JP6839064B2 - 車両用空気調和装置及び車両用空気調和装置の制御方法 - Google Patents

車両用空気調和装置及び車両用空気調和装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両用空気調和装置及び車両用空気調和装置の制御方法に関する。
自動車等の車両に搭載される空気調和装置(以下「空調装置」とも称する)は、空調サイクルを構成する循環系に封止した冷媒を圧縮機で圧縮した後凝縮器で液化し、液化した冷媒をポンプで蒸発器に圧送し、蒸発器での冷媒の気化による吸熱で温度低下させた冷風を生成することで冷房機能を実現している。冷媒としてはフロンフリーのR134a、HFO−1234yf等が用いられる。ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等のエンジンを搭載した車両の場合、エンジンの軸出力の一部を用いて圧縮機を駆動している。
エンジンを圧縮機の駆動源として利用する場合、エンジンを停止させている状態では、一般に空調装置を動作させることができない。このため、バス、トラック、トレーラ等の業務用自動車が高速道路のパーキングエリア等での休憩や、貨物配送先での荷下ろし待ち等のために長時間駐車する場合にエンジンを停止させると、空調装置を作動させることができないので車内環境を快適に保つことが難しくなる問題があった。また、電気自動車ではもともとエンジンが搭載されていないため、エンジン出力により圧縮機を作動させることはできない。
そのため、車両に搭載されているバッテリの電力で圧縮機駆動用のモータを作動させる方式の空調装置が開発され、実用されている。バッテリを駆動源とする場合、エンジン出力を利用する場合と異なり、極力使用電力量を低減させることが求められる。電気自動車の場合、空調関係の電力消費が直接車両の航続距離に影響し、またエンジン搭載車のバッテリの場合でも、空調関係の電力消費で電圧低下が起これば、エンジン始動が困難となる等の問題があるからである。
空調装置の動作効率を高めて消費電力増大を抑制する観点からは、空調装置の熱交換器に発生しがちな着霜が問題となる。この点、例えば特許文献1には、車室内暖房時に、室外熱交換器が所定の着霜状態に到達したと判定したときには、室内への送風量を維持しつつ圧縮機回転数を上昇させ、また室外熱交換器の温度が低下しないように暖房用膨張弁の開度を上昇させることが開示されている。
特開2014−159266号公報
しかし、特許文献1では、室内熱交換器である蒸発器における着霜防止については考慮されていない。蒸発器を格納する室内機の送風風量を段階的に指定して設定できるようにしている構成では、空調設定温度と室内空気温度との差が大きい場合、圧縮機が高回転を維持して蒸発器への冷媒流量を増加させる。しかし、室内機側では送風風量が指定されているため、冷媒との熱交換が不十分となって、蒸発器の温度が過度に低下して着霜が生じる。このような状態が継続すると、冷媒と蒸発器周囲空気との熱交換が着霜により一層阻害され、十分な空調効果が得られないまま空調装置による過大な電力消費が継続するという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、室内機の送風風量をあらかじめ規定された段階のいずれかに設定した場合でも、室内機に設けられる熱交換器である蒸発器での着霜を防止することができる車両用空気調和装置及び車両用空気調和装置の制御方法を提供することを一つの目的としている。
前記の、及び他の問題点を解決するために、本発明の一つの態様は、
冷媒を圧縮するための、バッテリからの電力で駆動される圧縮機と、
前記圧縮機で圧縮された冷媒を液化するための凝縮器と、
前記液化された冷媒を気化させて吸熱し車室内へ供給される空気温度を低下させるための蒸発器と、
前記蒸発器周辺の空気を車室内に送るためのファンと、
前記バッテリからの直流電力を前記圧縮機駆動用の電力に変換するための電力変換部とを備えている車両用空気調和装置であって、
前記ファンを駆動するモータの回転数を変化させることで前記ファンの送風量を段階的に指定して設定可能であり、前記ファンの送風量と、前記車両の車室内の目標設定温度と前記車室内の測定空気温度との差分に応じて制御される前記圧縮機の回転数との対応関係を記憶している風量制御データ記憶部を有し、前記圧縮機の回転数を継続的に監視しつつ前記風量制御データ記憶部を参照し、前記圧縮機の回転数に対して、設定されている前記ファンの送風量が対応していないと判定した場合、前記ファンの送風量を前記風量制御データ記憶部の設定に合わせて変更するように構成されている風量制御部を有している。
また、本発明の他の態様は、上記の車両用空気調和装置の制御方法である。
上記した本発明の態様によれば、室内機の送風風量をあらかじめ規定された段階のいずれかに設定した場合でも、室内機に設けられる熱交換器である蒸発器での着霜を防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用空気調和装置を取り付けた車両を示す模式図である。 図2は、車両用空気調和装置の全体構成例を示す模式図である。 図3は、車両用空気調和装置の電気系統図である。 図4は、圧縮機モータ駆動制御回路及び蒸発器ファンモータ駆動制御回路の構成例を示す模式図である。 図5は、本実施形態の制御用データ435の一例を示す図である。 図6は、蒸発器ファンモータ制御フロー例を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施形態について具体的に説明する。なお、本発明は、それらの実施形態に限定されるものではない。
まず、図1に、本発明の一実施形態に係る車両用空気調和装置を取り付けた車両の部分模式図を示している。図1は、トラック等の貨物用自動車100の左側面図を示している。本実施形態の車両用空調装置の取り付け状態を明確に示すために、図1は、貨物用自動車100の運転室110の周辺部分を模式的に示している。貨物自動車100には、運転室110及び荷室140があり、シャシー130上に取り付けられている。
本実施形態の車両用空調装置1は、車内に冷風を供給するための室内機10、車内空気と外気との熱交換を行うための室外機20、及び室内機10、室外機20に電力を供給するための電力変換部であるDC/ACインバータ30(以下「インバータ30」と略称)を有している。シャシー130の側面には貨物自動車100の電源となるバッテリ40が設置されている。また運転室110内には、バッテリ40からの直流電力を交流電力に変換するためのインバータ30が設置されている。
運転室110の外部の上面には、走行時の運転室110による空気抵抗を減少させるための導風板120が設けられている。一般に導風板120は運転室110の前方側から滑らかに立ち上がる凸面を形成する部材であり、その裏側には運転室110上面への取り付け部材や導風板120自体の補強部材が設けられるものの、一定の空間が形成されている。本実施形態では、この導風板120が形成する内側空間に、空調装置の室外機20を設置している。なお、室外機20は運転室110の屋根上以外に、運転室110の外部後面の荷室140との間に設置してもよい。
貨物自動車100の長距離運行等に備えて運転室110内に設けられている居住空間112には、例えば仮眠用ベッド115などとともに室内機10が設けられる。室内機10と室外機20との間は、図示を省略する管路で接続され、室内機10、室外機20で熱交換を行うための冷媒の流路を構成している。
なお、図1に示した貨物自動車100は一例であり、トレーラのように運転室110と荷室140が分離可能な形態の車両でもよい。また、インバータ30,バッテリ40の設置場所は、取り付け対象となる車両の構成に応じて適宜に選定することができる。
次に、本実施形態の空調装置1の全体構成例について説明する。図2に、空調装置1の全体構成例を模式的に示している。空調装置1は、圧縮機21、凝縮器25、及び蒸発器11を備える。本実施形態では、蒸発器11が室内機10に設けられ、圧縮機21、凝縮器25は室外機20に設けられる。圧縮機21、凝縮器25、及び蒸発器11のそれぞれの間は、冷媒が循環できるようにパイプ50によって液密状態に接続されている。パイプ50は、冷媒の種類や使用圧力に応じた耐圧性及び耐食性を有する材料(例えば銅等)によって適宜に構成することができる。
図2に例示する空調装置1では、圧縮機21で圧縮された冷媒が凝縮器25で冷却されて液化し、室内機10へ向けて圧送される。高温高圧の液状冷媒は、毛細管等の微少な流路を通じて低温低圧の霧状となって蒸発器11内に噴出して気化し、その際の気化熱で蒸発器11周辺の空気から吸熱する。このように冷却された空気は、室内機10から運転室110の居住空間112内に放出されて空調効果を発揮する。後述するが、室内機10内には、蒸発器11周辺で冷却された空気を居住空間112内に送出するためのファン111が設けられている。上記の空調サイクルは、通常の車両用空調装置と同様であるが、本実施形態では圧縮機21及び室内機10内のファン111が電動とされている。
次に、本実施形態の空調装置1の電気系統の構成について説明する。図3に、本実施形態の空調装置1の制御系統例を示している。空調装置1の電源は、バッテリ40と、バッテリ40の直流電力を交流電力に変換するインバータ30とで構成される。この構成により、空調装置1は車両のエンジンが停止している場合でも運転して運転室110内に冷風を供給することができる。バッテリ40としては、自動車用バッテリとして一般的な鉛蓄電池を用いることができるが特に特定の形式のバッテリに限定されるものではない。鉛蓄電池を用いる場合には、実用的にはJIS D 5301に規定する5時間率容量で120Ah以上のものを使用することが好ましい。
インバータ30は、圧縮機駆動用モータ22(以下「CPモータ22」とも称する)に電力を供給するための電力変換部である。本実施形態では、EVファンモータ12、CDファンモータ26の電源としてバッテリ40からの電力が、CPモータ22の電源として単相AC220Vが供給される構成としているが、これ以外の電力仕様を用いても差し支えない。インバータ30の回路方式としては、パルス幅変調(PWM)方式等の適宜の方式を採用することができる。またインバータ30の出力容量は、負荷となる各モータ等の仕様に応じて決定すればよい。なお、EV、CD、CPは、それぞれ蒸発器(Evaporator)、凝縮器(Condenser)、圧縮機(Compressor)を示す略号である。
室内機10内には、EVファンモータ12、EVファンモータ駆動回路13、EVファンモータ駆動制御回路14(以下「EVファン制御回路14」とも称する)、及び入出力インタフェース部17が備えられている。EVファンモータ12は蒸発器11へ送風するためのブロワファンを駆動するモータであり、例えばブラシレスDCモータ等が用いられる。EVファンモータ駆動回路13は、バッテリ40からの電力を受けてEVファンモータ12駆動用の出力電圧を生成する回路ブロックであり、例えばEVファンモータ12への供給電力を制御するIGBTのゲートドライブ回路として構成することができる。この回路ブロックの回路方式としては、PWM方式等を用いることができる。
EVファンモータ駆動回路13の出力は、EVファン制御回路14によって制御される。EVファン制御回路14は、後述するようにCPU等のプロセッサを備え、室内機10から送出される空気温度の情報を温度センサ16から取得し、またEVファンモータ12に設けられる回転センサ12Aからモータ12の回転数の情報を取得し、これらの情報に基づいてプロセッサが実行する演算処理によりEVファンモータ駆動回路13の出力を制御する。インバータ30とEVファンモータ駆動回路13、EVファン制御回路14の入力との間には電源スイッチ15が設けられており、空調装置10を運転しない場合には電源スイッチ15をオフしておくことにより、回路13,14において無用の電力が消費されないように構成されている。
回転センサ12Aは、EVファンモータ12のロータ回転数を検出するためのセンサであり、例えば磁気抵抗素子、ホール素子を利用して構成される。温度センサ16は、サーミスタ等の素子を用いて実現される。温度センサ16は、例えば室内機10の外部上面に設置され、室内機10が設置されている居住空間112の空気温度を測定する。温度センサ16の出力信号は、室内機10と室外機20との間を接続する通信線70を通じて、室外機20の圧縮機モータ駆動制御回路24(以下「CP制御回路24」とも称する)にも供給される。これにより、室外機20側でも居住空間112内の温度データを利用することができる。
入出力インタフェース部17は、空調装置1による居住空間112内の目標温度設定等のデータ入力、現在の室温、室内機10あるいは室外機20による異常検出報知といったデータ出力の機能を実現するブロックであり、例えば液晶表示パネル、タッチパネル、プッシュスイッチ等の入出力デバイスにより構成されている。本実施形態では、入出力インタフェース部17によってファン111の送風量を段階的に設定できるようにしている。設定段階は、例えば、強、中、弱の三段階とすることができる。入出力インタフェース部17は、EVファン制御回路14と通信可能に接続されてデータの授受を行う。また入出力インタフェース部17は、室内機10と室外機20とを接続する前記の通信線70を通じて、室外機20のCP制御回路24ともデータの授受を行うことができる。本実施形態では、通信線70を経由して、後述する圧縮機21の回転数を取得することが可能である。
なお、以上の室内機10の構成は一例であり、後述する本実施形態の空調装置1の機能を実現するために、他の種々の構成を採用することが可能である。
次に、室外機20の電気的構成例について説明する。室外機20には、凝縮器25からの放熱を促すべくこれに送風するためのブロワファンが設けられ、CDファンモータ26によって駆動される。CDファンモータ26としては、例えばブラシレスDCモータ等を用いることができる。CDファンモータ26は、CDファンモータ駆動回路27によって駆動される。CDファンモータ駆動回路27にはバッテリ40から電力が供給され、CDファンモータ駆動回路27によってCDファンモータ26を駆動するための駆動電流に変換される。CDファンモータ26は、空調装置1の運転中一定回転数で動作させれば足りるため、CDファンモータ駆動回路27はその機能を実現するようにCDファンモータ26の仕様に合わせて設計すればよく、又はバッテリ40からの電力を直接CDファンモータ26に供給するようにしてもよい。
室外機20にはまた、圧縮機21を駆動するための圧縮機駆動用モータ22(以下「CPモータ22」とも称する)が設けられ、本実施形態ではAC三相誘導モータを採用している。CPモータ22は、圧縮機駆動用モータ駆動回路23(以下「CP駆動回路23」とも称する)から供給される三相交流電力によって駆動される。CPモータ駆動回路23は、例えばスイッチング素子としてIGBTを用いたPWM方式で構成することができるが、CPモータ22の形式、仕様に応じて他の適宜の方式を採用してもよい。
CP駆動回路23の出力は、CP制御回路24によって制御される。本実施形態では、CP制御回路24は、CP駆動回路23のIGBTのオンオフ制御を行うゲートドライブ回路である。CP制御回路24は、後述するようにCPU等のプロセッサを備え、室内機10にある温度センサ16から取得される温度データ、CPモータ22に設けられる回転センサ22Aから取得されるモータ22の回転数データに基づいて、プロセッサが実行する演算処理によりCP駆動回路23の出力を制御する。
回転センサ22Aは、CPモータ22のロータ回転数を検出するためのセンサであり、回転センサ12Aと同様に、例えば磁気抵抗素子、ホール素子を利用して構成される。前記したように、室内機10側に設置されている温度センサ16の出力信号は、室内機10と室外機20との間を接続する通信線70を通じてCP制御回路24にも入力される。また前記のように、回転センサ22Aの出力は、通信線70を通じて室内機10のEVファン制御回路14に渡される。
次に、EVファン制御回路14、CP制御回路24の構成例について説明する。図4は、EVファン制御回路14、及びCP制御回路24の機能ブロックをハードウェア構成と関連させて説明する模式図である。以下、EVファン制御回路14、CP制御回路24を、モータ制御回路400(電力制御部)と総称する。モータ制御回路400は、プロセッサ410,入出力部420、及びメモリ430を備えている。プロセッサ410はCPU、MPU等の演算装置であり、後述する本実施形態のモータ制御を実現する。入出力部420は、外部装置との間でのデータ入出力処理を実行する機能を有し、ハードウェアとしては、室内機10の入出力インタフェース部17からの目標室温等各種設定データ、温度センサ16からの温度測定データ、回転センサ12A、22Aからの回転数データ等の入力データ用バッファ回路、EVファン駆動回路13、CP駆動回路23への駆動出力信号(ゲート信号)を出力するための出力バッファ回路を含む。
メモリ430は本実施形態の空調装置1の制御を行うためのプログラム、及びそのプログラムが使用するデータ等を格納している記憶領域を提供し、例えばROM、RAM等の記憶デバイスにより構成されている。図4の例では、メモリ430に、温度データ処理部431、負荷回転数処理部432、指令出力演算部433、データ入出力部434、及び制御用データ435が格納されている。温度データ処理部431、負荷回転数処理部432、指令出力演算部433、及びデータ入出力部434は、プロセッサ410によって実行されるプログラムである。制御用データ435は、上記のプログラムによって利用されるデータである。
温度データ処理部431は、室内機10の入出力インタフェース部17からの目標室温等各種設定データ、温度センサ16からの温度測定データを受信して指令出力演算部433に引き渡す機能を有する。負荷回転数処理部432は、回転センサ12A、22Aからの回転数データを受信して指令出力演算部433に引き渡す機能を有する。本実施形態のEVファン制御回路14を構成するモータ制御回路400の場合には、負荷回転数処理部432に風量制御部436が設けられる。風量制御部436は、室内機10の入出力インタフェース部17から風量設定信号を受信して、その風量設定に応じた回転数データ固定値を指令出力演算部433に渡す。これにより、EVファンモータ12は入出力インタフェース部17によって設定された風量に対応する回転数で運転されることとなる。また風量制御部436は、後述するように、CP回転数と風量制御テーブルの設定とに基づいた蒸発器の着霜防止制御を実行する。
指令出力演算部433は、受信した各温度データ、回転数データと、後述する制御用データとを用いてEVファン駆動回路13、CP駆動回路23への出力信号を生成する機能を有する。指令出力演算部433が実行するデータ処理については処理フロー例を参照して後述する。
データ入出力部434は、プロセッサ410とメモリ430間でのデータ入出力処理の機能を有する。制御用データ435は、入力された目標設定温度と測定された室温との差分と、EVファンモータ12,CPモータ22の回転数との関係を示す制御パターンデータ、及び、後述する回転数の上限に関する設定データ、目標設定温度と測定温度との差分に関する設定データ、及びCP回転数とファン111の風量設定(EVファンモータ12の回転数設定)との対応関係を格納する風量制御テーブル等を格納する。
図5に、風量制御テーブル(風量制御データ記憶部)としての制御用データ435の一例を示している。本実施形態の制御用データ435は、圧縮機21の回転数範囲とEVファン風量設定(EVファンモータ12の回転数設定)とを対応づけて格納している。図5の例では、圧縮機21の回転数rを0<r≦R1、R1<r≦R2、R2<r≦Rmaxの三段階に区分し、それぞれの区分にEVファン風量設定として弱、中、強の三段階を対応させている。このように対応させることで、圧縮機21の回転数が高い、すなわち冷媒の流量が増大して蒸発器11での吸熱量が大きくなっている場合にはファン111の風量を増加させて蒸発器11での熱交換を有効に行って蒸発器11での着霜を防止する。圧縮機21の回転数は車室内温度の目標設定値と測定される車室内空気温度との差が大きいほど高くなるので、その場合にはファン111の風量が増大して車室内の温度低下を促進する。車室内の空気温度が設定目標値に接近してきて、圧縮機21の回転数が低下してくると、それに応じてファン111の回転数は段階的に低下して送風量も減少する。これにより、当初ファン111の送風量を指定して設定した場合でも、車室内の温度が低下すると送風量も減少し、EVファンモータ12による消費電力低減が実現する。なお、風量制御テーブルに設定する対応関係は、図5の例に限定されることなく三段階以外に設定してもよく、また圧縮機21の回転数区分についても空調装置の仕様等に応じて適宜設定することができる。
次に、以上の構成を有する空調装置1におけるEVファンモータ12の駆動制御について説明する。図6に、本実施形態の空調装置1の室内機10が備えるEVファン制御回路14により実行されるEVファンモータ12の駆動制御処理フロー例を示している。
EVファン制御回路14は、基本動作として、室内機10の入出力インタフェース部17を通じて設定されている送風量(回転数)に基づいて、EVファン駆動回路13への駆動出力信号を生成する。図5に関して前記したように、送風量の設定は強、中、弱の三段階となっており、それぞれの回転数データとしてあらかじめメモリ430の制御用データ435に記憶させておく。この基本動作を前提として、EVファン制御回路14は、圧縮機21の回転数に応じてEVファンモータ12の回転数設定を変更する制御を行う。
図6を参照すると、まずEVファン制御回路14は、空調装置1の電源オンを契機として制御を開始すると(S600)、室内機10の入出力インタフェース部17を通じて設定された風量設定入力データを取得してメモリ430のワークエリアに記憶する(S610)。次いで、風量制御部436は、取得した風量設定入力データに基づいてEVファンモータ12の駆動信号をEVファン駆動回路13に出力する(S620)。これにより、ファン111が、設定された風量に対応する回転数で駆動される。
次いで、風量制御部436は、通信線70を介してCP制御回路24から圧縮機21の回転数データを取得する(S630)。そして風量制御部436は、制御用データ435の風量制御テーブルを参照して、取得した圧縮機21の回転数データに対応する風量設定を調べる(S640)。
次いで風量制御部436は、風量制御テーブルにおいて、現在の風量設定が圧縮機21の回転数に対応する設定となっているかを判定し、現在の風量設定が圧縮機21の回転数に対応していると判定した場合(S650,Yes)、そのままS620の処理に進む。S650で現在の風量設定が圧縮機21の回転数に対応する設定となっていないと判定した場合(S650,No)、風量制御部436は、圧縮機21の回転数に対応する風量設定に変更して(S660)、S620の処理に進む。
以上のようにして風量制御部436は、ファン111が圧縮機21の回転数に対してあらかじめ風量制御テーブルで対応づけた回転数で回転するように制御するので、圧縮機21の回転数が高く冷媒流量が多いときにはファン111の回転数を高めて送風量を増やし、蒸発器11での着霜を防止する。一方、圧縮機21の回転数が低く冷媒流量が少ないときには、蒸発器11での着霜のおそれが小さいので、ファン111の回転数を低くして消費電力を抑える制御を行う。
なお、図6の処理フローは、本発明が適用される空調装置の仕様に応じて適宜の時間間隔で反復実行されるようにすればよい。また図6の処理フローによる制御中に室内機10の入出力インタフェース部17からあらたな風量設定が入力された場合には、割り込み処理でそのあらたな風量設定によりS610から処理フローを再開することができる。
以上詳細に説明したように、本実施形態の車両用空調装置及びその制御方法によれば、室内機の送風風量をあらかじめ規定された段階のいずれかに設定した場合でも、室内機に設けられる熱交換器である蒸発器での着霜を防止することができる。
1 車両用空気調和装置
10室内機
11 蒸発器
12 EVファンモータ
12A,22A 回転センサ
13 EVファンモータ駆動回路
14 EVファンモータ駆動制御回路
15 電源スイッチ
16 温度センサ
20 室外機
21 圧縮機
22 圧縮機モータ
23 CPモータ駆動回路
24 CPモータ駆動制御回路
25 凝縮器
30 DC/ACインバータ
40 バッテリ
111 EVファン
400 モータ制御回路
410 プロセッサ
420 入出力部
430 メモリ
431 温度データ処理部
432 負荷回転数処理部
433 指令出力演算部
434 データ入出力部
435 制御用データ(風量制御テーブル)
436 風量制御部

Claims (2)

  1. 冷媒を圧縮するための、バッテリからの電力で駆動される圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された冷媒を液化するための凝縮器と、
    前記液化された冷媒を気化させて吸熱し車室内へ供給される空気温度を低下させるための蒸発器と、
    前記蒸発器周辺の空気を車室内に送るためのファンと、
    前記バッテリからの直流電力を前記圧縮機駆動用の電力に変換するための電力変換部とを備えている車両用空気調和装置であって、
    前記ファンを駆動するモータの回転数を変化させることで前記ファンの送風量を段階的に指定して設定することができるように構成されている入出力インタフェース部と、
    前記ファンの送風量と、前記車両の車室内の目標設定温度と前記車室内の測定空気温度との差分に応じて制御される前記圧縮機の回転数との対応関係を記憶している風量制御データ記憶部と、
    前記入出力インタフェース部からの指定に従う送風量にて駆動されている前記ファンに対し、前記圧縮機の回転数を継続的に監視しつつ前記風量制御データ記憶部を参照し、前記圧縮機の回転数に対して、設定されている前記ファンの送風量が対応していないと判定した場合、前記ファンの送風量を前記風量制御データ記憶部の設定に合わせて変更するように構成されている風量制御部と
    を有している、車両用空気調和装置。
  2. 冷媒を圧縮するための、バッテリからの電力で駆動される圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された冷媒を液化するための凝縮器と、
    前記液化された冷媒を気化させて吸熱し車室内へ供給される空気温度を低下させるための蒸発器と、
    前記蒸発器周辺の空気を車室内に送るためのファンと、
    前記バッテリからの直流電力を前記圧縮機駆動用の電力に変換するための電力変換部とを備えている車両用空気調和装置の制御方法であって、
    前記ファンの送風量と、前記車両の車室内の目標設定温度と前記車室内の測定空気温度との差分に応じて制御される前記圧縮機の回転数との対応関係を記憶している風量制御データ記憶部を設け、
    前記ファンの送風量の段階的な指定を受け入れ、当該指定に従う送風量にて駆動されている前記ファンに対し、前記圧縮機の回転数を継続的に監視しつつ前記風量制御データ記憶部を参照し、前記圧縮機の回転数に対して、設定されている前記ファンの送風量が対応していないと判定した場合、前記ファンの送風量を前記風量制御データ記憶部の設定に合わせて変更する、
    車両用空気調和装置の制御方法。

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