JP6866665B2 - 積層共重合ポリエステルフィルム - Google Patents

積層共重合ポリエステルフィルム Download PDF

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Description

本発明は、積層ポリエステルフィルムに関するものであり、詳しくは、液晶ティスプレイ、タッチパネル、OLED(Organic Light Emitting Diode)等に用いられる各種光学部材(例えば、偏光子保護フィルム等)として、偏光下、光干渉に伴う干渉色が発生せず、外観良好であり、機能層に対する接着性良好な積層共重合ポリエステルフィルムに関するものである。
従来から、ポリエステルフィルムは優れた機械的特性、耐薬品性を有しており、磁気テープ、強磁性薄膜テープ、写真、包装、電子部品、電気絶縁、金属ラミネート等、各種用途の部材として広く用いられている。
近年、特に各種光学フィルムに多く使用される傾向にあり、LCD部材であるプリズムシート、光拡散シート、反射板、タッチパネル等のベースフィルムや反射防止用のベースフィルム、OLED部材等の各種用途に用いられている。
前記光学製品においては、鮮明な画像を得るために、透明性良好で、かつ画像に影響を与える異物やキズ等の欠陥がない光学フィルムが必要とされる。その中でも、偏光板の構成部材である、偏光子保護フィルム用途では、低コスト化を目的として従来のTAC(トリアセチルセルロース)フィルムから二軸延伸ポリエステルフィルムへの置換が検討される状況にある。二軸延伸ポリエステルフィルムは、延伸時の異方性により、偏光下、光干渉による干渉色が発生する問題があった。当該問題に対する解決策として、例えば、リターデーションを特定範囲とする対応策(例えば、特許文献1、2)が講じられている。
また、偏光下での光干渉に伴う干渉色低減策として、例えば、特許文献3においてはフィルムのリターデーションを極端に大きくすることで対応している。
特開2013−200435号公報 特開2013−200598号公報 特開2012−230390号公報
しかしながら、特許文献1,2では光干渉に伴う干渉色の発生に対する改善効果はあるものの、ディスプレイを目視する際の角度によって、例えば、斜め方向から目視した場合、光干渉に伴う干渉色の発生を低減するのが不十分な場合があり、さらなる改善が期待されている。
また特許文献3では、当該フィルムは光干渉による干渉色発生は抑制される反面、基材の薄膜化には限界があり、特に50μm以下の薄膜領域への対応が困難な場合があった。そのため、現状、光干渉に伴う干渉色を抑制し、特に基材厚みが50μm以下の薄膜化対応も可能であり、連続生産性良好なフィルムが必要とされる状況にあった。
本発明は、上記実状に鑑みなされたものであって、その解決課題は、液晶ディスプレイ、タッチパネル、OLED等に用いる各種光学用部材として好適に使用することが可能であり、例えば、偏光下、光干渉に伴う干渉色を発生させることなく、特に50μm以下の基材薄膜化にも対応可能であり、連続生産性良好な積層ポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を採用すれば、上記課題を容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、少なくとも一方のフィルム表面に塗布層、アンチグレア層が順次設けられた積層共重合ポリエステルフィルムであり、面内リターデーション(Re)が150nm以下、かつ、100℃、3分間熱処理後の収縮率が0.3%以下であることを特徴とする積層共重合ポリエステルフィルム。
本発明によれば、液晶ディスプレイ、タッチパネル、OLED等に用いる各種光学部材に好適に用いられることが可能であり、偏光下において、光干渉に伴う干渉色を発生させることなく、特に50μm以下の基材薄膜化にも対応可能であり、連続生産性良好な積層ポリエステルフィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
[共重合ポリエステルフィルム]
本発明の共重合ポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、ジカルボン酸単位とジオール単位を重縮合させて得られるものを指す。
本発明では面内リターデーション(Re)を150nm以下にするために、共重合ポリエステル成分をポリエステルフィルム中に含有することを必須要件とする。
ジカルボン酸単位としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、ジオール単位としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ジオール成分の具体例として、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、イソソルバイド、スピログリコール、テトラメチルシクロブタンジオールなどが例示される。その中でも、イソソルバイド、スピログリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、テトラメチルシクロブタンジオールがポリエステルとの相溶性が良好な点で好ましく用いられる。これらのジオール成分は1種類のみ用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
使用するイソソルバイドとは、以下の構造をもつ1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトールである。
Figure 0006866665
本発明においては、フィルム連続生産性を良好とする観点より、ジオール成分として、エチレングリコール、イソソルバイド、1,4−シクロヘキサンジメタノールの組み合わせが好ましい。さらに好ましくは、当該三成分の中で、1,4−シクロヘキサンジメタノールの占める割合は三成分の合計量に対して、40モル%〜60モル%の範囲が好ましく、さらに好ましくは40モル%〜50モル%の範囲がよい。当該範囲を外れる場合、フィルム連続生産性を確保するのが困難になる場合がある。
当該成分をフィルム中に含有させる方法としては、フィルムを製造する原料として所定量の共重合成分として含有する共重合ポリエステルを用いてもよいし、所定量より多い共重合成分を含有する共重合ポリエステルフィルムと、共重合成分が少ない含有量の共重合ポリエステルまたはホモポリエステルをブレンドして得られる原料を用いてもよい。
ポリエステルは、従来公知の方法で、例えば、ジカルボン酸とジオールとの反応で直接低重合度ポリエステルを得る方法や、ジカルボン酸の低級アルキルエステルとジオールを従来公知のエステル交換触媒で反応させた後、重合触媒の存在下で重合反応を行う方法で得ることができる。重合触媒としては、アンチモン触媒、ゲルマニウム化合物、チタン化合物等公知の触媒を使用してよい。好ましくはアンチモン化合物の量をアンチモン元素として100ppm以下にすることによりフィルムのくすみを低減したものが好ましい。
ポリエステルは、溶融重合後これをチップ化し、加熱減圧下または窒素等不活性気流中に必要に応じてさらに固相重合を施したものでもよい。得られたポリエステルの固有粘度は0.40〜0.90dl/gであることが好ましい。
ポリエステルフィルムには、取り扱いを容易にするために透明性を損なわない範囲で粒子を含有させてもよい。粒子の具体例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機粒子や、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有機粒子を挙げることができる。また粒子添加方法としては、原料とするポリエステル中に粒子を添加する方法、押出機に直接添加する方法等を挙げることができ、このうちいずれか一方の方法を採用してもよく、2つの方法を併用してもよい。
用いる粒子の平均粒径は通常0.05〜5.0μm、好ましくは0.1〜4.0μmである。平均粒径が5.0μmより大きいとフィルムヘーズが大きくなりフィルムの透明性が低下する場合がある。平均粒径が0.05μmより小さいと表面粗度が小さくなりすぎてフィルムの取り扱いが困難になる場合がある。
粒子含有量は、通常0.001〜30.0重量%であり、好ましくは0.01〜10.0重量%である。粒子含有量が30.0重量%より多いとヘーズが大きくなり、可視光領域の透過率が低下することがあり、粒子含有量が0.001重量%より小さいとフィルムの取り扱いが困難になる場合がある。
ポリエステルに粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混錬押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混錬押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
また、本発明の主旨を損なわない範囲において、上記粒子の他にも添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、安定剤、潤滑剤、架橋剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤などが挙げられる。
本発明においては、ポリエステルの溶融押出機を1台用いて、単層構成のポリエステルフィルムとすることができる。また、ポリエステルの溶融押出機を2台または3台以上用いて、いわゆる共押出法により少なくとも2層以上の積層フィルムとすることもできる。 その場合、積層構成として、A原料とB原料を用いたA層/B層/A層構成、さらにC原料を用いたA層/B層/C層構成またはそれ以外の3層以上の構成のフィルムとすることができる。
本発明においては、公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移点以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未延伸シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
次いで、得られた未延伸シートをガラス転移温度以上の温度において、ロールまたはテンター方式の延伸機で一軸延伸後、必要に応じて熱処理を施す方法が挙げられる。延伸温度は120〜160℃が好ましく、より好ましくは120〜150℃である。延伸倍率は2.5〜7.0倍が好ましく、より好ましくは3.5〜6.0倍である。熱処理温度は130〜230℃が好ましく、より好ましくは130〜180℃である。
一方、二軸延伸の場合は、最初に、前記未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜160℃、好ましくは80〜150℃であり、延伸倍率は通常1.1〜7.0倍、好ましくは1.5〜6.0倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する延伸温度は通常70〜160℃であり、延伸倍率は通常1.1〜7.0倍、好ましくは1.5〜6.0倍である。そして、引き続き130〜250℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。
また、同時二軸延伸法を採用することもできる。同時二軸延伸装置に関しては、スクリュー方式、パンタグラフ方式、リニアー駆動方式等、従来から公知の延伸方式を採用することができる。
ポリエステルフィルムの厚みは、用途上、5μm〜50μmの範囲が好ましい。さらに好ましくは9μm〜38μm、最も好ましくは12μm〜38μmである。フィルム厚みが5μm未満の場合、フィルム強度の点で不十分となる場合がある。一方、フィルム厚みが50μmを越える場合、基材の薄膜化が必要とされる光学用途に不適となる場合がある。
ポリエステルフィルムのヘーズ値は、通常2.0%以下、好ましくは1.0%以下である。ヘーズ値が2.0%より高い場合には、透明性が低下し、光学用途に不適となる場合がある。
また、本発明では、得られたポリエステルフィルムの面内リターデーション(Re)は視認性を良好とするために150nm以下を必要要件とする。Reに関して、好ましくは70nm以下、さらに好ましくは20nm以下である。Reが150nmを超える場合、偏光子保護フィルムとして用いた場合、得られる偏光板の視認性が低下する。
さらに厚み方向のリターデーション(Rth)は300nm以下を満足するのが好ましい。さらに好ましくは200nm以下、最も好ましくは50nm以下である。Rthが300nmを超える場合、本発明のフィルムを用いて、ディスプレイを製造した際に、ディスプレイ面に対して、斜めから視る角度によっては、視認性が低下する場合がある。本発明ではReとRthに関して、前記範囲を同時に満足することで、例えば、ディスプレイ用部材として用いた場合、さらに良好な視認性を確保できる点でより好ましい。
上述のReおよびRthを同時に満足するための具体的手段として、延伸方式は一軸延伸を採用するのが好ましい。さらに好ましくは、延伸倍率に関しては、3.0倍以上4.5倍以下がよい。また、延伸倍率が4.5倍以下とすることで、連続生産性を十分確保することができる。
さらに、本発明の積層共重合ポリエステルフィルムにおいて、良好なフィルム平面性を確保するために、100℃、3分間熱処理後の収縮率は0.3%以下であることを必要要件とする。
前記収縮率に関して、好ましくは0.2%以下がよい。収縮率が0.3%を超える場合、例えば、保護フィルムとして、接着剤層を介して他の光学部材と貼り合わせる場合、良好な平面性を確保するのが困難になる。
[塗布層]
ポリエステルフィルムの少なくとも一方のフィルム面には、塗布層を設けるのが好ましい。また、塗布層には、必要に応じて、帯電防止剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料、顔料などを含有していてもよい。
塗布層の上に、アンチグレア層などの機能層を積層する際の耐久密着性向上の観点より、塗布層中には、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート系化合物、カルボジイミド系化合物からなる群より選択される、少なくとも1種類以上の架橋剤を含有することが好ましい。
オキサゾリン化合物とは、分子内にオキサゾリン基を有する化合物であり、特にオキサゾリン基を含有する重合体が好ましく、付加重合性オキサゾリン基含有モノマー単独もしくは他のモノマーとの重合によって作成できる。付加重合性オキサゾリン基含有モノマーは、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物を使用することができる。これらの中でも2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適である。他のモノマーは、付加重合性オキサゾリン基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば制限なく、例えばアルキル(メタ)アクリレート(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基)等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸、スチレンスルホン酸およびその塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、第三級アミン塩等)等の不飽和カルボン酸類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド、(アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等)等の不飽和アミド類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含ハロゲンα,β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メチルスチレン、等のα,β−不飽和芳香族モノマー等を挙げることができ、これらの1種または2種以上のモノマーを使用することができる。
ポリエステルフィルムを構成する塗布層を形成する塗布液中に含有されるオキサゾリン化合物のオキサゾリン基量は、通常0.5〜10mmol/g、好ましくは3〜9mmol/g、より好ましくは5〜8mmol/gの範囲である。上記範囲で使用することで、塗膜の耐久性が向上する。
メラミン化合物とは、化合物中にメラミン構造を有する化合物のことであり、例えば、アルキロール化メラミン誘導体、アルキロール化メラミン誘導体にアルコールを反応させて部分的あるいは完全にエーテル化した化合物、およびこれらの混合物を用いることができる。エーテル化に用いるアルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノール等が好適に用いられる。また、メラミン化合物としては、単量体、あるいは2量体以上の多量体のいずれであってもよく、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。さらに、メラミンの一部に尿素等を共縮合したものも使用できるし、メラミン化合物の反応性を上げるために触媒を使用することも可能である。
エポキシ化合物とは、分子内にエポキシ基を有する化合物であり、例えば、エピクロロヒドリンとエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ビスフェノールA等の水酸基やアミノ基との縮合物が挙げられ、ポリエポキシ化合物、ジエポキシ化合物、モノエポキシ化合物、グリシジルアミン化合物等がある。ポリエポキシ化合物としては、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物としては、例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、モノエポキシ化合物としては、例えば、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、グリシジルアミン化合物としてはN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン等が挙げられる。
イソシアネート系化合物とは、イソシアネート、あるいはブロックイソシアネートに代表されるイソシアネート誘導体構造を有する化合物のことである。イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族イソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、イソプロピリデンジシクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族イソシアネート等が例示される。また、これらイソシアネートのビュレット化物、イソシアヌレート化物、ウレトジオン化物、カルボジイミド変性体等の重合体や誘導体も挙げられる。これらは単独で用いても、複数種併用してもよい。上記イソシアネートの中でも、紫外線による黄変を避けるために、芳香族イソシアネートよりも脂肪族イソシアネートまたは脂環族イソシアネートがより好ましい。
ブロックイソシアネートの状態で使用する場合、そのブロック剤としては、例えば重亜硫酸塩類、フェノール、クレゾール、エチルフェノールなどのフェノール系化合物、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、ベンジルアルコール、メタノール、エタノールなどのアルコール系化合物、イソブタノイル酢酸メチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン系化合物、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン系化合物、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタムなどのラクタム系化合物、ジフェニルアニリン、アニリン、エチレンイミンなどのアミン系化合物、アセトアニリド、酢酸アミドの酸アミド化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルドオキシム、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム系化合物が挙げられ、これらは単独でも2種以上の併用であってもよい。
また、イソシアネート系化合物は単体で用いてもよいし、各種ポリマーとの混合物や結合物として用いてもよい。イソシアネート系化合物の分散性や架橋性を向上させるという意味において、ポリエステル樹脂やウレタン樹脂との混合物や結合物を使用することが好ましい。
カルボジイミド系化合物とは、カルボジイミド構造を有する化合物のことであり、分子内にカルボジイミド構造を1つ以上有する化合物であるが、より良好な密着性等のために、分子内に2つ以上有するポリカルボジイミド系化合物がより好ましい。
カルボジイミド系化合物は従来公知の技術で合成することができ、一般的には、ジイソシアネート化合物の縮合反応が用いられる。ジイソシアネート化合物としては、特に限定されるものではなく、芳香族系、脂肪族系いずれも使用することができ、具体的には、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
カルボジイミド系化合物に含有されるカルボジイミド基の含有量は、カルボジイミド当量(カルボジイミド基1molを与えるためのカルボジイミド化合物の重さ[g])で、通常100〜1000、好ましくは250〜700、より好ましくは300〜500の範囲である。上記範囲で使用することで、塗膜の耐久性が向上する。
さらに本発明の効果を消失させない範囲において、ポリカルボジイミド系化合物の水溶性や水分散性を向上するために、界面活性剤を添加することや、ポリアルキレンオキシド、ジアルキルアミノアルコールの四級アンモニウム塩、ヒドロキシアルキルスルホン酸塩などの親水性モノマーを添加して用いてもよい。
これらの架橋剤は単独でも2種類以上の併用でもあってもよい。その中でも、特に機能層との密着性向上の観点では、オキサゾリン化合物とメラミン化合物との組合せが好ましい。
かかる架橋成分を含有する場合、同時に架橋を促進するための成分、例えば架橋触媒などを併用することができる。
塗布層を形成する塗布液中の全不揮発成分に対する割合として、架橋剤の割合は、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。割合が上記範囲を超える場合、例えば、機能層に対する密着性向上効果が不十分となる場合がある。
また、塗布層形成には、塗布外観の向上や塗布層上に機能層が形成されたときの密着性向上のためにポリマーを併用することも可能である。
ポリマーの具体例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニル(ポリビニルアルコール等)、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンイミン、メチルセルロース、ヒロキシセルロース、でんぷん類等が挙げられる。これらの中でも、種々の表面機能層との密着性向上の観点からは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂を使用することが好ましい。
ポリマーの含有量は、全不揮発成分に対して、通常70重量%以下、好ましくは50重量%以下が好ましい。ポリマーの含有量を70重量%以下とすることで、機能層を積層する際に十分な接着性を確保することができる。
また、塗布層の形成にはブロッキング、滑り性改良を目的として粒子を併用することも可能である。その平均粒径はフィルムの透明性の観点から、好ましくは1.0μm以下、さらに好ましくは0.5μm以下、特に好ましくは0.2μm以下の範囲である。また、下限は滑り性をより効果的に向上させるために、好ましくは0.01μm以上、より好ましくは0.03μm以上、特に好ましくは塗布層の膜厚よりも大きい範囲である。粒子の具体例としてはシリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、有機粒子等が挙げられる。その中でも透明性の観点からシリカが好ましい。
粒子の含有量は、全不揮発成分に対して、通常0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜10重量%以下である。粒子の含有量を0.1〜30重量%とすることで、十分な滑り性を確保することができる。
さらに塗布層の形成には必要に応じて消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、発泡剤、染料、顔料等を併用することも可能である。
塗布層の厚み(乾燥後)は、通常0.003μm〜1μmの範囲であり、好ましくは0.005μm〜0.5μm、さらに好ましくは0.01μm〜0.2μmの範囲である。厚みが0.003μmより薄い場合には、所望する接着性を発現するのが困難になる場合がある。また、1μmより厚い場合には、塗布層の外観の悪化や、ブロッキングしやすくなるなどの問題を生じることがある。
塗布液の塗布方法としては、リバースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコーター、エアドクターコーターなど、従来から公知の塗布方法を採用することができる。
なお、塗布液のポリエステルフィルムへの塗布性や接着性を改良するため、塗布前にポリエステルフィルムに化学処理や放電処理を施してもよい。また、表面特性をさらに改良するため、塗布層形成後に放電処理を施してもよい。
なお、塗布液の塗布方法として、ポリエステルフィルムの製造時に塗布液を塗布するインラインコートと呼ばれる方法でも、フィルム製造後に塗布液を塗布するオフラインコートと呼ばれる方法でもよい。また片面コート、両面コートは問わない。塗布液に用いる溶媒としては、水であっても有機溶媒であってもよい。
[アンチグレア層]
本発明においては、塗布層の上にアンチグレア層を設けることが重要である。
本発明におけるアンチグレア層は、ポリエステルフィルム表面の塗布層の上に、凹凸形状を形成することにより、ヘーズを高くし、防眩機能を付与するものである。
アンチグレア層の構成材料としては、防眩性を有する粒子およびバインダーポリマーが含まれていることが好ましい。
防眩性を有する粒子は特に限定されないが、具体的にはシリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、合成ゼオライト、アルミナ、スメクタイトなどの無機微粒子、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などの有機微粒子が例示される。
バインダーポリマーは特に限定されないが、具体例として、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂等を用いることができる。
なお、本発明におけるバインダーポリマーとは、高分子化合物安全性評価フロースキーム(昭和60年11月化学物質審議会主催)に準じて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による数平均分子量(Mn)が1000以上の高分子化合物で、かつ造膜性を有するものと定義する。
アンチグレア層の形成方法は、有機材料を用いた場合にはロールコート法、ダイコート法等の一般的なウェットコート法が採用される。形成されたアンチグレア層には必要に応じて加熱や紫外線、電子線等の活性エネルギー線照射を施し、硬化反応を行うことができる。
アンチグレア層の厚み(乾燥後)は、耐擦傷性、耐衝撃性、可撓性を考慮して、好ましくは1〜20μmの範囲、さらに好ましくは1〜10μmの範囲がよい。前記厚み(乾燥後)が1μm以上とすることで十分な耐擦傷性、耐衝撃性を、10μm以下とすることで十分な可撓性をそれぞれ確保することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、種々の諸物性、特性は以下のように測定、または定義されたものである。
(1)ポリエステルの固有粘度(dl/g)の測定
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径(d50)
遠心沈降式粒度分布測定装置(島津製作所社製、SA−CP3型)を用いて測定した等価球形分布における積算体積分率50%の粒径を平均粒径d50とした。
(3)積層ポリエステル層の厚み
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、その平均値をもって積層厚みとした。
(4)ガラス転移点Tgの測定
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC7タイプ)を用い、窒素雰囲気下で、耐熱原料を使用したB層の原料と同じ原料比率のサンプル5mgを昇温速度10℃/分で常温から昇温し、二次転移形に伴う比熱の変化点をガラス転移点Tgとした。
(5)ReおよびRthの測定
王子計測機器(株)製 位相差測定装置(KOBRA−21ADH)を用いた。サンプルをフィルム横方向(TD)中央部から3.5cm×3.5cmで切り出し、横方向(TD)が本測定装置にて定義されている角度0°となるように装置に設置し、入射角0°設定における波長590nmの面内リターデーション(Re)を測定した。
厚み方向リターデーション(Rth)は、屈折率モードにて入射角50°における波長590nmのリターデーションを測定した。
(6)収縮率の測定
試料フィルムを無張力状態で所定の温度(100℃)に保った熱風式オーブン中、3分間熱処理し、その前後の試料の長さを測定して次式にて算出した。なお、フィルムの流れ方向(縦方向、MD)と幅方向(横方向、TD)のそれぞれについて測定した。
収縮率(%)={(熱処理前のサンプル長)−(熱処理後のサンプル長)}÷(熱処理前のサンプル長)×100
(7)フィルムヘーズの測定
試料フィルムをJIS K−7136に準じて、日本電色工業株式会社製ヘーズメーターNDH−20Dを用いて、フィルムヘーズを測定した。
(8)接着性評価(アンチグレア層)
試料フィルムのアンチグレア層表面を用いて、100個の升目状の切り傷を、隙間間隔1mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を升目上の切り傷面に貼り付け、2.0kgのローラーを20往復して完全に付着させた後、180度の剥離角度で急激に剥がした後の剥離面を観察し、下記判定基準により判定を行った。
(判定基準)
◎:剥離面積が5%未満
○:剥離面積が5%以上20%未満
△:剥離面積が20%以上50%未満
×:剥離面積が50%以上
(9)アンチグレア層表面の耐擦傷性評価(実用特性代用評価)
太平理化工業社専用治具(5cm×7cm,500g)にシート状コットン(旭化成社製ベンコット)を巻き付け、アンチグレア層表面を30往復(15cm長の範囲)した。その後、擦った箇所を三波長蛍光灯下、目視観察し、下記判定基準により、判定を行った。
(判定基準)
○:キズ発生頻度が3本以下。(実用上、問題ないレベル)
×:キズ発生頻度が3本を超える。(実用上、問題があるレベル)
(10)防眩性(アンチグレア)評価
画像を表示させた液晶ディスプレイ画面上にアンチグレア層を設ける側のフィルム面が上面側になるように試料フィルムを配置し、外部光の映り込みによる、画像の見え方に関して、下記判定基準により、判定を行った。
(判定基準)
○:外部光の映り込みがなく、画像の見え方が良好。
×:外部光の映り込みがあり、画像の見え方が不鮮明。
(11)視認性評価(実用特性代用評価)
<偏光板Aの製造>
ポリビニルアルコールフィルム(クラレ製)を30℃の純水で膨潤後、0.032重量部のヨウ素と水100重量部にたいして0.2重量部のヨウ化カリウムとを含む水溶液で染色しながら、延伸倍率(最終)が6倍になるように延伸した。この延伸フィルムを40℃で、1分間乾燥した後、厚み10μmの偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の両面にポリビニルアルコール系水溶性接着剤(日本合成化学製ゴーセファイマーZ200)を厚み(乾燥後)が5μmになるように設けた。その後、両面に設けた接着剤層の上に、本発明で得られた実施例、比較例の各ポリエステルフィルムを貼りあわせ、偏光板Aを得た。
<偏光板Bの製造>
ポリビニルアルコールフィルム(クラレ製)を30℃の純水で膨潤後、0.032重量部のヨウ素と水100重量部にたいして0.2重量部のヨウ化カリウムとを含む水溶液で染色しながら、延伸倍率(最終)が6倍になるように延伸した。この延伸フィルムを40℃で、1分間乾燥した後、厚み10μmの偏光子を得た。
次に、得られた偏光子の両面にポリビニルアルコール系水溶性接着剤(日本合成化学製ゴーセファイマーZ200)を厚み(乾燥後)が5μmになるように設けた。その後、両面に設けた接着剤層の上に、富士写真フィルム社製フジタックシリーズ(TACフィルム:厚み40μm)を貼りあわせ、厚み100μmの偏光板Bを得た。
<評価方法>
偏光板A,偏光板Bを100mm角サイズに断裁した後、両者をクロスニコル状態に配置して重ね合わせ、LED光源(トライテック製A3−101)上においた場合の視認性を目視評価し、下記判定基準により、判定を行った。
(判定基準)
◎:虹ムラ、或いは干渉色の発生が無い。
○:虹ムラ、或いは干渉色の発生がほとんど無い。(実用上、問題ないレベル)
△:虹ムラ、或いは干渉色の発生がわずかに有る。(実用上、問題になる場合があるレベル)
×:虹ムラ、或いは干渉色の発生が明瞭に有る。 (実用上、問題があるレベル)
(12)フィルム連続生産性評価
試料フィルムを12時間、連続生産した際にフィルムが破断する状況を以下に示す判定基準を用いて、判定を行った。
(判定基準)
○:殆どフィルム破断を起こさず、連続生産性が良好。(実用上、問題ないレベル)
△:時々、フィルム破断を生じ、連続生産性がやや劣る。(実用上、問題になる場合があるレベル)
×:頻繁にフィルム破断を生じ、明らかに連続生産性が劣る。(実用上、問題になるレベル)
(13)平面性評価
(11)項で得られた、試料フィルムを貼り合わせた偏光板について、100℃、5分間熱処理した後、水平なガラス板上に置き、ガラス板面から垂直方向での4隅の浮き上がり量を測定し、当該4隅のうち最大の高さをカール高さとして下記判定基準におり、判定を行った。
(判定基準)
○:カール高さが5mm未満。
△:カール高さが5mm以上10mm未満。
×:カール高さが10mm以上。
(14)総合評価
実施例および比較例において製造した、各試料フィルムを用いて、接着性、耐擦傷性、視認性、防眩性、フィルム連続生産性、平面性の各項目につき、評価を行った。
(判定基準)
○:接着性、耐擦傷性、視認性、防眩性、フィルム連続生産性、平面性のすべてが○もしくは◎。
△:接着性、耐擦傷性、視認性、防眩性、フィルム連続生産性、平面性のうち、少なくとも一つが△。
×:接着性、耐擦傷性、視認性、防眩性、フィルム連続生産性、平面性のうち、少なくとも一つが×。
(ポリエステル樹脂(A))
ジメチルテレフタレート100モル%、エチレングリコール100モル%、および酢酸カルシウム一水塩0.07重量部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04重量部および三酸化アンチモン0.035重量部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステル樹脂(A)を得た(固有粘度0.66dl/g)。
(共重合ポリエステル樹脂(B))
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、ジオール成分としてイソソルバイド成分が30モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノール成分が50モル%、エチレングリコール成分が20モル%で構成される共重合ポリエステル樹脂(B)を用いた。(固有粘度0.68dl/g)
(共重合ポリエステル樹脂(C))
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール成分が75モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノール成分が25モル%で構成される共重合ポリエステル樹脂(C)を用いた。(固有粘度0.70dl/g)
(ポリエステル樹脂(D))
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、ジオール成分として1,4−シクロヘキサンジメタノール成分が100モル%で構成されるポリエステル樹脂(D)を用いた。(固有粘度0.75dl/g)
(共重合ポリエステル樹脂(E))
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール成分が65モル%、1,3−プロパンジオール成分が35モル%で構成される共重合ポリエステル樹脂(E)を用いた。(固有粘度0.75dl/g)
(ポリエステル樹脂(F))
ジカルボン酸成分として2,6−ナフタレンジカルボン酸成分が100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール成分が100モル%で構成されるポリエステル樹脂(F)を用いた。(固有粘度0.72dl/g)
(ポリエステル樹脂(G))
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸成分が75モル%、イソフタル酸成分が25モル%、ジオール成分としてエチレングリコール成分が100モル%で構成されるポリエステル樹脂(G)を用いた。(固有粘度0.70dl/g)
(共重合ポリエステル樹脂(H))
上記共重合ポリエステル樹脂(B)に平均粒径2μmの非晶質シリカを3000ppm添加した共重合ポリエステル樹脂(H)を用いた。
(ポリエステルフィルムの製造)
実施例1:
上記ポリエステル(B)を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、下記塗布層構成からなる塗布液を塗布厚み(乾燥後)が0.05g/mになるように塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
塗布層を構成する化合物例は以下のとおりである。
(化合物例)
・ポリビニルアルコール(I):ケン化度88mol%、重合度500のポリビニルアルコール
・イソシアネート系化合物(II):ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物とマレイン酸とのポリエステル(分子量2000)200重量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート33.6重量部を添加し、100℃で2時間反応を行った。次いで系の温度を一旦50℃まで下げ、30%重亜硫酸ナトリウム水溶液73重量部を添加し、45℃で60分間攪拌を行った後、水718重量部で希釈したブロックイソシアネート系化合物。
・ポリエステル樹脂(III):
下記組成で共重合したポリエステル樹脂のカルボン酸系水分散体
モノマー組成:(酸成分)イソフタル酸/トリメリット酸//(ジオール成分)ジエチレングリコール/ネオペンチルグリコール=96/4//80/20(mol%)
・粒子(IV):平均粒径65nmのシリカゾル
上記化合物を用いて、I/II/III/IV=35/30/30/5(重量%)の比率で配合して、塗布液を作製した。
<積層ポリエステルフィルムの製造>
ポリエステルフィルムの塗布層上に下記アンチグレア層組成から構成されるアンチグレア層を塗布厚み(乾燥後)が3μmになるように塗布、乾燥して、アンチグレア層付き積層ポリエステルフィルムを得た。
<アンチグレア層形成用組成物>
塗布層表面上に下記塗布液組成からなる塗布液を、硬化後の厚みが3μmになるように塗布し、80℃に設定した熱風乾燥式オーブンにて1分間乾燥させた。次いで、120W/cmのエネルギーの高圧水銀灯を使用し、照射距離50mmにて、300mJ/cmで硬化を行って、アンチグレア層付き積層ポリエステルフィルムを得た。
《塗布液組成》
アンチグレア塗布液(日本ペイント株式会社製、ルシフラール(登録商標)NAG−1000、固形分濃度50重量%)100質量部とメチルエチルケトン70質量部に調整したものを使用した。
実施例2:
延伸温度を表1の通りに変更する以外は実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
実施例3:
延伸温度、厚みを表1の通りに変更する以外は実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
実施例4:
上記ポリエステル(B)を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、このフィルムを85℃で縦方向に2.0倍延伸し、下記塗布層構成からなる塗布液を塗布厚み(乾燥後)が0.05g/mになるように塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に2.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例5〜8:
厚みを表1の通りに変更する以外は実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
実施例9:
上記ポリエステル(B)、(H)をそれぞれ90重量%、10重量%の割合で混合した混合原料を表層であるA層用の原料とし、ポリエステル(B)を内層であるB層の原料とし、A層およびB層用原料を溶融押出機により溶融押出して(A/B/A)の2種3層積層の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μm(A層:5μm、B層:20μm)の一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例10:
上記ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ20重量%、80重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例11,12:
延伸温度を表2の通りに変更する以外は実施例10と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
実施例13:
上記ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ20重量%、80重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、このフィルムを85℃で縦方向に2.0倍延伸し、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例14〜17:
厚みを表2の通りに変更する以外は実施例11と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
実施例18:
上記ポリエステル(A)、(B)、(H)をそれぞれ20重量%、70重量%、10重量%の割合で混合した混合原料を表層であるA層用の原料とし、ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ20重量%、80重量%の割合で混合した混合原料を内層であるB層の原料とし、A層およびB層用原料を溶融押出機により溶融押出して(A/B/A)の2種3層積層の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μm(A層:5μm、B層:20μm)の一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例19:
上記ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ80重量%、20重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例20,21:
延伸温度を表3に変更する以外は実施例19と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
実施例22:
上記ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ80重量%、20重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、このフィルムを85℃で縦方向に2.0倍延伸し、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例23:
上記ポリエステル(B)、(C)、(H)をそれぞれ70重量%、20重量%、10重量%の割合で混合した混合原料を表層であるA層用の原料とし、ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ80重量%、20重量%の割合で混合した混合原料を内層であるB層の原料とし、A層およびB層用原料を溶融押出機により溶融押出して(A/B/A)の2種3層積層の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、150℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μm(A層:5μm、B層:20μm)の一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例24:
上記ポリエステル(B)、(D)をそれぞれ80重量%、20重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、140℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例25:
上記ポリエステル(B)、(E)をそれぞれ80重量%、20重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、140℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例26:
上記ポリエステル(B)、(F)をそれぞれ80重量%、20重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、140℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例27:
上記ポリエステル(B)、(G)をそれぞれ80重量%、20重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、140℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
比較例1:
実施例1において、延伸温度、フィルム厚みを変更する以外は実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムはReが大きく、偏光子保護用に用いた場合には視認性に劣るものであった。
比較例2:
上記ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ35重量%、65重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、140℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは収縮率が大きく、偏光子保護用に用いた場合には平面性に劣るものであった。
比較例3:
上記ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ65重量%、35重量%の割合で混合した原料を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、140℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは収縮率が大きく、偏光子保護用に用いた場合には平面性に劣るものであった。
比較例4:
上記ポリエステル(A)を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、100℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの一軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムはReが大きく、偏光子保護用に用いた場合には視認性に劣るものであった。
比較例5:
上記ポリエステル(A)を溶融押出機により溶融押出して単層構成の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、このフィルムを85℃で縦方向に3.0倍延伸し、実施例1と同様に、塗布液を塗布した後、テンターに導き、100℃にて横方向に4.0倍延伸した後、180℃で10秒間の熱処理を行い、厚み25μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムはReが大きく、偏光子保護用に用いた場合には視認性に劣るものであった。
比較例6:
比較例5において、原料を上記ポリエステル(C)に変更する以外は、比較例5と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは収縮率が大きく、偏光子保護用に用いた場合には平面性に劣るものであった。
比較例7:
実施例9において、塗布層を設けないでフィルム表面にコロナ処理を施す以外は実施例9と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
比較例8:
実施例19において、塗布層を設けないでフィルム表面にコロナ処理を施す以外は実施例19と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
比較例9:
実施例1において、機能層を設けない以外は実施例1と同様にして、ポリエステルフィルムを得た。
Figure 0006866665
Figure 0006866665
Figure 0006866665
Figure 0006866665
上記表1中、EGはエチレングリコール、ISはイソソルバイド、CHDMは1,4−シクロヘキサンジメタノール、PDOは1,3−プロパンジオール、NDCは2,6−ナフタレンジカルボン酸、TPAはテレフタル酸、IPAはイソフタル酸をそれぞれ意味する。
本発明の積層ポリエステルフィルムは、例えば、液晶ディスプレイ、タッチパネル等に用いる各種光学部材として、偏光下、光干渉に伴う干渉色が発生せず、外観良好であり、機能層に対する接着性良好であるため、好適に利用することができる。

Claims (5)

  1. 少なくとも一方のフィルム表面に塗布層、アンチグレア層が順次設けられた積層共重合ポリエステルフィルムであり、
    前記共重合ポリエステルが、ジオール成分として少なくともエチレングリコール、イソソルバイド及び1,4―シクロヘキサンジメタノールを含み、
    面内リターデーション(Re)が150nm以下、かつ、100℃、3分間熱処理後の収縮率が0.3%以下であることを特徴とする積層共重合ポリエステルフィルム。
  2. 厚み方向リターデーション(Rth)が300nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層共重合ポリエステルフィルム。
  3. 厚みが5μm以上50μm以下である請求項1または2に記載の積層共重合ポリエステルフィルム。
  4. 前記塗布層に、メラミン、オキサゾリン、イソシアネート、およびカルボジイミドからなる群より選択される少なくとも1種類以上の架橋剤を含有する請求項1〜3の何れか1項に記載の積層共重合ポリエステルフィルム。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の積層共重合ポリエステルフィルムを用いたOLED用積層共重合ポリエステルフィルム。
JP2017019659A 2017-02-06 2017-02-06 積層共重合ポリエステルフィルム Active JP6866665B2 (ja)

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