JP6846497B2 - 粘着剤層付光学積層フィルム及びその製造方法 - Google Patents

粘着剤層付光学積層フィルム及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、粘着剤層付光学積層フィルム及びその製造方法に関する。
近年、画像表示装置のデザイン性が多様化しつつある。そのトレンドの影響を受け、直線偏光フィルムを含む光学積層フィルムにも様々な形状への対応が求められている。特開2018−25630号公報には、外縁部に凹状部を有する形状の偏光板、及び面内に貫通孔を有する形状の偏光板が開示されている。
特開2018−25630号公報
外縁部に凹状部を有する形状の光学積層フィルム、及び面内に貫通孔を有する形状の光学積層フィルムは、クラックが発生しやすいという問題がある。
本発明は、クラックの発生が抑制された粘着剤層付光学積層フィルム、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の粘着剤層付光学積層フィルム、及び粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法を提供する。
〔1〕 二色性色素が吸着配向された偏光子層を含む光学積層フィルムと、粘着剤層とを順に有する粘着剤層付光学積層フィルムであって、
前記粘着剤層付光学積層フィルムの側面の少なくとも一部は、前記粘着剤層が前記偏光子層の最端位置よりも外側に突出しかつ前記偏光子層側に反り上がっている、保護領域である、粘着剤層付光学積層フィルム。
〔2〕 前記粘着剤層付光学積層フィルムの側面の少なくとも一部は、前記光学積層フィルムの前記粘着剤層側とは反対側の表面での輪郭が曲線である、曲面領域であり、
前記曲面領域の少なくとも一部は、前記保護領域である、〔1〕に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
〔3〕 前記曲面領域における前記保護領域は、前記輪郭が前記偏光子層の吸収軸方向との為す角度θが連続的に変化し、前記角度θが0°超90°以下の部分を含む、〔2〕に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
〔4〕 前記保護領域は切断面である、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
〔5〕 前記保護領域は、前記粘着剤層の最端位置と、前記偏光子層の最端位置との為す距離dが10μm以上である領域を含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
〔6〕 前記粘着剤層の前記光学積層フィルム側とは反対側の表面に、剥離可能に貼合されたセパレートフィルムをさらに有する、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
〔7〕 前記光学積層フィルムは、重合性液晶化合物の重合硬化物からなる液晶硬化層を含む、〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
〔8〕 前記光学積層フィルムは、前記偏光子層から見て前記粘着剤層とは反対側に保護層を含み、
前記保護層は、前記偏光子層側とは反対側の表面を構成するハードコート層を含む、〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
〔9〕 二色性色素が吸着配向された偏光子層を含む光学積層フィルムと、粘着剤層と、前記粘着剤層に剥離可能に貼合されたセパレートフィルムとをこの順に有する原反積層フィルムを準備する工程と、
前記原反積層フィルムに前記セパレートフィルム側から腐食刃を進入させて前記原反積層フィルムを切断し側面を形成する切断工程と、を有する、粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法。
〔10〕 前記側面の少なくとも一部は、前記粘着剤層が前記偏光子層の最端位置よりも外側に突出しかつ前記偏光子層側に反り上がっている、保護領域である、〔9〕に記載の粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法。
本発明によれば、クラックの発生が抑制された粘着剤層付光学積層フィルムを提供することができる。
本発明の粘着剤層付光学積層フィルムの一例を模式的に示す概略断面図である。 側面に曲面領域を有する粘着剤層付光学積層フィルムの一例を示す上面図である。 側面に曲面領域を有する粘着剤層付光学積層フィルムの他の例を示す上面図である。 第1の実施形態の粘着剤層付光学積層フィルムを模式的に示す概略断面図である。 第2の実施形態の粘着剤層付光学積層フィルムを模式的に示す概略断面図である。 腐食刃型の一例を示す上面図である。 図6に示す腐食刃の断面図を示す。 本発明の製造方法にかかる切断工程を模式的に示す断面図である。 腐食刃の断面形状の一例を模式的に示す断面図である。 腐食刃の断面形状の一例を模式的に示す断面図である。 腐食刃の断面形状の一例を模式的に示す断面図である。 粘着剤層付光学積層フィルムA,Bの断面を光学顕微鏡像により観察した観察像を模式的に示す断面図である。 粘着剤層付光学積層フィルムC,Dの断面を光学顕微鏡像により観察した観察像を模式的に示す断面図である。 粘着剤層付光学積層フィルムA,Bの上面を示す光学顕微鏡像である。 押し込み力の測定方法を示す模式図である。 押し込み力の測定結果を示す図である。
[粘着剤層付光学積層フィルム]
図1は、本発明の粘着剤層付光学積層フィルムの一例を模式的に示す概略断面図である。図1に示すように、粘着剤層付光学積層フィルム100は、二色性色素が吸着配向された偏光子層21を含む光学積層フィルム20と、粘着剤層31とを順に有する。
粘着剤層付光学積層フィルム100の側面の少なくとも一部は保護領域である。本明細書において「保護領域」とは、粘着剤層31が偏光子層21の最端位置よりも外側に突出しかつ偏光子層21側に反り上がっている状態にある側面の領域を意味する。本明細書における「側面の領域」の範囲について、側面において積層方向に並んだ位置は全て同じ領域に含まれるものとする。本明細書において、偏光子層21側に反り上がっているとは、粘着剤層31の突出している部分が他の部分と比較して偏光子層21側に近づいている部分を有することを意味する。粘着剤層31の突出している部分が偏光子層21側に近づいていて、粘着剤層31が偏光子層21の側面の全部に、または偏光子層21の側面の一部に接していてもよいし、図1に示すように、粘着剤層31が偏光子層21の側面に接することなく、偏光子層21側に向けて湾曲していてもよい。図1に示す側面の領域100aは、保護領域である。
粘着剤層付光学積層フィルム100は、側面において、保護領域100aを有することにより、クラックの発生を抑制することができる。保護領域100aにおいては、粘着剤層31により光学積層フィルム20の側面が保護されるため、クラックの発生が抑制されるものと推測される。クラックは、側面又は側面の近傍を起点として発生しやすい。
粘着剤層付光学積層フィルム100の側面は、少なくとも一部の領域が保護領域100aであればよいが、クラックの発生の抑制の観点からは保護領域100aである領域の割合が高い方が好ましい。または、クラックが発生しやすい側面の領域が、保護領域100aであることが好ましい。例えば、粘着剤層付光学積層フィルム100の側面の全領域の10%以上の領域が保護領域100aである。または、例えば、粘着剤層付光学積層フィルム100の側面の曲面領域の少なくとも一部が保護領域100aを含み、曲面領域の全領域の50%以上の領域が保護領域100aである。
本明細書において「曲面領域」とは、光学積層フィルム20の粘着剤層31側とは反対側の表面20aでの輪郭が曲線である側面の領域を意味する。ここでいうところの「曲線」とは、偏光子層21の吸収軸方向との為す角度θが連続的に変化することを意味する。曲面領域においては、側面または側面の近傍を起点としてクラックが発生しやすい。
図2は、側面に曲面領域を有する粘着剤層光学積層フィルムの一例を示す上面図である。図2は、粘着剤層付光学積層フィルム110の、粘着剤層側とは反対側の表面から見た上面図である。図2に示される粘着剤層付光学積層フィルム110は、角丸方形状であり、かつ貫通孔51を有する。角丸方形状とは、方形状の角部のうち1つ以上が曲線となっている形状をいい、すなわち方形状の角部のうち1つ以上が角丸であることをいうものとする。粘着剤層付光学積層フィルム110は、全ての角部52が角丸である。図2に示される粘着剤層付光学積層フィルム110は、貫通孔51の内壁及び角部52の側面が曲面領域を有する。曲面領域の輪郭は、偏光子層の吸収軸方向との為す角度θが連続的に変化する。
図3は、側面に曲面領域を有する粘着剤層付光学積層フィルムの他の例を示す上面図である。図3は、粘着剤層付光学積層フィルム120の、粘着剤層側とは反対側の表面から見た上面図である。図3に示される粘着剤層付光学積層フィルム120は、角丸方形状であり、かつ外縁に凹状部53を有する。図3に示される粘着剤層付光学積層フィルム120は、外縁の凹状部53及び角部52の側面が曲面領域を有する。曲面領域の輪郭は、偏光子層の吸収軸との為す角度θが連続的に変化する。
粘着剤層付光学積層フィルムは、平面視において、図2,3に示すような角丸方形状であってもよいし、方形状であってよい。方形状とは4つの角がいずれも角丸ではない形状をいうものとする。また、本明細書において、方形状とは長方形状又は正方形状をいうものとする。
表面20a上での側面の輪郭は、偏光子層31の吸収軸方向との為す角度θが0°〜90°であり、角度θが連続的に変化する領域を曲面領域とする。曲面領域は、角度θが0°超90°以下の部分を含む。このような部分を含む曲面領域は、側面又は側面の近傍を起点としてクラックが発生しやすく、したがって本発明によるクラックの発生の抑制の効果がより顕著となるからである。
図1に、粘着剤層付光学積層フィルム100の保護領域100aにおいて、粘着剤層31の最端位置と、偏光子層21の最端位置との為す距離dを示す。保護領域100aは、距離dが10μm以上である領域を含むことが好ましく、15μm以上である領域を含むことがさらに好ましい。このような領域においては、クラックの発生をより抑制しやすくなる。保護領域100aにおいて、粘着剤層31の最端位置と、偏光子層21の最端位置との為す距離dは、例えば30μm以下である。
粘着剤層付光学積層フィルム100において、保護領域100aを有する側面は、例えば、積層体を切断刃により切断して形成された切断面である。切断に用いる切断刃、切断方向、切断速度、切断時に積層体に与える面内張力等を調整することにより、粘着剤層31が偏光子層21の最端位置よりも外側に突出しかつ偏光子層21側に反り上がっている保護領域を有する側面を形成することができる。切断刃として、エッチングにより先端が形成された腐食刃(ピナクル刃)を用いると、粘着剤層31が突出し、反り上がって、上記保護領域100aを形成することができる。また、切断速度、即ち切断刃を積層体に進入させる際の進入速度を速くしても、同様に上記保護領域100aを形成することができる。積層体に与える面内張力を大きくすると、上記保護領域100aを形成することができる。面内張力を大きくするには、例えば切断時に積層体を挟持する圧力を大きくすればよい。
粘着剤層31は、例えば、光学積層フィルム20を液晶セル、有機EL表示素子等の画像表示素子、又は他の光学部材等の被着物に貼合するための粘着剤層として用いられる。粘着剤層付光学積層フィルム100は、粘着剤層31の光学積層フィルム20側とは反対側の表面に、剥離可能に貼合されたセパレートフィルムを有していてもよい。
光学積層フィルム20は、偏光子層21とは別の他の層を含んでいてもよく、他の層としては、保護層、液晶硬化層、位相差層、貼合層等が挙げられる。光学積層フィルム20は、偏光子層31から見て粘着剤層31側とは反対側に保護層を有していてもよく、かかる保護層は、偏光子層21側とは反対側の表面を構成するハードコート層を含んでいてもよい。
<第1の実施形態>
図4は、第1の実施形態の粘着剤層付光学積層フィルムを模式的に示す概略断面図である。図4に示すように、粘着剤層付光学積層フィルム130は、光学積層フィルム20と、粘着剤層31とを順に有し、粘着剤層31の光学積層フィルム20側とは反対側の表面に、剥離可能に貼合されたセパレートフィルム32をさらに有する。
光学積層フィルム20は、表面保護フィルム24と、第1保護層22と、偏光子層21と、第2保護層23とをこの順に有する。第1保護層22は、粘着剤層31側とは反対側の表面を構成するハードコート層を備え、ハードコート層の表面に表面保護フィルム24が剥離可能に貼合されている。
粘着剤層付光学積層フィルム130において、図4に示す側面の領域130aは、保護領域である。保護領域130aにおいては、粘着剤層31が偏光子層21の最端位置よりも外側に突出しかつ偏光子層21側に反り上がっている。
<第2の実施形態>
図5は、第2の実施形態の粘着剤層付光学積層フィルムを模式的に示す概略断面図である。図5に示すように、粘着剤層付光学積層フィルム140は、光学積層フィルム20と、粘着剤層31とを順に有し、粘着剤層31の光学積層フィルム20側とは反対側の表面に、剥離可能に貼合されたセパレートフィルム32をさらに有する。
光学積層フィルム20は、表面保護フィルム24と、第1保護層22と、偏光子層21と、第2保護層23と、第1貼合層25と、第1液晶硬化層26と、第2貼合層27と、第2液晶硬化層28とをこの順に有する。第1保護層22は、粘着剤層31側とは反対側の表面を構成するハードコート層を備え、ハードコート層の表面に表面保護フィルム24が剥離可能に貼合されている。
粘着剤層付光学積層フィルム140において、図5に示す側面の領域140aは、保護領域である。保護領域140aにおいては、粘着剤層31が偏光子層21の最端位置よりも外側に突出しかつ偏光子層21側に反り上がっている。
粘着剤層付光学積層フィルム140の保護領域140aにおいて、粘着剤層31以外の他の層についても、粘着剤層31と同様に、偏光子層21の最端位置よりも外側に突出してもよく、さらに偏光子層21側に反り上がっている形状であってもよい。図5においては、保護領域140aにおいて、粘着剤層31に加えて、第1貼合層25と、第1液晶硬化層26と、第2液晶硬化層28とが、粘着剤層31と同様に、偏光子層21の最端位置よりも外側に突出しかつ偏光子層21側に反り上がっている形状である場合を示す。切断面である側面においては、後述する実施例の試験方法により測定される押し込み力の傾きが50g/mm以下である層においては、切断刃を入れたときの挙動が粘着剤層31に類似するため、粘着剤層31と同様に偏光子層21の最端位置よりも外側に突出し、さらに偏光子層21側に反り上がっている形状になりやすいと推測される。
本発明にかかる粘着剤層付光学積層フィルムは、押し込み力の傾きが50g/mm以下である層を含んでいてもよい。
以下、粘着剤層付光学積層フィルムをなす各層の材料等について詳述する。
(光学積層フィルム20)
光学積層フィルム20は偏光子層21を含む。光学積層フィルム20の厚みは、通常、5μm以上200μm以下とすることができ、150μm以下であってもよく、120μm以下であってもよい。
(偏光子層21)
偏光子層21としては、吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸フィルムまたは延伸層、吸収異方性を有する色素を塗布し硬化させてなる層等が挙げられる。吸収異方性を有する色素としては、例えば、二色性色素が挙げられる。二色性色素として、具体的には、ヨウ素や二色性の有機染料が用いられる。二色性有機染料には、C.I.DIRECT RED 39等のジスアゾ化合物からなる二色性直接染料、トリスアゾ、テトラキスアゾ等の化合物からなる二色性直接染料が包含される。
偏光子層21の厚みは、例えば2μm以上40μm以下である。偏光子層の厚みは5μm以上であってもよく、20μm以下、さらには15μm以下、なおさらには10μm以下であってもよい。
(1)延伸フィルムまたは延伸層である偏光子層
吸収異方性を有する色素を塗布し硬化させてなる偏光子層としては、液晶性を有する二色性色素を含む組成物または二色性色素と重合性液晶とを含む組成物を塗布し硬化させて得られる層等の重合性液晶化合物の硬化物を含む偏光子層が挙げられる。吸収異方性を有する色素を塗布し硬化させてなる偏光子層は、吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸フィルムまたは延伸層に比べて、屈曲方向に制限がないため好ましい。
吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸フィルムである偏光子層は、通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより、その二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、およびホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造することができる。
ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することによって得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとそれに共重合可能な他の単量体との共重合体が用いられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85モル%以上100モル%以下程度であり、好ましくは98モル%以上である。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニルアセタールも使用することができる。ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、通常1,000以上10,000以下であり、好ましくは1,500以上5,000以下である。
吸収異方性を有する色素を吸着させた延伸層である偏光子層は、通常、上記ポリビニルアルコール系樹脂を含む塗布液を基材フィルム上に塗布する工程、得られた積層フィルムを一軸延伸する工程、一軸延伸された積層フィルムのポリビニルアルコール系樹脂層を二色性色素で染色することにより、その二色性色素を吸着させて偏光子層とする工程、二色性色素が吸着されたフィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、およびホウ酸水溶液による処理後に水洗する工程を経て製造することができる。必要に応じて、基材フィルムを偏光子層から剥離除去してもよい。基材フィルムの材料は、後述する表面保護フィルム24の基材フィルムと同様の材料が例示される。
(2)吸収異方性を有する色素を塗布し硬化させてなる偏光子層
吸収異方性を有する色素を塗布し硬化させてなる偏光子層としては、液晶性を有する重合性の二色性色素を含む組成物または二色性色素と重合性液晶とを含む組成物を基材フィルムに塗布し硬化させて得られる層等の重合性液晶化合物の硬化物を含む偏光子層が挙げられる。必要に応じて、基材フィルムを偏光子層から剥離除去してもよい。基材フィルムの材料は、後述する表面保護フィルム24の基材フィルムと同様の材料が例示される。
(第1保護層22,第2保護層23)
光学積層フィルム20は、偏光子層21の粘着剤層31側とは反対側の表面に積層された第1保護層22を含むことができ、また偏光子層21の粘着剤層31側の表面に積層された第2保護層23を含むことができる。第1保護層22及び第2保護層23は、光学的に透明な熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;これらのうち1種又は2種以上の混合物からなるコーティング層又はフィルムとすることができる。保護層の厚みは、通常、1μm以上100μm以下であり、5μm以上80μm以下であってもよく、60μm以下であってもよく、50μm以下であってもよい。
保護フィルムは、例えば接着剤層を介して偏光子層21に貼合することができる。接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤、又は熱硬化性接着剤を挙げることができ、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤を用いることが好ましい。
接着剤層を介して貼合される対向する二つの表面は、予めコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよく、プライマー層等を有していてもよい。
第1保護層22及び第2保護層23は、同一の材料からなる保護層であっても、異なる材料からなる保護層であってもよい。第1保護層22は、その表面上に、防眩層、光拡散層、位相差層、反射防止層等の光学機能層や、ハードコート層、帯電防止層、防汚層等の表面処理層を備えていてもよい。第1保護層22がハードコート層を有する場合にはクラックが生じやすいが、本発明によると、このような構成であっても、クラックの発生を抑制することができる。
(表面保護フィルム24)
光学積層フィルム20は、粘着剤層31側の表面とは反対側の表面を構成する表面保護フィルム24を含むことができる。表面保護フィルム24は、例えば画像表示素子や他の光学部材に粘着剤層付光学積層フィルムが貼合された後、それが有する粘着剤層ごと剥離除去される。
表面保護フィルム24は、基材フィルムと粘着剤層とを有する。表面保護フィルム24の厚みは、例えば15μm以上100μm以下であり、20μm以上80μm以下であることが好ましく、30μm以上60μm以下であることがより好ましい。
基材フィルムをなす樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのような鎖状ポリオレフィン系樹脂;ノルボルネン系樹脂のような環状ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;これらのうち1種又は2種以上の混合物等の熱可塑性樹脂とすることができる。基材層は、単層構造であってもよいし多層構造であってもよいが、製造容易性及び製造コスト等の観点から、好ましくは単層構造である。基材層は、一軸延伸フィルムであってもよいし二軸延伸フィルムであってもよいが、フィルムの機械強度、製造容易性及び製造コスト等の観点から、好ましくは二軸延伸フィルムであることが好ましい。
粘着剤層は、(メタ)アクリル系、ゴム系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系のような樹脂を主成分とする粘着剤組成物で構成することができる。中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れる(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物が好適である。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型、熱硬化型であってもよい。
(第1液晶硬化層26,第2液晶硬化層28)
光学積層フィルム20は、1層又は2層以上の、重合性液晶化合物の重合硬化物からなる液晶硬化層を含むことができる。第2の実施形態の貼合層付光学積層フィルム140は、第1液晶硬化層26及び第2液晶硬化層28を液晶硬化層として含む。液晶硬化層は、例えば位相差層として機能するものが挙げられる。液晶硬化層は、重合性液晶化合物を含む組成物を基材フィルムに塗布し硬化させることによって形成することができる。基材フィルムと塗布層との間に配向層が形成されていてもよい。液晶硬化層は、配向層および/または基材フィルムを有する形態で光学積層フィルム20に組み込まれてもよい。
液晶硬化層は、公知の重合性液晶化合物を用いて形成することができる。液晶化合物の種類は特に限定されず、棒状液晶化合物、円盤状液晶化合物、及びこれらの混合物を用いることができる。重合性液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報、特開2005−289980号公報、特開2007−108732号公報、特開2010−244038号公報、特開2010−31223号公報、特開2010−270108号公報、特開2011−6360号公報、特開2011−207765号公報、特開2016−81035号公報、国際公開第2017/043438号及び特表2011−207765号公報に記載の重合性液晶化合物が挙げられる。
例えば、重合性液晶化合物を含む組成物を、配向層上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を硬化させることによって、液晶硬化層を形成することができる。液晶硬化層の厚みは、0.5μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜5μmであることがさらに好ましい。
重合性液晶化合物を含む組成物は、重合性液晶化合物以外に、重合開始剤、重合性モノマー、界面活性剤、溶剤、密着改良剤、可塑剤、配向剤等が含まれていてもよい。重合性液晶化合物を含む組成物の塗布方法としては、ダイコーティング法等の公知の方法が挙げられる。重合性液晶化合物を含む組成物の硬化方法としては、活性エネルギー線(例えば紫外線)を照射する等の公知の方法が挙げられる。
(第1貼合層25,第2貼合層27)
光学積層フィルム20において、2つの層を接合するための貼合層を含むことができる。第2の実施形態の貼合層付光学積層フィルム140は、第1貼合層25及び第2貼合層27を貼合層として含む。貼合層としては、接着剤層、粘着剤層等が挙げられる。接着剤層には、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤、又は熱硬化性接着剤等が用いられる。粘着剤層には、上記した表面保護フィルム24に設けられた粘着剤層の説明が適用される。
貼合層を介して貼合される対向する二つの表面は、予めコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理等を行ってもよく、プライマー層等を有していてもよい。
(位相差層)
光学積層フィルム20は、1層又は2層以上の位相差層を含むことができる。位相差層は、上述のような液晶硬化層であってもよいし、樹脂フィルムであってもよい。位相差層の例としては、λ/4板やλ/2板等のポジティブAプレート、およびポジティブCプレート等が挙げられる。
<粘着剤層31>
粘着剤層31は、(メタ)アクリル系、ゴム系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系のような樹脂を主成分とする粘着剤組成物で構成することができる。中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れる(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物が好適である。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型、熱硬化型であってもよい。
粘着剤組成物に用いられる(メタ)アクリル系樹脂(ベースポリマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステルの1種又は2種以上をモノマーとする重合体又は共重合体が好適に用いられる。ベースポリマーには、極性モノマーを共重合させることが好ましい。極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマーを挙げることができる。
粘着剤組成物は、上記ベースポリマーのみを含むものであってもよいが、通常は架橋剤をさらに含有する。架橋剤としては、2価以上の金属イオンであって、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成するもの;ポリアミン化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するもの;ポリエポキシ化合物やポリオールであって、カルボキシル基との間でエステル結合を形成するもの;ポリイソシアネート化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するものが例示される。中でも、ポリイソシアネート化合物が好ましい。
活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物とは、紫外線や電子線のような活性エネルギー線の照射を受けて硬化する性質を有しており、活性エネルギー線照射前においても粘着性を有してフィルム等の被着体に密着させることができ、活性エネルギー線の照射によって硬化して密着力の調整ができる性質を有する粘着剤組成物である。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、紫外線硬化型であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、ベースポリマー、架橋剤に加えて、活性エネルギー線重合性化合物をさらに含有する。さらに必要に応じて、光重合開始剤や光増感剤等を含有させることもある。
粘着剤組成物は、光散乱性を付与するための微粒子、ビーズ(樹脂ビーズ、ガラスビーズ等)、ガラス繊維、ベースポリマー以外の樹脂、粘着性付与剤、充填剤(金属粉やその他の無機粉末等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、着色剤、消泡剤、腐食防止剤、光重合開始剤等の添加剤を含むことができる。
光学積層フィルム20への粘着剤層31の形成は、例えば、トルエンや酢酸エチル等の有機溶剤に粘着剤組成物を溶解又は分散させて粘着剤液を調製し、これを偏光板の対象面に直接塗工して粘着剤層31を形成する方式や、離型処理が施されたセパレートフィルム上に粘着剤層31をシート状に形成しておき、それを光学積層フィルム20の対象面に移着する方式等により行うことができる。粘着剤層31は、粘着剤組成物の有機溶剤希釈液を基材上に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物を用いた場合は、形成された粘着剤層31に、活性エネルギー線を照射することにより所望の硬化度を有する硬化物とすることができる。
粘着剤層31の厚みは、その接着力等に応じて決定されるが、1μm以上50μm以下の範囲が適当であり、好ましくは2μm以上40μm以下である。
粘着剤層31は、温度20℃、角周波数100ラジアン/秒で測定される貯蔵弾性率が通常1MPa以下、好ましくは0.15MPa以下である。粘着剤の上記貯蔵弾性率は通常0.001MPa以上、好ましくは0.01MPa以上である。
<セパレートフィルム32>
粘着剤層付光学積層フィルムは、粘着剤層31の表面に設けられたセパレートフィルム32を含み得る。セパレートフィルム32は、ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂等からなるフィルムであることができる。中でも、ポリエチレンテレフタレートの延伸フィルムが好ましい。セパレートフィルム32が剥離されて、粘着剤層31を介して光学積層フィルム20が被着物に貼合される。
[粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法]
本発明の粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法は、二色性色素が吸着配向された偏光子層21を含む光学積層フィルムと、粘着剤層と、前記粘着剤層に剥離可能に貼合されたセパレートフィルムとをこの順に有する原反積層フィルムを準備する工程と、原反積層フィルムにセパレートフィルム側から腐食刃を進入させて原反積層フィルムを切断し側面を形成する切断工程と、を有する。このような製造方法により得られる粘着剤層付光学積層フィルムとして、側面に保護領域を有する上述の粘着剤層付光学積層フィルムが例示される。
図6は、図3に示す粘着剤層付光学積層フィルム120の製造方法において、切断工程で用いられる腐食刃を備える腐食刃型の一例を示す上面図である。腐食刃型121は、金属板をエッチング加工することにより形成された腐食刃が立体的に突出した形状であり、図6に示される輪郭122は腐食刃の刃先を示し、粘着剤層付光学積層フィルム120の輪郭と一致する。
腐食刃型121を原反積層フィルムに押し当てて、腐食刃122を原反積層フィルム内に進入させて切断することにより側面が形成されるとともに粘着剤層付光学積層フィルム120が打ち抜かれる。打ち抜き対象となる原反積層フィルムは、複数枚が積層されていてもよい。1枚であることが、得られる偏光板の寸法精度が良好となることから好ましい。この腐食刃型121によると1回の打ち抜きにより原反積層フィルム1枚当たり6枚の粘着剤層付光学積層フィルムを同時に作製することができる。このようにして作製された粘着剤層付光学積層フィルム120の側面は全て切断面である。
腐食刃型121は、レーザ照射によりレジスト膜をパターニングしてエッチング加工により作製される。このため、高い寸法精度の刃型が得られる。その一方で、エッチング加工により作製されるため、その刃先は比較的鋭利ではない。腐食刃はピナクル刃とも言われる。これに対して、トムソン刃は、機械研磨により作製するため、その刃先は比較的鋭利である。本発明の製造方法により、側面に保護領域を有する粘着剤層付光学積層フィルムが得られる理由として、切断時に腐食刃であるピナクル刃を用いことにより、刃先は比較的鋭利なトムソン刃を用いた場合と比較して粘着剤層31の層方向に力がかかりやすくなり、これにより粘着剤層31に突出部が形成され、かつセパレートフィルム32側からピナクル刃を進入させることにより突出部が偏光子層21側に反り上がりやすくなるものと推測される。
図7は、腐食刃122の断面図を示す。腐食刃122は、刃先122aと本体122bとからなる。刃先122aの角度βは、25°〜35°である。本体122bの厚みtは0.2mm〜0.6mmである
図8は、腐食刃122を用いた切断工程を模式的に示す断面図である。図8に示すように、当て板160上に原反積層フィルム150を載置する。このとき、原反積層フィルム150の光学積層フィルム20が当て板160側に、セパレートフィルム32側が当て板160から遠い側に位置する向きで、1枚の原反積層フィルム150を載置する。原反積層フィルム150は、複数枚を積層して載置し、複数枚の打ち抜きを同時に行ってもよい。そして、腐食刃122をセパレートフィルム32側から原反積層フィルム150内に進入させる。腐食刃122が当て板160に到達したら、腐食刃122を原反積層フィルム150内から引き抜き、打ち抜きが完了する。
図9〜図11は、それぞれ、腐食刃122の断面形状の一例を模式的に示す断面図である。図9に示すように、腐食刃122は、切断後に、目的とする粘着剤層付光学積層フィルム側となる面(以下、「A面」とする)と、その反対側の面(以下、「B面」とする)とが、共に垂線(進入方向)に対して傾斜している、いわゆる両刃であってもよい。図10に示すように、腐食刃122は、A面が垂線(進入方向)に対して平行で、B面のみが垂線(進入方向)に対して傾斜している、いわゆる片刃であってもよい。図11に示すように、腐食刃122は、A面の垂線(進入方向)に対する傾斜角度と、B面の垂線(進入方向)に対する傾斜角度とが異なる、両刃であってもよい。
腐食刃122のA面は、垂線方向(進入方向)に対する角度αが0°〜20°であることが好ましい。腐食刃122のB面は、垂線方向(進入方向)に対する角度αが14〜20°であることが好ましい。両角度の和(α+α)は、切断刃の強度を十分なものとする点で20°以上であることが好ましく、切断を容易なものとする点で40°以下であることが好ましい。両角度(α、α)は、同じであってもよい(α1=α2)。この場合、腐食刃122は、図9に示すように両刃である。両角度(α、α)は、異なっていてもよい。この場合、腐食刃122は、図10に示すように角度αが0°の片刃であっても、図11に示すようにα<αの両刃であっても、α>αの両刃であってもよい。通常、両角度(α、α)が異なる場合、α<αである。
角度αは、距離dを大きくすることができる観点からは、大きい方が好ましい。一方、角度αは、切断時の腐食刃の進入により粘着剤層付光学積層フィルムに与えるダメージ(損傷など)を小さくできる観点からは、小さい方が好ましい。
打ち抜き時に、セパレートフィルム32側から腐食刃122を進入させることにより、保護領域を有する側面を形成することができる。また、腐食刃122の形状、腐食刃122の原反積層フィルム150内への進入速度等を調整することにより、粘着剤層31の最端位置と偏光子層21の最端位置との為す距離dを調整することができる。腐食刃122の先端の角度(α+α)が大きくて、先端が鈍いほど、距離dを大きくすることができる。
当て板160の材料は限定されないが、例えば、ポリプロピレン製の当て板を用いることができる。
図2に示す粘着剤層付光学積層フィルム110の製造方法においては、外枠の打ち抜きと、貫通孔51の打ち抜きが同時に行われてもよく、異なるタイミングで行われてもよい。打ち抜きの位置精度を向上させることができる観点からは、同時に行われる方が好ましい。
粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法において、切断工程は、側面の形成は腐食刃による打ち抜きであることが好ましく、また、ルータを用いて切削加工する方法、ドリル等の回転切削具を用いて穿孔加工を行う方法等を組み合わせてもよい。
[画像表示装置]
粘着剤層付光学積層フィルムは、画像表示装置に用いることができる。画像表示装置に用いる画像表示素子としては、例えば液晶表示素子、有機EL表示素子等が挙げられる。液晶表示装置を構築するにあたって粘着剤層付光学積層フィルムは、視認側に配置して用いられてもよいし、バックライト側に配置して用いられてもよいし、視認側およびバックライト側の双方に用いられてもよい。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。例中の「%」及び「部」は、特記のない限り、質量%及び質量部である。試験及び測定は以下のようにして行った。
[粘着剤層付光学積層フィルムA](実施例)
<原反積層フィルムの作製工程>
図4に示す第1の実施形態の粘着剤層付光学積層フィルム130と同じ層構成「表面保護フィルム24/第1保護層22/偏光子層21/第2保護層23/粘着剤層31/セパレートフィルム32」の原反積層フィルムを以下のように作製した。
(偏光子層21の作製)
長尺状のポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ素を含む水溶液中で染色した後、ホウ酸を含む水溶液中で速比の異なるロール間にて6倍に長手方向に一軸延伸し、長手方向に吸収軸を有する長尺状の偏光子層を得た。この長尺状の偏光子層は延伸後、巻き取って巻回体とした。偏光子層の視感度補正偏光度は、99.995%程度であり、視感度補正単体透過率は、42.7%であり、厚さは12μmであった。
(第1保護層22の準備)
第1保護層22として、長尺状のハードコート層付きトリアセチルセルロースフィルム(厚み32μm、凸版印刷社製、商品名:25KCHCN-TC)を準備した。
(第2保護層23の準備)
第2保護層23として、長尺状の環状ポリオレフィン系樹脂フィルム(厚み13μm、日本ゼオン社製ゼオノアフィルム、商品名:ZF14-013)を準備した。
(積層工程)
上記のように作製又は準備した偏光子層21、第1保護層22、及び第2保護層23を、それぞれ300mm×400mmに切り出した後、ポリビニルアルコール系接着剤を介して偏光子層21の両面に第1保護層22と第2保護層23とを貼り合わせ、80℃乾燥オーブンに3分入れた。次に、第2保護層23の表面をコロナ処理した後、そのコロナ処理面側にセパレートフィルム32が貼合されているアクリル系の粘着剤層31(厚さ20μm)を積層した。最後に、第1保護層22の表面に表面保護フィルム24である微粘着剤付き離形フィルムを積層させ、原反積層フィルムを得た。コロナ処理は、春日電機株式会社製のコロナ放電装置により行った。具体的には、コロナ表面処理フレーム“STR−1764”、高周波電源“CT−0212”、高圧トランス“CT−T02W”を使用した。この原反積層フィルムは、偏光子層21と第1保護層22との間にはポリビニルアルコール系接着剤層(厚さ0.2μm以下)が、偏光子層21と第2保護層22との間にもポリビニルアルコール系接着剤層(厚さ0.2μm以下)が、それぞれ介在している。
<切断工程>
得られた原反積層フィルム(300mm×400mm)の1枚を、図8に示すように腐食刃を用いて、図3に示す粘着剤層付光学積層フィルムの形状に打ち抜いて粘着剤層付光学積層フィルムAを得た。腐食刃としては、図9に示すような両刃であり、α=α=15°の腐食刃を用いた。図8に示す打ち抜きの際に、原反積層フィルムの表面保護フィルム24が当て板160側に、セパレートフィルム32が当て板160から遠い側に位置する向きで原反積層フィルム150を載置し、養生テープで四隅をそれぞれ当て板160に固定し、セパレートフィルム32側から腐食刃を原反積層フィルム内に進入させた。打ち抜きは、偏光子層21の吸収軸が粘着剤層付光学積層フィルムAの長手方向に平行となるように行った。なお、切断刃は、打ち抜き方向に24mm(原反積層フィルムの厚みを十分に超える)の行程(「1行程」とする)を往復運動が可能なものを用い、1行程を1.5秒で往復させて、往復運動の折返し点で原反積層フィルム150を切断した。当て板160としてはアクリルシート(厚み3.5mm)1枚とポリプロピレンシート(厚み1.0mm)1枚とを重ね合わせたものを用いた。当て板160は、ポリプロピレンシート側が原反積層フィルム150と接するように用いた。
[粘着剤層付光学積層フィルムB](比較例)
<原反積層フィルムの作製工程>
粘着剤層付光学積層フィルムAにおける作製工程と同じ方法により原反積層フィルムを作製した。
<切断工程>
得られた原反積層フィルム(300mm×400mm)の1枚を、図8に示すように腐食刃を用いて、図3に示す粘着剤層付光学積層フィルムの形状に打ち抜いて粘着剤層付光学積層フィルムBを得た。図8に示す打ち抜きの際に、原反積層フィルムのセパレートフィルム32が当て板160側に、表面保護フィルム24が当て板160から遠い側に位置する向きで原反積層フィルム150を載置し、養生テープで四隅をそれぞれ当て板160に固定し、表面保護フィルム24側から腐食刃を原反積層フィルム内に進入させた。打ち抜きは、偏光子層21の吸収軸が粘着剤層付光学積層フィルムBの長手方向(長さ400mm)に平行となるように行った。なお、切断刃は、打ち抜き方向に24mm(原反積層フィルムの厚みを十分に超える)の行程(「1行程」とする)を往復運動が可能なものを用い、1行程を1.5秒で往復させて、往復運動の折返し点で原反積層フィルム150を切断した。当て板160としてはアクリルシート(厚み3.5mm)1枚とポリプロピレンシート(厚み1.0mm)1枚とを重ね合わせたものを用いた。当て板160は、ポリプロピレンシート側が原反積層フィルム150と接するように用いた。
[粘着剤層付光学積層フィルムC](実施例)
<原反積層フィルムの作製工程>
図5に示す第2の実施形態の粘着剤層付光学積層フィルム140と同じ層構成「表面保護フィルム24/第1保護層22/偏光子層21/第2保護層23/第1貼合層25/第1液晶硬化層26/第2貼合層27/第2液晶硬化層28/粘着剤層31/セパレートフィルム32」の原反積層フィルムを以下のように作製した。
(偏光子層21の作製)
長尺状のポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ素を含む水溶液中で染色した後、ホウ酸を含む水溶液中で速比の異なるロール間にて6倍に一軸延伸し、長手方向に吸収軸を有する長尺状の偏光子層を得た。この長尺状の偏光子層は延伸後、巻き取って巻回体とした。偏光子層の視感度補正偏光度は、99.995%程度であり、視感度補正単体透過率は、42.7%であり、厚さは12μmであった。
(第1保護層22の準備)
第1保護層22として、長尺状のハードコート層付きトリアセチルセルロースフィルム(厚み32μm、凸版印刷社製、商品名:25KCHCN-TC)を準備した。
(第2保護層23の準備)
第2保護層23として、長尺状のトリアセチルセルロースフィルム(厚み40μm、コニカミノルタ社製、商品名:KC4UYW)を準備した。
(第1液晶硬化層26の準備)
第1液晶硬化層26として、ネマティック液晶化合物が硬化した層及び配向膜からなるフィルム(厚み1μm)を準備した。この第1液晶硬化層26の面内位相差値Re(550)は140nmであり、Re(450)/Re(550)は1.0未満であり、Re(650)/Re(550)は1.0超であった。かかる第1液晶硬化層26について、後述する押し込み力の測定方法により測定した押し込み力は8.8g/mmであった。
(第2液晶硬化層28の準備)
第2液晶硬化層28として、棒状液晶化合物が硬化した層及び配向膜からなるフィルム(厚み2μm)を準備した。この第2液晶硬化層28は、その面内においてNz>Nx=Nyの関係を満たしており、その面内位相差値Re(550)は0.6nmであり、厚み方向の位相差値Rth(550)は−69.6nmであった。かかる第2液晶硬化層28について、後述する押し込み力の測定方法により測定した押し込み力は38.1g/mmであった。
(積層工程)
上記のように作製又は準備した偏光子層21、第1保護層22、第2保護層23、第1液晶硬化層26、及び第2液晶硬化層28を、それぞれ300mm×400mmに切り出した後、ポリビニルアルコール系接着剤を介して偏光子層21の両面に第1保護層22と第2保護層23を貼り合わせ、80℃の乾燥オーブンに3分入れた。ついで、第2保護層23側の表面をコロナ処理した後、コロナ処理面上に第1貼合層25として、アクリル系の粘着剤(厚み5μm)を積層した。このようにして得られた積層体を第1積層体と呼ぶ。コロナ処理は、春日電機株式会社製のコロナ放電装置により行った。具体的には、コロナ表面処理フレーム“STR−1764”、高周波電源“CT−0212”、高圧トランス“CT−T02W”を使用した。
次に第1液晶硬化層26の表面に紫外線硬化型接着剤を塗工し、第2液晶硬化層28を貼り合わせて、第2液晶硬化層28側から紫外線照射装置〔フュージョンUVシステムズ(株)製〕を用い、積算光量400mJ/cm2(UV−B)で紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。このようにして得られた、「第1液晶硬化層26/接着剤層からなる第2貼合層27/第2液晶硬化層28」の積層構造からなる積層体を第2積層体と呼ぶ。
上記のようにして得られた第1積層体と第2積層体とを、第1積層体の第1貼合層25と第2積層体の第1液晶硬化層26とが貼合されるように積層した。このとき、第1液晶硬化層26の遅相軸が偏光子層31の吸収軸に対して−45°の角度を為すように積層した。
その後、第2液晶硬化層28の表面に、セパレートフィルム32が貼合されているアクリル系の粘着剤層31(厚さ20μm)を積層した。最後に、第1保護層22の表面に表面保護フィルム24である微粘着剤付き離形フィルムを積層させ、原反積層フィルムを得た。
<切断工程>
得られた原反積層フィルム(300mm×400mm)の1枚を、図8に示すように腐食刃を用いて、図3に示す粘着剤層付光学積層フィルムの形状に打ち抜いて粘着剤層付光学積層フィルムCを得た。図8に示す打ち抜きの際に、原反積層フィルムの表面保護フィルム24が当て板160側に、セパレートフィルム32が当て板160から遠い側に位置する向きで原反積層フィルム150を載置し、養生テープで四隅をそれぞれ当て板160に固定し、セパレートフィルム32側から腐食刃を原反積層フィルム内に進入させた。打ち抜きは、偏光子層21の吸収軸(延伸方向)が粘着剤層付光学積層フィルムCの長手方向(400mm)に平行となるように行った。なお、切断刃は、打ち抜き方向に24mm(原反積層フィルムの厚みを十分に超える)の行程(以下、「1行程」とする)を往復運動が可能なものを用い、1行程を1.5秒で往復させて、往復運動の折返し点で原反積層フィルム150を切断した。当て板160としてはアクリルシート(厚み3.5mm)1枚とポリプロピレンシート(厚み1.0mm)1枚とを重ね合わせたものを用いた。当て板160は、ポリプロピレンシート側が原反積層フィルム150と接するように用いた。
[粘着剤層付光学積層フィルムD](比較例)
<原反積層フィルムの作製工程>
粘着剤層付光学積層フィルムDの作製工程と同じ方法により原反積層フィルムを作製した。
<打ち抜き工程>
得られた原反積層フィルム(300mm×400mm)の1枚を、図8に示すように腐食刃を用いて、図3に示す粘着剤層付光学積層フィルムの形状に打ち抜いて試料4を得た。図8に示す打ち抜きの際に、原反積層フィルムのセパレートフィルム32が当て板160側に、表面保護フィルム24が当て板160から遠い側に位置する向きで原反積層フィルム150を載置し、養生テープで四隅をそれぞれ当て板160に固定し、表面保護フィルム24側から腐食刃を原反積層フィルム内に進入させた。打ち抜きは、偏光子層21の吸収軸が粘着剤層付光学積層フィルムDの長手方向(400mm)に平行となるように行った。なお、切断刃は、打ち抜き方向に24mm(原反積層フィルムの厚みを十分に超える)の行程(以下、「1行程」とする)を往復運動が可能なものを用い、1行程を1.5秒で往復させて、往復運動の折返し点で原反積層フィルム150を切断した。当て板160としてはアクリルシート(厚み3.5mm)1枚とポリプロピレンシート(厚み1.0mm)1枚とを重ね合わせたものを用いた。当て板160は、ポリプロピレンシート側が原反積層フィルム150と接するように用いた。
[側面観察]
粘着剤層付光学積層フィルムA〜Dについて、側面の曲面領域の開始位置の断面形状を光学顕微鏡にて観察した。図12の(a)及び(b)は、粘着剤層付光学積層フィルムA,Bについて光学顕微鏡による観察像を模式的に示す図面である。図13の(a)及び(b)は、粘着剤層付光学積層フィルムC,Dについて光学顕微鏡による観察像を模式的に示す図面である。
図12,図13からわかるように、粘着剤層付光学積層フィルムA,Cの側面は、粘着剤層31が偏光子層21の最端位置よりも外側に突出しかつ偏光子層21側に反っていた。すなわち保護領域が形成されていた。一方、粘着剤層付光学積層フィルムB,Dの側面は、粘着剤層31が偏光子層21の最端位置よりも外側に突出しているものの、偏光子層21とは反対側に反っていた。すなわち、保護領域を有していなかった。なお、粘着剤層付光学積層フィルムA〜粘着剤層付光学積層フィルムDのいずれも粘着剤層31の最端位置と偏光子層21の最端位置との距離dは15μmであった。また、粘着剤層付光学積層フィルムA〜粘着剤層付光学積層フィルムDのいずれも偏光子層21と第1保護層22との間に介在するポリビニルアルコール系接着剤層、および偏光子層21と第2保護層23との間に介在するポリビニルアルコール系接着剤層は、観察されなかった。粘着剤層付光学積層フィルムCおよび粘着剤層付光学積層フィルムDのいずれも、第1貼合層25、第2液晶硬化層26、第2貼合層27および第2液晶硬化層28はそれぞれを識別して観察することはできず、一体の層(図13(a)(b)において層29として示す)として観察された。
[熱衝撃試験]
粘着剤層付光学積層フィルムA〜Dについて、エタノールにて表面を美掃した無アルカリガラス(コーニング製イーグルXG、120×200×0.7mm)の該表面に貼合し、その後、50℃、0.5MPa(ゲージ圧)にて20分間のオートクレーブ処理を行った。これを評価用サンプルとした。
熱衝撃試験槽に、評価用サンプルを投入し、−40℃及び85℃の熱刺激を各30分のサイクルで与えた。低温から高温への熱刺激を1サイクルとし、各サンプルにつき合計100サイクルの試験を行った。
[クラック評価]
上記熱衝撃試験後の評価用サンプルのクラックの発生を光学顕微鏡にて観察した。特に、曲面領域に関しては詳細に観察を行った。発生したクラックの一例についての光学顕微鏡像を図14に示す。この図(光学顕微鏡像)は粘着剤層付光学積層フィルムA,Bについて共通する特定の領域の上面からの光学顕微鏡像である。各評価用サンプルについて同じ範囲となるように規定した曲面領域から発生しているクラックを観察し、そのクラックの長さに基づきクラックを以下のように分類し、各分類に含まれるクラックの本数を計測した。その結果を表1に示す。
短クラック:長さが100μm未満のクラック
中クラック:長さが100μm以上200μm未満のクラック
長クラック:長さが200μm以上のクラック
Figure 0006846497
表1に示される通り、本発明による粘着剤層付光学積層フィルムA,Cは、熱衝撃試験において100サイクル実施後もクラックが発生しなかった。
[押し込み力の測定]
サンプルAとして厚さ60μmのトリアセチルセルロースフィルム、サンプルBとして厚さ20μmのトリアセチルセルロースフィルム、サンプルCとして厚さ23μmのシクロオレフィンポリマーフィルム、サンプルD,Eとして粘着剤層付光学積層フィルムC,Dの作製時に準備した第1液晶硬化層26,第2液晶硬化層28を準備し、各サンプルの押し込み力を以下の方法により測定した。
図15の(a)に上面図を示し、(b)に断面図を示すように、各サンプル170を30mm×30mmの矩形状に切り出し、中心に10mm×10mmの矩形の開口部171aを有する台紙171(厚さ85μm、30mm×30mmの矩形)上に、厚さ25μmの粘着剤層172を介して開口部171aを塞ぐように貼り付けた。その後、塞がれた開口部171aのサンプル170側の上方から、先端の直径が1.0mmの鉄棒173を0.33mm/sの速度で押し込み、ハンディー圧縮試験器(KEN−G5、カトーテック株式会社製)を用いて厚み方向の変形量に対する押し込み力を測定した。図16は測定結果を示す。表2は、図16の測定結果に基づき算出した押し込み力の傾きを示す。
Figure 0006846497
20 光学積層フィルム、21 偏光子層、22 第1保護層、23 第2保護層、24 表面保護フィルム、25 第1貼合層、26 第1液晶硬化層、27 第2貼合層、28 第2液晶硬化層、31 粘着剤層、32 セパレートフィルム、51 貫通孔、52 角部、53 凹状部、100,110,120,130,140 粘着剤層付光学積層フィルム、100a,130a,140a 保護領域、121 腐食刃型、122 腐食刃、122a 刃先、122b 本体、150 原反積層フィルム、160 当て板。

Claims (8)

  1. 二色性色素が吸着配向された偏光子層を含む光学積層フィルムと、前記光学積層フィルムを被着物に貼合するための粘着剤層とを順に有し、貫通孔を有するか、または外縁に凹状部を有する粘着剤層付光学積層フィルムであって、
    前記粘着剤層付光学積層フィルムの前記貫通孔または前記凹状部の側面の少なくとも一部は、前記粘着剤層が前記偏光子層の断面における最端位置よりも外側に突出しかつ前記偏光子層側に反り上がっている、保護領域である、粘着剤層付光学積層フィルム。
  2. 前記貫通孔または前記凹状部における前記保護領域は、前記光学積層フィルムの前記粘着剤層側とは反対側の表面での輪郭が前記偏光子層の吸収軸方向との為す角度θが連続的に変化し、前記角度θが0°超90°以下の部分を含む、請求項1に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
  3. 前記保護領域は切断面である、請求項1または2に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
  4. 前記保護領域は、前記粘着剤層の断面における最端位置と、前記偏光子層の断面における最端位置との為す距離dが10μm以上である領域を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
  5. 前記粘着剤層の前記光学積層フィルム側とは反対側の表面に、剥離可能に貼合されたセパレートフィルムをさらに有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
  6. 前記光学積層フィルムは、重合性液晶化合物の重合硬化物からなる液晶硬化層を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
  7. 前記光学積層フィルムは、前記偏光子層から見て前記粘着剤層とは反対側に保護層を含み、
    前記保護層は、前記偏光子層側とは反対側の表面を構成するハードコート層を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法であって、
    二色性色素が吸着配向された偏光子層を含む光学積層フィルムと、粘着剤層と、前記粘着剤層に剥離可能に貼合されたセパレートフィルムとをこの順に有する原反積層フィルムを準備する工程と、
    前記原反積層フィルムに前記セパレートフィルム側から、刃先の角度が25°〜35°であり、本体の厚みが0.2mm〜0.6mmである腐食刃を進入させて前記原反積層フィルムを切断することにより、貫通孔の側面か、または外縁に凹状部の側面を形成する切断工程と、を有する、粘着剤層付光学積層フィルムの製造方法。
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