JP6838426B2 - コイル部品、及びコイル部品の製造方法 - Google Patents

コイル部品、及びコイル部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板等の組付対象に組み付けられるコイル部品及びその製造方法に関する。
近年、車載用の通信装置等に使用される電子部品は、その機能の向上とともに、ますます小型化が図られている。このような極小の電子部品を製造する方法として、リング状の銅配線パターンが形成された複数枚のセラミック板(ガラス層)を積層し、このセラミック板からなる積層体の両端に形成された外部電極により各セラミック板の導体部同士を接続するようにした製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−23714号公報
しかしながら、上述の製造方法では、複数枚のセラミック板を極めて高精度に位置決めする必要があり、この位置決めがずれると各リング状パターンが導通しない導通不良が生じることが避けられない。また、このような製造方法で作成されたチップコイルは、コイルの巻数の数だけセラミック板を積層する必要があり、その数だけスルーホールとリング状パターンとの接続部が形成されるため、リング状パターン相互間で接触不良が生じ易いとともに、製造コストが高価になる等の不都合があった。
本発明の目的は、電子部品に接触不良が発生するのを抑制することができるとともに、その製造コストを安価に抑えることができるコイル部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るコイル部品は、導電性を有する素材により形成された螺旋構造のコイル部を有する電子部品本体と、当該電子部品本体を収容する非導電性素材からなる収容ケースと、前記電子部品本体の両端部に接続される一対の電極とを備え、当該一対の電極が、前記収容ケースの両端部にそれぞれ配設されたものである。
この構成によれば、螺旋構造のコイル部を有する電子部品本体を収容ケース内に収容することにより、収容ケースの両端部に配設された電極に電子部品本体の端部をそれぞれ当接させて接続することができるとともに、電子部品本体を収容ケースよって保護することができる。このため、電子部品本体の全長及び直径が極めて小さく設定された極小のコイル部品においても、電子部品本体の損傷を効果的に防止できるとともに、接触不良などの問題が生じるのを抑制しつつ、コイル部品の製造コストを安価に抑えることができるという利点がある。
また、前記収容ケースの両端部がそれぞれ開口され、前記各電極が前記収容ケースの開口を覆うように配設される端板を備えた構成としてもよい。
この構成によれば、電子部品本体を収容ケース内に収容して電子部品本体の両端部を電極の端板にそれぞれ当接させることにより、これらの電気的接続を容易かつ適正に行うことができる。
さらに、前記一対の電極の設置間隔が、前記電子部品本体の全長よりも短く設定されている構成とすることが望ましい。
この構成によれば電子部品本体を圧縮変形させて収容ケース内に収容するという極めて簡単な作業を行うだけで、電子部品本体の復元力に応じて、その両端部を電極に圧接させることにより、安定した電気的な接続状態が得られるという利点がある。
また、前記各電極には、前記電子部品本体に対する通電時に発生する磁束を通過させるための透孔が形成されている構成とすることが好ましい。
この構成によれば、電子部品本体をインダクタンス素子等として使用する場合に、この電子部品本体に対する通電時に発生する磁束の流れが、前記電極によって阻害されるのを防止することができるため、電子部品本体の性能を良好に発揮させることができる。
本発明に係るコイル部品の製造方法は、導電性を有する素材により形成された螺旋構造のコイル部を有する電子部品本体を成形する当該電子部品本体の成形工程と、当該電子部品本体を収容する非導電性素材からなる収容ケースを成形する当該収容ケースの成形工程と、前記電子部品本体の両端部にそれぞれ電極を配設する当該電極の配設工程と、前記電子部品本体の両端部を前記電極にそれぞれ当接させて接続する前記電子部品本体と前記電極との接続工程とを備えたものである。
この構成によれば前記電極の配設工程で、電極を収容ケースの両端部にそれぞれ取り付けた後、前記接続工程で収容ケース内に電子部品本体を収容することにより、電子部品本体の両端部が電極にそれぞれ圧接されて電気的に接続されるとともに、電子部品本体が収容ケースよって保護されたコイル部品を容易かつ適正に製造できるという利点がある。ことができる。
また、前記電子部品本体の成形工程において、導電性を有する素材からなる筒状体の周面に沿って、当該筒状体の一端部から他端部に向けて螺旋状に延びる前記スリットを形成することにより、前記電子部品本体のコイル部を形成することが望ましい。
この構成によれば、エッチング法、又はレーザ加工機を使用した造形加工法等により、極めて小型の電子部品本体に前記コイル部を容易かつ適正に成形することができるため、その量産化を図ることができる。
また、前記収容ケースの成形工程において、一対の電極を対向配置した状態で、前記電極間に前記電子部品本体を配設した後、前記電子部品本体の外周部に、非導電性素材からなる充填剤を充填して硬化させることにより前記電子部品本体を囲繞する収容ケースを形成するようにしてもよい。
この構成によれば、充填剤が硬化する際に前記電子部品本体を一体に抱持した状態で電子部品本体を保持することができるので、収容ケース内に電子部品本体を安定して保持することができる。
また、前記非導電性素材は、硬化膨張性材料であることが好ましい。
この構成によれば、充填剤が硬化する際に前記電子部品本体を一体に抱持した状態で膨張するため、電子部品本体の両端部を電極に確実に圧接させて、安定した電気的な接続状態が得られるという利点がある。
さらに、前記電子部品本体と前記電極との接続工程において、前記電極間から前記電子部品本体に溶接用の電流を通電して前記電子部品本体の両端部を前記電極にそれぞれ溶着するようにしてもよい。
この構成によれば、電子部品本体とその両端部に配設された電極とに溶着用の電流を通電するだけで、電子部品本体の両端部を電極にそれぞれ接続することができるとともに、前記溶着用の電流値を測定することにより、電極と電子部品本体との溶着が適正に行われたか否かを容易に検査できるという利点がある。
このような構成のコイル部品及びその製造方法によれば、電子部品に接触不良が発生するのを抑制することができるとともに、その製造コストを安価に抑えることができる。
本発明に係るコイル部品の構成を概略的に示す斜視図である。 前記コイル部品の分解状態を示す平面図である。 前記コイル部品の具体的構造を示す平面断面図である。 前記コイル部品の具体的構造を示す図1のIV−IV線断面図である。 基板上に前記コイル部品を搭載した状態を示す正面断面図である。 コイル部品を構成する電子部品本体の変形例を示す拡大図である。 コイル部品の通電時に発生する磁束の状態を示す平面断面図である。 本発明に係るコイル部品の別の実施形態を示す正面断面図である。 前記実施形態に係る収容ケースの成形工程を示す工程図である。 電子部品本体と電極との接続工程の変形例を示す説明図である。
以下、本発明に係るコイル部品1の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
図1は、本発明に係るコイル部品1の構成を概略的に示す斜視図である。図2は、コイル部品1を各構成部品に分解した状態を示す平面図、図3は、コイル部品1の具体的構造を示す平面断面図、図4は、コイル部品1の具体的構造を示す図1のIV−IV線断面図、図5は、組付対象5上にコイル部品1を搭載した状態を示す正面断面図、図6は、コイル部品1を構成する電子部品本体2の変形例を示す部分拡大図、図7は、コイル部品1に対する通電時に発生する磁束Jの状態を示す平面断面図である。
コイル部品1は、ニッケルあるいはニッケル合金の導電性を有する素材からなる電子部品本体2と、この電子部品本体2を収容する非導電性素材からなる収容ケース3と、電子部品本体2の両端部に接続される一対の電極4,4とを備える。コイル部品1は、いわゆるチップ部品の形状を有するチップ型電子部品である。
電子部品本体2は、約50μm〜500μmの直径を有する筒状体からなっている。電子部品本体2の中央部には、螺旋構造のコイル部21が例えば約0.5〜1.0mmの長さに亘って形成されるとともに、その両端部には、円筒状の電気接続部22が設けられている。なお、電子部品本体2の内周面に、金メッキ等のメッキ層を設け、かつ電子部品本体2の外周部に、絶縁被覆層を設けた構造としてもよい。
電子部品本体2の成形工程では、例えば導電性を有する素材からなる筒状体を形成した後、その一端部から他端部に向けて螺旋状に延びるスリット23を、前記筒状体の周面に沿って形成することにより、このスリット23を介して区画された螺旋構造のコイル部21を電子部品本体2の所定領域を形成する方法が採用される。
また、スリット23の形成方法として、エッチング法、又はレーザ加工機を使用した造形加工法等を採用すれば、極めて小型の電子部品本体2に前記コイル部21を容易かつ適正に成形することができるため、その量産化を図ることができる。なお、筒状体を形成した後に前記スリット23を形成するようにした前記実施形態に代え、電鋳法、または三次元金属プリンタを使用した成形法により、前記コイル部21とスリット23とを同時に成形するようにしてもよい。また、電子部品本体2の断面形状は、円形に限らず、正方形又は六角形等の種々の形状とすることができる。
収容ケース3の成形工程では、セラミックス材またはプラスチック材等の非導電性素材により、底壁部31と左右一対の側壁部32,32とを有する断面コ字状で、その上面及び両端面がそれぞれ開口した収容ケース3が成形される。収容ケース3の全長L3は、電子部品本体2の全長L2よりも短い値に形成されている。また、両側壁部32,32の設置間隔W3は、電子部品本体2の直径D2よりも大きい値に設定されることにより、電子部品本体2が収容ケース3内に収容可能に構成されている(図2参照)。
電極4は、収容ケース3の端面に形成された開口部を覆う端板41と、収容ケース3の端部に外嵌される周壁42とを有している。また、電極4には、電子部品本体2に対する通電時に発生する磁束J(図7参照)を通過させるための丸孔等からなる透孔43が端板41のほぼ中央に形成されている。さらに、両電極4,4の設置間隔、具体的には前記端板41の内壁面の設置間隔は、収容ケース3の全長L3と等しく設定されることにより、電子部品本体2の全長L2よりも短い値に設定されている。
電極4の成形工程では、例えば銅、ニッケル又は銀等の導電性を有する素材からなるプレート材を折り曲げる等により、前記端板41と周壁42とを備えた電極4が形成される。そして、電極4の配設工程で、電極4の周壁42を収容ケース3の端部に外嵌することにより、収容ケース3の端面が電極4の端板41で覆われた状態となる。
なお、金属粉末にガラスフリットを添加してなる導電性ペーストを収容ケース3の端部に塗布した後、所定温度に加熱して焼成することによっても前記電極4を形成することが可能であり、この方法によれば、電極4の成形と電極4の配設とを同時に行うことができる。
このようにして電極4を収容ケース3の両端部にそれぞれ配設した後、電子部品本体2と電極4との接続工程で、収容ケース3の上方開口部から収容ケース3内に電子部品本体2を挿入することにより、電子部品本体2の両端部に設けられた電気接続部22の端面を、電極4の端板41にそれぞれ圧接させて、これらを電気的に接続することができる。
すなわち、前記実施形態では、両電極4,4の設置間隔(L3)を電子部品本体2の全長L2よりも短く設定している。このため、電子部品本体2を圧縮して変形させた状態で収容ケース3内に収容すれば、図3に示すように、電子部品本体2の復元力に応じて電気接続部22が電極4の端板41に圧接され、これによって電子部品本体2の両端部が両電極4にそれぞれ電気的に接続されることになる。
上述のように導電性を有する素材により形成された螺旋構造のコイル部21を有する電子部品本体2を成形する電子部品本体2の成形工程と、電子部品本体2を収容する非導電性素材からなる収容ケース3を成形する収容ケース3の成形工程と、電子部品本体2の両端部にそれぞれ電極4を配設する電極4の配設工程と、電子部品本体2の両端部を電極4にそれぞれ当接させて接続する前記電子部品本体2と前記電極4との接続工程とを備えてなる本発明のコイル部品1の製造方法によれば、前記電極4の配設工程で、電極4を収容ケース3の両端部にそれぞれ取り付けた後、前記接続工程で収容ケース3の上方開口部から電子部品本体2を挿入することにより、電子部品本体2の両端部に設けられた電気接続部22の端面を電極4の端板41にそれぞれ圧接させて電気的に接続させることができる。
そして、図5に示すように、収容ケース3の両端部に配設された電極4,4を、プリント配線基板、フレキシブル基板、セラミック多層配線基板、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ用の電極板、半導体基板等からなる組付対象5上に載置し、この組付対象5に設けられた一対の電極パッド51,51と前記電極4,4の底面部とをはんだ52等で接続することにより、螺旋構造のコイル部21が形成された電子部品本体2を有するコイル部品1を、インダクタンス素子、T型フィルタ又は発振回路等として使用することができる。
このように本発明に係るコイル部品1では、導電性を有する素材により形成された螺旋構造のコイル部21を有する電子部品本体2と、この電子部品本体2を収容する非導電性素材からなる収容ケース3と、電子部品本体2の両端部に接続される一対の電極4,4とを備え、収容ケース3の両端部に電極4を配設した構造としたため、コイル部品1を極めて小型に形成した場合においても、コイル部品1に接触不良が発生するのを抑制しつつ、その製造コストを安価に抑えることができるという利点がある。
すなわち、非導電性素材からなる収容ケース3内に電子部品本体2を収容することにより、その両端部に設けられた円筒状の電気接続部22を、収容ケース3の両端部に配設された電極4にそれぞれ当接させて接続するように構成したため、特許文献1に示される従来技術のように、円形の導体部が形成された複数枚の薄いセラミック板を積層し、このセラミック板の積層体からなるチップコイル素体の両端に形成された外部電極により各セラミック板の導体部同士を接続する構成とした場合のように、導体部同士の接触不良が頻繁に生じる虞がなく、かつ極めて簡単に前記コイル部品1を形成することができる。
しかも、電子部品本体2を収容ケース3内に収容してこれを保護することができるため、電子部品本体2の全長及び直径が極めて小さく設定された極小のコイル部品1においても、その損傷を防止しつつ、基板等からなる組付対象5に対してコイル部品1を容易かつ適正に搭載することができる。
また、前記実施形態では、電子部品本体2の成形工程において、導電性を有する素材からなる筒状体を形成した後、筒状体の一端部から他端部に向けて螺旋状に延びるスリット23を前記筒状体の周面に沿って形成することにより、電子部品本体2に螺旋構造のコイル部21を形成するようにしたため、エッチング法、又はレーザ加工機を使用した造形加工法等により、以下のような極小の電子部品本体2を容易かつ適正に成形して、その量産化を図ることができる。
例えば、電子部品本体2に設けられたコイル部21の全長0.5mm〜1.0mm、コイル部21の直径D2を50μm〜500μmとし、コイル部21の巻数を適宜に選定することにより、30pH〜100pH程度のインダクタンスを有するインダクタンス素子を容易かつ適正に成形することができる。
また、上述のように収容ケース3の両側端部をそれぞれ開口させた形状とし、かつこの収容ケース3の開口を覆うように電極4を配設した構造によれば、電子部品本体2を収容ケース3内に収容して電子部品本体2の両端部を電極4に当接させることにより、これらの電気接続を容易かつ適正に行うことができる。
特に、前記実施形態に係るコイル部品1のように、収容ケース3の両端部に配設された電極4,4の設置間隔(L3)を、電子部品本体2の全長L2よりも短く設定した場合には、電子部品本体2を圧縮変形させて収容ケース3内に収容するという極めて簡単な作業を行うだけで、電子部品本体2の復元力に応じて、その両端部を電極4の端板41に圧接させることにより、安定した電気接続状態が得られるという利点がある。
なお、電子部品本体2の復元力に応じ、その両端部を電極4の端板41に圧接させるようにした前記構成に代え、あるいはこの構成とともに、電子部品本体2と電極4との接続工程において、収容ケース3内に収容された電子部品本体2の端部を電極4にはんだ付けしたり、導電性接着剤で接着したりする等により、電子部品本体2の両端部を電極4,4にそれぞれ接続するように構成してもよい。
また、電子部品本体2の両端部に設けられた円筒状の電気接続部22を省略し、電子部品本体2の全長に亘って螺旋構造のコイル部21を形成した構造としてもよい。この場合には、電子部品本体2の復元力に応じてコイル部21の端部を電極4の端板41に圧接させ、あるいはコイル部21の端部と電極4とをはんだ付けする等により、電子部品本体2の端部を電極4に対して電気的に接続することができる。
また、前記実施形態では、導電性を有する素材からなる筒状体の一端部から他端部に向けて螺旋状に延びる一本のスリット23を前記筒状体の周面に沿って形成することにより電子部品本体2のコイル部21を形成した例について説明したが、図6に示すように、電子部品本体2の一端部側に設けられた電気接続部22から他端部側に向けて螺旋状に延びる一対のスリット23a,23bを筒状体の周面に沿って形成することにより、一定間隔で平行に延びる一対のコイル部21a,21bを電子部品本体2に設けた構造としてもよい。
さらに、前記実施形態では、電子部品本体に対する通電時に発生する磁束を通過させるための透孔43を電極4の端板41に設けた構造としたため、電子部品本体2をインダクタンス素子等として使用する場合に、図7に示すように、電子部品本体2に対する通電時に発生する磁束Jの流れが、電極4によって阻害されるのを防止することができ、電子部品本体2の性能を良好に発揮させることができる。
なお、前記実施形態では、丸孔等からなる透孔43を電極4の端板41の中央部に形成した例について説明したが、電子部品本体2の両端部を電極4に当接させることができ、かつ磁束Jを通過させることが可能な形状及び位置であれば、角孔等からなる種々の形状の透孔を電極4の任意に位置に形成することが可能である。
また、収容ケース3は、底壁部31と左右一対の側壁部32,32とを有する断面コ字状に限られず、セラミックス材またはプラスチック材等の非導電性素材からなる断面円形の円筒体、又は断面正方形の角筒体等により収容ケースを形成し、その一端部から電子部品本体2を挿入した後、収容ケースの両端部に電極4を配設するようにしてもよい。
図8は、本発明に係るコイル部品1の別の実施形態を示す断面図、図9は、この別の実施形態に係る収容ケース34の成形工程を示す工程図である。
前記収容ケースを成形するには、まず図9(a)に示すように、一対の電極4,4を電子部品本体2の全長に対応した間隔で治具6にセットした後、図9(b)に示すように、両電極4,4間に電子部品本体2を配設する。次いで、電子部品本体2の外周部を囲繞するように、シリコン樹脂材等の非導電性素材からなる充填剤を、電極4,4間に充填して硬化させる。これにより、図8に示すように電子部品本体2を囲繞する被覆層からなる収容ケース34が成形されるとともに、その両端部を覆うように電極4,4が配設された状態で電子部品本体2と電極4,4とが接合される。
この場合、収容ケース34を構成する充填剤としては、その硬化時に膨張する性質を備えた硬化膨張性樹脂又は石膏等の硬化膨張性材料を使用することが好ましい。この硬化膨張性材料からなる充填剤を使用して前記収容ケース34を形成した場合には、前記充填剤が硬化する際に前記電子部品本体2を一体に抱持した状態で膨張するため、電子部品本体2の両端部を、治具6等により保持された電極4,4に確実に圧接させて、安定した電気接続状態が得られるという利点がある。
また、収容ケース34を構成する充填剤として耐熱性を有する素材を使用した場合には、コイル部品1を、例えば200℃以上の高温の環境下で使用したとしても、前記電子部品本体2が熱劣化するのを前記耐熱性を有する素材からなる収容ケース34により効果的に抑制することができる。
図10は、電子部品本体2の両端部を電極4に接続する接続工程の変形例を示す説明図である。この接続工程では、電源71、開閉スイッチ72及び電流計73を有する通電装置7から、電極4,4及びその間に配設された電子部品本体2に、1アンペア程度の溶着用電流を通電することにより、電極4,4と電子部品本体2との接合部を加熱して溶着するようにしている。
この構成によれば、電極4,4及びその間に配設された電子部品本体2に通電装置7から溶着用の電流を通電するだけで、電子部品本体2の両端部を電極4に溶着して接続することができるとともに、前記電流計73の測定値に応じて電極4,4と電子部品本体2との溶着が適正に行われたか否かを同時に検査できるという利点がある。
すなわち、電子部品本体2と電極4との間に異物が介在している等により、通電装置7から通電された溶着用の電流が遮断される等の不都合が生じている場合には、前記電流計73の計測値が0になるため、コイル部品1が適正に製造されたか否かを、電流計73によって前記電流値を測定すれば、電子部品本体2を製造時に不良品が製造されたか否かを容易かつ適正に検出できるという利点がある。
1 コイル部品
2 電子部品本体
3,34 収容ケース
4 電極
6 治具
21 コイル部
23,23a,23b スリット
41 端板
43 透孔
J 磁束

Claims (8)

  1. 導電性を有する素材により形成された螺旋構造のコイル部を有する筒状体の電子部品本体と、
    当該電子部品本体を収容する非導電性素材からなる収容ケースと、
    前記電子部品本体の両端部に接続される一対の電極とを備え、
    当該一対の電極が、前記収容ケースの両端部にそれぞれ配設され
    前記電子部品本体は、一端部側に筒状の電気接続部を有し、
    前記収容ケースは、両端部がそれぞれ開口し、
    前記各電極が前記収容ケースの開口を覆うように配設される端板を備え、
    前記筒状の電気接続部の端面が前記端板に接しているコイル部品。
  2. 前記電子部品本体の内周面に金層を有する請求項1に記載のコイル部品
  3. 前記各電極には、前記電子部品本体に対する通電時に発生する磁束を通過させるための透孔が形成されている請求項1又は2に記載のコイル部品。
  4. 導電性を有する素材により形成された螺旋構造のコイル部と前記コイル部の一端部側に設けられた筒状の電気接続部とを有する筒状体の電子部品本体を形成する当該電子部品本体の形成工程と、
    当該電子部品本体を収容する非導電性素材からなり、両端面がそれぞれ開口する収容ケースを形成する当該収容ケースの形成工程と、
    導電性を有する素材からなり、端板と周壁とを備えた電極を形成する当該電極の形成工程と、
    前記周壁を前記収容ケースの端部に外嵌することにより、前記収容ケースの前記端面を前記電極の端板で覆い、前記電子部品本体の両端部にそれぞれ電極を配設する前記電極の配設工程と、
    前記筒状の電気接続部を前記電極の端板に当接させて接続する前記電子部品本体と前記電極との接続工程とを備えているコイル部品の製造方法。
  5. 前記電子部品本体の形成工程において、導電性を有する素材からなる筒状体の周面に沿って、当該筒状体の一端部側に設けられた前記電気接続部の他端部側から前記筒状体の他端部に向けて螺旋状に延びるスリットを形成することにより、前記電子部品本体のコイル部を形成する請求項4に記載のコイル部品の製造方法。
  6. 前記収容ケースの形成工程において、一対の電極を対向配置した状態で、前記電極間に前記電子部品本体を配設した後、
    前記電子部品本体の外周部に、非導電性素材からなる充填剤を充填して硬化させることにより前記電子部品本体を囲繞する収容ケースを形成する請求項4又は5に記載のコイル部品の製造方法。
  7. 前記非導電性素材は、硬化膨張性材料である請求項6に記載のコイル部品の製造方法。
  8. 前記電子部品本体と前記電極との接続工程において、前記電極間から前記電子部品本体に溶着用の電流を通電して前記電子部品本体の両端部を前記電極の端板にそれぞれ溶着する請求項4〜7のいずれか1項に記載のコイル部品の製造方法。
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