JP6847567B2 - バルーンカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、動脈瘤の治療に使用するバルーンカテーテルに関する。
近年、大動脈瘤の治療法としてステントグラフト内挿術が注目されている。
ステントグラフト内挿術においては、通常、エンドリークを回避することなどを目的として、留置したステントグラフトをオクルージョンバルーンカテーテルによって圧着することが行われており、かかるバルーンカテーテルとして3葉に分かれたバルーンを備えたTri−Lobeバルーンカテーテルが紹介されている(下記非特許文献1参照)。
このTri−Lobeバルーンカテーテルによれば、大動脈内でのバルーン拡張時にも、末梢への血流を一部維持できるとされる。
しかしながら、Tri−Lobeバルーンカテーテルを構成する3つのバルーンの隙間から確保できる血流は十分なものではない。
また、これらバルーンによる拡張力は、ステントグラフトを圧着させるためには十分とはいえず、しかも、3つのバルーンによるステントグラフトに対する圧着力は、円周方向のバラツキがある。
一方、下記の特許文献1には、カテーテルの先端部分に、伸縮性を有する袋状物を添設してなり、この袋状物が、その内部に流体を受け入れない時には平坦化された膜状であり、流体を受け入れた時には管状であって、この袋状物を構成する内側の膜状物と外側の膜状物とが部分的に接合せしめられている解離性大動脈瘤治療具が提案されている。
この治療具によれば、内部に流体を受け入れた時の袋状物(バルーン)は管状となるため、末梢への血流を十分に確保することができる。
しかしながら、特許文献1に記載された治療具においても、流体を受け入れた時の袋状物(略円筒状のバルーン)による拡張力は十分とはいえない。
また、特許文献1に記載された治療具においては、図16に示すように、収縮後の袋状物2(バルーン)の基端縁2aがカテーテル1(カテーテルシャフト)の軸方向に対して直角になっているため、カテーテル1に巻き付けるようにしてこの袋状物2をガイディングカテーテルなどのルーメンに引き戻す際に、ガイディングカテーテルの開口に袋状物2の基端が引っ掛かりやすく、袋状物2の引き戻し操作が困難であるという問題もある。
胸部動脈瘤に対するステントグラフト内挿術:適応と手技 人工臓器38巻1号 2009年
特開2001−61968号公報
本発明は、以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、動脈瘤内でバルーンを拡張させたときに、末梢への血流を十分に確保することができるとともに、収縮させた状態のバルーンを、ガイディングカテーテルなどのルーメンに引き戻す操作をスムーズに行うことができるバルーンカテーテルを提供する
ことにある。
本発明の他の目的は、横断面の真円度が高く、高い拡張圧を円周方向に均一に発現させることができるバルーンカテーテルを提供することにある。
(1)本発明のバルーンカテーテルは、流体を流通させるためのルーメン(以下、「拡張用ルーメン」という。)を有するカテーテルシャフトと、前記カテーテルシャフトの基端側に接続されたハブと、前記カテーテルシャフトの先端側に接続された管状のバルーンとを備えてなり、
前記カテーテルシャフトの先端部は、前記バルーンの管壁内、または、前記バルーンの内周面と接触しながら当該バルーンの内腔に挿通されており、
前記カテーテルシャフトの中心軸は、前記バルーンの管軸とねじれの位置にあり、前記管軸とのなす角度が45°以下であることを特徴とする。
ここに、「バルーンの管壁」とは、バルーンの内腔を取り囲む部分をいい、バルーンの外周面と内周面とに挟まれた空間(例えば、後述する凸部の内部)を含む。
(2)本発明のバルーンカテーテルにおいて、前記カテーテルシャフトの前記中心軸と、前記バルーンの前記管軸とのなす角度が15〜30°であることが好ましい。
ここに、カテーテルシャフトの中心軸とバルーンの管軸とのなす角度とは、前記中心軸上を先端方向に延びるベクトルと、前記管軸上を先端方向に延びるベクトルとのなす角度をいう。
上記のような構成のバルーンカテーテルによれば、これを構成するバルーンが管状であるため、動脈瘤内に留置したステントグラフトを動脈瘤の内壁面に圧着することができるとともに、末梢への血流を十分に確保することができる。
また、カテーテルシャフトの先端部が、バルーンの管壁内、または、バルーンの内周面と接触しながら当該バルーンの内腔に挿通されていて、カテーテルシャフトの中心軸と、バルーンの管軸とがねじれの位置関係にある(平行な位置関係にない)ことにより、収縮させたバルーンの基端縁を、カテーテルシャフトの中心軸に垂直な仮想平面に対して傾斜した状態とすることができるので、カテーテルシャフトに巻き付けるようにしてこのバルーンをガイディングカテーテルなどのルーメンに引き戻す際に、ガイディングカテーテルなどの開口にバルーンの基端が引っ掛かるようなことがなく、バルーンの引き戻し操作をスムーズに行うことができる。
(3)本発明のバルーンカテーテルにおいて、前記バルーンは円滑な外周面を有していることが好ましい。
このような構成のバルーンカテーテルによれば、動脈瘤内に留置したステントグラフトを動脈瘤の内壁面に適合させて確実に圧着することができる。
(4)本発明のバルーンカテーテルにおいて、前記バルーンの内周には、前記管軸方向に対し傾斜して延びるように形成され、内部に流体を収容可能な互いに同一形状の凸部が、円周方向に沿って少なくとも4本配置され、
前記凸部の内部どうしは互いに連通しており、
前記カテーテルシャフトの前記拡張用ルーメンから供給される流体が内部に流入されることで、前記凸部の各々が拡張し、隣り合う前記凸部どうしが接触して相互に押圧し合うことにより、前記バルーンが拡張することが好ましい。
ここに、前記バルーンの内周に配置された凸部の本数は6〜12であることが好ましく、8であることが特に好ましい。
このような構成のバルーンカテーテルによれば、バルーンの内周において円周方向に沿って配置された凸部の各々が拡張して相互に押圧し合うことで当該バルーンが拡張するので、拡張するバルーンは、横断面の真円度が高く、従来公知のバルーンカテーテルを構成するバルーンよりも高い拡張圧を円周方向に均一に発現させることができる。
(5)上記(4)のバルーンカテーテルにおいて、前記カテーテルシャフトは、ガイドワイヤルーメンを有するインナーチューブと、前記インナーチューブとともに、前記拡張用ルーメンを形成するアウターチューブとにより構成されていることが好ましい。
(6)上記(5)のバルーンカテーテルにおいて、前記カテーテルシャフトの先端部が、前記凸部の何れか1本の内部(バルーンの管壁内)に挿通され、この凸部の内部に、前記拡張用ルーメンを流通する流体が供給されることが好ましい。
このような構成のバルーンカテーテルによれば、アウターチューブの管壁に形成された側孔などを通して、拡張ルーメンを流通する流体を、カテーテルシャフトの先端部が挿通されている凸部の内部に供給することができ、さらに、この凸部と連通している他の凸部の内部にも流体を供給することができる。
(7)また、上記(5)のバルーンカテーテルにおいて、前記カテーテルシャフトの先端部が、前記凸部の何れか1本の凸面に接触しながら前記バルーンの内腔に挿通され、この凸部の内部に、前記拡張用ルーメンを流通する流体が供給されるものであってもよい。
このような構成のバルーンカテーテルによれば、拡張用ルーメンと凸部の内部とを連通する連通孔などを通して、拡張ルーメンを流通する流体を、アウターチューブの先端部が接触している凸部の内部に供給することができ、さらに、この凸部と連通している他の凸部の内部にも流体を供給することができる。
(8)上記(4)のバルーンカテーテルにおいて、前記凸部の凸面が略平坦に形成されていることが好ましい。
このような構成のバルーンカテーテルによれば、末梢への血流量を更に確保することができるとともに、凸部の各々が拡張して相互に押し合うときの力、延いては、バルーンの拡張力を増大させることができる。
(9)上記(4)のバルーンカテーテルにおいて、前記バルーンの先端部の内周には、内部に流体を収容可能で、前記凸部よりも高さの低い先端凸部が円周方向に沿って延びるように形成され、前記先端凸部の内部は、前記凸部の各々の内部と狭小流路を介して連通し、
前記バルーンの後端部の内周には、内部に流体を収容可能で、前記凸部よりも高さの低い後端凸部が円周方向に沿って延びるように形成され、前記後端凸部の内部は、前記凸部の各々の内部と狭小流路を介して連通していることにより、
前記凸部の内部どうしが互いに連通していることが好ましい。
このような構成のバルーンカテーテルによれば、凸部よりも高さの低い先端凸部および後端凸部が円周方向に沿って延びるように形成されていることにより、バルーンの先端部および後端部が変形や過膨張を起こすことなく当該バルーンを拡張させることができ、拡張時のバルーンの先端部および後端部における横断面の真円度も高いものとなる。
(10)本発明のバルーンカテーテルは、ステントグラフト内挿術による動脈瘤の治療に好適に使用される。
本発明のバルーンカテーテルによれば、これを構成するバルーンを動脈瘤内で拡張させたときに、末梢への血流を十分に確保することができるとともに、収縮させた状態のバルーンをガイディングカテーテルなどのルーメンに引き戻す操作をスムーズに行うことができる。
また、上記(3)のバルーンカテーテルによれば、横断面の真円度が高く、高い拡張圧を円周方向に均一に発現させることができる。
本発明の第1実施形態に係るバルーンカテーテルの正面図である。 図1に示したバルーンカテーテルの平面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1のIV−IV断面図である。 図1のV−V断面図である。 図1に示したバルーンカテーテルにおいて、バルーンを展開した状態を示す図である。 図1に示したバルーンカテーテルにおいて、流体の流入によってバルーンの凸部の各々が拡張する状態を示す断面である。 図1に示したバルーンカテーテルにおいて、ガイディングカテーテルのルーメンに引き戻される、収縮状態のバルーンの形状を模式的に示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係るバルーンカテーテルの正面図である。 図9に示したバルーンカテーテルの平面図である。 図9のXI−XI断面図である。 図9のXII−XII断面図である。 図9のXIII−XIII断面図である。 図9に示したバルーンカテーテルにおいて、バルーンを展開した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るバルーンカテーテルの変形例を示す説明図である。 従来のバルーンカテーテルにおいて、カテーテルシャフトとバルーンとの接続状態を示す説明図である。
<第1実施形態>
図1〜図8に示す本実施形態のバルーンカテーテル100は、大動脈瘤の治療法であるステントグラフト内挿術に使用される。
バルーンカテーテル100は、カテーテルシャフト10と、カテーテルシャフト10の基端側に接続されたハブ20と、カテーテルシャフト10の先端側に接続された、円滑な外周面を有する管状のバルーン30とを備え、カテーテルシャフト10の先端部が、バルーン30の管壁(後述する凸部334の内部)に挿通されており、カテーテルシャフト10の中心軸10Aと、バルーン30の管軸30Aとがねじれの位置関係にある。
図3〜図5に示すように、バルーンカテーテル100を構成するカテーテルシャフト10は、インナーチューブ11とアウターチューブ13とからなる二重管構造のシャフトである。
図3に示すように、インナーチューブ11には、ガイドワイヤを挿通するためのガイドワイヤルーメン12が形成されている。
また、インナーチューブ11の外周面とアウターチューブ13の内周面とにより、流体
を流通させるための拡張用ルーメン14が形成されている。
カテーテルシャフト10の先端部には、アウターチューブ13の管壁を貫通して外周面に開口する側孔19が形成されており、拡張用ルーメン14を流通する流体は、側孔19を通って、カテーテルシャフト10の外部に排出される。
ここに、流体としては生理食塩水を例示することができる。
インナーチューブ11の内径としては0.5〜1.1mmであることが好ましく、好適な一例を示せば0.95mmである。
インナーチューブ11の外径としては0.7〜1.3mmであることが好ましく、好適な一例を示せば1.15mmである。
インナーチューブ11を構成する好適な材料としては、PEEK、PEBAX、ポリウレタンおよびナイロンなどを挙げることができる。
アウターチューブ13の内径としては0.8〜3.8mmであることが好ましく、好適な一例を示せば1.8mmである。
アウターチューブ13の外径(カテーテルシャフト10の外径)としては2〜5mmであることが好ましく、好適な一例を示せば3mmである。
アウターチューブ13を構成する好適な材料としては、PEBAX、ポリウレタンおよびナイロンなどを挙げることができる。
カテーテルシャフト10の基端側にはハブ20が接続されている。
バルーンカテーテル100を構成するハブ20には、カテーテルシャフト10のガイドワイヤルーメン12の開口であるガイドワイヤポート22と、拡張用ルーメン14の開口であるインフレーションポート24とが設けられている。
カテーテルシャフト10の先端側にはバルーン30が接続されている。
バルーンカテーテル100を構成するバルーン30は凹凸のない円滑な外周面を有する管状のバルーンであり、このバルーン30を拡張させることにより、動脈瘤内に留置したステントグラフトを、動脈瘤の内壁面に圧着することができるとともに、末梢への血流を十分に確保することができる。
図3に示すように、バルーン30の外周は凹凸のない円滑面で形成されている。これにより、バルーン30によって圧着されるステントグラフトを動脈瘤の内壁面に適合させることができる。
ここに、バルーン30の外径としては20〜40mmであることが好ましく、好適な一例を示せば32mmである。
図3および図6に示すように、バルーン30の内周には、その管軸方向に対して30°傾斜した方向に延びるように形成された、互いに同一形状の凸部331〜338が円周方向に沿って45°間隔に配置されている。
凸部331〜338は、各々の内部に流体を収容することで拡張するいわば小バルーンである。
凸部331〜338の各々の凸面は略平坦に形成されている。これにより、バルーン30を拡張させたときの末梢への血流を、凸面が湾曲している凸部(蒲鉾状の凸部)よりも増加させることができるとともに、凸部331〜338の各々が拡張して相互に押し合うときの力、延いては、バルーン30の拡張力を増大させることができる。
凸部331〜338の形成部分において、バルーン30の外周側の膜厚(t1 )として
は50〜180μmであることが好ましく、好適な一例を示せば120μmとされる。
外周側の膜厚(t1 )が過小である場合には、拡張時におけるバルーンの外周が部分的に過膨張となって横断面の真円性が損なわれ、円周方向に均一な拡張力を発現させることができなくなることがある。一方、この膜厚(t1 )が過大である場合には、バルーンを管状に加工することが困難となったり、バルーンを十分に拡張させることができなかったりすることがある。
バルーン30の内周側の膜厚(t2 )としては50〜180μmであることが好ましく、好適な一例を示せば120μmとされる。
内周側の膜厚(t2 )が過小である場合には、拡張時におけるバルーンの内周が部分的に過膨張となって横断面の真円性が損なわれ、円周方向に均一な拡張力を発現させることができなくなることがある。一方、この膜厚(t2 )が過大である場合には、バルーンを管状に加工することが困難となったり、凸部の拡張が抑制されることにより、バルーンを十分に拡張させることができなかったりすることがある。
凸部331〜338の形成部分における外周側の膜厚(t1 )と内周側の膜厚(t2 )との比率(t1 /t2 )としては0.1〜3.0であることが好ましく、好適な一例を示せば1.0とされる。
この比率(t1 /t2 )が0.1以上であることにより、より高い拡張圧(圧縮抵抗)を円周方向に均一に発現させることができる。
また、比率(t1 /t2 )が3.0以下であることにより、内周における過膨張などを防止することができる。
図4および図6に示すように、バルーン30の先端部の内周(凸部331〜338の形成位置の先端側)には、凸部331〜338よりも高さの低い先端凸部31が円周方向に沿って延びるように形成されている。
先端凸部31は、その内部に流体を収容することができ、流体が流入されることにより拡張する。先端凸部31の内部は、狭小流路321〜328を介して、凸部331〜338の各々と連通している。
図5および図6に示すように、バルーン30の後端部の内周(凸部331〜338の形成位置の後端側)には、凸部331〜338よりも高さの低い(先端凸部31と同一高さの)後端凸部35が円周方向に沿って延びるように形成されている。
後端凸部35は、その内部に流体を収容することができ、流体が流入されることにより拡張する。後端凸部35の内部は、狭小流路341〜348を介して、凸部331〜338の各々と連通している。
これにより、凸部331〜338の内部どうしは、先端凸部31を先端側の連通流路とし、後端凸部35を後端側の連通流路として互いに連通している。
このような構造によれば、バルーン30の先端部および後端部において変形や過膨張を起こすことなく当該バルーン30を拡張させることができ、拡張時のバルーン30の先端側および後端部における真円度も高いものとなる。
バルーン30の構成材料としては、従来公知のバルーンカテーテルを構成するバルーンと同一の樹脂材料を使用することができ、好適な材料としてポリウレタンを挙げることができる。
図3および図6に示すように、バルーン30の管壁を構成する凸部334の内部には、カテーテルシャフト10の先端部が挿通されている。
カテーテルシャフト10の先端部は、バルーン30の先端部および後端部において、バ
ルーン30の構成材料によって完全に封止されており、これにより、凸部334の内部は、気密性および液密性が確保されている。
これにより、カテーテルシャフト10の拡張ルーメン14を流通し、アウターチューブ13の管壁に形成された側孔19を通って外部に排出される流体は、カテーテルシャフト10の先端部が挿通されている凸部334の内部(バルーン30の管壁内)に供給される。
次いで、この凸部334の内部に流入した流体は、先端凸部31または後端凸部35を通って他の凸部(凸部331〜333および335〜338)に流入される。
バルーン30は、平滑な第1の樹脂シートと、完成後の内周側形状に成形された第2の樹脂シート(当該シートの凸部を形成しない領域)とを貼り合わせ、図6に示したような、流体の収容空間を有する積層シートを作製し、得られた積層シートの両側を、第1の樹脂シートが外周側に位置するよう貼り合わせて管状(筒状)に加工することにより製造することができる。
なお、第1の樹脂シートと第2の樹脂シートを貼り合わせるとき、形成される凸部334の内部にカテーテルシャフト10の先端部が位置するようにする。
この実施形態のバルーンカテーテル100において、カテーテルシャフト10の拡張用ルーメン14から流体が流入されて凸部331〜338の各々が拡張することにより、隣り合う凸部どうしが接触して相互に押圧し合い、これにより、バルーン30を、その径方向に押し広げようとする強い拡張力が発現する。
図7は、流体の流入によって凸部331〜338の各々が拡張する状態を示すバルーン30の横断面図であり、(A)は、凸部331〜338の内部に流体を流入する前の状態、(B)は、各々の内部に流体が流入されて凸部331〜338が拡張しているが、隣り合う凸部どうしが接触していない状態、(C)は、凸部331〜338が更に拡張して、隣り合う凸部どうしが接触して相互に押圧し合っている状態である。
なお、図7(A)〜(C)では、バルーン30の拡張を抑制する図示しないチューブ(血管を模擬したチューブ)にバルーン30を収容した状態で凸部331〜338を拡張させているため、バルーン30の外径は変化していないが、チューブの内周面への押圧力(拡張圧)は、同図(A)<(B)<(C)となっている。
上記のように、バルーン30の内周に形成された凸部どうしが押圧し合うことによって拡張するバルーン30は、拡張時における横断面の真円度が高く(真円柱形に近い形状であり)、また、発現される拡張力は十分に高くて均一である。
その理由としては、互いに張り合う力が働くことで外部からの圧力に対して歪みにくくなり、また、互いに同一形状の凸部を用いることで均等に拡張されるからであると考えられる。
本実施形態のバルーンカテーテル100によれば、動脈瘤内でバルーン30を拡張させてステントグラフトを動脈瘤の内壁に圧着させたときに、末梢への血流を十分に確保することができ、拡張時におけるバルーン30は、横断面の真円度が高く、高い拡張圧を円周方向に均一に発現させることができ、留置したステントグラフトを確実に圧着させることができる。
また、カテーテルシャフト10の先端部が、バルーン30の管軸方向に対して傾斜した方向に延びる凸部334の内部に挿通されていることにより、カテーテルシャフト10の中心軸10Aと、バルーン30の管軸30Aとがねじれの位置関係になり、両者のなす角
度は30°(バルーン30の管軸方向に対する凸部334の傾斜角度に一致する)となる。
これにより、図8(A)に示すように、収縮後における平面状のバルーン30の基端縁38を、カテーテルシャフト10の中心軸10Aに垂直な仮想平面Pに対し傾斜した状態(傾斜角度θ≒30°)とすることができ、図8(B)に示すように、カテーテルシャフト10に巻き付けるようにしながらバルーン30をガイディングカテーテル50のルーメンに引き戻す際に、ガイディングカテーテル50の開口にバルーン30の基端が引っ掛かるようなことがなく、これにより、バルーン30の引き戻し操作をスムーズに行うことができる。
<第2実施形態>
図9〜図14に示す本実施形態のバルーンカテーテル200は、大動脈瘤の治療法であるステントグラフト内挿術に使用される。
図9〜図14において、図1〜図8と同一符号で示す構成要素は、第1実施形態と同一の構成要素であり、その説明を省略する。
バルーンカテーテル200は、カテーテルシャフト10と、カテーテルシャフト10の基端側に接続されたハブ20と、カテーテルシャフト10の先端側に接続された、円滑な外周面を有する管状のバルーン30とを備え、カテーテルシャフト10の先端部が、バルーン30の内周面(凸部334の凸面)と接触しながら当該バルーン30の内腔に挿通されており、カテーテルシャフト10の中心軸10Aと、バルーン30の管軸30Aとがねじれの位置関係にある。
バルーンカテーテル200は、カテーテルシャフト10の先端部が、バルーン30の管壁(後述する凸部334)の内部ではなく、バルーン30の内周面(凸部334の凸面)と接触しながら当該バルーン30の内腔(ルーメン)に挿通されている点で、第1実施形態のバルーンカテーテル100と異なっている。
図11に示すように、バルーン30の凸部334には、カテーテルシャフト10(アウターチューブ13)の外周面に開口する側孔19の位置に合わせて、拡張用ルーメン14からの流体を内部に流入させるための孔39が形成されている。
これにより、カテーテルシャフト10の拡張ルーメン14を流通し、アウターチューブ13の管壁に形成された側孔19を通ってカテーテルシャフト10の外部に排出される流体は、孔39を通って凸部334の内部(バルーン30の管壁内)に供給される。
次いで、この凸部334の内部に流入した流体は、先端凸部31または後端凸部35を通って、凸部331〜333および335〜338に流入される。
本実施形態のバルーンカテーテル200によれば、動脈瘤内でバルーン30を拡張させてステントグラフトを動脈瘤の内壁に圧着させたときに、末梢への血流を十分に確保することができ、拡張時におけるバルーン30は、横断面の真円度が高く、高い拡張圧を円周方向に均一に発現させることができ、留置したステントグラフトを確実に圧着させることができる。
また、カテーテルシャフト10の先端部が、バルーン30の管軸方向に対して傾斜した方向に延びる凸部334の凸面と接触しながら当該バルーン30の内腔に挿通されていることにより、カテーテルシャフト10の中心軸10Aと、バルーン30の管軸30Aとがねじれの位置関係になり、両者のなす角度は30°(バルーン30の管軸方向に対する凸部334の傾斜角度に一致する)となる。
これにより、収縮後における平面状のバルーン30の基端縁を、カテーテルシャフト10の中心軸10Aに垂直な仮想平面に対し傾斜した状態(傾斜角度≒30°)とすることができ、カテーテルシャフト10に巻き付けるようにしながらバルーン30をガイディングカテーテルのルーメンに引き戻す際に、当該ガイディングカテーテルの開口にバルーン30の基端が引っ掛かるようなことがなく、これにより、バルーン30の引き戻し操作をスムーズに行うことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の偏向が可能である。
例えば、バルーンの内部に配置される凸部は、4本以上であれば8本に限定されるものでない。但し、凸部の本数が増加するに伴って拡張力が低下する傾向があるため、凸部の本数としては6〜12本であることが好ましい。
また、バルーンの管軸方向に対する凸部の傾斜角度(カテーテルシャフトの中心軸と、バルーンの管軸とのなす角度)は30°に限定されるものでなく、通常45°以下とされ、好ましくは15〜30°とされる。
この傾斜角度が45°を越えると、ガイディングカテーテルの開口にバルーンの基端が引っ掛かりやすくなり、バルーンの引き戻し操作をスムーズに行うことが困難になる。
また、第1実施形態の変形例として、図15に示すように、バルーン30の凸部334の内部を挿通するカテーテルシャフト10の先端部について、その中間領域(凸部334の内部に位置する領域)におけるアウターチューブ13の一部が除去されてインナーチューブ11のみからなるものであってもよい。
100 バルーンカテーテル
10 カテーテルシャフト
10A カテーテルシャフトの中心軸
11 インナーチューブ
12 ガイドワイヤルーメン
13 アウターチューブ
14 拡張用ルーメン
19 側孔
20 ハブ
22 ガイドワイヤポート
24 インフレーションポート
30 バルーン
30A バルーンの管軸
31 先端凸部
321〜328 狭小流路
331〜338 凸部
341〜348 狭小流路
35 後端凸部
39 孔
200 バルーンカテーテル

Claims (10)

  1. 流体を流通させるためのルーメンを有するカテーテルシャフトと、前記カテーテルシャフトの基端側に接続されたハブと、前記カテーテルシャフトの先端側に接続された管状のバルーンとを備えてなり、
    前記カテーテルシャフトの先端部は、前記バルーンの管壁内、または、前記バルーンの内周面と接触しながら当該バルーンの内腔に挿通されており、
    前記カテーテルシャフトの中心軸は、前記バルーンの管軸とねじれの位置にあり、前記管軸とのなす角度が45°以下であることを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 前記カテーテルシャフトの前記中心軸と、前記バルーンの前記管軸とのなす角度が15〜30°であることを特徴とする請求項1に記載のバルーンカテーテル。
  3. 前記バルーンは円滑な外周面を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のバルーンカテーテル。
  4. 前記バルーンの内周には、前記管軸方向に対し傾斜して延びるように形成され、内部に流体を収容可能な互いに同一形状の凸部が、円周方向に沿って少なくとも4本配置され、
    前記凸部の内部どうしは互いに連通しており、
    前記カテーテルシャフトの前記ルーメンから供給される流体が内部に流入されることで、前記凸部の各々が拡張し、隣り合う前記凸部どうしが接触して相互に押圧し合うことにより、前記バルーンが拡張することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のバルーンカテーテル。
  5. 前記カテーテルシャフトは、ガイドワイヤルーメンを有するインナーチューブと、
    前記インナーチューブとともに、流体を流通させるための前記ルーメンを形成するアウターチューブとにより構成されていることを特徴とする請求項4に記載のバルーンカテーテル。
  6. 前記カテーテルシャフトの先端部が、前記凸部の何れか1本の内部に挿通され、この凸部の内部に、前記カテーテルシャフトの前記ルーメンを流通する流体が供給されることを特徴とする請求項5に記載のバルーンカテーテル。
  7. 前記カテーテルシャフトの先端部が、前記凸部の何れか1本の凸面に接触しながら前記バルーンの内腔に挿通され、この凸部の内部に、前記カテーテルシャフトの前記ルーメンを流通する流体が供給されることを特徴とする請求項5に記載のバルーンカテーテル。
  8. 前記凸部の凸面が略平坦に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のバルーンカテーテル。
  9. 前記バルーンの先端部の内周には、内部に流体を収容可能で、前記凸部よりも高さの低い先端凸部が円周方向に沿って延びるように形成され、前記先端凸部の内部は、前記凸部の各々の内部と狭小流路を介して連通し、
    前記バルーンの後端部の内周には、内部に流体を収容可能で、前記凸部よりも高さの低い後端凸部が円周方向に沿って延びるように形成され、前記後端凸部の内部は、前記凸部の各々の内部と狭小流路を介して連通していることにより、
    前記凸部の内部どうしが互いに連通していることを特徴とする請求項4に記載のバルーンカテーテル。
  10. ステントグラフト内挿術による動脈瘤の治療に使用する請求項1〜9の何れかに記載の
    バルーンカテーテル。
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