JP6852471B2 - 突入電流抑制回路および電源回路 - Google Patents

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本発明は、突入電流防止回路および当該突入電流防止回路を含む電源回路に関する。
各種の電子装置は電源回路を有している。一般的な電源回路は、コイル(インダクタ)やコンデンサ(キャパシタ)などの素子を有している。電源回路に対して電源を投入すると、このような素子などに起因して、通常動作時に流れる電流よりはるかに大きな電流が瞬間的に流れることが知られている。このような電源投入時に流れる大きな電流は突入電流などと称される。
従来から、このような突入電流を抑制するための回路構成がいくつか提案されている。
特開2001−127613号公報(特許文献1)は、直流電源と、負荷回路と、MOSFETを直列に接続した回路において、スイッチオン直後はMOSFETのオン電圧を高くし、スイッチオン設定時間後にMOSFETのオン電圧を低くする、突入電流防止回路を開示する。
特開平11−289657号公報(特許文献2)は、定常的に動作している場合の損失を、抵抗のみを使用した場合に比較して小さくした突入電流抑止装置を開示する。
特開2013−222607号公報(特許文献3)は、入力電源が短時間遮断後に復帰した場合でも、突入電流を抑制できる電源回路を開示する。
特開2001−127613号公報 特開平11−289657号公報 特開2013−222607号公報
汎用的な電子装置は、様々な用途および場所で使用されることがあり、様々な使用環境に適応しておくことが重要である。ところで、上述したような突入電流抑制回路を構成する回路素子の物理定数は温度特性を有しており、環境温度に応じて、特性値が大きく変化することもある。
上述の特許文献1〜特許文献3は、いずれも環境温度などについて何ら考慮されていない。本発明は、耐環境性を高めた突入電流抑制回路、および、その突入電流抑制回路を用いた電子装置を提供することを目的とする。
本発明のある局面によれば、電源と負荷回路との間に配置される突入電流抑制回路が提供される。突入電流抑制回路は、電源電位およびグランド電位の一方と電気的に接続される第1のラインと、電源電位およびグランド電位の他方と電気的に接続される第2のラインと、第1のラインに介挿されるリアクトルと、第2のラインに介挿されるトランジスタと、トランジスタに並列接続されるサーミスタと、第1のラインと第2のラインとの間に電気的に接続されるとともに、第1のラインと第2のラインとの間に生じる電圧を分圧してトランジスタのゲートに与える分圧抵抗と、トランジスタの負荷回路側のノードとリアクトルの電源側のノードとを電気的に接続するダイオードとを含む。
好ましくは、ダイオードの順方向電圧は、トランジスタの端子間に印加される電圧が電源電位とグランド電位との間の電圧を超えないように設定される。
好ましくは、突入電流抑制回路は、トランジスタに並列接続されるキャパシタをさらに含む。
本発明の別の局面によれば、源からの電力を負荷へ供給する電源回路が提供される。電源回路は、電源電位およびグランド電位の一方と電気的に接続される第1のラインと、電源電位およびグランド電位の他方と電気的に接続される第2のラインと、第1のラインに介挿されるリアクトルと、第2のラインに介挿されるトランジスタと、トランジスタに並列接続されるサーミスタと、第1のラインと第2のラインとの間に電気的に接続されるとともに、第1のラインと第2のラインとの間に生じる電圧を分圧してトランジスタのゲートに与える分圧抵抗と、第1のラインと第2のラインとの間に電気的に接続されるキャパシタと、トランジスタの負荷回路側のノードとリアクトルの電源側のノードとを電気的に接続するダイオードとを含む。
本発明によれば、耐環境性を高めた突入電流抑制回路、および、その突入電流抑制回路を用いた電子装置を実現できる。
本発明の関連技術に係る突入電流抑制回路を含む電源回路の回路構成を示す模式図である。 図1に示す電源回路の電源投入直後の動作例を説明するためのタイムチャートである。 図1に示す電源回路の低温環境下においてトランジスタがオフ状態に遷移したときの動作例を説明するためのタイムチャートである。 本実施の形態に係る突入電流抑制回路を含む電源回路の回路構成を示す模式図である。 図4に示す電源回路の低温環境下においてトランジスタがオフ状態に遷移したときの動作例を説明するためのタイムチャートである。 本実施の形態の変形例に係る突入電流抑制回路を含む電源回路の回路構成を示す模式図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
<A.関連技術に係る突入電流抑制回路>
まず、本発明の関連技術に係る突入電流抑制回路について説明する。図1は、本発明の関連技術に係る突入電流抑制回路を含む電源回路200の回路構成を示す模式図である。
図1を参照して、電源回路200は、任意の負荷に電力を供給する回路構成であり、電力供給部10と、突入電流抑制回路20#と、負荷回路30とを含む。
電力供給部10は、直流電力を供給する回路であり、所定の電源電位に維持される電源ノード12(DC)と、グランド電位に接続されるグランドノード14とを含む。電力供給部10は、電源ノード12とグランドノード14との間に、所定の直流電圧を印加する。電源ノード12とグランドノード14との間に負荷が電気的に接続される。図示していないが、電力供給部10は、ブリッジ回路などの交流電力を直流電力に変換するための整流回路を含んでいてもよい。
突入電流抑制回路20#は、電力供給部10からの電力供給が開始された直後に、過大な電流が流れないように制限する回路であり、電源ノード12と電気的に接続される電源ライン22と、グランドノード14と電気的に接続されるグランドライン24とを含む。
電源ライン22には、リアクトルL1が直列に介挿されており、グランドライン24には、トランジスタTR1が直列に介挿されている。リアクトルL1は、高調波成分を抑制するための、一種のラインフィルタとして機能する。このラインフィルタは、コモンチョークモードのフィルタとして機能してもよい。トランジスタTR1は、バイパストランジスタとして機能し、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)が用いられる。
電源ライン22とグランドライン24との間には、直列接続された2つの抵抗R1およびR2が配置されており、抵抗R1と抵抗R2との接続ノードがトランジスタTR1のゲートGと電気的に接続されている。すなわち、トランジスタTR1のゲートGには、グランドライン24と電源ライン22との間に生じる電圧を抵抗R1と抵抗R2との抵抗値の比率で分圧された電圧が与えられることになる。
トランジスタTR1のソースS−ドレインD間と並列に制限抵抗Rthが電気的に接続される。制限抵抗Rthは、サーミスタを用いて構成されることが好ましい。サーミスタを用いることで、電流が流れることになる発熱によって温度上昇を生じ、それによって抵抗値を漸減させることができるからである。すなわち、本明細書において、「サーミスタ」は、温度が高くなるほど抵抗値を低減させるような、温度−抵抗値特性を有する素子を包含する。そのため、狭義の「サーミスタ」に限らず、同様の温度−抵抗値特性を有する素子を用いることができる。
負荷回路30の一例として、例えば、スイッチングにより必要な電圧を供給するような構成を例示する。より具体的には、負荷回路30は、キャパシタC1と、ドライバ回路32と、負荷34とを含む。
ドライバ回路32は、スイッチングレギュレータのような直流電圧をチョッピングして昇圧動作または降圧動作を行うようなものであってもよいし、インバータのような直流電圧から交流電圧を生成するようなものであってもよい。キャパシタC1は、電源ライン22とグランドノード14との間に電気的に接続され、ドライバ回路32に供給される直流電力を平滑化する。負荷34は、電力消費を行う任意の回路またはエレメントを含む。
図2は、図1に示す電源回路200の電源投入直後の動作例を説明するためのタイムチャートである。図2には、電力供給部10からの電力供給が開始された直後の動作例を示す。図2(a)に示すように、電力供給部10の電源ノード12とグランドノード14との間に印加される電圧Vinが時刻t0に所定値まで増加したとする。すると、図2(b)に示すように、電源ノード12とグランドノード14との間に電気的に接続されるキャパシタC1への充電が開始され、キャパシタC1の充電電圧VC1は、所定の時定数で増加する。
電源投入直後(時刻t0)においては、トランジスタTR1のゲートGに印加される電圧(ソースS−ゲートG間電圧)は、トランジスタTR1のしきい値より低いので、トランジスタTR1はオフ状態(非導通状態)を維持する。そのため、キャパシタC1を充電するための電流は、制限抵抗Rthを流れることになる。
制限抵抗Rthは、サーミスタであり、電源投入直後(時刻t0)においては、ほぼ周囲温度に応じた相対的に大きな抵抗値を有しており、この相対的に大きな抵抗値によって、電源投入直後(時刻t0)に、電源ノード12からグランドノード14へ流れる過大な電流を制限する。
その後、制限抵抗Rthに流れる電流に応じた発熱によって抵抗値が徐々に小さくなる。その結果、電力供給部10の印加電圧の大部分がキャパシタC1に印加されることになる。その後、キャパシタC1が十分に充電されると、トランジスタTR1のゲートGに印加される電圧(ソースS−ゲートG間電圧)がしきい値を超えて、トランジスタTR1は活性化してオン状態(導通状態)に遷移する(時刻t1)。
トランジスタTR1がオン状態に遷移すると、グランドライン24を流れる電流は、トランジスタTR1および制限抵抗Rthを分流して流れることになるが、トランジスタTR1の抵抗値の方が制限抵抗Rthの抵抗値より低いので、大部分の電流はトランジスタTR1を流れることになる(図2(c)のドレインD−ソースS間を流れる電流IDSおよび図2(d)の制限抵抗Rthを流れる電流IRthの時間的変化を参照)。
その結果、図2(e)に示すように、トランジスタTR1のソースS−ドレインD間には電圧VDSは、トランジスタTR1がオン状態において生じる順方向電圧に相当する電圧が生じるようになる。
以上のように、図1に示す突入電流抑制回路20#を含む電源回路200においては、電源投入直後の突入電流を制限抵抗Rthの抵抗値によって制限するとともに、その後の定常動作時には、電流損失の少ないトランジスタTR1を用いることで、突入電流の抑制および高効率化を実現する。また、図1に示す突入電流抑制回路20#を用いることで、補助電源などを付加する必要がないため、低コスト化を実現できる。
<B.新たな課題の発見>
本願発明者らは、図1に示すような突入電流抑制回路20#に対する新たな課題を見出した。図1に示す突入電流抑制回路20#においては、サーミスタが有する抵抗値の温度特性を利用できるように、制限抵抗Rthとしてサーミスタが用いられている。
低温環境下において、サーミスタは比較的大きな抵抗値を示す。例えば、常温環境下において10Ω程度のサーミスタは、−40℃において200Ω程度を示す場合がある。すなわち、抵抗値は約20倍の変化を生じる。
一方で、トランジスタTR1としてIGBTやMOSFETなどを用いた場合には、順方向電圧の温度特性は小さく、常温環境下および低温環境下のいずれにおいても、ほぼ同様の順方向電圧の特性を示す。
低温環境下の動作を想定すると、トランジスタTR1がオン状態において、制限抵抗Rthにはほとんど電流が流れないので、制限抵抗Rthの温度は上昇せず、相対的に大きな抵抗値を示した状態になっている。このような状態において、トランジスタTR1がオン状態からオフ状態に遷移すると、それまでトランジスタTR1を流れていた電流が制限抵抗Rthを流れるようになる。
トランジスタTR1がオン状態からオフ状態への遷移は、例えば、図示しない保護回路の動作に起因する場合、あるいは、ドライバ回路32や負荷34での電力消費量の増大によるキャパシタC1に蓄えられていた電荷が急速に放電された場合などが想定される。典型的には、トランジスタTR1のゲートGに与えられる電圧がしきい値を下回ることで、トランジスタTR1がオフ状態になる。
制限抵抗Rthの抵抗値はトランジスタTR1の抵抗値(ドレインD−ソースS間の抵抗値)より十分に大きい。また、トランジスタTR1から制限抵抗Rthへの電流経路の変化に伴う電流値の変化に応じて、ラインフィルタとして機能するリアクトルL1は、その電流値の変化を妨げる方向に誘導起電力を生じる。その結果、トランジスタTR1のドレインDには、電力供給部10の電源ノード12から印加される電位より高い電位が生じることになる。
図3は、図1に示す電源回路200の低温環境下においてトランジスタTR1がオフ状態に遷移したときの動作例を説明するためのタイムチャートである。図3には、トランジスタTR1がオン状態において、図示しない保護回路がトランジスタTR1をオフ状態に遷移した例を示す。
図3(a)に示すように、電力供給部10の電源ノード12とグランドノード14との間に印加される電圧Vinは所定値に維持されるとともに、図3(b)に示すように、キャパシタC1の充電電圧VC1も所定値に維持されているとする。
図3(c)に示すように、何らかの理由によって、時刻t3において、トランジスタTR1がオン状態からオフ状態に遷移したとする。すると、図3(d)に示すように、トランジスタTR1のドレインD−ソースS間を流れる電流IDSは、時刻t3においてゼロとなり、図3(e)に示すように、制限抵抗Rthを流れる電流IRthは、電流IDSを補うように増加する。
このとき、トランジスタTR1の状態変化に伴う電流の時間的変化によって、ラインフィルタとして機能するリアクトルL1において誘導起電力が発生し、その発生した誘導起電力がトランジスタTR1のドレインDに印加させることになる。その結果、図3(e)に示すように、トランジスタTR1のソースS−ドレインD間には電圧VDSは、制限抵抗Rthに生じる電圧降下分に加えて、リアクトルL1が発生した誘導起電力に相当する電圧が印加されることになる。
このように、トランジスタTR1のソースS−ドレインD間に印加される電圧VDSは、電力供給部10が印加する電圧Vinを超えるまでの大きさになり得る。ソースS−ドレインD間に印加される電圧がトランジスタTR1の耐圧電圧を超えると、トランジスタTR1は破損してしまう可能性がある。
本願発明者らは、上述したような、ラインフィルタを有するとともに、制限抵抗としてサーミスタを用いた突入電流抑制回路において、低温環境下において生じ得る素子破損の可能性という新たな課題を見出した。そして、本願発明者らは、このような新たな課題に対して、以下のような改良された回路構成を発明するに至った。
<C.本実施の形態に係る突入電流抑制回路>
図4は、本実施の形態に係る突入電流抑制回路20を含む電源回路100の回路構成を示す模式図である。図4を参照して、本実施の形態に係る電源回路100は、電力供給部10と、突入電流抑制回路20と、負荷回路30とを含む。電力供給部10および負荷回路30は、図1に示す電源回路200の電力供給部10および負荷回路30と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
突入電流抑制回路20は、電源である電力供給部10と負荷回路30との間に配置される。突入電流抑制回路20は、電源電位にある電源ノード12と電気的に接続される電源ライン22と、グランド電位にあるグランドノード14と電気的に接続されるグランドライン24とを含む。電源ライン22には、ラインフィルタとして機能するリアクトルL1が介挿されており、グランドライン24には、トランジスタTR1が介挿されている。さらに、突入電流抑制回路20は、トランジスタTR1と並列接続されるサーミスタである制限抵抗Rthを含む。さらに、突入電流抑制回路20は、電源ライン22とグランドライン24との間に電気的に接続されるとともに、電源ライン22とグランドライン24との間に生じる電圧を分圧してトランジスタTR1のゲートに与える分圧抵抗(抵抗R1および抵抗R2)を含む。このような基本的な構成については、図1に示す突入電流抑制回路20#と同様である。
さらに、突入電流抑制回路20は、図1に示す突入電流抑制回路20#に対して、トランジスタTR1のドレインDと電源ノード12との間に電気的に接続されたダイオードD1を含んでいる。すなわち、突入電流抑制回路20は、トランジスタTR1の負荷回路30側のノード(図4に示す例では、ドレインD)とリアクトルL1の電源側(電力供給部10側)のノードとを電気的に接続するダイオードD1を含む。
ダイオードD1は、トランジスタTR1のドレインDから電力供給部10の電源ノード12に向けて順方向回路を形成している。電力供給部10が電源ノード12とグランドノード14との間に電圧Vinを印加している通常の状態においては、トランジスタTR1のドレインDに比較して電源ノード12の電位が高いので、ダイオードD1はオフ状態を維持する。
一方、図3に示すような、低温環境下においてトランジスタTR1がオン状態からオフ状態に遷移した直後等では、トランジスタTR1のドレインDには、電源ノード12より高い電位が印加されることがある。このような状態において、ダイオードD1はオン状態に遷移し、トランジスタTR1のドレインDと電源ノード12とを電気的に接続する。
すなわち、ダイオードD1は、トランジスタTR1のソースSとドレインDとの間に印加される電圧VDSを、実質的に、電力供給部10の電源ノード12とグランドノード14との間に印加される電圧Vinまでに制限するリミッタ回路あるいはクリップ回路として機能する。言い換えれば、ダイオードD1は、トランジスタTR1のドレインDに対して過大に供給される電流をリアクトルL1に還流させる回路とみなすこともできる。
図5は、図4に示す電源回路100の低温環境下においてトランジスタTR1がオフ状態に遷移したときの動作例を説明するためのタイムチャートである。図5には、図3と同様に、トランジスタTR1がオン状態において、図示しない保護回路がトランジスタTR1をオフ状態に遷移した例を示す。
図5(a)に示すように、電力供給部10の電源ノード12とグランドノード14との間に印加される電圧Vinは所定値に維持されるとともに、図5(b)に示すように、キャパシタC1の充電電圧VC1も所定値に維持されているとする。
図5(c)に示すように、何らかの理由によって、時刻t3において、トランジスタTR1がオン状態からオフ状態に遷移したとする。すると、図5(d)に示すように、トランジスタTR1のドレインD−ソースS間を流れる電流IDSは、時刻t3においてゼロとなり、図5(e)に示すように、制限抵抗Rthを流れる電流IRthは、電流IDSを補うように増加する。
このとき、トランジスタTR1の状態変化に伴う電流の時間的変化によって、ラインフィルタとして機能するリアクトルL1において誘導起電力が発生し、その発生した誘導起電力がトランジスタTR1のドレインDに印加させることになる。その結果、図5(e)に示すように、トランジスタTR1のソースS−ドレインD間には電圧VDSは、制限抵抗Rthに生じる電圧降下分に加えて、リアクトルL1が発生した誘導起電力に相当する電圧が印加されることになる。
ここで、トランジスタTR1のドレインDの電位が電源ノード12の電位に対して高くなり、ダイオードD1の順方向電圧を超えると、ダイオードD1がオン状態に遷移する。すると、トランジスタTR1のドレインDの電位は、電源ノード12の電位とほぼ同じ値に制限される。その結果、トランジスタTR1のソースS−ドレインDの電圧VDSについても、電力供給部10により供給される電圧Vinとほぼ同じ大きさに維持される。
このように、ダイオードD1の順方向電圧は、トランジスタTRの端子間(ソースS−ドレインD間)に印加される電圧が電源電位(電源ノード12)とグランド電位(グランドノード14)との間の電圧を超えないように設定される。このようなダイオードD1を配置することで、トランジスタTR1のソースSとドレインDとの間に生じる電圧VDSが過大になることはなく、トランジスタTR1の破損を確実に防止できる。
<D.変形例>
上述の実施の形態に係る突入電流抑制回路20および突入電流抑制回路20を含む電源回路100に対して、以下のような変形を行ってもよい。
(d1:キャパシタの付加)
図4に示す電源回路100の突入電流抑制回路20において、ダイオードD1と並列にキャパシタを電気的に接続してもよい。
図6は、本実施の形態の変形例に係る突入電流抑制回路20Aを含む電源回路100Aの回路構成を示す模式図である。図6を参照して、本実施の形態に係る電源回路100Aは、電力供給部10と、突入電流抑制回路20Aと、負荷回路30とを含む。電力供給部10および負荷回路30は、図4に示す電源回路100の電力供給部10および負荷回路30と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
突入電流抑制回路20Aは、ダイオードD1に並列接続されるキャパシタC2をさらに含む。キャパシタC2は、電力供給部10の電源ノード12とトランジスタTR1のドレインDとの間を容量結合する。キャパシタC2による容量結合によって、ダイオードD1の両端に印加される電圧の変化が緩和されるため、ダイオードD1のオン状態とオフ状態との間の状態遷移を安定化することができる。これによって、トランジスタTR1のドレインDに対して過大に供給される電流をリアクトルL1に還流させる動作を安定して行うことができる。
(d2:トランジスタの極性)
図4および図6に示す電源回路の構成においては、グランドライン24にトランジスタTR1および制限抵抗Rthが配置される例を示すが、電源ライン22側に配置してもよい。
また、リアクトルL1を電源ライン22に直列配置する例を示すが、グランドライン24にリアクトルを配置してもよいし、電源ライン22およびグランドライン24の両方にリアクトルを配置してもよい。
本実施の形態に係る電源回路において、リアクトルは、負荷回路30へ供給される電流に含まれるノイズ成分を低減するためのラインフィルタとして用いられるため、特に、配置される極性について限定されるものではない。
<E.利点>
本実施の形態に係る突入電流抑制回路およびその突入電流抑制回路を含む電源回路を用いることで、周囲環境に影響されることなく、バイパストランジスタに対して過大な電圧が印加させることを防止できる。すなわち、本実施の形態に係る突入電流抑制回路を採用することで、低温環境下などにおいて生じ得る過渡的な過電圧からトランジスタの破損を防止することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電力供給部、12 電源ノード、14 グランドノード、20,20A 突入電流抑制回路、22 電源ライン、24 グランドライン、30 負荷回路、32 ドライバ回路、34 負荷、100,100A,200 電源回路、C1,C2 キャパシタ、D ドレイン、D1 ダイオード、G ゲート、L1 リアクトル、R1,R2 抵抗、Rth 制限抵抗、S ソース、TR1 トランジスタ。

Claims (3)

  1. 電源と負荷回路との間に配置される突入電流抑制回路であって、
    電源電位およびグランド電位の一方と電気的に接続される第1のラインと、
    前記電源電位および前記グランド電位の他方と電気的に接続される第2のラインと、
    前記第1のラインに介挿されるリアクトルと、
    前記第2のラインに介挿されるトランジスタと、
    前記トランジスタに並列接続されるサーミスタと、
    前記第1のラインと前記第2のラインとの間に電気的に接続されるとともに、前記第1のラインと前記第2のラインとの間に生じる電圧を分圧して前記トランジスタのゲートに与える分圧抵抗と、
    前記トランジスタの前記負荷回路側のノードと前記リアクトルの電源側のノードとを電気的に接続するダイオードとを備える、突入電流抑制回路。
  2. 前記ダイオードに並列接続されるキャパシタをさらに備える、請求項に記載の突入電流抑制回路。
  3. 電源からの電力を負荷へ供給する電源回路であって、
    電源電位およびグランド電位の一方と電気的に接続される第1のラインと、
    前記電源電位および前記グランド電位の他方と電気的に接続される第2のラインと、
    前記第1のラインに介挿されるリアクトルと、
    前記第2のラインに介挿されるトランジスタと、
    前記トランジスタに並列接続されるサーミスタと、
    前記第1のラインと前記第2のラインとの間に電気的に接続されるとともに、前記第1のラインと前記第2のラインとの間に生じる電圧を分圧して前記トランジスタのゲートに与える分圧抵抗と、
    前記第1のラインと前記第2のラインとの間に電気的に接続されるキャパシタと、
    前記トランジスタの前記負荷回路側のノードと前記リアクトルの電源側のノードとを電気的に接続するダイオードとを備える、電源回路。
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