JP6865352B2 - 固体電解コンデンサ及び固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサに関し、特に、積層された複数のコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサは、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性が優れているため、様々な電子機器に搭載されている。固体電解コンデンサに用いられるコンデンサ素子の陽極体としては、例えば、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブなどの弁作用金属を含む箔が用いられる。箔状の陽極体の2つの主面には、それぞれ誘電体層が形成されている。誘電体層を備える陽極体は、陽極部と、陰極形成部と、陽極部と陰極形成部との間に介在する分離部と、を備えている。陰極形成部の両主面上には、さらに固体電解質層と固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層とが、それぞれ形成されている。陰極形成部と固体電解質層と陰極引出層とは、コンデンサ素子の陰極領域を構成する。陰極領域は、陰極端子に接続される。陽極部は、コンデンサ素子の陽極領域を構成する。陽極領域は、陽極端子に接続される。分離部の両主面には、絶縁性の部材(絶縁層)が配置されている。両主面に配置された絶縁層によって、陰極領域と陽極領域とは、分離され、絶縁される(特許文献1等)。
特開2004−088073号公報
電子機器の高機能化に伴い、高容量の固体電解コンデンサが求められている。そこで、図7に示すように、シート状のコンデンサ素子20を複数枚(図示例では3枚)積層したコンデンサ素子群25が、固体電解コンデンサに配置される。コンデンサ素子20は、箔状の陽極体21に、固体電解質層22、陰極引出層23および絶縁層24が配置されている。各コンデンサ素子20の陽極領域5は、互いに接合されて、陽極領域同士が電気的に接続される。
コンデンサ素子20の陽極領域5と分離領域7との間、および、分離領域7と陰極領域6との間では、絶縁層24の分、あるいは、絶縁層24と陰極引出層23および固体電解質層22との差の分、厚みが異なる。そのため、複数のコンデンサ素子20を積層して、各陽極領域5を接合する際、陽極領域5と分離領域7との境界および分離領域7と陰極領域6との境界において、コンデンサ素子にストレスがかかる。これにより、漏れ電流が増大したり、積層されたコンデンサ素子同士のズレが生じる場合がある。
また、最も薄い陽極領域同士を接合するため、分離領域同士および陰極領域同士の間に隙間が生じる場合がある。この場合、コンデンサ素子群の厚みは大きくなる。近年、電子機器の小型化に伴って、固体電解コンデンサの配置スペースも小さくなっている。所定の配置スペースに固体電解コンデンサを配置するためには、分離領域間および陰極領域間に生じる隙間を考慮して、コンデンサ素子の積層枚数を減らさなければならず、固体電解コンデンサの容量を大きくすることは困難である。
本発明の第一の局面は、複数の積層されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサであって、前記コンデンサ素子が、誘電体層を有する箔状の陽極体と、前記誘電体層の一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層と、を備えており、前記陽極体が、第1主面と、その反対側の第2主面と、を備えるとともに、陽極部と、陰極形成部と、前記陽極部と前記陰極形成部との間に介在する分離部と、を備え、前記陰極形成部の前記第1主面および前記第2主面には、それぞれ前記固体電解質層および前記陰極引出層が配置されており、前記分離部の前記第1主面には、第1絶縁層が配置されており、互いに隣接する一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層と、他方の前記コンデンサ素子の前記分離部の前記第2主面と、が向き合っている、固体電解コンデンサに関する。
本発明の第二の局面は、複数の積層されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサであって、前記コンデンサ素子が、誘電体層を有する箔状の陽極体と、前記誘電体層の一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層と、を備えており、前記陽極体が、第1主面と、その反対側の第2主面と、を備えるとともに、陽極部と、陰極形成部と、前記陽極部と前記陰極形成部との間に介在する分離部と、を備え、前記陰極形成部の前記第1主面および前記第2主面には、それぞれ前記固体電解質層および前記陰極引出層が配置されており、前記分離部の前記第1主面には、第1絶縁層が配置されており、前記分離部の前記第2主面には、第2絶縁層が配置されており、前記第2絶縁層の厚みが、前記第1絶縁層の厚みより小さく、互いに隣接する一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層と、他方の前記コンデンサ素子の前記第2絶縁層と、が向き合っている、固体電解コンデンサに関する。
本発明の第三の局面は、複数の積層されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサを製造する方法であって、誘電体層を有するとともに、第1主面およびその反対側の第2主面を備える箔状の陽極体を準備する第1工程と、前記第1主面および前記第2主面の互いに対応する位置に、それぞれ第1絶縁層を形成し、前記第1主面および前記第2主面をそれぞれ2つの領域に分離する第2工程と、一方の前記領域に、固体電解質層および陰極引出層を形成する第3工程と、前記第3工程の後、前記第2主面に形成された前記第1絶縁層を除去して、コンデンサ素子を得る第4工程と、複数の前記コンデンサ素子を積層する第5工程と、を備え、前記第5工程では、互いに隣接する一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層と、他方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層が除去された前記第2主面と、を向き合わせる、固体電解コンデンサの製造方法に関する。
本発明によれば、コンデンサ素子群の厚みを増大させずに、コンデンサ素子の積層枚数を増やすことができる。また、コンデンサ素子にかかるストレスが低減されるとともに、積層されたコンデンサ素子同士のズレが抑制される。
本発明の第1実施形態に係るコンデンサ素子を、模式的に示す断面図である。 図1に係るコンデンサ素子が複数積層されたコンデンサ素子群を、模式的に示す断面図である。 図2に係るコンデンサ素子群を備える固体電解コンデンサを、模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るコンデンサ素子を、模式的に示す断面図である。 図4に係るコンデンサ素子が複数積層されたコンデンサ素子群を、模式的に示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係るコンデンサ素子を、模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るコンデンサ素子を、模式的に示す断面図である。 従来のコンデンサ素子が複数積層されたコンデンサ素子群を、模式的に示す断面図である。
本発明に係る第1の固体電解コンデンサは、複数の積層されたコンデンサ素子(コンデンサ素子群)を備える。コンデンサ素子は、誘電体層を有する箔状の陽極体と、誘電体層の一部を覆う固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層と、を備える。陽極体は、第1主面と、その反対側の第2主面と、を備えるとともに、陽極部と、陰極形成部と、陽極部と陰極形成部との間に介在する分離部と、を備える。
陰極形成部の第1主面上および第2主面上には、それぞれ固体電解質層と陰極引出層(以下、併せて陰極層と称する場合がある)とが配置されている。分離部の第1主面上には、第1絶縁層が配置されており、分離部の第2主面上には、絶縁層は配置されていない。複数のコンデンサ素子は、互いに隣接する一方のコンデンサ素子の第1絶縁層と、他方のコンデンサ素子の分離部における第2主面と、が向き合うように積層されて、コンデンサ素子群を形成している。
本発明に係る第2の固体電解コンデンサは、分離部において、第2主面上に第1絶縁層よりも厚みの小さい第2絶縁層が形成されている点で、第1の固体電解コンデンサとは異なっている。
コンデンサ素子は、陽極領域と、分離領域と、陰極領域と、を備える。陽極領域は、陽極体の一部(陽極部)により構成される。分離領域は、陽極体の分離部と、その主面に配置される第1絶縁層(さらには第2絶縁層)により構成される。陰極領域は、陽極体の陰極形成部と、その主面に配置される陰極層により構成される。
陰極層は、分離部の両方の主面上に絶縁層を設けた後、形成される。これにより、コンデンサ素子は、陽極領域と、陰極層を備える陰極領域とに分離される。陽極領域と陰極領域とを明確に分離するため、絶縁層の厚みは、陰極層の厚みより大きいことが好ましい。
複数のコンデンサ素子は、積層された後、陽極領域同士を電気的に接続するため、陽極領域の端部(コンデンサ素子の端部)において、陽極部同士が、溶接あるいは加締め等により、接合される。図7に示すように、厚みの大きい絶縁層24が陽極体の両方の主面に配置されている場合、コンデンサ素子群は、分離領域7において膨らんだような形状になる。そのため、陰極領域6同士の間に隙間が生じて、コンデンサ素子群が厚くなるとともに、コンデンサ素子同士のズレが生じ易くなる。さらに、陽極領域5と分離領域7との境界および分離領域7と陰極領域6との境界において、コンデンサ素子にストレスがかかって、漏れ電流が増大する場合がある。これらの現象は、積層枚数が増えるほど、顕著になる。
絶縁層はまた、コンデンサ素子群において、隣接する一方のコンデンサ素子の陽極部と他方のコンデンサ素子の陰極との短絡を防止する役割を果たす。上記のように、コンデンサ素子同士のズレが生じ易い場合、コンデンサ素子間の短絡も生じ易い。そのため、十分な厚みを有する絶縁材料を、コンデンサ素子間に配置することは、信頼性を向上させる点で重要である。一方で、上記のとおり、コンデンサ素子の両方の主面に配置された絶縁層は、ズレを生じさせる原因でもある。
そこで、絶縁層(第1絶縁層)を陽極体の一方の主面にのみ配置する、あるいは、一方の主面に第1絶縁層を配置し、他方の主面には、厚みのより薄い絶縁層(第2絶縁層)を配置する。これにより、コンデンサ素子間に隙間が生じ難くなる。そのため、コンデンサ素子の積層枚数を増やすことができる。さらに、コンデンサ素子間のズレが小さくなる。
加えて、コンデンサ素子の第1絶縁層が形成された主面(第1主面)と、これに隣接するコンデンサ素子の第1絶縁層が形成されていない主面(第2主面)と、が向かい合うように、複数のコンデンサ素子を積層する。これにより、コンデンサ素子に配置された第1絶縁層は、これに隣接するコンデンサ素子の第2主面の分離部に対向する。このとき、コンデンサ素子の第1絶縁層は、これに隣接するコンデンサ素子の分離部における第2主面側に接触し得る。よって、コンデンサ素子間の短絡が抑制される。第2主面に第2絶縁層が形成されている場合、隣接するコンデンサ素子の厚い第1絶縁層が第2絶縁層に重なることで、短絡抑制の効果はさらに高まる。また、隣接する一方のコンデンサ素子の第1絶縁層の端部と、他方のコンデンサ素子の陰極層の分離領域側の端部と、が係合するように対向するため、コンデンサ素子間のズレが抑制される。
以下、本発明に係る固体電解コンデンサの構成について、より詳細に説明する。
[コンデンサ素子]
コンデンサ素子は、誘電体層を有する箔状の陽極体と、誘電体層の一部を覆う固体電解質層と、固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層と、を備える。コンデンサ素子の厚みは特に限定されず、例えば、60〜350μmであっても良い。コンデンサ素子の厚みとは、コンデンサ素子の第1主面の法線方向において、陰極領域の最も厚い部分の厚みである。
コンデンサ素子は、陽極体の陽極部(後述参照)により構成される陽極領域と、陽極体の分離部およびその主面に配置される第1絶縁層(さらには第2絶縁層)により構成される分離領域と、陽極体の陰極形成部およびその主面に配置される陰極層により構成される陰極領域と、を備える。
(陽極体)
陽極体は、導電性材料として弁作用金属を含み、第1主面とその反対側の第2主面とを備える箔(金属箔)である。陽極体は、上記のとおり、その主面に配置される層により、陽極部と、陰極形成部と、陽極部と陰極形成部との間に介在する分離部と、に区画される。
陽極体の表面は粗面化されていても良い。陽極体は、弁作用金属を、弁作用金属を含む合金または弁作用金属を含む化合物等の形態で含んでいても良い。弁作用金属としては、例えば、チタン、タンタル、アルミニウム、ニオブが好ましく使用される。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。陽極体の厚みは特に限定されず、例えば、50〜250μmであっても良い。
分離部は、その厚み方向に凹んだ凹部を備えていても良い。ここで、厚み方向とは陽極体の主表面に対して垂直な方向を示す。この凹部は、粗面化された陽極体を、厚み方向に圧縮することにより形成されることが好ましい。粗面化された陽極体の表面には、多数の孔や窪み(ピット)が形成されている。分離部の少なくとも一部を厚み方向に圧縮することにより、孔やピットが押しつぶされる。固体電解質層を形成する際に、孔やピットが押しつぶされた凹部には、固体電解質層の原料が浸透し難くなる。よって、陰極形成部以外の部分に固体電解質層が形成されることが抑制され易い。
さらに、凹部によって第1絶縁層の厚みが緩和されるため、コンデンサ素子群全体の厚みが小さくなる。加えて、コンデンサ素子にかかるストレス、および、積層されたコンデンサ素子同士のズレが、より抑制され易くなる。凹部の深さ(分離部の厚み方向の距離)は特に限定されない。強度保持の観点から、凹部の深さは、粗面化された領域の厚さを超えない程度であることが好ましく、例えば、10〜100μmであっても良い。
(誘電体層)
誘電体層は、陽極体の表面を、化成処理等により陽極酸化することで形成される。そのため、誘電体層は、弁作用金属の酸化物を含み得る。例えば、弁作用金属としてアルミニウムを用いた場合、誘電体層はAl23を含み得る。なお、誘電体層はこれに限らず、誘電体として機能するものであればよい。陽極体の表面が粗面化されている場合、誘電体層は、陽極体の表面の孔や窪み(ピット)の内壁面に沿って形成され得る。
(固体電解質層)
固体電解質層は、誘電体層の一部を覆うように形成されている。陽極体の表面が粗面化されている場合、内壁面に形成された誘電体層上にも固体電解質層が形成される。
固体電解質層は、例えば、マンガン化合物や導電性高分子を用いることができる。導電性高分子として、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリアセン、および/またはポリチオフェンビニレン、およびこれらの誘導体などを用いることができる。導電性高分子を含む固体電解質層は、例えば、原料モノマーを誘電体層上で化学重合および/または電解重合することにより、形成することができる。あるいは、導電性高分子が溶解した溶液、または、導電性高分子が分散した分散液を誘電体層に塗布することにより、形成することができる。固体電解質層の厚みは特に限定されず、例えば、2〜50μmであっても良い。
(陰極引出層)
陰極引出層は、例えば、カーボン層と、カーボン層の表面に形成された金属(例えば、銀)ペースト層と、を有している。カーボン層は、固体電解質層の少なくとも一部を覆うように形成されている。カーボン層は、黒鉛等の導電性炭素材料を含む組成物により構成される。金属ペースト層は、例えば、銀粒子と樹脂とを含む組成物により構成される。なお、陰極引出層の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。陰極引出層の厚みは特に限定されず、例えば、2〜50μmであっても良い。
(第1絶縁層)
第1絶縁層は、コンデンサ素子の陽極領域と陰極領域とを分離するために、分離部の第1主面上の少なくとも一部を覆うように配置される。第1絶縁層は、絶縁性材料により形成される。絶縁性材料としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミドイミド、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
第1絶縁層の厚みは、固体電解質層および陰極引出層の合計(すなわち、陰極層)の厚みよりも大きいことが好ましい。陽極領域と陰極形成部に形成された陰極層との絶縁が確保し易いためである。また、互いに隣接する一方のコンデンサ素子に配置された第1絶縁層を、他方のコンデンサ素子の分離部における第2主面に対向するように積層したとき、一方の第1絶縁層の端部と、他方の陰極層の分離領域側の端部とが係合し易くなるため、ズレを抑制する効果が高まる。第1絶縁層の厚みは、例えば、10〜70μmであっても良い。
陽極体の表面が粗面化されている場合、特に、固体電解質層の這い上がりが抑制され易い点で、第1絶縁層はシリコーン成分を含むことが好ましい。固体電解質層を形成する際に、第1絶縁層から浸み出したシリコーン成分が陽極体の表面の孔やピットを塞ぐことで、固体電解質層の原料が陽極体に浸透することが抑制される。よって、陰極形成部以外の部分に固体電解質層が形成されることが抑制される。
(第2絶縁層)
第2絶縁層は、必要に応じて、分離部の第2主面上の少なくとも一部を覆うように配置される。第2絶縁層は、絶縁性材料により形成され、第1絶縁層と同様の絶縁性材料を用いることができる。
第2絶縁層の厚みは、第1絶縁層の厚みよりも小さい。また、第2絶縁層の厚みは、陰極層の厚みよりも小さいことが好ましい。第2絶縁層の厚みは、コンデンサ素子群の厚みを低減する観点から、第1絶縁層の厚みの0.7倍未満であることが好ましく、0.15倍未満であることがより好ましい。具体的には、第2絶縁層の厚みは、例えば、0.1〜10μmである。
第2絶縁層は、さらに陰極層の少なくとも一部を覆うように配置されることが好ましい。固体電解質層が陰極引出層から露出している場合、少なくとも固体電解質層の露出した部分を覆うように、第2絶縁層を配置することが好ましい。固体電解質層の劣化が抑制されるためである。さらに、コンデンサ素子群において、コンデンサ素子間の短絡防止の効果も高まる。
[固体電解コンデンサ]
固体電解コンデンサは、コンデンサ素子群と、コンデンサ素子群を封止する外装体と、コンデンサ素子の陽極領域と電気的に接続する陽極端子と、陰極領域と電気的に接続する陰極端子と、を備える。
(コンデンサ素子群)
コンデンサ素子群は、複数のコンデンサ素子が、互いに隣接する一方のコンデンサ素子の第1絶縁層が形成された第1主面と、他方のコンデンサ素子の第1絶縁層が形成されていない第2主面(あるいは、第2絶縁層)とが向かい合うように積層されることにより、形成されている。これにより、コンデンサ素子に配置された第1絶縁層は、これに隣接するコンデンサ素子の分離部の第2主面(あるいは、第2絶縁層)に対向する。よって、上記のとおり、コンデンサ素子間の短絡およびズレが抑制される。
コンデンサ素子の積層枚数は特に限定されないが、例えば、2〜15枚であれば良い。複数のコンデンサ素子は、それぞれの陽極領域が、例えば、加締め部材により一体的に加締められることによって接合され、互いに電気的に接続する。陽極領域同士の接合方法はこれに限定されず、レーザー溶接や抵抗溶接でも良い。
(陽極端子)
陽極端子は、各コンデンサ素子の陽極領域と電気的に接続している。陽極端子の材質は、電気化学的および化学的に安定であり、導電性を有するものであれば、特に限定されず、金属であっても非金属であってもよい。その形状も特に限定されない。陽極端子の厚み(陽極端子の主面間の距離)は、例えば、25〜200μmであり、25〜100μmであっても良い。
陽極端子は、コンデンサ素子群のうち、少なくとも一つのコンデンサ素子の陽極領域の第1主面側に接合されることが好ましい。コンデンサ素子の第1主面側には第1絶縁層が配置されているため、陽極端子と、当該コンデンサ素子の陰極領域との短絡が抑制され易くなる。
陽極端子が接合されるコンデンサ素子は、特に限定されない。なかでも、陽極端子の一部が外装体から露出している場合、陽極端子は、コンデンサ素子群の端部であって、第1主面を外側に向けて配置されるコンデンサ素子の第1主面側に接合されることが好ましい。陽極端子を露出させ易いためである。
陽極端子は、導電性接着剤やはんだを介して陽極領域と接合していても良いし、抵抗溶接やレーザー溶接により、陽極領域に接合されても良い。導電性接着剤は、例えば、上記のような絶縁性材料と炭素粒子や金属粒子との混合物である。
(陰極端子)
陰極端子は、コンデンサ素子の陰極領域と電気的に接続している。陰極端子の材質も、電気化学的および化学的に安定であり、導電性を有するものであれば、特に限定されず、金属であっても非金属であってもよい。その形状も特に限定されない。陰極端子14の厚みは、例えば、25〜200μmであり、25〜100μmであっても良い。
陰極端子は、コンデンサ素子群のうち、少なくとも一つのコンデンサ素子の陰極領域の第1主面側に接合されることが好ましい。第1主面には第1絶縁層が配置されているため、陰極端子と当該コンデンサ素子の陽極領域との短絡が抑制される。
陰極端子が接合されるコンデンサ素子は、特に限定されない。なかでも、陰極端子の一部が外装体から露出している場合、陰極端子は、コンデンサ素子群の端部であって、第1主面を外側に向けて配置されるコンデンサ素子の第1主面側に接合されることが好ましい。陰極端子を露出させ易いためである。この場合、陽極端子および陰極端子は、同じコンデンサ素子に接合される。陰極端子は、上記のような導電性接着剤やはんだを介して陰極層と接合していても良い。
(外装体)
外装体は、コンデンサ素子群と外部とを電気的に絶縁するために設けられており、絶縁性の材料から構成されている。外装体は、例えば、上記のような絶縁性材料により形成される。陽極端子および陰極端子の一部が、それぞれ外装体から露出している場合、外装体は、陽極端子と陰極端子との短絡を防止する役割も果たす。
[第1実施形態]
本発明に係る第1の固体電解コンデンサの一実施形態について、図1〜図3を参照しながら具体的に説明する。図1は、本実施形態に係るコンデンサ素子10を、模式的に示す断面図である。図2は、複数のコンデンサ素子10(10a〜10c)が積層されたコンデンサ素子群11を、模式的に示す断面図である。図2では、3つのコンデンサ素子を積層する場合を示している。図3は、コンデンサ素子群11を備える固体電解コンデンサ100を、模式的に示す断面図である。
コンデンサ素子10は、誘電体層(図示せず)を有する箔状の陽極体1と、誘電体層の一部を覆う固体電解質層2と、固体電解質層2の少なくとも一部を覆う陰極引出層3と、を備えている。陽極体1は、第1主面S1とその反対側の第2主面S2とを備えるとともに、陽極部1Pと、陰極形成部1Nと、陽極部1Pと陰極形成部1Nとの間に介在する分離部1Sと、を備えている。分離部1Sの第1主面S1には、第1絶縁層4が配置されている。
陽極部1Pはコンデンサ素子の陽極領域5を構成し、陰極形成部1Nと固体電解質層2と陰極引出層3とは、コンデンサ素子の陰極領域6を構成し、分離部1Sと第1絶縁層4とは、コンデンサ素子の分離領域7を構成する。
コンデンサ素子群11は、図2に示すように、コンデンサ素子10の第1絶縁層4が形成された第1主面S1と、これに隣接するコンデンサ素子10の第1絶縁層4が形成されていない第2主面S2とが向かい合うように積層された、複数のコンデンサ素子10を備える。そのため、例えば、コンデンサ素子10aに配置された第1絶縁層は、これに隣接するコンデンサ素子10bの分離領域7の第2主面S2に対向している。第1絶縁層と、これに隣接するコンデンサ素子の分離領域との間には、更なる絶縁部材は存在しない。
固体電解コンデンサ100は、図3に示すように、コンデンサ素子群11と、コンデンサ素子群11を封止する外装体12と、陽極領域5と電気的に接続する陽極端子13と、陰極領域6と電気的に接続する陰極端子14と、を備えている。外装体12は、ほぼ直方体の外形を有しており、固体電解コンデンサ100もほぼ直方体の外形を有している。
コンデンサ素子10の各陽極領域5は、加締め部材16によって加締められている。陽極端子13は、加締められている複数の陽極領域5の一つと、第1主面S1側で、溶接により接合している。陰極端子14もまた、複数の陰極領域6の一つと、第1主面S1側で、導電性接着剤15により接合している。
陽極端子13および陰極端子14の少なくとも一部は、外装体12の下面から露出している。この露出面は、固体電解コンデンサ100を搭載すべき基板(図示せず)との半田接続などに用いられる。なお、各端子の形状および配置は、これに限定されない。例えば、ストリップ状の端子を用いても良い。この場合、端子を、外装体の一部から延出するように、陽極領域および陰極領域にそれぞれ接続した後、各端子の外装体から延出した部分を、外装体の外形に沿って折り曲げ加工する。
[第2実施形態]
本実施形態に係る固体電解コンデンサは、図4および5に示すように、陽極体1が、その分離部1Sにおいて、厚み方向に凹んだ凹部8を備えていること以外、第1実施形態と同様である。図4は、本実施形態に係るコンデンサ素子10Aを、模式的に示す断面図である。図5は、複数のコンデンサ素子10A(10Aa〜10Ac)が積層されたコンデンサ素子群11Aを、模式的に示す断面図である。これにより、上記のとおり、固体電解質層の這い上がりが抑制されるとともに、コンデンサ素子群全体の厚みが小さくなる。
[第3実施形態]
本実施形態に係る固体電解コンデンサは、図6Aに示すように、陽極体の分離部1Sの第2主面上の一部に第2絶縁層9Aが配置されているコンデンサ素子10Bを使用すること以外、第2実施形態と同様である。図6Aは、本実施形態に係るコンデンサ素子10Bを、模式的に示す断面図である。これにより、コンデンサ素子間の短絡が、さらに抑制され易くなる。
[第4実施形態]
本実施形態に係る固体電解コンデンサは、図6Bに示すように、陽極体の分離部1Sおよび陽極部1Pの一部の第2主面S2と、陰極形成部1Nの第2主面S2上に形成された陰極層(固体電解質層2および/または陰極引出層3)の一部とを覆うように、第2絶縁層9Bが配置されたコンデンサ素子10Cを使用すること以外、第2実施形態と同様である。図6Bは、本実施形態に係るコンデンサ素子10Cを、模式的に示す断面図である。これにより、コンデンサ素子間の短絡が、さらに抑制され易くなるとともに、固体電解質層の劣化が抑制される。
[固体電解コンデンサの製造方法]
本実施形態の固体電解コンデンサは、誘電体層を有するとともに、第1主面およびその反対側の第2主面を備える箔状の陽極体を準備する第1工程と、第1主面および第2主面の互いに対応する位置に、それぞれ第1絶縁層を形成し、第1主面および第2主面をそれぞれ2つの領域に分離する第2工程と、一方の領域に、固体電解質層および陰極引出層を形成する第3工程と、第3工程の後、第2主面に形成された第1絶縁層を除去して、コンデンサ素子を得る第4工程と、複数のコンデンサ素子を積層する第5工程と、を備える方法により製造される。
以下、本実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を、詳細に説明する。
(第1工程)陽極体の準備
まず、公知の方法により、金属箔を含む陽極体を作製する。
陽極体は、例えば、弁作用金属を含む箔状の基材の表面を粗面化することにより得られる。粗面化は、基材表面に凹凸を形成できればよく、例えば、基材表面をエッチング(例えば、電解エッチング)することにより行ってもよく、蒸着などの気相法を利用して、基材表面に導電性材料の粒子を堆積させることにより行ってもよい。
次いで、陽極体の表面に誘電体層を形成する。誘電体層は、陽極体の表面を陽極酸化することにより形成される。陽極酸化は、公知の方法、例えば、化成処理などにより行うことができる。化成処理は、例えば、陽極体を化成液中に浸漬することにより、陽極体に化成液を含浸させ、陽極体をアノードとして、化成液中に浸漬したカソードとの間に電圧を印加することにより行うことができる。
第1工程の後、後述する第2工程の前に、第1主面および第2主面の分離部となる部分を、プレス加工等により、陽極体の厚さ方向に圧縮して、凹部を形成する工程(第7工程)を行っても良い。これにより、第3工程において、固体電解質層の這い上がりが抑制され易くなる。
(第2工程)陽極体の分離
得られた陽極体の第1主面および第2主面の互いに対応する位置に、それぞれ第1絶縁層を形成し、第1主面および第2主面をそれぞれ2つの領域に分離する。
第1絶縁層は、絶縁性の樹脂を含む液状の第1絶縁材料を所定の位置に塗布することによって形成されても良いし、絶縁性の樹脂を含むテープ状の第1絶縁材料を所定の位置に貼着することによって形成されても良い。なかでも、第1絶縁層は、テープ状の第1絶縁材料により形成されることが好ましい。第1絶縁層の形成が容易であるとともに、第4工程において、一方の主面に配置された第1絶縁層を除去し易いためである。
(第3工程)陰極層(固体電解質層および陰極引出層)の形成
ここでは、固体電解質層が導電性高分子を含む場合を例に挙げて説明する。
導電性高分子を含む固体電解質層は、例えば、モノマーやオリゴマーを含浸し、化学重合や電解重合により重合させる方法、あるいは、導電性高分子の溶液または分散液を含浸し、乾燥させることにより形成される。
次いで、形成された固体電解質層の表面の少なくとも一部に、カーボンペーストおよび銀ペーストを順次、塗布することにより、カーボン層および銀ペースト層で構成される陰極引出層を形成することができる。陰極引出層の構成は、これに限られず、集電機能を有する構成であればよい。
(第4工程)第1絶縁層の除去
陽極体の第1主面および第2主面の互いに対応する位置に形成された第1絶縁層のうち、第2主面に形成された第1絶縁層を除去する。第1絶縁層を除去する方法は特に限定されない。例えば、テープ状の第1絶縁材料により第1絶縁層が形成された場合、テープの端部から順に剥離すれば良い。
第4工程の後、第2主面の第1絶縁層が除去された部分に、第1絶縁層よりも厚みの小さい第2絶縁層を形成する工程(第6工程)を行っても良い。第2絶縁層もまた、液状の第2絶縁材料を所定の位置に塗布することによって形成されても良いし、テープ状の第2絶縁材料を所定の位置に貼着することによって形成されても良い。
なお、第2工程において、第2主面に、第1絶縁層に替えて、第2絶縁層を配置しても良い。この場合、第4工程および第6工程を省略できる。なかでも、コンデンサ素子の陽極領域と陰極領域とが確実に絶縁できる点では、一旦、第2主面に第1絶縁層を形成して、陰極層を形成した後、第1絶縁層を除去して、第2絶縁層を形成することが好ましい。
(第5工程)コンデンサ素子群の形成
上記のように、第1絶縁層、さらには第2絶縁層が形成されたコンデンサ素子を複数積層して、コンデンサ素子群を形成する。
このとき、互いに隣接する一方のコンデンサ素子の第1絶縁層と、他方のコンデンサ素子の第1絶縁層が除去された第2主面(あるいは、第2絶縁層)と、が向き合うように、各コンデンサ素子を積層する。各コンデンサ素子の陽極領域は、加締め部材により加締めるか、溶接されて、互いに電気的に接続される。
最後に、コンデンサ素子群の任意のコンデンサ素子の陽極領域と陰極領域に、それぞれ陽極端子および陰極端子を接合して、外装体によりコンデンサ素子群を封止することにより、固体電解コンデンサが製造される。
本発明に係る固体電解コンデンサは、限られたスペースに、より多くのコンデンサ素子を配置できるとともに、ズレおよび短絡防止性に優れるため、様々な用途に利用できる。
1、21:陽極体、2、22:固体電解質層、3、23:陰極引出層、4:第1絶縁層、5:陽極領域、6:陰極領域、7:分離領域、8:凹部、9A、9B:第2絶縁層、10、20:コンデンサ素子、11、25:コンデンサ素子群、12:外装体、13:陽極端子、14:陰極端子、15:導電性接着剤、16:加締め部材、24:絶縁層、100:固体電解コンデンサ

Claims (12)

  1. 複数の積層されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサであって、
    前記コンデンサ素子が、誘電体層を有する箔状の陽極体と、前記誘電体層の一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層と、を備えており、
    前記陽極体が、第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面と、を備えるとともに、陽極部と、陰極形成部と、前記陽極部と前記陰極形成部との間に介在する分離部と、を備え、
    前記陰極形成部の前記第1主面および前記第2主面には、それぞれ前記固体電解質層および前記陰極引出層が配置されており、
    前記分離部の前記第1主面には、第1絶縁層が配置されており、
    互いに隣接する一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層と、他方の前記コンデンサ素子の前記分離部の前記第2主面と、が向き合っており、
    前記第1絶縁層の厚みが、前記一方の前記コンデンサ素子の前記固体電解質層および前記陰極引出層、並びに、前記他方の前記コンデンサ素子の前記固体電解質層および前記陰極引出層のすべての厚みの合計よりも小さい、
    固体電解コンデンサ。
  2. 複数の積層されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサであって、
    前記コンデンサ素子が、誘電体層を有する箔状の陽極体と、前記誘電体層の一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層と、を備えており、
    前記陽極体が、第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面と、を備えるとともに、陽極部と、陰極形成部と、前記陽極部と前記陰極形成部との間に介在する分離部と、を備え、
    前記陰極形成部の前記第1主面および前記第2主面には、それぞれ前記固体電解質層および前記陰極引出層が配置されており、
    前記分離部の前記第1主面には、第1絶縁層が配置されており、
    前記分離部の前記第2主面には、第2絶縁層が配置されており、
    前記第2絶縁層の厚みが、前記第1絶縁層の厚みより小さく、
    互いに隣接する一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層と、他方の前記コンデンサ素子の前記第2絶縁層と、が向き合っており、
    前記一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層の厚みと、前記他方の前記コンデンサ素子の前記第2絶縁層の厚みの合計が、前記一方の前記コンデンサ素子の前記固体電解質層および前記陰極引出層、並びに、前記他方の前記コンデンサ素子の前記固体電解質層および前記陰極引出層のすべての厚みの合計よりも小さい、
    固体電解コンデンサ。
  3. 複数の積層されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサであって、
    前記コンデンサ素子が、誘電体層を有する箔状の陽極体と、前記誘電体層の一部を覆う固体電解質層と、前記固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極引出層と、を備えており、
    前記陽極体が、第1主面と、前記第1主面の反対側の第2主面と、を備えるとともに、陽極部と、陰極形成部と、前記陽極部と前記陰極形成部との間に介在する分離部と、を備え、
    前記陰極形成部の前記第1主面および前記第2主面には、それぞれ前記固体電解質層および前記陰極引出層が配置されており、
    前記分離部の前記第1主面には、第1絶縁層が配置されており、
    前記分離部の前記第2主面には、第2絶縁層が配置されており、
    前記第2絶縁層の厚みが、前記第1絶縁層の厚みより小さく、
    互いに隣接する一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層と、他方の前記コンデンサ素子の前記第2絶縁層と、が向き合っており、
    前記第2絶縁層は、前記固体電解質層の第1表面を覆い、
    前記第1表面は、前記陰極形成部の前記第2主面とは反対側にあり、
    前記第1表面の一部は、前記陰極引出層から露出している、
    固体電解コンデンサ。
  4. 前記第1絶縁層の厚みが、前記固体電解質層および前記陰極引出層の合計の厚みよりも大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記第2絶縁層の厚みが、前記固体電解質層および前記陰極引出層の合計の厚みよりも小さい、請求項2〜4のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 前記陽極体が、前記分離部の厚みを小さくする、凹部を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
  7. 前記固体電解コンデンサが、
    複数の前記コンデンサ素子のそれぞれの前記陽極体に電気的に接続された陽極端子と、
    複数の前記コンデンサ素子のそれぞれの前記陰極引出層に電気的に接続された陰極端子と、をさらに備え、
    前記陽極端子が、少なくとも一つの前記陽極体の前記陽極部の前記第1主面と接合されており、
    前記陰極端子が、少なくとも一つの前記陽極体の前記第1主面側の前記陰極引出層と接合されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサ。
  8. 複数の積層されたコンデンサ素子を備える固体電解コンデンサを製造する方法であって、 誘電体層を有するとともに、第1主面および前記第1主面の反対側の第2主面を備える箔状の陽極体を準備する第1工程と、
    前記第1主面および前記第2主面の互いに対応する位置に、それぞれ第1絶縁層を形成し、前記第1主面および前記第2主面をそれぞれ2つの領域に分離する第2工程と、
    一方の前記領域に、固体電解質層および陰極引出層を形成する第3工程と、
    前記第3工程の後、前記第2主面に形成された前記第1絶縁層を除去して、コンデンサ素子を得る第4工程と、
    複数の前記コンデンサ素子を積層する第5工程と、を備え、
    前記第5工程では、互いに隣接する一方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層と、他方の前記コンデンサ素子の前記第1絶縁層が除去された前記第2主面と、を向き合わせる、固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 前記第1絶縁層の厚みが、前記固体電解質層および前記陰極引出層の合計の厚みよりも大きい、請求項8に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記第4工程の後、前記第5工程の前に、前記第2主面の前記第1絶縁層が除去された部分に、前記第1絶縁層よりも厚みの小さい第2絶縁層を形成する第6工程を備える、請求項8または9に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  11. 前記第1工程の後、前記第2工程の前に、前記第1主面および前記第2主面の前記第1絶縁層が形成される部分を、前記陽極体の厚さ方向に圧縮して、凹部を形成する第7工程を備える、請求項8〜10のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  12. 前記第2工程では、前記第1主面および前記第2主面の対応する位置に、それぞれ絶縁層と粘着層とを有する絶縁テープを貼着することにより、前記第1絶縁層を形成し、
    前記第4工程では、前記第2主面に貼着された前記絶縁テープを剥離する、請求項8〜11のいずれか一項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。

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