JP6842666B2 - ルーフ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のルーフ構造に関する。
車両のルーフパネルは、軽量化を目的として薄板で構成される。その際、薄板化による剛性低下を補うために、ルーフパネルに車長方向に延びる複数条のビードや段差が設けられる場合がある。この構成は、ルーフパネルの車長方向における断面性能に有効である一方、車幅方向にはビードや段差が蛇腹のように機能することでパネルの固有振動数が下がり、低周波帯域における共振が生じ易くなり、パネル面の振動に伴う車室内空間の体積変化により、こもり音が発生するという問題があった(例えば特許文献1参照)。
一般に、車両の左右のルーフサイドレール間には複数のクロスメンバーが架設されており、その位置ではルーフパネルが下方から支持される。したがって、クロスメンバーの数を増やし、クロスメンバーの間隔を狭めれば、振動抑制には有効であるが、車両重量の増加とそれに伴う燃費性能の低下は否めない。
特開2015−189355号公報
本発明は従来技術のこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、振動やこもり音を抑制するうえで有利な車両のルーフ構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するため、本発明は、
車室上側部に延設された左右のルーフサイドレールと、
前記左右のルーフサイドレール間に架設された少なくとも2つのクロスメンバーと、
前記複数のクロスメンバーの上側で前記左右のルーフサイドレール間に配設されたルーフパネルと、を備えた車両のルーフ構造において、
前記ルーフパネルの下側で前記少なくとも2つのクロスメンバー間に延設され、かつ、前記少なくとも2つのクロスメンバーに接合されたルーフインナーパネルをさらに備え、
前記ルーフインナーパネルは、車長方向に延びるルーフインナービードまたはルーフインナー段差を有し、かつ、前記ルーフパネルに少なくとも部分的に接着されていることを特徴とする。
本発明に係るルーフ構造は、上述の通り構成されているので、ルーフパネルにルーフインナーパネルが部分的に接着された接合構造により、ルーフ部の剛性向上と制振効果の向上が見込め、ルーフ部の振動や車両室内のこもり音を抑制するうえで有利である。
本発明第1実施形態に係るルーフ構造を上方から見た斜視図である。 本発明第1実施形態に係るルーフ構造を下方から見た斜視図である。 図2のX−X断面図である。 本発明第1実施形態に係るルーフ構造を上方から見た要部斜視図である。 図2のX−X要部拡大断面図である。 図4のY−Y要部拡大断面図である。 本発明第2実施形態に係るルーフ構造を下方から見た斜視図である。 本発明第3実施形態に係るルーフ構造を下方から見た斜視図である。 本発明第4実施形態に係るルーフ構造を示す図3相当断面図である。 本発明第5実施形態に係るルーフ構造を示す図3相当断面図である。 本発明第6実施形態に係るルーフ構造を下方から見た斜視図(a)およびそのX−X断面図(b)である。 本発明第7実施形態に係るルーフ構造を下方から見た斜視図である。 本発明第8実施形態に係るルーフ構造を示す図3相当断面図である。 発明第1実施形態に係るルーフ構造の実施前後におけるルーフ中央の振動レベルを示すグラフである。 本本発明第1実施形態に係るルーフ構造の実施前後における後席窓側への伝達騒音レベルを示すグラフである。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1および図2に、本発明の第1実施形態に係る車両のルーフ構造100を示す。各図において、車両ルーフ部は、車室の左右上側部に車長方向FRに延設された左右のルーフサイドレール10,10、左右のルーフサイドレール10,10間に架設され車幅方向Wに延びる複数のクロスメンバー11〜17、および、各クロスメンバー11〜17の上側でルーフサイドレール10,10間に配設され車室上面を画成するルーフパネル20から主に構成されている。なお、図1は、内部構造を可視化するためにルーフパネル20は二点鎖線で示されている。
ルーフサイドレール10は、特に限定されるものではないが、車体外表面を構成するアウターパネル(サイドボディーアウターパネル)と車両室内側のインナーパネル(ルーフサイドパネル)の間にリンフォースメント(ルーフサイドリンフォースメント)を挟んで接合された閉断面構造を有する車体構造要素であり、アウターパネルの前端はフロントピラー6、後端側はリアクォーターパネル7、中間部はセンターピラー8に連続している。これらの構成は既知であるので詳細な図示を省略する。
複数のクロスメンバー11〜17は、特に限定されるものではないが、ルーフサイドレール10とフロントピラー6の会合部に接続される最前部のルーフフロントクロスメンバー11、ルーフサイドレール10とセンターピラー8の会合部に架設されるルーフセンタークロスメンバー12、リアクォーターパネル7の上部に接続される最後部のルーフリアクロスメンバー13からなる3つの主要なクロスメンバーを含み、さらに、ルーフフロントクロスメンバー11とルーフセンタークロスメンバー12の間に架設された2つのルーフクロスメンバー14,15、および、ルーフセンタークロスメンバー12とルーフリアクロスメンバー13の間に架設された2つのルーフクロスメンバー16,17からなる4つの補助的なクロスメンバーを含む。
ルーフパネル20は、特に限定されるものではないが、プレス成形された1枚の薄板からなり、図示例では、車長方向FRに延びる4条のルーフビード21が形成されている。ルーフパネル20の前端部25、後端部26、および、左右側縁部27,27には、フランジが形成され、前端部25はルーフフロントクロスメンバー11に、後端部26はルーフリアクロスメンバー13に、左右側縁部27,27はルーフサイドレール10,10に、それぞれ接合(溶接接合)される。ルーフパネル20は上記以外の中間部分では接合(溶接接合)されておらず、クロスメンバー11〜17にシーラー4(マスチックシーラー)などの接着剤で接着される。
以上のような基本構造を備えた本発明第1実施形態に係るルーフ構造100は、図3および図4に示すように、ルーフセンタークロスメンバー12とその後方のルーフクロスメンバー16との間にルーフインナーパネル30が延設されている。
ルーフインナーパネル30は、前端部35においてルーフセンタークロスメンバー12のフランジ部にスポット溶接5で接合され、後端部36においてルーフクロスメンバー16のフランジ部にスポット溶接5で接合されており、換言すれば、ルーフセンタークロスメンバー12とその後方のルーフクロスメンバー16がルーフインナーパネル30で連結されている。
ルーフインナーパネル30の側縁部37,37は、ルーフパネル20の側縁部27,27よりも車幅方向Wの中央寄りで終端しており、すなわち、ルーフインナーパネル30はルーフパネル20に対して車幅方向Wに部分的に設けられ、ルーフサイドレール10とは接合されていない。ルーフインナーパネル30の側縁部37,37とルーフサイドレール10との接合は、以下に述べるルーフインナーパネル30の制振作用にはあまり重要ではなく、中央寄りで終端することによる軽量化が有利である。
ルーフインナーパネル30は、特に限定されるものではないが、プレス成形された1枚の薄板からなり、図示例では、ルーフパネル20の4条のルーフビード21に対応して、車長方向FRに延びる4条のルーフインナービード31が下方に突設されている。これらのルーフインナービード31が形成されていない平坦部は、シーラー4(マスチックシーラー)を介してルーフパネル20の平坦部に接着されている。
シーラー4の塗布位置は、特に限定されるものではないが、図示のように、ルーフインナービード31の両側に沿って(ルーフインナービード31に隣接した平坦部において)車長方向に塗布されることが好適である。この構成では、ルーフインナービード31でルーフインナーパネル30の剛性が向上するだけでなく、図3に示すように、互いに上下反対方向に突出したルーフビード21とルーフインナービード31の間にシーラー4を介して閉断面が形成され、ルーフ部自体の剛性向上に有利である。
また、ルーフインナーパネル30がシーラー4を介してルーフパネル20に接着されることで、ルーフパネル20の車幅方向Wの引張強度が向上し、ルーフビード21によるルーフパネル20の固有振動数の低下が補われる。さらに、図5に示されるように、ルーフパネル20およびルーフインナーパネル30の上下方向(車高方向H)の加振力によりシーラー4にはせん断応力を生じるが、シーラー4(マスチックシーラー)は合成ゴムを主成分とする弾性接着剤であるため、せん断応力を吸収でき、ルーフパネル20とルーフインナーパネル30の接合構造自体が良好な振動減衰構造となる。
図6は、ルーフインナーパネル30の後端部36とルーフクロスメンバー16のフランジ部161との接合部付近を示しており、ルーフインナーパネル30の後端部36は、ルーフクロスメンバー16のフランジ部161の上に重ねてスポット溶接5される。この図では便宜的に板厚が大きく描かれているが、実際には後端部36を重ねたフランジ部161と他側のフランジ部162とにおけるルーフパネル20との間隔の差(ルーフインナーパネル30の板厚分に相当)は僅かであり、ルーフパネル20とは不定形のシーラー4で接着されるので、間隔の差は考慮する必要はない。なお、ルーフインナーパネル30の後端部36はフランジ部161の下側に重ねて接合されても良い。
上記実施形態において、ルーフサイドレール10を構成する各パネル、ルーフクロスメンバー11〜17、ルーフパネル20、ルーフインナーパネル30は、基本的に薄板鋼板を用いてプレス加工されることが想定されているが、鋼以外の金属薄板や異種金属板、プラスチックまたは繊維強化プラスチックの成形品などで構成することもできる。
また、上記各部材のうち、ルーフサイドレール10を構成するルーフサイドパネルや、ルーフクロスメンバー11〜17など、車体骨格を構成する部材の板厚に比べて、ルーフパネル20およびルーフインナーパネル30の板厚は小さい。ルーフインナーパネル30の板厚は、ルーフパネル20の板厚と同程度またはルーフパネル20の板厚より大きくてもよい。特に限定されるものではないが、鋼板を用いてプレス加工される場合、ルーフクロスメンバー11〜17の板厚は1.0〜1.2mm、ルーフパネル20の板厚が0.6〜0.7mm、ルーフインナーパネル30の板厚は0.6〜0.9mmである。
以上、本発明の第1実施形態に係るルーフ構造100について述べたが、ルーフインナーパネル30やルーフインナービード31の配置などにより、本発明に係るルーフ構造には種々の実施形態が存在する。以下、そのうちの代表的なものについて説明する。なお、以下の説明において、上述した第1実施形態と共通の部材には共通または一部共通の符号を付すことによりその説明を省略することがある。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る車両のルーフ構造200を示している。このルーフ構造200では、ルーフセンタークロスメンバー12とその後方のルーフクロスメンバー16との間にルーフインナーパネル230が延設されるとともに、ルーフクロスメンバー16とその後方のルーフクロスメンバー17との間にもルーフインナーパネル232が延設されている。それぞれのルーフインナーパネル230,232におけるルーフインナービード231,233の配置および断面形状、シーラー4によるルーフパネル20との接合構造は第1実施形態と同様である。
ルーフインナーパネル30(230)の制振作用はその周囲にも及ぶので、ルーフパネル20に対して部分的に配設されることでも実用的な制振構造が得られるが、第2実施形態に係る車両のルーフ構造200では制振構造が後方に拡大したことで、制振効果の更なる向上が期待できる。なお、2枚のルーフインナーパネル230,232はルーフクロスメンバー16と交差して連続した1枚で構成されても良い。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態に係る車両のルーフ構造300を示している。このルーフ構造300では、ルーフセンタークロスメンバー12とその後方のルーフクロスメンバー16との間のルーフインナーパネル330、ルーフクロスメンバー16とその後方のルーフクロスメンバー17との間のルーフインナーパネル332に加えて、さらに、ルーフセンタークロスメンバー12とその前方のルーフクロスメンバー15との間のルーフインナーパネル334、ルーフクロスメンバー15とその前方のルーフクロスメンバー14との間のルーフインナーパネル336が追加されており、それぞれに前記同様の構成でルーフインナービード331,333,335,337が設けられている。
上記第3実施形態に係るルーフ構造300のさらなる変形例として、図8におけるルーフインナーパネル330,334を省略して、ルーフセンタークロスメンバー12を中心として前座席側のルーフ中央のルーフインナーパネル336と、後座席側のルーフ中央のルーフインナーパネル332のみ配設される形態や、逆にルーフインナーパネル332,336を省略して、ルーフセンタークロスメンバー12に隣接した2枚のルーフインナーパネル330,334のみ配設される形態など、任意のクロスメンバー間にルーフインナーパネルが配設され得る。
(第4実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態に係る車両のルーフ構造400を示している。前記各実施形態ではルーフパネル20のルーフビード21に対応させて、ルーフインナーパネル30にルーフインナービード31が形成される場合を示したが、第4実施形態のルーフ構造400では、ルーフインナービードは省略され、平板状のルーフインナーパネル430が配設されている。このルーフ構造400においても、前記同様にシーラー4による接着部位がルーフビード21に隣接して配設されることで、第1実施形態に準じた制振作用を得ることができる。なお、先述した第2、第3実施形態の何れかのルーフインナーパネルを上記ルーフインナーパネル430の構成としても良い。
(第5実施形態)
図10は、本発明の第5実施形態に係る車両のルーフ構造500を示している。前記第1実施形態ではルーフパネル20のルーフビード21に対応させて、ルーフインナーパネル30に下方に突出したルーフインナービード31が形成される場合を示したが、第5実施形態のルーフ構造500では、ルーフパネル520のルーフビード521に対応させ、それらの形成範囲内で、ルーフインナーパネル530に上方に突出したルーフインナービード531が形成されるとともに、隣接したルーフインナービード531の間の平坦部に下方に突出したルーフインナービード532が形成されている。この構成は、ルーフインナーパネル530の剛性(断面係数)を向上でき、それに伴う制振効果の向上が見込める点で有利である。
また、前記第1〜第3実施形態では、ルーフビード21およびルーフインナービード31が円弧状断面のビード形状であったのに対し、このルーフ構造500では、ルーフビード521およびルーフインナービード531,532が平坦な頂部を有する台形断面のビード形状をなしている。この構成は、ルーフビード521とルーフインナービード531との間隔が頂部の範囲内で一定であるため、この部分(さらには頂部の両側の斜面)にもシーラーを介した接着部分を設ける場合に有利であり、それにより、接着部分が接合構造の中立面と異なる面にも設置され、立体的な接合構造となるので、剛性や制振作用の向上に一層有利である。
(第6実施形態)
図11(a)および図11(b)は、本発明の第6実施形態に係る車両のルーフ構造600を示している。このルーフ構造600は、前記第3実施形態のルーフ構造300と同様に配設された4枚のルーフインナーパネル630,632,634,636それぞれのルーフインナービード631,633,635,637の中間に、各ルーフインナーパネル630,632,634,636を厚さ方向に貫通した長孔形状の軽減孔640が形成されている。
軽減孔640の形状および配置は上記以外でも良く、例えば、複数の短い軽減孔に分割されていたり、軽減孔の配置が交互にずれた千鳥状の配置であったり、軽減孔の無い部分が混在しても良い。このルーフ構造600は、制振効果を確保しつつ軽量化できる点で有利であり、第3実施形態のルーフ構造300のみならず、上述した全ての実施形態に適用できる。例えば、ルーフインナービードの設定されない第4実施形態のルーフ構造400に適用すれば、ルーフインナーパネル430はパンチングメタルと同様の構成となる。
(第7実施形態)
図12は、本発明の第7実施形態に係る車両のルーフ構造700を示している。このルーフ構造700は、ルーフ部のクロスメンバーが、最前部のルーフフロントクロスメンバー11、中間部のルーフセンタークロスメンバー12、最後部のルーフリアクロスメンバー13からなる3つの主要なクロスメンバーのみで構成され、それらの間の補助的なルーフクロスメンバーは省略され、ルーフセンタークロスメンバー12とルーフリアクロスメンバー13の間にルーフインナーパネル730が延設されるとともに、ルーフセンタークロスメンバー12から前方にルーフインナーパネル734が延設されている。
ルーフインナーパネル730は、前端部732においてルーフセンタークロスメンバー12に接合され、後端部733においてルーフリアクロスメンバー13に接合されるとともに、中間部738においてルーフパネル20にスポット溶接されている。ルーフインナービード731は中間部738を含む略全長に亘って連続して形成されているが、軽減孔740は中間部738およびその後方で区分されている。
ルーフインナーパネル734は、後端部737においてルーフセンタークロスメンバー12に接合されるとともに、前端部736および中間部739においてルーフパネル20にスポット溶接されている。ルーフインナービード735は中間部739を含む略全長に亘って連続して形成されているが、軽減孔740は中間部739で区分されている。
ルーフインナーパネル730,734は、図示を省略するが、他の実施形態と同様に、ルーフインナービード731,735の車幅方向両側、軽減孔740との間で、シーラー4を介してルーフパネル20に接着されている。したがって、シーラー4の配置が十分であれば、中間部738,739のスポット溶接は省略することもできる。
第7実施形態のルーフ構造700では、他の実施形態における補助的なルーフクロスメンバー14,15,16,17が省略され、それらの位置におけるルーフパネル20の支持が得られない代わりに、ルーフインナーパネル730,734の略全長に亘ってルーフインナービード731,735が形成されることで、ルーフパネル20の剛性や制振効果の向上に有利な構成となっている。
(第8実施形態)
図13は、本発明の第8実施形態に係る車両のルーフ構造800を示している。上記各実施形態では、ルーフパネル20に4条のルーフビード21が形成される場合について述べたが、第8実施形態のルーフ構造800では、ルーフパネル820に左右一対のルーフ段差821,821が形成されており、それらに対応して、ルーフインナーパネル830に左右一対のルーフインナー段差831,831が形成されている。
ルーフ段差821,821とルーフインナー段差831,831は、同方向の段差面(傾斜面)を有しているが、図示例では、車幅方向にずれて配列され、かつ、それぞれに隣接してシーラー4で接着されることで、ルーフ段差821,821とルーフインナー段差831,831の間に閉断面が形成されており、ルーフパネル820の剛性や制振効果の向上に有利な構成となっている。
なお、左右一対のルーフ段差821,821、左右一対のルーフインナー段差831,831は、それらの中間の平坦部822,832と合わせて、1つの大きなルーフビード(821,822,821)やルーフインナービード(831,832,831)と見ることもできる。あるいは、ルーフ段差821,821およびルーフインナー段差831,831と側縁側の緩傾斜面とで構成されるルーフビード821,821やルーフインナービード831,831と見ることもできる。
(作用の検証)
次に、本発明に係るルーフ構造の制振作用を検証するために、図1に示した第1実施形態のルーフ構造100を実施した車両と、ルーフパネルを有していない同型車両(比較例)において、静止状態にて同条件で加振した場合に伝達される振動レベルおよびそれにより誘発される騒音レベルを測定し比較する実験を行った。
図14は、ルーフ中央(ルーフセンタークロスメンバー12とルーフクロスメンバー16の車長方向中央、車幅方向中央)における振動レベル(dB)の周波数特性を示すグラフ、図15は、後席窓側における騒音レベル(dB)の周波数特性を示すグラフであり、何れも、本発明実施形態は実線、比較例は点線で示されている。
図14のグラフによれば、本発明に係るルーフ構造では、比較例に比べて、振動レベルが約20dB低下していることが看取され、図15のグラフによれば、騒音レベルが約8dB低下していることが看取される。
(本発明の好適な態様および効果)
上述した各実施形態におけるルーフビードやルーフ段差、ルーフインナーパネル、ルーフインナービードやルーフインナー段差、シーラーや軽減孔の配置などの特徴は、任意に組み合わせて実施可能である。以下、本発明に係る好適な態様と効果について述べる。
本発明の基本的な態様では、
車室上側部に延設された左右のルーフサイドレールと、
前記左右のルーフサイドレール間に架設された少なくとも2つのクロスメンバーと、
前記複数のクロスメンバーの上側で前記左右のルーフサイドレール間に配設されたルーフパネルと、を備えた車両のルーフ構造において、
前記ルーフパネルの下側で前記少なくとも2つのクロスメンバー間に延設され、かつ、前記少なくとも2つのクロスメンバーに接合されたルーフインナーパネルをさらに備え、前記ルーフインナーパネルが前記ルーフパネルに少なくとも部分的に接着されている。
このような構成により、ルーフパネルにルーフインナーパネルが部分的に接着された接合構造が形成され、ルーフ部の剛性向上と制振効果の向上が見込め、ルーフ部の振動や車両室内のこもり音を抑制するうえで有利である。
本発明の好適な態様では、前記ルーフパネルは、車長方向に延びるルーフビードまたはルーフ段差を有しており、前記ルーフインナーパネルは、平面視で少なくとも部分的に前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と重なる位置に延設されている。
この態様では、ルーフビードまたはルーフ段差とルーフインナーパネルとが重なる位置に接着を介した閉断面が構成され、ルーフ部の剛性向上と振動およびこもり音の抑制に有利である。
本発明の好適な態様では、前記ルーフインナーパネルは、車長方向に延びるルーフインナービードまたはルーフインナー段差を有している。
この態様では、ルーフインナービードまたはルーフインナー段差により、ルーフインナーパネルの面剛性が向上し、ルーフ部の剛性向上と振動およびこもり音の抑制に有利である。
本発明の好適な態様では、前記ルーフインナービードまたは前記ルーフインナー段差は、平面視で前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と重なる位置に形成され、かつ、前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と反対に下方に突出している。
この態様では、ルーフビードまたはルーフ段差とルーフインナービードまたはルーフインナー段差とが重なる位置に接着を介した閉断面が構成され、ルーフ部の剛性向上と振動およびこもり音の抑制に有利である。
本発明の好適な態様では、前記ルーフインナービードまたは前記ルーフインナー段差は、平面視で前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と重なる範囲内に形成され、かつ、前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と同じく上方に突出している。
この態様では、ルーフインナービードまたはルーフインナー段差により、ルーフインナーパネルの面剛性が向上し、ルーフ部の剛性向上と振動およびこもり音の抑制に有利である。
本発明の好適な態様では、前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差は、車幅方向に並ぶ複数条からなり、
前記ルーフインナービードまたは前記ルーフインナー段差は、前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と平面視で重ならない位置に形成されている。
この態様では、ルーフインナーパネルの面剛性が向上し、ルーフ部の剛性向上と振動およびこもり音の抑制に有利である。
本発明の好適な態様では、前記ルーフインナーパネルの側縁は、前記左右のルーフサイドレールから車幅方向中央側に離れている。
この態様では、ルーフ部の剛性向上と振動およびこもり音の抑制および軽量化に有利である。
以上、本発明のいくつかの実施の形態について述べたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらに各種の変形および変更が可能であることを付言する。
10 ルーフサイドレール
11 ルーフフロントクロスメンバー
12 ルーフセンタークロスメンバー
13 ルーフリアクロスメンバー
14,15,16,17 ルーフクロスメンバー
20,520,820 ルーフパネル
21,521 ルーフビード
27 側縁部
30,230,232,330,332,334,336 ルーフインナーパネル
31,231,233,331,333,335,337 ルーフインナービード
35 前端部
36 後端部
37 側縁部
100,200,300,400,500,600,700,800 ルーフ構造
430,530 ルーフインナーパネル
531,532 ルーフインナービード
631,633,635,637,731,735 ルーフインナービード
630,632,634,636,730,734,830 ルーフインナーパネル
640,740 軽減孔
821 ルーフ段差
822 平坦部
831 ルーフインナー段差
832 平坦部

Claims (6)

  1. 車室上側部に延設された左右のルーフサイドレールと、
    前記左右のルーフサイドレール間に架設された少なくとも2つのクロスメンバーと、
    前記複数のクロスメンバーの上側で前記左右のルーフサイドレール間に配設されたルーフパネルと、を備えた車両のルーフ構造において、
    前記ルーフパネルの下側で前記少なくとも2つのクロスメンバー間に延設され、かつ、前記少なくとも2つのクロスメンバーに接合されたルーフインナーパネルをさらに備え、
    前記ルーフインナーパネルは、車長方向に延びるルーフインナービードまたはルーフインナー段差を有し、かつ、前記ルーフパネルに少なくとも部分的に接着されていることを特徴とするルーフ構造。
  2. 前記ルーフパネルは、車長方向に延びるルーフビードまたはルーフ段差を有しており、前記ルーフインナーパネルは、平面視で少なくとも部分的に前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と重なる位置に延設されていることを特徴とする請求項1に記載のルーフ構造。
  3. 前記ルーフインナービードまたは前記ルーフインナー段差は、平面視で前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と重なる位置に形成され、かつ、前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と反対に下方に突出していることを特徴とする請求項に記載のルーフ構造。
  4. 前記ルーフインナービードまたは前記ルーフインナー段差は、平面視で前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と重なる範囲内に形成され、かつ、前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と同じく上方に突出していることを特徴とする請求項に記載のルーフ構造。
  5. 前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差は、車幅方向に並ぶ複数条からなり、
    前記ルーフインナービードまたは前記ルーフインナー段差は、前記ルーフビードまたは前記ルーフ段差と平面視で重ならない位置に形成されていることを特徴とする請求項に記載のルーフ構造。
  6. 前記ルーフインナーパネルの側縁は、前記左右のルーフサイドレールから車幅方向中央側に離れていることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のルーフ構造。
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