JP6849369B2 - 継手用の遮音カバーおよび継手 - Google Patents

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Description

本発明は、継手用の遮音カバーおよび該遮音カバーを備えた継手に関する。
近年、集合住宅などの多層建築物では、各階の衛生機器等から排出される排水は、各階の衛生機器等から横枝管を介してパイプシャフト内に設けられた排水立管路に集められ、曲管路や横管路を介して下水路に排水されるようになっている。このように各階の衛生機器等から排出される排水を下水道に排水するための排水システム(以下、単に排水システムという)では、排水立管路を構成する立管と横枝管とを接続するために、上端部および下端部のそれぞれに本管を接続可能な本管と、該本管の側面に連結され、横枝管を接続可能な分岐管とを有する集合継手(継手)が用いられている。
排水システムに用いられる集合継手の内部では、上方の立管内を流下する水などの流体と横枝管内を流下する流体が合流するため、排水管継手から出る騒音が大きくなるので、排水管継手には何らかの遮音構造を備えていることが求められる。
例えば、特許文献1には、排水管を接続する継手本体と、該継手本体の外面を被覆する防音カバー(遮音カバー)とを備えた排水管継手が開示されている。この排水管継手の防音カバーは、多孔質ゴムからなる防音層を主体とし、継手本体の外形に対応して継手本体に沿う立体形状に形成されており、防音層の弾性により継手本体の外面に密着している。
また、特許文献2には、管周壁部に枝管接続口部を備えた集合管に対して管周壁部を被覆する状態で配設される可撓性の集合管用遮音カバーが開示されている。この集合管用遮音カバーにおいて枝管接続口部に対向配置される部分には、枝管接続口部又はこれに接続される枝管が挿通状態又は略挿通状態で配置可能な挿通部を切断操作によって現出するための挿通部形成用の切断位置指示印が設けられている。切断位置指示印は、外形寸法の異なる複数種の挿通部を切断操作によって現出可能な形態に構成されているとともに、外形寸法の異なる複数種の環状又は略環状の切断位置指示線から構成されている(図2参照)。また、複数の前記切断位置指示線が、外形寸法の最も大きい前記切断位置指示線の同一箇所又は略同一箇所に接続する片寄せ状態で設けられている。
特開2016−50444号公報 特許第5459830号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている防音カバーを用いた場合、防音カバーの弾性を活かして継手本体に巻き付けつつ密着させると、防音カバー同士の隙間からの音漏れは防止できるが、防音カバーと継手本体との間に空気層を設けることが難しくなるという問題があった。空気層が設けられていないと、防音カバーの機能(遮音性能)が充分に発揮されなくなってしまう。
一方、特許文献2に記載されている集合管用遮音カバーを用いた場合、集合管用遮音カバーに伸び難い素材を用いることによって、集合管用遮音カバーと管周壁部とが密着し難くなるので、これらの間に空気層が形成され易くなる。ところが、枝管接続口部に対向配置される部分が切断されることで切断位置の根本にあたる管周壁部と枝管接続口部との間に隙間が生じ易く、切断位置の隙間からの音漏れが防止しきれないうえに、切断操作が必要になるなど施工の手間がかかるという問題があった。
本発明は、上述の事情を鑑みてなされたものであり、本管と、該本管の側面に連結された分岐管とを有する集合継手(継手)に適用することができ、継手を被覆する際に、少なくとも本管との間に空気層を容易に形成することができ、本管と分岐管の基端部との間の部分で隙間を生じさせずに容易に施工可能な継手用の遮音カバーおよび該遮音カバーを備えた継手を提供する。
本発明に係る継手用の遮音カバーは、本管と該本管の側面に連結された分岐管とを有する継手を覆う継手用の遮音カバーであって、前記本管を覆う本管カバー部と、前記分岐管の少なくとも基端部を覆うともに前記本管カバー部に一体で設けられた分岐管カバー部と、を備え、前記本管カバー部と前記分岐管カバー部は、前記本管および前記分岐管の外面から所定の間隔をあけ、かつ前記外面に沿った形状で立体的に形成され、可撓性を有する材質からなることを特徴とする。
上述の構成によれば、本管および分岐管の基端部がそれぞれの外面から所定の間隔をあけて隙間なく本管カバー部および分岐管カバー部で覆われ、事前の準備作業は特に必要ない。したがって、継手を被覆する際に、遮音カバーと少なくとも本管との間に空気層が容易に形成され、遮音性能が充分に発揮されるとともに、本管と分岐管の基端部との間の部分で遮音カバー表面上の隙間を生じることなく、容易に施工可能となる。また、可撓性を有する材質からなることで、継手を覆う際の継手用の遮音カバーの取り扱いが容易になる。
上述の継手用の遮音カバーでは、前記分岐管カバー部の直上の上端から前記分岐管カバー部にわたって上下方向に沿って切れ目が形成されていてもよい。
また、上述の継手用の遮音カバーでは、前記分岐管カバー部の直上から左右方向にずれた上端から前記本管カバー部と前記分岐管カバー部との連結部の下端に対向配置される部分より上方まで上下方向に沿って切れ目が形成されていてもよい。
上述の構成によれば、切れ目が形成されていることで、遮音カバーで継手を覆う際に、遮音カバーを構成する素材の可撓性を活かし、遮音カバーにおいて分岐管に対向配置される部分の姿勢を調整可能になり、作業効率が高まる。また、継手が建築物の排水システムに適用される場合などでは、継手の本管カバー部と分岐管カバー部との連結部の下端より下方はモルタルに埋設される。そのため、切れ目がこの部分に形成されていないことで、周囲のモルタルなどの構造物からの水分が切れ目から継手に浸入することがない。したがって、継手や遮音カバーが劣化し難く、遮音性能がより高く発揮される。
上述の継手用の遮音カバーは、前記本管および前記分岐管の基端部を覆う第一カバー部と、前記分岐管の基端部よりも先端側を覆う第二カバー部と、を備えていてもよい。
上述の構成によれば、本管と分岐管の全体を覆う一枚物の遮音カバーの立体形状の突出量に比べて、本管と分岐管の基端部のみを覆う第一カバー部の立体形状の突出量が小さくなる。これにより、遮音カバーで継手を覆う際に、継手に対する遮音カバーの位置合わせのし易さが高まり、取り扱いも容易になる。また、第一カバー部を製造する際に、可撓性を有する素材をプレス成型や真空成型、空圧成形などで成形する場合に、成形量が抑えられ、容易に製造可能になる。
上述の継手用の遮音カバーは、前記本管の下部には別の管部材が嵌合され、前記管部材の外面から所定の間隔をあけ、かつ前記管部材の外面に沿って前記管部材の少なくとも下部を覆う第三カバー部をさらに備えていてもよい。
例えば、継手が建築物の排水システムに適用される場合などでは、建築物の床スラブの厚みをはじめとする継手の設置環境などに応じて、継手の下部に、本管とは別の管部材が嵌合される。
上述の構成によれば、継手が排水システムに適用される場合のように、本管の下部に嵌合された管部材が第三カバー部によって覆われることで、継手と管部材とが連結された継手構造の遮音性能が得られる。
上述の継手用の遮音カバーでは、前記第三カバー部の上端部は前記本管カバー部の下端に連接していることが好ましい。
上述の構成によれば、継手と管部材による継手構造の上下方向全体が隙間なく遮音カバーに覆われるので、継手構造の遮音性能が高まる。
本発明に係る継手は、上述の継手用の遮音カバーを備えていることを特徴とする。
上述の継手は、前記本管の側面に三本以上の前記分岐管が連結されていることが好ましい。
このような継手によれば、遮音カバーで被覆される際に、遮音カバーと少なくとも本管との間に空気層が容易に形成され、遮音性能が充分に発揮されるとともに、本管と分岐管の基端部との間の部分で隙間を生じることなく、容易に施工可能となる。
特に、本管の側面に三本以上の分岐管が連結されている継手に上述の遮音カバーを適用する場合は、継手の形状が複雑になるので、従来の遮音カバーで継手を覆う場合に比べて上述の作用効果が高まる。
本発明に係る継手用の遮音カバーによれば、集合継手などの継手に適用可能であり、遮音カバーで継手を被覆する際に、少なくとも本管との間に空気層を容易に形成することができ、本管と分岐管の基端部との間の部分で隙間を作らずに容易に施工することができる。また、本発明に係る継手によれば、上述の継手用の遮音カバーを備えることで、上述の継手用の遮音カバーと同様の作用効果が得られる。
本発明を適用した継手および継手用の使用例を説明するための断面図である。 本発明を適用した継手の側面図である。 本発明を適用した第一実施形態の継手用の遮音カバーのうち、継手構造の集合継手を覆う遮音カバーの図であり、展開した状態を示す斜視図である。 本発明を適用した第一実施形態の継手用の遮音カバーの断面図であり、図3に示すX1−X1線で矢視した断面図である。 本発明を適用した第一実施形態の継手用の遮音カバーで覆われた継手の上面図である。 本発明を適用した第一実施形態の継手用の遮音カバーのうち、継手構造のテーパー管を覆う遮音カバーの図であり、展開した状態を示す斜視図である。 本発明を適用した第二実施形態の継手用の遮音カバーのうち、継手構造の集合継手を覆う遮音カバーの図であり、展開した状態を示す斜視図である。 本発明を適用した第二実施形態の継手用の遮音カバーのうち、継手構造の集合継手を覆う遮音カバーの変形例の図であり、展開した状態を示す斜視図である。 本発明を適用した第三実施形態の継手用の遮音カバーのうち、継手構造の集合継手を覆う遮音カバーの図であって、展開した状態を示す斜視図であり、(a)は第一カバー部の図であり、(b)は第二カバー部の図である。
以下、本発明を適用した継手用の遮音カバーおよび継手の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、第一実施形態の継手用の遮音カバー(以下、単に遮音カバーという)10は、集合継手(継手)1を覆う遮音カバーである。
図2に示すように、集合継手1は、上下方向に沿って延びる本管2と本管2の側面2rに連結された三本の分岐管3とを有している。三本の分岐管3のうち、二本の分岐管3A,3Cのそれぞれの軸線J3A,J3Cは左右方向(即ち、横方向)に沿って同一線上に配置され、互いに本管2の軸線J2に直交している。また、三本の分岐管3のうち、もう一本の分岐管3Bの軸線J3Bは、軸線J2,J3A,J3Cのそれぞれに直交している。なお、以下では、分岐管3A,3B,3Cについて、特に区別する必要がない場合は、分岐管3と記載し、関連する構成要素についてもこの記載を援用する。
集合継手1の本管2の下部には筒状の短管(別の管部材)5が内嵌され、短管5の下部にはテーパー管6が外嵌されている。すなわち、集合継手1と短管5とテーパー管6によって、継手構造8が構成されている。
図1に示すように、継手構造8は、マンション等の多層階からなる建築物(図示略)の排水システムに用いられているものである。具体的には、継手構造8は、各階の衛生機器等から排出される排水を流下させるための横枝管7と、パイプシャフト内の排水立管路を構成し、横枝管7を流下した排水を排水システムの最下部へとさらに流下させる立管9とを接続するために、用いられている。
集合継手1の本管2の上部には立管9(例えば、立管9A)の下部が嵌合し、テーパー管6の下部には別の立管9(例えば、立管9B)の上部が嵌合している。テーパー管6は、下方向に進むに従って縮径するように形成されている。テーパー管6の上端部の内径および外径は、短管5の外径などを勘案して適当に設定されている。また、テーパー管6の下端部の内径および外径は、立管9の外径などを勘案して適当に設定されている。
集合継手1の分岐管3A,3B,3Cのそれぞれには、横枝管7A,7B,7Cの下流側の端部が嵌合している。
継手構造8は、上下方向で隣り合う各階の間に介在するコンクリート製の床スラブSに形成された貫通孔Hに挿通されている。貫通孔Hの側壁と継手構造8との間は、モルタルMが充填されている。特に、分岐管3の下端より下方の集合継手1及び遮音カバー10と、短管5およびテーパー管6の上部は、モルタルM内に埋設された状態で配置されている。
図3に示すように、第一実施形態の遮音カバー10は、本管2と分岐管3を一体で覆う遮音カバー10Aで構成されている。遮音カバー10Aは、本管2および分岐管3の外面2p,3pのそれぞれを、所定の間隔fをあけて覆うように、外面2p,3pのそれぞれに沿って立体的に形成されている(図5参照)。すなわち、遮音カバー10Aは、いわゆる一枚物のシート状の素材が上述のように立体的に成形されたものであり、本管2に対向配置されることで本管2を覆う本管カバー部12と、分岐管3に対向配置されることで分岐管3を覆う分岐管カバー部13が一体的に連設されているものである。分岐管カバー部13は、少なくとも分岐管3の基端部3jを覆う分岐管基端カバー部13jを含んでいる。
遮音カバー10Aは、例えば、可撓性を有する、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂や、合成ゴム樹脂などの熱硬化性樹脂などが好適である。なお、遮音カバー10Aで集合継手1を覆った遮音カバー付き継手18の遮音性能をさらに高める観点から、軟質のVCなどの合成樹脂を遮音層として、この遮音層の内側又は外側に、ポリエチレンテレフタレート(PET)フェルト、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン(PE)、グラスウール、ロックウールなどからなる吸音層を設けてもよい。
また、遮音カバー10Aの可撓性を有効に活用し、所定の強度と遮音性能を達成する観点から、遮音カバー10Aの厚みは0.5mm以上8mm以下であることが好ましい。
上述の可撓性を有する遮音カバー10Aの素材を立体形状で成形する方法としては、特に限定されないが、例えばプレス成型法、真空成形法、空圧成形法などが挙げられる。
図1および図3に示すように、遮音カバー付き継手18の遮音性能をより高める観点から、テーパー管6の外面6pは、遮音カバー(第三カバー部)20で覆われている。遮音カバー20は、遮音カバー10Aと同様の素材で構成され、テーパー管6の外面6pとの間に所定の間隔をあけた状態で配されていることが好ましい。
図3に示すように、遮音カバー10Aにおいて、本管2の周方向に沿う方向の両端部は、接続部15になっている。遮音カバー20において、本管2の周方向に沿う方向の両端部は、接続部15になっている。遮音カバー10Aで集合継手1を覆う際には、接続部15同士を遮音カバー10Aの厚み方向に重ねて互いに接着する、あるいは接続部同士を本管2の周方向に沿って隣接させ、何らかの接着素材や融着等で接合する、またはテープなどで止めることができる。
遮音カバー10Aと同様に、図6に示すように、遮音カバー20において、テーパー管6の周方向に沿う方向の両端部は、接続部25になっている。遮音カバー20でテーパー管6を覆う際にも、上述の遮音カバー10Aの接続部15同士を接続する方法と同様の方法で接続部25同士を接合することができる。
以上説明した第一実施形態の遮音カバー10Aによれば、予め集合継手1の外面に沿うように立体形状で形成されているため、遮音カバー10Aで集合継手1を覆い、接続部15同士を接着するだけで、集合継手1の本管2を本管カバー部12で覆うとともに分岐管3を分岐管カバー部13で覆い、集合継手1の全体を遮音カバー10Aの表面上に隙間なく覆うことができる。また、本管2および分岐管3のそれぞれの外面2p,3pから所定の間隔fをあけて遮音カバー10Aを配置し、図5に示すように、外面2p,3pと遮音カバー10Aとの間に空気層Zを形成することができる。空気層Zは吸音層として機能する。したがって、準備作業等をせず、容易に遮音カバー10Aで集合継手1を覆うとともに、遮音カバー付き継手18の遮音性能を高め、充分に発揮させることができる。さらに、可撓性を有する材質で遮音カバー10Aを構成することで、集合継手1を覆う際の遮音カバー10Aの取り扱いを容易にすることができる。
また、第一実施形態の遮音カバー10では、集合継手1に短管5およびテーパー管6が嵌合され、継手構造8において下部に配置されているテーパー管6をテーパー管6の外面6pから所定の間隔をあけ、かつ外面6pに沿って遮音カバー20で覆うので、遮音カバー付き継手18の遮音性能を高め、充分に発揮させることができる。
なお、遮音カバー付き継手18の遮音性能をさらに高める観点から、遮音カバー20の上端部20aは遮音カバー10Aにおいて本管カバー部12の下端、すなわち遮音カバー10Aの下端10bに連接していることが好ましい。すなわち、遮音カバー20の上下方向の寸法が延長され、遮音カバー20によってテーパー管6に加えて短管5が覆われていることが好ましい。これによって、継手構造8の全体が遮音カバー10によって覆われ、遮音性能が向上する。しかしながら、本実施形態のように短管5がモルタルMの内部に完全に埋設される場合は、建築物の各階などに露出する箇所がないので、図1に示すように、短管5には遮音カバー10が覆われていなくてもよい。
(第二実施形態)
次いで、本発明を適用した第二実施形態の遮音カバーについて説明する。なお、第二実施形態の遮音カバーの構成要素において、第一実施形態の遮音カバー10Aと同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第二実施形態の遮音カバー10Bは、第一実施形態の遮音カバー10Aと同様に、図1に示す集合継手1を覆う遮音カバーである。
図7に示すように、遮音カバー10Bの分岐管カバー部13の直上(すなわち、集合継手1を覆った際における分岐管カバー部13の直上)の上端10aから分岐管カバー部13にわたって切れ目16が形成されている。
遮音カバー10Bの変形例として、図8に示す遮音カバー10Cが挙げられる。図8に示すように、遮音カバー10Cでは、分岐管カバー部13の直上から左右方向(すなわち、集合継手1を覆った際における左右方向であり、本管2の周方向に沿う方向)にずれた上端10aから本管カバー部12と分岐管カバー部13との連結部14の下端より上方に切れ目16が形成されている。切れ目16の上端の位置は、例えば左右方向において隣り合う分岐管カバー部13同士の中間近傍であることが好ましい。このように切れ目16の上端が分岐管カバー部13同士の中間近傍に設けられていることで、遮音カバー10Cへの応力のかかり方に偏りが生じ難くなり、遮音カバー10Cの遮音性能および耐久性が向上する。
図1に示すように、周囲のモルタルMに埋設されている部分からの空気層Zへの水分の浸入を防止する観点から、切れ目16の下端は、集合継手1においてモルタルMに埋設される部分に対向配置される部分より充分上方に設定されていることが好ましい。分岐管3Bを用いて詳しく説明すると、切れ目16の下端は、分岐管3Bの軸線J3Bを通る水平線H3Bから軸線J3Bを中心として下方に10°回転移動した連結部14上の位置P3Bに対向配置される位置より上方にあることが好ましい。
遮音カバー20でテーパー管6を覆う際に、切れ目16の左右方向の側端部同士を接着する場合については、第一実施形態の遮音カバー10Aの接続部15同士を接続する方法と同様の方法を用いることができる。
以上説明した第二実施形態の遮音カバー10Bおよびその変形例の遮音カバー10Cによれば、予め集合継手1の本管2の外面2pおよび分岐管3の外面3pに沿うように立体形状で形成され、可撓性を有する素材で構成されているため、第一実施形態の遮音カバー10Aと同様の作用効果が得られる。
また、第二実施形態の遮音カバー10Bおよびその変形例の遮音カバー10Cによれば、上端10aから所定の位置まで上下方向に切れ目16が形成されているので、遮音カバー10B,10Cで継手を覆う際に、遮音カバー10B,10Cを構成する素材の可撓性を活かし、特に位置合わせが難しくなりがちな分岐管カバー部13の姿勢を柔軟に調整可能になり、作業効率が高まる。切れ目16の下端の位置を上述説明したように考慮することで、周囲のモルタルMからの水分が切れ目から継手に浸入することを確実に防止し、集合継手1や遮音カバー10B,10Cの劣化を防止し、遮音カバー付き継手18の遮音性能をより高く発揮させることができる。
(第三実施形態)
次いで、本発明を適用した第三実施形態の遮音カバーについて説明する。なお、第三実施形態の遮音カバーの構成要素において、第一実施形態の遮音カバー10Aと同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第三実施形態の遮音カバー10Dは、第一実施形態の遮音カバー10Aと同様に、図1に示す集合継手1を覆う遮音カバーである。
図9(a),(b)に示すように、遮音カバー10Dは、本管2および分岐管3の基端部3jを覆う第一カバー部31と、基端部3jよりも先端側の分岐管3を覆う第二カバー部32と、を備えている。
図9(a)に示すように、第一カバー部31は、いわゆる一枚物のシート状の素材が立体的に成形されたものであり、図2に示す遮音カバー10Aが備える本管カバー部12と、分岐管3に対向配置される分岐管カバー部13のうち分岐管3の基端部3jに対向配置されることで基端部3jを覆う分岐管基端カバー部13jが一体的に連設されているものである。
図9(b)に示すように、第二カバー部32は、基端部3jよりも先端側の分岐管3の外面3pから所定の間隔fをあけて配されるように、筒状に形成されている。言い換えれば、第二カバー部32は、図2に示す遮音カバー10Aにおいて分岐管基端カバー部13jよりさらに突出している分岐管カバー部13を別体としたものである。
以上説明した第二実施形態の遮音カバー10Dによれば、予め集合継手1の本管2の外面2pおよび分岐管3の基端部3jの外面3pに沿うように立体形状で形成され、可撓性を有する素材で構成されているため、第一実施形態の遮音カバー10Aと同様の作用効果が得られる。
また、第三実施形態の遮音カバー10Dは、第一カバー部31および第二カバー部32で構成されていることで、集合継手1の本管2の外面2pおよび分岐管3の基端部3jの外面3pを一体で覆い、かつ第一実施形態の遮音カバー10Aの立体形状の突出量に比べて、立体形状の突出量を小さくすることができる。これにより、遮音カバー10で継手を覆う際に、集合継手1に対する遮音カバー10Dの位置合わせをし易く、取り扱いも容易にすることができる。また、遮音カバー10Dを製造する際に、可撓性を有する素材をプレス成型や真空成型、空圧成形などで成形する場合に、成形量を抑え、容易に製造可能とすることができる。
なお、第二実施形態の遮音カバー10Bおよびその変形例の遮音カバー10Cと同様に、遮音カバー10Dに切れ目16が形成されていてもよい。これにより、遮音カバー10B,10Cと同様の作用効果が得られる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述の各実施形態では、本管2の側面2rに三本の分岐管3を備えた集合継手1を例示した。本管2の側面2rに三本以上の分岐管3が連結されている継手に上述の遮音カバー10を適用する場合、継手の形状が複雑になるので、従来の遮音カバーで継手を覆う場合に比べて遮音カバー10の作用効果が高まるが、言うまでもなく分岐管3の数は例えば二本であってもよい。
また、本管2の側面2rに三本の分岐管3が連結されている継手においても、分岐管3の配置は図2などに例示した配置に限定されない。例えば、分岐管3のそれぞれの軸線が本管2に直交する同一仮想平面上に配置され、かつ該同一仮想平面上で互いに等しい角度をあけて位置していても構わない。
さらに、遮音カバー10で覆う継手は、建築物の排水システムに用いられる集合継手1に限定されず、あらゆる配管に用いられる継手に適用することができる。
1…集合継手(継手)
2…本管
2r…側面
3,3A,3B,3C…分岐管
3j…基端部
8…継手構造
10,10A,10B,10C、10D…遮音カバー(継手用の遮音カバー)
10a…上端
10b…下端
12…本管カバー部
13…分岐管カバー部
14…連結部
18…遮音カバー付き継手
20…遮音カバー(第三カバー部)
31…第一カバー部
32…第二カバー部

Claims (7)

  1. 本管と該本管の側面に連結された分岐管とを有する継手を覆う継手用の遮音カバーであって、
    前記本管を覆う本管カバー部と、
    前記分岐管の少なくとも基端部を覆うともに前記本管カバー部に一体で設けられた分岐管カバー部と、を備え、
    前記本管カバー部と前記分岐管カバー部は、前記本管および前記分岐管の外面から所定の間隔をあけ、かつ前記外面に沿った形状で立体的に形成され、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂からなり、
    前記継手を覆った状態で、前記本管カバー部には、前記分岐管カバー部の直上の上端から前記分岐管カバー部にわたって上下方向に沿って切れ目が形成され、前記分岐管カバー部には切れ目が形成されていないことを特徴とする継手用の遮音カバー。
  2. 本管と該本管の側面に連結された分岐管とを有する継手を覆う継手用の遮音カバーであって、
    前記本管を覆う本管カバー部と、
    前記分岐管の少なくとも基端部を覆うともに前記本管カバー部に一体で設けられた分岐管カバー部と、を備え、
    前記本管カバー部と前記分岐管カバー部は、前記本管および前記分岐管の外面から所定の間隔をあけ、かつ前記外面に沿った形状で立体的に形成され、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂からなり、
    前記本管および前記分岐管の基端部を覆う第一カバー部と、
    前記分岐管の基端部よりも先端側を覆う第二カバー部と、を備え、
    前記第二カバー部が前記分岐管カバー部を別体としたものであることを特徴とする継手用の遮音カバー。
  3. 前記本管を覆う本管カバー部と、
    前記分岐管の少なくとも基端部を覆うともに前記本管カバー部に一体で設けられた分岐管カバー部と、を備え、
    前記本管カバー部と前記分岐管カバー部は、前記本管および前記分岐管の外面から所定の間隔をあけ、かつ前記外面に沿った形状で立体的に形成され、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂からなり、
    前記継手を覆った状態で、前記本管カバー部には、前記分岐管カバー部の直上から左右方向にずれた上端から前記本管カバー部と前記分岐管カバー部との連結部の下端より上方まで上下方向に沿って切れ目が形成されていることを特徴とする継手用の遮音カバー。
  4. 前記本管の下部には別の管部材が嵌合され、
    前記管部材の外面から所定の間隔をあけ、かつ前記管部材の外面に沿って前記管部材の少なくとも下部を覆う第三カバー部をさらに備えている請求項1から請求項のいずれか一項に記載の継手用の遮音カバー。
  5. 前記第三カバー部の上端部は前記本管カバー部の下端に連接している請求項に記載の継手用の遮音カバー。
  6. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の継手用の遮音カバーを備えていることを特徴とする継手。
  7. 前記本管の側面に三本以上の前記分岐管が連結されている請求項に記載の継手。
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