以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施形態>
<冷蔵庫の概要>
本実施の形態では、本発明に係る扉構造を備えている冷蔵庫の一例について説明する。なお、本実施形態では、本発明の扉構造の一例として、飲料供給装置に設けられている回転扉を挙げて説明する。但し、本発明はこの構成に限定されない。まず、本実施の形態にかかる飲料供給装置10が搭載される冷蔵庫1の概要について説明する。図1は、本実施の形態にかかる飲料供給装置10を搭載する冷蔵庫1を示す正面図である。
図1に示すように、冷蔵庫1は、4つの扉を有している。本実施の形態にかかる冷蔵庫1は、上部に冷蔵室を、下部に冷凍室を搭載する。冷蔵庫の各扉には、取っ手3がそれぞれ設けられている。そして、冷蔵庫1の正面から見て左側の冷蔵室扉2に、飲料供給装置10が搭載される。
但し、本発明においては、飲料供給装置10の配置位置は、これに限定されない。すなわち、例えば、図25に示す冷蔵庫501のように、飲料供給装置10は、正面から見て右側の冷蔵室扉2に搭載されていてもよい。なお、冷蔵庫510では、表示パネル5は、左側の冷蔵室扉2に配置されているが、飲料供給装置10と同じ右側の冷蔵室扉2に配置されていてもよい。
但し、飲料供給装置10が搭載される冷蔵庫1は、4つより少ない扉を有するものであってもよいし、4つより多い扉を有するものであってもよいし、冷蔵室が下段や中段に配置されるものであってもよい。
図1では、飲料供給装置10の非使用時の状態を示している。図1に示すように、非使用時の状態では、飲料供給装置10の回転扉11が冷蔵庫1の正面側に位置している。つまり、飲料供給装置10の給水機構は、回転扉11の裏側に配置され、見えない状態となっている。
また、冷蔵庫1の正面には、表示パネル5が設けられている。表示パネル5の位置は特に限定はされないが、本実施形態では、表示パネル5は、冷蔵室扉2の表面2aに配置されている。表示パネル5はタッチパネル式の表示装置であって、操作パネル(操作部)としても機能してもよい。この場合、使用者は操作パネルから冷蔵庫1の運転モードや、飲料供給装置10の動作モードなどを変更することができる。
本実施形態の飲料供給装置10においては、回転扉11は電動回転式となっている。すなわち、回転扉11の近傍には、回転扉11の開閉を行うための開閉ボタンが設けられている。開閉ボタンは、例えば、表示パネル5に設けることができる。飲料供給装置10の使用者が、この開閉ボタンを押すと、回転扉11と連結されている駆動モータが作動し、回転扉11が回転動作を開始するように構成されている(図4の(a)から(c)参照)。これにより、飲料供給装置10の使用者は、手動で扉の開閉を行うことなく、容易に回転扉11の開閉動作を行うことができる。
なお、回転扉11の開閉は、例えば、物体検知センサを用いて行ってもよい。物体検知センサは、その周囲に飲料供給装置10の使用者の手などが近づいたり、当該センサに使用者の手が触れたりしたことを検知する。そして、物体検知センサが使用者の手などを検知すると、飲料供給装置10の回転扉11が水平方向に回転して、給水機構が正面に現れるように構成されていてもよい。
<飲料供給装置の構成>
次に、本実施の形態にかかる飲料供給装置10の構成について説明する。図2は、左側の冷蔵室扉2の表面2a側の構成を示す。図3は、左側の冷蔵室扉2の表面2a側の構成を示す斜視図である。また、図4では、飲料供給装置10の使用時に回転扉11が回転し、給水機構を備える給水室10aが露出する様子を、(a)から(c)に順に示す。
図2および図3では、飲料供給装置10の使用時の状態を示す。なお、飲料供給装置10の給水タンク20は、冷蔵室扉2の裏側に配置されており、正面(表面2a側)からは見えない状態となっているが、図2では、便宜上、給水タンク20を破線で示している。また、図2および図3では、表示パネル5の図示は省略している。
後述するように、冷蔵室扉2は内部に断熱材40を有しており、断熱性を有する。そのため、冷蔵室扉2の裏側は、冷蔵室内と略同じ温度に保たれる。これにより、給水タンク20内の飲料も冷蔵温度に冷却される。
図4の(a)から(b)に示すように、飲料供給装置10は、使用者が、表示パネル5に表示された回転扉11の開閉ボタンを押すと、回転扉11が水平方向に回転して、給水機構が正面に現れるように構成されている。なお、図4に示す回転扉11の回転方向は、一例であり、本発明はこれに限定されない。
回転扉11が回転すると、図2及び図3に示すように、飲料供給装置10の給水室10aが正面に現れる。給水室10aは、給水機構を構成する注水レバー(吐出部)21、並びに、給水室10aの内壁を形成する側面板12・13、底部15(水受け)、および背面板16などを有している。回転扉11は、給水室10aの背面板16と重なるように配置されている。回転扉11の表面は、飲料供給装置10が非使用の状態のとき、冷蔵庫1の正面に位置する(図1参照)。
そして、使用者の操作に基づいて、冷蔵室内において冷やされた給水タンク20内の水が、注水口(図示せず)から吐出される。本実施の形態では、例えば、使用者がグラスなどの容器Gで注水レバー21を背面板16側へ押すことで、グラス内へ水が供給される。なお、飲料供給装置10の給水機構は、センサによって自動で注水される構成を有していてもよい。
本実施の形態では、例えば、使用者がグラスなどの容器で注水レバー21を背面板16側へ押すことで、注水レバー21に取り付けられた注水口が解放状態となり、注水口からグラス内へ水が供給される。つまり、注水レバー21の注水口は、給水室10aの上方に配置された給水タンク20と接続されており、使用者が注水レバー21を操作すると、給水タンク20内の水が、給水パイプ(図示せず)を通って注水口から吐出される。給水タンク20は、冷蔵室内に位置し、給水タンク20内の水は冷蔵温度に維持される。
給水室10aは、給水タンク20の下方に位置する。本実施形態では、給水室10aは、冷蔵室扉2のやや右側に寄るように配置されている。すなわち、給水室10aは、冷蔵室扉2の取っ手3に近い側に配置されている。但し、上述した冷蔵庫1における飲料供給装置10の配置位置は、本発明の一例であり、本発明はこれに限定はされない。
続いて、飲料供給装置10の内部の詳細な構成について、図5から図10を参照しながら説明する。図5は、図2に示す冷蔵室扉2のA−A線における断面構成を示す。図6および図7は、飲料供給装置10の内部構成を示す斜視図である。図6は、飲料供給装置10の使用時の状態(すなわち、給水室10aが正面側を向いている状態)を示す。図7は、飲料供給装置10の非使用時の状態(すなわち、回転扉11が正面側を向いている状態)を示す。なお、図6および図7は、何れも飲料供給装置10を背面側から見た状態を示す。図8には、図6に示す飲料供給装置10の給水室10aと回転駆動ユニット30とを分解して示す。図9には、回転駆動ユニット30の各構成部品を分解した状態で示す。図10には、回転駆動ユニット30の断面構成を示す。
飲料供給装置10は、冷蔵室扉2の一部をくり貫いて形成された開口部内に配置されている。すなわち、飲料供給装置10は、冷蔵室扉2を貫通するように配置されている(図5参照)。飲料供給装置10は、主として、給水室10a、給水タンク20、および回転駆動ユニット(駆動部)30で構成される。
給水室10aは、回転扉11、右側面板12、左側面板13、上面板14、底部(水受け)15、および背面板16によって、その外形が形成される。給水室10aの内部には、注水口および注水レバー21などの給水機構が収容される。また、回転扉11と背面板16とは互いに重なるように配置されている。そして、飲料供給装置10が非使用時の場合には、回転扉11が正面に位置し(図7参照)、飲料供給装置10が使用時の場合には、背面板16などを含む給水室10aの内部が正面に露出する(図6参照)。なお、上面板14には、回転扉11を閉状態で維持するためのロックピン51(図9参照)が嵌まり込むロックピン差込み穴14aが形成されている。回転扉11が閉状態のときに、ロックピン51は、ロックピン差込み穴14aに嵌まり込む(図7参照)。
給水タンク20は、飲料供給装置10の上部に位置する。給水タンク20は、給水室10aに対して斜め上方(具体的には、冷蔵庫1の後方に向かって斜め上方)に位置する(図5参照)。給水タンク20内には、飲料供給装置10の給水機構から吐出される飲料水、清涼飲料などの飲料Wが収容される。給水タンク20の下方には、給水パイプ23が配置されている。給水パイプ23は、給水タンク20から斜め下方に延びている。給水パイプ23の先端部は、注水レバー21の注水口と接続される。
冷蔵室扉2の内部(表面2aと裏面との間)には、断熱材40が充填されている(図5参照)。これにより、冷蔵室内の断熱性が保持される。また、飲料供給装置10の給水室10aは、その周囲が断熱材40a・40bで覆われている(図5参照)。
また、給水室10aの底部15は、下部回転軸17と連結されている。下部回転軸17は、冷蔵室扉2に対して回転可能に取り付けられている。また、給水室10aは、その上方で上部回転軸18(図6、図7参照)と連結されている。上部回転軸18は、給水室10aの回転を駆動する駆動モータ41(図9参照)と接続されている。これにより、例えば、使用者が開閉ボタンを操作するなどした際に、給水室10aは自動で回転することができる。
回転駆動ユニット30は、自動開閉式の回転扉11の駆動を行う。図6に示すように、回転駆動ユニット30は、上部回転軸18、モータカバー31、カム収容部32、およびロック収容部33などを備えている。
上部回転軸18は、給水室10aと接続され、駆動モータ41の回転駆動力を給水室10aに伝達する。上部回転軸18は、給水室10aの上面板14と接続されている。上部回転軸18は、その上方で、スライドアーム44の第1シャフト44aと接続されている。第1シャフト44aと上部回転軸18との接続部をP1’とする(図8参照)。
スライドアーム44には、駆動モータ41(図9参照)の駆動力が伝達される。これにより、第1シャフト44aは、P1を回転中心として回転する。さらに、第1シャフト44aと接続された上部回転軸18は、図6において矢印Aで示すように、180度回転する。これにより、上部回転軸18と接続された給水室10aにも駆動モータ41の駆動力が伝達され、回転扉11の開閉が行われる。
図9に示すように、モータカバー31内には、駆動モータ41などが配置されている。駆動モータ41は、回転扉11の回転を駆動する。駆動モータ41は、図示しない中央処理ユニット(制御部)からの指示信号によって作動を開始したり、停止したりする。扉検知スイッチ45は、駆動モータ41に隣接して配置されている。扉検知スイッチ45は、例えば接触スイッチであり、回転扉11が閉状態(図7に示す状態)となっていることを検知する。本実施形態では、扉検知スイッチ45は、モータアーム43によって押圧され、オン状態となる。
カム収容部32は、カムベース34とカムカバー35とで構成される。カムベース34は、スライドカム42などを内部に収容する箱型の部材である。カムベース34の底面には、スライドアーム44の第2シャフト44bが移動する移動レール34a、スライドアーム44の第1シャフト44aが移動する移動レール34b、ロックピン対応穴34cなどが形成されている。カムカバー35は、カム収容部32の上面を覆う部材である。カムカバー35上には、駆動モータ41などが載置される。
カム収容部32内には、スライドカム42、モータアーム43、スライドアーム44、扉検知スイッチ47などが収容されている。図9および図10に示すように、モータアーム43は、スライドカム42を間に挟んで上側に配置され、スライドアーム44は、スライドカム42を間に挟んで下側に配置される。
スライドカム42は、カム収容部32内を左右方向にスライドする。スライドカム42には、モータアーム43の第2シャフト43bが移動する移動レール42aと、スライドアーム44の第2シャフト44bが移動する移動レール42bとが形成されている。
モータアーム43は、一方の端部に第1シャフト43aを有し、他方の端部に第2シャフト43bを有している。第1シャフト43aは、駆動モータ41の回転軸P0と接続されている(図10参照)。これにより、モータアーム43は、第1シャフト43aを回転中心P0として回転する(図11参照)。そして、第2シャフト43bは、図11に示す矢印R1またはR2に示す方向に移動する。
また、第2シャフト43bは、スライドカム42の移動レール42a内に嵌まり込んでいる。これにより、回転中心P0を中心にモータアーム43が回転すると、第2シャフト43bの動きは移動レール42aによって規制される。そのため、スライドカム42が左右方向(図11の矢印S1またはS2に示す方向)に移動可能となる。なお、第2シャフト43bは、回転扉11が閉状態となった後に、ロックピン対応穴34cから突出しているロックピン51の先端を押すという機能(すなわち、ロック機構50をオンする機能)も有する(図10参照)。
スライドアーム44は、一方の端部に第1シャフト44aを有し、他方の端部に第2シャフト44bを有している。第1シャフト44aは、カムベース34の移動レール34b内を通り、上部回転軸18の接続部P1’と接続されている(図10参照)。また、第2シャフト44bは、その上方がスライドカム42の移動レール42b内に嵌まり込んでいるとともに、その下方がカムベース34の移動レール34aに嵌まり込んでいる。これにより、スライドカム42が左右方向に移動すると、移動レール42bおよび移動レール34aによって、第2シャフト44bの動きは規制される。この第2シャフト44bの動きに伴って、スライドアーム44および第1シャフト44aも移動する(図12参照)。
ロック収容部33は、回転扉11を閉状態に維持するためのロック機構50を収容している。ロック収容部33は、カム収容部32を間に挟んで、駆動モータ41の下方に配置されている(図6など参照)。ロック機構50は、ロックピン51、ロックピン受容部52a・52b、ロックシャフト53、ロックピンキャップ54、およびロックバネ55などで構成されている。
ロックピン51は、上下に動作する。ロックピン51が下方に位置するときが、ロック機構50がオン状態(回転扉11が閉状態で固定されている状態)の場合である。また、ロックピン51が上方に位置するときが、ロック機構50がオフ状態(ロックされていない状態)の場合である。ロック機構50がオフ状態のときには、ロックピン51の上方の先端部は、カムベース34のロックピン対応穴34c内に挿入される。
ロックピン受容部52a・52bは、ロックピン51をその上部と下部とでそれぞれ支持する部材である。ロックピン受容部52a・52bは、ロック収容部33と接続されている。ロックシャフト53は、ロックピン51の軸となる部材である。ロックピンキャップ54は、ロックピン51を部分的に覆っている部材である。ロックバネ55は、ロックピン51の周囲に配置され、ロックピン51の上下方向の動作に弾性を付与する。ロック機構50がオフ状態の場合には、ロックバネ55は、ロックピン51を上方へ押し上げる弾性力を有する。また、ロック機構50がオン状態になったときには、ロックピン51の先端が第2シャフト43bに押される。この押圧力は、ロックバネ55の弾性力よりも大きいため、ロックピン51は押し下げられる。
<回転扉の開閉制御およびロック機構の制御について>
続いて、飲料供給装置10における回転扉11の開閉動作について説明する。さらに、回転扉11のロック機構50の動作について、図11から図13を参照しながら説明する。
図11(a)および(b)には、回転扉11が開状態から閉状態となるまでのカム収容部32内の各構成部材の動作を示す。図11(a)は、回転扉11が開状態のときの各構成部材の位置を示す。図11(b)には、回転扉11が閉状態のときの各構成部材の位置を示す。また、図12(a)および(b)は、図11(a)および(b)とそれぞれ対応する図であるが、カム収容部32内のスライドカム42を取り外した状態で示す図である。
図13(a)には、ロック機構50がオン状態のときのロック機構50周辺の構成を示す。また、図13(b)には、ロック機構50がオフ状態のときのロック機構50周辺の構成を示す。
以下では、飲料供給装置10の回転扉11が開状態から閉状態へ移行するときの動作について説明する。回転扉11が開状態のときには、図11(a)に示すように、スライドカム42は、カムベース34内の一方の端部(図11(a)では左端部)に位置する。このとき、カムベース内に備えられた扉検知スイッチ47は、回転扉11が開状態(図6に示す状態)となっていることを検知する。扉検知スイッチ47は、例えば、接触スイッチである。本実施形態では、扉検知スイッチ47は、スライドカム42のスイッチ押圧部47aによって押圧され、オン状態となる。
そして、例えば、使用者が飲料供給装置10の使用を終え、表示パネル5に表示された開閉ボタンを押すと、扉を閉状態とするための指示信号が中央処理ユニットから回転駆動ユニット30へ伝達される。そして、回転駆動ユニット30内の駆動モータ41は、扉を閉状態とする方向(すなわち、矢印R1方向)への回転駆動を開始する。
この回転駆動は、第1シャフト43aを介してモータアーム43へ伝達される。そして、モータアーム43は、P0を回転中心として、図11(a)に示す矢印R1の方向へ回転を開始する。これにより、第2シャフト43bは、矢印R1と同様の軌跡を描きつつ、図面上では、上方へ移動する。このとき、第2シャフト43bは、スライドカム42の移動レール42aに嵌まり込んでいるため、移動レール42a内を矢印方向へ移動する。この第2シャフト43bの動きに応じて、スライドカム42は、右側(矢印S1の方向)へスライド移動する。
スライドカム42が、矢印S1の方向へスライドすると、スライドアーム44も右側へスライドする(図12(a)および(b)参照)。このとき、スライドアーム44の第2シャフト44bの動きは、各移動レール42b・34aによって規制を受ける。すなわち、スライドアーム44の第2シャフト44bは、各移動レール42b・34a内を図11(a)に示す矢印方向へ移動する。
このとき、スライドアーム44の第1シャフト44aは、移動レール34bによって動きが規制され、移動レール34b内を図12(a)に示す破線矢印の方向へ移動する。上述したように、スライドアーム44の第1シャフト44aは、上部回転軸18の接続部をP1’と接続されている。したがって、上部回転軸18は、この第1シャフト44aの動きに応じて、回転扉11を図6に示す開状態から図7に示す閉状態へと移行させる。
そして、第1シャフト44aが、移動レール34bの最も右側(すなわち、A1の地点)に達したとき、回転扉11は完全に閉じた状態となる。このとき、駆動モータ41に連結されたモータアーム43の第2シャフト43bは、右側の端に達してはいるが、まだ移動レール42aの最上端には達していない。したがって、この時点では扉検知スイッチ45はモータアーム43によって押圧されておらず、駆動モータ41は、駆動を停止しない。
さらにその後、駆動モータ41は回転駆動を継続し、モータアーム43の第2シャフト43bをR1方向に回転させ、第2シャフト43bを移動レール42aの最上端まで導く。この動作時に、第2シャフト43bの先端は、ロックピン対応穴34c上を通過する。これにより、図13(a)に示すように、ロックピン対応穴34cから突出しているロックピン51の上端部は、第2シャフト43bによって押圧される。そして、ロックピン51は、下方(図13(a)の矢印方向)に押され、ロックピン51の下端部は、給水室10aの上面板14のロックピン差込み穴14aに挿入される。これにより、ロック機構50がオン状態となる。ロック機構50がオン状態になることにより、手動で回転扉11を開けることができなくなる。よって、冷蔵庫1の使用者が誤って回転扉11に触れてしまった場合などに、回転扉11が意図せず回転してしまうことを抑制することができる。
なお、この動作時においては、モータアーム43の第2シャフト43bは、自身の軌跡における右側の端に達した後であり、左方向に移動する。しかし、スライドカム42の移動レール42aがモータアーム43の第2シャフト43bの移動方向と同方向(図面では右下から左上へと延びる方向)に形成されている。そのため、モータアーム43の第2シャフト43bはスライドカム42の移動レール42a内を移動するだけで、スライドカム42自体は移動しない。したがって、スライドアーム44も移動しないため、回転扉11は完全に閉じた状態を維持する。
モータアーム43の第2シャフト43bが移動レール42aの最上端に達すると、モータアーム43が扉検知スイッチ45を押圧し、駆動モータ41を停止する。
以上のように、本実施形態にかかる飲料供給装置10によれば、回転扉11を閉状態とした後に、ロック機構50をオン状態とすることができる。なお、本実施形態では、飲料供給装置10内のあらゆる動作を制御する中央処理ユニットと、回転駆動ユニット30とによって、回転扉11の自動開閉を制御する制御部が構成される。
続いて、飲料供給装置10の回転扉11が閉状態から開状態へ移行するときの動作について説明する。回転扉11が閉状態のときには、図11(b)に示すように、スライドカム42は、カムベース34内の他方の端部(図11(b)では右端部)に位置する。このとき、カムベース内に備えられた扉検知スイッチ45は、モータアーム43の第2シャフト43bが移動レール42aの最上端に達していることを検知する。本実施形態では、扉検知スイッチ45は、モータアーム43によって押圧され、オン状態となる。
そして、例えば、使用者が飲料供給装置10を使用するために、表示パネル5に表示された開閉ボタンを押すと、扉を開状態とするための指示信号が中央処理ユニットから回転駆動ユニット30へ伝達される。そして、回転駆動ユニット30内の駆動モータ41は、扉を開状態とする方向(すなわち、矢印R2方向)への回転駆動を開始する。
この回転駆動は、第1シャフト43aを介してモータアーム43へ伝達される。そして、モータアーム43は、P0を回転中心として、図11(b)に示す矢印R2の方向へ回転を開始する。これにより、第2シャフト43bは、矢印R2と同様の軌跡を描きつつ、下方へ移動する。
なお、駆動モータ41が回転駆動を開始した直後においては、モータアーム43のみが回転動作を開始し、スライドアーム44はスライド動作を開始しない。すなわち、モータアーム43の第2シャフト43bは矢印R2方向に移動を開始する。しかし、上述の通り、スライドカム42の移動レール42aがモータアーム43の第2シャフト43bの移動方向と同方向に形成されている。そのため、モータアーム43の第2シャフト43bはスライドカム42の移動レール42a内を移動するだけで、スライドカム42自体は移動しない。したがって、スライドアーム44の第1シャフト44aは移動せず、A1の地点に留まったままである。そして、上述の第2シャフト43bの移動により、第2シャフト43bの先端は、ロックピン対応穴34cから位置をずらすことになる。
これにより、ロックピン51の上端の押圧は解消される。そして、図13(b)に示すように、ロックバネ55の弾性力によって、ロックピン51は上昇し(図13(b)の矢印方向)、ロックピン51の下端はロックピン差込み穴14aから外れる。これにより、ロック機構50はオフ状態となる。
ロック機構50がオフ状態となった後も、駆動モータ41は回転駆動を継続し、第2シャフト43bは、矢印R2方向に回転を続ける。この第2シャフト43bの動きに応じて、スライドカム42は、左側(矢印S2の方向)へスライド移動する。
スライドカム42が、矢印S2の方向へスライドすると、スライドアーム44も左側へスライドする(図12(a)および(b)参照)。このとき、スライドアーム44の第2シャフト44bの動きは、各移動レール42b・34aによって規制を受ける。すなわち、スライドアーム44の第2シャフト44bは、各移動レール42b・34a内を図11(b)および図12(b)に示す矢印方向へ移動する。
このとき、スライドアーム44の第1シャフト44aは、移動レール34bによって動きが規制され、移動レール34b内を図12(b)に示す破線矢印の方向へ移動する。上述したように、スライドアーム44の第1シャフト44aは、上部回転軸18の接続部をP1’と接続されている。したがって、上部回転軸18は、この第1シャフト44aの動きに応じて、回転扉11を図7に示す閉状態から図6に示す開状態へと移行させる。
そして、第1シャフト44aが、移動レール34bの最も左側(すなわち、A2の地点)に達したとき、回転扉11は完全に開いた状態となる。このとき、扉検知スイッチ47は、回転扉11が開状態(図6に示す状態)となっていることを検知して、駆動モータ41を停止する。そして、使用者は、給水動作に入ることができる。
以上のように、本実施形態にかかる飲料供給装置10によれば、ロック機構50をオフ状態とした後に、回転扉11の開動作を開始させることができる。
<第1の実施形態のまとめ>
以上のように、本実施の形態の冷蔵庫1に搭載されている飲料供給装置10は、回転扉11が閉状態となったときに、回転扉11の回転を抑制するためのロック機構50が備えられている。そのため、回転扉11が閉状態のときに、回転扉11の閉状態を維持することができる。したがって、使用者が意図しない場合に誤って回転扉が開く(回転する)ことを抑えることができる。
また、本実施形態の飲料供給装置10では、回転駆動ユニット30の構成によって、回転扉11を閉状態とした後に、回転扉11が閉状態に維持されるようにロック機構50をオン状態とすることができる。さらに、本実施形態の飲料供給装置10では、回転駆動ユニット30の構成によって、ロック機構50をオフ状態とした後に、回転扉11の開動作を開始させることができる。これにより、ロック機構50をオン状態とすることが必要とされる状況(すなわち、飲料供給装置10を使用しないとき)において、回転扉11の閉状態をより確実に維持することができるとともに、回転扉11の開閉動作中にロック機構50が干渉することを防止できる。
また、本実施形態によれば、回転扉11とロック機構50の駆動を同一の駆動部(すなわち、駆動モータ41)を用いて実行することで、駆動モータの個数を減らすことができる。また、回転扉とロック機構とを別々の駆動モータで駆動した場合には、万一駆動モータが誤動作すると、回転扉の開閉動作と、ロック機構のオン/オフ動作の順序が逆になってしまう可能性がある。これに対して、本実施形態の構成によれば、一つの駆動部で回転扉とロック機構を駆動しているため、たとえ駆動モータが誤動作した場合にも、回転扉の開閉動作と、ロック機構のオン/オフ動作との順序が逆になることを防ぐことができる。
また、本実施形態の飲料供給装置10では、ロック機構50を構成するロックピン51は、上下方向に移動して、ロック機構50のオン/オフの切り替えを行う。すなわち、ロックピン51は、回転扉11の回転軸P1に沿う方向(回転軸P1と平行な方向)に移動する。これにより、ロック機構50を構成するロックピン51などは、ロック動作時に、回転扉11の開閉動作方向とは直交方向に移動する。そのため、手動で無理に回転扉11を開けようとしたときに、ロック機構50が移動してオフ状態となることを抑えることができる。したがって、ロック機構50を保持する応力を小さくでき、ロック機構の小型化や省電力化を図ることができる。
本実施形態では、水平回転式の電動扉にロック機構を設ける構成例について説明した。しかし、本発明の扉構造は、水平回転式の扉に限定はされない。例えば、電動式(自動開閉方式)の扉構造であれば、特に限定されることなく、本発明を適用することができる。すなわち、本発明の扉構造の開閉方式としては、例えば、回転式、回動式、スライド式などが挙げられる。
上述の第1の実施形態では、本発明の扉構造を、冷蔵庫1の冷蔵室扉2内に配置された飲料供給装置10の回転扉11に適用する例について説明した。しかし、本発明の扉構造は、冷蔵庫以外の収納庫(例えば、保温庫、食品貯蔵庫など)の本体扉に配置された小扉に適用することもできる。
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、ロック機構が第1の実施形態とは異なる機構によって、オン/オフされる例について、図14(a)および(b)を参照しながら説明する。なお、第2の実施形態にかかる飲料供給装置110は、回転駆動ユニット130の構成のみが第1の実施形態とは異なっている。そこで、以下では、第1の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
図14(a)には、第2の実施形態にかかる飲料供給装置110に備えられた回転駆動ユニット130の構成を示す。図14(b)には、第2の実施形態にかかる飲料供給装置110の内部構成を示す。図14(b)は、飲料供給装置110を正面側から見た状態を示す。図14(b)は、回転扉11が閉状態であり、かつロック機構150がオン状態の場合を示す。
飲料供給装置110は、主として、給水室10a、給水タンク20、および回転駆動ユニット(駆動部)130で構成される。給水室10aおよび給水タンク20については、第1の実施形態の飲料供給装置10と略同様の構成が適用できる。
回転駆動ユニット130は、自動開閉式の回転扉11の駆動を行う。回転駆動ユニット130は、上部回転軸118、駆動モータ141、第1平歯車131、第2平歯車132、およびロック機構150などを備えている。
上部回転軸118は、給水室10aと接続され、駆動モータ141の回転駆動力を給水室10aに伝達する。上部回転軸118は、給水室10aの上面板14と接続されている。上部回転軸118の上方には、第2平歯車132が配置されている。上部回転軸118は、第2平歯車132の回転軸P2を起点として回転する。
駆動モータ141は、回転扉11の回転を駆動する。駆動モータ141は、図示しない中央処理ユニット(制御部)からの指示信号によって作動を開始したり、停止したりする。駆動モータ141は、回転軸P1を中心に回転する。駆動モータ141は、その回転軸P1が、上部回転軸118の回転軸P2と正面視において重なるような位置に配置されている。
第1平歯車131は、その回転軸が、駆動モータ141の回転軸P1と接続されている。図14(a)に示すように、第1平歯車131の外周には、隣接配置される第2平歯車132などの歯型と噛み合う歯型131aが部分的に形成されている。
第2平歯車132は、回転軸P2を中心に回転する。第2平歯車132の外周には、全体にわたって歯型が形成されている。第2平歯車132は、駆動モータ141の回転に伴って回転する第1平歯車131の歯型131aと噛み合ったときに、第1平歯車131の回転に連動して回転する。
ロック機構150は、回転扉11を閉状態に維持するために設けられている。ロック機構150は、ロックピン151、第1かさ歯車133、および第2かさ歯車134などを備えている。
ロックピン151は、ラックギアを有しており、上下方向に移動可能である。ロックピン151のラックギアは、第2かさ歯車134の外周に形成された歯型と噛み合っている。これにより、ロックピン151は、第2かさ歯車134の回転運動に連動して上下方向に移動する。
ロックピン151は、下方(図14(a)の矢印A4方向)に移動すると、その下端部が、給水室10aの上面板14のロックピン差込み穴14aに挿入される。これにより、ロック機構150がオン状態となる。ロック機構150がオン状態になることにより、手動で回転扉11を開けることができなくなる。
第1かさ歯車133は、回転軸P3を中心に回転する。第1かさ歯車133の回転軸P3は、飲料供給装置110を側面(真横)から見た場合に、駆動モータ41の回転軸P1と重なるような位置に配置されている。すなわち、第2平歯車132の回転軸P2と第1かさ歯車133の回転軸P3とは、駆動モータ41の回転軸P1を基準として、互いに90度の位置に存在するような位置関係を有している。
但し、本発明では、このような位置関係に限定はされない。各歯車の位置関係は、ギアの大きさ(または歯数)によって変更し得る。本発明の一態様においては、第1平歯車131の歯型131aと第2平歯車132とが噛み合って、回転扉11が180度回転した後に、第1平歯車131の歯型131aと第1かさ歯車133とが噛み合うような位置関係であればよい。
第1かさ歯車133の外周には、全体にわたって歯型が形成されている。これにより、第1かさ歯車133は、駆動モータ141の回転に伴って回転する第1平歯車131の歯型131aと噛み合ったときに、第1平歯車131の回転に連動して回転する。
また、第1かさ歯車133の下面には、傾斜歯面が形成されている。この傾斜歯面は、第2かさ歯車134の傾斜歯面と噛み合うように配置されている。これにより、第1かさ歯車133の回転運動に連動して、第2かさ歯車134が回転する。
第2かさ歯車134は、回転軸P4を中心に回転する。この回転軸P4は、第1かさ歯車133の回転軸P3と直交するような位置関係となっている。第2かさ歯車134の側面には、第1かさ歯車133の傾斜歯面と噛み合う傾斜歯面が形成されている。また、第2かさ歯車134の外周には、全体にわたって歯型が形成されている。第2かさ歯車134の外周に形成された歯型は、ロックピン151のラックギアと噛み合っている。
<回転扉の開閉制御およびロック機構の制御について>
続いて、飲料供給装置110における回転扉11の開閉動作について説明する。さらに、回転扉11のロック機構150の動作について説明する。
先ず、飲料供給装置110の回転扉11が開状態から閉状態へ移行するときの動作について説明する。例えば、使用者が飲料供給装置110の使用を終え、表示パネル5に表示された開閉ボタンを押すと、扉を閉状態とするための指示信号が中央処理ユニットから回転駆動ユニット130へ伝達される。そして、回転駆動ユニット130内の駆動モータ141は、扉を閉状態とする方向(例えば、矢印A1方向)への回転駆動を開始する。
駆動モータ141が回転すると、第1平歯車131も回転軸P1を中心に回転する。そして、第1平歯車131の歯型131aが、第1平歯車131と隣接配置された第2平歯車132の歯型と噛み合ったときに、第2平歯車132は回転軸P2を中心に回転する。本実施形態では、第2平歯車132は矢印A2方向に回転する。そして、第2平歯車132と接続された上部回転軸118は、第2平歯車132の回転軸P2を起点として回転する。これにより、回転扉11が回転する。
第1平歯車131の歯型131aは、第2平歯車132を180度回転させるように設計されている。そのため、第1平歯車131の歯型131aと第2平歯車132との噛み合い動作により、回転扉11は開状態から閉状態となる。
その後、第1平歯車131がA1方向に回転を続けると、第1平歯車131の歯型131aと第2平歯車132との噛み合いが外れ、第1平歯車131の歯型131aは、右隣りに配置された第1かさ歯車133の歯型と噛み合う。これにより、第1かさ歯車133は、回転軸P3を中心に回転する。本実施形態では、第1かさ歯車133は矢印A3方向に回転する。
第1かさ歯車133が回転することで、傾斜歯面が互いに噛み合っている第2かさ歯車134も回転軸P4を中心に回転する。これにより、第2かさ歯車134の外周に形成された歯型と噛み合っているロックピン151は、第2かさ歯車134の回転運動に連動して、下方(矢印A4方向)に移動する。これにより、ロック機構150はオン状態となる。
以上のように、本実施形態にかかる飲料供給装置110によれば、回転扉11を閉状態とした後に、回転扉11が閉状態に維持されるようにロック機構150をオン状態とすることができる。
また、飲料供給装置110の回転扉11が閉状態から開状態へ移行するときには、上述した開状態から閉状態への移行動作と反対の動作を行えばよい。これにより、本実施形態にかかる飲料供給装置110によれば、ロック機構150をオフ状態とした後に、回転扉11の開動作を開始させることができる。
また、本実施形態にかかる飲料供給装置110では、ロック機構150が、回転扉11の左右方向の端部に近い位置に配置される。すなわち、ロック機構150は、回転扉11の外周部付近を係止する構成となっている。これにより、ロック機構150がオン状態となったときに、回転扉11の閉状態をより強固に維持することができる。したがって、ロック機構150がオン状態のときに、回転扉11をより強い力で押した場合にも、回転扉11の閉状態を安定して維持することができる。
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、ロック機構が第2の実施形態とは異なる構成を有している。それ以外の構成については、第2の実施形態の飲料供給装置110と同様の構成を適用することができる。そこで、以下では、第2の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
図15(a)には、第3の実施形態にかかる飲料供給装置210に備えられた回転駆動ユニット230の構成を示す。図15(b)には、第3の実施形態にかかる飲料供給装置210の内部構成を示す。図15(b)は、飲料供給装置210を正面側から見た状態を示す。図15(b)には、飲料供給装置210の回転扉11が開状態の場合を示す。また、図16は、回転扉11が閉状態であり、かつロック機構250がオン状態の場合を示す。
飲料供給装置210は、主として、給水室10a、給水タンク20、および回転駆動ユニット(駆動部)230で構成される。給水室10aおよび給水タンク20については、第1の実施形態の飲料供給装置10と略同様の構成が適用できる。
回転駆動ユニット230は、自動開閉式の回転扉11の駆動を行う。回転駆動ユニット230は、上部回転軸218、駆動モータ241、第1平歯車231、第2平歯車232、およびロック機構250などを備えている。
上部回転軸218は、給水室10aと接続され、駆動モータ241の回転駆動力を給水室10aに伝達する。上部回転軸218は、給水室10aの上面板14と接続されている。上部回転軸218の上方には、第2平歯車232が配置されている。上部回転軸218は、第2平歯車232の回転軸P2を起点として回転する。
駆動モータ241は、回転扉11の回転を駆動する。駆動モータ241は、図示しない中央処理ユニット(制御部)からの指示信号によって作動を開始したり、停止したりする。駆動モータ241は、回転軸P1と中心に回転する。
第1平歯車231は、その回転軸が、駆動モータ41の回転軸P1と接続されている。図15(a)に示すように、第1平歯車231の外周には、隣接配置される第2平歯車232などの歯型と噛み合う歯型231aが部分的に形成されている。
第2平歯車232は、回転軸P2を中心に回転する。第2平歯車232の回転軸P2は、飲料供給装置210を側面(真横)から見た場合に、駆動モータ241の回転軸P1と重なるような位置に配置されている。第2平歯車232の外周には、全体にわたって歯型が形成されている。第2平歯車232は、駆動モータ241の回転に伴って回転する第1平歯車231の歯型231aと噛み合ったときに、第1平歯車231の回転に連動して回転する。
ロック機構250は、回転扉11を閉状態に維持するために設けられている。ロック機構250は、ロック板251、支持軸252、第3平歯車233、および第4平歯車234などを備えている。
ロック板251は、閉状態の回転扉11が回転しないように保持するための部材である。図16に示すように、本実施形態の飲料供給装置210では、ロック板251は、回転扉11の側面側に位置する。すなわち、ロック板251は、ロック機構250がオン状態のときに、水平回転する回転扉11の軌跡の外周部分に位置するような構成となっている。このように、ロック板251が、回転扉11の外周部を係止するような構成とすることで、ロック機構250がオン状態となったときに、回転扉11の閉状態をより強固に維持することができる。したがって、ロック機構250がオン状態のときに、回転扉11をより強い力で押した場合にも、回転扉11の閉状態を安定して維持することができる。
本実施形態では、ロック板251は、回転扉11の背面側に配置されている(図16参照)。そのため、給水室10aの右側面板12の上方部分には、ロック板251の動作範囲に対応する位置に切欠きが形成されている。なお、本発明において、ロック板の配置位置はこれに限定されない。すなわち、回転扉11の前面側にロック板が位置する構成であってもよい。但し、冷蔵庫1の美感を維持するためには、回転扉11の背面側にロック板251が配置されることが好ましい。
支持軸252は、その上端が第4平歯車234の回転軸P4と接続され、その下端がロック板251の端部と接続されている。これにより、第4平歯車234の回転に伴って、支持軸252が自転する。そして、支持軸252を中心としてロック板251を回転させる。
第3平歯車233は、回転軸P3を中心に回転する。第3平歯車233は、駆動モータ241の前方右側に配置されている。第3平歯車233の外周には、全体にわたって歯型が形成されている。これにより、第3平歯車233は、駆動モータ241の回転に伴って回転する第1平歯車231の歯型231aと噛み合ったときに、第1平歯車231の回転に連動して回転する。
第4平歯車234は、回転軸P4を中心に回転する。第4平歯車234は、第3平歯車233の後方右側に配置されている。第4平歯車234の外周には、全体にわたって歯型が形成されている。第4平歯車234の歯型は、第3平歯車233の歯型と噛み合うように配置されている。これにより、第4平歯車234は、第3平歯車233の回転運動に連動して回転する。なお、第4平歯車234の回転軸P4には、支持軸252が接続されている。
<回転扉の開閉制御およびロック機構の制御について>
続いて、飲料供給装置210における回転扉11の開閉動作について説明する。さらに、回転扉11のロック機構250の動作について説明する。
先ず、飲料供給装置210の回転扉11が開状態から閉状態へ移行するときの動作について説明する。例えば、使用者が飲料供給装置210の使用を終え、表示パネル5に表示された開閉ボタンを押すと、扉を閉状態とするための指示信号が中央処理ユニットから回転駆動ユニット230へ伝達される。そして、回転駆動ユニット230内の駆動モータ241は、扉を閉状態とする方向(例えば、矢印A1方向)への回転駆動を開始する。
駆動モータ241が回転すると、第1平歯車231も回転軸P1を中心に回転する。そして、第1平歯車231の歯型231aが、第1平歯車231と隣接配置された第2平歯車232の歯型と噛み合ったときに、第2平歯車232は回転軸P2を中心に回転する。本実施形態では、第2平歯車232は矢印A2方向に回転する。そして、第2平歯車232と接続された上部回転軸218は、第2平歯車232の回転軸P2を起点として回転する。これにより、回転扉11が回転する。
第1平歯車231の歯型231aは、第2平歯車232を180度回転させるように設計されている。そのため、第1平歯車231の歯型231aと第2平歯車232との噛み合い動作により、回転扉11は開状態から閉状態となる。
その後、第1平歯車231がA1方向に回転を続けると、第1平歯車231の歯型231aと第2平歯車232との噛み合いが外れ、第1平歯車231の歯型231aは、右側に配置された第3平歯車233の歯型と噛み合う。これにより、第3平歯車233は、回転軸P3を中心に回転する。本実施形態では、第3平歯車233は矢印A3方向に回転する。
第3平歯車233が回転することで、歯型が互いに噛み合っている第4平歯車234も回転軸P4を中心に矢印A4方向に回転する。これにより、第4平歯車234の回転軸P4と接続されている支持軸252が自転する。支持軸252の自転に伴って、ロック板251は、矢印A5方向に移動する。これにより、図16に示すように、ロック機構150はオン状態となる。
以上のように、本実施形態にかかる飲料供給装置210によれば、回転扉11を閉状態とした後に、回転扉11が閉状態に維持されるようにロック機構250をオン状態とすることができる。
続いて、飲料供給装置210の回転扉11が閉状態から開状態へ移行するときの動作について説明する。回転扉11が閉状態のときには、図16に示すように、ロック板251は、給水室10aの右側面板12の背面側に位置する。
そして、例えば、使用者が飲料供給装置210を使用するために、表示パネル5に表示された開閉ボタンを押すと、扉を開状態とするための指示信号が中央処理ユニットから回転駆動ユニット230へ伝達される。そして、回転駆動ユニット230内の駆動モータ241は、扉を開状態とする方向(すなわち、矢印A1とは逆の方向)への回転駆動を開始する。
駆動モータ241が矢印A1とは逆の方向に回転することにより、先ず、第1平歯車231の歯型231aは、第3平歯車233と噛み合い、第3平歯車233は回転軸P3を中心に回転する。第3平歯車233が回転することで、歯型が互いに噛み合っている第4平歯車234も回転軸P4を中心に矢印A4とは逆の方向に回転する。
これにより、第4平歯車234の回転軸P4と接続されている支持軸252が自転する。支持軸252の自転に伴って、ロック板251は、矢印B1方向(矢印A5とは反対の方向)に移動する(図16参照)。これにより、ロック機構150はオフ状態となり、回転扉11のロックは解除される。
その後、第1平歯車231が回転を続けると、第1平歯車231の歯型231aと第3平歯車233との噛み合いが外れ、第1平歯車231の歯型231aは、左側に配置された第2平歯車232の歯型と噛み合う。これにより、第2平歯車232は回転軸P2を中心に回転し、回転扉11は矢印B2方向(矢印A2とは反対の方向)に回転する。
以上の一連の動作によって、ロック機構250をオフ状態とした後に、回転扉11の開動作を開始させることができる。なお、ロック機構250は、回転扉11の開動作時に、後方へ動く側の側面に配置されていることが好ましい。すなわち、第3の実施形態にかかる飲料供給装置210のように、回転扉11の開動作時に矢印B2方向へ回転扉11が回転する場合には、給水室10aの右側面板12の方にロック機構250が配置されることが好ましい。この構成によれば、ロック機構250による回転扉11の回転抑止力をより高めることができる。
<第4の実施形態>
続いて、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した第1から第3の実施形態では、回転扉11の回転動作を駆動する駆動モータによって、ロック機構のオン/オフを制御する構成例について説明した。しかし、本発明の扉構造では、回転扉11の駆動部とは異なる駆動部によってロック機構のオン/オフを制御してもよい。そこで、第4の実施形態では、ロック機構が専用の駆動モータを有している構成例について説明する。
図17および図18(a)から(c)には、第4の実施形態にかかる飲料供給装置310の構成を示す。第1の実施形態の飲料供給装置10と同様に、本実施形態にかかる飲料供給装置310は、冷蔵庫1に内蔵されている。飲料供給装置310は、回転駆動ユニット330およびロック機構350の構成のみが第1の実施形態とは異なっている。そこで、以下では、第1の実施形態とは異なる構成のみについて説明する。
飲料供給装置310は、主として、給水室10a、給水タンク20、表示パネル5、回転駆動ユニット330、制御部340、およびロック機構350で構成される。給水室10a、給水タンク20、および表示パネル5については、第1の実施形態の飲料供給装置10と略同様の構成が適用できる。
但し、給水室10aには、右側面板12に突起部321が形成されている。突起部321は、右側面板12の外面から突出するように設けられている(図18(a)(c)など参照)。また、正面から見て給水室10aの左隣には、突起部321が当接する第1当接部材322が設けられている(図18(a)(c)など参照)。第1当接部材322が設けられていることで、回転扉11を閉状態から開状態とする動作において、回転扉11が180度以上回転することを抑えることができる。
また、図18には示されていないが、正面から見て給水室10aの右隣には、突起部321が当接する第2当接部材323がさらに設けられていてもよい(図19(a)(c)など参照)。第2当接部材323が設けられていることで、回転扉11を開状態から閉状態とする動作において、回転扉11が180度以上回転することを抑えることができる。
回転駆動ユニット330は、自動開閉式の回転扉11の駆動を行う。回転駆動ユニット330は、扉回転駆動モータ331(以下、扉駆動モータ331と呼ぶ)、上部回転軸318、扉開閉検知スイッチ332などを備えている。
扉駆動モータ331は、上部回転軸318と接続されており、回転扉11の開閉動作を駆動する。上部回転軸318は、給水室10aと接続され、扉駆動モータ331の回転駆動力を給水室10aに伝達する。上部回転軸318は、給水室10aの上面板14と接続されている。
扉開閉検知スイッチ332は、回転扉11が開状態であるか閉状態であるかを検知する。扉開閉検知スイッチ332は、例えば、給水室10aと冷蔵室扉2とにそれぞれ設けられている。各位置に配置されているスイッチがON状態となっているか否かで、回転扉11が開状態であるか閉状態であるかを検知することができる。扉開閉検知スイッチ332は、例えば、突起部321、第1当接部材322、第2当接部材323などに配置することができる。
制御部340は、飲料供給装置310内に各構成部材の動作を制御する。制御部340内には、モータ回転制御部341、メモリ343などが設けられている。また、制御部340は、時間の計測を行うタイマ344と接続されている。
モータ回転制御部341は、回転駆動ユニット330に備えられた扉駆動モータ331、および、ロック機構350に備えられたロック機構駆動モータ352(以下、単に駆動モータ352と呼ぶ)の制御を行う。
メモリ343は、ROM(read only memory)及びRAM(Random Access Memory)を含む。メモリ343は、飲料供給装置310の動作プログラムや設定データを記憶するとともに制御部340による演算結果を一時記憶する。タイマ344は、例えば、回転扉11の開閉動作と、ロック機構350のオン/オフ動作との間の時間を計測する。
ロック機構350は、ケース351、駆動モータ352、回転軸353、ロックピン354、およびロックON/OFF検知スイッチ355(以下、単にロック検知スイッチ355と呼ぶ)などを備えている。ロック機構350は、正面から見て飲料供給装置310の右隣に配置されている(図18(a)など参照)。但し、ロック機構350の配置位置は、これに限定はされない。
ケース351は、ロック機構350の各構成部材を収容する。駆動モータ352は、回転軸353を介してロックピン354と接続されている。駆動モータ352が稼働することで、回転軸353は回転する。そして、回転軸353に接続されたロックピン354は、その向きを変更することができる。
ロックピン354は、図19(c)および図20(c)に示すように、回転軸353を起点として90度向きを変えることができる。図20(c)に示すように、ロックピン354が給水室10a側に向いているときが、ロック機構350がオン状態(回転扉11が閉状態で固定されている状態)の場合である。また、図18(c)および図19(c)に示すように、ロックピン354が下方に向いているときが、ロック機構50がオフ状態(ロックされていない状態)の場合である。
図20(a)に示すように、ロック機構350がオン状態の場合には、ロックピン354が、給水室10aの右側面板12に設けられた突起部321の背後に位置している。そのため、例えば、回転扉11の右側を押しても、ロックピン354が回転の障壁となって回転扉11を回転させることができなくなる。すなわち、手動で回転扉11を開けることができなくなる。よって、冷蔵庫1の使用者が誤って回転扉11に触れてしまった場合などに、回転扉11が意図せず回転してしまうことを抑制することができる。
なお、ロック機構350は、回転扉11の開動作時に、後方へ動く側の側面に対向する位置に配置されていることが好ましい。すなわち、第4の実施形態にかかる飲料供給装置310のように、回転扉11の開動作時に矢印R1方向へ回転扉11が回転する場合には、給水室10aの右側面板12の方にロック機構350が配置されることが好ましい。この構成によれば、ロック機構350による回転扉11の回転抑止力をより高めることができる。また、ロック機構350によってロックされる回転扉11側の係合部(突起部321)を有する側面が、回転扉11の開閉動作時に後方を回ることになるため、係合部(突起部321)が前面に現れないようにすることができ、回転扉11の開閉動作中開閉動作の美観が向上する。
ロック検知スイッチ355は、ロック機構350がオン状態であるかオフ状態であるかを検知する。
<回転扉の開閉制御およびロック機構の制御について>
続いて、飲料供給装置310における回転扉11の開閉動作、および回転扉11のロック機構350の動作の流れについて、図17から図21を参照しながら説明する。
図18は、回転扉11が開状態の場合の飲料供給装置310を示す。なお、図18(a)は、飲料供給装置310を上方から見た図である。図18(b)は、図18(a)に示す飲料供給装置310を矢印B側から見た図である。図18(c)は、図18(a)に示す飲料供給装置310を矢印A側から見た図である。図18(d)は、図18(a)に示す飲料供給装置310を矢印C側から見た図である。
図19(a)から(d)には、回転扉11が閉状態であって、ロック機構がオフ状態の場合の飲料供給装置310を示す。図20(a)から(d)には、回転扉11が閉状態であって、ロック機構がオン状態の場合の飲料供給装置310を示す。図21には、飲料供給装置310の回転扉11が開状態から閉状態へ移行するときの処理の流れを示す。
先ず、飲料供給装置310の回転扉11が開状態から閉状態へ移行するときの動作について説明する。例えば、使用者が飲料供給装置310の使用を終え、表示パネル5に表示された開閉ボタンを押すと、扉を閉状態とするための指示信号が制御部340内のモータ回転制御部341へ伝達される(ステップS11でYES)。そして、モータ回転制御部341は、回転駆動ユニット330内の扉駆動モータ331の回転駆動を開始させる(ステップS12)。
扉駆動モータ331は、回転軸P1を中心として、扉を閉状態とする方向(例えば、図18(a)の矢印R2方向)へ回転する。そして、回転扉11が完全に開状態となったときに(図19(a)参照)、例えば、第2当接部材323に配置された扉開閉検知スイッチ332は、回転扉11が閉状態となったことを検知する(ステップS13でYES)。
回転扉11が閉状態となったことが検知されると、モータ回転制御部341は、扉駆動モータ331の駆動を停止する(ステップS14)。その後、モータ回転制御部341は、ロック機構350の駆動モータ352の回転駆動を開始させる。駆動モータ352の駆動が開始されると、ロックピン354は、図19(c)に示す状態から、図20(c)に示す矢印R3方向に回転する。これにより、ロック機構350はオン状態となる(ステップS15)。
その後、ロック検知スイッチ355が、ロック機構350のオン状態を検知すると(ステップS16でYES)、モータ回転制御部341は駆動モータ352の駆動を停止する(ステップS17)。以上の一連の処理によって、回転扉11を閉状態とした後に、回転扉11が閉状態に維持されるようにロック機構350をオン状態とすることができる。
なお、上述のステップS14とステップS15との間において、タイマ344が時間を計測し、扉駆動モータ331の駆動が停止してから所定時間経過した後に、ロック機構350の動作を開始させてもよい。これにより、回転扉11の動作の終了と、ロック機構250の動作の開始との間に、一定の間隔を確保することができる。
続いて、飲料供給装置310の回転扉11が閉状態から開状態へ移行するときの動作について、図17から図20、および図22を参照しながら説明する。図22には、飲料供給装置310の回転扉11が閉状態から開状態へ移行するときの処理の流れを示す。回転扉11が閉状態のときには、図20に示すように、ロックピン354は、給水室10aの右側面板12の背面側に位置する。
そして、例えば、使用者が飲料供給装置310を使用するために、表示パネル5に表示された開閉ボタンを押すと、扉を開状態とするための指示信号が制御部340内のモータ回転制御部341へ伝達される(ステップS21でYES)。そして、モータ回転制御部341は、ロック機構350の駆動モータ352の回転駆動を開始させる。駆動モータ352の駆動が開始されると、ロックピン354は、図20(c)に示す状態から、矢印R3とは反対の方向に回転する。これにより、ロック機構350はオフ状態となる(ステップS22)。
その後、ロック検知スイッチ355が、ロック機構350のオフ状態を検知すると(ステップS23でYES)、モータ回転制御部341は駆動モータ352の駆動を停止する(ステップS24)。その後、モータ回転制御部341は、扉駆動モータ331の回転駆動を開始させる(ステップS25)。
扉駆動モータ331は、回転軸P1を中心として、扉を開状態とする方向(例えば、図18(a)の矢印R1方向)へ回転する。そして、回転扉11が完全に開状態となったときに、例えば、第1当接部材322に配置された扉開閉検知スイッチ332は、回転扉11が開状態となったことを検知する(ステップS26でYES)。
回転扉11が開状態となったことが検知されると、モータ回転制御部341は、扉駆動モータ331の駆動を停止する(ステップS27)。以上の一連の動作によって、ロック機構250をオフ状態とした後に、回転扉11の開動作を開始させることができる。
以上のように、本実施形態にかかる飲料供給装置310では、回転扉11の駆動部と、ロック機構350の駆動部とを異なる機構で構成する。したがって、飲料供給装置の構造をよりシンプルなものにすることができる。
<第5の実施形態>
続いて、本発明の第5の実施形態について説明する。上述した第1から第4の実施形態では、冷蔵庫に飲料供給装置が備えられており、飲料供給装置に自動開閉式の扉が設けられている例について説明した。しかし、本発明の扉構造は、自動回転式の飲料供給装置に適用することもできる。そこで、本実施の形態では、本発明にかかる扉構造を備えた飲料供給装置の例について説明する。
図23および図24には、本実施形態にかかる飲料供給装置410の外観の構成を示す。本実施の形態の飲料供給装置410の内部の構成については、上述の第1の実施形態に係る飲料供給装置10と同じ構成を適用することができる。したがって、本実施形態では、第1の実施形態とは異なる点のみを説明する。
図23には、本実施形態にかかる飲料供給装置410の非使用時の外観を示す。図23に示すように、飲料供給装置410は、その回転扉11が装置410の正面側に位置している。飲料供給装置410の給水機構は、回転扉11の裏側に配置され、見えない状態となっている。また、給水タンク20は、飲料供給装置410の正面壁410aの裏面側に配置され、見えない状態となっている。なお、図23では、便宜上、給水タンク20を破線で示している。
図24には、飲料供給装置410の使用時の状態を示す。飲料供給装置410は、使用者が回転扉11の開閉ボタン(図示せず)などを押すと、回転扉11が水平方向に回転して、給水機構が正面に現れるように構成されている。
以上のように、本実施の形態の飲料供給装置410は、水平方向に回転する給水室10aを備えている。そして、飲料供給装置410は、非使用時の状態では、給水室10aの回転扉11の裏面に給水部が隠されており、使用時の状態では、給水室10aが回転し、給水部が正面に露出する構成となっている。
なお、上述の第4の実施形態に係る飲料供給装置410は、例えば、体育館、スポーツ施設、病院などの施設の壁面に設置されてもよい。この場合、飲料供給装置410が設置される壁の裏に所定の設置空間を形成する。そして、当該空間内に飲料供給装置410を設置すればよい。
給水タンク20は、飲料供給装置410の正面壁(壁面)410aの裏側に設置されている。そして、正面壁410aは、例えば、左右何れかの端部から開閉できる扉構造を有している。この扉構造には、回転扉11を閉状態に維持するためのロック機構が備えられている。これにより、回転扉11を閉状態でロックすることができる。ロック機構の具体的な構造については、上述の第1から第4の実施形態の飲料供給装置のロック機構と同様の構成を適用できる。
上述した第1から第5の実施形態では、本発明の扉構造の適用例として、飲料供給装置の回転扉を例に挙げて説明した。しかし、本発明の扉構造は、飲料供給装置以外の扉構造に適用することもできる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。