以下、本開示の一側面に係るシステム、制御方法、及び制御プログラムについて図を参照しつつ説明する。但し、本開示の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。尚、以下の説明及び図において、同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(本発明に係る特典システムの概要)
図1は、第1実施形態に係る特典通知システム1を一例として、本発明に係る特典通知システムの概要を説明する図である。
特典通知システム1によるサービスが提供されるユーザは、ガソリンスタンドの店頭で、会員登録を行う(P1)。このとき、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)可能な電子パス2がユーザに提供される。電子パス2には、特典通知システム1からサービスが提供されるユーザを識別するタグIDと、購入した商品及び提供されるサービスに対する対価を電子決済で支払うユーザを識別する電子決済IDが記録されている。電子決済は、クレジット決済、ポストペイ式電子マネー、及びプリペイド式電子マネー等を含む。また、会員登録のときにユーザから提供されたユーザの氏名等の会員情報は、店舗端末4等から特典通知サーバに送られ顧客データベースに登録される。会員登録は、ウェブサイトを介してユーザ自身が顧客データベースに登録してもよい。電子パス2は、郵送や指定したガソリンスタンドにてユーザに提供される。
次に、会員となったユーザは、ガソリンスタンドに設置してある給油装置3で給油するとき、給油装置3が有する非接触リーダ/ライタ31に電子パス2をかざす。電子パス2内に記憶された情報が非接触リーダ/ライタ31によって読み取られ、店舗端末4に送られる。非接触リーダ/ライタ31によって読み取られる情報は、タグID及び電子決済IDを含む。店舗端末4は、取得したタグID及び電子決済IDの少なくとも一方を特典照会サーバ5に送り、特典照会サーバ5からユーザに付与されている特典を取得する(P2)。ユーザに付与されている特典は、ユーザが給油するガソリンの単価の割引等である。店舗端末4は、ユーザに付与されている特典を適用して購入金額の割引をする(P3)。店舗端末4は、割引後の売上金額と適用した特典を特典通知サーバ7に送る。
特典通知サーバ7は、顧客データベースに記憶されるタグIDと、送られてきたタグID及び割引後の売上金額とを使用して購買データベースのユーザの購買履歴情報を更新する。更に、更新されたユーザの購買履歴をもとに、新たな特典を付与する(P5)。ユーザの購入履歴をもとに特典を付与するので、個別のユーザに対してきめの細かい特典付与をすることができる。また、付与された特典は、電子メールによりユーザの情報通信端末に送られ、ユーザのガソリンスタンド利用を促す。電子メールに代えて、又は、電子メールとともに、本特典通知システム専用アプリケーションがインストールされているユーザの情報通信端末に特典通知を送ってもよい。
以上のように、ユーザは、ガソリンを給油するとき、直ちに割引に適用が受けられ、更に、個別のユーザに適した特典が付与され、付与された特典がユーザに通知される。この結果、ユーザのガソリンスタンド来訪が促され、個別ユーザへのきめの細かい販売促進活動となる。
(第1実施形態に係る特典通知システムによる処理の概要)
第1実施形態に係る特典通知システム1は、ユーザが、ガソリンスタンドにて給油したり洗車したときの対価を、ポストペイ式電子マネーにより支払った場合に対応している。
ポストペイ式電子マネーとは、クレジットカードと連携した電子マネーであり、クレジット会社から利用代金が後でまとまって請求される。したがって、プリペイド式電子マネーのような事前のチャージ(入金)は不要である。
(第1実施形態に係る特典通知システムの概略構成)
図2は、第1実施形態に係る特典通知システムの概略構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る特典通知システム1は、ガソリンスタンドで商品又はサービスをポストペイ式電子マネーで購入するユーザに、既に付与されている特典を利用して購入代金を割引くとともに、新たな特典を付与し、付与された特典を通知する。ガソリンスタンドを利用するユーザは、近距離無線通信を介してポストペイ式電子マネーでの支払いをするための携帯型の電子パス2を所持している。ガソリンスタンドには、ユーザが所持する電子パス2との近接無線通信(NFC)インターフェースを有する非接触型カードリーダ/ライタ31を内蔵する給油装置3が設置されている。通常、給油装置はユーザ自身で給油するセルフ給油式の給油装置である。給油装置3は、無線又は有線の第1通信ネットワーク9を介して、ガソリンスタンドの店内に設置される店舗端末4に接続されている。特典通知システム1は、特典照会サーバ5と、決済サーバ6と、特典通知サーバ7とを更に有する。店舗端末4、特典照会サーバ5、決済サーバ6及び特典通知サーバ7は、インターネット8等の第2通信ネットワークを介して相互に接続される。特典通知システム1は、ユーザが商品を購入又はサービスが提供された購入金額に対して直ちに特典を適用するので、ユーザの利便性が向上する。また、特典通知システム1は、店舗でのユーザの購入実績を分析して、新たに付与された特典を通知することで、ユーザごとのきめの細かいサービスを提供する。したがって、特典付与通知を受けたユーザの店舗利用頻度と購入金額が向上し、効率の良い販売促進活動が可能となる。
(電子パスの概略構成)
図3は、ユーザが所持する電子パス2の概略構成の一例を示す図である。
ユーザが所持する電子パス2の形状は、小型のスティック(棒)形状であり、自動車のキーとともにキーフォルダーにつけることができ、自動車を運転するユーザが給油時に常に携行していることが保証される。また、電子パス2は、スティック形状でなく、通常のクレジットカード形状を有してよく、スマートフォン等に内蔵された形態であってもよい。電子パス2の機能が、スマートフォンに内蔵されている場合は、後述する特典付与を通知する電子メールにより特典を確認でき、電子メールに割引クーポンのURLが記載されていれば、QRコード(登録商標)表示によるクーポン利用が可能となる。また、通常のクレジットカード形状や、スマートフォン等に内蔵されていてもよい。
ユーザが所持するポストペイ式の電子パス2は、ユーザがポストペイ式電子マネーで支払うための電子決済ID等を記憶しており、近距離無線通信を介して非接触型リーダ/ライタ31と送受信が可能である。電子パス2は、給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31と送受信する電子パス・インターフェース部21と、電子パス・インターフェース部21に接続される電子パス制御部22とを有する。更に、電子パス2は、電子パス制御部22に接続されている電子パス記憶部23を有する。電子パス制御部22は、電子パス・インターフェース部21と電子パス記憶部23を制御する演算装置であり、例えば、マイクロプロセッサ(MPU)である。電子パス記憶部23は、半導体メモリである。電子パス記憶部23は、電子パス制御部22で実行されるプログラムと、タグID231と、電子決済ID232とを記憶する。更に、電子パス記憶部23は、購入履歴情報233を記憶してもよい。
電子パス2に対して、特典通知システム1からサービスが提供されるユーザを識別するタグIDが付与され、電子パス記憶部23に記憶されている。特典通知システム1を提供する会社、例えば、石油元売り会社は、ガソリンスタンドで商品又はサービスを購入するユーザを対象に、本特典通知システム1への会員登録を行い、特典通知システム1によるサービスを提供する。会員となったユーザにタグIDを記録した電子パス2を提供し、タグIDは、特典通知システム1の会員管理のための情報項目の一つとなる。
更に、購入した商品及び提供されるサービスに対する対価を電子決済で支払うユーザを識別する電子決済IDが、電子パス記憶部23に記憶されている。ユーザが所持する電子パス2が対応する、ポストペイ式電子マネー決済としては、Quic Pay(QP)等様々のタイプがある。
(給油装置の構成)
図4は、給油装置3の概略構成の一例を説明する図である。
給油装置3は、ガソリンスタンドの敷地内に設置され、ユーザが給油から決済までの処理をユーザ自身で行う屋外に設置されたセルフ給油式の給油装置である。給油装置3は、ユーザが所持する電子パス2と通信する非接触型リーダ/ライタ31を有する。更に、給油装置3は、給油部32と、ユーザの操作を促す表示と精算結果の表示をする表示部33と、ユーザの入力を受ける入力部34と、レシート等を発行する出力部35を有する。表示部33は入力部34を兼用するタッチパネルディスプレイタイプでもよい。また、給油装置3は、店舗端末4と送受信する通信部36と、給油装置記憶部37と、給油装置処理部38とを有する。通常、給油装置3の各部の制御は、CPUを有する給油装置処理部38と、後述の店舗端末4の店舗端末処理部44との連携により行われる。
ここで、給油装置3に内蔵される非接触型リーダ/ライタ31は、近距離無線通信(NFC)を介して、電子パス2に記憶された情報を読み取る処理、及び精算情報を書き込む処理を実行する機能を有する。精算情報は、給油したガソリンスタンドの店舗IDのような利用情報を含んでもよい。また、利用情報だけを書き込んでもよい。非接触型リーダ/ライタ31は、RWインターフェース部311と、RWインターフェース部311に接続されたRW制御部312と、RW記憶部313を有する。RW制御部312は、RWインターフェース部311及びRW記憶部313を制御する演算装置であり、例えば、マイクロプロセッサ(MPU)である。RW記憶部313は、半導体メモリである。RW記憶部313は、RW制御部312で実行されるプログラムと、データ等を記憶する。電子パス・インターフェース部21及びRWインターフェース部311は、近接無線通信を介して接続される。電子パス・インターフェース部21とRWインターフェース部311とが接続されることより、電子パス2内の情報が給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31のRW制御部312に供給される。また、給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31から情報が電子パス2に供給される。このように給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31は、電子パス2の情報を読み取ると共に、電子パス2に情報を書き込む。ユーザが、電子パス2を給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31の近傍にかざすと、RWインターフェース部311は、電子パス2が近接したことを検知する。RWインターフェース部311が、電子パス2の近接を検知すると、電子パス・インターフェース部21との接続が確立して相互通信が可能になる。
電子パス・インターフェース部21とRWインターフェース部311の間の接続に使用される近距離無線通信には、RFID、FeliCa(登録商標)、ISO/IEC 14443(MIFARE)、ISO/EC 18092(NFC)等がある。非接触型リーダ/ライタ31は1つ又は複数の通信方式に対応することができる。したがって、非接触型リーダ/ライタ31は、種々の近距離無線方式の電子パス2と送受信が可能となる。
非接触型リーダ/ライタ31は、給油装置3の外部近傍に設けられていてもよい。
給油装置3の通信部36は、給油装置3と店舗端末4とを有線/無線通信接続するための通信インターフェース回路を有する。
給油装置記憶部37は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。給油装置記憶部37は、給油装置処理部38による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、給油装置記憶部37は、ドライバプログラムとして、給油装置3の通信部36を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて給油装置記憶部37にインストールされてもよい。また、プログラムサーバ等からダウンロードしてインストールしてもよい。
給油装置処理部38は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。給油装置処理部38は、給油装置3の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。給油装置処理部38は、給油装置3の各種処理が給油装置記憶部37に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、給油装置3の通信部36等の動作を制御する。給油装置処理部38は、給油装置記憶部37に記憶されているオペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等のプログラムに基づいて処理を実行する。また、給油装置処理部38は、アプリケーションプログラム等の複数のプログラムを並列に実行することができる。
給油装置処理部38は、電子パス処理部381と、給油処理部382と、表示処理部383と、入力処理部384と、出力処理部385とを有する。給油装置処理部38が有するこれらの各部は、給油装置処理部38が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、給油装置処理部38が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして店舗端末4に実装されてもよい。
電子パス処理部381は、非接触型リーダ/ライタ31を介してユーザが提示した電子パス2から、購入した商品等に対する対価を電子決済で支払うユーザを識別する情報を取得して、店舗端末4に送る。また、店舗端末4からの精算情報を電子パス2に書き込むことも可能である。給油処理部382は、ユーザの自動車への給油のため給油部32を制御し、販売油量を計測し、店舗端末4に伝える。表示処理部383は、ユーザに油種の選択や購入油量の指定を促すメニュー画面を表示部33に表示する処理を行う。入力処理部384は、ユーザが油種の指定や購入油量について入力部に入力した情報を店舗端末4に伝える。出力処理部385は、店舗端末4からに指示に基づき、出力部35からのレシート発行等を制御する。給油装置処理部38が有するこれらの各部は、通常、店舗端末処理部44との連携により動作する。
(店舗端末の概略構成)
図5は、店舗端末4の構成の概略構成の一例を示す図である。
店舗端末4は、ガソリンスタンドの店舗内に設置されていて、店舗端末第1通信部41と、店舗端末第2通信部42と、店舗端末記憶部43と、店舗端末処理部44とを有する。
ユーザが給油装置3から自動車に給油をするとき、店舗端末4は、給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31を介して、ユーザが提示する電子パス2からタグID及び電子決済IDを取得する。店舗端末4は、取得したタグID及び電子決済IDと、店舗端末4に記憶された店舗を示す店舗IDとを特典照会サーバ5にインターネット8を介して送信する。これに応答して特典照会サーバ5は、ポストペイ式電子マネーの信用状態と、照会のあった店舗で使用できる特典を示す特典IDとを店舗端末4に送信する。店舗端末4は、給油装置3からユーザへの販売油種(ガソリン、ハイオク、軽油等)と販売量を取得し、請求金額を計算する。このとき、店舗端末4は、特典照会サーバ5から取得した特典IDを使用して、請求金額から割引をして請求金額の計算を行い、給油装置3の表示部33に割引後の請求金額を含む支払完了メッセージを表示する。店舗端末4は、精算処理結果を購入履歴として、給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31を介して、電子パス記憶部23に書き込んでもよい。購入履歴は、販売油種、販売量、単価、特典ID、及び店舗を示す店舗ID等を含んでもよい。蓄積された購入履歴は、ユーザへの更なるサービスに利用することができる。精算が完了すると、店舗端末4は、特典ID、割引後の売上情報、店舗ID、電子決済ID及び店舗IDを、インターネット8を介して決済サーバ6に送信する。以上のような機能を実現するために、店舗端末4は、店舗端末第1通信部41と、店舗端末第2通信部42、店舗端末記憶部43と、店舗端末処理部44とを備える。
店舗端末第1通信部41は、店舗端末4と給油装置3との間を有線/無線通信接続するための通信インターフェース回路を有する。店舗端末第2通信部42は、店舗端末4をインターネット8に接続するための通信インターフェース回路を有する。店舗端末第2通信部42は、店舗端末4と各サーバとの送受信を行う。
店舗端末記憶部43は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。店舗端末記憶部43は、店舗端末処理部44による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、店舗端末記憶部43は、ドライバプログラムとして、店舗端末第1通信部41や店舗端末第2通信部42を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて店舗端末記憶部43にインストールされてもよい。また、プログラムサーバ等からダウンロードしてインストールしてもよい。
更に、店舗端末記憶部43は、データとして、店舗ID431,商品及びサービス名称テーブル432、商品及びサービス価格テーブル433、特典変換テーブル434を記憶する。
店舗ID431は、ガソリンスタンドを識別するIDであり、特典通知システム1は、特典通知システム1を利用してガソリンスタンドごとにユーザに付与する特典を調整することができる。例えば、ユーザが日頃よく利用するガソリンスタンドでは割引率の高い特典を付与できる。また、ユーザへの特典通知の際に、特典が利用できる店舗の近隣のコンビニエンス・ストア等とタイアップした広告メッセージを追加してもよい。商品及びサービス名称テーブル432は、商品及びサービスを示すコードと、商品及びサービス名称とを組み合わせたテーブルである。給油装置3の表示部33への表示やレシート発行のときに、商品及びサービスコードに対応した商品及びサービス名称を表示するのに使用される。商品及びサービス価格テーブル433は、ガソリンスタンドが商品及びサービスに対する価格を定義する。特典変換テーブル434は、特典照会サーバ5から送信される特典を示す特典IDの内容を定義するデーブルである。
店舗端末記憶部43は、給油装置3の表示部33に表示されるメニュー435等を記憶する。
更に、店舗端末4は、給油装置3からのユーザの購入希望情報を取得したとき、給油装置3の表示部33に、購入希望油種等に対応した給油装置の操作方法や支払方法を説明する静止画又は動画を送出してもよい。このため、店舗端末記憶部43は、例えば、給油装置の操作方法や支払方法等を説明した動画436を記憶し、その動画は画像出力部448から給油装置3の表示部33に送出される。
また、店舗端末4は、給油装置3の表示部33に、ユーザに付与されている特典に対応するプロモーション画像又はプロモーションビデオを表示させてもよい。プロモーションビデオ等をユーザに見せることにより、「また、ここに来よう」とか、「来週は洗車しよう」等のユーザの店舗利用の意欲を高めることができる。
本実施形態でいうテーブルとはデータベースの形式の一例であり、データが店舗端末内にプールしているような形式であってもよい。
店舗端末処理部44は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。店舗端末処理部44は、店舗端末4の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。店舗端末処理部44は、店舗端末4の各種処理が店舗端末記憶部43に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、店舗端末第1通信部41等の動作を制御する。店舗端末処理部44は、店舗端末記憶部43に記憶されているオペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等のプログラムに基づいて処理を実行する。また、店舗端末処理部44は、アプリケーションプログラム等の複数のプログラムを並列に実行することができる。
店舗端末処理部44は、ユーザID取得部441と、特典ID取得部442と、購入情報取得部443と、売上金額決定部444と、精算処理部445と、端末送信部446とを有する。更に、店舗端末処理部44は、履歴書込処理部447、又は、画像出力部448を有してもよい。店舗端末処理部44が有するこれらの各部は、店舗端末処理部44が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、店舗端末処理部44が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして店舗端末4に実装されてもよい。
ユーザID取得部441は、非接触リーダ/ライタ31を介して、ガソリンスタンドに来店したユーザが所持する電子パス2から、タグID、及び電子決済IDを取得する。特典ID取得部442は、取得したタグID、電子決済ID及び店舗を示す店舗IDを、特典照会サーバ5に送信して、店舗で適用可能な特典IDを照会し、適用される特典IDを取得する。購入情報取得部443は、給油装置3から販売した油種、油量等を取得する。売上金額決定部444は、取得した油種、油量に対する金額を計算し、更に適用される特典に基づき、割引計算をする。精算処理部445は、精算結果を、給油装置3の表示部33に表示し、精算が終了したことをユーザに伝える。また、精算処理部445は、給油装置3の出力部35からレシートを発行してもよい。端末送信部446は、店舗ID、特典ID、割引後の売上情報、タグID及び電子決済IDを、インターネット8を介して決済サーバ6に送信する。履歴書込処理部447は、精算処理結果を購入履歴として、給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31を介して、電子パス記憶部23に書き込む。画像出力部448は、給油装置3のタッチパネルディスプレイ等の表示部33に、ユーザに付与されている特典に対応するプロモーションビデオを表示させる。
図6は、店舗端末4で利用される各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。図6(a)は商品及びサービス名称テーブル概略構成の一例を示す。商品及びサービス名称テーブルは、ガソリンスタンドで販売される様々な商品及びサービスの名称と、商品及びサービスのそれぞれを示す商品コードと、サービスコードとを関連付けて記憶する。例えばコード「A01」はハイオクガソリンに関連付けられ、コード「A02」はレギュラーガソリン、コード「S01」はワックス洗車、コード「S02」は手洗い洗車を表す。図6(b)は商品及びサービス価格テーブルの概略構成の一例であり、商品及びサービスコードに対し1リットル当たりの単価や1回のサービス価格を示している。この価格テーブルは、店舗端末4からの指示に基づいて更新可能であり、あるいは、石油元売り会社等から更新される。
図7はメニュー情報テーブルの概略構成の一例であり、給油装置3の表示部33に表示されるメニューを示している。(a)はユーザに油種選択を促すメニュー画像であり、(b)は給油して精算した後のメニュー画像である。通常、これらのメニューはハイパーテキスト・マークアップ・ランゲージ(HTML)により、スクリプトと、埋め込み画像と、更には、タッチパネルディスプレイでユーザが操作可能なようなインターフェースタグ等を使用して表される。
図8は、店舗端末4で利用される、特典変換テーブル434の概略構成の一例を示す図である。店舗端末4のユーザID取得部441は、ユーザが所持する電子パス2からタグIDと電子決済IDを取得して、店舗端末4の特典ID取得部442は、後述の特典照会サーバ5に送る。特典照会サーバ5からユーザに付与されている店舗で使用可能な特典を示す特典IDと、タグIDの信用情報(有効か無効か)が応答として送信される。一方、給油装置からは販売油種と販売量が送られてくる。タグIDの信用が有効として肯定されるときは、店舗端末4の売上金額決定部444はこの特典IDに対応して商品及びサービスの販売価格を割り引く。この処理に商品及びサービス価格テーブル433、特典変換テーブル434が必要となる。まず、各特典IDに対して、適用される商品を示すID又は適用されるサービスを示すサービスIDが規定されている。本実施例では、特典IDであるPA01の適用商品IDとしてハイオクガソリンを示すA01とレキュラーガソリンを示すA02が対応している。さらに割引率として、ハイオクガソリン(A01), レキュラーガソリン(A02)は、ともに1%引き、30リットルを超えると3%引き等のように購入量により割引率を変えることもできる。また、特典は、割引率でなく、ガソリン1リットルにつき1円引き等のように定義してもよい。更に、特典を示す特典IDに対応する、プロモーション用ビデオコンテンツを示すビデオIDが登録されていてもよい。ビデオIDは、特典IDに関連する特典構成コードに対応するものでもよい。特典構成コードは、石油元売り会社等が行う販売施策、例えば、「入会御礼と春の感謝祭」のようなキャンペーンを示すものである。異なる販売施策であっても、特典内容が同じ(同じ商品を同じ金額で値引く等)であれば、同じ特典IDが使用される場合がある。この際に、どの販売施策が使われたかを把握するために。特典IDに、特典が付与された理由を示す特典構成コードを付加してもよい。
(特典照会サーバの概略構成)
図9は、特典照会サーバ5の概略構成の一例を示す図である。
特典照会サーバ5は、インターネット8を介して店舗端末4から送信されるタグIDと、電子決済IDと、店舗IDとを受信する。電子決済IDと店舗IDを使用して、特典ファイルを検索し、店舗において適用される特典を示す特典IDを判定する。また、タグIDで電子パスデータベース521を検索し、タグIDの有効性を判定する。特典通知サーバ7は店舗で適用される特典を示す特典IDと、タグIDの有効性とを店舗端末4に送信する。以上のような機能を実現するために、特典照会サーバ5は、特典照会サーバ通信部51と、特典照会サーバ記憶部52と、特典照会サーバ処理部53とを備える。
特典照会サーバ通信部51は、特典照会サーバ5をインターネット8に接続するための通信インターフェース回路を有する。特典照会サーバ通信部51は、特典照会サーバ5と、店舗端末4及び各サーバ間の送受信を行う。
特典照会サーバ記憶部52は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。特典照会サーバ記憶部52は、特典照会サーバ処理部53による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、特典照会サーバ記憶部52は、ドライバプログラムとして、特典照会サーバ通信部51を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて特典照会サーバ記憶部52にインストールされてもよい。また、プログラムサーバ等からダウンロードしてインストールしてもよい。
特典照会サーバ記憶部52は、データとして、電子パスデータベース521、特典ファイル522等を記憶する。電子パスデータベース521には、提供されるサービスに対する対価を、ポストペイ式電子マネーを使って電子決済で支払うユーザを識別する電子決済IDと特典通知システム1からサービスが提供されるユーザを識別するタグIDが登録されている。さらにユーザのタグIDが信頼できるか、すなわち有効であるかを示す信用情報が登録されている。電子パスデータベース521は、決済サーバにあるマスター電子パスデータベース621に基づき更新される。特典ファイル522は、電子決済IDごとに適用される店舗を示す店舗IDと、付与されている特典を示す特典IDが登録されている。
本実施形態でいうファイルとはデータベースの形式の一例であり、データがサーバ内にプールしているような形式であってもよい。
特典照会サーバ処理部53は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。特典照会サーバ処理部53は、特典照会サーバ5の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。特典照会サーバ処理部53は、特典照会サーバ5の各種処理が特典照会サーバ記憶部52に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、特典照会サーバ通信部51等の動作を制御する。特典照会サーバ処理部53は、特典照会サーバ記憶部52に記憶されているオペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等のプログラムに基づいて処理を実行する。また、特典照会サーバ処理部53は、アプリケーションプログラム等の複数のプログラムを並列に実行することができる。
特典照会サーバ処理部53は、特典判定部531と、信用判定部532と、照会結果送信部533と、電子パスデータベース更新部534と、特典ファイル更新部535とを有する。特典照会サーバ処理部53が有するこれらの各部は、特典照会サーバ処理部53が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、特典照会サーバ処理部53が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして特典照会サーバ5に実装されてもよい。
図10は、特典照会サーバ5で利用される電子パスデータベース521と特典ファイル522の概略構成の一例を示す図である。図10(a)は、電子パスデータベース521の概略構成の一例である。電子パスデータベース521には、電子決済IDとタグIDが登録されている。さらにユーザのタグIDが信頼できるか、すなわち有効であるかを示す信用情報が登録されている。この電子パスデータベース521は、1日に1度等の所定の周期で決済サーバ6から更新情報が送信される。次に、特典照会サーバ5の電子パスデータベース更新部534は、電子パスデータベース521を最新の状態に更新する。
図10(b)は、特典ファイル522の概略構成の一例を示す図である。特典ファイル522は、電子決済IDごとに適用される店舗を示す店舗IDと、付与されている特典を示す特典IDが登録されている。1つの電子決済IDに対し1つ又は複数の店舗IDと特典IDがそれぞれ登録可能である。また、特典ファイル522は、所定の周期で後述の特典通知サーバ7から、所定の周期、例えば、1日に1度の周期で送信される。この特典通知サーバ7から送信される特典ファイル522は、電子決済IDではなくタグIDに関連して作られているので、特典照会サーバ5の特典ファイル更新部535は、電子パスデータベース521を使用して、タグIDから電子決済IDへの変換を行う。なお、電子パスデータベースや特典ファイルの更新は、周期的でなくリアルアップデートでもよい。特典照会サーバ5の照会結果送信部533は、電子パスデータベースから検索したタグIDの信用情報と、特典ファイルから検索した特典IDを店舗端末4に返信する。なお、特典IDに特典構成コードが関連付けられていてもよい。特典構成コードは、石油元売り会社等が行う販売施策、例えば、「入会御礼と春の感謝祭」のようなキャンペーンを示すものである。異なる販売施策であっても、特典内容が同じ(同じ商品を同じ金額で値引く等)であれば、同じ特典IDが使用される場合がある。この際に、特典通知サーバ7が、どの販売施策が使われたかを把握するために。特典IDに、特典が付与された理由を示す特典構成コードを付加してもよい。特典構成コードは特典IDとともに、特典照会サーバ5から店舗端末4等を経由して特典付与サーバ7に送られる。特典構成コードごとに特典利用状況が把握でき、販売施策の効果を評価することができる。
(決済サーバの概略構成)
図11は、決済サーバ6の概略構成の一例を示す図である。
決済サーバ6は、電子決済IDとタグIDとの対応関係を有するマスター電子パスデータベース621を記憶する。決済サーバ6は、インターネット8を介して店舗端末4から送信される電子決済ID、店舗ID、特典ID、売上情報等を受信する。決済サーバ6は、電子決済IDを使用して、マスター電子パスデータベース621を検索し、タグIDを検出する。検出されたタグIDは、受信した店舗ID、特典ID、売上情報等とともに、特典通知サーバ7に送信される。また、ポストペイ式電子マネーサービスを提供する、例えばクレジット会社の管理サーバと決済サーバ間で、クレジット決済処理が行われる。以上のような機能を実現するために、決済サーバ6は、決済サーバ通信部61と、決済サーバ記憶部62と、決済サーバ処理部63とを備える。
決済サーバ通信部61は、決済サーバ6をインターネット8に接続するための通信インターフェース回路を有する。決済サーバ通信部61は、決済サーバ6と、店舗端末4及び各サーバ間の送受信を行う。
決済サーバ記憶部62は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。決済サーバ記憶部62は、決済サーバ処理部63による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、決済サーバ記憶部62は、ドライバプログラムとして、決済サーバ通信部61を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて決済サーバ記憶部62にインストールされてもよい。また、プログラムサーバ等からダウンロードしてインストールしてもよい。
決済サーバ記憶部62は、データとして、マスター電子パスデータベース621等を記憶する。マスター電子パスデータベース621には、電子決済IDと、タグIDと、タグIDが信頼できるか、すなわち有効であるかを示す信用情報が登録されている。
決済サーバ処理部63は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。決済サーバ処理部63は、決済サーバ6の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。決済サーバ処理部63は、決済サーバ6の各種処理が決済サーバ記憶部62に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、決済サーバ通信部61等の動作を制御する。決済サーバ処理部63は、決済サーバ記憶部62に記憶されているオペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等のプログラムに基づいて処理を実行する。また、決済サーバ処理部63は、アプリケーションプログラム等の複数のプログラムを並列に実行することができる。
決済サーバ処理部63は、ID変換部631と、転送処理部632と、マスター電子パスデータベース更新部633と、マスター電子パスデータベース更新送信部634と、クレジット決済処理部635を有する。決済サーバ処理部63が有するこれらの各部は、決済サーバ処理部63が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、決済サーバ処理部63が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして決済サーバ6に実装されてもよい。
ID変換部631は、店舗端末4から送信された電子決済IDをタグIDに変換する。転送処理部632は、店舗端末4から送信された電子決済ID、店舗ID、特典ID、売上情報のデータを、タグID、店舗ID、特典ID、売上情報に変換し特典通知サーバに転送する。決済サーバ処理部63のマスター電子パスデータベース更新部633は、例えば、ガソリンスタンドの情報処理端末からの会員メンテナンス依頼により、マスター電子パスデータベース621のメンテナンス処理をする。また、決済サーバ処理部63のマスター電子パスデータベース更新部633は、例えば、タグIDの信用状況更新を行う。マスター電子パスデータベース更新送信部634は、マスター電子パスデータベース621の更新情報を特典照会サーバ5に送信する。クレジット決済処理部635は、ポストペイ式電子マネーサービスを提供する、例えばクレジット会社の管理サーバと決済サーバ間で、クレジット決済処理を行う。
(特典通知サーバの概略構成)
図12は、特典通知サーバ7の構成の概略を示す図である。
特典通知サーバ7は、インターネット8を介して決済サーバ6から送信される店舗ID,タグID、特典ID及び売上情報等を受信する。タグIDを使用して、顧客データベースを検索し、ユーザの氏名、メールアドレス、携帯通信端末用専用アプリケーションの使用等の情報を取得する。また、購買データベースを検索し、受信した売上金額情報を使用して購買履歴を更新する。更新された購買履歴と特典付与テーブルを使用して、ポストペイ式電子マネーへの特典を決定する。付与された特典に対応する特典IDと、タグIDと、店舗IDとを含む特典ファイルが生成され、特典照会サーバ5に送信される。
特典通知サーバ7は、ユーザのガソリンステンドでの給油等による売上げに対し付与された特典、例えばポストペイ式電子マネーへの特典や割引クーポンに関する情報を、例えば、電子メールによりユーザの情報通信端末に送信する。送信先のメールアドレスは顧客データベースから取得される。
以上のような機能を実現するために、特典通知サーバ7は、特典通知サーバ通信部71と、特典通知サーバ記憶部72と、特典通知サーバ処理部73とを備える。
特典通知サーバ通信部71は、特典通知サーバ7をインターネット8に接続するための通信インターフェース回路を有する。特典通知サーバ通信部71は、特典通知サーバ76と、店舗端末4及び各サーバ間の送受信を行う。
特典通知サーバ記憶部72は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置及び光ディスク装置の内の少なくとも一つを有する。特典通知サーバ記憶部72は、特典通知サーバ処理部73による処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、特典通知サーバ記憶部72は、ドライバプログラムとして、特典通知サーバ通信部71を制御する通信デバイスドライバプログラム等を記憶する。コンピュータプログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて特典通知サーバ記憶部72にインストールされてもよい。また、プログラムサーバ等からダウンロードしてインストールしてもよい。
特典通知サーバ記憶部72は、データとして、顧客データベース721と、購買データベース722と、特典付与テーブル723と、特典通知パターン724等を記憶する。
顧客データベース721は、特典通知システム1からサービスが提供されるユーザを識別するタグIDに対して、ユーザの個人情報である氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス等のユーザ個人情報が登録されている。購買データベース722は。購買日時、店舗ID、ユーザを識別するタグID,購入した商品又はサービスのID,数量、購入金額等が登録されている。特典付与テーブル723は、特典の適用期間(例えば、始期と終期で定義される)、適用店舗を示す店舗ID、適用される商品及びサービスに対応する商品及びサービスコード、商品又はサービスの購入金額累計に対して、特典(特典IDが対応)を定義する。特典通知パターン724は、特典通知サーバ7からユーザに特典を通知するための特典通知のパターンが登録されている。
本実施形態でいうテーブルとはデータベースの形式の一例であり、データがサーバ内にプールしているような形式であってもよい。
特典通知サーバ処理部73は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備える。特典通知サーバ処理部73は、特典通知サーバ7の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。特典通知サーバ処理部73は、特典通知サーバ7の各種処理が特典通知サーバ記憶部72に記憶されているプログラム等に基づいて適切な手順で実行されるように、特典通知サーバ通信部71等の動作を制御する。特典通知サーバ処理部73は、特典通知サーバ記憶部72に記憶されているオペレーティングシステムプログラムやドライバプログラム、アプリケーションプログラム等のプログラムに基づいて処理を実行する。また、特典通知サーバ処理部73は、アプリケーションプログラム等の複数のプログラムを並列に実行することができる。
特典通知サーバ処理部73は、ユーザ検索部731と、購買データベース更新部732と、特典決定部733と、特典通知部734と、特典ファイル生成部735とを有する。更に、特典通知サーバ処理部73は、プロモーション活動を評価するための特典効果分析部736を有してもよい。特典通知サーバ処理部73が有するこれらの各部は、特典通知サーバ処理部73が有するプロセッサ上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、特典通知サーバ処理部73が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、又はファームウェアとして特典通知サーバ7に実装されてもよい。
ユーザ検索部731は、インターネット8を介して決済サーバ6から送信されたタグIDを使用して、顧客データベースを検索し、ユーザの氏名、メールアドレス、携帯通信端末用専用アプリケーションの使用等の情報を取得する。購買データベース更新部732は、購買データベースを検索し、受信した売上金額情報を使用して購買履歴を更新する。特典決定部733は、更新された購買履歴と特典付与テーブルを使用して、ポストペイ式電子マネーへの特典を決定する。特典通知部734は、ユーザのガソリンステンドでの給油等による売上げに対し付与された特典を、ユーザに通知するための、例えば、電子メールコンテンツを作成し、作成された特典通知を送信する。特典ファイル生成部735は、付与された特典に対応する特典IDと、タグIDと、店舗IDとを含む特典ファイルを生成し、生成された特典ファイルを特典照会サーバ5に送信する。
特典効果分析部736は、プロモーション活動を評価するため、例えば、購買データベース722のデータを、プロモーション活動の一環として付与される特典IDごとで集計する。また、店舗ごとのプロモーション活動評価等も可能である。
図13は、特典通知サーバ7で使用されるデータベースやテーブル等の一例を示す図である。
図13(a)は、顧客データベース721の一例を示す図である。通常1つのタグIDに関連して対して1人のユーザが対応するが、複数の電子パス2を所持するユーザは複数のタグIDデータを有することもある。ユーザの個人情報である氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス等のユーザ個人情報が登録されている。更に、ユーザが利用指定した1つ又は複数のガソリンスタンドの店舗IDや、ユーザの情報通信端末専用アプリケーションソフトウェアの使用の有無と使用している場合のユーザ個人用のホームページのURL等が登録されている。会員情報更新サーバ(図示せず)等からの会員情報の更新情報により顧客データベースは更新される。
図13(b)は購買データベース722の一例を示す図である。購買日時、店舗ID、ユーザに関連するタグID,購入した商品又はサービスのID,数量、購入金額等が登録されており、店舗端末4から送信される売上情報等により特典通知サーバ記憶部72の購買データベース722は更新される。
図13(c)は、特典付与テーブル723の一例を示す図である。適用期間(例えば、始期と終期で定義される)内の、適用店舗に対応する店舗ID、適用される商品及びサービスに対応する商品及びサービスID、商品又はサービスの購入金額累計に対して、特典(特典IDが対応)を定義する。あるいは、購入金額の一律1%分の金額に対応する特典ポイントを特典とするテーブルも定義することが可能であり、多様な特典の付与方式が特典付与テーブルを使用して定義できる。適用期間を定義できることにより、例えば、春のキャンペーン等、特色あるプロモーション活動をすることができる。
(第1実施形態に係る特典通知システムから通知される電子メールの一例)
図14は、特典通知サーバ7からユーザに送信される電子メールのコンテンツの一例を示す図である。
図14(a)に示す電子メールのコンテンツには、まず、ハイオクガソリンの購入金額6,400円(141)に対し特典(142)が表示される。更に、次回のガソリンスタンド利用時に使用できるクーポン券を表示するURL(143)を表示してもよい。電子メールを受信したスマートフォン等の画面上で、ユーザが電子メールの本文内のURLをクリックすると、ブラウザが起動し、図14(b)に示すようなタイヤの購入に利用できるクーポン券とそれに対応するQRコード(登録商標)(144)等が表示される。この通知により、ユーザへ付与された特典が利用可能なガソリンスタンドの利用が促進されることとなる。
特典が付与されると、通常、特典通知サーバ7から前述の電子メールにより直ちに付与された特典が通知される。更に、特典通知サーバ7は、所定の期間、例えば1月間、購入がない場合等には、ガソリンスタンドへの来店をユーザに促すため、再度電子メールを送信してもよい。
特典通知サーバ7は、電子メールに代えて又は電子メールとともに、ユーザの携帯通信端末等の専用アプリケーションプログラムを介して、ユーザ個別に特典付与情報を通知してもよい。専用アプリケーションプログラムは、アップルストアやグーグルプレイ等から入手可能で、ユーザの操作により携帯通信端末等にインストール可能なプログラムである。特典が付与されると、特典通知部734は、ユーザ個別の専用アプリケーションプログラムに関連するホームページに記載の特典を更新する。更に、このアプリケーションプログラムをプッシュ送信の受信が可能なものとしてもよく、特典通知部734は、ユーザ個別の専用アプリケーションプログラムに、プッシュ送信により特典付与を通知する。
特典通知サーバ7は、サーバ装置1台により実施可能なだけでなく、複数台のサーバ装置からなるサーバシステムによる実施形態も実施可能である。
(第1実施形態に係る特典通知システムの特典通知動作シーケンスの一例)
図15は、特典通知システム1の特典通知動作シーケンスの一例を示す図である。
この動作シーケンスは、予め店舗端末記憶部43、特典照会サーバ記憶部52、決済サーバ記憶部62及び特典通知サーバ記憶部72に記憶されているプログラムに基づいて実行される。プログラムの実行は、主に店舗端末処理部44、特典照会サーバ処理部53、決済サーバ処理部63及び特典通知サーバ処理部73により、店舗端末4、特典照会サーバ5、決済サーバ6、及び特典通知サーバ7の各要素と協働して実行される。
図15において、まず、店舗端末4のユーザID取得部441は、給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31を介して提示されたユーザの電子パス2からタグIDと電子決済IDを取得する(S101)。店舗端末4の特典ID取得部442は、取得したタグIDと電子決済IDと、店舗端末4内に記憶される店舗IDとを特典照会サーバ5に送信する(S102)。
特典照会サーバ5の特典判定部531は、受信した電子決済IDと店舗IDを使用して、特典ファイルを検索し、店舗において適用される特典を判定する(S103)。また、特典照会サーバ5の信用判定部532は、タグIDで電子パスデータベースを検索し、タグIDの信用(有効か無効か)を判定する(S104)。特典照会サーバ5の照会結果送信部533は、付与されている特典を示す特典IDとタグIDの信用情報を店舗端末4に送信する(S105)。次に、店舗端末4の売上金額決定部444は、特典照会サーバ5から取得した特典IDと、店舗端末記憶部43に記憶されている特典変換テーブル434を使用して、請求金額から割引をして売上金額を計算する(S106)。次に、店舗端末4の履歴書込処理部447は、給油装置3を介して電子パス2のカスタマイズ記憶部に販売履歴を書き込む(S107)。販売履歴書込み処理が終了すると、店舗端末4の端末送信部446は、店舗端末4に記憶されている店舗IDと、取得した電子決済IDと特典ID、及び売上金額を含む売上情報を決済サーバ6に送信する(S108)。
決済サーバ6のID変換部631は、電子決済IDを使用して、マスター電子パスデータベース621を検索し、タグIDを検出する(S109)。転送処理部632は、検出されたタグIDと、受信した店舗IDと、特典IDと、売上情報とを、特典通知サーバ7に送信する(S110)。
特典通知サーバ7のユーザ検索部731は、受信したタグIDを使用して顧客データベースを検索し、ユーザの氏名、特典通知方法等ユーザ情報を取得する(S111)。特典通知サーバ7の購買データベース更新部732は、ユーザ検索部731が取得したユーザ情報と売上情報を使用して購買データベースを検索して更新する(S112)。特典通知サーバ7の特典決定部733は、更新された購入データベースと特典付与テーブルを使用して、付与する特典を決定する(S113)。次に、特典通知サーバ7の特典通知部734は、ユーザに付与された特典を通知する特典通知を作成し、例えば、電子メール等を介してユーザに通知する(S114)。
(第1実施形態に係る特典通知システムの変形例1)
図16は、第1実施形態に係る特典通知システム1の第1の変形例である特典通知システム201の概略構成を示す図である。図17は、本変形例1の電子パス202を示す図である。
特典通知システム1において電子パス2は、タグIDと電子決済IDとを記憶していたが、本変形例の特典通知システム201では、電子パス202にタグIDのみが記録されている。
(変形例1に係る特典通知システムの特典通知動作シーケンスの一例)
図18は、特典通知システム201の特典通知動作シーケンスの一例を示す図である。
この動作シーケンスは、予め店舗端末記憶部43、特典照会サーバ記憶部52、決済サーバ記憶部62及び特典通知サーバ記憶部72に記憶されているプログラムに基づいて実行される。プログラムの実行は、主に店舗端末処理部44、特典照会サーバ処理部53、決済サーバ処理部63及び特典通知サーバ処理部73により、店舗端末4、特典照会サーバ5、決済サーバ6、及び特典通知サーバ7の各要素と協働して実行される。
図18において、まず、店舗端末4のユーザID取得部441は、給油装置3の非接触型リーダ/ライタ31を介して提示されたユーザの電子パス202からタグIDを取得する(S201)。店舗端末4の特典ID取得部442は、取得したタグIDと、店舗端末4内に記憶される店舗IDとを特典照会サーバ5に送信する(S202)。
特典照会サーバ5の特典判定部531は、受信したタグIDと店舗IDを使用して、特典ファイルを検索し、店舗において適用される特典IDを判定する(S203)。なお、特典ファイルは、タグIDに対応した特典IDが登録されている。また、特典照会サーバ5の信用判定部532は、タグIDで電子パスデータベースを検索し、タグIDの信用を判定する(S204)。特典照会サーバ5の照会結果送信部533は、付与されている特典を示す特典IDと、タグIDの信用情報を店舗端末4に送信する(S205)。次に、店舗端末4の売上金額決定部444は、特典照会サーバ5から取得した特典IDと、店舗端末記憶部43に記憶されている特典変換テーブル434を使用して、請求金額から割引をして売上金額を計算する(S206)。次に、店舗端末4の端末送信部446は、店舗端末4に記憶されている店舗IDと、取得したタグIDと特典IDと売上金額を含む売上情報を決済サーバ6に送信する(S207)。
決済サーバ6のID変換部631の処理はスキップされる。転送処理部632は、タグIDと、受信した店舗IDと、特典IDと、売上情報とを、特典通知サーバ7に送信する(S208)。決済サーバ6を経由して、タグIDと、店舗IDと、特典IDと、売上情報とが、特典付与サーバに送られることにより、タグIDに紐付けられたクレジットカードで、クレジットカード会社の管理サーバと決済処理を進めることができる。また、特典通知システム1と同一の処理ルートとすることにより、特典通知システム1と特典通知システム201の整合性をとることができる。
特典通知サーバ7における処理は、特典通知システム1と同じであり、省略する。
(第1実施形態に係る特典通知システムの変形例2)
図19は、第1実施形態に係る特典通知システム1の第2の変形例である特典通知システム301の概略構成を示す図である。
第1実施形態に係る特典通知システム1において、ユーザは、電子パス2を使い支払いをするが、本変形例2の特典通知システム301では、電子パス2ではなく、メンバーカード302を使い支払いをする。メンバーカード302にはタグIDに代えてメンバーID3021が、例えば、磁気記憶等で記憶されている。また、メンバーID3021は、ユーザが使用するクレジットカード番号でもよい。今までのメンバーカード利用者にも特典を適用し、更なるユーザサービスを提供することができる。
図20は、給油装置303の構成概略を示す図である。給油装置303は、メンバーカード302を読み取るためのカードリーダ39を非接触リーダ/ライタ31の代わりに有する。更に、給油装置処理部38は、カードリーダ39で読み取った情報を店舗端末4に送るカード処理部386を電子パス処理部381の代わりに有する。
(変形例2に係る特典通知システムの特典通知動作シーケンスの一例)
図21は、特典通知システム301の特典通知動作シーケンスの一例を示す図である。
この動作シーケンスは、予め店舗端末記憶部43、特典照会サーバ記憶部52、決済サーバ記憶部62及び特典通知サーバ記憶部72に記憶されているプログラムに基づいて実行される。プログラムの実行は、主に店舗端末処理部44、特典照会サーバ処理部53、決済サーバ処理部63及び特典通知サーバ処理部73により、店舗端末4、特典照会サーバ5、決済サーバ6、及び特典通知サーバ7の各要素と協働して実行される。
図21において、まず、店舗端末4のユーザID取得部441は、給油装置303のカードリーダ39を介して提示されたユーザのメンバーカード302からメンバーIDを取得する(S301)。店舗端末4の特典ID取得部442は、取得したメンバーIDと、店舗端末4内に記憶される店舗IDとを特典照会サーバ5に送信する(S302)。
特典照会サーバ5の特典判定部531は、受信したメンバーIDと店舗IDを使用して、特典ファイルを検索し、店舗において適用される特典を判定する(S303)。なお、特典ファイルは、第1実施形態での特典ファイルとは異なり、メンバーIDに対応した特典IDが登録されている。また、特典照会サーバ5の信用判定部532は、メンバーIDで電子パスデータベースを検索し、メンバーIDの有効性を判定する(S304)。特典照会サーバ5の照会結果送信部533は、付与されている特典を示す特典IDと、メンバーIDの信用情報を店舗端末4に送信する(S305)。次に、店舗端末4の売上金額決定部444は、特典照会サーバ5から取得した特典IDと、店舗端末記憶部43に記憶されている特典変換テーブル434を使用して、請求金額から割引をして売上金額を計算する(S306)。次に、店舗端末4の端末送信部446は、店舗端末4に記憶されている店舗IDと、取得したメンバーIDと特典ID、及び売上金額を含む売上情報を決済サーバ6に送信する(S307)。
決済サーバ6のID変換部631は、メンバーIDをタグIDに相当する変換IDに変換する(S308)。次の特典通知サーバで利用するためである。転送処理部632は、変換IDと、受信した店舗IDと、売上情報と、特典IDとを、特典通知サーバ7に送信する(S309)。メンバーIDと、店舗IDと、売上情報と、特典IDとを取得することにより、決済サーバ6は、メンバーIDに紐付けられたクレジットカードで、クレジットカード会社の管理サーバと決済処理を進めることができる。また、特典通知システム1と同一の処理ルートとすることにより、特典通知システム1と特典通知システム301の整合性をとることができる。
特典通知サーバ7のユーザ検索部731は、受信した変換IDを使用して顧客データベースを検索し、ユーザの氏名、特典通知方法等ユーザ情報を取得する(S310)。以降の処理は、第1実施形態の動作シーケンスS112以降の処理と同じなので省略する。
(第1実施形態に係る特典通知システムの変形例3)
特典通知システム1において、付与される特典は使用回数が制限されていることがある。この場合、ユーザは、ガソリンの購入量がわずかであるとき、例えば、5リットル程度のときは、特典を使用せず、次回の給油時に特典を使いたいケースが想定される。このため、給油装置3の表示部33に表示し、特典を使用するかどうかを、ユーザに選択させてもよい。よりユーザフレンドリーなサービスを提供することができる。
図22は、特典を使用するかどうかをユーザに選択させる機能概略の一例を示すフローチャートを示す図である。まず、店舗端末4の特典ID取得部442は、特典照会サーバ5から利用可能な特典IDを取得する(ST101)。更に、特典ID取得部442は、利用可能な特典があるかどうかを判定する(ST102)。利用可能な特典がある(ST102−YES)場合は、利用可能な特典内容をユーザに示すため、画像出力部448は、特典変換テーブル432を使用して給油装置3の表示部33に特典を利用するかどうかを表示する(ST103)。利用可能な特典がない(ST102−NO)場合は、処理を終了する。次に、売上金額決定部444は、給油装置3の入力部34から、特典利用に関するユーザの入力があると特典を利用するか否かを判定する(ST104)。特典を利用する(ST104−YES)の場合は、売上金額決定部444は、特典を利用して購入金額を割り引く金額計算をする(ST105)。特典を利用しない場合(ST104−NO)は、売上金額決定部444は、通常の金額を計算する(ST106)。更に、端末送信部446は、特典を使用しなかったことを示す特典IDを設定し、決済サーバ6を経由して特典通知サーバ7に送信して(ST107)、処理を終了する。特典を使用しなかったことを示す特典IDが、端末送信部446により特典通知サーバ7に送られ、購買データベースに反映されるので、特典は消滅しない。
更に、図23は、利用できる特典が複数あった場合の処理を示すフローチャートの一例である。すなわち、店舗端末4の特典ID取得部446が特典照会サーバ5から取得した特典が複数ある場合である。例えば、ユーザの利用できる3種類の特典A,B,Cがあるとする。特典Aは、レギュラーガソリン30リットルまで購入するとき1%の割引をする。特典Bは、レギュラーガソリン30〜50リットルまで購入するとき2%の割引をする。特典Cは50リットルを超える購入のとき4%の割引をする。更に、ユーザは、購入量が少なく今回は特典を利用しないことを選択できるとする。したがって、ユーザは、3種類の特典選択枝と「特典を利用しない」選択肢の計4つを選択できるとする。まず、店舗端末4の特典ID取得部442は、特典照会サーバ5から利用可能な特典IDを取得する(ST201)。更に、特典ID取得部442は、利用可能な特典があるかどうかを判定する(ST202)。利用可能な特典がある(ST202−YES)場合は、利用可能な特典内容をユーザに示すため、画像出力部448は、特典変換テーブル432を使用して給油装置3の表示部33に特典を利用するかどうかを表示する(ST203)。本例では、特典A、B、C、及び「特典を利用しない」の4つの選択肢が表示される。利用可能な特典がない(ST202−NO)場合は、処理を終了する。次に、売上金額決定部444は、給油装置3の入力部34からの特典利用に関するユーザの入力により、特典を利用するか否かを判定する(ST204)。特典を利用する(ST204−YES)の場合は、更に、特典Aを利用するか否かを判定する(ST205)。特典Aを利用する(ST205−YES)場合は、特典Aに対応する1%割引の金額計算をする(ST206)。特典Aを利用しない(ST205−NO)場合は、更に、特典Bを利用するか否かを判定する(ST207)。特典Bを利用する(ST207−YES)場合は、特典Bに対応する2%割引の金額計算をする(ST208)。特典Bを利用しない(ST207−NO)場合は、特典Cに対応する4%割引の金額計算をする(ST209)。特典を利用しない場合(ST204−NO)は、売上金額決定部444は、通常の金額を計算する(ST210)。更に、端末送信部446は、特典を使用しなかったことを示す特典IDを設定し、決済サーバ6を経由して特典通知サーバ7に送信して(ST211)、処理を終了する。
(第2実施形態に係る特典通知システムによる処理の概要)
第1実施形態に係る特典通知システム1は、ユーザがガソリンスタンド等のサービスステーション(SS)を含む店舗で給油等したときの対価を、ポストペイ式電子マネーにより支払った実施形態であった。第2実施形態に係る特典通知システム401では、ユーザが給油等したときの対価を、プリペイド式電子マネーにより支払う。ガソリンスタンドの売上金額に対応して、事後にプリペイド式電子マネーに特典を付与し、その特典付与内容をユーザに通知する。通常、特典は、電子マネーに換算できる特典ポイントである。第2実施形態に係る特典通知システム401は、第1実施形態に係る特典通知システム1のような割引適用はないが、換金性のある特典ポイントを付与された方がよいとするユーザも存在する。プリペイド式電子マネーに付与した特典の内容をユーザに通知することで、特典ポイントを取得しようというユーザの意識を高め、ユーザのガソリンスタンドへの来店頻度を高める効果を生む。
プリペイド式電子マネーとは、記憶メディア(本実施形態での電子パスに相当する)に前もって料金をチャージしておき、買い物をすると記憶メディアにチャージした金額の中から使った分だけが引かれるものをいう。
(第2実施形態に係る特典通知システムの概略構成)
図24は、第2実施形態に係る特典通知システム401の概略構成の一例を示す図である。
本実施形態に係る特典通知システム401は、ガソリンスタンドで給油や洗車サービスの対価をプリペイド式電子マネーで支払ったユーザに特典の付与を通知するシステムである。ガソリンスタンドを利用するユーザは、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)を介してプリペイド式電子マネーでの支払いをするための電子パス402を所持している。ガソリンスタンドには、ユーザが所持する電子パス2との近接無線通信(NFC)インターフェースを有する非接触型カードリーダ/ライタ31を内蔵する給油装置3が設置されている。給油装置3は、無線又は有線の第1通信ネットワーク9を介して、ガソリンスタンドの店内に設置される店舗端末4に接続されている。更に、特典通知システム1は、決済サーバ6と、特典通知サーバ7を有する。店舗端末4と、決済サーバ6と、特典通知サーバ407とは、インターネット8等の第2通信ネットワークを介して相互に接続される。
(電子パスの概略構成)
図25は、第2実施形態に係る特典通知システム401で使用される電子パス402を示す図である。第1実施形態における電子パス2は、電子決済のための電子決済IDとしてポストペイ式電子マネーに関連する電子決済IDを記憶していた。電子パス402は、電子パス記憶部23に、プリペイド式電子マネーで支払うための電子決済ID234を記憶している。
(特典通知サーバの概略構成)
図26は、第2実施形態に係る特典通知システム401で使用される特典通知サーバ407を示す図である。特典通知サーバ407は、特典通知サーバ処理部73に、特典送信部737を有する。特典送信部737は、付与された特典を、プリペイド式電子マネーの管理会社が運営するサーバ(図示せず)に送信する。この結果、プリペイド式電子マネーに、例えば、付与された特典に対応する特典ポイントがたまる。
(第2実施形態に係る特典通知システムの特典通知動作シーケンスの一例)
図22は、特典通知システム401の特典通知動作シーケンスの一例を示す図である。
この動作シーケンスは、予め店舗端末記憶部43、決済サーバ記憶部62及び特典通知サーバ記憶部72に記憶されているプログラムに基づいて実行される。プログラムの実行は、主に店舗端末処理部44、決済サーバ処理部63及び特典通知サーバ処理部73により、店舗端末4、特典照会サーバ5、決済サーバ6、及び特典通知サーバ407の各要素と協働して実行される。
図26において、まず、店舗端末4のユーザID取得部441は、給油装置3の非接触型リーダ/ライタを介して、提示されたユーザの電子パス402からタグIDと、プリペイド式電子マネーに関連する電子決済IDとを取得する(S401)。売上金額を計算する(S402)。次に、店舗端末4の端末送信部446は、店舗端末4に記憶されている店舗IDと、取得したタグIDと、電子決済IDと、売上金額を含む売上情報を決済サーバ6に送信する(S403)。
決済サーバ6の転送処理部632は、受信した店舗IDと、タグIDと、電子決済IDと、売上情報とを、特典通知サーバ7に送信する(S404)。特典通知システム1と同一の処理ルートとすることにより、特典通知システム1と特典通知システム301の整合性をとることができる。なお、決済サーバ6を経由せず、特典通知サーバ407に送信してもよい。
特典通知サーバ407のユーザ検索部731は、受信したタグIDを使用して顧客データベース721を検索し、ユーザの氏名、特典通知方法等ユーザ情報を取得する(S405)。特典通知サーバ7の購買データベース更新部732は、ユーザ検索部731が取得したユーザ情報と売上情報を使用して購買データベース722を検索して更新する(S406)。特典通知サーバ7の特典決定部733は、更新された購買データベース722と特典付与テーブル723を使用して、付与する特典を決定する(S407)。付与された特典は、特典送信部737により、プリペイド式電子マネーを運営する会社のサーバに送信され(S408)、電子決済IDに関連するプリペイド式電子マネーの特典ポイントが付く。次に、特典通知サーバ7の特典通知部734は、ユーザに付与された特典を通知する特典通知を作成して、作成された特典通知は、例えば、電子メール介して、先に検索したユーザ情報に基づいてユーザに送信する(S410)。
なお、以上の実施形態ではユーザの電子パス2やカードによる支払は給油装置3で行われるとしたが、非接触リーダ/ライタ等を備える店舗端末4で行われてもよい。
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。