を備えている点で、第8の実施形態と異なっている。なお、本実施形態における可視化装置991および表示装置791以外の構成は、第8の実施形態の構成と同様であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
可視化装置991は、γ線の計測値、熱中性子の計測値、γ線の2次元放射分布、熱中性子の2次元放射分布、燃焼度、および放射能のうちの少なくともいずれかを示す画像と、撮影装置981により撮影された画像とを畳重した画像を生成する。表示装置791は、可視化装置991により生成した画像を画像表示する。
このように、当該放射線計測装置9は上記構成であるので、γ線などの各種測定結果と視認可能な実像とを容易に対応付けることができ、その結果、放射線計測等の作業を的確に行うことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施形態では、距離計811および距離算出装置812を備えている放射線計測装置について説明したが、測定対象物と放射線検出器との距離に基づき放射線を測定する必要がない限り、上記距離計811および距離算出装置812を備えていない放射線計測装置であってもよい。
また、上記実施形態では、γ線遮蔽体311、351の外表面にそれぞれ中性子吸収材312、352が形成されている放射線計測装置、および可動型γ線シャッター機構942の外表面に中性子シャッター943が設けられている放射線計測装置について説明したが、これらの位置が逆である放射線計測装置(例えば、中性子吸収材の外表面にγ線遮蔽体が形成されている放射線計測装置)であってもよい。
1〜9 放射線計測装置
b 測定対象物
111、151 γ線コリメータ
112 筒体
210、220 放射線検出器
311、351 γ線遮蔽体
312、332、352 中性子吸収材
411 中性子減速材
941 シャッター
811 距離計
961 検出比算出装置
963 燃焼度算出装置
971 検出効率データベース
972 放射能算出装置
981 撮影装置
984 移動装置
991 可視化装置

Claims (9)

  1. 放射性物質を含む使用済み核燃料などの測定対象物の存在位置を測定可能な放射線測定装置であって、
    入射したγ線を絞ると共に中性子の入射を許容する略円筒形状の筒体を有するγ線コリメータと、
    このγ線コリメータに接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータを有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する放射線検出器と、
    この放射線検出器の前記γ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、前記γ線コリメータを介するγ線以外のγ線の入射を遮蔽するγ線遮蔽体と、
    前記放射線検出器の前記γ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、この放射線検出器へ照射される中性子を吸収する中性子吸収材と、
    前記筒体の内部に充填され、前記測定対象物から放射された高速中性子を熱中性子に変換する中性子減速材とを備えていることを特徴とする放射線計測装置。
  2. 中性子減速材が中性子吸収材で被覆されている請求項1に記載の放射線計測装置。
  3. γ線コリメータへのγ線および中性子の入射を開閉可能なシャッターを備えている請求項1または請求項2に記載の放射線計測装置。
  4. 測定対象物と放射線検出器との距離を測定可能な距離計を備え、前記距離計により測定された距離に基づき放射線を測定する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放射線計測装置。
  5. 放射性物質を含む使用済み核燃料などの測定対象物の存在位置を測定可能な放射線測定装置であって、
    入射したγ線を絞ると共に中性子の入射を許容する略円筒形状の筒体を有する複数のγ線コリメータと、
    これら複数のγ線コリメータは二次元配置されており、
    前記複数のγ線コリメータのそれぞれに接続され、熱中性子に有感な中性子コンバータを有しかつγ線および熱中性子が付与するエネルギーを測定する複数の放射線検出器と、
    この複数の放射線検出器の前記複数のγ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、前記複数のγ線コリメータのそれぞれを介するγ線以外のγ線の入射を遮蔽するγ線遮蔽体と、
    前記複数の放射線検出器の前記複数のγ線コリメータ以外の部位を覆うように設けられ、前記複数の放射線検出器へ照射される中性子を吸収する中性子吸収材と、
    前記筒体の内部に充填され、前記測定対象物から放射された高速中性子を熱中性子に変換する中性子減速材とを備えていることを特徴とする放射線計測装置。
  6. 放射線検出器により検出されたγ線の計数値と熱中性子由来の計数値との比を算出する検出比算出装置と、算出された前記比から燃焼度を算出する燃焼度算出装置とをさらに備えている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の放射線計測装置。
  7. 測定対象物と放射線検出器との距離を測定可能な距離計と、
    あらかじめγ線および熱中性子の検出効率のデータが格納された検出効率データベースと、
    前記距離計により測定された前記距離、放射線検出器により測定されたγ線の計数値および熱中性子由来の計数値、前記検出効率データベースに格納されたγ線および熱中性子の検出効率のデータ、並びに燃焼度を用い、前記測定対象物の放射能を算出する放射能算出装置とを備えている請求項6に記載の放射線計測装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の放射線計測装置と、
    周囲の画像を撮影する撮影装置と、
    前記放射線計測装置と前記撮装置とを搭載すると共に、前記放射線計測装置と前記撮装置とを遠隔操作により移動可能な移動装置とを備えている放射線計測装置。
  9. γ線の計測値、熱中性子の計測値、γ線の2次元放射分布、熱中性子の2次元放射分布、燃焼度、および放射能のうちの少なくともいずれかを示す画像と、撮影装置により撮影された画像とを畳重した画像を生成する可視化装置を備えている請求項8に記載の放射線計測装置。
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