JP6845561B2 - バスダクトの分岐装置 - Google Patents

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Description

本発明はバスダクトの分岐装置に関し、特に、バスダクトの導体に電気的に接続する分岐導体を内包したバスダクトの分岐装置に関する。
従来、ビルや工場等の構造物の内外で電気幹線路を構成するバスダクトが使用されている。このバスダクトから分岐をとるバスダクトの分岐装置として、以下の特許文献に示すようなものが用いられている。
特許文献1に記載のバスダクトの分岐装置は、バスダクトのプラグインホールにプラグヘッドを差し込むことでバスダクトの導体と導通可能に取付けられるものであり、プラグヘッドに、バスダクトの厚さ方向に可動な探針部材と、探針部材の動きを検出する検出部(すなわち、探針部材の所定の位置に施されたマーキング)とを設けている。この分岐装置は、プラグインホールに分岐装置が固定されると、検出部が視認可能な状態となり、バスダクトの導体と分岐装置の分岐導体との接触部分が確実に接触して電気的に接続されていることを確認できる。
特許文献2に記載のバスダクトの分岐装置は、バスダクトとバスダクトの分岐装置とを固定するための固定部材を備えている。この分岐装置は、固定部材を構成する弾性部材の付勢力によって分岐装置がバスダクトの側面に押圧されることで、バスダクトに固定された状態となる。また、バスダクトからバスダクトの分岐装置を取外す際は、弾性部材の付勢力に抗して固定部材の固定フックを固定解除方向へ移動させる操作を行うことにより、分岐装置が固定解除状態となり、取外しが可能となる。
特開2010−239673号公報 実開昭58−34384号公報
特許文献1に記載のバスダクトの分岐装置では、検出部により、バスダクトの導体とバスダクトの分岐装置の分岐導体とが接触して電気的に接続されていることを確認することができる。
しかしながら、バスダクトに対するバスダクトの分岐装置の取付状態を維持するための固定部材を有していないため、取付けた後に、この分岐装置がバスダクトの取付位置から外れて、接触不良を起こすことの防止策は取られていない状況である。
バスダクトの分岐装置において、分岐導体と導体との接触の確保は非常に重要な要素であり、取付作業時に完璧な接触を得られたとしても、運用中の不慮の事態により取外れることが有ってはならず、そのため、特許文献2では、バスダクトとバスダクトの分岐装置とを固定部材によって固定することが提案されている。固定部材により、バスダクトの分岐装置がバスダクトの所定位置に固定された固定状態では、分岐導体と導体とが適切に接続された状態となり、かつ、バスダクトとバスダクトの分岐装置との相対移動が阻止されてバスダクトの分岐装置の取外れを防止できる。
しかしながら、固定部材によってバスダクトとバスダクトの分岐装置との固定状態が維持されるものの、実際の取付作業では、バスダクトの分岐装置の押し込みが甘くなっているなどの種々の要因から、固定部材が確実に固定状態となっているか確認する必要がある。
特許文献2に記載のバスダクトの分岐装置では、固定部材が固定状態にあるか否かを取付後の外観から容易に確認できるものではないため、固定部材を用いて分岐装置を取付けた後に、作業者が手や工具を用いて分岐装置に力を加えたりして、固定状態を確認する必要があり、確認作業が煩雑であった。
さらに、固定部材がバスダクトの分岐装置に隠れてしまうなど、確認作業が実施しにくいケースもあることから、確認作業の煩雑さを低減させることが求められていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、固定部材によってバスダクトとバスダクトの分岐装置との固定状態を維持することができるバスダクトの分岐装置において、固定部材が固定状態にあることを簡単かつ確実に確認可能なバスダクトの分岐装置を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、バスダクトの導体に電気的に接続する分岐導体を内包する箱体と、前記箱体を前記バスダクトに固定する固定部材と、を備えたバスダクトの分岐装置において、前記固定部材による前記バスダクトに対する固定状態と固定解除状態とで、前記箱体外部からの視認状態が変化可能な表示部材を設け、前記表示部材は、前記固定部材に連動して前記視認状態が変化することを特徴とする。
この構成によれば、バスダクトへバスダクトの分岐装置を取付けた際に、バスダクトの分岐装置がバスダクトに対して確実に固定された固定状態となっているか、すなわち、固定部材による取付け状態が不安定な固定解除状態となっていないか、を分岐装置の箱体の外部から表示部材の状態を視認することにより確認することができる。
従って、従来、作業者が直接、手や工具を用いて実施していた煩雑な確認作業をなくし、固定状態の確認を簡単かつ確実に行うことができる。
また、この構成によれば、固定部材が固定解除状態から固定状態に遷移する固定動作、及び固定状態から固定解除状態に遷移する固定解除動作に連動して表示部材の視認状態が変化するので、固定部材が固定状態にあるか否かを正確に視認することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のバスダクトの分岐装置において、前記表示部材は、前記固定部材が固定状態であることを示す固定表示位置と、前記固定部材が固定解除状態であることを示す固定解除表示位置とに移動可能であって、付勢手段によって、前記固定表示位置側及び前記固定解除表示位置側のいずれか一方側に付勢されており、前記付勢手段の付勢力に抗して前記固定表示位置側及び前記固定解除表示位置側のいずれか他方側に移動することで前記視認状態が変化することを特徴とする。
この構成によれば、付勢手段の付勢力を用いて表示部材の視認状態を変化させることができるので、構造が簡易であり、製造コストを抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、バスダクトの導体に電気的に接続する分岐導体を内包する箱体と、前記分岐導体を前記導体に接続させた前記箱体の取付け状態で前記箱体を前記バスダクトに固定する固定部材と、を備えたバスダクトの分岐装置において、前記固定部材による前記バスダクトに対する固定状態と固定解除状態とで、前記箱体外部からの視認状態が変化可能な表示部材を設け、前記表示部材は、前記固定部材が前記固定状態である場合には、前記固定部材が固定状態であることを示す固定表示位置と、前記固定部材が固定解除状態であることを示す固定解除表示位置とに手動にて移動可能であって、前記固定部材が前記固定解除状態である場合には、前記固定解除表示位置に在って前記固定状態への手動による移動不可能に設定され、前記固定部材が前記固定解除状態から前記固定状態に移行された場合には、前記固定解除表示位置のまま維持されることを特徴とする。
この構成によれば、固定部材が固定解除状態にある場合に、表示部材が固定表示位置となることが確実に禁止されるので、表示部材が固定表示位置となった場合に固定部材が固定状態にあることを正確に視認することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置において、前記固定部材が固定状態にある場合に、該固定部材が固定解除方向へ移動することを阻止する干渉部材を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、干渉部材によって固定部材の固定解除動作を阻止することができるので、バスダクトの分岐装置が固定状態にある場合に、不意に固定状態が解除されることを防止でき、これにより、バスダクトの分岐装置の不慮の取外れを防ぐことができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のバスダクトの分岐装置において、前記干渉部材は、前記表示部材と一体であることを特徴とする。
この構成によれば、部品点数の増加を抑えながら、バスダクトの分岐装置の不慮の取外れを防止して、固定状態の確認作業の簡易化を図ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置において、前記固定部材は複数設けられており、前記表示部材は、前記箱体に対し、複数の前記固定部材の全てが固定状態にあることを示す固定表示位置と、複数の前記固定部材のうち少なくとも一つの前記固定部材が固定解除状態にあることを示す固定解除表示位置とに移動可能であることを特徴とする。
この構成によれば、複数の固定部材により、確実に固定状態を維持することができるとともに、表示部材が固定表示位置にある場合に、複数の固定部材の全てが固定状態にあることを確認することができるので、確認作業が容易である。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置において、前記表示部材は、前記箱体の底面に取付けられたことを特徴とする。
この構成によれば、表示部材をバスダクトの分岐装置においてバスダクトと対向する箱体の底面に設ける構造とすることで、既存のバスダクトの分岐装置の構造を大幅に変更することなく、安価に導入することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載のバスダクトの分岐装置において、前記表示部材は、前記固定部材が固定状態にある場合に、前記箱体の底面に重なって外部から視認不可能となる一方、前記固定部材が固定解除状態にある場合に、少なくとも一部が前記底面と重ならずに外部に露出して視認可能となる表示部を有することを特徴とする。
この構成によれば、バスダクトの分岐装置の取付作業において、表示部が視認可能な状態から視認不可能な状態へ変化することにより、分岐装置が固定状態にあることを簡単かつ確実に確認することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置において、前記箱体は、前記固定部材により、前記バスダクトにおいて前記導体を内包するハウジングの外部に固定され、前記表示部材は、前記箱体と前記ハウジングとの間に配置されることを特徴とする。
この構成によれば、表示部材が箱体とハウジングとの間に配置されるので、美観を大きく損ねることなく、固定状態の確認を簡易に行うことができる。
本発明によれば、バスダクトの分岐装置がバスダクトに対して固定された固定状態であるか否かを箱体の外部から表示部材の状態を視認することにより簡単かつ確実に確認することができる。また、固定状態にある固定部材によって、バスダクトとバスダクトの分岐装置との固定を確実に維持することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るバスダクトの分岐装置をバスダクトに取付けた状態を示す斜視図。 バスダクトの分岐装置をバスダクトへ取付ける前の状態を示す正面図。 図1に示したバスダクトの分岐装置の固定部材を示す図であり、(a)は分解平面図、(b)は分解正面図、(c)は分解側面図。 固定部材の操作部を示す斜視図。 バスダクトに対するバスダクトの分岐装置の取付けを説明する図であり、(a)は取付け中の状態を示す正面図、(b)は取付け後の状態を示す正面図。 バスダクトに対するバスダクトの分岐装置の取付けを説明する図であり、(a)は取付け中の状態を示す斜視図、(b)は取付け後の状態を示す斜視図。 第2の実施の形態に係るバスダクトの分岐装置の表示部材の斜視図。 バスダクトに対するバスダクトの分岐装置の取付けを説明する図であり、(a)は取付け中の状態を示す斜視図、(b)は取付け後の状態を示す斜視図。 箱体に対する固定部材及び表示部材の移動状態を説明する図であり、(a)は分岐装置の固定解除状態を示し、(b)は分岐装置の固定状態を示す。 表示部材の変形例を示す斜視図。 第3の実施の形態に係るバスダクトの分岐装置の表示部材の移動状態を説明する一部拡大断面図であって、(a)は分岐装置の固定解除状態を示し、(b)は分岐装置の固定状態を示す。 第4の実施の形態に係るバスダクトの分岐装置の表示部材の斜視図。 箱体に対する固定部材及び表示部材の移動状態を説明する、図9と同様の断面図であり、(a)は分岐装置の固定解除状態を示し、(b)は分岐装置の固定状態を示す。 バスダクトの分岐装置における干渉部材の設置態様を説明する一部破断斜視図。 変形例1のバスダクト及びバスダクトの分岐装置を示す正面図。 変形例2のバスダクト及びバスダクトの分岐装置を示す正面図。
次に、本発明の実施の形態について図に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
バスダクトに取付けられてこのバスダクトの導体から分岐を行う、本発明に係るバスダクトの分岐装置の第1の実施の形態を図1〜図6を参照して説明する。尚、各図はバスダクトの設計、配設方向及びバスダクトの分岐装置の取付け方向等について特段の限定をするものではない。
図1は第1の実施の形態に係るバスダクトの分岐装置10をバスダクト70に取付けた状態(固定状態)を示す斜視図であり、図2は、バスダクトの分岐装置をバスダクトへ取付ける前の状態を示す正面図である。尚、以下の各図において、矢印X方向を幅方向、矢印Y方向を奥行方向、矢印Z方向を高さ方向と称する。
バスダクト70において、電気幹線を構成する導体74は、ハウジング72に内包されている。バスダクトの分岐装置10は、この導体74を電気的に接続される図示していない分岐導体を内包する箱体12と、箱体12の外部に設けられた差込部14と、差込部14によって周囲を覆われており、分岐導体と電気的に接続された接触子16と、分岐装置10をバスダクト70に取付けるための取付機構18とを備える。
図3に示すように、取付機構18は、バスダクト70の幅方向への位置決めを行うためのガイド部材50と、箱体12をバスダクト70のハウジング72に固定する固定部材30と、固定部材30と一体的に形成され、固定部材30による固定状態を視認可能に表示するための表示部材40とを備える。
バスダクト70において、ハウジング72の側面に形成されたプラグインホール76には、シャッタ78が設けられている。シャッタ78が開くことで、ハウジング72の側面には開口が現れ、この開口に分岐装置10の差込部14を挿入し、接触子16を導体74と接続することで、導体74と分岐導体との電気的な接触を得ることができる。この状態で、固定部材30によりバスダクト70と分岐装置10とを固定することで固定状態が維持される。
分岐装置10において、箱体12は断面略矩形状であり、分岐装置10をバスダクトに取付けた状態においてバスダクト70と対向する底面12aに差込部14と、固定部材30が取り付けられている。
差込部14は、略箱形の部材であり、一側面部から複数の接触子16が露出している。各接触子16は導体74を挟み込んで接触して電気的な接続が得られるよう、弾性のある導体によりクリップ状に形成されており、他の接触子16と絶縁されるように絶縁性の差込部14により被覆されている。差込部14の幅方向外側には、取付機構18を構成するガイド部材50、固定部材30及び表示部材40が配設されている。
ガイド部材50は、箱体12の底面12aと対向して、底面12aに固定される固定部51と、固定部51の幅方向の両端部から高さ方向下方(箱体12から離れる方向)へ延在する一対の突出部55とを有する。固定部51は、矩形状の薄板であって、中央部に差込部14が挿通される開口部51aを有するとともに、固定部51を底面12aに固定するためのボルト等の固定具が挿通される取付孔51bを有している。各突出部55は、略矩形の平板部56と、平板部56の両側部から幅方向外方へ屈曲されて、互いに対向する一対の支持片57とを有する。各支持片57の下方側には、後述する軸支部材54が挿通される軸孔57aが形成されている。
固定部材30は、支持片57に軸支された状態で平板部56に対して略平行に対向配置される略矩形状の基部32と、組立状態においてガイド部材50の支持片57と奥行方向において重なるように、基部32の両側部32aから幅方向内方へ屈曲する一対の固定片34とを有する。基部32には、固定部材30を把持して、これを回動操作するための操作部33が設けられている。本実施の形態において、操作部33は、基部32に形成した開口であって、分岐装置10の取外し作業時に、作業者がこの開口に外側から手を入れて固定部材30を把持可能となっている。
固定片34は、幅方向内方の端部に、バスダクト70のハウジング72に形成された凹部72aに係止可能な係止部34aを有する。本実施の形態において、係止部34aは、固定片34の幅方向内側(差込部14側)の側縁によって形成されており、第1斜辺35aと、第1斜辺35aと連続する第2斜辺35bとによって形成された幅方向内側へ突出する略三角形状の凸状部である。第1斜辺35aと第2斜辺35bとは、互いに異なる傾斜角度に設定されている。各固定片34の下方側には軸支部材54が挿通される軸孔34bが形成されている。また、一対の突出部55において、幅方向に対向する係止部34aの間の寸法は、バスダクト70のハウジング72の幅方向の寸法よりも短く設定されている。
表示部材40は、本実施の形態において固定部材30と一体的に形成されており、具体的には、固定部材30の一部であって、基部32の上端部から幅方向外方へ突出した奥行方向へ延びる平板状の部位である。尚、表示部材40は固定部材30から取り外し可能に構成されていてもよく、図示例のような平板状に加工形成できるものであれば、どのような材料によって構成されていてもよい。表示部材40の上面(組立状態において箱体12の底面12aと対向する面)には、他の領域と視覚的に区別されるように着色された表示部45が形成されている。尚、表示部45は、視認性を高めるための処理が施された領域であればよく、例えば、表示部材40に施された塗装、表面処理、シールの貼付け等によって形成することができる。
本実施の形態において表示部45は、図3(a)及び図4においてドットで示すように、奥行方向に長い矩形状であって、奥行方向に延びる幅方向外側の側縁45aが表示部材40の幅方向外側の側縁40aに一致している。表示部45の色は、特に限定されるものではないが、暗い場所に設置された際に、ライトを当てることにより表示部45が明瞭に目視確認可能となるように、蛍光色とすることが好適である。
固定部材30はガイド部材50の突出部55に対し、一対の支持片57を一対の固定片34によって奥行方向外側から覆うように、各支持片57及び各固定片34を重ね合わせ、固定片34の軸孔34bと支持片57の軸孔57aとに軸支部材54を挿通することにより、ガイド部材50に対して回動可能に軸支される。組立状態において、操作部33は、軸支部材54よりも高さ方向上方(箱体12側)に位置している。
固定部材30の基部32とガイド部材50の平板部56との間には、固定部材30を固定方向(すなわち、係止部34aを幅方向内方へ回動させる方向であって、分岐装置10をバスダクト70へ取付けた際に、固定部材30による固定が維持される方向)へ付勢する付勢手段であるコイルバネ60が配設される。コイルバネ60は、基部32に形成された螺子孔32bに螺合され固定された螺子39の軸部に周設され、組立状態において、一端が平板部56に当接し、他端が基部32に当接している。このようなコイルバネ60は、1つの基部32に対して1つ以上設けられ、図示例では2つのコイルバネ60を配設している。尚、固定部材30を付勢する付勢手段は、コイルバネ60に限られず、例えば、ゴムや板バネ等、付勢力を付与可能なものを適宜選択して、適宜の場所に配設することができる。
上述した取付機構18は、箱体12の底面12aに取付けられた組立状態であって、かつ固定部材30が特段の外力を受けていない自然状態において、コイルバネ60の付勢力により、軸支部材54を回転中心として、これより上方に位置する固定部材30の上方部分が幅方向内側へ向かって回動し、これより下方に位置する固定部材30の下方部分が幅方向外側へ向かって回動するように付勢されている(図2の矢印A参照)。かかる状態において、固定部材30の基部32がガイド部材50の支持片57の先端に当接することで、固定部材30の回動が阻止されている。
上述した自然状態において、一方の表示部材40の幅方向外側の側縁40aから他方の表示部材40の幅方向外側の側縁40aまでの寸法は、箱体12の底面12aの幅方向の寸法よりも僅かに短く設定されており、各表示部材40の表示部45は、自然状態において、箱体12の底面12aと平面視において重なり、外部から視認不可能な状態となっている。また、固定部材30が固定解除方向(固定方向とは逆の回動方向)へ移動した際には、表示部45が底面12aに対し、幅方向外方へ露出して箱体12の外部から視認可能な状態となる。このように、表示部材40は、固定部材30の移動とともに移動し、表示部45が外部から視認不可能となる固定表示位置と、表示部45の少なくとも一部が外部から視認可能な固定解除表示位置とに移動可能に構成されている。
次に、上述したバスダクトの分岐装置10のバスダクト70に対する取付けについて図5及び図6を用いて説明する。
まず、図5(a)及び図6(a)に示すように、バスダクト70の厚さ方向においてプラグインホール76と、分岐装置10の差込部14とを対向させ、かつ、ガイド部材50の一対の突出部55によりバスダクト70のハウジング72の幅方向の両側部を挟み込んだ状態で、分岐装置10をバスダクト70側へ移動させる。
すると、分岐装置10において、ハウジング72の幅方向内方へ向かって突出する固定部材30の係止部34aが、ハウジング72の側面73に当接し、固定部材30がコイルバネ60の付勢力に抗して固定解除方向へ回動する。具体的には、ハウジング72の側面73に第1斜辺35aが当接し、さらに、分岐装置10をバスダクト70側へ移動させることで、この当接部位が第1斜辺35aに沿って係止部34aの頂部(すなわち、第1斜辺35aと第2斜辺35bの交差部)に移動し、これに従って、固定部材30が固定解除方向へ回動する。このとき、固定部材30と一体に形成された表示部材40は、固定部材30とともに固定解除方向へ移動し、表示部45が露出した固定解除表示位置となる。
さらに、分岐装置10をハウジング72側へ移動させて、係止部34aの頂部がハウジング72の側面73に形成された凹部72aに到達すると、図5(b)及び図6(b)に示すように、係止部34aが凹部72aに嵌り込み、コイルバネ60の付勢力によって嵌合状態が保持されることとなる(分岐装置10の固定状態)。ハウジング72と箱体12の底面12aとの間に位置する表示部材40は、係止部34aの嵌り込み動作と連動して、固定解除表示位置から固定表示位置へと移動し、表示部45が外部から視認されない状態となる。尚、固定状態では、ガイド部材50の固定部51とプラグインホール76を構成する枠体とが当接している。
この固定状態において、分岐装置10をバスダクト70から取外す方向へ引き抜こうとすると、係止部34aの第2斜辺35bが凹部72aの内面に当接して分岐装置10の引抜き移動が阻止される。
以上により、分岐装置10は、バスダクト70のハウジング72に確実に取付けられる。
分岐装置10をバスダクト70から取外す際には、作業者は操作部33を把持し、コイルバネ60の付勢力に抗して手動で固定部材30を固定解除方向へ回動させる。固定部材30の係止部34aの第2斜辺35bがバスダクト70の凹部72bと当接しない位置まで固定部材30を回動させて、係止部34aと凹部72bとの嵌合状態を解除させてから、分岐装置10をバスダクト70から取外す方向へ引き抜くことで、分岐装置10を取外すことができる。
上述のとおり、分岐装置10は、取付け作業において、固定部材30が固定解除状態となった後に固定状態となり、これに連動して、表示部材40が固定解除表示位置から固定表示位置へと状態が遷移する。よって、作業者は、箱体12外部から表示部材40の表示部45を視認した後、この表示部45が視認されなくなることで、固定部材30による固定が確実になされたことを容易に確認することができる。
(第2の実施の形態)
次に、バスダクトの分岐装置10の第2の実施の形態を図7〜図9に基づいて説明する。尚、図7〜図16に示す各実施の形態及び変形例において、第1の実施の形態と対応する部位には同一符号を付している。また、以下に説明する第2〜第4の実施の形態及び各変形例において、第1の実施の形態と同一の構成については詳細な説明を省略する。
第2の実施の形態では、取付機構18を構成する表示部材140と固定部材30とが別体に構成されている。図7に示すように、表示部材140は、対を成す第1部材141及び第2部材142と、第1部材141と第2部材142とを連結する付勢手段160とを備える。第2部材142は、第1部材141と同一形状に形成されるため、ここでは第1部材141について詳細に説明する。
第1部材141は、断面略矩形状であって直線状に延びる棒状部144と、棒状部144の両端に位置する第1取付部147及び第2取付部148とを有する。
棒状部144は、組立状態において上面144aとなる一側面に、他の領域と視覚的に区別されるように着色された表示部145を有する。表示部145は、図7においてドットで示すように、第1取付部147側から第2取付部148側に向かって長く延びる矩形状の領域である。
第1取付部147は、棒状部144の端部において、棒状部144の長さ方向と直交する方向に突出した部位であり、この直交方向に延びる貫通孔である長孔150と、棒状部144の長さ方向に対して傾斜する傾斜面によって形成された当接部152とを有する。後述するように、当接部152は、分岐装置10の組立状態において、固定部材30と当接する部位である。第2取付部148は、第1取付部147と対をなすように、第1取付部147と対称な形状に形成されており、図示のように、第1取付部147の当接部152と、第2取付部148の当接部152とは、棒状部144の長さ方向内方を向くように形成されており、各当接部152の傾斜面は、棒状部144の長さ方向外方へ向かうに従って、棒状部144から離れるように傾斜している。
表示部材140は、第1部材141の第1取付部147及び第2取付部148のそれぞれが、付勢手段160を介して第2部材142の第2取付部148及び第1取付部147のそれぞれと連結されることにより、全体として、棒状部144によって形成された一対の長辺と、取付部147,148及び付勢手段160によって形成された一対の短辺とを有する略矩形状を成している。
付勢手段160によって、第1部材141及び第2部材142は、互いに接近する方向へ付勢されている。このような付勢手段160としては、例えば、ゴムや、コイルバネ、板バネ等、公知のものを適宜選択して用いることができる。
図9は、箱体12に対する固定部材30及び表示部材140の移動状態を説明する図であり、分岐装置10の高さ方向において図8のIX−IX線の位置の断面を下面側から見た図である。表示部材140は、長孔150に挿通されたビス等の支持部材155を用いて箱体12の底面12aに取付けられる。尚、図9では、固定部材30の移動に伴う表示部材140の移動状態を分かりやすくするために、差込部14や接触子16の記載を省略するとともに、断面を示す斜線を省略している。また、図9では、固定部材30を塗りつぶした状態で記載するとともに、表示部材140を上面側から視た場合に、表示部145が形成される領域にドットを付している。尚、本実施の形態において、固定部材30の基部32の上端部は幅方向内方へ屈曲されている。
表示部材140を構成する第1及び第2部材141,142は、それぞれ、支持部材155が長孔150内を移動するように、箱体12に対して奥行方向へ移動可能となっている。具体的には、第1及び第2部材141,142が奥行方向内方へ移動し、表示部145が平面視において底面12aと重なり、外部から視認不可能となった固定表示位置と、第1及び第2部材141,142が奥行方向外方へ移動し、表示部145が底面12aよりも奥行方向外方へ露出して外部から視認可能となった固定解除表示位置とに移動可能である。
さらに、表示部材140の当接部152は、固定部材30の一部、具体的には、固定部材30の上端部において基部32と固定片34が形成する角部(以下、上端角部36という)と当接するように設置されている。
次に、第2の実施の形態の分岐装置10のバスダクト70に対する取付けについて説明する。
まず、図8(a)に示すように、バスダクト70のプラグインホール76と、分岐装置10の差込部14とを対向させ、ガイド部材50の一対の突出部55によりバスダクト70のハウジング72の幅方向の両側部を挟み込んだ状態で、分岐装置10をバスダクト70側へ移動させる。すると、分岐装置10において、固定部材30の係止部34aが、ハウジング72の側面73に当接し、固定部材30がコイルバネ60の付勢力に抗して固定解除方向へ回動する(固定解除状態)。
この際、表示部材140の第1及び第2部材141,142は、図9(a)に示すように、当接部152に当接した固定部材30の上端角部36から受ける押圧力により付勢手段160の付勢力に抗して奥行方向外方へ押し出される。その結果、表示部材140の表示部145が箱体12の底面12aから露出した固定解除表示位置となる。
さらに、分岐装置10をハウジング72側へ移動させて、図8(b)に示すように、係止部34aの頂部がハウジング72の凹部72aに到達して嵌り込むと、分岐装置10がバスダクト70に固定される(固定状態)。このとき、表示部材140は、図9(b)に示すように、当接部152において固定部材30の上端角部36の当接位置が変化することにより、固定解除表示位置から固定表示位置へと移動し、表示部145が外部から視認できない状態となる。これにより、分岐装置10は、バスダクト70のハウジング72に確実に取付けられる。
上述のとおり、本実施の形態の分岐装置10は、取付け作業において、固定部材30が固定解除状態となった後に固定状態となり、これに連動して、表示部材140は固定解除表示位置から固定表示位置へと状態が遷移する。よって、作業者は、箱体12外部から表示部材140の表示部145を視認した後、この表示部145が視認されなくなることで、固定部材30による固定が確実になされたことを容易に確認することができる。
また、第1部材141及び第2部材142は、それぞれ、分岐装置10に設けられた2つの固定部材30の両方と当接しているので、表示部145の一部が視認可能な状態となっている場合には、2つの固定部材30のうち、少なくとも一方の固定部材30が固定解除状態にあることを確認することができる。例えば、2つの固定部材30のうち、一方が固定状態であって他方が固定解除状態となっている場合には、幅方向に延びる表示部145のうち、少なくとも固定解除状態にある固定部材30側の表示部145が視認可能な状態となる。この場合、固定解除状態にある方の固定部材30を固定状態にすることで、表示部145の全域が視認不可能な状態となり、全ての固定部材30が固定状態にあることを確実に確認することができる。
このように、分岐装置10に複数の固定部材30を設けた場合に、1つの表示部材140が複数の固定部材30の全部と接触し、これらと連動して移動するようにすることで、複数の固定部材30の全てが固定状態にあるか否かを容易に確認することができる。
(第2の実施の形態の変形例)
図10は第2の実施の形態で示した表示部材140の変形例を示す。
変形例の表示部材140は、第1及び第2部材141,142が薄板状の部材によって形成されている。当接部152は、薄板を高さ方向下方に屈曲して形成されており、これにより、高さ方向の厚さを持たせて固定部材30と当接する面積を大きくしている。変形例の表示部材140は、第2の実施の形態の表示部材140と同様に、固定部材30の移動に連動して固定表示位置と固定解除表示位置との間を移動する。
尚、図示していないが、第2の実施の形態及び変形例の表示部材140において、当接部152を形成する傾斜面の角度を適宜変更することにより、表示部145が、固定部材30が固定状態にある場合に外部から視認可能となり、固定部材30が固定解除状態にある場合に視認不可能となるように、固定部材30の移動に伴う表示部材140の移動方向を変えてもよい。
(第3の実施の形態)
次に、バスダクトの分岐装置10の第3の実施の形態を図11に基づいて説明する。
第3の実施の形態では、取付機構18を構成する表示部材240と固定部材30とが別体に構成されている。表示部材240は、箱体12の底面12aの4箇所の角部にそれぞれ設けられる。尚、図11では、4箇所のうちの1箇所の角部に配設された表示部材240を示しているが、他の3箇所の角部においても同様に配設される。
表示部材240は、板状の部材によって形成されており、略楕円形状の回動基部241と、回動基部241から突出する突出部242とを有する。突出部242の上面(箱体12の底面12aと対向する面)には、他の領域と視覚的に区別されるように着色された表示部245が形成されている。
表示部材240は、回動基部241において、ビス等の軸部材246により箱体12の底面12aに回動可能に軸支されている。また、軸部材246に巻かれた巻きバネ(付勢手段)260により、一方向に回動するように付勢されている。
図示例では、巻きバネ260の一端261が、箱体12の底面12aに設けられた係止軸部247に係止され、他端262が回動基部241に設けられた図示していない係合部に係止されている。表示部材240が特に外力を受けていない初期状態では、表示部材240は巻きバネ260による付勢力を受けていない。この初期状態では、図11(b)に示すように、表示部材240は、突出部242が箱体12の外部へ露出し、表示部245が外部から視認可能な固定表示位置となる。一方、表示部材240に外力が加わり、巻きバネ260の付勢方向に反して表示部材240が回動すると、図11(a)に示すように、回動基部241及び突出部242が箱体12の底面12aと平面視において重なり、表示部245が外部から視認不可能な固定解除表示位置となる。また、表示部材240が固定解除表示位置にある場合に、外力が取り除かれると、表示部材240は巻きバネ260の付勢力を受けて回動し、初期状態(すなわち、固定表示位置)に戻る。
表示部材240は、固定部材30が固定状態にある場合に、固定部材30と非接触となり、固定部材30が固定解除状態にある場合に、固定部材30が回動基部241に当接し、巻きバネ260の付勢方向に反して回動するように設置される。尚、第3の実施の形態の分岐装置10において、表示部材240以外の構成は、第2の実施の形態と同様であるため、ここでは詳細を省略する。
次に、第3の実施の形態の分岐装置10のバスダクト70に対する取付けについて説明する。
分岐装置10がバスダクト70に取り付けられるように、分岐装置10をバスダクト70側へ移動させると、固定部材30の係止部34aが、ハウジング72の側面73に当接し、固定部材30が固定解除方向へ回動する(固定解除状態)。この際、表示部材240は、回動基部241が固定部材30の上端角部36により押圧され、固定部材30の固定解除方向への移動に連動して、図11(b)に示す固定表示位置から図11(a)に示す固定解除表示位置へと移動し、表示部245が視認可能な状態から視認不可能な状態へと変化する。
さらに、分岐装置10をハウジング72側へ移動させて、固定部材30により分岐装置10がバスダクト70に固定された固定状態となると、表示部材240は、固定部材30と非接触となり、巻きバネ260の付勢力によって回動して固定表示位置となる。これにより、表示部245は外部から視認可能な状態となる。
上述のとおり、本実施の形態の分岐装置10は、取付け作業において、固定部材30の移動に連動して、表示部材240が固定解除表示位置から固定表示位置へと状態が遷移する。よって、作業者は、表示部245が箱体12外部から視認されなくなった後、再び視認できる状態になることで、固定部材30による固定が確実になされたことを容易に確認することができる。
尚、図示していないが、第3の実施の形態の表示部材240において、回動基部241と突出部242の位置関係や、巻きバネ260による付勢方向を適宜変更することにより、表示部245について、固定部材30が固定解除状態のときに外部から視認可能となって、固定部材30が固定状態のときに視認不可能となるように、設計変更することが可能である。
(第4の実施の形態)
次に、バスダクトの分岐装置10の第4の実施の形態を図12及び図13に基づいて説明する。
第4の実施の形態では、取付機構18を構成する表示部材340と固定部材30とが別体に構成されており、表示部材340はこれを付勢する付勢手段を有していない。
図12に示すように、表示部材340は、板状の部材により形成されており、直線状に延びる棒状部344と、棒状部344の両端に位置する第1取付部347及び第2取付部348とを有する。
棒状部344は、組立状態における上面に、他の領域と視覚的に区別されるように着色された表示部345を有する。表示部345は、図12においてドットで示すように、第1取付部347側から第2取付部348側に向かって長く延びる矩形状の領域である。
第1及び第2取付部347,348は、棒状部344の端部において、棒状部344の長さ方向と直交する方向に突出した部位であり、この直交方向に延びる貫通孔である長孔350と、高さ方向下方へ突出した干渉部(第1の干渉部材)352とを有する。
表示部材340は、図13に示すように、箱体12の奥行方向の両側部に対を成して配設され、長孔350に挿通されたビス等の支持部材155を用いて箱体12の底面12aに取付けられる。表示部材340は、支持部材155が長孔350内を移動するように、箱体12に対して奥行方向へ移動可能となっている。具体的には、表示部材350が奥行方向内方へ移動し、表示部345が箱体の外部から視認不可能となった固定表示位置と、表示部材350が奥行方向外方へ移動し、表示部145が底面12aよりも奥行方向外方へ露出して外部から視認可能となった固定解除表示位置とに移動可能である。
表示部材340の干渉部352は、固定部材30が固定状態にある場合に、表示部材340が固定表示位置と固定解除表示位置とに移動可能であり、固定部材30が固定解除状態にある場合に、干渉部352が固定部材30の基部32と当接して表示部材340が固定表示位置に移動不可能となる位置に設けられる。
次に、第4の実施の形態の分岐装置10のバスダクト70に対する取付けについて説明する。
取付け前の状態において、固定部材30は、コイルバネ60の付勢力により固定方向側に移動した初期状態(固定状態と同じ)となっている。この状態において、作業者は、表示部材340を固定解除表示位置に手動で移動させる。これにより、表示部材340は、表示部345が箱体12の外部から視認可能な状態となる。
分岐装置10がバスダクト70に取り付けられるように、分岐装置10をバスダクト70側へ移動させると、固定部材30の係止部34aが、ハウジング72の側面73に当接することにより、固定部材30が固定解除方向へ回動する(固定解除状態)。このとき、固定部材30は、図13(a)に示すように、表示部材340の干渉部352による移動の制限を受けることなく、固定解除方向へ移動可能となっている。
さらに、分岐装置10をハウジング72側へ移動させることにより、固定部材30の係止部34aがハウジング72の凹部72aに嵌り込むと、分岐装置10がバスダクト70に固定される(固定状態)。その後、作業者は、手動で表示部材340を固定表示位置に移動させて、表示部345が外部から視認不可能な状態にする。この固定完了状態(つまり、固定部材30が固定状態となり、かつ表示部材340が固定表示位置となった状態)では、図13(b)に示すように、表示部材340の干渉部352によって、固定部材30の固定解除方向への移動が阻止される。これにより、分岐装置10の不慮の取外れが防止される。
尚、分岐装置10の取付作業において、固定部材30が確実に固定状態となっていない場合には、表示部材340を固定表示位置へ移動させることができず、表示部345が箱体12外部に露出した状態となる。これにより、作業者は、固定状態が確実ではないことを容易に確認することができる。
分岐装置10をバスダクト70から取外す際には、まず、表示部材340を固定表示位置から固定解除表示位置へ手動で移動させる。その後、コイルバネ60の付勢力に抗して手動で固定部材30を固定解除方向へ回動させ、分岐装置10をバスダクト70から取外す方向へ引き抜くことで、分岐装置10を取外すことができる。
(第4の実施の形態の変形例)
図14は、第4の実施の形態で示した分岐装置10の変形例を示す。
本変形例の分岐装置10は、箱体12の底板13と、表示部材340とに、同一形状の螺子孔13a,341が形成されている。この螺子孔13a,341は、表示部材340が固定表示位置にあるときに高さ方向において重なり、一つの孔部20を形成する。この孔部20に螺子(第2の干渉部材)19を挿通して螺合し、表示部材340と箱体12とを固定することにより、螺子19が干渉して表示部材340の固定解除表示位置方向への移動が阻止される。また、表示部材340の移動が阻止されることにより、固定部材30の固定解除方向への移動も阻止される。
尚、このような干渉部材は、螺子19に限られず、孔部20に挿通可能な長手部材であればよい。また、長手部材の螺子部が、螺合していない場合には、この長手部材が箱体12の蓋部22と当接して蓋部22が閉鎖できない状態となり、長手部材の螺子部が孔部20に螺合された場合に、蓋部22が閉鎖可能となるようにしてもよい。
尚、本変形例に記載したような干渉機構(すなわち、螺子19や長手部材等の干渉部材と、固定状態において、この干渉部材が挿通される孔部20)は、既述の第1〜第3の実施の形態に示す分岐装置10においても適用することができる。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、各実施形態や本明細書記載例の部分的な構成を組み合わせて特定したもの、各実施形態の部分的な構成を変更して特定したもの、各実施形態の構成に本明細書記載例の部分的な構成を追加して特定したもの、各実施形態の部分的な構成を削除して特定したものを包含し、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、第2の実施の形態では、表示部材140が表示部145を有する2つの部材(第1及び第2部材141,142)を備えているが、第1及び第2部材141,142のうちの何れか1方のみを備え、これを箱体12に一端が連結された付勢手段160によって付勢する構成であってもよい。また、第3の実施の形態において、表示部材240を各固定部材30に1つずつ設けたり、第4の実施の形態において、表示部材340を1つにしたりしてもよく、表示部材は、分岐装置10に設けられた複数の固定部材30の全ての固定状態を確認できる態様であればよい。また、各実施の形態で示した表示部材を適宜、組み合わせて適用することができる。さらに、分岐装置10が取り付けられるバスダクト70は、図1に示すものに限られず、図15や図16に示すような絶縁密着型のバスダクト70であってもよい。
図15に示す変形例1では、バスダクト同士を接続する接続部から分岐をとるバスダクトの分岐装置10において、第1の実施の形態を適用したものを示している。
図16に示す変形例2では、差込部14が挿入されるバスダクト70の差込口から離れた位置において、固定部材30により分岐装置10をバスダクト70の本体部に固定するものであり、分岐装置10に第2の実施の形態の表示部材140を適用したものを示している。なお、変形例2では、コイルバネ60の付勢力に抗して固定部材30が幅方向外方へ移動することにより、表示部材140がこれと連動して奥行方向外方(紙面手前方向と紙面奥方向)へ移動するように設計されている。
上述のように、本発明に係る分岐装置10は、バスダクトの線数、分岐構造に左右されることなく、取り付けられるバスダクトの形状等に合わせて、分岐装置10を構成する固定部材や表示部材等の構成部材を、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。
10 バスダクトの分岐装置
12 箱体
19 螺子(干渉部材)
30 固定部材
34a 係止部
40,140,240,340 表示部材
45,145,245,345 表示部
60 コイルバネ(付勢手段)
160 付勢手段
260 巻きバネ(付勢手段)
352 干渉部(干渉部材)
70 バスダクト
72 ハウジング
72a 凹部
14 差込部

Claims (9)

  1. バスダクトの導体に電気的に接続する分岐導体を内包する箱体と、前記箱体を前記バスダクトに固定する固定部材と、を備えたバスダクトの分岐装置において、
    前記固定部材による前記バスダクトに対する固定状態と固定解除状態とで、前記箱体外部からの視認状態が変化可能な表示部材を設け
    前記表示部材は、前記固定部材に連動して前記視認状態が変化することを特徴とするバスダクトの分岐装置。
  2. 前記表示部材は、前記固定部材が固定状態であることを示す固定表示位置と、前記固定部材が固定解除状態であることを示す固定解除表示位置とに移動可能であって、付勢手段によって、前記固定表示位置側及び前記固定解除表示位置側のいずれか一方側に付勢されており、前記付勢手段の付勢力に抗して前記固定表示位置側及び前記固定解除表示位置側のいずれか他方側に移動することで前記視認状態が変化することを特徴とする請求項1に記載のバスダクトの分岐装置。
  3. バスダクトの導体に電気的に接続する分岐導体を内包する箱体と、前記分岐導体を前記導体に接続させた前記箱体の取付け状態で前記箱体を前記バスダクトに固定する固定部材と、を備えたバスダクトの分岐装置において、
    前記固定部材による前記バスダクトに対する固定状態と固定解除状態とで、前記箱体外部からの視認状態が変化可能な表示部材を設け、
    前記表示部材は、
    前記固定部材が前記固定状態である場合には、前記固定部材が固定状態であることを示す固定表示位置と、前記固定部材が固定解除状態であることを示す固定解除表示位置とに手動にて移動可能であって、
    前記固定部材が前記固定解除状態である場合には、前記固定解除表示位置に在って前記固定状態への手動による移動不可能に設定され、
    前記固定部材が前記固定解除状態から前記固定状態に移行された場合には、前記固定解除表示位置のまま維持されることを特徴とするバスダクトの分岐装置。
  4. 前記固定部材が固定状態にある場合に、該固定部材が固定解除方向へ移動することを阻止する干渉部材を備えたことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置。
  5. 前記干渉部材は、前記表示部材と一体であることを特徴とする請求項に記載のバスダクトの分岐装置。
  6. 前記固定部材は複数設けられており、
    前記表示部材は、前記箱体に対し、複数の前記固定部材の全てが固定状態にあることを示す固定表示位置と、複数の前記固定部材のうち少なくとも一つの前記固定部材が固定解除状態にあることを示す固定解除表示位置とに移動可能であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置。
  7. 前記表示部材は、前記箱体の底面に取付けられたことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置。
  8. 前記表示部材は、前記固定部材が固定状態にある場合に、前記箱体の底面に重なって外部から視認不可能となる一方、前記固定部材が固定解除状態にある場合に、少なくとも一部が前記底面と重ならずに外部に露出して視認可能となる表示部を有することを特徴とする請求項に記載のバスダクトの分岐装置。
  9. 前記箱体は、前記固定部材により、前記バスダクトにおいて前記導体を内包するハウジングの外部に固定され、
    前記表示部材は、前記箱体と前記ハウジングとの間に配置されることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のバスダクトの分岐装置。
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