JP6838289B2 - 排ガス中の未然燃料量の測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排ガス中の分析などで使用できる排ガス中の未然燃料量の計測方法に関する。
ディーゼルエンジンなどの内燃機関では、排ガス浄化装置の浄化性能の向上や再生のために未燃燃料を供給して燃焼させて排ガスを昇温することが行われており、この未燃燃料の供給量の最適化や排ガス浄化装置の性能評価などのために、排ガス中の未燃燃料量を計測することが重要になってきている。
従来では、この排ガス中の未燃燃料量の計測は、フィルタに排ガスを一定量通過させて、このフィルタで捕集した未燃燃料をガスクロマトグラフィー(GC)と質量分析(MS)を用いたGC/MS分析で分析し多環芳香族炭化水素類などを計測している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この計測方法では、未燃燃料の分離に要した溶出時間(保持時間)と、その時の検出量からなるクロマトグラムを用いて、測定した特定イオンのクロマトグラムの面積を定量可能な成分の面積を用いて近似して、未燃燃料量を計算して求めているが、フィルタで捕集した未燃燃料を分析しているため、リアルタイムの計測ができないという問題がある。
特開2009−175048号公報
本発明は、上記のことを鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関等から排出される排ガス中の未然燃料量を比較的簡易な計測システムでリアルタイム計測できる排ガス中の未然燃料量の計測方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の排ガス中の未然燃料量の計測方法は、内燃機関で燃料の燃焼により発生する測定対象の排ガスに含まれている未燃燃料量を計測する排ガス中の未燃燃料量の計測方法において、前記測定対象中の不揮発成分を排除して、排ガス中の揮発成分のみをガスクロマトグラフィーを通過させることなく質量分析器に導入して分析した質量分析の計測時分析の結果と、事前に前記内燃機関で使用される燃料の試料を分析した事前分析の結果とから、排ガス中の未燃燃料量算出することを特徴とする。
この方法によれば、測定対象の排ガスに含まれる未燃燃料量を質量分析計を用いて分析する際に、ガスクロマトグラフィーを用いずに、質量分析器を用いるので、分析機器が簡素化され、自動車搭載の内燃機関などにおける走行時の測定が可能となる。
より具体的には、上記の排ガス中の未然燃料量の計測方法において、前記事前分析として前記内燃機関で使用される燃料の試料をガスクロマトグラフィーと質量分析器からなるGC/MS分析計を用いて分析し、前記燃料中の燃料成分に対応する特定イオンのイオン強度と分子イオンのイオン強度との強度比を求めると共に、前記特定イオンのイオン強度と前記燃料成分の質量との関係である検量線を求め、前記計測時分析としてマススペクトルにおける前記分子イオンのイオン強度を測定して、前記分子イオンのイオン強度と前記強度比からこの分子イオンに対応する前記特定イオンのイオン強度を算定すると共に、この算定された前記特定イオンのイオン強度の和に前記検量線から得られる換算値とを掛け算して前記燃料成分の質量を算出し、この算出された前記燃料成分の質量を積算して排ガス中の未燃燃料量とする。
あるいは、より具体的には、上記の排ガス中の未然燃料量の計測方法において、前記事前分析として前記内燃機関で使用される燃料の試料をガスクロマトグラフィーと質量分析器からなるGC/MS分析計を用いて分析し、前記燃料中の燃料成分に対応する特定イオンのイオン強度と分子イオンのイオン強度との強度比と、前記特定イオンのイオン強度と前記燃料成分の質量との関係である検量線をそれぞれ求め、さらに、選択されたイオンのみを現す選択イオンクロマトグラムにおける前記特定イオンのイオン強度で、全イオンを現す全イオンクロマトグラムにおける前記特定イオンとその周囲とからなる特定全イオンのイオン強度を割り算した換算係数を求めると共に、前記計測時分析として、マススペクトルにおける前記分子イオンのイオン強度を測定して、前記分子イオンのイオン強度と前記強度比から前記分子イオンに対応する前記特定イオンのイオン強度を算定すると共に、この算定された前記特定イオンのイオン強度の和に前記換算係数と前記検量線から得られる換算値とを掛け算して前記燃料成分の質量を算出し、この算出された前記燃料成分の質量を積算して排ガス中の未燃燃料量とする。
これらにより、比較的簡単なアルゴリズムで、分子イオンのイオン強度から未燃燃料量を算出できるので、排ガス中の未燃燃料量をリアルタイムで計測できるようになる。
また、上記の排ガス中の未燃燃料量の計測方法において、前記特定イオンとして、炭化数が15以上で26以下の直鎖飽和炭化水素の分子量に相当する質量電荷比とフラグメントイオンの質量電荷比が57、71、85のイオンを使用すると、ディーゼルエンジンの燃料に含まれている直鎖飽和炭化水素を特定イオンとした計測方法となるので、ディーゼルエンジンの排ガス中の未燃燃料量の計測に適した方法となる。
また、上記の排ガス中の未燃燃料量の計測方法において、排ガスを加熱した加熱衝突部材に衝突させるか、又は、加熱したフィルタを通過させることで、測定対象の排ガス中の不揮発成分を排除すると、比較的簡便な構成で、容易に排ガス中の不揮発成分を排除するができる。
本発明の排ガス中の未然燃料量の計測方法によれば、測定対象の排ガスに含まれる未然燃料量を質量分析計を用いて分析する際に、ガスクロマトグラフィーを用いずに分析するので、分析機器が簡素化されると共に未然燃料量をリアルタイムで算出できるようになる。
本発明に係る実施の形態の排ガス中の未燃燃料量の計測方法に用いるシステムの構成を模式的に示す図である。 図1の質量分析装置の構成を模式的に示す図である。 本発明に係る実施の形態の排ガス中の未燃燃料量の計測方法におけるステップの構成を示す図である。 質量分析器で得られるクロマトグラムの一例を示す図である。 質量分析器で得られるマススペクトラムの一例を示す図である。 燃料の成分における特定イオンと分子イオンのカウントの関係を示すマススペクトラムの第1例を示す図である。 燃料の成分における特定イオンと分子イオンのカウントの関係を示すマススペクトラムの第2例を示す図である。 燃料の成分における特定イオンと分子イオンのカウントの関係を示すマススペクトラムの第3例を示す図である。 特定イオンと直鎖飽和炭化水素量との関係を示す検量線を示す図である。 測定するすべての範囲のイオンカウントの総量(TIC)を示すクロマトグラムの一例を示す図である。 選択されたイオンのみのイオンカウントの量(SIC)を示すクロマトグラムの一例を示す図である。 燃料の試料の分析時におけるクロマトグラムの一例を示す図である。 クロマトグラムの溶出時間における区分の仕方を示す図である。 クロマトグラムにおけるSICピーク面積とTIC区分面積の関係を示す図である。 排気ガスの分析における全イオンと選択されたイオンのみのクロマトグラムを重ねて示す図である。 排気ガスの分析における特定イオンのカウントと分子イオンのカウントの関係を示す排ガスのマスフラグメントを示すマスペクトラムの例を示す図である。 燃料の試料の分析に使用するGC/MS分析計の構成を模式的に示す図である。 GC/MS分析計を使用しての燃料の試料の分析における作業手順を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態の排ガス中の未然燃料量の計測方法について図面を参照しながら説明する。
最初に、本発明に係る実施の形態の排ガス中の未然燃料量の計測方法に用いるシステムについて説明する。図1に示すように、この排ガス中の未燃燃料量の計測システム1は、計測用配管21と加熱衝突部22と質量分析装置30とを備え、測定対象の排ガスGが通過する排ガス通路である内燃機関(以下、エンジン)10の排気管11と質量分析装置30とを計測用配管21で接続して構成される。
さらに、加熱衝突部22を計測用配管11の途中に設けて、この加熱衝突部22の内部に計測用配管21に導入された排ガスGの煤等の粒子状物質を衝突させる加熱衝突部材22aを配置すると共に、図2に示すように、質量分析装置30を質量分析器(MS:マススペクトロメトリー)30aと、演算部34とからなる演算装置30bを有して構成される。この質量分析器30aはイオン化室31と四重極32とイオン検出器33とからなる。
そして、図1に示すように、この計測用配管21の先端側の排気管11内に挿入される部分にはプローブ23が設けられ、計測用配管21の途中には、流量調整弁24と吸引ポンプ25が設けられている。さらに、質量分析装置30で不要になった排ガスGを排出するための排気用配管26が設けられ、この排気用配管26に設けられた排ガス浄化装置(図示しない)により排ガスGを浄化した後大気中に放出する。
また、加熱衝突部22は、排ガスGの入口側は計測用配管21で排気管11に、排ガスGの出口側は計測用配管21で質量分析装置30に接続されている。また、加熱衝突部22の内部に、計測用配管21の出口に対向して加熱衝突部材22aが配置されている。この加熱衝突部材22aに衝突する粒子状物質の表面上に付着した有機物を揮発させることができるように、計測時には、電熱ヒータなどにより、400℃以上で600℃(熱分解や炭化を防ぐため)以下程度に加熱しておくことができるように構成する。
この加熱衝突部材22aは板状に形成すると簡単な構成となる。また、加熱衝突部材22aの周囲と加熱衝突部22の壁面22bとの間に隙間22cを設ける。この加熱衝突部材22aに衝突した排ガスGが、この隙間22cを通過して、加熱衝突部材22aの裏側に接続された計測用配管21の横に設けた開口部21aから計測用配管21に流入して、揮発した成分を含んだ排ガスGが計測用配管21から質量分析器30aに導入されるように構成する。一方、加熱衝突部材22aに衝突した不揮発成分の粒子状物質は加熱衝突部材22aに付着して排ガスGと分離される。
なお、加熱衝突部材22aとしては、板材の代わりに、400℃以上で600℃(熱分解や炭化を防ぐため)以下程度に加熱されたフィルタ(図示しない)を設けてもよく、この場合は、導入した排ガスGをこの加熱されたフィルタを通過させて、粒子状物質の表面上に付着した有機物を揮発させると共に、煤等の粒子状物質等の不揮発成分をフィルタで捕捉することで、揮発成分と不揮発成分が分離され、揮発した成分のみを含んだ排ガスGが計測用配管21から質量分析器30aに導入される。
そして、排ガスG中の未燃燃料量を計測する際の、排ガスGのサンプリングでは、エンジン10の排気管11から排ガスGを分流して、計測用配管21に導入する。この計測用配管21に導入した排ガスGを計測用配管21の途中に設けた加熱衝突板22aに衝突させて、排ガスG中に含まれている粒子状物質の表面上に付着した有機物を揮発させ、その揮発成分を含んだ排ガスGを質量分析器30aに導入する。
図2に示すように、この質量分析器30aに導入された排ガスG中の各成分は、イオン化室31で電子衝撃法(EIイオン化法)によりイオン化される。このイオン化する電圧としては、10eV〜70eVが使用される。このイオン化室31でイオン化した各成分のイオンItは、静電力により飛行させて、四重極32を通過させる。
この四重極32において電圧を変化させて電場の強さを変えることで特定のイオンIsのみを検出器33に到達させることができる。これにより、イオンを質量電荷比(m/z:mはイオンの質量、zは電荷)に応じて分離及び選別することができる。
この選別されたイオンIsを検出器33で電子増倍管やマイクロチャンネルプレートで増感して検出して、このイオンIsの数をカウントし、カウント数に応じて電気信号に変換して演算装置30bの演算部34に送る。このカウントの数がイオンIsのイオン強度となる。
この検出器33で変換された電気信号から図5に示すようなマススペクトラム(質量スペクトラム)を得ることができる。この横軸は質量電荷比で、縦軸は検出されたイオン強度(カウント)である。
このマススペクトラムでは、正または負の電荷を1つだけ持ったイオン、2価以上に帯電した多価イオン、イオン化の過程や飛行中に解離したフラグメントイオン(Fin、Fim)、試料同士が会合した会合イオンなどが現れる。通常では、分子は同位体元素を含んでおり、それぞれのピークはこれに由来する分子固有の分布を持って現れる。そして、マススペクトルは、これらの情報の全てを含んでいるため、相当複雑なスペクトルとなる。
本発明に係る実施の形態の排ガス中の未燃燃料量の計測方法は、図1及び図2に示すように、測定対象の排ガスG中の不揮発成分を排除して、排ガス中Gの揮発成分のみをガスクロマトグラフィーを通過させることなく質量分析器30aに導入して分析した質量分析の計測時分析の結果と、図17に示すような、事前に測定対象の排ガスGを発生する燃料の試料をガスクロマトグラフィー40aと質量分析器30aからなるGC/MS分析計40を用いて分析した事前分析の結果とから、排ガスG中の未燃燃料量の算出する方法である。
そして、この排ガス中の未燃燃料量の計測方法においては、事前分析として、エンジン10で使用する燃料の試料を、図17に示すような、ガスクロマトグラフィー(GC)40aとマススペクトロメトリー(MS:質量分析器)30aが直結し、ガスクロマトグラフィー(GC)40aからの試料を質量分析するGC/MS(ジーシーエムエス)分析計40で分析しておく。
このGC/MS分析では、シリンジ(図示しない)等で打ち込まれた試料(サンプル)は、高温の気化室(図示しない)で気化した後、移動相として用いられるキャリアガスによって、ガスクロマトグラフィー(GC)40aのGCインジェクタ41からキャピラリーカラム42に移動する。このキャリアガスには、ヘリウムや窒素やアルゴンなどの不活性ガスが用いられ、試料はこのキャリアガスによって運ばれる。
この試料は、溶融石英の内径1mm以下の管の内壁に成分分離用の固定相を塗布したキャピラリーカラム42において、クロマトグラフィーの原理によって各成分に分離される。
この溶出時間(保持時間:キャピラリ−カラムから溶出した時間)で分離されて、キャリアガスに運ばれる試料の各成分は、さらに、質量分析器30aに送られる。この質量分析器30aでは、送られてきたキャリアガスに含まれる各成分をイオン化室31で高電圧をかけた真空中でイオン化して、このイオン化した各成分を静電力により、装置内を飛行させて、このイオンを四重極32で電気的・磁気的な作用などにより、質量電化比に応じて分離し、この四重極32で選別されたイオンを検出器33で電子増倍管やマイクロチャンネルプレートで増感して検出する。
この作業フローを図18に示す。この作業フローでは、前処理行程S20のステップS21において、測定対象の燃料の試料の可溶分を有機溶媒で抽出し、ステップS22で、この燃料の試料の可溶分をGCインジェクタ41に注入する。一方、ステップS23では、加熱脱離により燃料の試料の揮発成分をGCインジェクタ41に導入する。次のGC分離工程S30のステップS31で、キャピラリーカラム42で混合物を分離して、次の検出工程S40のステップS41で、キャピラリーカラム42から溶出した成分を質量分析器30aで検出する。
この検出器33で電気信号に変換され、この電気信号を、時間を横軸に、検出器33から得られた信号強度を縦軸にとることで、図4に示すような、クロマトグラムが得られる。このクロマトグラムでは、横軸で示される溶出時間trから物質の同定を行い、縦軸のピークP(i)と呼ばれるクロマトグラムの高さ又は面積から定量を行う。ここで使用するクロマトグラムでは、検出したイオンの数を示している。
この燃料の試料を分析したときに得られるクロマトグラムの例を図12に示す。例えば、JIS号軽油を燃料とした場合の分析結果では、横軸を溶出時間trとすると、この溶出時間trに対して、直鎖飽和炭化水素のピークP(i)が定期的に一定間隔で表れる。つまり、炭化水素には、その分子構造により、アルカン、アルケン、アルキン、シクロアルカン、芳香族炭化水素などに区分されるが、燃料成分としては、直鎖飽和炭化水素が多く、この直鎖飽和炭化水素のピークP(i)が現れるので、このピークP(i)を基準に用いる。
そして、この燃料の試料中の燃料成分(例えば、炭素数15〜26の直鎖飽和炭化水素(ノルマルアルカン:n−alkane))に対応する特定イオンの幾つか(a,b)を選んで設定しておく。この選択では、分子ごとに異なる電子衝撃法(EIイオン化法)で得られるマスフラグメントパターンの生成割合の高いフラグメントイオンおよび分子イオンを選択することが好ましい。この特定イオン(生成割合の高いフラグメントイオン)として、質量電荷比が57、71、85のイオンを使用すると、ディーゼルエンジンの燃料に含まれている直鎖飽和炭化水素を特定イオンとした計測方法となるので、ディーゼルエンジンの排ガス中の未燃燃料量の計測に適した方法となり、より好ましい。なお、以下では、説明を簡略化するために、特定イオンを2個(a、b)で説明するが、本発明は、2個に限定されない。
さらに、ガスクロマトグラフィー(GC)で分離した直鎖飽和炭化水素のマススペクトラム、図6〜図8に示すようなマススペクトラムを得る。この図6〜図8では、3つの分子イオンpのカウントp(j)と特定イオンa、bのカウントa(j)、b(j)との関係を示す。つまり、図6〜図8では、それぞれ分子イオンpのカウントp(n)、p(m)、p(o)に対する特定イオンa、bのカウント「a(n)、b(n)」、「a(m)、b(m)」、「a(o)、b(o)」)をそれぞれ示している。
更に、燃料の資料の分析時においては、特定イオンa、bのカウント(イオンの数)ac(j)、bc(j)と分子イオンpのカウントp(j)とを検出して、これらの比の値である強度比、α(j)=ac(j)/pc(j)、β(j)=bc(j)/pc(j)を算出しておく。なお、「a」「b」「p」の次の添え字の「c」は燃料の試料の分析時の値を表す。
これにより、排ガスの分析時に検出される分子イオンpのカウントpm(j)から特定イオンa、bのカウントam(j)、bm(j)を推定することができるようにする。つまり、「am(j)=α(j)×p(j)」、「bm(j)=β(j)×pm(j)」となる。なお、「a」「b」「p」の次の添え字の「m」は排ガスの分析時の値を表す。
また、図9に示すように、これらの特定イオン(i=a、b)のイオン強度(カウント)P(i)(=at、bt)と、これらの特定イオンP(i)(=a、b)に対応する燃料成分の質量(直鎖飽和炭化水素量)M(i)(=M(a)、M(b))との関係を示す検量線L(i)(=L(a)、L(b))を作成して用意しておく。具体的には、特定イオンa、bの強度at、btから燃料成分の質量(直鎖飽和炭化水素量)M(i)(=M(a)、M(b))を求めるための換算値C(i)(=C(a),C(b))を設定しておく。
つまり、特定イオンaの強度atに対応する直鎖飽和炭化水素量M(a)は、「M(a)=C(a)×at」で、特定イオンbの強度btに対応する直鎖飽和炭化水素量M(b)は、「M(b)=C(b)×bt」で、算出できるようにする。つまり、「M(i)=C(i)×P(i)」となる。
また、燃料中にはそれぞれの直鎖飽和炭化水素に近い沸点の化合物が一定の割合で含まれているので、その周囲の化合物を含めた燃料量を得るための換算係数k(i)を求めておくことが好ましい。
これに関連して、質量分析器30aを使用する分析では、この図4に示すようなクロマトグラフに関しては、選択するイオン毎に描くことが可能であり、図10に示すように、測定するすべての範囲の全イオンカウントの総量を示すTIC(Total Ion Counts)と、図11に示すように、選択したイオンのみの選択イオンカウントの量を示すSIC(Selected Ion Counts)の両方を表すことができる。
このクロマトグラムの分析では、換算係数k(i)を求めるために、図13に示すように、クロマトグラムを溶出時間ベースで分割する。この分割点は、隣接するピーク(P(i),P(i+1))の中間点ts(i)とし、一つの区分Δts(i)は溶出時間trに関して、2つのピーク(P(i−1),P(i))の中間点ts(i−1)から.次の2つのピーク(P(i),P(i+1))の中間点ts(i)までとする。
次に、図14に示すように、対象ピークP(i)の中間点ts(i−1)から中間点ts(i)までの面積に関して、測定するすべての範囲の全イオンカウントの総量を示すTICでTIC区分面積At(i)とし、選択した特定イオンフラグメントのみの選択イオンカウントの量を示すSICでのピークP(i)に対応するピーク部分の面積をSICピーク面積Ap(i)として求める。このSICピーク面積Ap(i)が直鎖飽和炭化水素のみによる面積となり、TIC区分面積At(i)が直鎖飽和炭化水素とその周辺の化合物との和による面積となる。
そして、事前分析における、燃料の試料に関して分析では、測定するすべての範囲のイオンカウントの総量TICを現す総量イオンクロマトグラムのTIC区分面積At(i)と、選択した特定イオンフラグメントのみをカウントする選択イオンカウントSICを現す選択イオンクロマトグラムのSICピーク面積Ap(i)を算出する。
これらの面積を用いて、TIC区分面積At(i)とSICピーク面積Ap(i)の比の値である換算係数k(i)を、クロマトグラムのピークP(i)毎に、「k(i)=(TIC区分面積/SICピーク面積)=(Act(i)/Acp(i))」で算出する。これにより、SIC区分面積As(i)からTIC区分面積At(i)を推定することができる。「Act(i)=k(i)×Acs(i)」となる。なお、この換算係数k(i)を求めるときの面積Acは燃料の試料を分析した時に得られるもので、排ガスを分析した時の面積Amとは異なるので、燃料の試料を分析した時の面積をAcとしている。
つまり、事前分析では、GC/MS分析で得られたマススペクトラムにおいて、測定対象の排ガスGを発生する燃料中の特定の燃料成分(直鎖飽和炭化水素)に対応する特定イオンa、bのイオン強度a(j)、b(j)と分子イオンpのイオン強度p(j)との強度比α(j)、β(j)と、特定イオンa、bのイオン強度P(i)と燃料成分の質量M(i)との関係である検量線L(i)をそれぞれ求める。さらに、好ましくは、選択されたイオンのみを現す選択イオンスペクトラムにおける特定イオンa、bのイオン強度Acs(i)で、全イオンを現す全イオンスペクトラムにおける特定イオンa、bとでその周囲とからなる特定全イオンのイオン強度Act(i)を割り算した換算係数k(i)を求める。
次に、排ガスに対して行う分析では、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いずに、マススペクトロメトリー(MS:質量分析器)30aのみを用いる。この場合は、図16に示すような分子イオンpが全部が含まれている排ガスのマススペクトラムを得る。なお、この場合に、特定の燃料の成分(直鎖飽和炭化水素)に対応する特定イオンa、bは重なり合うが、分子イオンp(n)、p(m)、p(o)は、質量電荷比が異なるため、分離されている。言い換えれば、図16に示すようなマススペクトラムとなる。
そして、この排ガスの分析では、エンジン10の排気管11に取り付けたプローブ23から流量調整弁24で一定流量に調整された状態で排ガスGを吸引ポンプ25により引き込み、この排気管11から排ガスGを採取管である計測用配管21に導き、さらに、加熱衝突部22の加熱衝突部材22aに排ガスGの粒子状物質を衝突させて、排ガスG中に含まれている粒子状物質の表面上に付着した有機物を揮発させ、その揮発成分を含んだ排ガスGを質量分析装置30に導入して、排ガスG中の未燃燃料量を測定する。
この排ガスG中の未燃燃料量を測定においては、図16に示すような、排ガスのマススペクトルから分子イオンp(j=n、m、o)のカウント(イオン強度)pm(j)を検出する。この分子イオンpのカウントpm(j)から、事前分析で求めておいた、特定イオンa、bのカウントac(j)、bc(j)と分子イオンpのカウントpc(j)の比である強度比α(j)、β(j)を用いて、特定イオンのカウントam(j)、bm(j)を求める。つまり、am(j)=α(j)×p(j)」、「bm(j)=β(j)×pm(j)」などでam(j)、bm(j)を算出する。
そして、それぞれの分子イオンに対応する特定イオンのカウントam(j)、bm(j)の和amt、bmtを求める。amt=Σam(j)、bmt=Σbm(j)である。図16は、「amt=am(n)+am(m)+am(o)+・・」、「bmt=bm(n)+bm(m)+bm(o)+・・」を表している。
次に、この特定イオンa,bのカウントam(j)、bm(j)の和amt、bmtであるP(i)に対して、事前分析で設定しておいた検量線L(i)の換算値C(i)を用いて、この特定イオンa,bに対応する燃料成分の質量(直鎖飽和炭化水素量)M(i)を算出する。具体的には、「M(i)=C(i)×P(i)」であり、より具体的には、「M(a)=C(b)×amt」、「M(a)=C(b)×bmt」となる。
次に、特定ピークP(i)に対応した燃料成分の質量(直鎖飽和炭化水素量)のみの値M(i)から、特定ピークP(i)に対応した周辺の化合物も含まれた特定の燃料成分の質量Mf(i)を算出する。この算出は、特定イオンのカウントの和amt、bmtは、選択したイオンのみカウントする選択イオンカウントSICを現す選択イオンクロマトグラムのSICピーク面積Amp(i)に相当するので、このSICピーク面積Amp(i)から、換算係数k(i)を用いて、全イオンカウントTICを現す全イオンクロマトグラムのTIC区分面積Amt(i)を算出することで行う。「Amt(i)=k(i)×Amp(i)」となるので、Mf(i)=k(i)×M(i)で、特定ピークP(i)に対応した周辺の化合物も含まれた燃料の特定成分の質量Mf(i)を算出する。
そして、この燃料の特定成分の質量Mf(i)をピークP(i)の数だけ積算して、排ガス中の未燃燃料量Mt(=ΣMf(i))を求める。
つまり、計測時分析では、分子イオンpのイオン強度pm(j)を測定して、この分子イオンpのイオン強度pm(j)と強度比α(j)、β(j)からこの分子イオンpに対応する特定イオンa、bのイオン強度am(j)、bm(j)を算定すると共に、この算定された特定イオンa、bのイオン強度am(j)、bm(j)の和amt、bmtに検量線L(i)とから得られる換算値C(i)を掛け算して燃料成分の質量M(i)を算出し、この算出された燃料成分の質量M(i)を積算して排ガス中の未燃燃料量Mtとすると、分子イオンpのイオン強度pm(j)から未燃燃料量Mtを算出できるので、排ガス中の未燃燃料量Mtをリアルタイムで計測できるようになる。
また、換算係数k(i)を求めてある場合には、計測時分析で、算定された特定イオンa、bのイオン強度am(j)、bm(j)の和amt、bmtに換算係数k(i)と検量線L(i)とから得られる換算値C(i)を掛け算して燃料成分の質量M(i)を算出し、この算出された燃料成分の質量M(i)を積算して排ガス中の未燃燃料量Mtとする。
上記の分析をステップ表示すると図3に示すようなステップ構成となる。すなわち、この排ガス中の未燃燃料量の計測方法S50は、次のようなステップから構成される。つまり、燃料の試料の分析(事前分析)S50Aでは、第1分析ステップS51、イオン選択ステップS52、強度比算出ステップS53、検量線設定ステップS54、換算係数算出ステップS55があり、排ガスの計測時における過程に相当する排ガスの分析(計測時分析)S50Bでは、第2分析ステップS56、特定イオン強度算出ステップS57、定量ステップS58、未燃燃料量算出ステップS59がある。
この第1分析ステップS51は、測定対象の排ガスGを発生する燃料の試料をガスクロマトグラフィー40aと質量分析器30aからなるGC/MS分析計40を用いて分析するステップであり、イオン選択ステップS52は、第1分析ステップS51で得られるガスクロマトグラフ40aにおける燃料成分に対するピークに対応するマススペクトラムから、このマススペクトラムを構成するイオンの中から特定イオンa,bを選択するステップである。
また、強度比算出ステップS53は、イオン選択ステップS52で選択した特定イオンa、bのイオン強度ac(j)、bc(j)と分子イオンpのイオン強度p(j)との強度比α(j)、β(j)を算出するステップであり、検量線設定ステップS54は、特定イオンa、bのイオン強度at、btと燃料成分の質量M(i)との関係を示す検量線L(i)を設定しておくステップである。
そして、換算係数算出ステップS55は、第1分析ステップS51で得られるガスクロマトグラフにおいて、全イオンを表示する全イオンクロマトグラムと選択したイオンのみを表示する選択イオンクロマトグラムとにおいて、全イオンクロマトグラムの特定全イオンの面積であるTIC区分面積Act(i)と、選択イオンクロマトグラムにおける特定イオンa、bのピークの面積であるSICピーク面積Acp(i)とから、換算係数k(i)を算出するステップである。
一方、計測時分析の第2分析ステップS56は、測定対象の排ガス中の未燃燃料量を質量分析器30aを用いて分析するステップであり、特定イオン強度算出ステップS57は、この第2分析ステップにおいて、分子イオンpのイオン強度pm(j)を測定して、分子イオンpのイオン強度pm(j)と強度比α(j)、β(j)から特定イオンa、bのイオン強度am(j),bm(j)を算出するステップである。
定量ステップS58は、特定イオン強度算出ステップS7で特定イオンa、bのイオン強度am(j),bm(j)の和amt,bmtに検量線L(i)から得れる換算値C(i)を掛け算して燃料成分の質量M(i)を算出する、あるいは、さらに、この掛け算した値に換算係数k(i)を掛け算して、燃料成分の質量Mf(i)を算出するステップであり、未燃燃料量算出ステップS59は、この定量ステップS58で算出された燃料成分の質量M(i)又はMf(i)を積算して、この積算値を排気ガス中の未燃燃料量Mtとするステップである。
この排ガス中の未燃燃料量の計測方法によれば、事前に燃料中の燃料成分(例えば、直鎖飽和炭化水素)の特定イオンと分子イオンの比を求め、また、特定イオンの強度と燃料成分の質量との関係を示す検量線L(i)を用意して、測定対象の排ガスGを計測用配管21に導入して、質量分析装置30のマススペクトロメトリー(MS)に導入し、電子衝突による分子のイオン化を行い、この時に得られる分子に電子が負荷した分子イオンのイオン強度と検出して、この分子イオンのイオン強度と特定イオンのイオン強度の関係を求めると共に、特定イオンのイオン強度を基に燃料成分の質量の定量を行う。
そして、これらをもとに、排ガス中の未燃燃料の計測時に、各燃料成分に対応する分子イオンのイオン強度に事前に求めておいた強度比を掛けることにより、排ガス中の特定イオンの強度を算出して、各燃料成分の質量を定量し、これらの各燃料成分の質量を積算して未燃燃料量を算出することができる。このとき、燃料中には各燃料成分に近い沸点の化合物が一定割合で含まれているため、この一定割合を考慮した換算係数で、各燃料成分の質量を補正して未燃燃料量を算出することが好ましい。
そして、さらに、測定対象の排ガスをMS分析計を用いて分析する際に、全イオンクロマトグラムを用いずに、選択イオンクロマトグラムを用いると、より比較的短時間で、高い精度で排気ガス中に含まれる未燃燃料量を求めることができる。
上記の構成の実施の形態の排ガス中の未燃燃料量の計測方法によれば、測定対象の排ガスに含まれる未燃燃料量を質量分析計を用いて分析する際に、ガスクロマトグラフィーを用いずに分析するので、分析機器が簡素化されると共に未燃燃料量をリアルタイムで算出できるようになる。
そして、内燃機関等から排出される排ガス中の未燃燃料の量をリアルタイムで計測できるので、自動車搭載の内燃機関などにおける走行時の測定を可能とすることができる。
1 排ガス中の未燃燃料量の計測システム
10 内燃機関(エンジン)
11 排気管
21 計測用配管
22 加熱衝突部
22a 加熱衝突部材
30 質量分析装置
30a 質量分析器
30b 演算装置
31 イオン化室
32 四重極
33 イオン検出器
34 演算部
40 GC/MS(ジーシーエムエス)分析計
40a ガスクロマトグラフィー(GC)
41 GCインジェクタ
42 キャピラリーカラム
At(i)、Act(i)、Amt(i) 区分面積
Ap(i)、Acp(i)、Amp(i) ピーク面積(ピークの部分の面積)
C(i) 検量線の換算値
G 排ガス
k(i) 換算係数
L(i) 検量線
p(j) 分子イオン
P(i)、P(i+1) 燃料成分(直鎖飽和炭化水素)のピーク
tr 溶出時間(保持時間:Retention Time)
ts(i−1)、ts(i) 分割点(隣接するピークの中間点)
Δts(i) 区分

Claims (4)

  1. 内燃機関で燃料の燃焼により発生する測定対象の排ガスに含まれている未燃燃料量を計測する排ガス中の未燃燃料量の計測方法において、
    事前分析として、前記内燃機関で使用される燃料の試料をガスクロマトグラフィーと質量分析器からなるGC/MS分析計を用いて分析し、前記燃料中の燃料成分に対応する特定イオンのイオン強度と分子イオンのイオン強度との強度比を求めると共に、前記特定イオンのイオン強度と前記燃料成分の質量との関係である検量線を求めておき、
    前記測定対象の排ガス中の不揮発成分を排除して、排ガス中の揮発成分のみをガスクロマトグラフィーを通過させることなく質量分析器に導入して分析した質量分析の計測時分析として、マススペクトルにおける前記分子イオンのイオン強度を測定して、前記分子イオンのイオン強度と前記強度比からこの分子イオンに対応する前記特定イオンのイオン強度を算定すると共に、この算定された前記特定イオンのイオン強度の和に前記検量線から得られる換算値とを掛け算して前記燃料成分の質量を算出し、この算出された前記燃料成分の質量を積算して排ガス中の未燃燃料量とすることを特徴とする排ガス中の未燃燃料量の計測方法。
  2. 内燃機関で燃料の燃焼により発生する測定対象の排ガスに含まれている未燃燃料量を計測する排ガス中の未燃燃料量の計測方法において、
    事前分析として、前記内燃機関で使用される燃料の試料をガスクロマトグラフィーと質量分析器からなるGC/MS分析計を用いて分析し、前記燃料中の燃料成分に対応する特定イオンのイオン強度と分子イオンのイオン強度との強度比と、前記特定イオンのイオン強度と前記燃料成分の質量との関係である検量線をそれぞれ求め、さらに、選択されたイオンのみを現す選択イオンクロマトグラムにおける前記特定イオンのイオン強度で、全イオンを現す全イオンクロマトグラムにおける前記特定イオンとその周囲とからなる特定全イオンのイオン強度を割り算した換算係数を求めると共に、
    前記測定対象の排ガス中の不揮発成分を排除して、排ガス中の揮発成分のみをガスクロマトグラフィーを通過させることなく質量分析器に導入して分析した質量分析の計測時分析として、マススペクトルにおける前記分子イオンのイオン強度を測定して、前記分子イオンのイオン強度と前記強度比から前記分子イオンに対応する前記特定イオンのイオン強度を算定すると共に、この算定された前記特定イオンのイオン強度の和に前記換算係数と前記検量線から得られる換算値とを掛け算して前記燃料成分の質量を算出し、この算出された前記燃料成分の質量を積算して排ガス中の未燃燃料量とすることを特徴とする排ガス中の未燃燃料量の計測方法。
  3. 前記特定イオンとして、炭化数が15以上で26以下の直鎖飽和炭化水素の分子量に相当する質量電荷比とフラグメントイオンの質量電荷比が57、71、85のイオンを使用する請求項1又は2に記載の排ガス中の未燃燃料量の計測方法。
  4. 内燃機関で燃料の燃焼により発生する測定対象の排ガスに含まれている未燃燃料量を計測する排ガス中の未燃燃料量の計測方法において、
    前記測定対象の排ガスを加熱した加熱衝突部材に衝突させるか、又は、加熱したフィルタを通過させることで、その測定対象中の不揮発成分を排除して、排ガス中の揮発成分のみをガスクロマトグラフィーを通過させることなく質量分析器に導入して分析した質量分析の計測時分析の結果と、事前に前記内燃機関で使用される燃料の試料を分析した事前分析の結果とから、排ガス中の未燃燃料量算出することを特徴とする排ガス中の未燃燃料量の計測方法。
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